JPH071391Y2 - 平板瓦 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は釘孔をあけたり、釘打ち時の衝撃を緩和するこ
とのできる平板瓦に関する。

（従来の技術） 従来の平板瓦は第１図及び第２図に示すように、平板瓦
本体の重ね合せ部（イ）に釘打ち用の非貫通孔（ロ）を
設けたものや平板瓦本体の全面に深いエンボス模様
（ハ）を付与せしめて釘打ち用の貫通孔（ニ）を設ける
ものが一般的であった。

（考案が解決しようとする課題） 従来の平板瓦のように、平板瓦本体の全面に深いエンボ
ス模様を付与せしめて、その後で釘孔用のパンチ抜きを
しようとするパッチング時に深いエンボス模様によって
板厚が薄くなり平板瓦本体にクラックが生じたり、施工
時の釘打時にも誤って金鎚で釘孔周辺を叩くとクラック
が入ったり最悪の場合には割れてしまうという問題があ
った。

本考案は上記課題を解決するためになされたもので、そ
の目的とするところは釘孔をパンチ抜きしたり、施工時
に釘打ちをする際の衝撃力を緩和するために釘孔の周辺
部と表面のエンボス模様との深さを変えてクラックを防
止するようにした平板瓦を提供するにある。

（課題を解決する為の手段） 本考案の平板瓦Ａは前部の露出部１と後部の重ね合せ部
２とから成る平板瓦本体３の露出部１と重ね合せ部２上
に深いエンボス模様４を形成するとともに重ね合せ部２
の釘孔５の周辺部６に局部的に浅いエンボス模様７を形
成して上記課題を解決しようとしたものである。

（作用） 平板瓦本体３の露出部１と重ね合せ部２上に深いエンボ
ス模様４を形成し且つ釘孔５の周辺部６に局部的に浅い
エンボス模様７を形成することによって、製造時にこの
釘孔５をパンチ抜きする際に浅いエンボス模様７に対し
てパンチ抜きされるのでこの釘孔５の周辺部６の板厚が
厚くなり平板瓦本体３への衝撃が緩和されクラックも入
りにくくなるものである。又、釘孔５の周辺部６に局部
的に浅いエンボス模様７を形成しているからパンチング
の際にパンチング芯材の位置が多少ずれてもクラックな
しに釘孔５をあけることができる。

又、施工時に金槌でもって釘打ちする際にも浅いエンボ
ス模様７で板厚が確保されているため衝撃によるクラッ
クが入りにくいものである。

（実施例） 以下、本考案の一実施例に係る第３図乃至第５図に基づ
いて説明する。

Ａは前部の露出部１と後部の重ね合せ部２とから成るセ
メントを主材とした平板瓦本体３の露出部１と重ね合わ
せ部２上に１〜0.7mm程度の深いエンボス模様４を形成
するとともに重ね合せ部２の釘孔５の周辺部６に局部的
に0.1〜0.3mm程度のテクスチヤー柄のような浅いエンボ
ス模様７を形成して成る平板瓦である。

このとき、重ね合せ部２の釘孔５の周辺部６に局部的に
設けられている浅いエンボス模様の範囲は釘孔５を中心
として直径10cm程度あれば良いものである。

又、深いエンボス模様４と浅いエンボス模様７の平面高
さはほぼ面一に形成するか、浅いエンボス模様７の方を
釘頭分だけやや低めに形成すれば良いものである。

（考案の効果） 以上のように、本考案は前部の露出部と後部の重ね合せ
部とから成る平板瓦本体の露出部と重ね合せ部上に深い
エンボス模様を形成するとともに重ね合せ部の釘孔の周
辺部に局部的に浅いエンボス模様を形成して成るから、
釘孔をパンチ抜きしたり施工時に釘打ちをする際に、浅
いエンボス模様が設けられて板厚が確保されている釘孔
の周辺部が、その際の衝撃力を強固に受け止めることが
できる。そのために釘孔周辺にクラックなどの割れが生
ずることもない。又、平板瓦本体に釘孔パンチ抜きする
際に、パンチング芯材の位置が多少ずれても釘孔の周辺
部に浅いエンボス模様を設けているからクラックも発生
しにくいものである。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来の平板瓦を示す要部の縦断面
図、第３図は本考案の平板瓦を示す斜視図、第４図は第
３図の要部を拡大したＸ−Ｘ縦断面図、第５図は第３図
に示した平板瓦を葺設した状態を示す要部の平面図であ
る。 Ａ…平板瓦 １…露出部、２…重ね合せ部、３…平板瓦本体、４…深
いエンボス模様、５…釘孔、６…周辺部、７…浅いエン
ボス模様。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】前部の露出部と後部の重ね合せ部とから成
   る平板瓦本体の露出部と重ね合せ部上に深いエンボス模
   様を形成するとともに重ね合せ部の釘孔の周辺部に局部
   的に浅いエンボス模様を形成して成る平板瓦。