JPH07136452A - 排煙脱硫装置の回転式噴霧装置及び同装置におけるデポジション防止方法 - Google Patents

排煙脱硫装置の回転式噴霧装置及び同装置におけるデポジション防止方法

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JPH07136452A
JPH07136452A JP5284870A JP28487093A JPH07136452A JP H07136452 A JPH07136452 A JP H07136452A JP 5284870 A JP5284870 A JP 5284870A JP 28487093 A JP28487093 A JP 28487093A JP H07136452 A JPH07136452 A JP H07136452A
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slurry
exhaust gas
flow rate
injection pipe
water
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JP5284870A
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Takao Yanagida
喬夫 柳田
Sosuke Yoshii
總介 吉井
Hiroyuki Katayama
博幸 片山
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 排煙脱硫装置の回転式噴霧装置において、ス
ラリーの固化に伴う付着成長を防止する。 【構成】 スラリー貯槽3からのスラリー供給ライン
A、ポンプ7からの水が供給されスラリー供給ラインA
に接続された補給水ラインB及び補給水ラインBから分
岐する洗浄水ラインCのそれぞれに、流量を制御器19
の設定値にコントロールする流量・指示調節計6,1
0,13と調節弁5,9,12を設け、適正な量のスラ
リー補給水及び洗浄水を供給するようにした。また、ス
ラリー注入管を備えた固定部とノズルを備えた回転部と
の隙間からのスラリーのオーバーフローを防止する飛沫
防止部とスラリーを下方へ流す空気を噴出するスリット
を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、排ガスの半乾式脱硫装
置に適用される回転式噴霧装置及び同噴霧装置における
デポジション防止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、石炭焚きプラントは、二酸化硫
黄及びフライアッシュ等を含んだ排ガスを出すので、二
酸化硫黄を除去するガス浄化装置を必要としている。こ
の二酸化硫黄を除去する方法として、噴霧半乾式脱硫法
が知られている。この方法は、二酸化硫黄吸収剤をスラ
リー(又は水溶液)とし、反応塔内で回転式噴霧器を介
して排ガス中にスラリーを噴霧し、二酸化硫黄と反応さ
せ、反応生成物として排ガス中から除去・回収するもの
である。
【0003】ところで、この半乾式法では、吸収剤とし
て炭酸ナトリウム又は石灰を使用するが、炭酸ナトリウ
ムは能率的な吸収剤であるものの、石灰より入手しにく
く高価なため、主として石灰が使用される。石灰は安価
であるが、水への溶融性が低いのでスラリーの形で使用
する必要があり、そのため、ポンプや噴霧器のノズルを
摩耗させやすい。また、噴霧器は、回転部(以下ディス
クという)の遠心力でノズルから排ガス中にスラリーを
噴霧するものであるから、ディスクの内部は負圧とな
り、ディスクと固定部の隙間から周囲の排ガスが噴出部
に吸い込まれることになり、吸収剤と排ガス中の炭酸ガ
スとの反応生成物がノズルに付着し、ノズルを閉塞する
という問題があった。
【0004】この問題を解決するため、特公昭61−1
3858号公報では、アトマイザー本体の外側に該本体
を囲繞するフードを設け、このフード下端部をアトマイ
ザー本体の下端部に開放させると共に、前記本体とフー
ド間の空間に外から空気を吹き込む空気供給管を接続し
て吹き込み空気をフード下端の開口部から噴出させ、排
ガスが回転円盤内に負圧吸入されるのを防止するように
した「排ガス中の有毒ガス除去用薬剤噴霧装置」が提案
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記公報に
記載された噴霧装置は、噴出エアーカーテンによって回
転円盤(ディスク)内への排ガスの負圧吸入が防止さ
れ、排ガス吸入によるノズル閉塞の問題を解決すること
ができる優れた効果を奏するものの、本発明者等は次の
現象に対応できないことを実験により確認した。 (1)ディスク内部が負圧状態にあるとはいえ、スラリ
ーをディスクの遠心力によってノズルを介して排ガス中
に噴霧する際に、ディスク中に発生するスラリーミスト
が回転部と固定部のすきまから徐々にオーバーフローし
た。 (2)このオーバーフロー液は、時間とともに固定部の
角にデポジションを形成し、次第に成長した。 (3)エアーカーテンの噴出空気量を増大させた場合に
は前記デポジション形成の減少が身受けられたものの、
前記オーバーフローは避けられなかった。 (4)噴出空気を更に増大させた場合にはデポジション
の形成は身受けられなかったものの、スラリーの噴射角
が斜め下方になるため、排ガスとのミキシングに影響を
与え、二酸化硫黄を効果的に除去できなかった。
【0006】また、従来の回転式噴霧装置には前記の負
圧吸入の問題以外に、次の問題がありその解決を迫られ
ていた。 (1)噴霧されるスラリーにはμm以下の霧滴が含まれ
るため、排ガスの僅かの乱れにも霧滴は反応し、ガス乱
れによる渦流の中にとりこまれることになり、この渦流
が噴霧装置近傍で生ずれば、取り込まれた霧滴は蒸発せ
ずに液滴となっていずれ付着していく。この付着液滴に
よりさらにガス乱れは増大するため、渦流が大きくなり
加速度的に付着物が成長していくという問題があった。 (2)スラリーは、噴霧装置内での分散を良好にするた
め通常ディスクの垂直部(又は駆動軸)に沿って注入さ
れるが、スラリーが垂直部に当たる最上点は常に気−液
境界部が存在し、経時的にスラリーの固形物が付着・成
長していき、回転部とケーシングとの間隙が狭くなり、
終極には接触して機器破損又は運転不能に陥るという問
題があった。
【0007】本発明は、前記問題点を解決するためにな
されたものであって、その目的とするところは、噴霧液
のオーバーフローによる隙間近傍のデポジションの防止
と、スラリー注入部における付着物の除去を図った排煙
脱硫装置の回転式噴霧装置と同装置におけるデポジショ
ン防止方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明の排煙脱硫装置の回転式噴霧装置は、次の
手段を講じた。 (a)スラリー貯槽と;同スラリー貯槽に接続され、同
スラリー貯槽から供給されるスラリー量を検知して制御
器の設定値にコントロールする流量・指示調節計及び調
節弁を備えたスラリー供給ラインと;一端が前記スラリ
ー供給ラインに接続され、ポンプを介して供給される補
給水量を検知して制御器の設定値にコントロールする流
量・指示調節計及び調節弁を備えた補給水ラインと;前
記補給水ラインから分岐し、供給される洗浄水量を検知
して制御器の設定値にコントロールする流量・指示調節
計及び調節弁を備えた洗浄水ラインとを具備したことを
特徴とする。 (b)スラリーを供給する注入管を備えた固定部と、該
固定部の下方に隙間をあけて軸着されノズル部を有する
回転部とを具備し、前記回転部にスラリーの受入部を設
け、遠心力によりノズル部から前記スラリーを排ガス中
に噴霧する排煙脱硫装置の回転式噴霧装置において、前
記固定部の下方にスラリーの飛沫防止部を設けると共に
前記固定部の外側に風箱部に連通するスリットを設け、
該スリットから下方へ空気を噴出させるようにしたこと
を特徴とする。 (c)前記(1)(b)の排煙脱硫装置の回転式噴霧装
置において、それぞれ前記回転部のスラリーの受入部に
開口するスラリー注入管と該注入管より供給されたスラ
リーの付着物を洗浄する洗浄水注入管を備え、前記洗浄
水注入管を前記スラリー注入管の中心よりスラリー注入
管の管径の1〜3倍上方に設けたことを特徴とする。 (2)また、本発明は、前記(1)(b)又は(1)
(c)の排煙脱硫装置の回転式噴霧装置において、スラ
リー噴霧に際して、前記スリットから70m/s程度の
速度で空気を噴出させてスラリーミストのオーバーフロ
ーによるスラリーの付着・成長を防止するようにしたこ
とを特徴とする。
【0009】
【作用】前記(1)(a)の本発明においては、スラリ
ー供給ライン、補給水ライン及び洗浄水ラインから、流
量・指示調節計及び調節弁を介して制御器の設定値にそ
の流量が設定器の設定値にコントロールされた適正な量
のスラリー、補給水及び洗浄水がそれぞれ排ガス中に供
給され、スラリーのデポジションを発生することなく、
効果的な脱硫が行われる。
【0010】前記(1)(b)の本発明においては、ノ
ズル部から排ガス中に噴霧されるスラリーの飛沫が飛沫
防止部によって防止されて回転部と固定部との隙間から
のスラリーのオーバーフローが防止され、また、スリッ
トより下方へ向って噴出される空気によって、ノズル部
から噴霧されるスラリーの微細液滴はノズル部より下方
へ流されて渦流に入らなくなり、スラリーの付着、成長
によるデポジションの発生が防止される。
【0011】前記(1)(c)の本発明では、前記
(1)(b)の本発明の作用に加えて、スラリー注入管
より供給されたスラリーの気液接触部は、洗浄水注入管
から供給される洗浄水と常時接触するために、スラリー
注入管から注入されたスラリーが蒸発固化することがな
く、スラリー注入時の熱によるスラリーの付着・成長が
防止される。
【0012】また、前記(2)の本発明においては、前
記(1)(b)又は(1)(c)の本発明に係る回転式
噴霧装置において、スリットから70m/s程度の速度
で空気を下向きへ噴出させることによって、スラリーが
オーバーフローしても、これをノズル部から噴霧される
スラリーミストと共に下方へ流し、スラリーの付着・成
長が確実に防止される。
【0013】
【実施例】本発明の一実施例を、図1及び図2によって
説明する。図1は、本実施例の全体を示すフロー図、図
2は、本実施例にかかる回転式噴霧装置の詳細を示す断
面図である。
【0014】図1中、1は蒸発反応塔であり、その上部
に回転式噴霧装置2(以下アトマイザー2という)が取
付けられ、同アトマイザー2には、スラリータンク3か
ら供給された消石灰スラリー(以下スラリーという)の
流量をセンサー4を介して検知し、調節弁5にコントロ
ール信号を送る流量・指示調節計6を備え、スラリー注
入管(後述)からアトマイザー2内へスラリーを供給す
るスラリーラインAと、一端が前記ラインAに接続さ
れ、ポンプ7により供給される補給水量をセンサー8を
介して検知し、調節弁9にコントロール信号を送る流量
・指示調節計10を備え、スラリー濃度を調節する補給
水を前記ラインAに供給する補給水ラインBと、ポンプ
7とセンサー8との間で同ラインBから分岐し、洗浄水
量をセンサー11を介して検知し、調節弁12にコント
ロール信号を送る流量・指示調節計13を備え、水注入
管(後述)からアトマイザー2内へ洗浄水を供給する洗
浄水ラインCと、流量計14を備え、ブロア15、空気
配管を介してアトマイザー2内へブロー用エアーを供給
する空気ラインDが設けられている。なお、ラインAに
おいて、16は開閉弁を示している。
【0015】ラインA、ラインB、ラインCの流量・指
示調節計6,10,13には制御操作器19からの信号
ラインEが接続されている。また、アトマイザー2に接
続された入口煙道17に設けられた流量・指示調節計2
0、温度指示計21、圧力指示計22及びSO2 濃度計
23と蒸発反応塔1の出口煙道18に設けられた出口温
度計24は、信号ラインFを介して制御操作器19に接
続されており、制御操作器19は、これらの調節計、指
示計、濃度計及び温度計を介して排ガスの出入口情報を
受けて、前記流量・指示調節計6,10,13に設定信
号(全体水量、スラリー濃度、洗浄水量等)を出力する
ようになっている。
【0016】次に、図2によってアトマイザー2につい
て説明する。アトマイザー2は、スラリー受入部を備
え、遠心力によりスラリーの噴霧を行う回転部、エアー
噴出部を備えた内部コーン先端部ボックス(固定部)、
及びスラリーと洗浄水の供給部に大別される。
【0017】先ず、スラリーの噴霧を行う回転部から説
明する。スラリーを排ガス中に噴霧させる複数のノズル
25を外周に備え、モータ26を介して高速回転するデ
ィスク27の中央部には、モータ26で駆動される駆動
軸28が挿入され、座金29、ナット30及び袋ナット
31によりディスク27が駆動軸28に固定されてい
る。駆動軸28が挿入されたディスク27の部分の外周
には、スラリー流下部(以下流下部という)Gが形成さ
れ、同流下部Gは、緩やかなのテーパとアール状(図2
参照)に形成されており、供給されたスラリーの膜が前
記複数のノズル25へ向って滑らかに流れるように形成
されている。
【0018】ディスク27の外周部の上端には、ディス
クキャップ32が内側(前記流下部Gと複数のノズル2
5の間に形成されたスラリー受入部33)に突出するよ
うに取付けられている。この突出の幅Lは、アトマイザ
ー2の大きさ、スラリーの噴霧量等種々の条件を考慮し
て決められるが、本発明者等の実験では30mm〜50mm
が好適であった。なお、前記ディスクキャップ32はデ
ィスク27と一体に成形してもよい。
【0019】次に、内部コーン先端部ボックス(以下ボ
ックスという)及びスラリーと洗浄水供給部について説
明する。ボックス34は、ディスク27のまわりにディ
スク27と間隔をおいて配置され、モータ26の下側に
Oリング35を介して取付けられている。スラリーの飛
沫を防止するスカート部Hが流下部G側に垂直に下方へ
突出して設けられ、かつ、ディスク27の外径とほぼ同
一径のディスクカバー36が、ボックス34の外側円筒
部37の内側に位置するように前記ボックス34の下端
に取付けられており、同円筒部37先端との間で下方へ
向うスリット38を形成するようになっている。外側円
筒部37の先端は、斜め下方へ向って排ガスをガイトす
る排ガスガイドコーン39の取付角とほぼ同一の角度に
成形されており、アトマイザー2のセッティング時は、
排ガスガイトコーン39の線上とほぼ一線になるように
取付けられる。なお、排ガスガイドコーン39の傾斜角
度は、効果的な排ガスの流れを得るために、排ガス量、
温度条件等により定められる。
【0020】前記スリット38は、複数(16〜20ケ
所)の空気口41を介して図1に示される前記空気ライ
ンDに接続された風箱部40よりエアーを下方へ向って
噴出させるようになっている。スリット38の幅(すき
ま)は、実験データから1mm〜3mmが好ましい。スリッ
ト38からの噴出エアー量は、大量であるとノズル25
からの噴霧液滴の噴出角度に影響を与え、蒸発反応塔1
での液滴滞留時間を減少させて蒸発不足となり、少なす
ぎるとかえって排ガスの乱れを助長し逆効果となること
から、排ガス導入速度より噴出速度を大きくする必要が
ある。本発明者等の実験では、この噴出エアーの噴出速
度は、排ガス導入速度を8〜15m/sした時には5〜
10倍の範囲とするのが望ましく、70m/s程度で特
に良い結果を得ることができた。
【0021】図1に示されるスラリーラインAの下流端
に接続されスラリーを連続的に供給するスラリー注入管
42は、水平に対して下向きに45〜60°の角度で取
付けられてボックス34を貫通し、その先端に設けられ
た注入口43はディスク27の流下部Gとほぼ平行にな
るようにされており、スラリーが落下したときに飛沫が
とばない程度の間隔をおいて開口している。
【0022】図1に示される洗浄水ラインCの下流端に
接続された洗浄水注入管44は、水平に対して下向きに
30〜60°の角度をなしてボックス34を貫通し、そ
の先端の中心が、スラリー注入管42の中心よりスラリ
ー注入管42の管径の1〜3倍上方に位置し、かつ、デ
ィスク27の流下部Gに若干の間隙をおいて開口してい
る。この洗浄水注入管44の取付け位置は、スラリーが
注入されたとき、流下部Gの最上点に常に気−液境界部
が存在し、経時的にスラリーの固形物が付着・成長する
のを防止するためのものであり、4倍以上にすると洗浄
水の膜形成が阻害され付着防止効果が低下することが発
明者等の実験により確認されている。また、洗浄水の注
入点が円周方向でいずれの位置であってもその効果に差
が生じないことも確認されている。洗浄水の注入量は、
スラリー量、補給水量等によって異なるが、供給される
全体水量の10〜20%、少なくとも500l/hが確
保されておればよい。
【0023】なお、45は外側円筒部37に一体に設け
られたアトマイザー内部コーン、46はアトマイザー内
部コーン46と排ガスガイドコーン39との間に配置さ
れた断熱材、47はディスクカバー36の取付けボルト
を示している。
【0024】次に、本実施例において排ガスの脱硫を行
う場合の詳細について説明する。消石灰含有量(例えば
10%)を調製したスラリーは、ラインBから供給され
る補給水とともに、ラインAのスラリー注入管42から
アトマイザー2に供給される。二酸化硫黄(例えば10
00p,p,m)を含有した排ガスが入口煙道17から
アトマイザー2に導入され、排ガスガイドコーン39に
沿って流れる。入口煙道17の排ガス流量、温度、圧力
及びSO2 濃度等は、流量・指示調節計20、温度指示
計21、圧力指示計22及びSO2 濃度計23を介して
信号ラインFから制御操作器19に入力され、比較演算
されたスラリー量と補給水量の設定値が信号ラインEか
らラインA,Bの流量・指示調節計6,10、調節弁
5,9に入力されコントロールされるとともに、その信
号は流量・指示調節計13、調節弁12にも入力されて
洗浄水量がコントロールされている。従って、適正な量
のスラリー、補給水及び洗浄水がアトマイザー2に供給
され、効果的な脱硫を行うことができる。
【0025】ディスク27は、モータ26により回転し
ており、スラリー注入管42から補給水とともに供給さ
れるスラリーは、ディスク27の流下部Gに当たってそ
の形状(テーパ、アール)に沿って薄膜状に流下する。
このスラリーは、ディスク27の内側から遠心力により
振り飛ばされてノズル25から排ガス中に液滴となって
噴霧され、排ガスとの化学反応(SO2 +Ca(OH)
2 →CaSO3 +H2O)により二酸化硫黄が除去され
る。
【0026】スラリーが遠心力により振り飛ばされる
時、回転部と固定部の隙間からオーバーフローすること
になるが、ディスクカバー36のスカート部Hが垂直に
設けられているため、スラリーの飛沫は防止され、更
に、ディスクキャップ32の突出部が設けられているた
め、上方への飛散は拘束される。また、スラリーのオー
バーフローが発生しても、空気ラインD、空気口41及
び風箱部40を介して供給されたエアーがスリット38
から下方へ向って噴出しているため、ノズル25からの
微小液滴と共にオーバーフローしたスラリーはディスク
27の下方に流され、その上方に発生しやすい渦流に入
らなくなり、付着→成長によるディポジションが防止さ
れることになる。
【0027】また、前記したように、スラリー注入管4
2より注入されたスラリーは、ディスク27の流下部G
に沿って流下するが、この際、スラリーの上淵(気−液
境界部)は洗浄水注入管44より注入された洗浄水と常
時接触しているため、流下部Gに伝わる熱により蒸発乾
固することはない。従って、スラリー注入時の熱による
スラリーの付着・成長を防止することができる。
【0028】なお、スラリー量は排ガス量とSO2 量に
よって決められ、全体水量は排ガス量と入口温度、出口
温度によって決められ、通常、補給水とスラリーで調節
(全体水量:5m3 /hのとき、スラリー:2.5m3
/h、補給水:2.5m3 /h)されるが、本実施例の
場合、例えば、排ガス量:100,000m3 /h(S
2 量:1,000p.p.m)、全体水量:5m3
hのとき、スラリー:2.5m3 /h、補給水:2.0
3 /h、洗浄水:0.5m3 /hとなり、排ガス条件
でスラリー量を3.0m3 /hにした場合、補給水は
1.5m3 /h(又は1.3m3 /h)、洗浄水は0.
5m3 /h(又は0.7m3 /h)となって全体水量の
5m3 /hが確保されることになる。
【0029】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明は次
の効果を奏することができる。 (1)スラリー供給ライン、補給水ライン及び洗浄水ラ
インからそれぞれ供給されるスラリー、補給水及び洗浄
水の量を制御器の設定値にコントロールして、スラリー
のデポジションを防止すると共に効果的な脱硫を行うこ
とができる。 (2)飛沫防止部を設け、遠心力によるスラリーミスト
の飛散を防止するようにしたので、回転部と固定部との
隙間からのオーバーフローを制御することができると共
に、固定部の外方下端にスリットを設け、エアーを下方
へ向って噴出させるようにしたので、固定部と回転部の
隙間からオーバーフローがあった場合にも噴出エアーに
よりスラリーの付着・成長を防止することができる。 (3)スラリー注入管より供給されたスラリーは洗浄水
注入管からの洗浄水と常時接触して、蒸発固化すること
が防止される。 (4)また、スリットより適正な流速で空気を噴出させ
ることによって、スラリーがオーバーフローしても、こ
れを下方へ流して、スラリーの付着・成長を確実に防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の全体を示すフロー図であ
る。
【図2】同実施例の回転式噴霧装置の詳細を示す断面図
である。
【符号の説明】
A スラリーライン B 補給水ライン C 洗浄水ライン D 空気ライン E,F 信号ライン G 流下部 1 蒸発反応塔 2 アトマイザー 3 スラリータンク 4,8,11 センサー 5,9,12 調節弁 6,10,13,20 流量・指示調節計 14 流量計 15 ブロア 17,18 煙道 19 制御操作器 21 温度指示計 22 圧力指示計 23 SO2 濃度計 24 出口温度計 25 ノズル 26 モータ 27 ディスク 28 駆動軸 32 ディスクキャップ 33 スラリー受入部 34 ボックス 36 ディスクカバー 37 外側円筒部 38 スリット 39 排ガスガイドコーン 40 風箱部 42 スラリー注入管 44 洗浄水注入管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B05B 3/10 A B01D 53/34 125 Q

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スラリー貯槽と;同スラリー貯槽に接続
    され、同スラリー貯槽から供給されるスラリー量を検知
    して制御器の設定値にコントロールする流量・指示調節
    計及び調節弁を備えたスラリー供給ラインと;一端が前
    記スラリー供給ラインに接続され、ポンプを介して供給
    される補給水量を検知して制御器の設定値にコントロー
    ルする流量・指示調節計及び調節弁を備えた補給水ライ
    ンと;前記補給水ラインから分岐し、供給される洗浄水
    量を検知して制御器の設定値にコントロールする流量・
    指示調節計及び調節弁を備えた洗浄水ラインとを具備し
    たことを特徴とする排煙脱硫装置の回転式噴霧装置。
  2. 【請求項2】 スラリーを供給する注入管を備えた固定
    部と、該固定部の下方に隙間をあけて軸着されノズル部
    を有する回転部とを具備し、前記回転部にスラリーの受
    入部を設け、遠心力によりノズル部から前記スラリーを
    排ガス中に噴霧する排煙脱硫装置の回転式噴霧装置にお
    いて、前記固定部の下方にスラリーの飛沫防止部を設け
    ると共に前記固定部の外側に風箱部に連通するスリット
    を設け、該スリットから下方へ空気を噴出させるように
    したことを特徴とする排煙脱硫装置の回転式噴霧装置。
  3. 【請求項3】 それぞれ前記回転部のスラリーの受入部
    に開口するスラリー注入管と該注入管より供給されたス
    ラリーの付着物を洗浄する洗浄水注入管を備え、前記洗
    浄水注入管を前記スラリー注入管の中心よりスラリー注
    入管の管径の1〜3倍上方に設けたことを特徴とする請
    求項2に記載の排煙脱硫装置の回転式噴霧装置。
  4. 【請求項4】 スラリー噴霧に際して、前記スリットか
    ら70m/s程度の速度で空気を噴出させてスラリーミ
    ストのオーバーフローによるスラリーの付着・成長を防
    止するようにしたことを特徴とする請求項2又は3に記
    載の排煙脱硫装置の回転式噴霧装置おけるデポジション
    防止方法。
JP5284870A 1993-11-15 1993-11-15 排煙脱硫装置の回転式噴霧装置及び同装置におけるデポジション防止方法 Withdrawn JPH07136452A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20170001073U (ko) 2015-09-14 2017-03-22 유지원 반건식 반응탑 분무장치의 반응 효율 증대를 위한 회전식 노즐
CN109336202A (zh) * 2018-11-20 2019-02-15 国电龙源节能技术有限公司 脱硫废水蒸发装置和控制方法

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KR20170001073U (ko) 2015-09-14 2017-03-22 유지원 반건식 반응탑 분무장치의 반응 효율 증대를 위한 회전식 노즐
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