JPH07136089A - 電気掃除機用集塵フィルター及びこのフィルターを使用した電気掃除機 - Google Patents

電気掃除機用集塵フィルター及びこのフィルターを使用した電気掃除機

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JPH07136089A
JPH07136089A JP15871394A JP15871394A JPH07136089A JP H07136089 A JPH07136089 A JP H07136089A JP 15871394 A JP15871394 A JP 15871394A JP 15871394 A JP15871394 A JP 15871394A JP H07136089 A JPH07136089 A JP H07136089A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】袋状集塵フィルターに一度捕集した有害微生物
の該集塵フィルター内での繁殖を大幅に抑制し、集塵フ
ィルターから脱出するダニ類があっても短時間のうちに
死に至らしめ、フィルターを掃除機から外してゴミを捨
てた後もダニや菌類が繁殖するのを防止し、ゴミを捨て
た後集塵フィルターを再装着した掃除機そのものにも有
害微生物の繁殖抑制効果を甦らせ、さらには使い勝手、
経済性の点でも優れた電気掃除機用集塵フィルターの提
供。 【構成】使い捨て袋状フィルター10は集塵したゴミを
収容する袋部材10aと該袋部材10aを電気掃除機の
集塵部に着脱自在に装着する袋支持部材10bを有し、
該袋支持部材10bには微生物などの駆除薬剤処理を施
さず、袋部材10aに駆除薬剤処理を施す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、使い捨て式の電気掃除
機用集塵フィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】最近における都市部のゴミを分析した結
果、大量のケナガコナダニが発生しており、これにつれ
て、ケナガコナダニの天敵である家ダニも発生してい
る。
【0003】そして、その原因は、都市部の過密化によ
って高層住宅が出現するにしたがい、各室の密閉度が高
まるとともに、古来から自然の建築材料が果たしていた
適度の室内乾湿調整がくずれ、その結果として、床面畳
床の湿度増大が一因となっていることは否めない。
【0004】ところで、ケナガコナダニの虫体や死骸
は、ぜんそくなどの呼吸器系の病気や川崎病の原因では
ないかともいわれている。また、家ダニは、人体から直
接血を吸うなどし、腫れや痒みを与える。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかして、前記したご
とき有害微生物が発生してくるようになると、これら有
害微生物をゴミとともに捕集する電気掃除機の機能も、
従来のように、単にゴミを捕集するというだけでは不足
であり、掃除機運転によって一度捕集したダニ、その他
の有害微生物の繁殖を大幅に抑制し、さらにはたとえ掃
除機本体から脱出するダニ類があっても、これを短時間
のうちに死に至らしめる対策の必要が緊急の課題になっ
ている。
【0006】なお、袋状をなす電気掃除機用集塵フィル
ター内にダニ類を捕集し、長時間放置した場合、餌がゴ
ミの中にありかつ、湿度40%以上、温度の上限が50
度程度であれば、前記集塵フィルターの中で大量のダニ
類が繁殖することが実験により確認されている。
【0007】本発明は、使い捨て式電気掃除機用集塵フ
ィルターの使用中、およびフィルター交換後であるゴミ
捨て後の使われ方を考慮してなされたものであって、そ
の目的とするところは、掃除機運転によって袋状集塵フ
ィルターに一度捕集した家ダニ、ケナガコナダニなどの
有害微生物のうち、たとえ前記集塵フィルターから脱出
するダニ類があっても、これを短時間のうちに死に至ら
しめ、これらダニ類の大量繁殖を防止して、衛生的にゴ
ミ処理をおこなうことに加えて、フィルターを掃除機か
ら外してゴミを捨てた後も薬による効果を持続して、ゴ
ミからダニや菌類が繁殖するのを防止する一方、掃除機
そのものには、使い捨て式フィルターの交換によって常
に薬による効果を甦らせることのできる、環境衛生上優
れた電気掃除機用集塵フィルターを提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的は、電動送風
機、コードリール、集塵部などを有する掃除機本体と、
前記集塵部に配設される使い捨て袋状フィルターであっ
て、該使い捨て袋状フィルターは集塵したゴミを収容す
る袋部材と該袋部材を電気掃除機の集塵部に着脱自在に
装着する袋支持部材を有し、該袋支持部材には微生物な
どの駆除薬剤処理を施さず、ゴミが集塵される袋部材に
駆除薬剤処理を施すことによって達成される。
【0009】
【作用】そして、本発明によれば、モータを回転して吸
口からゴミを吸い込むと、このゴミは、延長管およびホ
ースを通り、使い捨て袋状フィルターの袋支持部材のダ
スト吸込口を通り、駆除薬剤処理を施した袋部材内に捕
集される。
【0010】捕集されたゴミで袋部材がいっぱいになる
と、インジケータが動作し、風量低下を使用者に知らせ
る。
【0011】これにより、使用者は電源を切り、集塵装
置にセットされている集塵フィルターを集塵装置から引
き出して捨てた後、新しい集塵フィルターを集塵装置に
セットする。
【0012】
【実施例】以下、本発明を、図1〜図5の一実施例にも
とづいて説明すると、図1は本発明に係る使い捨てフィ
ルター10を組み込んだ電気掃除機の全体的内部構造を
示す縦断側面図、図2は図1に符号6で示す前蓋装置を
開いて袋状集塵フィルター10を取り出した状態の斜視
図、図3は図1に符号4で示す集塵装置の斜視図、図4
は前記集塵フィルター10の拡大正面図、図5は図4の
斜視図である。
【0013】図1および図2において、1は掃除機の本
体ケース、2はモータ、3はコードリール、4は集塵装
置、5は除塵装置、6は前蓋装置を示している。
【0014】しかして、本体ケース1は、その上部にハ
ンドル7を有し、下部にキャスター8と車輪9とを有
し、また上部前方には、後述する集塵フィルター10の
目詰りを表示するインジケータ11と、前蓋装置6を開
閉するためのクランプ12とを有する。
【0015】モータ2は、モータ室13内に位置して、
前側防振ゴム14と後側防振ゴム15とにより防振支持
され、モータ室13の後部には、排気室16が設けられ
ており、コードリール3には、コード17が巻かれてい
る。
【0016】集塵装置4は、図3に示すように、サブ集
塵フィルター18(なお、このサブ集塵フィルター18
は、集塵フィルター10の手持ち、すなわち予備の分が
ない場合に、間に合わせに掃除ができるよう、従来と同
様、集塵装置4に組み込まれている)と、集塵フィルタ
ー10の紙袋10aと、紙袋支持部材10bと、紙袋支
持部材10bと一体に連設されたゴミ排出防止蓋10c
(図2〜図5)と、紙袋支持部材10bを支持する紙袋
支持部材支持部19と、紙袋支持部材10bを集塵装置
4内で位置決めさせる紙袋支持部材位置決めピン20
と、フィルターパッキン21と、ネットフィルター22
とにより構成されている。
【0017】また、前記紙袋支持部材10bには、ダス
ト吸込口23(図3)があり、このダスト吸込口23
は、前蓋装置6のホース口24に対し、シールパッキン
25を介して接続される。
【0018】さらに、前記集塵装置4の後部には、周知
の除塵装置5が設けられており、この除塵装置5によっ
て集塵装置44の除塵をおこなう。
【0019】以上の構成において、モータ2を回転し、
吸口(図示せず)からゴミを吸い込むと、このゴミは、
延長管(図示せず)およびホース(図示せず)を通り、
前蓋装置6のホース口24から紙袋支持部材10bのダ
スト吸込口23を通り、紙袋10a内に捕集される。捕
集されたゴミで紙袋10aがいっぱいになると、インジ
ケータ11が動作し、風量低下を使用者に知らせる。
【0020】これにより、使用者は電源を切り、図2に
示すごとく、前蓋装置6のクランプ12を押して前蓋装
置6を開き、集塵装置4にセットされている集塵フィル
ター10のゴミ排出防止蓋10cを、これと一体に連設
されている紙袋支持部材10bの境界部で折り、ゴミ捨
てに際してダスト吸込口23からゴミがこぼれないよう
に、該ダスト吸込口23に蓋をする。
【0021】そして、その後、紙袋支持部材10bの両
側を持ち、集塵装置4から集塵フィルター10を引き出
して捨てた後、新しい集塵フィルター10を集塵装置4
にセットする。
【0022】しかして、本実施例においては、ゴミが集
塵される紙袋10aに駆除薬剤処理を施したものであっ
て、このように紙袋10aに駆除薬剤処理を施すことに
より、紙袋10a内を歩きまわるダニ類などの有害微生
物と駆除薬剤との接触頻度が高くなるため、駆除薬剤と
接触した有害微生物には、その毛穴などから体内に駆除
薬剤が入り、紙袋10a内における有害微生物の繁殖を
大幅に抑制することができ、さらにはたとえ集塵フィル
ターから脱出するダニ類などの有害微生物があっても、
これを短時間のうちに死に至らしめる。
【0023】また、駆除薬剤がいくら人体に影響がない
とは云っても、使用者によっては触れたくないという向
きを考慮して、集塵フィルター10の交換時に直接手が
触れる紙袋支持部材10bの部分には駆除薬剤を施さな
いことにより、先の使用者にしてみれば、紙袋支持部材
10bの部分に駆除薬剤を施す場合に比べてこの種フィ
ルター10の使い勝手は良くなる。
【0024】さらに、紙袋支持部材10bの部分には駆
除薬剤を施さないことにより、その分、駆除薬剤の使用
量を少なくすることができ、経済的であり、価格の低減
化に寄与する。
【0025】なお、ダニ類などの有害微生物は紙袋10
a内を歩きまわるうちに駆除薬剤と接触する頻度が高い
ため、紙袋支持部材10bの部分に駆除薬剤を施さなく
ても、商品としての評価に耐えられないほど大きな影響
はない。
【0026】図6は本発明フィルターの第2の実施例を
示すダスト吸込口23付近の縦断面図であり、紙袋支持
部材10bのうち、10b′は防虫およびダニ殺虫剤を
浸透させない紙袋支持部材、10b″は防虫およびダニ
殺虫剤を浸透させた紙袋支持部材である。これを換言す
ると、本実施例は、紙袋支持部材10b′と紙袋支持部
材10b″とを2層に貼り合わせ、防虫およびダニ殺虫
剤を浸透させた紙袋支持部材10b″の内側に紙袋10
aを接合したものである。すなわち、前記構成は、いく
ら人体に影響がないといっても、使用者によっては触れ
たくないという向きを考慮して、集塵フィルター10の
交換時に直接手が触れる紙袋支持部材10b′の部分に
防虫およびダニ殺虫剤を浸透させないよう配慮したもの
である。
【0027】図7は本発明フィルターの第3の実施例を
示すダスト吸込口23付近の縦断側面図、図8は図7の
A矢視図であり、10bはその裏面、すなわち紙袋10
aとの接合面に防虫およびダニ殺虫剤の混合接着糊26
を塗布した紙袋支持部材である。
【0028】しかして、本実施例も図6の実施例と同
様、集塵フィルター10の交換時に直接手が触れる紙袋
支持部材10bの表面に防虫およびダニ殺虫剤を塗布し
ないように配慮したものであり、本実施例によれば、図
6の実施例に比較して、紙袋支持部材の枚数が1枚少な
くて済み、価格の低減化に寄与する。
【0029】図9は本発明フィルターの第4の実施例を
示す正面図、図10のイ,ロ,ハはそれぞれ図9に示す
集塵フィルター10の使用状態を順を追って説明するダ
スト吸込口23付近の斜視図であり、10bは集塵フィ
ルター10の紙袋支持部材、10cは紙袋支持部材10
bと一体に連設されたゴミ排出防止蓋を示し、前記紙袋
支持部材10bとゴミ排出防止蓋10cとには、防虫お
よびダニ殺虫剤が塗布または浸透されている。27はゴ
ミ排出防止蓋10cの一面(換言すると、ゴミ捨て時、
紙袋支持部材10bとの境界部でゴミ排出防止蓋10c
を折り曲げたときに、紙袋支持部材10bに設けられて
いるダスト吸込口23と対向する面)に塗布した接着
剤、28はゴミ排出防止蓋10cの一面(接着剤27を
塗布した側の面)を覆った保護シートを示す。
【0030】すなわち、本実施例においては、ゴミ排出
防止蓋10cにほどこした接着剤27の表面を剥離自在
な保護シート28で覆っておき、ゴミ捨て時、ゴミ排出
防止蓋10cを折り曲げるときに保護シート28をはが
し、ゴミ排出防止蓋10cを接着剤27で紙袋支持部材
10bに接合することにより、当該紙袋支持部材10b
のダスト吸込口23を密封するようにしたものであり、
その効果としては、紙袋10a内を密封状態とすること
により、当該紙袋10a内に位一度捕集したダニ類の紙
袋10a外への脱出を確実に防止することができる。
【0031】しかして、前記各実施例において、紙袋1
0aにも防虫およびダニ殺虫剤を浸透させたり、あるい
は紙袋10a内に防虫およびダニ殺虫剤を塗布したりす
れば、紙袋10a内を歩きまわるダニ類と防虫およびダ
ニ殺虫剤との接触頻度が高くなるため、当該紙袋10a
内におけるダニ類の繁殖を大幅に抑制することができ
る。
【0032】なお、参考までに、含水量15%に調製し
た粉末飼料50gと供試ダニ0.5gとを紙袋内に入
れ、よく混合させて、湿度80〜100%の恒温槽に紙
袋(この紙袋には、我が国で一般に市販されている防虫
およびダニ殺虫剤をほどこした)ごとに保存し、10日
後に紙袋を取り出し、紙袋内から供試ダニ0.1gを取
って、顕微鏡下で生きているダニの数を数える実験を3
回ずつおこなった平均結果は図11,図12のとおりで
あり、実験によれば、図11に示すように、紙袋に対し
て防虫およびダニ殺虫剤の含有量を1.23/m2以上
含有させた場合、特に良好なダニ殺虫率が得られること
を確認した。
【0033】また、図12(紙袋開封後月数−ダニ殺虫
率特性線図)には、前記結果にもとづく殺虫剤紙袋含有
量(1.23/m2)の場合を示した。
【0034】以上に述べたところをも総合して、前記実
施例によれば、要約して、次のような効果を奏すること
ができる。
【0035】すなわち、 (1)掃除機運転によって袋状集塵フィルター10に一
度捕集した家ダニ、ケナガコナダニなどの有害微生物の
該集塵フィルター10内での繁殖を大幅に抑制し、さら
にはたとえ集塵フィルター10から脱出するダニ類があ
っても、これを短時間のうちに死に至らしめることがで
き、生活環境の微生物での再汚染を防止することができ
る。
【0036】(2)前記(1)の結果、ゴミを収容した
集塵フィルター10を長時間ゴミ箱に放置しておいて
も、フィルター10は殺菌効果を持続し、紙袋10a内
のダニ類がゴミ箱の中に出て繁殖することがない。
【0037】(3)図3〜図5に示すように、紙袋支持
部材10bと一体に、ゴミ捨てに際して前記紙袋支持部
材10bのダスト吸込口23を塞ぐ、折曲げ自在なゴミ
排出防止蓋10cを連設することにより、ゴミ捨て時、
ダスト吸込口23から不慮にゴミがこぼれるのを防止す
ることができる。
【0038】(4)図6に示すように、防虫およびダニ
殺虫剤をほどこさない紙袋支持部材10b′と防虫およ
びダニ殺虫剤をほどこした紙袋支持部材10b″とを2
層に貼り合わせ、防虫およびダニ殺虫剤をほどこした紙
袋支持部材10b″の内側に紙袋10aを接合すること
により、集塵フィルター10の交換時に直接手が触れる
紙袋支持部材10b′の部分に防虫およびダニ殺虫剤を
ほどこさないように配慮した。すなわち、いくら人体に
影響がないといっても、使用者によっては触れたくない
という向きを考慮して、集塵フィルター10の交換時に
直接手が触れる紙袋支持部材10b′の部分に防虫およ
びダニ殺虫剤をほどこさないように配慮した。
【0039】(5)図7および図8に示すように、紙袋
支持部材10bの裏面である紙袋取付側に位置して、防
虫およびダニ殺虫剤をほどこすことにより、図6の実施
例と同様、集塵フィルター10の交換時に直接手が触れ
る紙袋支持部材10bの表面に防虫およびダニ殺虫剤を
塗布しないように配慮することができ、また図7および
図8の実施例によれば、図6の実施例に比較して、紙袋
支持部材の枚数が1枚少なくて済み、価格の低減化に寄
与する。
【0040】(6)図9および図10に示すように、紙
袋支持部材10bと一体に連設されかつ、ゴミ捨てに際
して前記紙袋支持部材10bのダスト吸込口23と対向
するゴミ排出防止蓋10cの面部に接着剤27を塗布
し、この接着剤27の表面を、剥離自在な保護シート2
8で被覆することにより、ゴミ捨て時、ゴミ排出防止蓋
10cを折り曲げるときに保護シート28をはがし、ゴ
ミ排出防止蓋10cを接着剤27で紙袋支持部材10b
に接合して、当該紙袋支持部材10bのダスト吸込口2
3を密封することができ、その効果としては、紙袋10
a内を密封状態とすることにより、当該紙袋10a内に
位一度捕集したダニ類の紙袋10a外への脱出を確実に
防止することができる。
【0041】なお、電気掃除機用集塵フィルターそのも
のではないが、「排気の殺菌方法」と題する特開昭50
−128677号公報には、電気掃除機本体内の空気通
路周辺に殺菌剤を塗布する技術が開示されている。
【0042】しかして、同公報に記載の技術が解決しよ
うとしている課題は、掃除機本体から排出される空気流
中の雑菌除去にある。
【0043】しかしながら、前掲特開昭50−1286
77号公報に記載の技術によれば、掃除機本体内の空気
通路周辺に塗布された殺菌剤が、該掃除機本体内に高速
吸引されたゴミ、特に硬いゴミと接触して剥離すること
が十分に考えられ、これが長期にわたって繰返しおこな
われると、前記殺菌剤、すなわち掃除機本体内の空気通
路周辺に塗布した殺菌剤による排気流中の雑菌除去効果
も損なわれることは否めない。
【0044】これに対し、掃除機本体内の空気通路周辺
に塗布した殺菌剤が剥離した場合、あるいは定期的に、
前記空気通路の周辺に殺菌剤を塗布し直すことが考えら
れるが、掃除機本体内の空気通路のように、狭い空間部
分に一般のユーザーが殺菌剤を塗布する作業は難しく、
一方、この作業を、その都度、業者に委託するのも煩わ
しさをともない、面倒であり、現実的な方法であるとは
云い難い。
【0045】他方、前掲特開昭50−128677号公
報に記載の殺虫方法によって処理された電気掃除機を使
用した場合、次のような問題もある。
【0046】すなわち、特開昭50−128677号公
報に記載の電気掃除機を用いた場合であっても、ダスト
集塵部がゴミで一杯になった場合は、このゴミを掃除機
本体から取り出して捨てる訳であるが、前記のようにし
て捨てられたゴミは、周囲に障壁となる物体(例えば紙
袋の袋壁)が存在しないため、ゴミ内で生き残ったダニ
などの害虫が容易に周囲に這い出す不具合がある。これ
を換言すると、特開昭50−128677号公報に示す
従来技術にあっては、掃除機本体内でいっぱいになった
ゴミを該掃除機本体内から取り出し、捨てた後の害虫対
策である環境衛生保護の点についてまで認識しておら
ず、この点で改良の余地がある。
【0047】これに対し、本発明によれば、掃除機運転
によって袋状集塵フィルターに一度捕集した家ダニ、ケ
ナガコナダニなどの有害微生物の該集塵フィルター内で
の繁殖を大幅に抑制し、さらにはたとえ集塵フィルター
から脱出するダニ類があっても、これを短時間のうちに
死に至らしめることができ、生活環境の微生物での再汚
染を防止することができる。
【0048】なお、前記実施例においては、防虫および
ダニ殺虫剤を用いた場合について例示したが、これと同
等の効果を有する微生物殺虫剤を用いることができる。
【0049】
【発明の効果】本発明は以上のごときであり、本発明
は、使い捨て式電気掃除機用集塵フィルターの使用中お
よびフィルター交換後であるゴミ捨て後の使われ方を考
慮してなされたものであって、本発明によれば、掃除機
運転によって袋状集塵フィルターに一度捕集した家ダ
ニ、ケナガコナダニなどの有害微生物のうち、たとえ前
記集塵フィルターから脱出するダニ類があっても、これ
を短時間のうちに死に至らしめ、これらダニ類の大量繁
殖を防止して、衛生的にゴミ処理をおこなうことに加え
て、フィルターを掃除機から外して捨てた後も薬による
効果を持続して、ゴミからダニや菌類が繁殖するのを防
止する一方、掃除機そのものには、使い捨て式フィルタ
ーの交換によって常に薬による効果を甦らせることがで
き、このように使い捨て式フィルターの交換使用サイク
ルによって生活環境のダニや菌類での再汚染を防止し
た、環境衛生上優れ、さらには使い勝手、経済性の点で
も優れた電気掃除機用集塵フィルターを提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す、使い捨てフィルター
10を組み込んだ電気掃除機の全体的内部構造の縦断側
面図である。
【図2】図1に符号6で示す前蓋装置を開いて袋状集塵
フィルター10を取り出した状態の斜視図である。
【図3】同じく図1に符号4で示す集塵装置の斜視図で
ある。
【図4】前記集塵フィルター10の拡大正面図である。
【図5】図4の斜視図である。
【図6】本発明フィルターの第2の実施例を示すダスト
吸込口23付近の縦断側面図である。
【図7】本発明フィルターの第3の実施例を示すダスト
吸込口23付近の縦断側面図である。
【図8】図7のA矢視図である。
【図9】本発明フィルターの第4の実施例を示す正面図
である。
【図10】(イ),(ロ),(ハ)はそれぞれ図9に示
す集塵フィルター10の使用状態を順を追って説明する
ダスト吸込口23付近の斜視図である。
【図11】実験結果の参考例を示す説明図である。
【図12】同じく実験結果の参考例を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
10…集塵フィルター、10a…紙袋、10b…紙袋支
持部材、10c…ゴミ排出防止蓋、23…ダスト吸込
口。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年8月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 電気掃除機用集塵フィルター及びこの
フィルターを使用した電気掃除機
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、使い捨て式の電気掃除
機用集塵フィルター及びこのフィルターを使用した電気
掃除機に関する。
【0002】
【従来の技術】最近における都市部のゴミを分析した結
果、大量のケナガコナダニが発生しており、これにつれ
て、ケナガコナダニの天敵である家ダニも発生してい
る。
【0003】そして、その原因は、都市部の過密化によ
って高層住宅が出現するにしたがい、各室の密閉度が高
まるとともに、古来から自然の建築材料が果たしていた
適度の室内乾湿調整がくずれ、その結果として、床面畳
床の湿度増大が一因となっていることは否めない。
【0004】ところで、ケナガコナダニの虫体や死骸
は、ぜんそくなどの呼吸器系の病気や川崎病の原因では
ないかともいわれている。また、家ダニは、人体から直
接血を吸うなどし、腫れや庠みを与える。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかして、前記したご
とき有害微生物が発生してくるようになると、これら有
害微生物をゴミとともに捕集する電気掃除機の機能も、
従来のように、単にゴミを捕集するというだけでは不足
であり、掃除機運転によって一度捕集したダニ、その他
の有害微生物の繁殖を大幅に抑制し、さらにはたとえ掃
除機本体から脱出するダニ類があっても、これを短時間
のうちに死に至らしめる対策の必要が緊急の課題になっ
ている。
【0006】なお、袋状をなす電気掃除機用集塵フィル
ター内にダニ類を捕集し、長時間放置した場合、餌がゴ
ミの中にありかつ、湿度40%以上、温度の上限が50
度程度であれば、前記集塵フィルターの中で大量のダニ
類が繁殖することが実験により確認されている。
【0007】本発明は、使い捨て式電気掃除機用集塵フ
ィルターの使用中、およびフィルター交換後であるゴミ
捨て後の使われ方を考慮してなされたものであって、そ
の目的とするところは、掃除機運転によって袋状集塵フ
ィルターに一度捕集した家ダニ、ケナガコナダニなどの
有害微生物のうち、たとえ前記集塵フィルターから脱出
するダニ類があっても、これを短時間のうちに死に至ら
しめ、これらダニ類の大量繁殖を防止して、衛生的にゴ
ミ処理をおこなうことに加えて、フィルターを掃除機か
ら外してゴミを捨てた後も薬による効果を持続して、ゴ
ミからダニや菌類が繁殖するのを防止する一方、掃除機
そのものには、使い捨て式フィルターの交換によって常
に薬による効果を甦らせることのできる、環境衛生上優
れた電気掃除機用集塵フィルターを提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的は、電動送風
機、コードリール、集塵部などを有する掃除機本体と、
前記集塵部に配設される使い捨て袋状フィルターであっ
て、該使い捨て袋状フィルターは集塵したゴミを収容す
る袋部材と骸袋部材を電気掃除機の集塵部に着脱自在に
装着する袋支持部材を有し、該袋支持部材には微生物な
どの駆除薬剤処理を施さず、ゴミが集塵される袋部材に
駆除薬剤処理を施すことによって達成される。
【0009】
【作用】そして、本発明によれば、モータを回転して吸
口からゴミを吸い込むと、このゴミは、延長管およびホ
ースを通り、使い捨て袋状フィルターの袋支持部材のダ
スト吸込口を通り、駆除薬剤処理を施した袋部材内に捕
集される。
【0010】捕集されたゴミで袋部材がいっぱいになる
と、インジケータが動作し、風量低下を使用者に知らせ
る。
【0011】これにより、使用者は電源を切り、集塵装
置にセットされている集塵フィルターを集塵装置から引
き出して捨てた後、新しい集塵フィルターを集塵装置に
セットする。
【0012】
【実施例】以下、本発明を、図1〜図5の一実施例にも
とづいて説明すると、図1は本発明に係る使い捨てフィ
ルター10を組み込んだ電気掃除機の全体的内部構造を
示す縦断側面図、図2は図1に符号6で示す前蓋装置を
開いて袋状集塵フィルター10を取り出した状態の斜視
図、図3は図1に符号4で示す集塵装置の斜視図、図4
は前記集塵フィルター10の拡大正面図、図5は図4の
斜視図である。
【0013】図1および図2において、1は掃除機の本
体ケース、2はモータ、3はコードリール、4は集塵装
置、5は除塵装置、6は前蓋装置を示している。
【0014】しかして、本体ケース1は、その上部にハ
ンドル7を有し、下部にキャスター8と車輪9とを有
し、また上部前方には、後述する集塵フィルター10の
目詰りを表示するインジケータ11と、前蓋装置6を開
閉するためのクランプ12とを有する。
【0015】モータ2は、モータ室13内に位置して、
前側防振ゴム14と後側防振ゴム15とにより防振支持
され、モータ室13の後部には、排気室16が設けられ
ており、コードリール3には、コード17が巻かれてい
る。
【0016】集塵装置4は、図3に示すように、サブ集
塵フィルター18(なお、このサブ集塵フィルター18
は、集塵フィルター10の手持ち、すなわち予備の分が
ない場合に、間に合わせに掃除ができるよう、従来と同
様、集塵装置4に組み込まれている)と、集塵フィルタ
ー10の紙袋10aと、紙袋支持部材10bと、紙袋支
持部材10bと一体に連設されたゴミ排出防止蓋10c
(図2〜図5)と、紙袋支持部材10bを支持する紙袋
支持部材支持部19と、紙袋支持部材10bを集塵装置
4内で位置決めさせる紙袋支持部材位置決めピン20
と、フィルターバッキン21と、ネットフィルター22
とにより構成されている。
【0017】また、前記紙袋支持部材10bには、ダス
ト吸込口23(図3)があり、このダスト吸込口23
は、前蓋装置6のホース口24に対し、シールパッキン
25を介して接続される。
【0018】さらに、前記集塵装置4の後部には、周知
の除塵装置5が設けられており、この除塵装置5によっ
て集塵装置44の除塵をおこなう。
【0019】以上の構成において、モータ2を回転し、
吸口(図示せず)からゴミを吸い込むと、このゴミは、
延長管(図示せず)およびホース(図示せず)を通り、
前蓋装置6のホース口24から紙袋支持部材10bのダ
スト吸込口23を通り、紙袋10a内に捕集される。捕
集されたゴミで紙袋10aがいっぱいになると、インジ
ケータ11が動作し、風量低下を使用者に知らせる。
【0020】これにより、使用者は電源を切り、図2に
示すごとく、前蓋装置6のクランプ12を押して前蓋装
置6を開き、集塵装置4にセットされている集塵フィル
ター10のゴミ排出防止蓋10cを、これと一体に連設
されている紙袋支持部材10bの境界部で折り、ゴミ捨
てに際してダスト吸込口23からゴミがこぼれないよう
に、該ダスト吸込口23に蓋をする。
【0021】そして、その後、紙袋支持部材10bの両
側を持ち、集塵装置4から集塵フィルター10を引き出
して捨てた後、新しい集塵フィルター10を集塵装置4
にセットする。
【0022】しかして、本実施例においては、ゴミが集
塵される紙袋10aに駆除薬剤処理を施したものであっ
て、このように紙袋10aに駆除薬剤処理を施すことに
より、紙袋10a内を歩きまわるダニ類などの有害微生
物と駆除薬剤との接触頻度が高くなるため、駆除薬剤と
接触した有害微生物には、その毛穴などから体内に駆除
薬剤が入り、紙袋10a内における有害微生物の繁殖を
大幅に抑制することができ、さらにはたとえ集塵フィル
ターから脱出するダニ類などの有害微生物があっても、
これを短時間のうちに死に至らしめる。
【0023】また、駆除薬剤がいくら人体に影響がない
とは云っても、使用者によっては触れたくないという向
きを考慮して、集塵フィルター10の交換時に直接手が
触れる紙袋支持部材10bの部分には駆除薬剤を施さな
いことにより、先の使用者にしてみれば、紙袋支持部材
10bの部分に駆除薬剤を施す場合に比べてこの種フィ
ルター10の使い勝手は良くなる。
【0024】さらに、紙袋支持部材10bの部分には駆
除薬剤を施さないことにより、その分、駆除薬剤の使用
量を少なくすることができ、経済的であり、価格の低減
化に寄与する。
【0025】なお、ダニ類などの有害微生物は紙袋10
a内を歩きまわるうちに駆除薬剤と接触する頻度が高い
ため、紙袋支持部材10bの部分に駆除薬剤を施さなく
ても、商品としての評価に耐えられないほど大きな影響
はない。
【0026】図6は本発明フィルターの第2の実施例を
示すダスト吸込口23付近の縦断面図であり、紙袋支持
部材10bのうち、10b′は防虫およびダニ殺虫剤を
浸透させない紙袋支持部材、10b″は防虫およびダニ
殺虫剤を浸透させた紙袋支持部材である。これを換言す
ると、本実施例は、紙袋支持部材10b′と紙袋支持部
材10b″とを2層に貼り合わせ、防虫およびダニ殺虫
剤を浸透させた紙袋支持部材10b″の内側に紙袋10
aを接合したものである。すなわち、前記構成は、いく
ら人体に影響がないといっても、使用者によっては触れ
たくないという向きを考慮して、集塵フィルター10の
交換時に直接手が触れる紙袋支持部材10b′の部分に
防虫およびダニ殺虫剤を浸透させないよう配慮したもの
である。
【0027】図7は本発明フィルターの第3の実施例を
示すダスト吸込口23付近の縦断側面図、図8は図7の
A矢視図であり、10bはその裏面、すなわち紙袋10
aとの接合面に防虫およびダニ殺虫剤の混合接着糊26
を塗布した紙袋支持部材である。
【0028】しかして、本実施例も図6の実施例と同
様、集塵フィルター10の交換時に直接手が触れる紙袋
支持部材10bの表面に防虫およびダニ殺虫剤を塗布し
ないように配慮したものであり、本実施例によれば、図
6の実施例に比較して、紙袋支持部材の枚数が1枚少な
くて済み、価格の低減化に寄与する。
【0029】図9は本発明フィルターの第4の実施例を
示す正面図、図10のイ,ロ,ハはそれぞれ図9に示す
集塵フィルター10の使用状態を順を追って説明するダ
スト吸込口23付近の斜視図であり、10bは集塵フィ
ルター10の紙袋支持部材、10cは紙袋支持部材10
bと一体に連設されたゴミ排出防止蓋を示し、前記紙袋
支持部材10bとゴミ排出防止蓋10cとには、防虫お
よびダニ殺虫剤が塗布または浸透されている。27はゴ
ミ排出防止蓋10cの一面(換言すると、ゴミ捨て時、
紙袋支持部材10bとの境界部でゴミ排出防止蓋10c
を折り曲げたときに、紙袋支持部材10bに設けられて
いるダスト吸込口23と対向する面)に塗布した接着
剤、28はゴミ排出防止蓋10cの一面(接着剤27を
塗布した側の面)を覆った保護シートを示す。
【0030】すなわち、本実施例においては、ゴミ排出
防止蓋10cにほどこした接着剤27の表面を剥離自在
な保護シート28で覆っておき、ゴミ捨て時、ゴミ排出
防止蓋10cを折り曲げるときに保護シート28をはが
し、ゴミ排出防止蓋10cを接着剤27で紙袋支持部材
10bに接合することにより、当該紙袋支持部材10b
のダスト吸込口23を密封するようにしたものであり、
その効果としては、紙袋10a内を密封状態とすること
により、当該紙袋10a内に位一度捕集したダニ類の紙
袋10a外への脱出を確実に防止することができる。
【0031】しかして、前記各実施例において、紙袋1
0aにも防虫およびダニ殺虫剤を浸透させたり、あるい
は紙袋10a内に防虫およびダニ殺虫剤を塗布したりす
れば、紙袋10a内を歩きまわるダニ類と防虫およびダ
ニ殺虫剤との接触頻度が高くなるため、当該紙袋10a
内におけるダニ類の繁殖を大幅に抑制することができ
る。
【0032】なお、参考までに、含水量15%に調製し
た粉末飼料50gと供試ダニ0.5gとを紙袋内に入
れ、よく混合させて、湿度80〜100%の恒温槽に紙
袋(この紙袋には、我が国で一般に市販されている防虫
およびダニ殺虫剤をほどこした)ごとに保存し、10日
後に紙袋を取り出し、紙袋内から供試ダニ0.1gを取
って、顕微鏡下で生きているダニの数を数える実験を3
回ずつおこなった平均結果は図11,図12のとおりで
あり、実験によれば、図11に示すように、紙袋に対し
て防虫およびダニ殺虫剤の含有量を1.23/m以上
含有させた場合、特に良好なダニ殺虫率が得られること
を確認した。
【0033】また、図12(紙袋開封後月数−ダニ殺虫
率特性線図)には、前記結果にもとづく殺虫剤紙袋含有
量(1.23/m)の場合を示した。
【0034】以上に述べたところをも総合して、前記実
施例によれば、要約して、次のような効果を奏すること
ができる。
【0035】すなわち、 (1)掃除機運転によって袋状集塵フィルター10に一
度捕集した家ダニ、ケナガコナダニなどの有害微生物の
該集塵フィルター10内での繁殖を大幅に抑制し、さら
にはたとえ集塵フィルター10から脱出するダニ類があ
っても、これを短時間のうちに死に至らしめることがで
き、生活環境の微生物での再汚染を防止することができ
る。
【0036】(2)前記(1)の結果、ゴミを収容した
集塵フィルター10を長時間ゴミ箱に放置しておいて
も、フィルター10は殺菌効果を持続し、紙袋10a内
のダニ類がゴミ箱の中に出て繁殖することがない。
【0037】(3)図3〜図5に示すように、紙袋支持
部材10bと一体に、ゴミ捨てに際して前記紙袋支持部
材10bのダスト吸込口23を塞ぐ、折曲げ自在なゴミ
排出防止蓋10cを連設することにより、ゴミ捨て時、
ダスト吸込口23から不慮にゴミがこぼれるのを防止す
ることができる。
【0038】(4)図6に示すように、防虫およびダニ
殺虫剤をほどこさない紙袋支持部材10b′と防虫およ
びダニ殺虫剤をほどこした紙袋支持部材10b″とを2
層に貼り合わせ、防虫およびダニ殺虫剤をほどこした紙
袋支持部材10b″の内側に紙袋10aを接合すること
により、集塵フィルター10の交換時に直接手が触れる
紙袋支持部材10b′の部分に防虫およびダニ殺虫剤を
ほどこさないように配慮した。すなわち、いくら人体に
影響がないといっても、使用者によっては触れたくない
という向きを考慮して、集塵フィルター10の交換時に
直接手が触れる紙袋支持部材10b′の部分に防虫およ
びダニ殺虫剤をほどこさないように配慮した。
【0039】(5)図7および図8に示すように、紙袋
支持部材10bの裏面である紙袋取付側に位置して、防
虫およびダニ殺虫剤をほどこすことにより、図6の実施
例と同様、集塵フィルター10の交換時に直接手が触れ
る紙袋支持部材10bの表面に防虫およびダニ殺虫剤を
塗布しないように配慮することができ、また図7および
図8の実施例によれば、図6の実施例に比較して、紙袋
支持部材の枚数が1枚少なくて済み、価格の低減化に寄
与する。
【0040】(6)図9および図10に示すように、紙
袋支持部材10bと一体に連設されかつ、ゴミ捨てに際
して前記紙袋支持部材10bのダスト吸込口23と対向
するゴミ排出防止蓋10cの面部に接着剤27を塗布
し、この接着剤27の表面を、剥離自在な保護シート2
8で被覆することにより、ゴミ捨て時、ゴミ排出防止蓋
10cを折り曲げるときに保護シート28をはがし、ゴ
ミ排出防止蓋10cを接着剤27で紙袋支持部材10b
に接合して、当該紙袋支持部材10bのダスト吸込口2
3を密封することができ、その効果としては、紙袋10
a内を密封状態とすることにより、当該紙袋10a内に
位一度捕集したダニ類の紙袋10a外への脱出を確実に
防止することができる。
【0041】なお、電気掃除機用集塵フィルターそのも
のではないが、「排気の殺菌方法」と題する特開昭50
−128677号公報には、電気掃除機本体内の空気通
路周辺に殺菌剤を塗布する技術が開示されている。
【0042】しかして、同公報に記載の技術が解決しよ
うとしている課題は、掃除機本体から排出される空気流
中の雑菌除去にある。
【0043】しかしながら、前掲特開昭50−1286
77号公報に記載の技術によれば、掃除機本体内の空気
通路周辺に塗布された殺菌剤が、該掃除機本体内に高速
吸引されたゴミ、特に硬いゴミと接触して剥離すること
が十分に考えられ、これが長期にわたって繰返しおこな
われると、前記殺菌剤、すなわち掃除機本体内の空気通
路周辺に塗布した殺菌剤による排気流中の雑菌除去効果
も損なわれることは否めない。
【0044】これに対し、掃除機本体内の空気通路周辺
に塗布した殺菌剤が剥離した場合、あるいは定期的に、
前記空気通路の周辺に殺菌剤を塗布し直すことが考えら
れるが、掃除機本体内の空気通路のように、狭い空間部
分に一般のユーザーが殺菌剤を塗布する作業は難しく、
一方、この作業を、その都度、業者に委託するのも煩わ
しさをともない、面倒であり、現実的な方法であるとは
云い難い。
【0045】他方、前掲特開昭50−128677号公
報に記載の殺虫方法によって処理された電気掃除機を使
用した場合、次のような問題もある。
【0046】すなわち、特開昭50−128677号公
報に記載の電気掃除機を用いた場合であっても、ダスト
集塵部がゴミで一杯になった場合は、このゴミを掃除機
本体から取り出して捨てる訳であるが、前記のようにし
て捨てられたゴミは、周囲に障壁となる物体(例えば紙
袋の袋壁)が存在しないため、ゴミ内で生き残ったダニ
などの害虫が容易に周囲に這い出す不具合がある。これ
を換言すると、特開昭50−128677号公報に示す
従来技術にあっては、掃除機本体内でいっぱいになった
ゴミを該掃除機本体内から取り出し、捨てた後の害虫対
策である環境衛生保護の点についてまで認識しておら
ず、この点で改良の余地がある。
【0047】これに対し、本発明によれば、掃除機運転
によって袋状集塵フィルターに一度捕集した家ダニ、ケ
ナガコナダニなどの有害微生物の該集塵フィルター内で
の繁殖を大幅に抑制し、さらにはたとえ集塵フィルター
から脱出するダニ類があっても、これを短時間のうちに
死に至らしめることができ、生活環境の微生物での再汚
染を防止することができる。
【0048】なお、前記実施例においては、防虫および
ダニ殺虫剤を用いた場合について例示したが、これと同
等の効果を有する微生物殺虫剤を用いることができる。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、集塵フィルター内に捕
集した有害微生物が集塵フィルターから脱出したとして
もこれを短時間のうちに死に至らしめ、衛生的にゴミ処
理をおこなうことに加えて、フィルターを掃除機から外
してゴミを捨てた後も薬による効果を持続して、ゴミか
らダニや菌類等の有害微生物が繁殖するのを防止する一
方、掃除機そのものには、使い捨て式フィルターの交換
によって常に薬による効果を甦らせることができる。
【0050】また、本発明によれば、袋支持部材には微
生物などの駆除薬剤処理を施さないようにしているの
で、使用者が駆除薬剤に直接触れるのを防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す、使い捨てフィルター
10を組み込んだ電気掃除機の全体的内部構造の縦断側
面図である。
【図2】図1に符号6で示す前蓋装置を開いて袋状集塵
フィルター10を取り出した状態の斜視図である。
【図3】同じく図1に符号4で示す集塵装置の斜視図で
ある。
【図4】前記集塵フィルター10の拡大正面図である。
【図5】図4の斜視図である。
【図6】本発明フィルターの第2の実施例を示すダスト
吸込口23付近の縦断側面図である。
【図7】本発明フィルターの第3の実施例を示すダスト
吸込口23付近の縦断側面図である。
【図8】図7のA矢視図である。
【図9】本発明フィルターの第4の実施例を示す正面図
である。
【図10】(イ),(ロ),(ハ)はそれぞれ図9に示
す集塵フィルター10の使用状態を順を追って説明する
ダスト吸込口23付近の斜視図である。
【図11】実験結果の参考例を示す説明図である。
【図12】同じく実験結果の参考例を示す説明図であ
る。
【符号の説明】 10…集塵フィルター、10a…紙袋、10b…紙袋支
持部材、10c…ゴミ排出防止蓋、23…ダスト吸込
口。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桜井 英俊 茨城県日立市東多賀町1丁目1番1号 株 式会社日立製作所多賀工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動送風機、コードリール、集塵部など
    を有する掃除機本体と、前記集塵部に配設される使い捨
    て袋状フィルターであって、該使い捨て袋状フィルター
    は集塵したゴミを収容する袋部材と該袋部材を電気掃除
    機の集塵部に着脱自在に装着する袋支持部材を有し、該
    袋支持部材には微生物などの駆除薬剤処理を施さず、ゴ
    ミが集塵される袋部材に駆除薬剤処理を施したことを特
    徴とする電気掃除機用集塵フィルター。
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