JP2950788B2 - 電気掃除機用集塵フィルター及び電気掃除機 - Google Patents

電気掃除機用集塵フィルター及び電気掃除機

Info

Publication number
JP2950788B2
JP2950788B2 JP9000416A JP41697A JP2950788B2 JP 2950788 B2 JP2950788 B2 JP 2950788B2 JP 9000416 A JP9000416 A JP 9000416A JP 41697 A JP41697 A JP 41697A JP 2950788 B2 JP2950788 B2 JP 2950788B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dust
bag
vacuum cleaner
filter
contact
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP9000416A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09168492A (ja
Inventor
雅之 高木
和文 西村
好一 佐川
英俊 桜井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP9000416A priority Critical patent/JP2950788B2/ja
Publication of JPH09168492A publication Critical patent/JPH09168492A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2950788B2 publication Critical patent/JP2950788B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Filters For Electric Vacuum Cleaners (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、使い捨て式の電気
掃除機用集塵フィルター及びこのフィルターを使用した
電気掃除機に関する。 【0002】 【従来の技術】最近における都市部のゴミを分析した結
果、大量のケナガコナダニが発生しており、これにつれ
て、ケナガコナダニの天敵である家ダニも発生しそれに
よる住人に対するさまざまな被害が問題になっている。 【0003】そして、その原因は、都市部の過密化によ
って高層住宅が出現するにしたがい、各室の密閉度が高
まるとともに、日本古来の建築物にあって自然の建築材
料が果たしていた適度の室内乾湿調整が行われなくな
、その結果として、床面とく 畳床の湿度増大が一因
となっていることは否めない。 【0004】ナガコナダニの虫体や死骸は、ぜんそく
などの呼吸器系の病気や川崎病の原因ではないかともい
われている。また、家ダニは、人体から直接血を吸うな
どし、腫れや痒みを与える。このような問題は高温多湿
な日本の気候と住宅地の取得困難性を原因とする過密人
口高層化されたコンクリート製住宅の普及など、我が国
の特有の状況に起因するものであって欧米などにおける
状況とは異なった問題である。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】従来も例えば集塵室内
壁面に殺虫剤を塗布したものなど、電気掃除機に殺虫機
能を持たせたものもあるが、昨今の上記のような状況下
ではそのような従来の掃除機では目的の達成は不十分で
ある。すなわち、前記したごときダニ類等の害生物が
発生してくるようになると、これら有害生物をゴミとと
もに捕集する電気掃除機の機能も、従来のように、単に
ゴミを捕集するというだけでは不足であることがわかっ
た。掃除機運転によって一度捕集したダニ類の繁殖を大
幅に抑制し、さらにはたとえ掃除機本体から脱出するダ
ニ類があっても、これを短時間のうちに死に至らしめる
対策が不可欠の課題になっている。 【0006】状をなす電気掃除機用集塵フィルター内
にダニ類を捕捉し、長時間放置した場合、餌がゴミの中
にありかつ、湿度40%以上、温度の上限が50度程度
であれば、前記集塵フィルターの中で大量のダニ類が繁
殖することが実験により確認されこのことは掃除機
或いは集塵フィルターがダニ類の繁殖を助長する欠点が
あることを示すものであり、それ自体解決が迫られる問
題である。 【0007】本発明は、使い捨て式電気掃除機用集塵フ
ィルターの使用中、およびフィルター交換後であるゴミ
捨て後の使われ方を、特に住宅のダニ対策を考慮してな
されたものであって、その目的とするところは、(イ)捕
獲したダニ類を確実に殺虫すること、(ロ)そのために
度捕集したダニ類に対する殺虫効果を永続させること
(ハ)捕獲したダニ類の脱出を防止するとともに、万が一
脱出したダニ類に対しても殺虫効果を及ぼしてこれを短
時間のうちに死に至らしめること、(ニ)掃除機内におけ
ダニ類の大量繁殖を防止すること、(ホ)殺虫剤の薬効
を継続的に確かなものにすることなどである。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明に係る電気掃除機
用集塵フィルターは、一つは、電動送風機の吸込気流に
よって取り込まれる塵埃を濾過集塵する袋部材と、該袋
部材の吸入口部に取り付けられ塵埃吸込口を有する袋支
持部材とを備え、電気掃除機の集塵部に着脱自在に装着
される使い捨て式集塵フィルターにおいて、ダニ類と接
触することによりダニ類の駆除効果を奏する接触性ダニ
駆除薬剤処理を前記袋部材の内面に施して成ることを特
徴とするものである。もう一つは、前記同様の袋部材と
袋支持部材とを備える使い捨て式集塵フィルター(電気
掃除機用集塵フィルター)であって、前記袋部材の内部
には、ダニ類と接触することで薬効がある接触性のダニ
駆除薬剤処理を施し、前記支持部材には、駆除薬剤処理
を施していないことを特徴とするものである。また、本
発明に係る電気掃除機は、一つは、塵埃を吸い込む吸口
体と、掃除機本体に設けられた電動送風機によって前記
吸口体を介して吸い込まれた塵埃が集塵される集塵室を
備え、前記集塵室は袋支持部材取付部を備え、電動送風
機の吸込気流によって取り込まれる塵埃を濾過集塵する
袋部材と、該袋部材の吸入口部に取り付けられる塵埃吸
込口を有する袋支持部材とを構成部材とし、且つダニ類
と接触することによりダニ類の駆除効果を奏する接触性
ダニ駆除薬剤処理を前記袋部材の内面に施して成る使い
捨て袋状の集塵フィルターを前記袋支持部材取付部に装
着したことを特徴とするものである。もう一つは、前記
同様の吸口体、袋支持部材取付部を有する集塵室を備え
る電気掃除機であって、電動送風機の吸込気流によって
取り込まれる塵埃を濾過集塵する袋部材と、該袋部材の
吸入口部に取り付けられる塵埃吸込口を有する袋支持部
材とを構成部材とし、且つ前記袋部材の内部には、ダニ
類と接触することで薬効がある接触性のダニ駆除薬剤処
理を施し、前記袋支持部材にはダニ駆除薬剤処理を施し
ていない使い捨て袋状の集塵フィルターを前記袋支持部
材取付部に装着したことを特徴とするものである。 【0009】本発明は、掃除機の使い勝手を向上させる
ために使用されていた使い捨て袋状集塵フィルター(使
い捨て集塵袋)そのものに殺虫剤,特に接触性のダニ駆
除薬剤(以下、ダニ駆除剤或いは殺虫剤と称することも
ある)処理を施すことで、一つの集塵フィルターで、本
来の集塵機能と画期的なダニ類の捕獲,殺虫性能を併せ
持つ新たな集塵フィルター及びそれを備えた電気掃除機
実現させる。 【0010】本発明によれば、電気掃除機の集塵行程に
おいて塵埃と一緒にダニが袋部材に捕捉され、捕捉され
たダニは袋部材の内面に存在している接触性ダニ駆除剤
に直接接触することによってダニの体表面から駆除剤が
作用しダニの確実な駆除が行われる。 集塵袋部材の内面
にダニ駆除剤を施すので実質的に袋部材の内面全体にダ
ニ駆除剤が存在することになるから、ダニがダニ駆除剤
に直接接触する機会がきわめて高い。 【0011】ダニ駆除剤の処理対象が一般家庭において
使用される電気掃除機に用いられる使い捨て式集塵フィ
ルターであるので、家庭における掃除パターンの中で適
宜の期間で確実に新しいフィルターに交換されるからそ
の都度薬効が更新され、掃除機によるダニの駆除効果を
持続する。接触性ダニ駆除剤が使用されるのでダニの駆
除は確実である一方、駆除剤が揮発して掃除機の排気に
混入して住宅内に実質的にほとんど放出されることがな
いので安全である。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、本発明を、図1〜図5の一
実施例にもとづいて説明すると、図1は本発明に係る使
い捨てフィルター10を組み込んだ電気掃除機の全体的
内部構造を示す縦断側面図、図2は図1に符号6で示す
前蓋装置を開いて袋状集塵フィルター10を取り出した
状態の斜視図、図3は図1に符号4で示す集塵装置の斜
視図、図4は前記集塵フィルター10の拡大正面図、図
5は図4の斜視図である。 【0013】図1および図2において、1は掃除機の本
体ケース、2はモータ、3はコードリール、4は集塵装
置、5は除塵装置、6は前蓋装置を示している。 【0014】しかして、本体ケース1は、その上部にハ
ンドル7を有し、下部にキャスター8と車輪9とを有
し、また上部前方には、後述する集塵フィルター10の
目詰りを表示するインジケータ11と、前蓋装置6を開
閉するためのクランプ12とを有する。 【0015】モータ2は、モータ室13内に位置して、
前側防振ゴム14と後側防振ゴム15とにより防振支持
され、モータ室13の後部には、排気室16が設けられ
ており、コードリール3には、コード17が巻かれてい
る。 【0016】集塵装置4は、図3に示すように、サブ集
塵フィルター18(なお、このサブ集塵フィルター18
は、集塵フィルター10の手持ち、すなわち予備の分が
ない場合に、間に合わせに掃除ができるよう、従来と同
様、集塵装置4に組み込まれている)と、集塵フィルタ
ー10の紙袋10aと、紙袋支持部材10bと、紙袋支
持部材10bと一体に連設されたゴミ排出防止蓋10c
(図2〜図5)と、紙袋支持部材10bを支持する紙袋
支持部材支持部19と、紙袋支持部材10bを集塵装置
4内で位置決めさせる紙袋支持部材位置決めピン20
と、フィルターパッキン21と、ネットフィルター22
とにより構成されている。 【0017】また、前記紙袋支持部材10bには、ダス
ト吸込口23(図3)があり、このダスト吸込口23
は、前蓋装置6のホース口24に対し、シールパッキン
25を介して接続される。 【0018】さらに、前記集塵装置4の後部には、周知
の除塵装置5が設けられており、この除塵装置5によっ
て集塵装置44の除塵をおこなう。 【0019】以上の構成において、モータ2を回転し、
吸口(図示せず)からゴミを吸い込むと、このゴミは、
延長管(図示せず)およびホース(図示せず)を通り、
前蓋装置6のホース口24から紙袋支持部材10bのダ
スト吸込口23を通り、紙袋10a内に捕集される。捕
集されたゴミで紙袋10aがいっぱいになると、インジ
ケータ11が動作し、風量低下を使用者に知らせる。 【0020】これにより、使用者は電源を切り、図2に
示すごとく、前蓋装置6のクランプ12を押して前蓋装
置6を開き、集塵装置4にセットされている集塵フィル
ター10のゴミ排出防止蓋10cを、これと一体に連設
されている紙袋支持部材10bの境界部で折り、ゴミ捨
てに際してダスト吸込口23からゴミがこぼれないよう
に、該ダスト吸込口23に蓋をする。 【0021】そして、その後、紙袋支持部材10bの両
側を持ち、集塵装置4から集塵フィルター10を引き出
して捨てた後、新しい集塵フィルター10を集塵装置4
にセットする。 【0022】実施例においては、ゴミが集塵される紙
袋10aを構成する袋部材にダニ駆除薬剤を浸透させる
ことで袋部材の少なくとも内面にダニ類の駆除薬剤処理
を施したものであって、このように紙袋10aに駆除薬
剤処理を施すことにより、紙袋10a内を歩きまわるダ
ニ類と駆除薬剤との接触頻度が高くなるため、駆除薬剤
と接触したダニ類には、その毛穴などから体内に駆除薬
剤が入り、紙袋10a内におけるダニ類の繁殖を大幅に
抑制することができ、さらにはたとえ集塵フィルターか
ら脱出するダニ類があっても、これを短時間のうちに死
に至らしめる。 【0023】なお、駆除薬剤がいくら人体に影響がない
とは云っても、使用者によっては触れたくないという向
きを考慮して、集塵フィルター10の交換時に直接手が
触れる紙袋支持部材10bの部分にはダニ駆除薬剤を施
さないようにすれば、先の使用者にしてみれば、ダニ駆
除薬剤に触れずにフィルターの交換作業を行い得るの
で、紙袋支持部材10bの部分に駆除薬剤を施す場合に
比べてこの種フィルター10の使い勝手は良くなる。 【0024】さらに、紙袋支持部材10bの部分には
駆除薬剤を施さないようにすれば、その分、駆除薬剤
の使用量を少なくすることができ、経済的であり、価格
の低減化に寄与する。 【0025】なお、ダニ類は紙袋10a内を歩きまわる
うちにダニ駆除薬剤と接触する頻度が高いため、紙袋支
持部材10bの部分にダニ駆除薬剤を施さなくても、商
品としての評価に耐えられないほど大きな影響はない。 【0026】さらに、紙袋10aの内部の少なくとも一
部にダニ駆除薬剤処理を施すようにすれば、これまた使
用者の手に駆除薬剤が直接触れないように配慮するとと
もに、紙袋10aの表裏全体に駆除薬剤を施す場合に比
べてその駆除薬剤の使用量を少なくすることができる。 【0027】図6は本発明フィルターの第2の実施例を
示すダスト吸込口23付近の縦断面図であり、紙袋支持
部材10bのうち、10b′は防虫およびダニ殺虫剤を
浸透させない紙袋支持部材、10b″は防虫およびダニ
殺虫剤を浸透させた紙袋支持部材である。これを換言す
ると、本実施例は、紙袋支持部材10b′と紙袋支持部
材10b″とを2層に貼り合わせ、防虫およびダニ殺虫
剤を浸透させた紙袋支持部材10b″の内側に紙袋10
aを接合したものである。すなわち、前記構成は、いく
ら人体に影響がないといっても、使用者によっては触れ
たくないという向きを考慮して、集塵フィルター10の
交換時に直接手が触れる紙袋支持部材10b′の部分に
防虫およびダニ殺虫剤を浸透させないよう配慮したもの
である。 図7は本発明フィルターの第3の実施例を示
すダスト吸込口23付近の縦断側面図、図8は図7のA
矢視図であり、10bはその裏面、すなわち紙袋10a
との接合面に防虫およびダニ殺虫剤の混合接着糊26を
塗布した紙袋支持部材である。 【0028】しかして、本実施例も図6の実施例と同
様、集塵フィルター10の交換時に直接手が触れる紙袋
支持部材10bの表面に防虫およびダニ殺虫剤を塗布し
ないように配慮したものであり、本実施例によれば、図
6の実施例に比較して、紙袋支持部材の枚数が1枚少な
くて済み、価格の低減化に寄与する。 【0029】図9は本発明フィルターの第4の実施例を
示す正面図、図10のイ,ロ,ハはそれぞれ図9に示す
集塵フィルター10の使用状態を順を追って説明するダ
スト吸込口23付近の斜視図であり、10bは集塵フィ
ルター10の紙袋支持部材、10cは紙袋支持部材10
bと一体に連設されたゴミ排出防止蓋を示し、前記紙袋
支持部材10bとゴミ排出防止蓋10cとには、防虫お
よびダニ殺虫剤が塗布または浸透されている。27はゴ
ミ排出防止蓋10cの一面(換言すると、ゴミ捨て時、
紙袋支持部材10bとの境界部でゴミ排出防止蓋10c
を折り曲げたときに、紙袋支持部材10bに設けられて
いるダスト吸込口23と対向する面)に塗布した接着
剤、28はゴミ排出防止蓋10cの一面(接着剤27を
塗布した側の面)を覆った保護シートを示す。 【0030】すなわち、本実施例においては、ゴミ排出
防止蓋10cにほどこした接着剤27の表面を剥離自在
な保護シート28で覆っておき、ゴミ捨て時、ゴミ排出
防止蓋10cを折り曲げるときに保護シート28をはが
し、ゴミ排出防止蓋10cを接着剤27で紙袋支持部材
10bに接合することにより、当該紙袋支持部材10b
のダスト吸込口23を密封するようにしたものであり、
その効果としては、紙袋10a内を密封状態とすること
により、当該紙袋10a内に位一度捕集したダニ類の紙
袋10a外への脱出を確実に防止することができる。 【0031】しかして、前記第1の実施例と同様、前記
第2〜4の実施例において、紙袋10aに防虫および
ダニ殺虫剤を浸透させたり、あるいは紙袋10a内に防
虫およびダニ殺虫剤を塗布したりすれば、紙袋10a内
を歩きまわるダニ類と防虫およびダニ殺虫剤との接触頻
度が高くなるため、当該紙袋10a内におけるダニ類の
繁殖を大幅に抑制することができる。なお、参考まで
に、含水量15%に調製した粉末飼料50gと供試ダニ
0.5gとを紙袋内に入れ、よく混合させて、湿度80
〜100%の恒温槽に紙袋(この紙袋には、我が国で一
般に市販されている防虫およびダニ殺虫剤をほどこし
た)ごとに保存し、10日後に紙袋を取り出し、紙袋内
から供試ダニ0.1gを取って、顕微鏡下で生きている
ダニの数を数える実験を3回ずつおこなった平均結果は
図11,図12のとおりであり、実験によれば、図11
に示すように、紙袋に対して防虫およびダニ殺虫剤の含
有量を1.23/m2以上含有させた場合、特に良好な
ダニ殺虫率が得られることを確認した。 【0032】また、図12(紙袋開封後月数−ダニ殺虫
率特性線図)には、前記結果にもとづく殺虫剤紙袋含有
量(1.23/m2)の場合を示した。 【0033】以上に述べたところをも総合して、前記実
施例によれば、要約して、次のような効果を奏すること
ができる。 【0034】すなわち、 (1)掃除機運転によって袋状集塵フィルター10に一
度捕集した家ダニ、ケナガコナダニなどの有害生物の該
集塵フィルター10内での繁殖を大幅に抑制し、さらに
はたとえ集塵フィルター10から脱出するダニ類があっ
ても、これを短時間のうちに死に至らしめることがで
き、生活環境でのダニの再汚染を防止することができ
る。 【0035】(2)使い捨て機能を有する集塵フィルタ
ーとダニ駆除機能を有するフィルターとがいわゆる一つ
になることで、集塵フィルターを掃除機から外してゴミ
と共に捨てた後もダニ駆除薬効を持続する。したがっ
て、ゴミを収容した集塵フィルター10を長時間ゴミ箱
に放置しておいても、フィルター10はダニ駆除薬効
持続し、紙袋10a内のダニ類がゴミ箱の中に出て繁殖
するといった事態を防止すことができる。 【0036】(3)図3〜図5に示すように、紙袋支持
部材10bと一体に、ゴミ捨てに際して前記紙袋支持部
材10bのダスト吸込口23を塞ぐ、折曲げ自在なゴミ
排出防止蓋10cを連設することにより、ゴミ捨て時、
ダスト吸込口23から不慮にゴミがこぼれるのを防止す
ることができる。 【0037】(4)図6に示すように、防虫およびダニ
殺虫剤をほどこさない紙袋支持部材10b′と防虫およ
びダニ殺虫剤をほどこした紙袋支持部材10b″とを2
層に貼り合わせ、防虫およびダニ殺虫剤をほどこした紙
袋支持部材10b″の内側に紙袋10aを接合すること
により、集塵フィルター10の交換時に直接手が触れる
紙袋支持部材10b′の部分に防虫およびダニ殺虫剤を
ほどこさないように配慮した。すなわち、いくら人体に
影響がないといっても、使用者によっては触れたくない
という向きを考慮して、集塵フィルター10の交換時に
直接手が触れる紙袋支持部材10b′の部分に防虫およ
びダニ殺虫剤をほどこさないように配慮した。 【0038】(5)図7および図8に示すように、紙袋
支持部材10bの裏面である紙袋取付側に位置して、防
虫およびダニ殺虫剤をほどこすことにより、図6の実施
例と同様、集塵フィルター10の交換時に直接手が触れ
る紙袋支持部材10bの表面に防虫およびダニ殺虫剤を
塗布しないように配慮することができ、また図7および
図8の実施例によれば、図6の実施例に比較して、紙袋
支持部材の枚数が1枚少なくて済み、価格の低減化に寄
与する。 【0039】(6)図9および図10に示すように、紙
袋支持部材10bと一体に連設されかつ、ゴミ捨てに際
して前記紙袋支持部材10bのダスト吸込口23と対向
するゴミ排出防止蓋10cの面部に接着剤27を塗布
し、この接着剤27の表面を、剥離自在な保護シート2
8で被覆することにより、ゴミ捨て時、ゴミ排出防止蓋
10cを折り曲げるときに保護シート28をはがし、ゴ
ミ排出防止蓋10cを接着剤27で紙袋支持部材10b
に接合して、当該紙袋支持部材10bのダスト吸込口2
3を密封することができ、その効果としては、紙袋10
a内を密封状態とすることにより、当該紙袋10a内
度捕集したダニ類の紙袋10a外への脱出を確実に防
止することができる。 【0040】なお、電気掃除機用集塵フィルターそのも
のではないが、「排気の殺菌方法」と題する特開昭50
−128677号公報には、電気掃除機本体内の空気通
路周辺に殺菌剤を塗布する技術が開示されている。 【0041】しかして、同公報に記載の技術が解決しよ
うとしている課題は、掃除機本体から排出される空気流
中の雑菌除去にある。 【0042】しかしながら、前掲特開昭50−1286
77号公報に記載の技術によれば、掃除機本体内の空気
通路周辺に塗布された殺菌剤が、該掃除機本体内に高速
吸引されたゴミ、特に硬いゴミと接触して剥離すること
が十分に考えられ、これが長期にわたって繰返しおこな
われると、前記殺菌剤、すなわち掃除機本体内の空気通
路周辺に塗布した殺菌剤による排気流中の雑菌除去効果
も損なわれることは否めない。 【0043】これに対し、掃除機本体内の空気通路周辺
に塗布した殺菌剤が剥離した場合、あるいは定期的に、
前記空気通路の周辺に殺菌剤を塗布し直すことが考えら
れるが、掃除機本体内の空気通路のように、狭い空間部
分に一般のユーザーが殺菌剤を塗布する作業は難しく、
一方、この作業を、その都度、業者に委託するのも煩わ
しさをともない、面倒であり、現実的な方法であるとは
云い難い。 【0044】他方、前掲特開昭50−128677号公
報に記載の殺虫方法によって処理された電気掃除機を使
用した場合、次のような問題もある。 【0045】すなわち、特開昭50−128677号公
報に記載の電気掃除機を用いた場合であっても、ダスト
集塵部がゴミで一杯になった場合は、このゴミを掃除機
本体から取り出して捨てる訳であるが、前記のようにし
て捨てられたゴミは、周囲に障壁となる物体(例えば紙
袋の袋壁)が存在しないため、ゴミ内で生き残ったダニ
などの害虫が容易に周囲に這い出す不具合がある。これ
を換言すると、特開昭50−128677号公報に示す
従来技術にあっては、掃除機本体内でいっぱいになった
ゴミを該掃除機本体内から取り出し、捨てた後の害虫対
策である環境衛生保護の点についてまで認識しておら
ず、この点で改良の余地がある。 【0046】これに対し、本発明によれば、掃除機運転
によって袋状集塵フィルターに一度捕集した家ダニ、ケ
ナガコナダニなどの有害生物の該集塵フィルター内での
繁殖を大幅に抑制し、さらにはたとえ集塵フィルターか
ら脱出するダニ類があっても、これを短時間のうちに死
に至らしめることができ、生活環境の微生物での再汚染
を防止することができる。 【0047】また、使い捨て集塵フィルターは、ゴミが
一杯になったことを知らせる風量低下を指標として、且
つ日常の室内清掃習慣の中で比較的定期化されているゴ
ミ捨 てサイクルに合わせて適度の間隔で交換されるの
で、ダニ駆除薬剤もろとも交換時期を失することがな
く、その結果、掃除機でのダニ駆除薬剤の効果をその薬
効がなくなる前に甦らせることができる。したがって、
ダニ駆除薬剤の薬効がきれているにもかかわらず集塵フ
ィルターを繰り返し使用する事態を未然に防いで、ダニ
駆除薬剤の実効性を高めることができる、といった効果
を達成する。 【0048】 【発明の効果】本発明によれば、掃除機運転によって清
掃中にゴミと共に捕集したダニの集塵フィルター内での
繁殖を大幅に抑制し、捕集したダニが集塵フィルターか
ら脱出したとしてもこれを短時間のうちに死に至らし
め、衛生的にゴミ処理をおこなうことに加えて、集塵フ
ィルターが集塵を終えて使い捨てられた後も集塵フィル
ター内のダニの殺虫作用が有効に働いてダニを殺傷し、
その繁殖を防止することができる。 【0049】したがって、本発明によれば、集塵フィル
ターの袋部材に塵埃の集塵と共に捕捉されたダニが確実
に駆除される。 使い捨て式集塵フィルターであるから日
常の室内清掃習慣の中で新しいフィルターと時間を置か
ずに交換されるので、ダニ駆除薬剤の有効性が適度に更
新され、ダニ駆除薬剤の薬効が自動的に持続する。 電気
掃除機に本来の集塵機能に加えて住宅におけるダニを駆
除するといった機能を与えることができ、しかも、これ
らの機能を一つの使い捨て式の集塵フィルターにより実
現させることができるので、特別なダニ殺虫装置を付属
装置として付加することを要せず、取り扱いが容易であ
る。 さらに本発明によれば、揮発性駆除剤を使用せず、
接触性ダニ駆除薬剤を使用するから、これを掃除機から
の排気をともなう吸引式掃除機において、排気に蒸発性
駆除薬剤が混入することが実質的にほとんどない。した
がって、掃除機の排気により家庭の室内が駆除剤で害さ
れることなく、また、集塵フィルターの袋部材の内面に
ダニ駆除薬剤が施されているので、これを取り扱う場合
に薬剤に触れることがないので安全である。 使い捨て式
集塵フィルターの内面にダニ駆除薬剤を施すだけの構成
であるから掃除機を利用したダニの駆除手段として構成
が単純であり、従って経済的である。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施例を示す、使い捨てフィルター
10を組み込んだ電気掃除機の全体的内部構造の縦断側
面図である。 【図2】図1に符号6で示す前蓋装置を開いて袋状集塵
フィルター10を取り出した状態の斜視図である。 【図3】同じく図1に符号4で示す集塵装置の斜視図で
ある。 【図4】前記集塵フィルター10の拡大正面図である。 【図5】図4の斜視図である。 【図6】本発明フィルターの第2の実施例を示すダスト
吸込口23付近の縦断側面図である。 【図7】本発明フィルターの第3の実施例を示すダスト
吸込口23付近の縦断側面図である。 【図8】図7のA矢視図である。 【図9】本発明フィルターの第4の実施例を示す正面図
である。 【図10】(イ),(ロ),(ハ)はそれぞれ図9に示
す集塵フィルター10の使用状態を順を追って説明する
ダスト吸込口23付近の斜視図である。 【図11】実験結果の参考例を示す説明図である。 【図12】同じく実験結果の参考例を示す説明図であ
る。 【符号の説明】 10…集塵フィルター、10a…紙袋、10b…紙袋支
持部材、10c…ゴミ排出防止蓋、23…ダスト吸込
口。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桜井 英俊 茨城県日立市東多賀町1丁目1番1号 株式会社 日立製作所 多賀工場内 (56)参考文献 特開 昭57−99939(JP,A) 実開 昭57−135351(JP,U) 実公 昭44−26623(JP,Y1) 実公 昭42−22287(JP,Y1) 米国特許4279095(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A47L 9/14

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.電動送風機の吸込気流によって取り込まれる塵埃を
    濾過集塵する袋部材と、該袋部材の吸入口部に取り付け
    られ塵埃吸込口を有する袋支持部材とを備え、電気掃除
    機の集塵部に着脱自在に装着される使い捨て式集塵フィ
    ルターにおいて、ダニ類と接触することによりダニ類の
    駆除効果を奏する接触性ダニ駆除薬剤を前記袋部材の内
    面に施して成ることを特徴とする電気掃除機用集塵フィ
    ルター。 2.電動送風機の吸込気流によって取り込まれる塵埃を
    濾過集塵する袋部材と、該袋部材の吸入口部に取り付け
    られ塵埃吸込口を有する袋支持部材とを備え、電気掃除
    機の集塵部に着脱自在に装着される使い捨て式集塵フィ
    ルターであって、前記袋部材の内部には、ダニ類と接触
    することで薬効がある接触性のダニ駆除薬剤処理を施
    し、前記支持部材には、駆除薬剤処理を施していないこ
    とを特徴とする電気掃除機用集塵フィルター。 3.塵埃を吸い込む吸口体と、掃除機本体に設けられた
    電動送風機によって前記吸口体を介して吸い込まれた塵
    埃が集塵される集塵室を備え、前記集塵室は袋支持部材
    取付部を備え、電動送風機の吸込気流によって取り込ま
    れる塵埃を濾過集塵する袋部材と、該袋部材の吸入口部
    に取り付けられる塵埃吸込口を有する袋支持部材とを構
    成部材とし、且つダニ類と接触することによりダニ類の
    駆除効果を奏する接触性ダニ駆除薬剤処理を前記袋部材
    内面に施して成る使い捨て袋状の集塵フィルターを前記
    袋支持部材取付部に装着したことを特徴とする電気掃除
    機。 4.塵埃を吸い込む吸口体と、掃除機本体に設けられた
    電動送風機によって前記吸口体を介して吸い込まれた塵
    埃が集塵される集塵室を備え、前記集塵室は袋支持部材
    取付部を備え、電動送風機の吸込気流によって取り込ま
    れる濾過塵埃を集塵する袋部材と、該袋部材の吸入口部
    に取り付けられる塵埃吸込口を有する袋支持部材とを構
    成部材とし、且つ前記袋部材の内部には、ダニ類と接触
    することで薬効がある接触性のダニ駆除薬剤処理を施
    し、前記袋支持部材にはダニ駆除薬剤処理を施していな
    い使い捨て袋状の集塵フィルターを前記袋支持部材取付
    部に装着したことを特徴とする電気掃除機。
JP9000416A 1997-01-06 1997-01-06 電気掃除機用集塵フィルター及び電気掃除機 Expired - Lifetime JP2950788B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9000416A JP2950788B2 (ja) 1997-01-06 1997-01-06 電気掃除機用集塵フィルター及び電気掃除機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9000416A JP2950788B2 (ja) 1997-01-06 1997-01-06 電気掃除機用集塵フィルター及び電気掃除機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09168492A JPH09168492A (ja) 1997-06-30
JP2950788B2 true JP2950788B2 (ja) 1999-09-20

Family

ID=11473205

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9000416A Expired - Lifetime JP2950788B2 (ja) 1997-01-06 1997-01-06 電気掃除機用集塵フィルター及び電気掃除機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2950788B2 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4279095A (en) 1980-01-02 1981-07-21 Aasen Helen C Flea vacuum system

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6054049B2 (ja) * 1980-06-16 1985-11-28 株式会社日立製作所 電気掃除機の集塵フイルタ−
JPS5799939A (en) * 1980-12-12 1982-06-21 Hitachi Ltd Electric cleaner
JPS57135351U (ja) * 1981-02-19 1982-08-24

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4279095A (en) 1980-01-02 1981-07-21 Aasen Helen C Flea vacuum system

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09168492A (ja) 1997-06-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0556126B2 (ja)
JPH1075924A (ja) 防ダニ処理した掃除用具
JP2000014304A (ja) ダニの捕獲方法および捕獲器
JP2950788B2 (ja) 電気掃除機用集塵フィルター及び電気掃除機
JP2521416B2 (ja) 電気掃除機用集塵フィルタ―及びこのフィルタ―を使用した電気掃除機
JP2521416C (ja)
JP2004057076A (ja) 害虫の捕獲駆除機
JPH07136092A (ja) 電気掃除機用集塵フィルター及びこのフィルターを使用した電気掃除機
JPH08102B2 (ja) 電気掃除機用集塵フィルター及びこのフィルターを使用した電気掃除機
JPH0565174B2 (ja)
JPH08101B2 (ja) 電気掃除機用集塵フィルター及びこのフィルターを使用した電気掃除機
JPH07265235A (ja) 電気掃除機用集塵フィルター及びこれを使用した電気掃除機
JPH08100B2 (ja) 電気掃除機用集塵フィルター及びこのフィルターを使用した電気掃除機
JPH07143952A (ja) 電気掃除機用集塵フィルター
JPS6240237A (ja) 害虫、ダニ類の駆除方法
JPH07143950A (ja) 電気掃除機用集塵フィルター
EP0732872B1 (fr) Complexe insecticide et parasiticide, et procede de desinsectisation et de destruction des ectoparasites
JPH07143951A (ja) 電気掃除機用集塵フィルター
JPH07143953A (ja) 電気掃除機用集塵フィルター
JPH07143949A (ja) 電気掃除機用集塵フィルター
JPH06277168A (ja) 電気掃除機の防臭防虫制菌方法、それに用いる防臭防虫制菌用顆粒剤および電気掃除機
JP2003169583A (ja) ごきぶり駆除方法及びごきぶり駆除用吸引装置
JPS63249532A (ja) 電気掃除機用集塵袋
KR19990026265U (ko) 해충 포집기
JPH0377728B2 (ja)