JPH07135434A - 自動利得制御装置 - Google Patents

自動利得制御装置

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JPH07135434A
JPH07135434A JP28343893A JP28343893A JPH07135434A JP H07135434 A JPH07135434 A JP H07135434A JP 28343893 A JP28343893 A JP 28343893A JP 28343893 A JP28343893 A JP 28343893A JP H07135434 A JPH07135434 A JP H07135434A
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Kazuyuki Tanaka
和之 田中
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Control Of Amplification And Gain Control (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 音声信号の立ち上がりで過大な信号出力を防
ぎ、音声信号と同時の雑音入力時にも、利得を適正に制
御する自動利得制御装置を提供する。 【構成】 入力信号のレベルを検出する入力レベル検出
部12と、利得を調節する可変利得増幅部13と、入力
信号レベルが入力いき値を上回る状態が基準時間を越え
たことを検出する基準時間検出部15と、この検出に基
づき入力レベル検出部12の立ち上がり時定数を大きな
時定数に制御し、入力レベル検出部12の検出したレベ
ルが、入力いき値を下回った時に、入力レベル検出部1
2の立ち上がり時定数を小さな時定数に制御する時定数
制御部16とから構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、録音装置、拡声装置、
電話機のように、音声信号の録音、拡声、伝送を目的と
する機器に内蔵する自動利得制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動利得制御装置は、音声信号の録音、
拡声や、伝送を目的とする機器の録音レベルや拡声レベ
ル、または伝送信号レベルを監視しながら、自動的に調
整する装置である。
【0003】図4に、従来の自動利得制御装置の構成例
を示す。同図において、41は信号の入力端子、42は
この信号を平滑整流して信号レベルを求める入力レベル
検出部、43はこの入力レベル検出部の出力に基いて利
得を調節する可変利得増幅部、44は信号の出力端子で
ある。
【0004】また、図5は、図4の各部における信号波
形を示したものであり、同図において51は図4のA点
の入力信号の波形、52は図4のB点のレベル値の波
形、53は可変利得増幅部43の利得の変化のようす、
54はC点の出力信号の波形を示す。
【0005】以上のように構成された自動利得制御装置
の動作を、図4と図5に基づいて説明する。
【0006】まず図4の入力端子42に図5の入力信号
51が入力される。この入力信号51において、区間T
0〜T1、T2〜T3、T4〜T5の3つの区間は騒音
だけが収音された無音声区間であり、その区間には音声
信号は含まれていない。
【0007】区間T1〜T2、T3〜T4の2つの区間
が音声区間である。ここで、T1〜T2の音声を音声
A、T3〜T4の音声を音声Bと称する。
【0008】この入力信号51の例では、音声のレベル
Aの方が音声のレベルBより大きくなっている。この入
力信号51が、図4の入力レベル検出部42で平滑整流
されて、図5のレベルの値52となる。
【0009】このとき入力レベル検出部42では、検出
レベルの立ち上がり時定数を、立ち下がり時定数よりも
小さく設定し、極大値をトレースするようにしてある。
よって図5のレベルの値52は極大値をトレースした波
形となり、区間T0〜T1では騒音信号レベルの極大値
をトレースしている。
【0010】時刻T1で音声Aが入力されると、検出レ
ベルは急激に上昇する。その後、時刻T2までの間、音
声Bの音声信号の極大値をトレースする。音声が消失し
た時刻T2以後は、入力レベル検出部42で設定された
立ち下がり時定数に従って次第にその値が低下してゆ
き、再び騒音信号レベルの極大値をトレースするように
なる。
【0011】時刻T3で音声Bが入力されると、入力レ
ベル検出部42で検出されたレベルの値52は、再び急
激に上昇し、時刻T4までの間、音声Bの音声信号レベ
ルの極大値をトレースする。
【0012】可変利得増幅部43の制御利得53は、こ
の検出レベル52により制御される。
【0013】検出レベル52が、あらかじめ設定してあ
るいき値を越えないレベルの時は、制御利得は、設定さ
れている最大の利得となり、いき値を越えている場合に
は、検出レベル52が大きいほど制御利得53を小さ
く、検出レベル52が小さいほど制御利得53を大きく
制御する。
【0014】その結果、出力端子44から外部に出力さ
れる出力信号54は、音声Aも音声Bもほぼ同じ信号レ
ベルに調節される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような構成では、検出レベルの立ち上がり時定数として
常に一定の時定数を用いている。
【0016】例えば、特開昭63―260209号公報
および特開昭63―260210号公報で開示されてい
る技術は、検出レベルの立ち上がり時定数を一定として
いる。このため、入力レベル検出部42の立ち上がり時
定数および、立ち下がり時定数の設定時に、以下の各問
題が発生した。
【0017】第1に、立ち上がり時定数、および立ち下
がり時定数をともに小さな値に設定した場合には、入力
レベル検出部42は、入力信号の極大値をトレースする
ようには働かない。
【0018】すなわち、音声信号を平滑整流した波形5
2のレベルの変化に合わせて利得が変化するのではな
く、音声信号そのものを構成する交流信号の振幅の変
化、つまり入力信号波形51により、利得が交流信号の
周期の合わせて変化してしまうため、出力波形に歪みが
生じるという問題があった。
【0019】また、音声信号を平滑整流したときのレベ
ルの変化に追従できる程度に、立ち下がり時定数を大き
く設定し、立ち上がり時定数のみを音声信号の立ち上が
りに完全に追従できる程度に小さく設定した場合には、
実際の音声信号のレベルに与えるべき利得よりも制御利
得が小さくなる。
【0020】その上、大きなレベルのパルス性雑音が装
置に入力された後、続いてその直後に小さなレベルの音
声信号が入力された場合には、大きなレベルのパルス性
雑音により、利得が小さく制御されることになるため、
その後の音声信号には、与えるべき十分な利得が与えら
れなくなる。
【0021】また、立ち上がり時定数を、音声信号の立
ち上がりに完全に追従できるほどには小さく設定しなか
った場合には、可変利得増幅部43の制御利得53も音
声の立ち上がりに完全には追従できない。
【0022】このため音声信号の立ち上がり部分で、ま
だ、その信号に与えるべき利得の値にまで完全には利得
が下がりきらない時間内においては、入力された信号に
大きな利得が加えられるために、過大なレベルの信号が
出力され、音声信号の立ち上がり部分が過度に強調され
るという問題があった。
【0023】このように従来の技術では、利得の立ち下
がり時定数を、音声信号の立ち上がりに完全に、あるい
は十分に追従できる程度に小さくしても、なお、上記の
ような問題が発生していた。
【0024】本発明は、上記の問題点に鑑み、入力信号
レベルの検出が入力信号の急峻な立ち上がりに完全に追
従し、さらに利得をそれに応じて迅速に小さくすること
により、入力信号の急峻な立ち上がり部分での過大レベ
ルの出力を防ぎ、非常にレベルの大きなパルス性雑音
が、音声と同時に入力された場合でも、利得が必要以上
に小さくならない自動利得装置を提供するものである。
【0025】また、本発明は、音声信号とは別の、常に
発生している雑音入力を音声検出器が有音と判定するの
を防ぎ、常に雑音が入力されている場合でも安定した動
作が得られるようにしたものである。
【0026】また、本発明は、音声の立ち上がり部分
で、まだ立ち上がり時定数が小さい値であるときに突然
非常に大きなパルス性雑音が入力された場合に、その雑
音により利得が必要以上に小さく抑制されてしまうとい
う問題を解決するものである。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決すべく本
発明に係る自動利得制御装置は、音声信号の入力端子
と、入力信号のレベルを検出する入力レベル検出部と、
該入力レベル検出部の検出したレベルによって利得を調
節する可変利得増幅部と、該可変利得増幅部からの増幅
信号の出力端子とを有する自動利得制御装置であって、
該入力レベル検出部の検出した入力レベルが入力いき値
を上回った時間を測定する時間測定部と、該時間測定に
て所定の基準時間の経過を検出する基準時間検出部と、
該基準時間検出部が基準時間の経過を検出した際に該入
力レベル検出部の立ち上がり時定数を大とし、該入力レ
ベル検出部の検出したレベルが入力いき値を下回った際
には該入力レベル検出部の立ち上がり時定数を小とする
時定数制御部とを備えたことを特徴とする。
【0028】さらに、本発明に係る自動利得制御装置
は、音声信号の入力端子と、入力信号のレベルを検出す
る入力レベル検出部と、該入力レベル検出部の検出した
レベルによって利得を調節する可変利得増幅部と、該可
変利得増幅部からの増幅信号の出力端子とを有する自動
利得制御装置であって、入力される騒音レベルを検出す
る騒音レベル検出部と該騒音レベル検出部の検出した騒
音レベルよりも大きなレベルの音声信号が入力されたこ
とを検出する音声信号検出部と、該音声信号検出部が音
声信号を検出した時からの時間を測定する時間測定部
と、該時間測定にて所定の基準時間の経過を検出する基
準時間検出部と、該基準時間検出部が基準時間の経過を
検出した場合には該入力レベル検出部の立ち上がり時定
数を大とし、該音声信号検出部が無音または騒音のみの
入力を検出した場合には該入力レベル検出部の立ち上が
り時定数を小とする時定数制御部とを備えたことを特徴
とする。
【0029】さらに本発明に係る自動利得制御装置は、
基準時間検出部による基準時間経過の検出よりも早く、
入力レベル検出部の検出した入力レベルが、ある制限値
を上回ったことを検出する制限値検出部と、該制限値検
出部が基準時間の経過以前に制御値を越える入力レベル
を検出した場合に、入力レベル検出部の立ち上がり時定
数を大にする時定数制御部とを備えたことを特徴とす
る。
【0030】
【作用】音声信号の入力がないとき、または入力された
音声信号が入力いき値を下回っているときには、立ち上
がり時定数制御部は、入力レベル検出部の立ち上がり時
定数を、入力された音声信号の立ち上がりに十分追従で
きる程度に小さく設定する。
【0031】また、立ち下がり時定数は、常に音声信号
の包絡線の立ち下がりに追従する程度に大きく設定す
る。
【0032】次に、この状態において音声信号の入力が
あり、入力レベル検出部の検出するレベルが、入力いき
値を上回ると、時間測定部が、その時点からの時間を測
定し始める。さらに検出レベルがいき値を上回っている
時間が経過し、基準時間検出部が基準時間の経過を検出
すると、立ち上がり時定数制御部は、立ち上がり時定数
を、大きな値に変更し、検出レベルが入力いき値を下回
るまでの間、その立ち上がり時定数を維持し、検出レベ
ルが入力いき値を下回ると、立ち上がり時定数制御部は
立ち上がり時定数を小さな値に変更する。
【0033】この操作により、音声の急峻な立ち上がり
に利得の制御が完全に追従することで、過大なレベルの
信号が出力されるのを防止することができる。
【0034】また、音声信号が入力いき値を上回るレベ
ルで入力されている間に、大レベルのパルス性雑音が入
力された場合には、そのパルス性雑音のレベルに対し、
入力レベル検出部が、大きな時定数で立上がるため、音
声信号に加えられる利得が必要以上に下がることがな
く、よって適正な利得が加えられる。
【0035】また、立ち上がり時定数制御部は、無音、
または入力信号が騒音レベル検出部の検出した騒音レベ
ルを上回らないときには、入力レベル検出部の立ち上が
り時定数を、音声信号が入力された場合にその音声の立
ち上がりに十分追従できる程度に小さく設定する。
【0036】また、立ち下がり時定数は、常に音声信号
の包絡線の立ち下がりに追従する程度に大きな値に設定
する。
【0037】この状態において音声信号の入力があり、
音声検出部が騒音レベルよりも大きな音声信号が入力さ
れたことを検出すると、時間測定部が、有音検出されて
からの時間測定を開始する。さらに有音と検出される時
間が経過して、基準時間を経過したことが検出される
と、立ち上がり時定数制御部は、立ち上がり時定数を、
大きな値に変更する。
【0038】有音検出されている間、つまり、次に無音
が検出されるまでの間、その立ち上がり時定数は維持さ
れるが、無音が検出されると、立ち上がり時定数制御部
は立ち上がり時定数を小さな値に更新する。
【0039】これらの操作により、音声信号とは別の常
に発生している雑音が入力されても、音声検出の検出い
き値を適正な値に制御でき、入力いき値を上回るほどの
大きな騒音が入力されている場合でも、さらに大レベル
の音声信号の立ち上がりに完全に追従させることによ
り、過大なレベルの信号が出力されるのを防ぐことがで
きる。さらに、音声信号が入力いき値を上回るレベルで
入力されている間に、大レベルのパルス性雑音が入力さ
れても、そのパルス性雑音のレベルに対し、入力レベル
以上に下がることがなく、よって適正な利得が加えられ
る。
【0040】また、基準時間を経過したことが検出され
るまでの時間は、レベル検出部の立ち上がり時定数が小
さな値に設定されているが、その間に、ある制限値を上
回る大きなレベルの信号が入力されると、立ち上がり時
定数は大きな値に変更される。
【0041】これにより、急峻に立ち上がる大きなレベ
ルのパルス性の雑音が入力された場合にも、利得が必要
以上に小さくなるのを抑え、この雑音の直後に小さなレ
ベルの音声信号が入力されても、その信号にふさわしい
利得を加えることができる。
【0042】
【実施例】以下、添付図面に基づいて本発明に係る自動
利得制御装置の実施例を説明する。
【0043】図1は、本発明に係る自動利得制御装置の
第1実施例のブロック構成を示すものである。同図に
て、11は音声信号の入力端子、12は入力信号のレベ
ルを検出する入力レベル検出部、13は入力レベル検出
部12の検出した入力レベルで制御される可変利得増幅
部、14は入力レベルが入力いき値を上回ってからの時
間を測定する時間測定部である。
【0044】さらに、15は時間測定部14の測定した
時間が、定められた基準時間を経過したことを検出する
基準時間検出部、16は入力レベル検出器12の立ち上
がり時定数を制御する立ち上がり時定数制御部、17は
音声信号の出力端子である。
【0045】入力端子11から音声信号が入力される
と、入力レベル検出部12はその入力信号のレベルを検
出する。このレベル検出において、入力レベルがあらか
じめ定められたいき値を越えないときは、立ち上がり時
定数制御部16は立ち上がり時定数を可能な限り小さな
値に設定する。
【0046】この間、入力レベルはいき値を越えないか
ら、可変利得増幅部13は最大の利得を入力信号に加
え、これを出力端子17から出力する。
【0047】この状態から、いき値を越えるレベルの音
声信号が入力された場合、入力レベル検出部12は、そ
の小さい時定数によって直ちにそのレベルを検出でき
る。
【0048】この検出レベルに応じて、可変利得増幅部
13は利得を小さく制御するが、これと同時に、時間測
定部14は、この時点からの時間を測定し始める。さら
に入力信号のレベルがいき値よりも大きな状態が続い
て、時間測定部14の測定した時間が、あらかじめ定め
られた基準時間を経過したことを基準時間検出部15が
検出すると、これをうけて立ち上がり時定数制御部16
は、レベル検出の立ち上がり時定数を、数ミリ秒から数
十ミリ秒程度の比較的大きな値に変化させる。
【0049】その後、入力レベル検出部12の検出する
入力レベルが、いき値を下回ると、立ち上がり時定数制
御部16は、立ち上がり時定数を元の小さな値に戻す。
【0050】以上の動作により、音声信号の立ち上がり
で利得を小さく制御しなければならない部分において、
レベル検出部12の立ち上がり時定数が小さな値に制御
されているゆえ、利得の制御が入力信号の立ち上がりに
完全に追従でき、過大なレベルの信号が出力されるのを
防ぐことができる。また、その後は立ち上がり時定数が
大きな値に設定されるため、非常に大レベルのパルス性
の雑音などが入力されても、音声に与えられる利得が直
ちに小さく制御されることがなく、よって出力信号のレ
ベルが急激に低下するのを防ぐことができる。
【0051】図2は、本発明に係る自動利得制御装置の
第2実施例のブロック構成を示すものである。
【0052】同図で、21は音声信号の入力端子、22
は入力信号のレベルを検出する入力レベル検出部、23
は該入力レベル検出部の検出した入力レベルで制御され
る可変利得増幅部、24は入力される騒音信号のレベル
を検出する騒音レベル検出部、25は騒音レベル検出部
24の検出した騒音レベルよりも大きな信号が入力され
た場合に、音声が入力されたと判断する音声検出部であ
る。
【0053】さらに、26は音声検出部25が音声を検
出し始めてからの時間を測定する時間測定部、27は時
間測定部26の測定した時間が、あらかじめ定められた
時間を経過したことを検出する基準時間検出部、28は
入力レベル検出部22の立ち上がり時定数を制御する立
ち上がり時定数制御部、29は音声信号の出力端子であ
る。
【0054】入力端子21から音声信号の入力がある
と、入力レベル検出部22はその入力信号のレベルを検
出する。このレベル検出において、入力レベルがあらか
じめ定められたいき値を越えないときは、可変利得増幅
部23が最大の利得を入力信号に加え、これを出力端子
27から出力する。
【0055】当初、入力信号が無音、または略々一定レ
ベルの騒音が継続して入力されているとき、騒音レベル
検出部24は、この音声以外の騒音レベルを検出する。
【0056】この無音、または騒音だけが入力されてい
る状態では、立ち上がり時定数制御部28は入力レベル
検出部22の立ち上がり時定数を可能な限り小さな値に
設定する。
【0057】この状態から、騒音レベルを上回る音声信
号が入力された場合、音声検出部25により、この音声
が検出されるが、入力レベル検出部22の立ち上がり時
定数は十分に小さいから、入力レベル検出部22は直ち
にそのレベルを検出できる。
【0058】この検出レベルに応じて、可変利得増幅部
23は利得を小さく制御するが、これと同時に、時間測
定部26は、この時点からの時間を測定し始める。
【0059】さらに音声検出部25で有音と判定される
レベルの信号が入力され続け、時間測定部26により測
定された時間が、あらかじめ定められた基準時間を経過
したことを基準時間検出部27が検出すると、立ち上が
り時定数制御部28は、レベル検出の立ち上がり時定数
を、数ミリ秒から数十ミリ秒程度の比較的大きな値に変
化させる。
【0060】その後、入力レベル検出部22の検出する
入力レベルが、騒音レベル検出部24の検出する騒音レ
ベルと同レベルにまで下がると、立ち上がり時定数制御
部28は、立ち上がり時定数を元の小さな値に戻す。
【0061】これらの動作により、音声信号の立ち上が
りで利得を小さく制御しなければならない部分では、レ
ベル検出部22の立ち上がり時定数が小さな値に制御さ
れているため、利得の制御が入力信号の立ち上がりに完
全に追従できる。
【0062】よって、過大なレベルの信号が出力される
のを防ぐことができ、また、その後は立ち上がり時定数
が大きな値に設定されるから、非常に大レベルのパルス
性の雑音などの入力があっても、音声に与えられる利得
が直ちに小さく制御されることがない。この結果、出力
信号のレベルが急激に低下するのを防ぐことができる。
【0063】本第2実施例では、いき値を越えるレベル
の騒音が継続して入力されている場合でも、その騒音レ
ベルを検出することにより、立ち上がり時定数の制御
を、音声信号の有無により行うことができる。
【0064】図3は、本発明に係る自動利得制御装置の
第2実施例のブロック構成を示すものである。
【0065】同図にて、31は音声信号の入力端子、3
2は入力信号のレベルを検出する入力レベル検出部、3
3は該入力レベル検出部の検出した入力レベルで制御さ
れる可変利得増幅部、34は入力レベルが入力いき値を
上回ってからの時間を測定する時間測定部である。
【0066】さらに、35は該時間測定部の測定した時
間が、定められた基準時間を経過したことを検出する基
準時間検出部、36は前記入力レベル検出器の立ち上が
り時定数を制御する立ち上がり時定数制御部、37は制
限値検出部、38は音声信号の出力端子である。
【0067】入力端子31からの音声信号入力がある
と、入力レベル検出部32はその入力信号のレベルを検
出する。このレベル検出において、入力レベルがあらか
じめ定められたいき値を越えないときは、立ち上がり時
定数制御部36は立ち上がり時定数を可能な限り小さな
値に設定する。
【0068】この間、入力レベルはいき値を越えないか
ら、可変利得増幅部33は最大の利得を入力信号に加え
て、これを出力端子38から出力する。
【0069】この状態にあって、いき値を越えるレベル
の音声信号が入力された場合、入力レベル検出部32
は、直ちにそのレベルを検出できる。この検出レベルに
応じて、可変利得増幅部33は利得を小さく制御する
が、これと同時に、時間測定部34は、この時点からの
時間を測定し始める。さらに入力信号のレベルがいき値
をこえる状態が続き、時間測定部34の測定した時間
が、あらかじめ定められた基準時間を経過したことを基
準時間検出部35が検出すると、立ち上がり時定数制御
部36は、レベル検出の立ち上がり時定数を、数ミリ秒
から数十ミリ秒程度の比較的大きな値に変化させる。
【0070】また、基準時間が経過していないときに、
いき値を越え、さらに、ある定められた制御値を越える
大きな信号が入力された場合にも、時定数を大きな値に
変化させる。
【0071】ディジタル信号処理で自動利得制御を行う
場合には、制限値を越える大レベルの信号によって、入
力レベル検出部32の検出する入力レベルが大きくなる
前に、時定数を大きな値に変化させることが容易に可能
である。
【0072】その後、入力レベル検出部32により検出
される入力レベルが、いき値を下回ると、立ち上がり時
定数制御部36は、立ち上がり時定数を元の小さな値に
戻す。
【0073】これらの動作により、音声信号の立ち上が
りにて利得を小さく制御しなければならない部分では、
レベル検出部32の立ち上がり時定数が小さな値に制御
されているため、利得の制御が入力信号の立ち上がりに
完全に追従できるから、過大なレベルの信号が出力され
るのを防ぐことができる。
【0074】また、その後は立ち上がり時定数が大きな
値に制御されるから、非常に大きなレベルのパルス性雑
音などが入力されても、音声に与えられる利得が直ちに
小さく制御されることがない。よって、出力信号のレベ
ルが急激に低下するのを防ぐことができ、なおかつ、時
定数が小さな値に制御されている間に大きなレベルのパ
ルス性雑音などの急峻に立ち上がる信号が入力された場
合にも、利得が必要以上に低下するのを抑えることがで
きる。
【0075】
【発明の効果】本発明の自動利得制御装置は、入力いき
値を越えない信号入力時には時定数制御部が入力レベル
検出部の立ち上がり時定数を小さな値に制御し、また入
力いき値を越える信号入力時には、入力レベル検出部の
立ち上がり時定数を大きい値に更新するから、入力音声
信号の始まりの立ち上がり部分で過大なレベルの信号が
出力されるのを防ぎ、なおかつ、音声信号と同時にパル
ス性雑音が入力されても、利得が必要以上に小さく制御
されるのを防止することができる。
【0076】また、大レベルの騒音が継続的に入力され
ている場合でも、その騒音よりも大きな入力音声信号の
立ち上がり部分で過大なレベルの信号が出力されるのを
防ぎ、さらに、立ち上がり時定数を小さな値に制御して
いるときに、大レベルのパルス性雑音が入力されても、
必要以上に利得が小さくなるのを抑えて、適正な利得の
維持を可能にするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動利得制御装置の第1実施例の
ブロック構成図
【図2】本発明に係る自動利得制御装置の第2実施例の
ブロック構成図
【図3】本発明に係る自動利得制御装置の第3実施例の
ブロック構成図
【図4】従来の自動利得制御装置のブロック構成図
【図5】図4の自動利得制御装置の各部の信号波形の説
明図
【符号の説明】
11 入力端子 12 入力レベル検出部 13 可変利得増幅部 14 時間測定部 15 基準時間検出部 16 立ち上がり時定数制御部 17 出力端子

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音声信号の入力端子と、入力信号のレベ
    ルを検出する入力レベル検出部と、該入力レベル検出部
    の検出したレベルによって利得を調節する可変利得増幅
    部と、該可変利得増幅部からの増幅信号の出力端子とを
    有する自動利得制御装置であって、該入力レベル検出部
    の検出した入力レベルが入力いき値を上回った時間を測
    定する時間測定部と、該時間測定にて所定の基準時間の
    経過を検出する基準時間検出部と、該基準時間検出部が
    基準時間の経過を検出した際に該入力レベル検出部の立
    ち上がり時定数を大とし、該入力レベル検出部の検出し
    たレベルが入力いき値を下回った際には該入力レベル検
    出部の立ち上がり時定数を小とする時定数制御部とを備
    えたことを特徴とする自動利得制御装置。
  2. 【請求項2】 音声信号の入力端子と、入力信号のレベ
    ルを検出する入力レベル検出部と、該入力レベル検出部
    の検出したレベルによって利得を調節する可変利得増幅
    部と、該可変利得増幅部からの増幅信号の出力端子とを
    有する自動利得制御装置であって、入力される騒音レベ
    ルを検出する騒音レベル検出部と、 該騒音レベル検出部の検出した騒音レベルよりも大きな
    レベルの音声信号が入力されたことを検出する音声信号
    検出部と、該音声信号検出部が音声信号を検出した時か
    らの時間を測定する時間測定部と、該時間測定にて所定
    の基準時間の経過を検出する基準時間検出部と、該基準
    時間検出部が基準時間の経過を検出した場合には該入力
    レベル検出部の立ち上がり時定数を大とし、該音声信号
    検出部が無音または騒音のみの入力を検出した場合には
    該入力レベル検出部の立ち上がり時定数を小とする時定
    数制御部とを備えたことを特徴とする自動利得制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記記載の請求項1および請求項2の自
    動利得制御装置であって、該基準時間検出部による基準
    時間経過の検出よりも早く、該入力レベル検出部の検出
    した入力レベルが、ある制限値を上回ったことを検出す
    る制限値検出部と、該制限値検出部が基準時間の経過以
    前に制御値を越える入力レベルを検出した場合に、該入
    力レベル検出部の立ち上がり時定数を大にする時定数制
    御部とを備えたことを特徴とする自動利得制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004082229A1 (ja) * 2003-03-13 2004-09-23 Honda Electron Co., Ltd. 信号レベル切替回路
EP2086128A1 (en) * 1999-08-31 2009-08-05 NTT DoCoMo, Inc. System and method for boosting and monitoring

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