JPH07134704A - シミュレーション装置 - Google Patents

シミュレーション装置

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JPH07134704A
JPH07134704A JP28152493A JP28152493A JPH07134704A JP H07134704 A JPH07134704 A JP H07134704A JP 28152493 A JP28152493 A JP 28152493A JP 28152493 A JP28152493 A JP 28152493A JP H07134704 A JPH07134704 A JP H07134704A
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純司 金児
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は不規則外乱を受ける系の数値シミュ
レーションに関し、高い信頼性と汎用性を持つシミュレ
ーション装置を提供することを目的とする。 【構成】 本発明のシミュレーション装置10は、初期
設定入力手段11、増分生成手段12、近似値更新手段
13、出力手段14を有する。初期設定入力手段11は
状態量の初期値と、不規則外乱を受ける系を記述する関
数を増分生成手段12に入力し、増分生成手段12は2
種類の乱数系列を用いて、上記関数の導関数を用いるこ
となく、近似値の時間増分を生成する。近似値更新手段
13は生成された時間増分により、近似値を更新し、出
力手段14はシミュレーション結果を出力する。得られ
るシミュレーション結果は1.5次の近似精度を保証し
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は不規則外乱を受ける系の
数値シミュレーションを行うシミュレーション装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】自然科学の分野において、一般に物理系
を記述する数学モデルの解を解析的に求めるのは難し
く、その数学モデルの初期値問題は数値処理により、近
似的に解かれる場合が多い。近年の情報処理装置の発達
を背景にして、こうした数値処理を行う種々のシミュレ
ーション装置が考案されているが、シミュレーション精
度を上げるためには膨大な計算量が必要となり、汎用性
が損なわれることがある。そこでシミュレーションの信
頼性と汎用性を考慮しつつ、いかにシミュレーション装
置を構築するかが重要な問題である。
【0003】物理系として、工業プラントやロボットな
どの挙動を扱う工学の分野においては、センサからの観
測データをもとに物理系の挙動を推定し、この物理系を
制御することが重要な課題である。この推定処理は一般
にシミュレーション装置を用いた数値シミュレーション
により行われる。
【0004】シミュレーション装置の性能は数値シミュ
レーションの結果の信頼性を左右し、この結果を用いて
物理系を制御する制御装置の性能を決定付けることにな
る。このため、数値シミュレーションの処理対象である
物理系や、制御装置に要求される信頼性に応じて、多種
多様なシミュレーション装置が開発されている。
【0005】処理対象となる物理系のモデルは自然法則
に基づいて導出されるが、その際に、現実の多くの物理
系に混在している雑音などの不規則外乱の影響が無視さ
れ、理想化あるいは単純化が施されている場合が多い。
しかし対象とする物理系によっては、不規則外乱の影響
が無視できないものもある。
【0006】例えば人工衛星の制御装置を設計する際に
は、太陽の放射圧、重力、宇宙空間に浮遊する他の衛星
の残骸との衝突などの不規則外乱を無視することができ
ない。また工業プラントやロボットなどの制御装置にお
いては、制御対象を観測するセンサからの信号に混入す
る雑音などの不規則外乱が無視できないことがある。
【0007】このように、不規則外乱の影響を受ける物
理系の解析や制御を目的とするシミュレーションにおい
ては、不規則外乱を反映した物理モデルを与え、これを
数値処理する必要がある。
【0008】一般に任意の物理系のモデルは次のような
常微分方程式により表現できる。
【0009】
【数1】
【0010】ここで、x=x(t)は物理系における変
位や温度等の、シミュレーションが対象とする物理量で
あり、時刻tに依存して変動する。 外1 はxのtに
関する
【0011】
【外1】
【0012】微分を表す。f(x,t)はxとtの関数
であり、x0 は時刻t0 において与えられるxの初期値
である。 (1)式の物理モデルに対する数値シミュレーションに
おいては、時刻tn =t0 +nhにおける物理量x(t
n )の近似値をxn とし、次式により次の時刻tn+1
おける物理量x(tn+1 )の近似値xn+1 を計算する。
【0013】
【数2】
【0014】ただし、x0 は近似値ではなく、時刻t0
におけるxの初期値である。ここでhはシミュレーショ
ンの時間ステップの刻み幅であり、Ψ(xn ,tn
h)は時刻tn における近似値xn の時間増分を与えて
いる。このΨ(xn ,tn ,h)をxn 、tn 、hを用
いてどのように構築するかが重要であり、数値シミュレ
ーションの結果の信頼性を左右することになる。
【0015】(2)式のΨ(xn ,tn ,h)の構築方
法はテーラ級数項の方法とルンゲ−クッタ法の2種類に
大別される。このうちテーラ級数項の方法は原理的には
単純で、Ψ(xn ,tn ,h)をシミュレーションに必
要な次数までのテーラ級数項により与える方法である。
しかしこの方法では一般に、p次の項の係数に関数f
(x,t)のp次の導関数∂p f(x,t)/∂xp
含まれる。関数f(x,t)がxの線型関数等の簡単な
関数形で与えられる場合は、導関数は簡単に求められる
が、f(x,t)が複雑な非線型関数の場合、その高階
の導関数をx、tの関数として与えることは困難であ
る。
【0016】またこのテーラ級数項の方法ではオペレー
タがf(x,t)の導関数を求めて、シミュレーション
装置に入力しなければならず、さらに導関数の値の計算
はシミュレーション装置にとって多大な負担となるので
汎用性に乏しい。
【0017】そこで数値シミュレーションでは、もう一
つの方法として、次式によりΨ(x n ,tn ,h)を構
築するルンゲ−クッタ法が多く用いられている。
【0018】
【数3】
【0019】ここでsは自然数であり、kパラメータk
i は適切に選ばれたx、tに対応する関数f(x,t)
の値で、次式のような計算処理により生成される。
【0020】
【数4】
【0021】(3)、(4)式でbパラメータbi やa
パラメータaijはkパラメータに対する重みを表すパラ
メータであり、シミュレーション装置内のメモリに予め
格納されている。bパラメータとaパラメータの選び方
によって近似値xn に対する増分Ψ(xn ,tn ,h)
の値が異なり、近似値xn+1 の精度が左右されるため、
結果としてシミュレーション装置の性能が決められる。
【0022】このkパラメータを用いた方法は、(2)
式の数値処理にあたって係数関数f(x,t)の微分形
を与える必要がないため、テーラ級数の方法よりも遙か
に汎用的である。
【0023】時刻tn における(1)式の解をx
(tn )とすると、数値シミュレーションによる近似値
n のx(tn )に対する誤差はx(tn )−xn で与
えられる。シミュレーション結果の信頼性は誤差x(t
n )−xn が小さいほど高くなる。この誤差の大きさを
評価する尺度として、刻み幅hが用いられる。誤差がh
r+1程度であることが保証されるとき、そのシミュレー
ション装置あるいはシミュレーションの結果はr次の近
似精度を持つといわれ、rの値が大きいほど、信頼性の
高いシミュレーション結果が得られる。
【0024】対象とする物理系が雑音等の不規則外乱の
影響を受けている場合は、この系の物理モデルは、
(1)式の代わりに次のような伊藤型確率微分方程式を
用いて記述される。
【0025】
【数5】
【0026】ここで、x=x(t)は対象とする物理系
における状態量であり、f(x)、g(x)はxの関数
である。またw(t)は雑音モデルを表し、その値はブ
ラウン運動モデルの確率過程に依存する。このモデルは
(1)式の右辺に、不規則外乱による第2項を付加した
形になっている。x0 は時刻t0 において与えられるx
の初期値である。
【0027】不規則外乱を受ける物理モデルを表す
(5)式は、(1)式と異なって不規則外乱による付加
項があるため、その数値シミュレーションを行うために
は、(3)、(4)式のΨ(xn ,tn ,h)をそのま
ま用いることはできない。この場合には、確率過程に依
存する不規則外乱の項を扱うために、(3)、(4)式
のΨ(xn ,tn ,h)を確率微分方程式の場合に拡張
する必要がある。
【0028】この拡張された時間増分Ψ(xn ,tn
h)をkパラメータを用いて構築する従来の方法とし
て、確率的Heun法、1.5次精度を保証する3段陽的解
法、漸近的に有効な解法がある。
【0029】確率的Heun法(RUMELIN, SIAM J. Vol.19,
No.3, June 1982)は(5)式の物理モデルに対するΨ
(xn ,tn ,h)として、(3)式の右辺に確率過程
に依存する項を付加したものを用いている。この方法は
確率過程を扱う不規則外乱を受ける物理モデルに対する
(3)式の素直な拡張であり、1次の近似精度を保証し
ている。また(3)式と異なってkパラメータが関数g
(x)とg(x)の1階の導関数の値を含むことを特徴
とする。
【0030】1.5次精度を保証する3段陽的解法(斉
藤、三井 日本応用数理学会論文誌Vol.2, No.1, 199
2)は2種類の確率過程を用いて、確率的Heun法のΨ
(xn ,tn ,h)をさらに拡張している。この方法は
一般に1.5次の高い近似精度を保証しており、kパラ
メータは関数f(x)とg(x)のそれぞれの1階の導
関数ならびに、g(x)の2階の導関数の値を含んでい
る。
【0031】漸近的に有効な解法(NEWTON, SIAM J. Vo
l.51, No.2, April 1991)は確率的Heun法のΨ(xn
n ,h)にさらに(h)1/2 に関する項を付加して、
kパラメータの計算処理を簡単化している。この方法で
は、kパラメータが関数g(x)の1階の導関数の値を
含まず、関数f(x)とg(x)の値を用いて計算でき
るので、汎用性に優れたシミュレーション方法を与えて
いる。この方法により保証される近似精度は確率的Heun
法と同様に1次である。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述のよ
うな従来の時間増分の構築方法による数値シミュレーシ
ョンには以下のような問題がある。
【0033】確率的Heun法では、近似値xn に対する時
間増分Ψ(xn ,tn ,h)を計算する時、既に計算さ
れているxn の値とtn 、hを用いて2組のkパラメー
タを計算し、kパラメータに適当な重みを付けて加算す
る。このとき一方の組のkパラメータの計算式が、不規
則外乱を記述している関数g(x)の1階の導関数を含
むため、数値シミュレーションを行う際に、関数g
(x)の1階の導関数の値を計算しなければならない。
このためテーラ級数項の方法と同様に計算量が増大し
て、シミュレーション装置の負荷が大きくなるという欠
点をもち、汎用的でない。また保証されるシミュレーシ
ョンの近似精度は1次に留まっており、必ずしもその信
頼性は高くない。
【0034】1.5次精度を保証する3段陽的解法は、
確率的Heun法よりもシミュレーション結果の信頼性は高
いが、kパラメータの計算式が関数f(x)とg(x)
の1階の導関数ならびに、g(x)の2階の導関数を含
むため、これらの導関数の関数形を与える必要がある。
関数g(x)だけでなく、関数f(x)の導関数の値が
必要な上、さらに関数g(x)の2階の導関数の値も必
要とするため、確率的Heun法よりも著しく計算量が増大
し、実際にはシミュレーション装置として実用化するの
は困難である。
【0035】漸近的に有効な解法は、確率的Heun法と
1.5次精度を保証する3段陽的解法と比べて、数値シ
ミュレーションを行う際に、関数g(x)等の導関数を
与える必要がないという利点を有する。この方法の場
合、kパラメータの計算式は関数f(x)とg(x)に
より記述されており、数値処理が容易で、汎用性に優れ
ている。しかし保証されるシミュレーションの近似精度
は1次に留まっており、その信頼性は低いという問題が
ある。
【0036】不規則外乱の影響を受ける系のシミュレー
ションを行うには、(5)式に示される確率微分方程式
の解を数値的に求めるシミュレーション装置の開発が不
可欠である。それにも係わらず、従来のシミュレーショ
ン方法が信頼性と汎用性の面で上述のような問題を抱え
ているため、実用的なシミュレーション装置はほとんど
開発されていない。
【0037】本発明は、不規則外乱を受ける系の数値シ
ミュレーションにおいて、計算量が少なくて汎用性に優
れ、かつ、高い近似精度を持つシミュレーション結果が
得られるシミュレーション装置を提供することを目的と
する。
【0038】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理図で
ある。本発明は、不規則外乱を受ける物理系を、状態量
の時間変化を表す関数と乱数によって記述し、時間刻み
毎に、状態量の初期値から、状態量の近似値を陽的に求
め、シミュレーション結果を出力する情報処理装置にお
けるシミュレーション装置10である。
【0039】本シミュレーション装置10は、初期設定
入力手段11と、増分生成手段12、近似値更新手段1
3、出力手段14を有する。初期設定入力手段11は、
初期データである上記関数と初期値を増分生成手段12
に入力する。
【0040】増分生成手段12は、上記乱数に対応する
第1の乱数と第2の乱数を発生し、これらの乱数と時間
刻みを用いて、初期設定入力手段11より与えられる関
数の関数値として、3種類以上の異なるkパラメータを
状態量の初期値から生成する。そして、時間刻みの平方
根に比例し、かつ、第1の乱数と第2の乱数に依存しな
い項を用いて、生成したkパラメータからルンゲ−クッ
タ型の状態量の時間増分を生成する。
【0041】近似値更新手段13は、増分生成手段12
が生成した時間増分を用いて状態量の近似値を更新し、
更新した近似値を出力手段14と増分生成手段12に与
える。
【0042】増分生成手段12は、上記の処理に従い、
さらに近似値更新手段13から与えられる更新された近
似値に対する時間増分を生成し、近似値更新手段13に
与える。
【0043】出力手段14は、近似値更新手段13から
与えられる時間刻み毎の状態量の各近似値を、シミュレ
ーション結果として外部に出力する。上記増分生成手段
12は、さらに数値処理を簡単化するために、不図示の
パラメータ生成手段と時間増分生成手段、第1のパラメ
ータ格納手段、第2のパラメータ格納手段を備えるもの
とする。
【0044】第1のパラメータ格納手段は、パラメータ
生成手段が用いる第1のパラメータを格納し、第2のパ
ラメータ格納手段は、時間増分生成手段が用いる第2の
パラメータを格納する。
【0045】パラメータ生成手段は、時間刻み、第1の
乱数、第2の乱数のうちの一つと、第1のパラメータお
よび状態量の近似値とを用いて、状態量に対応する標本
状態量を生成し、与えられた関数を用いて、生成した標
本状態量から上記kパラメータを生成し、時間増分生成
手段に与える。
【0046】時間増分生成手段は、パラメータ生成手段
から与えられるkパラメータと、第1の乱数、第2の乱
数、時間刻みおよび第2のパラメータとを用いて、状態
量の時間増分を生成する。
【0047】
【作用】増分生成手段12が、2種類の乱数を用いて時
間増分を生成するので、時間増分を時間刻みの巾につい
て展開した時に、1種類の乱数のみを用いて時間増分を
生成するシミュレーション装置よりも、高い次数の項を
含むことが可能になる。
【0048】また時間増分が、時間刻みの平方根に比例
し、かつ、上記2種類の乱数の値に依存しない項を含む
ため、(5)式における関数f(x)やg(x)の導関
数の値を計算する必要がなくなり、このような項を用い
ないシミュレーション装置よりも数値処理が容易にな
る。
【0049】また状態量の近似値から標本状態量を生成
し、生成した標本状態量からkパラメータを生成するパ
ラメータ生成手段と、kパラメータから時間増分を生成
する時間増分生成手段を備えることにより、数値処理を
段階的に行うことができる。
【0050】
【実施例】以下、図面を参照しながら、本発明の実施例
を説明する。本実施例においては、不規則外乱の影響を
受ける系として、(5)式の形で記述される物理モデル
のシミュレーションを行う場合を考える。ここで状態量
x(t)は一般にd次元の状態量であり、(5)式はd
次元の確率微分方程式を記述する数学モデルに対応す
る。
【0051】本実施例のシミュレーション装置では、時
刻tn =t0 +nhにおける状態量x(t)の近似値
外2 (以後xn のバーと記す。)と、時刻tn+1 =t
0
【0052】
【外2】
【0053】(n+1)hにおける状態量x(t)の近
似値 外3 (以後xn+1 のバーと記
【0054】
【外3】
【0055】す。)の関係を次式により記述する。
【0056】
【数6】
【0057】Ψ(xn のバー,tn ,h)は時刻tn
おける状態量x(t)の近似値xn のバーに対する時間
増分を表している。近似値xn のバー、xn+1 のバー、
時間増分Ψ(xn のバー,tn ,h)もまたd次元の値
を持つ。
【0058】図2は本実施例のシミュレーション装置の
構成図である。図2において初期設定入力部21は図1
の初期設定入力手段11に相当し、外部から与えられる
初期データである(5)式における関数f(x)とg
(x)の具体的な関数形と、時刻t0 における状態量x
の初期値x0 =x(t0 )とを初期設定としてkパラメ
ータ生成装置22に入力する。
【0059】kパラメータ生成装置22、時間増分生成
装置24、メモリ23─1〜23─4、メモリ25─1
〜25─4は、それぞれパラメータ生成手段、時間増分
生成手段、第1のパラメータ格納手段、第2のパラメー
タ格納手段に相当する。そして、これらは乱数発生装置
26─1、26─2と共に、図1の増分生成手段12を
形成している。
【0060】乱数発生装置26─1、26─2はそれぞ
れ、第1の乱数、第2の乱数を発生する。kパラメータ
生成装置22と時間増分生成装置24は、初期設定入力
手段11または近似値更新装置27からの入力に基づい
て、時刻tn における状態量x(t)の近似値xn のバ
ーに対する時間増分Ψ(xn のバー,tn ,h)を生成
し、近似値更新装置27に入力する。
【0061】近似値更新装置27は図1の近似値更新手
段13に相当し、時間増分生成装置24から入力される
時間増分Ψ(xn のバー,tn ,h)を近似値xn のバ
ーに加算してこれをxn+1 のバーとし、kパラメータ生
成装置22と出力部28に与える。
【0062】出力部28は図1の出力手段14に相当
し、近似値更新装置27から逐次与えられる状態量の近
似値をまとめてシミュレーション結果とし、外部に出力
する。図2のシミュレーション装置では、(5)式の右
辺第2項の不規則外乱を記述する項g(x)w(t)を
数値処理して、近似値xn のバーに反映させるため、4
種類のkパラメータを導入し、時間増分Ψ(xn のバ
ー,tn ,h)を次式に基づいて生成する。
【0063】
【数7】
【0064】(7)式の右辺第1項は常微分方程式に関
するルンゲ−クッタ法の場合に類似した項であり、第
3、第4項は(5)式の解を1.5次以上の近似精度で
求めるために必要な項である。ここでパラメータΔW
n+1 、 外4 (以後ΔWn+1
【0065】
【外4】
【0066】波と記す。)はそれぞれ、時刻tn におけ
る平均0、分散1の正規乱数のサンプルξn+1 、 外5
(以後ξn+1 の波と記す。)を用いてΔWn+1 =ξ
n+1 (h
【0067】
【外5】
【0068】)1/2 、ΔWn+1 の波=ξn+1 の波(h)
1/2 のように与えられる。サンプルξ n+1 、ξn+1 の波
は、それぞれ第1の乱数、第2の乱数に相当し、近似値
n のバーを更新する度に、乱数発生装置26─1、2
6─2より独立に生成される。
【0069】(7)式の右辺第4項は、サンプル
ξn+1 、ξn+1 の波の値に依存せず、(h)1/2 に比例
する。第3、第4項があるために、関数fやgの導関数
の値を用いなくても、高い近似精度を実現できる。従っ
てこれらの項は、数値処理を容易にし、シミュレーショ
ン装置の汎用性を高めるために必要である。ここでνは
適切な正の実数である。
【0070】(7)式においてbパラメータbi 、 外
6 (以後bi のバーと記す。)、
【0071】
【外6】
【0072】外7 (以後bi の波と記す。)、 外8
(以後bi の山と記す。)、(i
【0073】
【外7】
【0074】
【外8】
【0075】=1,・・・,s)はそれぞれ、時間増分
を生成する際のkパラメータki 、外9 (以後ki
バーと記す。)、 外10 (以後ki の波と記
す。)、
【0076】
【外9】
【0077】
【外10】
【0078】外11 (以後ki の山と記す。)、(i
=1,・・・,s)に対する重み付け
【0079】
【外11】
【0080】のパラメータで、予めメモリ25─1、2
5─2、25─3、25─4、に格納されている。これ
らのbパラメータは第2のパラメータに相当する。kパ
ラメータki (i=1,・・・,s)は近似値xn のバ
ーに対して、(8)式により与えられる関数f(x)の
値で、kパラメータki のバー、ki の波、ki の山
(i=1,・・・,s)はそれぞれ、(9)、(1
0)、(11)式により与えられる関数g(x)の値で
ある。これらの4種類のkパラメータはkパラメータ生
成装置22により生成される。
【0081】(8)、(9)、(10)、(11)式に
おけるaパラメータaij、 外12
【0082】
【外12】
【0083】(以後aijのバーと記す。)、 外13
(以後aijの波と記す。)、 外1
【0084】
【外13】
【0085】4 (以後aijの山と記す。)、(i=
1,・・・,s)はそれぞれ、kパラメ
【0086】
【外14】
【0087】ータを生成する際のkパラメータki 、k
i のバー、ki の波、ki の山(i=1,・・・,s)
に対する重み付けのパラメータで、予めメモリ23─
1、23─2、23─3、23─4、に格納されてい
る。これらのaパラメータは第1のパラメータに相当す
る。
【0088】次にこれらのaパラメータとbパラメータ
の決定方法について説明する。一般にルンゲ−クッタ法
による微分方程式の近似解xn のバーに対して、r次の
近似精度を保証するためには、時刻tn+1 における解x
(tn+1 )を、時刻t n における解x(tn )のまわり
でhに関してテーラ展開し、hのr次の次数の項までが
一致するように時間増分Ψ(xn のバー,tn ,h)を
決める必要がある。
【0089】本シミュレーション装置においては、
(5)式の近似解xn のバーに対して、1.5次の近似
精度を保証するために、hに関して1.5次の項までの
テーラ展開を用いることにする。時刻tn+1 における
(5)式の解x(tn+1 )のx(t n )のまわりでのテ
ーラ展開は、次式で記述されることが知られている(It
o, Applied Math. and Optimization, Vol.1, 1975)。
【0090】
【数8】
【0091】(12)式におけるFとGはd次元の微分
作用素で、次式により定義される。
【0092】
【数9】
【0093】また(12)式のΔWn+1 、ΔWn+1 の波
はそれぞれ独立なブラウン運動モデルの増分を表し、
(7)式のΔWn+1 、ΔWn+1 の波と同様に正規乱数の
サンプルξn+1 、ξn+1 の波を用いてΔWn+1 =ξn+1
(h)1/2 、ΔWn+1 の波=ξn+ 1 の波(h)1/2 のよ
うに定められる。O(h2 )はhに関して2次以上の次
数の項を表す。
【0094】ここで時刻tn+1 における近似値xn+1
バーを与える(6)式の右辺を、近似値xn のバーのま
わりでhに関してテーラ展開し、hに関して1.5次の
項までの各項の係数を(12)の各項の係数と比較すれ
ば、aパラメータとbパラメータに対する拘束条件を得
ることができる。このとき、(7)式右辺の第3、第4
項があるために、関数f、gの導関数を用いることな
く、(12)式右辺のO(h2 )以外の項を得ることが
できる。こうして求められた拘束条件を次に示す。
【0095】
【数10】
【0096】
【数11】
【0097】ただし、ci 、 外15 (以後ci のバ
ーと記す。)、 外16 (以後ci
【0098】
【外15】
【0099】
【外16】
【0100】の波と記す。)、 外17 (以後ci
山と記す。)は各aパラメータを用い
【0101】
【外17】
【0102】て次式により定義する。
【0103】
【数12】
【0104】aパラメータとbパラメータに対する拘束
条件が(14.1)〜(14.22)式の22個である
ことを考慮して、s=4と選べば、シミュレーションに
必要なaパラメータとbパラメータの総数は40個にな
る。ここで、簡単のためbi=bi のバー 、aij=a
ijのバー、ci =ci の波、b3 の波=b3 の山、b 4
の波=b4 の山と置くと、パラメータの総数は25個に
なる。またこのとき、(14.1)、(14.4)の2
式が同値となり、(14.2)、(14.9)、(1
4.10)、(14.11)の4式が同値となり、(1
4.19)、(14.21)の2式が同値となる。この
結果22個の拘束条件は17個に縮退する。従ってaパ
ラメータとbパラメータを決定するにあたっては、8個
のパラメータを自由パラメータとして選び、さらにνの
値を適当に与える必要がある。
【0105】一例としてa31の波=a41の波=a42の波
=0、a32=1/4、a43の山=1/6、c2 =1/
2、c4 =1、c4 の山=0、ν=3と選び、これらを
17個の拘束条件を表す代数方程式に代入して、他の独
立パラメータを求めると、各メモリに格納される40個
のaパラメータ、bパラメータが次のように決定され
る。
【0106】
【数13】
【0107】
【数14】
【0108】(16.1)式のbパラメータの値および
ν=3を(7)式に代入すると、時間増分を与える式は
次式のようになる。
【0109】
【数15】
【0110】また(16.2)式のaパラメータの値お
よびν=3を(8)〜(11)式に代入すると、kパラ
メータを与える式は次式のようになる。
【0111】
【数16】
【0112】
【数17】
【0113】(6)、(17)、(18.1)、(1
8.2)式により生成される近似値x n+1 のバーは、h
に関して1.5次の次数の項まで、(12)式の右辺の
テーラ展開と一致するため、1.5次の近似精度が保証
されている。また関数fやgの導関数を必要としないた
め、オペレータがこれらの導関数の関数形を求める必要
がなく、近似値の数値計算における計算量も少なくて済
む。
【0114】図3は図2のシミュレーション装置の動作
の概要を示したフローチャートである。シミュレーショ
ンの考察対象の物理系が与えられると、オペレータは前
処理P1において対象とする物理系を記述する物理モデ
ルとその初期状態を決める。この物理モデルと初期状態
は(5)式に対応している。そしてここで決めた関数f
(x)、g(x)の関数形と、状態量xの初期値x0
x(t0 )を初期データとしてシミュレーション装置に
入力する。
【0115】次にシミュレーション装置の内部では、初
期設定入力部21が与えられた初期データをkパラメー
タ生成装置22に入力する。ただし、このときx0 のバ
ー=x0 と設定する。
【0116】ステップQ1でkパラメータ生成装置22
は、関数f(x)、g(x)の関数形を格納した後、メ
モリ23─1〜23─4に格納されたaパラメータと乱
数発生装置26─1、26─2が発生する正規乱数のサ
ンプルξn+1 、ξn+1 の波を用いて、初期値x0 より各
kパラメータを逐次生成する。このkパラメータ生成処
理はkパラメータ生成装置22内に格納された(8)〜
(11)式を用いて行う。ただし、このときn=0、s
=4とする。
【0117】ステップQ2で時間増分生成装置24は、
メモリ25─1〜25─4に格納されたbパラメータと
乱数発生装置26─1、26─2が発生する正規乱数の
サンプルξn+1 、ξn+1 の波を用いて、生成されたkパ
ラメータから時間増分Ψ(x n のバー,tn ,h)を生
成する。この時間増分生成処理は時間増分生成装置24
内に格納された(7)式を用いて行う。ただし、このと
きn=0、s=4、ν=3とする。
【0118】ステップQ3で近似値更新装置27は、格
納している(6)式を用いて、生成された時間増分Ψ
(xn のバー,tn ,h)とxn のバーから、次のシミ
ュレーションの参照時刻tn+1 における近似値xn+1
バーを計算し、これをkパラメータ生成装置22と出力
部28に出力する。ただし、このときn=0とする。
【0119】ステップQ4で近似値更新装置27は、n
がシミュレーションの参照終了時刻に対応するかどうか
を判定する。まだ参照終了点の近似値が得られていない
場合はn=n+1とし、ステップQ1に戻って新たにk
パラメータを生成し、ステップQ2で時間増分Ψ(xn
のバー,tn ,h)を生成し、ステップS3で次の参照
点の近似値xn+1 のバーを求める。以後ステップQ1〜
Q4を繰り返し、ステップQ4で参照終了時刻に対応し
た最終参照点に到達したことを確認すると処理を終え
る。
【0120】図4〜7は図3のステップQ1のkパラメ
ータ生成装置22の詳細な動作を示すフローチャートで
ある。図5〜7におけるxn (m) 、 外18 (以後x
n (m
【0121】
【外18】
【0122】) のバーと記す。)、 外19 (以後x
n (m) の波と記す。)、 外20 (
【0123】
【外19】
【0124】
【外20】
【0125】以後xn (m) の山と記す。)、(m≧1)
はそれぞれ、i≧2の場合の(8)、(9)、(1
0)、(11)式において、関数fまたはgによりkパ
ラメータに変換される( )内の数値を表し、標本状態
量に相当する。ただし、m=i−1とする。i=1の場
合はxn のバーが標本状態量に相当する。
【0126】図4のステップS1においてまず、初期設
定入力部21または近似値更新装置27から与えられた
n のバーを関数fと関数gを用いて変換し、パラメー
タk 1 、k1 のバー、k1 の波、k1 の山を生成する。
ただしk1 のバー、k1 の波、k1 の山は同じ値なの
で、これらの値の生成処理は一回でよい。
【0127】次に図5のステップS2において、ステッ
プS1で生成されたk1 、k1 のバー、k1 の波、k1
の山の値から、パラメータk2 、k2 のバー、k2
波、k 2 の山を生成する。
【0128】パラメータk2 を生成するには、まず
1 、k1 のバー、k1 の波の値にメモリ23─1、2
3─2、23─3に格納されているa11、a11のバー、
11の波の値を乗算する。さらに乱数発生装置26─
1、26─2が発生する正規乱数のサンプルを用いて
(8)式の( )内の第2、第3、第4項を生成し、そ
れらをxn のバーに順次加算して、xn (1) を生成す
る。次に生成されたxn (1) の値を関数fを用いて変換
し、k2 の値を得る。
【0129】パラメータk2 のバーを生成するには、ま
ずk1 、k1 のバー、k1 の山の値にメモリ23─1、
23─2、23─4に格納されているa11、a11のバ
ー、a 11の山の値を乗算する。さらに乱数発生装置26
─1が発生する正規乱数のサンプルを用いて(9)式の
( )内の第2、第3、第4項を生成し、それらをxn
のバーに順次加算して、xn (1) のバーを生成する。次
に生成されたxn (1) のバーの値を関数gを用いて変換
し、k2 のバーの値を得る。
【0130】パラメータk2 の波を生成するには、まず
1 、k1 の山の値にメモリ23─1、23─4に格納
されているa11、a11の山の値を乗算して(10)式の
()内の第2、第3項を生成し、それらをxn のバーに
順次加算して、xn (1) の波を生成する。次に生成され
たxn (1) の波の値を関数gを用いて変換し、k2の波
の値を得る。
【0131】パラメータk2 の山を生成するには、まず
1 の山の値にメモリ23─4に格納されているa11
山の値を乗算して(11)式の( )内の第2項を生成
し、xn のバーに加算して、xn (1) の山を生成する。
次に生成されたxn (1) の山の値を関数gを用いて変換
し、k2 の山の値を得る。
【0132】図6、図7のパラメータk3 、k3 のバ
ー、k3 の波、k3 の山およびk4 、k4 のバー、k4
の波、k4 の山の生成処理についても、基本的に図5の
処理と同様である。
【0133】図6のステップS3では、ステップS1で
生成されたk1 、k1 のバー、k1の波、k1 の山の値
と、ステップS2で生成されたk2 、k2 のバー、k2
の波、k2 の山の値から、xn (2) 、xn (2) のバー、
n (2) の波、xn (2) の山の値を求め、パラメータk
3 、k3 のバー、k3 の波、k3 の山を生成する。
【0134】図7のステップS4では、ステップS1で
生成されたk1 、k1 のバー、k1の波、k1 の山の値
と、ステップS2で生成されたk2 、k2 のバー、k2
の波、k2 の山の値と、ステップS3で生成された
3 、k3 のバー、k3 の波、k 3 の山の値とから、x
n (3) 、xn (3) のバー、xn (3) の波、xn (3) の山
の値を求め、パラメータk4 、k4 のバー、k4 の波、
4 の山を生成する。
【0135】図8は時間増分生成装置24の詳細な動作
を示すフローチャートである。時間増分生成装置24
は、まず時間増分Ψ(xn のバー,tn ,h)の値をゼ
ロに設定する。
【0136】次にkパラメータ生成装置22から与えら
れるk1 、k2 、k3 、k4 の値にメモリ25─1に格
納されたbパラメータb1 、b2 、b3 、b4 の値をそ
れぞれ乗算して、(7)式右辺の第1項の値を生成す
る。そして生成された第1項の値をΨ(xn のバー,t
n ,h)に加算する。
【0137】次にkパラメータ生成装置22から与えら
れるk1 のバー、k2 のバー、k3のバー、k4 のバー
の値にメモリ25─2に格納されたbパラメータb1
バー、b2 のバー、b3 のバー、b4 のバーの値をそれ
ぞれ乗算する。さらに乱数発生装置26─1が発生する
正規乱数のサンプルを用いて(7)式右辺の第2項の値
を生成する。そして生成された第2項の値をΨ(xn
バー,tn ,h)に加算する。
【0138】次にkパラメータ生成装置22から与えら
れるk1 の波、k2 の波、k3 の波、k4 の波の値にメ
モリ25─3に格納されたbパラメータb1 の波、b2
の波、b3 の波、b4 の波の値をそれぞれ乗算する。さ
らに乱数発生装置26─2が発生する正規乱数のサンプ
ルを用いて(7)式右辺の第3項の値を生成する。そし
て生成された第3項の値をΨ(xn のバー,tn ,h)
に加算する。
【0139】次にkパラメータ生成装置22から与えら
れるk1 の山、k2 の山、k3 の山、k4 の山の値にメ
モリ25─4に格納されたbパラメータb1 の山、b2
の山、b3 の山、b4 の山の値をそれぞれ乗算して、
(7)式右辺の第4項の値を生成する。そして生成され
た第3項の値をΨ(xn のバー,tn ,h)に加算す
る。
【0140】こうして得られたΨ(xn のバー,tn
h)の値が時刻tn における近似値xn のバーに対する
時間増分に相当する。近似値更新装置27は時間増分生
成装置24から与えられる時間増分Ψ(xnのバー,t
n ,h)の値をxn のバーの値に加算し、次の参照時刻
n+1 における状態量x(tn+1 )の近似値xn+1 のバ
ーを生成する。そして生成されたxn+ 1 のバーの値をk
パラメータ生成装置22と出力部28に与える。
【0141】出力部28は近似値更新装置27から与え
られる各参照時刻の近似値を格納しておき、近似値の更
新が終了すると、これらの近似値をシミュレーション結
果として、外部のディスプレイ装置や、シミュレーショ
ン対象の物理系を制御する制御装置等に出力する。
【0142】次に本実施例のシミュレーション装置を具
体的に、不規則外乱を受ける物理系に適用した結果を説
明する。図9は地球を周回する人工衛星の衛星軌道を示
している。衛星軌道は、地球の大気密度の急速な変動と
上層大気中の外乱等の影響を受けて変化し、これらが不
規則外乱として作用する。
【0143】図9において、状態量xは衛星軌道を含む
平面内で、地球の中心から人工衛星30に向かう放射方
向における、与えられた衛星軌道からの摂動を表す。こ
こでx1 =x、x2 =dx/dtと置くと、図9の衛星
軌道は次のような2次元のモデルにより記述される。
【0144】
【数18】
【0145】ここで、Xは(5)式の状態量に相当する
2次元の状態量を表し、関数fとgは(5)式の右辺の
関数に相当し、2次元の関数値をもつ。またa、b、c
は定数である。
【0146】図10は(19)式で記述される衛星軌道
のモデルを対象にして、図2のシミュレーション装置に
より数値シミュレーションを行った結果を示す。図10
のシミュレーションでは、a=0.75、b=1.5、
c=0.5とした。またシミュレーションの時間ステッ
プの刻み幅hはh=2-8(秒)とし、時刻t0 =0にお
ける初期条件として、x1 (0)=1.5(m)、x2
(0)=−0.9(m/s)を与えた。またメモリ23
─1〜23─4、25─1〜25─4に格納するaパラ
メータ、bパラメータとしては、(16)式の値を用い
た。
【0147】図11は(19)式で不規則外乱の影響を
無視した理想的な衛星軌道のモデルに対するシミュレー
ション結果を示す。図10を図11と比べると、大気密
度の変動等の不規則外乱が人工衛星の軌道に与える影響
が無視できないことがわかる。
【0148】次に本シミュレーション装置の精度を他の
シミュレーション装置と比較するために、次式で与えら
れる1次元のモデルを考える。
【0149】
【数19】
【0150】これは、(5)式においてxを1次元の状
態量とし、関数f、gの関数形をf(x)=ax、g
(x)=bxと置いたモデルに相当する。ただし、a、
bは定数であり、x0 は時刻t0 におけるxの初期値で
ある。
【0151】(20)式の確率微分方程式は関数f、g
の関数形が簡単なため、その厳密解を解析的に求めるこ
とができる。この厳密解は次式で与えられる。
【0152】
【数20】
【0153】ここでW(t)はブラウン運動モデルの確
率過程で、雑音モデルw(t)に対応している。またe
xpの中の−(1/2)b2 tの項は、確率積分に現れ
る特徴的な項である。
【0154】図12は(21)式でa=1、b=1、x
0 =1と置き、2-9秒の時間刻みでサンプリングした結
果を示す。また図13、図14はそれぞれ0.5次の近
似精度のオイラ法を用いたシミュレーション装置、本実
施例のシミュレーション装置によるシミュレーション結
果を示す。図13、図14のシミュレーションにおいて
もa=1、b=1、x0 =1と置き、シミュレーション
の時間刻みはh=2-6(秒)とした。
【0155】図12、図13、図14を比較すると、
0.5次の近似精度のオイラ法による結果よりも、1.
5の近似精度を保証する本実施例のシミュレーション結
果の方が厳密解のサンプリング結果に近いことがわか
る。
【0156】本実施例では、aパラメータとbパラメー
タの値の一例として(16.1)、(16.2)式の値
を採用したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、(14.1)〜(14.22)および(15)式の
拘束条件を満足する他の値も用いることができる。
【0157】また(7)〜(11)式の形の時間増分を
用いれば、1.5次より高い近似精度を保証するシミュ
レーション装置の実現も可能である。
【0158】
【発明の効果】本発明のシミュレーション装置によれ
ば、不規則外乱の影響を受ける系に対して、1.5次の
高精度を保証するシミュレーション結果を得ることがで
きる。
【0159】また数学モデルで与えられる関数の導関数
を求める必要がなく、与えられた関数形のみを入力すれ
ばよいので、オペレータの負担が軽減される。さらに導
関数の値を計算しなくて済むので、数値処理における計
算量が少なく、汎用性に富むシミュレーション装置を提
供する。
【0160】このように、不規則外乱の影響を受ける系
に対して、高い信頼性を持つシミュレーション結果を容
易に得ることができるので、対象とする系の挙動の精密
な解析と、その系を制御する高性能な制御装置の実現が
可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理図である。
【図2】本発明の一実施例のシミュレーション装置の構
成図である。
【図3】一実施例のシミュレーション装置の動作を示す
フローチャートである。
【図4】一実施例のkパラメータ生成装置の動作を示す
フローチャートである。
【図5】一実施例のkパラメータ生成装置の動作を示す
フローチャートである。
【図6】一実施例のkパラメータ生成装置の動作を示す
フローチャートである。
【図7】一実施例のkパラメータ生成装置の動作を示す
フローチャートである。
【図8】一実施例の時間増分生成装置の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図9】人工衛星の衛星軌道を示す図である。
【図10】図9の衛星軌道のモデルに対する本実施例の
シミュレーション装置によるシミュレーション結果を示
す図である。
【図11】不規則外乱を受けない衛星軌道のモデルに対
するシミュレーション結果を示す図である。
【図12】一具体例のモデルの厳密解を示す図である。
【図13】図12のモデルに対する0.5次のオイラ法
によるシミュレーション結果を示す図である。
【図14】図12のモデルに対する本実施例のシミュレ
ーション装置によるシミュレーション結果を示す図であ
る。
【符号の説明】
10 シミュレーション装置 11 初期設定入力手段 12 増分生成手段 13 近似値更新手段 14 出力手段 21 初期設定入力部 22 kパラメータ生成装置 23─1、2、3、4 メモリ 25─1、2、3、4 メモリ 24 時間増分生成装置 26─1、2 乱数発生装置 27 近似値更新手段 28 出力部 30 人工衛星

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不規則外乱を受ける物理系の状態量の時
    間変化を、関数と乱数によって記述し、時間刻み毎に、
    該状態量の初期値から、前記状態量の近似値を陽的に求
    め、シミュレーション結果を出力する情報処理装置にお
    いて、 前記関数と前記初期値を入力する初期設定入力手段(1
    1)と、 前記乱数に対応する第1の乱数と第2の乱数および前記
    時間刻みとを用いて、前記初期値から、前記初期設定入
    力手段(11)より与えられる前記関数の関数値とし
    て、3種類以上の異なるkパラメータを生成し、生成し
    た前記kパラメータを用いて、前記状態量の時間増分を
    生成する増分生成手段(12)と、 前記時間増分を用いて前記近似値を更新する近似値更新
    手段(13)と、 前記近似値更新手段(13)から与えられる前記時間刻
    み毎の前記状態量の各近似値を、前記物理系に対する前
    記シミュレーション結果として出力する出力手段(1
    4)とを、有することを特徴とするシミュレーション装
    置(10)。
  2. 【請求項2】 前記増分生成手段(12)は、前記第
    1の乱数と、前記第2の乱数と、前記時間刻みの平方根
    に比例しかつ前記第1の乱数と第2の乱数に依存しない
    項とを用いて、前記kパラメータから前記状態量の時間
    増分を生成することを特徴とする請求項1記載のシミュ
    レーション装置(10)。
  3. 【請求項3】 前記近似値更新手段(13)は更新した
    近似値を前記増分生成手段(12)に入力し、 前記増分生成手段(12)は前記近似値更新手段(1
    3)より与えられる前記更新された近似値から、前記時
    間増分を生成することを特徴とする請求項2記載のシミ
    ュレーション装置(10)。
  4. 【請求項4】 前記増分生成手段(12)は前記第1の
    乱数を発生する第1の乱数発生手段(26─1)と、前
    記第1の乱数とは独立な前記第2の乱数を発生する第2
    の乱数発生手段(26─2)を有し、 前記時間増分は、前記時間刻みに比例する項と、前記時
    間刻みの平方根と前記第1の乱数の積に比例しかつ前記
    第2の乱数に依存しない項と、前記時間刻みの平方根と
    前記第2の乱数の積に比例しかつ前記第1の乱数に依存
    しない項と、前記時間刻みの平方根に比例しかつ前記第
    1の乱数と第2の乱数に依存しない項とを含むことを特
    徴とする請求項1記載のシミュレーション装置(1
    0)。
  5. 【請求項5】 前記第1の乱数と前記第2の乱数は、互
    いに独立な、平均0、分散1の正規乱数の系列に属する
    ことを特徴とする請求項4記載のシミュレーション装置
    (10)。
  6. 【請求項6】 前記増分生成手段(12)はさらに、前
    記時間刻み、前記第1の乱数、前記第2の乱数のうちの
    少なくとも一つと、前記状態量の近似値とを用いて、前
    記状態量に対応する標本状態量を生成し、前記関数を用
    いて、生成した前記標本状態量から前記kパラメータを
    生成するパラメータ生成手段(22)と、 前記パラメータ生成手段(22)から与えられる前記k
    パラメータと、前記第1の乱数、前記第2の乱数および
    前記時間刻みとを用いて、前記時間増分を生成する時間
    増分生成手段(24)とを有することを特徴とする請求
    項3記載のシミュレーション装置(10)。
  7. 【請求項7】 前記増分生成手段(12)はさらに、第
    1のパラメータ格納手段(23─1〜23─4)と第2
    のパラメータ格納手段(25─1〜25─4)を有し、 前記パラメータ生成手段(22)は、前記第1のパラメ
    ータ格納手段(23─1〜23─4)に格納された第1
    のパラメータを用いて、前記kパラメータを生成し、 前記時間増分生成手段(24)は、前記第2のパラメー
    タ格納手段(25─1〜25─4)に格納された第2の
    パラメータを用いて、前記kパラメータから、前記時間
    増分を生成することを特徴とする請求項6記載のシミュ
    レーション装置(10)。
  8. 【請求項8】 前記第1のパラメータと前記第2のパラ
    メータは、前記時間増分を前記時間刻みの巾について展
    開した時の、前記時間刻みについて1.5次までの各項
    の係数が、前記物理系を記述する前記状態量に関する微
    分方程式の解を前記時間刻みの巾について展開した時
    の、前記時間刻みについて1.5次までの各項の係数に
    一致するような値であることを特徴とする請求項7記載
    のシミュレーション装置(10)。
  9. 【請求項9】 前記パラメータ生成手段(22)は一つ
    の前記近似値に対して、種類毎に、複数個のkパラメー
    タを生成し、前記近似値と既に生成された前記kパラメ
    ータの線型結合により、前記標本状態量を生成すること
    を特徴とする請求項6記載のシミュレーション装置(1
    0)。
  10. 【請求項10】 前記パラメータ生成手段(22)は、
    前記関数を用いて、前記標本状態量を前記kパラメータ
    に変換することを特徴とする請求項9記載のシミュレー
    ション装置(10)。
  11. 【請求項11】 前記時間増分生成手段(24)は、前
    記kパラメータの線型結合により、前記時間増分を生成
    することを特徴とする請求項10記載のシミュレーショ
    ン装置(10)。
  12. 【請求項12】 不規則外乱を受ける物理系の状態量の
    時間変化を、関数と乱数によって記述し、時間刻み毎
    に、該状態量の初期値から、前記状態量の近似値を陽的
    に求め、シミュレーション結果を出力する情報処理装置
    において、 前記関数と前記初期値を入力し、 前記乱数に対応する第1の乱数と第2の乱数および前記
    時間刻みとを用いて、前記初期値から、前記関数の関数
    値として、3種類以上の異なるkパラメータを生成し、 生成した前記kパラメータを用いて、前記状態量の時間
    増分を生成し、 前記時間増分を用いて前記近似値を更新し、 前記時間刻み毎の前記状態量の各近似値を前記シミュレ
    ーション結果として出力する各ステップから成ることを
    特徴とするシミュレーション方法。
  13. 【請求項13】 前記更新した近似値から、さらに前記
    関数に基づき、前記第1の乱数と第2の乱数および、前
    記時間刻みとを用いて、前記状態量の時間増分を生成す
    るステップを有することを特徴とする請求項12記載の
    シミュレーション方法。
  14. 【請求項14】 前記第1の乱数と、前記第2の乱数
    と、前記時間刻みの平方根に比例しかつ前記第1の乱数
    と第2の乱数に依存しない項とを用いて、前記kパラメ
    ータから前記状態量の時間増分を生成することを特徴と
    する請求項12記載のシミュレーション方法。
  15. 【請求項15】 前記時間刻みに比例する項と、前記
    時間刻みの平方根と前記第1の乱数の積に比例しかつ前
    記第2の乱数に依存しない項と、前記時間刻みの平方根
    と前記第2の乱数の積に比例しかつ前記第1の乱数に依
    存しない項と、前記時間刻みの平方根に比例しかつ前記
    第1の乱数と第2の乱数に依存しない項とを用いて、前
    記kパラメータから前記状態量の時間増分を生成するこ
    とを特徴とする請求項12記載のシミュレーション方
    法。
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