JPH07133794A - 電動ブロワ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、性能、操作性が良く、しかも製作
上都合のよい構造の電動ブロワを提供することを目的と
している。 【構成】 電動機５の軸に遠心型のファン７を直結して
Ｔ字状に構成し、電動機５とファン７とをその軸心向き
に分割されるフレーム１１で挟むように一体にし、フレ
ーム１１の分割部分に前記ファン７の吸込口９と吐出口
１０とを構成し、ファン７の外周に導風ガイド１４を装
着してフレーム１１を組み立て、吐出口１０の反対側に
ハンドル１２を形成した電動ブロワ。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、構造が簡単で性能が良
く製造が容易な構造の電動ブロワに関するものである。

【０００２】

【従来の技術と発明が解決しようとする課題】電動ブロ
ワは、埃やゴミなどの比較的軽いものを吹き飛ばした
り、強風によって湿ったものを乾燥させるなどの作業に
用いるものであり、一種の電動工具として活用されるも
のである。このため、小形で軽量に構成されるべきとし
て整流子電動機に遠心型のファンを直結して構成されて
いる。この様な構成によれば、整流子電動機の小形で高
速回転する特性を活用し、作業工具としての小形高性能
が期待できる構造になる。そして、一般的な構造とし
て、フレームを樹脂などの軽量な部材で構成していた。

【０００３】しかしながら、従来の構造は、図４に示さ
れる通り、電動機１にハンドル２を取り付け、この電動
機１にファン装置３を直結して構成しており、ファン装
置３と電動機１とは、通常単独に組み立てられたものを
ネジ４などによって組み立てるように構成されている。
この様な構成は、電動機１とファン装置３とをそれぞれ
単独に組み立てておき、組み合わせることにより完成で
きるため、一面都合がよかった。

【０００４】しかし、このように電動機１とファン装置
３とが単独に組み立てられている場合、必然的に構成部
品が多くなる傾向にあった。すなわち、軽量化するため
にフレームを樹脂で構成することになるが、電動機１を
構成するための樹脂部品が１個では済まなく、少なくと
も固定子や回転子を内装する必要から軸方向に２個のブ
ラケットを構成する必要などから最低２個の部品を形成
しなければならなかった。そして、ファン装置３につい
ても、同じくファンを内装する関係から分割される最低
２個の部品を形成しなければならなかった。そして、ハ
ンドル２などを含めればフレームの構成にかなりの数量
の部品を成型製作しなければならないことになった。従
って、製作上、樹脂の成形型に製作費用が増加し、低価
格で製造することの障害になっていた。

【０００５】また、ハンドル２を全体の重心線上に備え
ないと手に不要な負担が発生するため、全体の重心線上
にハンドル２を備えることになるが、電動機１が重いた
め、しかも、ファン装置３が端部に取り付けられるた
め、ファン装置３の吐出口とハンドル２の位置とが異な
る線上となり、操作性の悪い形状になっていた。そし
て、電動機１は外径の割りには、重量が大きく、反対に
ファン装置３は大きくなる外径の割には重量が小さいた
め、感覚的な違和感を生じ、操作に慣れないと不都合が
あり、特に激しく動かしながら、操作する場合は、ハン
ドル２と吐出する風の方向とに違和感を強く感じるもの
であった。

【０００６】本発明は、この様な事情に鑑みてなされた
ものであり、性能、操作性が良く、しかも製作上都合の
よい構造の電動ブロワを提供することを目的としてい
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、電動機の軸に
遠心型のファンを直結して断面略Ｔ字状に構成し、この
電動機とファンとをその軸向きに分割されるフレームで
挟むように一体に構成し、このフレームの分割部分に前
記ファンの吸込口と吐出口とを構成し、かつ、前記ファ
ンの外周に導風ガイドを装着して前記フレームを組み立
て、このフレームの前記吐出口の反対側にハンドルを形
成したことによって、上記の課題を解決するものであ
る。

【０００８】

【作 用】電動機とファン装置とを軸心向に分割される
フレームによって一体に構成しているため、分割された
フレームに電動機とファン装置とを収めて分割部分で組
み合わせれば容易に全体を一体に構成することができ
る。従って、最低２個の分割されたフレームがあれば組
み立てることができる。さらに、フレームが２分割の構
造のため、導風ガイドなどを別部品で構成しておき、フ
レーム内部に組み込むことが容易であり、ファン装置の
効率を向上することができる。またハンドルが吐出口と
同一軸線上に配されているため、ハンドルを持っての操
作が違和感なく容易になる。

【０００９】

【実施例】本発明を図面に示された一実施例に基づいて
説明すると、図１は本発明による電動ブロワの一実施例
を示す要部の縦断面図（分割面近傍での断面）であり、
図２はファン部分の横断面図である。

【００１０】図１において、電動ブロワは、電動機５を
内装するように構成された電動機ケース部６と、ファン
７を内装するように構成されたファンケース部８とを有
し、ファンケース部８にはファン７の吸込口９と吐出口
１０とが構成されており、これら電動機ケース部６とフ
ァンケース部８とが連設されてフレーム１１を構成して
いる。そして、フレーム１１の吐出口１０の反対側の同
一軸線上にはハンドル１２が形成されており、このハン
ドル１２には、図示されない電気配線が施されるように
構成され、さらに電動機５を起動するためのスイッチ１
３が取り付けられるように構成されている。

【００１１】図２および図３において、フレーム１１
は、電動機５およびファン７の軸心向きに吐出口１０と
ハンドル１２の位置で２分割されて、一方のフレーム１
１ａと他方のフレーム１１ｂとを形成しており、この一
方のフレーム１１ａと他方のフレーム１１ｂとが接合さ
れて、電動機５およびファン７を一体に囲むように組み
合わせられている。吐出口１０およびハンドル１２も両
フレーム１１ａ，１１ｂの接合により構成される。１５
は両フレーム１１ａ，１１ｂを結合するたためのネジ等
の結合手段を示す。

【００１２】そして、フレーム１１内での風の流れの上
流側になる他方のフレーム１１ｂには、ファン７との間
に入れ子状に導風ガイド１４が装着されている。この導
風ガイド１４は、ファン７の中心部分から吸い込まれて
吐出口１０に至る風の流れをつくり、ファン７の作用を
効率よくするために備えられるものであり、分割された
他方のフレーム１１ｂに押し込んで装着するなど、ある
いは、無理嵌合や接着などの方法によって別部品が装着
されるもので構成されている。

【００１３】ファン７は、遠心型のファンであればよ
く、風量が多く、できる限り風圧の大きいものがよい。
そして、ファン７は、電動機５が整流子電動機で構成さ
れると小形で回転数の大きい電動機となるため、小形の
ファン７で風量、風圧をそれぞれ大きくすることができ
る。また、導風ガイド１４は、別部品で形成する時、フ
レーム１１と同じく樹脂で成型製作しておくことによ
り、組み立て易く軽量で安価な部品を構成することがで
きる。

【００１４】この様な構成において、電動ブロワは、２
分割されたフレーム１１に電動機５とファン７をＴ字状
に組合わせ、すなわち、電動機５の軸にファン７を直結
して組み立て収容し、分割されたフレーム１１を組合わ
せて組み立てる。このとき、入れ子の導風ガイド１４を
他方のフレーム１１ｂに装着してファン７の効率をよく
するように構成する。そして、ハンドル１２の内部に
は、スイッチ１３などの必要な部品を組み込み、同時に
必要な配線を施しておく。

【００１５】この様に組み立てると、電動ブロワは、分
割されたフレーム１１によって電動機５とファン７とが
一体に構成され、吐出口１０の反対側に構成されるハン
ドル１２を握ってスイッチ１３を引くことにより、吐出
口１０より強い風を吹き出すことができる。そして、ハ
ンドル１２とフレーム１１とが一体に成型されているた
め、ハンドル１２と電動ブロワの全体の一体感が良く、
操作性がよくなる。

【００１６】また、フレーム１１が一方のフレーム１１
ａと他方のフレーム１１ｂとの２分割されたもので構成
されているため、そして、この２分割されたフレーム１
１によって電動機５とファン７とが一体に組み立てられ
るため、組み立てが極めて簡単に行える。また、ハンド
ル１２についても、フレーム１１と同じく分割できるた
め、スイッチ１３などの部品と共に配線が極めて容易に
行えることになり、組み立ての時間は極めて短時間とな
る。分割されたフレーム１１の組合わせの際、一方から
ネジなどによって結合すれば簡単に接合状態を強固なも
のにすることができる。

【００１７】さらに、ファン７の効率を良くするための
導風ガイド１４を、他方のフレーム１１ｂに押し込んで
装着するほか、一方のフレーム１１ａと他方のフレーム
１１ｂとの間に挟持するように構成することも可能であ
る。この導風ガイド１４は、ファン７の中心部分から吸
い込む風が乱流にならず効率よく流れるように構成する
ものであり、樹脂で成型製作されたものでもよく、薄い
金属製のものを装着してもよく、設計の都合によって選
択的に用いることができるものである。

【００１８】ファン７は、樹脂製でもよく、あるいは金
属製、例えば、アルミニウムの鋳物などの軽い金属でも
よく、電動機５の出力に応じた外径と羽根の厚さを設定
することができる。

【００１９】

【発明の効果】本発明の電動ブロワは、従来の電動ブロ
ワに比較し、およそ３０％程度の部品点数を減少させる
ことができるものであり、組み立ての時間を極めて短時
間にすることができ、また、ハンドルと吐出口とが同一
線上に配置できるため、ハンドルから感じる一体感は、
操作性をより良く向上することができるものであり、電
動ブロワを用いる作業性の向上に極めて大きく貢献する
ことができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す電動ブロワの要部の縦
断面図である。

【図２】同上の分割面と直角に切断した縦断面図であ
る。

【図３】同上のファン部分の横断面図である。

【図４】従来の電動ブロワの構造を示す斜視図である。

【符号の説明】

１……電動機 ２……ハンドル ３……ファン装置 ５……電動機 ７……ファン ９……吸込口 １０……吐出口 １１……フレーム １２……ハンドル １４……導風ガイド

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】電動機に遠心型のファンを備えて構成され
   る電動ブロワにおいて、電動機の軸に遠心型のファンを
   直結して断面略Ｔ字状に構成し、この電動機とファンと
   をその軸心向きに分割されるフレームで挟むように一体
   に構成し、このフレームの分割部分に前記ファンの吸込
   口と吐出口とを設け、かつ、前記ファンの外周に導風ガ
   イドを装着して前記フレームを組み立て、このフレーム
   の前記吐出口の反対側にハンドルを形成したことを特徴
   とする電動ブロワ。