JPH07130523A - 磁性体 - Google Patents

磁性体

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JPH07130523A
JPH07130523A JP5299133A JP29913393A JPH07130523A JP H07130523 A JPH07130523 A JP H07130523A JP 5299133 A JP5299133 A JP 5299133A JP 29913393 A JP29913393 A JP 29913393A JP H07130523 A JPH07130523 A JP H07130523A
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salient pole
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pole
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JP5299133A
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Shigeo Fujii
茂夫 藤井
Yoji Okada
養二 岡田
Masayuki Kato
雅之 加藤
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Tonen Chemical Corp
Original Assignee
Tonen Sekiyu Kagaku KK
Tonen Chemical Corp
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Publication date
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F1/00Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
    • H01F1/01Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
    • H01F1/03Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
    • H01F1/12Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials
    • H01F1/14Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials metals or alloys
    • H01F1/20Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials metals or alloys in the form of particles, e.g. powder
    • H01F1/28Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials metals or alloys in the form of particles, e.g. powder dispersed or suspended in a bonding agent

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特に直接接触固体潤滑方式の平面移動モータ
の固定子などとして有用な、表面の平滑性に優れた磁性
体を提供する。 【構成】 (a) 磁性粉末、(b) 結合剤ならびに、(c) フ
ッ素系樹脂および超高分子量ポリオレフィンから選択さ
れる1種以上の摺動付与剤を含む組成物の成形体である
磁性体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面が平滑な磁性体に
関し、さらに詳しくは、平面移動モータの固定子などと
して有用な磁性体に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】永久磁石等に使用される
磁性体としては、フェライトなどの磁性粉末、あるいは
これに結合剤(バインダー)としてポリアミド、ポリフ
ェニレンサルファイドなどの熱可塑性樹脂を添加した組
成物の成形体が使用されている。例えば平面移動モータ
では、従来、例えば永久磁石を用いたハイブリッド型
(HB型)等の構成を有するものが知られており、その
固定子にはこのような磁性体が使用されてきた。この構
成は、図11に示すように、磁性体からなる複数の突極
歯1を所定のピッチで配列して固定子3を形成し、一対
の磁極歯7と9、11と13を有する電磁石15、17
をアーク状の永久磁石5の両端に取付けて移動子19を
形成し、この移動子19をその固定子3との間で僅かな
隙間を置いて配置し、それら磁極歯7、9に巻いたコイ
ル21どうしや磁極歯11、13に巻いたコイル23ど
うしを各々逆巻するとともに、それらコイル21、23
に駆動信号を通電することによって移動子19を移動さ
せるものである。
【0003】このような構成の平面移動モータでは、固
定子3の突極歯1および移動子19の磁極歯7〜13を
適当なピッチで配列し、例えば図12に示すような駆動
信号(イ)、(ロ)をコイル21、23へ交互に切換え
通電すると、移動子19の磁極歯7〜13が固定子3の
突極歯1に対して磁極歯7、13、9、11の順に安定
状態になるとともに他の磁極歯7〜13が安定状態に寄
与しなくなり、固定子3に対して移動子19が図11中
の右方向へ平面的にステップ移動する。
【0004】しかしながら、そのような平面移動モータ
では、移動子19の円滑な移動を確保する観点から、ベ
アリング等を有する案内用ジグによって移動子19を固
定子3に対して浮せた状態で対向配置し、固定子3との
間に一定のクリアランスを持たせる必要がある。
【0005】そのため、動作時に騒音や振動が発生する
おそれがあるし、ジグ等が磁化し易くなって円滑な移動
動作を損う心配があるうえ、小型化や軽量化の障害とな
り易く、実際には一部しか実用化されていないのが実情
である。
【0006】そこで本発明者らは、ジグなどを用いずに
移動子と固定子とが直接接触する固体潤滑方式の平面移
動モータ(以下では、直接接触固体潤滑方式の平面移動
モータと称する)を開発した(平成5年9月22日特許
出願)。
【0007】本発明は、従来の平面移動モータの固定子
用としてだけでなく、特に直接接触固体潤滑方式の平面
移動モータの固定子などとして有用な、表面の平滑性に
優れた磁性体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、磁性粉末
に結合剤だけでなく特定の摺動付与剤を添加した組成物
を成形した磁性体は、表面の平滑性が著しく高いことを
見出し、本発明に至った。
【0009】すなわち本発明は、(a) 磁性粉末、(b) 結
合剤ならびに、(c) フッ素系樹脂および超高分子量ポリ
オレフィンから選択される1種以上の摺動付与剤を含む
組成物の成形体であることを特徴とする磁性体を提供す
る。
【0010】本発明で使用する(a) 磁性粉末としては慣
用の物質がいずれも使用できる。例えばフェライト系、
希土類系(サマリウム‐コバルト、ネオジム‐鉄‐ホウ
素、プラセオジム‐鉄‐ホウ素等)等が挙げられるが、
これらに限定されることはない。磁性粉末は平均粒子径
0.05〜500μmのものが好ましく、特に好ましく
は0.1〜20μmのものである。
【0011】(b) 結合剤としては、プラスチック磁石用
バインダー(結合剤)として慣用の熱可塑性樹脂がいず
れも使用できる。例えば、ポリアミド(PA)(例えば
ナイロン-12 、ナイロン-6等)、ポリフェニレンサルフ
ァイド(PPS)、ポリフェニレンオキシド(PP
O)、ポリカーボネート(PC)、ポリブチレンテレフ
タレート(PBT)、液晶ポリマー(LCP、エコノー
ルなど)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリエ
チレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン‐
酢酸ビニル共重合体(EVA)、塩素化ポリエチレン
(C−PE)、軟質塩化ビニル(PVC)、エラストマ
ー等が挙げられるが、これらに限定されることはない。
【0012】次に、(c) 摺動付与剤として使用できるフ
ッ素系樹脂としては、例えば四フッ化エチレン、クロロ
トリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニ
ル等の重合体である。特に四フッ化エチレンの重合体が
好ましい。このような重合体は、四フッ化エチレンの単
独重合体(ポリテトラフルオロエチレン(PTFE))
であっても、また四フッ化エチレンを主成分とし、これ
と共重合可能な他のフッ素含有もしくは非含有単量体成
分を含む共重合体であってもよい。四フッ化エチレンと
共重合される単量体としては、例えばパーフルオロアル
キルビニルエーテル、ヘキサフルオロプロピレン、エチ
レン、クロロトリフルオロエチレン、フッ化ビニリデ
ン、フッ化ビニルなどが挙げられる。これら単量体の種
類および量は、得られる組成物の摺動特性が損なわれな
い範囲で適宜設定すればよい。また本発明で使用される
超高分子量ポリオレフィンは、分子量が106 程度以上
のポリオレフィンをいう。ポリオレフィンとしては、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン-1等が挙げら
れるが、特に、分子量範囲が 2×106 〜 4×106 の超高
分子量ポリエチレンが好ましい。
【0013】上記した(a) 、 (b)および (c)は、組成物
全体を100重量%として、(a) 55〜90重量%、
(b)0.5〜25重量%、 (c)1〜25重量%の割合で
配合するのが好ましい。さらに好ましくは、(a) 60〜
85重量%、 (b)10〜20重量%、 (c)5〜20重量
%である。また、本発明の磁性体は、上記の成分以外
に、後述するカップリング剤の他、可塑剤、抗菌剤等を
必要量含むこともできる。なお、(a) 磁性粉末と樹脂
((b) もしくは(c) )とのなじみをよくするために、磁
性粉末の表面をカップリング剤で処理することができ
る。カップリング剤としては例えばシラン系、チタン
系、アルミニウム系のカップリング剤が挙げられる。な
かでも、シラン系およびチタン系が好ましく、シラン系
が特に好ましい。特に好適なシラン系カップリング剤は
次式(化1)で示される。
【0014】
【化1】 (ここで、Zは次式(化2):
【0015】
【化2】 で示される基から選択され、Xは直接結合または炭素原
子1〜15個を有する炭化水素基(線状もしくは分枝鎖
状のアルキレン、アリーレンまたはアリールアルキレン
炭化水素基)であり、Rは炭素原子1〜8個を有する炭
化水素基(アルキル、シクロアルキル、アリールまたは
アルアルキル基)であり、R1 はRまたはORであり、
mは少なくとも1の整数であり、およびnは1〜3の整
数である)これらの中でも特に、上記式(化1)におい
て、Zがグリシドキシ基、HS−またはOCN−であ
り、Rがメチル基またはエチル基であり、R1 がOR
(メトキシまたはエトキシ基)であり、Xが−(C
2 3 −である場合が好ましい。好ましいシランカッ
プリング剤の具体例としては、γ‐グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ‐グリシドキシプロピルトリ
エトキシシラン、γ‐メルカプトプロピルトリメトキシ
シラン、γ‐メルカプトプロピルトリエトキシシラン、
γ‐イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、γ‐
イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ‐アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、γ‐アミノプロピルト
リエトキシシラン、γ‐クロロプロピルトリメトキシシ
ラン、γ‐クロロプロピルトリエトキシシラン、β‐
(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシ
ラン、γ‐(メタクリロキシプロピル)トリメトキシシ
ラン、N-β‐(アミノエチル)‐γ‐アミノプロピルト
リメトキシシラン、N-フェニル‐γ‐アミノプロピルト
リメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル
トリメトキシシラン等が挙げられる。
【0016】また、チタン系カップリング剤は、親水基
と親油基が中心元素チタンに結合したチタン酸エステル
(チタネート)であり、例えば次式(化3):
【0017】
【化3】 (ここで、R2 はアルキル基、アセチル基、アルケニル
基、例えばビニル基等であり、R3 は長鎖アルキル基で
ある)で示される化合物が使用できる。
【0018】カップリング剤の使用量は、磁性粉末に対
して0.1〜3.0重量%が好ましい。
【0019】本発明の磁性体は、例えば次のようにして
製造できる。まず上記の成分を慣用の手段により混合し
溶融混練して、コンパウンドを形成する。装置として
は、例えばバンバリーミキサー、押出機(好ましくは2
軸押出機)等が使用できる。例えば280〜340℃に
各ヒーターゾーンを加熱し、50〜200rpm の回転数
で混練した後、ベント孔にて真空脱気し、ペレット化す
る。得られたペレットは乾燥機にて十分乾燥した上で磁
性体へと成形する。成形加工は例えば射出成形機等によ
り行う。シリンダー温度は、例えば (b)としてナイロン
-12 を使用した場合には260〜290℃が好ましく、
PPSを使用した場合には310〜320℃が好まし
い。金型温度は、例えば (b)としてナイロン-12 を使用
した場合には80〜120℃が好ましく、PPSでは1
10〜120℃が好ましい。スクリュー回転数200〜
300rpm で、背圧をかけ(例えば1000〜2000
kg/cm2 )、高速度の射出成形を行うのが好ましい。ま
た、射出成形時に、着磁しながら成形した後、消磁し、
さらに着磁する磁場配向射出成形法によるのも好ましい
方法である。
【0020】本発明の磁性体は、その形状は特に限定さ
れず、シート状、円柱状、棒状等任意の形状であること
ができる。
【0021】かくして製造された本発明の磁性体は、公
知の手段により着磁した後、種々の用途に使用できる。
【0022】本発明の磁性体は、従来使用されている各
種の工作機械、搬送装置、位置決め装置、開閉装置等に
用いられるステッピング型の平面移動モータの固定子な
どに使用できる。また、特に、平成5年9月22日に本
願出願人が特許出願した明細書に開示されたような、移
動子と固定子とが直接接触する固体潤滑方式の平面移動
モータの固定子にも有効に使用できる。そのような直接
接触固体潤滑方式の平面移動モータとはすなわち、S極
とN極を平面的に所定のピッチで交互に配列した永久磁
石からなる固定子と、前記所定ピッチより大きいピッチ
で平面的に配列した複数の各突極歯に巻線するとともに
それら突極歯を前記永久磁石に向けた状態で前記固定子
の表面に接触させた移動子であって、隣合う複数の前記
突極歯を1組とした各組における同一相の前記巻線を順
次逆巻き接続してなる移動子と、前記各組における各相
の前記巻線に駆動信号を流すとともに、前記各組の半数
以上の一部の相ずつの前記駆動信号方向を順次切換えて
当該突極歯の極性を順次反転させる切換手段と、を具備
するものである。
【0023】このような直接接触固体潤滑方式の平面移
動モータでは、上記切換手段が各組における各相の巻線
に駆動信号を流すと、突極歯が磁化され、固定子との間
で移動子が平衡又は安定状態となる一方、切換手段が各
組における半数以上の一部の相毎そっくり駆動信号の方
向を切換えて当該突極歯の極性を順次反転させると、極
性の反転した突極歯には固定子に対して反発力や推力が
生じて移動子が移動し、移動子の突極歯が固定子との間
で平衡又は安定状態となる。切換手段による駆動信号方
向の切換えによって順次これを繰返すと、移動子が順次
移動する。
【0024】以下に上記の直接接触固体潤滑方式の平面
移動モータを図面を参照して説明する。
【0025】図1は上記の直接接触固体潤滑方式の平面
移動モータの一例を示すブロック回路図である。
【0026】図1において、固定子25は、所定のピッ
チでS極とN極が交互に直線的に配列されて板状の永久
磁石を形成している。
【0027】この固定子25の表面には移動子27が当
接している。この移動子27は、固定子25のS極とN
極より大きい着磁ピッチ、例えばほぼ1.5倍の配列ピ
ッチで直線的に配列された4個の突極歯29、31、3
3、35を連結してなり、これら各突極歯29〜35の
先端を固定子25の表面に直接当接するようにして載置
されている。なお、便宜上図1では固定子25の表面か
ら突極歯29、31、33、35を離して示している
(以下同じ)。
【0028】移動子27の各突極歯29〜35には各々
コイル37、39、41、43が巻かれて電磁石を形成
しており、1つ置きのコイル37と41、コイル39と
43は互いに逆向きに巻線されて直列接続されている。
【0029】すなわち、突極歯29と33並びに31と
35は、互いにその先端が常に逆極性に磁化されるよう
になっており、更に、隣合う突極歯29と31、33と
35を1組とし、各組におけるコイル37と41を第1
相の駆動コイル、コイル39と43を第2相の駆動コイ
ルとした2相構成となっている。
【0030】コイル37と41の直列回路およびコイル
39と43の直列回路は切換回路45に接続されてい
る。
【0031】切換回路45は、コイル37と41や39
と43の直列回路へ駆動信号(ハ)、(ニ)を流すとと
もに、図2に示すように、所定の期間(周波数)で駆動
信号(ハ)、(ニ)の方向を順次切換える切換手段とし
ての機能を有している。すなわち、切換回路45は、各
組のコイル37と39、コイル41と43のうち半数相
の駆動信号の方向(極性)を切換えるものである。
【0032】切換回路45は、所定のプログラムに基づ
いて切換え制御する例えば図示しないマイクロコンピュ
ータと、このマイクロコンピュータによって実際に駆動
信号(ハ)、(ニ)を切換えてコイル37〜43へ供給
する駆動回路を有して形成されている。もっとも、切換
回路45はそれらマイクロコンピュータや駆動回路を用
いる構成に限らず、所定の期間(タイミング)で駆動信
号(ハ)、(ニ)を繰返し切換える一般的な電子回路で
あっても良い。
【0033】上述した固定子25は、磁性粉末を成形加
工した後、所定のピッチでS極とN極に平面的に交互に
着磁した永久磁石から形成されている。このような固定
子25は、その表面を潤滑面とするのが望ましく、かく
することによって表面の平滑性が良好となり、移動子2
7をより一層円滑に移動させることができる。そこで、
本発明の磁性体をこのような固定子として使用すること
が一層有利である。
【0034】次に、上述した直接接触固体潤滑方式の平
面移動モータの動作を図3および図4を用いて説明す
る。
【0035】なお、便宜上コイル37〜43や切換回路
45の図示を省略するとともに、分り易くするために移
動子27の突極歯29、33には符号Aと負A(図では
符号Aの上にバーを付す。以下同じ。)を、突極歯3
1、35には符号Bと負B(図では符号Bの上にバーを
付す。以下同じ。)を併せて表示している。これら負A
および負Bは各々逆極性に磁化されることを示してい
る。
【0036】まず、切換回路45から移動子27のコイ
ル37と41並びにコイル39と43に、図2に示すよ
うな駆動信号(ハ)、(ニ)を加え、一例として図3A
のように突極歯29、31の先端をS極とN極に磁化す
るとともに突極歯33、35の先端を突極歯29、31
の反転状態であるN極とS極に磁化すると、突極歯2
9、31の先端には固定子25の斜め方向の異極である
N極とS極との間で吸引力が発生する一方、突極歯3
3、35の先端にも固定子25の斜め方向の異極である
S極とN極との間で吸引力が発生し、固定子25に対し
て移動子27が平衡状態(安定状態)となる。なお、図
3中の矢符は吸引力又は反発力を示している(以下同
じ)。
【0037】この状態で、図3Bのように突極歯29、
33のコイル37、41に流す駆動信号(ハ)の方向を
反転させると、突極歯29、33の先端がN極とS極に
反転磁化され、それら吸引力が固定子25の斜め方向の
N極とS極との間で斜め方向への反発力に変り、これが
浮上力および推力となって同図Cのように固定子25に
対して移動子27が図中右側へ移動する。
【0038】すると、突極歯29、33の先端には固定
子25の斜め右方の異極であるS極とN極との間で吸引
力が発生する一方、突極歯31、35の先端にも斜め左
方の異極であるS極とN極との間で吸引力が発生し、移
動子27が平衡状態(安定状態)となる。
【0039】次に、図3Dのように突極歯31、35の
コイル41、43に流す駆動信号(ニ)の方向を反転さ
せると、突極歯31、35の先端がS極とN極に反転
し、突極歯31、35の先端が固定子25の斜め方向の
S極とN極との間で斜め右方への反発力に変り、同図E
のように移動子27が図中右側へ移動する。
【0040】すると、突極歯29、33の先端には固定
子25の斜め左方のS極とN極との間で吸引力が発生す
る一方、突極歯31、35の先端にも斜め右方のN極と
S極との間で吸引力が発生し、移動子27が平衡状態
(安定状態)となる。
【0041】さらに、図4Fのように突極歯29、33
のコイル37、41に流す駆動信号(ハ)を反転させる
と、突極歯29、33の先端がS極とN極に反転し、突
極歯29、33には固定子25の斜め左方のS極とN極
との間で斜め右方への反発力が発生し、同図Gのように
移動子27が図中右側へ更に移動する。
【0042】すると、突極歯29、33の先端には固定
子25の斜め右方の異極であるS極とN極との間で吸引
力が発生する一方、突極歯31、35の先端にも斜め左
方の異極であるN極とS極との間で吸引力が発生し、図
3Aと同様に移動子27が平衡状態(安定状態)とな
る。
【0043】以下、このような動作を繰返せば、移動子
27が固定子25に対して右方向へ円滑にステップ移動
する。なお、駆動信号(ハ)、(ニ)を上述した順序と
逆の順序で切換えれば、移動子27が図3および図4中
の左方向へ移動する。
【0044】このように、図1に示す平面移動モータで
は、固定子25に移動子27の突極歯29〜35を当接
させ、それら突極歯29〜35の全て(全相)のコイル
37〜43に相の異なる駆動信号(ハ)、(ニ)を流し
て突極歯29〜35を励磁するとともに、半数相の駆動
信号(ハ)、(ニ)の方向を切換えることで半数相のコ
イル37〜43の励磁を反転させ、切換え反転させた突
極歯29〜35に浮上力と推力を発生させたので、固定
子25と移動子27との間の摩擦が大幅に低下するとと
もに、駆動信号(ハ)、(ニ)の方向反転によって移動
子27が次の安定点へ移動する。
【0045】この点、従来公知の構成では、固定子に対
して移動子の突極歯を直接当接させると、固定子の表面
と突極歯間の摩擦が大きく、移動子を円滑に移動させる
ことができなかった。
【0046】しかも、上述した直接接触固体潤滑方式の
平面移動モータによれば、従来のように固定子3と移動
子19の間に一定のクリアランスを持たせるためのベア
リング等の案内用ジグを用いなくとも、移動子27が固
定子25の表面を円滑に移動するから、騒音や振動が発
生したりジグ等が磁性化することがなく、動作が静かで
特性も安定するし、小型化、軽量化、超小型化も容易で
ある。
【0047】図1に示す平面移動モータは、隣合う突極
歯29と31、33と35、換言すればコイル37と4
1並びにコイル39と43を1組とした2相構成であっ
たが、上述の直接接触固体潤滑方式の平面移動モータで
は2相以上の複数相においても実施可能である。
【0048】図5は3相構成の直接接触固体潤滑方式の
平面移動モータを示すブロック回路図である。
【0049】図5において、固定子47は所定のピッチ
でS極とN極が直線的に交互に配列し、上述した固定子
25と同様なプラスチックマグネットからなり、望まし
くは表面が滑り易い潤滑面となっている。
【0050】この固定子47の表面に当接する移動子4
9も、上述した移動子27と同様に、固定子47の着磁
ピッチより大きい例えばほぼ1.333倍の配列ピッチ
で直線的に配列された4個の突極歯51、53、55、
57、59、61を連結するとともに、これら各突極歯
51〜61の先端を固定子47の表面に直接当接するよ
うにして載置されている。
【0051】移動子49の各突極歯51〜61には各々
コイル63、65、67、69、71、73が巻かれて
おり、2つ置きのコイル63と69、コイル65と7
1、コイル67と73は互いに逆向きに巻線されて直列
接続され、各突極歯51と69、65と71、67と7
3の各先端が常に逆極性に磁化されるようにようになっ
ている。
【0052】すなわち、隣合う3個の突極歯51〜55
と突極歯57〜61を1組とし、各組におけるコイル6
3と69を第1相の駆動コイル、コイル65と71を第
2相の駆動コイル、コイル67と73を第3相の駆動コ
イルとした3相構成となっている。
【0053】コイル63と69の直列回路、コイル65
と71の直列回路およびコイル67と73の直列回路は
上述した切換回路45と同様な切換回路75に接続され
ている。もっとも、図5ではコイル63〜67やコイル
69〜73と切換回路75との接続構成は簡略化して示
している。
【0054】この切換回路75は、コイル63と69、
コイル65と71およびコイル67と73の直列回路へ
図6に示すように、駆動信号(ホ)、(ヘ)、(ト)を
流すとともに、所定の期間(周波数)で駆動信号の方向
を2相ずつ順次切換える切換手段として機能を有してい
る。
【0055】次に、上述した図5に示す平面移動モータ
の動作を図7および図8を用いて説明する。
【0056】なお、コイル63〜73や切換回路75の
図示を省略するとともに、移動子49の突極歯51と5
7に符号Aと負Aを、突極歯53と59に符号Bと負B
を、突極歯55と61に符号Cと負C(図では符号Cの
上にバーを付す。)を併せて表示するのは、上述した例
と同様である。
【0057】まず、切換回路75から移動子49のコイ
ル63と69、コイル65と71並びにコイル67と7
3に、図6に示すような駆動信号(ホ)、(ヘ)、
(ト)を加え、一例として図7Aのように突極歯51、
53、55の先端をS極、S極、、N極に、突極歯5
7、59、61の先端を反転状態であるN極、N極、S
極に磁化する。
【0058】すると、突極歯51、57の先端にはこの
下方の固定子47の異極であるN極やS極との間で吸引
力が生じ、突極歯53、59の先端には斜め左方向の異
極であるN極とS極との間で吸引力が発生するととも
に、突極歯55、61の先端にも固定子47の斜め右方
向の異極であるS極とN極との間で吸引力が発生し、固
定子47に対して移動子49が平衡状態(安定状態)と
なる。
【0059】この状態で、駆動信号(ホ)と(ヘ)の方
向を反転させると、図7Bに示すように、突極歯51、
53、57、59の先端の極性がN極とS極に反転し、
突極歯51、57の先端にはこの下方の固定子47の同
極であるN極やS極との間で反発力が生じる一方、突極
歯53、59と固定子47の間で斜め右方への反発力が
発生する。
【0060】そのため、図7Cに示すように、固定子4
7に対して移動子49が図中右側へ移動し、突極歯5
3、59の先端にはこの下方の固定子47のS極やN極
との間で吸引力が生じる一方、突極歯51、57の先端
には固定子47の斜め右方のS極やN極との間で吸引力
が発生するとともに、突極歯55、61の先端にも斜め
左方のS極やN極との間で吸引力が発生し、移動子49
が平衡状態(安定状態)となる。
【0061】さらに、駆動信号(ヘ)、(ト)の方向を
反転させると、図7Dに示すように、突極歯53、5
5、59、61の先端がS極やN極に反転し、突極歯5
3、59の先端にはこの下方の固定子47の同極である
S極やN極との間で反発力が生じ、突極歯55、61に
は個定子47の斜め左方向のS極やN極との間で斜め右
方への反発力が発生する。
【0062】そして、図7Eに示すように、固定子47
に対して移動子49が図中右側へ移動し、突極歯51、
57の先端に固定子47の斜め左方のS極やN極との間
で吸引力が発生する一方、突極歯53、59の先端に固
定子47の斜め右方のN極やS極との間で吸引力が発生
するとともに、突極歯55、61の先端にはこの下方の
固定子47のN極やS極との間で吸引力が生じ、移動子
49が平衡状態(安定状態)となる。
【0063】さらにまた、駆動信号(ト)、(ホ)の方
向を反転させると、図8Fに示すように、突極歯51、
55、57、61の先端がS極やN極に反転し、突極歯
55、61の先端にはこの下方の固定子47のN極やS
極との間で反発力が生じる一方、突極歯51、57には
個定子47の斜め左方のS極やN極との間で斜め右方へ
の反発力が発生するとともに、突極歯53、59には固
定子47の斜め右方の同極との間で吸引力が発生する。
【0064】すると、図8Gのように移動子49が図中
右側へ更に移動し、突極歯51、57の先端には固定子
47のN極又はS極との間で吸引力が生じる一方、突極
歯53、59の先端には斜め左方のN極やS極との間で
吸引力が発生するとともに、突極歯55、61と固定子
47の斜め右方のS極やN極との間で吸引力が発生し、
図7Aと同様に移動子49が平衡状態(安定状態)とな
る。
【0065】以下、このような動作を繰返せば、移動子
49が固定子47に対して右方向へ円滑にステップ移動
するし、駆動信号(ホ)、(ヘ)、(ト)を逆の順序で
切換えれば、移動子49が図7および図8中左方向へ移
動する。
【0066】このように直接接触固体潤滑方式の平面移
動モータでは、移動子49の3相分の突極歯51〜61
に巻いた複数組の全てのコイル63〜73に相の異なる
駆動信号(ホ)、(ヘ)、(ト)を流して突極歯51〜
61を励磁するとともに、3相のち2相ずつ駆動信号
(ホ)、(ヘ)、(ト)の方向を切換えることにより、
突極歯51〜61に推力と浮上力を順次移動発生させる
ことが可能となる。
【0067】そのため、固定子47と移動子49との間
の摩擦が大幅に低下し、移動子49が固定子47に対し
て安定と移動を繰返しながらステップ移動する。
【0068】このように直接接触固体潤滑方式の平面移
動モータでは、複数相のうち半数相以上の一部の相ずつ
駆動信号を切換えれば、固定子25、47に対して移動
子27、49に推力と浮上力を発生させることが可能で
ある。
【0069】もっとも、固定子25、47に対して移動
子27、49に確実な推力と浮上力を発生させるために
は、固定子25、47の着磁ピッチより大きな配列ピッ
チ、例えばほぼ1.5倍や1.333倍の配列ピッチで
突極歯29〜35や51〜61を配列することが好まし
い。要は、移動子27、49がn相構成であれば、(n
+1)/n倍の関係を持たせて配列ピッチを選定すれば
良い訳である。
【0070】次に、上述した図5に示す平面移動モータ
に係る実験例を説明する。
【0071】本発明者らは、11mmピッチでS極とN
極に着磁した厚さ5mm、幅30mm、長さ300mm
の希土類磁石プレートで固定子47を形成し、櫛歯状に
打抜いた電磁軟鉄板を複数枚積層して幅30mm、厚み
10mm、ピッチ14.66mmの突極歯51〜61を
有するとともにこれら突極歯51〜61に0.3mmφ
の銅線を150ターンずつコイル63〜73を巻いた移
動子27を形成し、これを固定子25に載置し、駆動回
路とパーソナルコンピュターからなる切換回路45をコ
イル63と69、65と71、67と73に接続して図
5に示す平面移動モータを構成し、パーソナルコンピュ
ターによってそれらコイル63と69、65と71、6
7と73に±1アンペア(A)の駆動電流を切換え通電
制御して実験を行った。なお、ここでは固定子47とし
て、後記の実施例4の本発明の磁性体を使用した。
【0072】その結果、図9に示すような推力と反発力
の測定結果が得られた。
【0073】他方、上述した直接接触固体潤滑方式の平
面移動モータの構成と同様な従来構成はないので、従来
構成としてリラクタンス型平面モータにおいて同じよう
な推力と反発力の解析をおこなったところ、図10のよ
うな結果が得られた。
【0074】これらの結果によれば、直接接触固体潤滑
方式の平面移動モータの推力は、従来構成の約3倍に上
昇するうえ、駆動初期には反発力も発生する。しかも、
固定子47と移動子49間の接触抵抗が極めて低く、大
きな推力が得られることが分った。
【0075】ところで、直接接触固体潤滑方式の平面移
動モータにおいては、固定子25、47を円柱や棒状に
成形し、その曲面状の表面に合わせて形成した突極歯2
9〜35、51〜61を有する移動子27、49をその
固定子25、47に接触させる構成も可能である。
【0076】さらに、直接接触固体潤滑方式の平面移動
モータでは、上述した例のように移動子27、49が固
定子25、47に対して左右直線方向(一方向)に移動
する構成に限らない。
【0077】直接接触固体潤滑方式の平面移動モータで
は、XYの二方向にS極とN極を交互に格子状に着磁し
た永久磁石から固定子を形成し、移動子の各突極歯もこ
れに合わせてXYの二方向に格子状に形成して各々コイ
ルを巻いて構成すれば、XYの二方向又は平面的回転を
含めた三方向に移動する構成も可能であり、これに合わ
せて複数相のうち半数相以上ずつ駆動信号を切換えるよ
うに切換回路を形成すれば良い。
【0078】なお、XYの二方向に移動子を移動させる
構成では、各相のコイルの結線や切換信号の順序を、上
述した一方向の組合せをXY二方向に組合せれば達成で
きる。もっとも、移動子を回転方向へ移動させる構成で
は、移動子の各相のコイルの結線や切換信号の順序の組
合せが数多く考えられる。
【0079】以上説明した直接接触固体潤滑方式の平面
移動モータによれば、固定子に移動子の突極歯を当接さ
せ、突極歯の全てのコイルに切換回路から駆動信号を流
してそれら突極歯を励磁するとともに、半数相以上の一
部の相ずつ駆動信号の方向を切換えるようにしたから、
駆動信号の切換えられたコイルの巻かれた突極歯の励磁
が反転し、この反転した突極歯に推力と浮上力を発生す
る。
【0080】そのため、固定子と移動子との間の摩擦が
大幅に低下するとともに、半数相以上の駆動信号の方向
を順次切換え反転させることによって移動子が円滑にス
テップ移動する。
【0081】しかも、固定子に対してクリアランスを持
たせて移動子を移動可能に案内用ジグ等で支持する必要
がないから、動作時に騒音や振動を発生させ難く特性も
安定で、小型化、軽量化、薄型化も容易である。
【0082】
【実施例】以下の実施例により、本発明をさらに説明す
る。
【0083】なお、以下の実施例および比較例では、各
成分として以下のものを使用した: (a) 磁性粉末 ハードフェライト系:BaO・6Fe2 3 およびSr
O・6Fe2 3 の混合物(モル比2:3)、平均粒子
径7μm、HFと略記する。
【0084】希土類系: サマリウム/コバルト: (1) Sm2 Co17、平均粒子径11μm、Sm−Co
(1) と略記する。 (2) SmCo5 、平均粒子径8μm、Sm−Co(2) と
略記する。 ネオジム/鉄/ホウ素:Nd2 Fe14B、平均粒子径1
2μm、Nd−Fe−Bと略記する。 (b) 結合剤(バインダー樹脂) ナイロン-12 :商品名ダイアミド、ダイセル‐ヒュール
ス社製、Nyと略記する。
【0085】ポリフェニレンサルファイド:商品名LN
−1、トープレン社製、PPSと略記する。
【0086】ポリエーテルサルフォン:商品名レーデル
A、アモコジャパン社製、PESと略記する。
【0087】ポリフェニレンオキシド:商品名ノリル、
ゼネラルエレクトリック社製、PPOと略記する。 (c) 摺動付与剤 ポリテトラフルオロエチレン:商品名ルブロン、ダイキ
ン社製、PTFEと略記する。
【0088】超高分子量ポリエチレン:商品名ハイゼッ
クミリオン、三井石油化学工業社製、超PEと略記す
る。実施例1〜9および比較例1 表1に示した割合で各成分を配合し、バンバリーミキサ
ーで混合した後、押出機にてコンパウンドを作成した。
なお、磁性粉末は、あらかじめカップリング剤にて処理
しておいた。カップリング剤として、実施例1〜5では
シラン系カップリング剤(日本ユニカー社製、商品名A
−187)またはチタン系カップリング剤(味の素社
製、商品名KR−TTS)を、磁性粉末に対してそれぞ
れ0.5重量%の割合で使用した。また、実施例6〜9
および比較例1ではシラン系カップリング剤またはチタ
ン系カップリング剤を磁性粉末に対して0.6〜1.0
重量%の割合で使用した。押出機は2軸押出機を使用
し、押出し温度320℃、回転数300rpm の条件で行
った。得られたペレットを乾燥機にて十分乾燥した後、
磁場配向射出成形機にて異方性プラスチックマグネット
(100 ×100 ×3.0 mmの板状)を成形した。成形条件
は、 (b)としてナイロン-12 を使用した場合(実施例
1,3,5および比較例1)には、シリンダー温度28
0℃、金型温度80℃で行い、またPPSを使用した場
合(実施例2,4,6および7)には、シリンダー温度
320℃、金型温度120℃で行い、PESを使用した
場合(実施例8)にはシリンダー温度310℃、金型温
度110℃で行い、PPOを使用した場合(実施例9)
にはシリンダー温度310℃、金型温度110℃で行っ
た。スクリュー回転数は200rpm で、1270 kg/cm
2 の背圧をかけて高速度の射出成形を行った。
【0089】得られた成形体の磁性および物性を調べ、
結果を表1に示した。なお、磁気特性は理研電子社製の
試料振動型磁束測定機を用いて測定し、物性は以下の方
法に準じて測定した: ‐圧縮強度:ASTM D695 ‐摩耗量:JIS K7218 ‐動摩擦係数:JIS K7218 ‐限界PV値:JIS K7218
【0090】
【表1】 上記の表1から、本発明の構成からなる磁性体は、摺動
付与剤を欠く従来の磁性体に比べ、動摩擦係数が小さ
く、かつ摩耗量が少ないので、限界PV値が示すよう
に、摩擦が小さく、高速度で移動することができること
がわかる。
【0091】
【発明の効果】本発明の磁性体は、表面に摺動付与剤が
ブリードしているため、表面の平滑性が高い。よって、
例えば平面移動モータ、特に直接接触固体潤滑方式の平
面移動モータの固定子に使用すれば、移動子と固定子と
の間の潤滑性が高く、非常に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】直接接触固体潤滑方式の平面移動モータの一例
を示すブロック回路図である。
【図2】図1の平面移動モータを駆動する駆動信号の波
形図である。
【図3】図1の平面移動モータの動作を説明する図であ
る。
【図4】図1の平面移動モータの動作を説明する図であ
る。
【図5】直接接触固体潤滑方式の平面移動モータの他の
例を示すブロック回路図である。
【図6】図5の平面移動モータを駆動する駆動信号の波
形図である。
【図7】図5の平面移動モータの動作を説明する図であ
る。
【図8】図5の平面移動モータの動作を説明する図であ
る。
【図9】図5の平面移動モータの動作特性図である。
【図10】従来の平面移動モータの動作特性図である。
【図11】従来の平面移動モータの一例を示す図であ
る。
【図12】図11の平面移動モータを駆動する駆動信号
の波形図である。
【符号の説明】
1、29、31、33、35、51、53、55、5
7、59、61 突極歯 3、25、47 固定子 5 永久磁石 7、9、11、13 磁極歯 15、17 電磁石 19、27、49 移動子 21、23、37、39、41、43、63、65、6
7、69、71、73コイル 45、75 切換回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H02K 15/03 A H01F 1/08 A

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) 磁性粉末、(b) 結合剤ならびに、
    (c) フッ素系樹脂および超高分子量ポリオレフィンから
    選択される1種以上の摺動付与剤を含む組成物の成形体
    であることを特徴とする磁性体。
  2. 【請求項2】 (a) 、 (b)および (c)を、組成物全体を
    100重量%として、(a) 55〜90重量%、 (b)0.
    5〜25重量%、および (c)1〜25重量%の割合で含
    む請求項1記載の磁性体。
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