JPH0712906A - 磁界測定装置の校正用コイル - Google Patents

磁界測定装置の校正用コイル

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JPH0712906A
JPH0712906A JP15015093A JP15015093A JPH0712906A JP H0712906 A JPH0712906 A JP H0712906A JP 15015093 A JP15015093 A JP 15015093A JP 15015093 A JP15015093 A JP 15015093A JP H0712906 A JPH0712906 A JP H0712906A
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coil
magnetic field
axis
magnetic
outer frame
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JP15015093A
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Kunio Ishiyama
国雄 石山
Kentaro Oku
健太郎 奥
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 極めて簡単な構成および用い方にもかかわら
ず、磁気センサの配置角度の誤差を精度よく検出する。 【構成】 二つのコイルがその中心軸を一致させて並設
させたヘルムホルツコイルを内蔵する立方体形状の外枠
に磁気センサを挿入する孔が設けられてなり、この孔
は、前記ヘルムホルツコイルの中心軸上の各コイルの中
間地点を原点とし、前記中心軸をz軸、このz軸に直交
して前記原点を通る軸をx軸、このx軸および前記z軸
にそれぞれ直交して前記原点を通る軸をy軸とした場
合、これら各軸のうち少なくとも二つの軸に沿って形成
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気測定装置の校正用
コイルに係り、たとえば3次元磁界測定装置における磁
界測定用プローブ(磁気センサ)の角度誤差の校正を行
う磁気測定装置の校正用コイルに関する。
【0002】
【従来の技術】磁気測定装置は、一空間内に磁力がどれ
だけの量、そしてどの方向に発生しているかを検出する
装置である。
【0003】そして、たとえば3次元的に検出する場合
には、x、y、およびz方向における各磁力の量をそれ
ぞれたとえば別個に設けた磁気センサによって検出し、
それらの検出量をベクトル的に合成して求めるようにな
っている。
【0004】この場合、一般的には該磁気センサとして
ホール素子を使用しているが、このホール素子による磁
力検知は、該素子の主表面(該素子は薄板状となってお
りその薄板の表面)に対する垂線方向の磁力量に対応し
た電圧値の検知によってなされている。
【0005】このことから、各磁気センサは、それぞ
れ、x、y、およびz軸方向に上述した関係を精度よく
満足するように配置させなければならないという要請が
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、各磁気センサ
は、極めて小さく構成されているため、所定方向に指向
させて配置させることは極めて困難となり、往々にして
該方向に対して指向方向がずれた状態で配置されてしま
っていた(この明細書においてこの状態を配置角度の誤
差と称する)。
【0007】したがって、本発明者等は、測定前に、予
め各磁気センサに所定の値の磁場を強制的に与え、これ
による該磁気センサの出力値から該誤差を事前に認識し
ておき、測定の際には該誤差を考慮した補正を行うこと
によって正確な測定値を演算する等の方法を提案した。
【0008】しかし、予め各磁気センサに所定の値の磁
場を強制的に与えることは、該磁気センサが複数個備え
られたものであることから、それぞれの磁気センサに同
じ値である磁場を、そして各磁気センサに応じた方向の
磁場を精度よく与えることは比較的困難でありまた操作
の複雑化を免れ得なかった。
【0009】本発明は、このような事情に基づいてなさ
れたものであり、その目的とするところのものは、極め
て簡単な構成および用い方にもかかわらず、磁気センサ
の配置角度の誤差を精度よく検出することのできる磁気
測定装置の校正用コイルを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明による磁気測定装置の校正用コイル
は、基本的には、二つのコイルがその中心軸を一致させ
て並設させたヘルムホルツコイルを内蔵する立方体形状
の外枠に磁気センサを挿入する孔が設けられてなり、こ
の孔は、前記ヘルムホルツコイルの中心軸上の各コイル
の中間地点を原点とし、前記中心軸をz軸、このz軸に
直交して前記原点を通る軸をx軸、このx軸および前記
z軸にそれぞれ直交して前記原点を通る軸をy軸とした
場合、これら各軸のうち少なくとも二つの軸に沿って形
成されていることを特徴とするものである。
【0011】
【作用】このように構成された磁気測定装置の校正用コ
イルは、その外枠が立方体形状となっていることから、
所定の方向(x、y、z方向のいずれか)に指向させて
精度よく配置させることができるようになる。そして、
該方向に強制的な磁界(均一な磁界)を発生させること
ができるようになる。
【0012】この場合における磁気センサを挿入するた
めの透孔は、該磁気センサの挿入方向に一致づけられ、
該磁気センサを校正用コイル内に挿入させることができ
る。
【0013】そして、該校正用コイルによって強制的に
所定の磁力からなる磁界を発生させることによって得ら
れる磁気センサの出力値に基づいて、磁気センサの配置
角度の誤差を精度よく検出することができる。
【0014】このことから、各磁界方向を担当する磁気
センサの配置角度の誤差検出は、同一の校正用コイルを
所定の方向に順次指向させて配置させることによって行
うことができる。
【0015】したがって、極めて簡単な構成および用い
方にもかかわらず、磁気センサの配置角度の誤差を精度
よく検出することができるようになる。
【0016】
【実施例】図2および図3は、本発明が適用される3次
元磁界測定装置の一実施例を示す外観構成図で、図2は
正面図、図3は側面図である。
【0017】各図において、まず台1があり、この台1
の上面のほぼ中央には測定サンプルあるいは被測定器を
載置するようになっている。これら測定サンプルとして
はたとえばブラウン管に備えられる偏向ヨーク等のよう
なものである。
【0018】この台1の上方には測定器台座2を介して
y方向移動台3が配置されている。さらに、このy方向
移動台3にはx方向移動台4が配置されている。さら
に、このx方向移動台4にはz方向移動台5a、5b、
5cが配置されている。
【0019】これら各移動台は、コンピュータを内蔵す
る図示しない制御機構によって駆動され、これにより前
記z方向移動台5a、5b、5cは、それぞれ、3次元
方向の所定の位置に精度よく位置づけられることにな
る。
【0020】さらに、z方向移動台5a、5b、5cの
それぞれには下方に垂下される支持棒20a、20b、
20cを介して磁界測定プローブ6a、6b、6cが取
り付けられている。
【0021】ここで、磁界測定プローブ6aはx方向磁
界測定用のプローブ、磁界測定プローブ6bはy方向磁
界測定用のプローブ、磁界測定プローブ6cはz方向磁
界測定用のプローブとなっている。
【0022】これら各プローブは、次に詳述するよう
に、それぞれ同様の構成からなる磁界測定素子からな
り、その主表面に対する垂線がx方向、y方向、および
z方向に指向させて配置されている。
【0023】図4は、前記磁気測定素子となるホール素
子を示す説明図である。
【0024】同図において、薄板(厚さd)からなる直
方体状の半導体Dがあり、その薄板面に沿って相対向す
る面方向に一定の電流Jを流し、薄板面に垂直方向に磁
界Hが加えられた際に、該電流と磁界に垂直な方向に電
位差Vが発生するようになる(ホール効果)。
【0025】ここで、該電圧差Vは次式(1)で示され
る値となる。
【0026】
【数1】
【0027】この電位差Vは磁場の強さHに比例するこ
とから、この電位差を測定することによって、薄板面に
直交した方向の磁界成分を求めることができる。
【0028】このことは、電流の向きをt、薄板面に垂
直な方向をn、tとnに垂直な方向をbとすると、n方
向の周りにおけるホール素子の回転は測定に影響を及ぼ
さないが、測定したい成分の方向にn方向を一致づけさ
せてホール素子を配置させることが必須となる。
【0029】図5、および図6は、本発明による磁界測
定装置の校正用コイルの一実施例を示した構成図であ
る。
【0030】図5において(a)は平面図、(b)はb
−b線における断面図である。まず、アルミニュウム製
の立方体からなる外枠30がある。この外枠30の一面
には後述するコイルボビン40が挿入されて内蔵される
円形大孔30Aが形成されている。
【0031】また、前記一面に直交して配置される他の
面およびこの面対向して配置される面のそれぞれの中央
には磁気測定プローブ6a、6b、6cのうちのいずれ
かが挿入される円形小孔30Bが形成されている。
【0032】さらに、前記一面に直交して配置される面
およびこの面に対向して配置される面のそれぞれの中央
には磁気測定プローブ6a、6b、6cのうちのいずれ
かが挿入される円形小孔30C、30Dが形成されてい
る。
【0033】さらに、前記一面に直交して配置される面
で前記各面を除いた他の面およびこの面に対向して配置
される面のそれぞれの中央には磁気測定プローブ6a、
6b、6cのうちのいずれかが挿入される円形小孔30
E、30F(図示されていない)が形成されている。
【0034】これにより、前記円形大孔30Aの中心を
通る軸をz軸とした場合、前記円形小孔30C、30D
の中心を通る軸、および円形小孔30E、30F(図示
されていない)の中心を通る軸は、それぞれx軸および
y軸となり、これら各軸は立方体からなる外枠30の中
心で互いに交差するこようになる。
【0035】図6は、前記外枠30に前記円形大孔30
Aを通して内蔵されるコイルボビン40を示した構成図
で、(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線におけ
る断面図である。
【0036】各図において、ボビン45にはそのz軸を
中心軸としてコイル40Bおよびコイル40Cが巻かれ
ている。これらコイル40Bおよびコイル40Cは一対
からなるコイルでいわゆるヘルムホルツ・コイルを構成
するようになっている。
【0037】ここで、ヘルムホルツコイルについて説明
する。図7に示すように、互いに同一径の円状コイル
B、Cがあり、これらは、中心軸を一致づけられ離間し
て配置されている。各コイルB、Cの半径をrとした場
合、それらの離間距離もrとなっている。
【0038】このような構成において、各コイルB、C
に同方向に電流を流すと、その中心軸の方向には一様な
磁界が形成されることになる。
【0039】電流×巻線の数をI(アンペア・ターン)
とすると軸方向の磁束密度の大きさBは、
【0040】
【数2】
【0041】で与えられる。ここで、μ0は真空の透磁
率である。電流をコイルの上側から観て、反時計周りに
流した際に、磁界の向きはコイルの下側から上側に向か
う。
【0042】そして、図6に示すボビン40には、その
z、x、およびy方向軸に沿って透孔40A、40B、
40Cが設けられ、これら各透孔40A、40B、40
Cはボビンの中心で互いに交差するようになっている。
【0043】なお、このように構成されたコイルボビン
40を前記外枠30にその円形大孔30Aを通して挿入
して位置づけた際には、それぞれの透孔40A、40
B、40Cの開口端部が、該外枠30に設けた円形大孔
30Aおよび円形小孔30B、円形小孔30C、30
D、円形小孔30E、30Fから露呈されるようになっ
ている。
【0044】図8は、このように構成された校正用コイ
ル50を位置決め配置するための位置決め基台60の説
明図である。同図において、(a)は平面図、(b)は
(a)におけるb−b線の断面図、(c)は底面図であ
る。
【0045】この位置決め基台60は、図2に示す台1
のほぼ中央部に必要に応じて(測定前の校正時に)取り
付けられるものであり(配置された状態を図中点線で示
す)、その主表面には前記校正用コイル50の外枠が密
着して挿入される凹み60Aが形成されている。
【0046】この凹み60Aには、前記校正用コイル5
0がいずれの面をも下方にして挿入配置でき、このこと
は、校正用コイル50のz、x、およびy方向軸のいず
れもが、磁界測定プローブ6a、6b、6cの下降方向
に一致づけることができることを意味する。図1はこの
ような状態を示した図で、(a)は平面図、(b)は側
面図である。
【0047】したがって、たとえば校正用コイル50の
Z軸方向にそって形成された透孔40Aを鉛直方向に位
置づけて配置した後、Z方向磁界測定プローブ6Cをx
方向移動台3およびy方向移動台4によって、xy平面
の所定位置に移動させ、その後、z方向移動台5Cによ
って下降させた際に、該磁界測定プローブ6Cは校正用
コイル50内に挿入させることができる。
【0048】その後は、該校正用コイル50によって強
制的に所定の磁力からなる磁界を発生させることによっ
て得られる磁界測定プローブ6Cの出力値に基づいて、
該磁界測定プローブ6Cの配置角度の誤差を精度よく検
出することができる。
【0049】なお、この誤差量を検出した後は、たとえ
ば図2に示す支持棒20Cを適当に屈曲させたり、ある
いは誤差補正回路等によって誤差を補正することによ
り、該誤差を含まない測定値を得ることができるように
なる。
【0050】図9は、このようにして誤差補正をした実
験データを示すものである。
【0051】同図はカラー陰極線等に用いられる偏向ヨ
ーク内に生じる磁界の分布を調べたものである。図中左
側は該偏向ヨークを正規方向に取り付けて測定した場合
の磁界分布図であり、図中右側は該偏向ヨークをx−y
面内で180°回転させた状態で測定した場合の磁界分
布図である。これら各分布図は該偏向ヨークの回転にと
もなって回転した分布をなし、測定値の正確なことが判
明する。
【0052】ちなみに、誤差補正する前の図9に対応す
る状態を図10に示す。磁界分布が180°回転すべき
なのにそうなっていないことは、磁気センサの角度誤差
が生じていることを示しているものである。
【0053】このように構成された磁気測定装置の校正
用コイル50は、その外枠30が立方体形状となってい
ることから、所定の方向(x、y、z方向のいずれか)
に指向させて精度よく配置させることができるようにな
る。そして、該方向に強制的な磁界(均一な磁界)を発
生させることができるようになる。
【0054】この場合における磁界測定プローブ6A、
6B、6Cを挿入するための透孔は、該磁界測定プロー
ブの挿入方向に一致づけることができ、該磁界測定プロ
ーブを校正用コイル50内に挿入させることができる。
【0055】そして、該校正用コイル50によって強制
的に所定の磁力からなる磁界を発生させることによって
得られる磁界測定プローブの出力値に基づいて、該磁界
測定プローブの配置角度の誤差を精度よく検出すること
ができる。
【0056】このことから、各磁界方向を担当する磁界
測定プローブの配置角度の誤差検出は、同一の校正用コ
イル50を所定の方向に順次指向させて配置させること
によって行うことができる。
【0057】したがって、極めて簡単な構成および用い
方にもかかわらず、磁界測定プローブの配置角度の誤差
を精度よく検出することができるようになる。
【0058】上述した実施例では、図2において、x、
y、zの各方向に移動できる移動台を備えたものである
が、これに限定されず、たとえばx方向移動台5aをz
軸周りに±90°に回転できるようにして、これにより
x、y方向の磁界測定用プローブを共用させる構成とな
っていてもよいことはいうまでもない。また、いづれか
一つの支持棒20にx、y、z方向の各磁界測定素子を
それぞれ組み込むようになっていてもよいことはいうま
でもない。
【0059】また、上述した実施例では、3次元磁界測
定装置における校正コイルについて説明したものであ
る。しかし、これに限定されず、2次元磁界装置に適用
されるものであってもよいことはもちろんである。この
場合、外枠に形成される磁気センサ挿入のための透孔は
2つであってもよいことはいうまでもない。
【0060】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明による磁気測定装置の校正用コイルによれば、極
めて簡単な構成および用い方にもかかわらず、磁気セン
サの配置角度の誤差を精度よく検出することができるよ
うになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)、(b)は、本発明による校正用コイル
の一実施例を示す平面図および側面図である。
【図2】図2は、本発明が適用される3次元磁界測定装
置の一実施例を示す正面図である。
【図3】図3は、本発明が適用される3次元磁界測定装
置の一実施例を示す側面図である。
【図4】本発明が適用される3次元磁界測定装置に用い
られる磁気センサの説明図である。
【図5】(a)、(b)は、本発明による校正用コイル
の外枠の一実施例を示す平面図および断面図である。
【図6】(a)、(b)は、本発明による校正用コイル
のボビンコイルの一実施例を示す平面図および断面図で
ある。
【図7】ヘルムホルツコイルを説明するための図であ
る。
【図8】(a)、(b)、(c)は、本発明による校正
用コイルを位置決め載置させるための位置決め基台であ
る。
【図9】本発明による校正用コイルの効果を示す説明図
である。
【図10】本発明を適用しない前の弊害を示す図で、図
9と対応した説明図である。
【符号の説明】
30 外枠 40 ボビンコイル

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二つのコイルがその中心軸を一致させて
    並設させたヘルムホルツコイルを内蔵する立方体形状の
    外枠に磁気センサを挿入する孔が設けられてなり、 この孔は、前記ヘルムホルツコイルの中心軸上の各コイ
    ルの中間地点を原点とし、前記中心軸をz軸、このz軸
    に直交して前記原点を通る軸をx軸、このx軸および前
    記z軸にそれぞれ直交して前記原点を通る軸をy軸とし
    た場合、これら各軸のうち少なくとも二つの軸に沿って
    形成されていることを特徴とする磁界測定装置の校正コ
    イル。
JP15015093A 1993-06-22 1993-06-22 磁界測定装置の校正用コイル Pending JPH0712906A (ja)

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