JPH07128238A - 化学発光等を用いた定量分析方法 - Google Patents

化学発光等を用いた定量分析方法

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JPH07128238A
JPH07128238A JP29388993A JP29388993A JPH07128238A JP H07128238 A JPH07128238 A JP H07128238A JP 29388993 A JP29388993 A JP 29388993A JP 29388993 A JP29388993 A JP 29388993A JP H07128238 A JPH07128238 A JP H07128238A
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JP
Japan
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reaction
chemiluminescence
bioluminescence
reaction solution
glucose
Prior art date
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Application number
JP29388993A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Harada
最之 原田
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Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
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Publication date
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  • Investigating Or Analysing Materials By The Use Of Chemical Reactions (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 化学発光又は生物発光を起こす反応溶液で反
応を均一に開始させる。 【構成】 反応溶液に均一に分散したケイジドグルコー
スに光照射することによりグルコースを放出させる。グ
ルコースは抗原に標識化されたグルコースオキシダーゼ
(E)によりグルコン酸に変換され、このときH22
生成する。生成したH22はTCPOと反応し、1,2
−ジオキセタジオンが生成する。1,2−ジオキシタジ
オンとANSは電荷移動鎖体を形成し、励起状態のAN
SとCO2となる。励起状態のANSから発光が起こ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は生化学、臨床化学、分析
化学などの分野において、化学発光又は生物発光を利用
して目的成分を定量分析する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】化学発光や生物発光を利用した分析方法
では、化学発光や生物発光を開始させるために反応開始
試薬を添加する。反応開始試薬の添加はシリンジなどを
用いて手動又は自動的に注入した後、反応溶液を撹拌す
るか、又はフローインジェクション・システムを利用し
て反応開始試薬を注入して混合させることを行なってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】化学発光や生物発光を
起こさせるために反応溶液に反応開始試薬を注入して撹
拌させる方法では、反応開始試薬の注入や混合に時間が
かかるだけではなく、反応開始時点が一義的に定まらな
いという問題がある。
【0004】また、反応溶液に反応開始試薬を注入し、
撹拌すると、反応開始試薬が注入されてから反応溶液中
に均一に分散するまでの期間は反応開始試薬が場所的に
不均一に分散した状態になり、反応開始が反応溶液の場
所によって異なる。そのため、化学発光や生物発光を検
出する検出系では検出出力のピークが幅の広いものとな
ってピーク高さが低く、検出感度が低い問題がある。本
発明は化学発光又は生物発光を起こす反応溶液で反応を
均一に開始させ、反応開始時点を一義的に定めるのを容
易にし、かつ検出感度も高めることを目的とするもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明では、反応開始剤
を添加すれば化学発光又は生物発光により目的物質を定
量できるように調製された反応溶液に、光照射により反
応開始剤を放出可能なケイジド化合物(Caged化合物)
の状態にして反応開始剤を添加し、その反応溶液に均一
に光照射を行なって前記ケイジド化合物を解離させて反
応開始剤を放出させ、化学発光又は生物発光を均一に開
始させる。
【0006】化学発光又は生物発光の骨格となる反応系
として次のような反応系を利用することができる。 (1)ルミノール+H22 (2)ルシゲニン+還元物質 (3)TCPO(ビス−2,4,6−トリクロロフェニ
ルオキザレート)+H22+螢光物質 (4)ホタルルシフェリン+ATP+ホタルルシフェラ
ーゼ (5)バクテリアルシフェリン(FMNH2、長鎖脂肪
酸アルデヒド)+バクテリアルミフェラーゼ (6)イソルミノール+マクロフェルオキシダーゼ+H
22 (7)N−メチルアクリジウム誘導体+H22 (8)AMPPD(アダマンチルメトキシフェニルフォ
スホリルジオキセタン)+ALP(アルカリフォスファ
ダーゼ)
【0007】これらの反応にはH22やFMNH2など
が必要であるが、このような物質を与えるために次のよ
うな反応系を利用する。 (A)H22生成系: (a)H22を直接産出する系;グルコース,グルコー
スオキシダーゼ (b)NADH産出系+(1−メトキシフェナジンサル
フェート) この反応系ではNADH産出系から生成するNADHを
用いてH22を得る。 (c)上記以外の複合系;ラクトース,β−D−ガラク
トシダーゼ,グルコースオキシダーゼ
【0008】(B)FMNH2生成系: (a)FMNH2を直接産出する系 (b)NADH産出系+FMN+FMN;NADH酸化
還元酵素 この反応系ではNADH産出系から生成するNADHを
用いてFMNH2を得る。 (c)上記以外の複合系;アルカリフォスファダーゼ+
NADP+エタノール+アルコールデヒドロゲナーゼ+
FMN+NADH酸化還元酵素
【0009】(C)酸化還元物質系:ショ糖,インベル
ターゼ (D)ATP系
【0010】反応系としては(1)から(8)に示した
ものをそれぞれ単独で用いるか、又はそれらに(a)か
ら(g)に示された生成系を組み合わせて用いる。本発
明はこれらの系の反応に関与する物質を定量するための
分析方法である。
【0011】これらの系に関与する物質又は酵素(グル
コースオキシダーゼ、ガラクトシダーゼ、アルカリフォ
スファダーゼ、ペルオキシダーゼなど)を標識に用い
て、化学発光や生物発光のイムノアッセイ、化学発光酵
素や生物発光酵素のイムノアッセイを行なうことも可能
である。イムノアッセイでは測定方法としてはサンドイ
ッチ法(1ステップ法や2ステップ法)や競争法(第1
抗体固相法や第2抗体固相法)などを用いることができ
る。
【0012】このような化学発光や生物発光を起こさせ
るための反応開始剤は、ケイジド化合物として添加す
る。ここでのケイジド化合物は、定量する物質以外のも
ので、発光系に含まれる物質に対応するものを光照射に
よる解離によって放出させるように、ケイジド化合物の
状態にしたものである。そのようなケイジド化合物は
【0013】
【化1】
【0014】のような構造をもつ化合物である。ここ
で、R1〜R5は任意の官能基で、その中には反応開始
剤が含まれる。このようなケイジド化合物は、反応開始
剤を化学修飾した化合物をケイジド化合物の骨格をなす
化合物と反応させたものであり、紫外又は可視領域の光
を照射することによって解離をして反応開始剤を放出す
る。
【0015】光照射により解離する前のケイジド化合物
がいくらかの発光反応を開始させる場合も存在するが、
光照射前の発光反応で生じた発光量はブランクとしてデ
ータから差し引くことによって補正することができる。
【0016】
【実施例】本発明を第2抗体固相法を用いた抗原抗体反
応に適用した例を図1を参照して説明する。第2抗体固
相法はある物質(抗原)の量を求めるために用いられる
方法であり、図1で(1)第2固相法プロセスに示され
ているように、〜の3つのステップを含んでいる。
【0017】第1抗体と標識化抗原をそれぞれ所定量
含む反応溶液に分析対象物質(非標識化抗原)を添加し
て反応させ、非標識化抗原と標識化抗原を第1抗体に競
合して反応させる。記号Eとして示されているのは標識
として用いられているグルコースオキシダーゼ酵素であ
る。
【0018】第1抗体と抗原との結合体をさらに固相
化第2抗体と反応させて結合させ、結合しなかった標識
化抗原などを除去する(B・F分離)。 検出のステップでは発光反応を開始させ、発光量を測
定する。ここで、非標識化抗原である分析対象物質が多
いほどのステップで第1抗体と結合する標識化抗原が
少なくなるため、分析対象物質が多いほど観測される発
光量が少なくなる。標識化抗原と非標識化抗原の量の分
かった標準試料を用いて予め検量線を作成しておけば、
発光量から分析対象物質を定量することができる。
【0019】検出ステップの具体的なプロセスについ
て、図1の(2)検出プロセスを参照して以下に説明す
る。 ケイジドグルコースを光照射することによりグルコー
スを放出させる。 グルコースは抗原に標識化されたグルコースオキシダ
ーゼ(E)によりグルコン酸に変換され、このときH2
2が生成する。
【0020】生成したH22はTCPOと反応し、
1,2−ジオキセタジオンが生成する。 1,2−ジオキシタジオンとANS(アニリノナフタ
レン−1−スルホン酸)は電荷移動鎖体を形成し、励起
状態のANSとCO2となる。 励起状態のANSから発光が起こる。
【0021】図2に本発明で化学発光又は生物発光を検
出する検出系の例を示す。セル2には反応開始剤を添加
すれば化学発光又は生物発光を起こすように調製された
反応溶液が入れられ、その反応溶液に反応開始剤をケイ
ジド化合物とした試薬が添加され、均一に分散してい
る。セル2内のケイジド化合物を光解離させるための励
起光を照射する照射光源部4は紫外ないし可視領域の光
を発生する光源6とその光源6からの光を平行光束とし
てセル2に均一に照射する光学系8とを含んでいる。セ
ル2内での反応溶液の化学発光又は生物発光を検出する
ために、セル2からの発光10を集光させる集光光学系
12と、集光された発光を分光して検出する検出器14
が設けられている。
【0022】
【発明の効果】本発明では、反応開始剤を添加すれば化
学発光又は生物発光により目的物質を定量できるように
調製された反応溶液に、反応開始剤を光照射により反応
開始剤を放出できる状態のケイジド化合物として添加
し、その反応溶液に均一に光照射を行なって化学発光又
は生物発光を反応溶液で均一に開始させるようにしたの
で、反応開始時点を一義的に定めるのが容易になり、か
つ検出感度も高まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を第2抗体固相法によるエンザイムイム
ノアッセイに適用した反応機構を示す図である。
【図2】本発明での化学発光又は生物発光を検出する検
出系を示す概略平面図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応開始剤を添加すれば化学発光又は生
    物発光により目的物質を定量できるように調製された反
    応溶液に、光照射により反応開始剤を放出可能なケイジ
    ド化合物の状態にして反応開始剤を添加し、その反応溶
    液に均一に光照射を行なって前記ケイジド化合物を解離
    させて反応開始剤を放出させ、化学発光又は生物発光を
    均一に開始させることを特徴とする定量分析方法。
JP29388993A 1993-10-30 1993-10-30 化学発光等を用いた定量分析方法 Pending JPH07128238A (ja)

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