JPH07128037A - 面粗さ評価方法、面粗さ評価装置、ブラスト処理方法及びブラスト処理制御装置 - Google Patents

面粗さ評価方法、面粗さ評価装置、ブラスト処理方法及びブラスト処理制御装置

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JPH07128037A
JPH07128037A JP27551093A JP27551093A JPH07128037A JP H07128037 A JPH07128037 A JP H07128037A JP 27551093 A JP27551093 A JP 27551093A JP 27551093 A JP27551093 A JP 27551093A JP H07128037 A JPH07128037 A JP H07128037A
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JP
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frequency analysis
waveform
frequency
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JP27551093A
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Naoyoshi Takahashi
直是 高橋
Koji Harada
弘司 原田
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】処理面の面粗さを厳格に評価し、粗面化を確実
に好適に完了することを可能とする。 【構成・作用】被処理品の処理済の処理面を実測して距
離と高さとの面波形を求め、この面波形をフーリエ変換
して周波数とパワースペクトルとの周波数分析関係に変
換する。周波数分析関係は処理面の凹凸の高さとともに
凹凸のうねりについても表している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、面粗さ評価方法、面粗
さ評価装置、ブラスト処理方法及びブラスト処理制御装
置に関する。これら面粗さ評価方法等は、例えばエンジ
ンブロックのボアに皮膜を溶射する前段階として利用可
能である。
【0002】
【従来の技術】従来、被処理品の処理済の処理面の面粗
さは、規格(JIS B0601)において、中心線平
均粗さ(Ra)、最大高さ(Rmax)及び十点平均粗
さ(Rz)の3種類により評価されるべく規定されてい
る。そして、これら3種類の評価は必要な要求により使
い分けられ、例えばブラスト処理方法による処理面の粗
面化完了もいづれかにより判断されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記規格の面
粗さ評価方法では、処理面の凹凸の高さについては評価
しているものの、処理面の凹凸のうねりについては評価
していないため、面粗さを厳格に評価することができな
い。このため、上記規格の面粗さ評価方法に基づき粗面
化完了を判断するのでは、処理面の粗面化が本当に好適
に完了されているのか否かが明らかではない。
【0004】すなわち、例えば図17に示すように、被
処理品としてエンジンブロックWを採用し、その処理面
としてのボアW1 にブラスト処理方法を実行するとき、
上下動及び回転可能なノズルNを介してブラスト材Bを
投射する。そして、アンカー効果を期待し、処理済のボ
アW1 に溶射により皮膜を被覆する。この場合、他の条
件を同一とすれば、図18に示すように、使い古した旧
ブラスト材BoではボアW1 を15〜35Rz程度しか
粗面化できないのに対し、新品の新ブラスト材Bnでは
ボアW1 を80〜115Rz程度まで粗面化できる。そ
して、処理済のボアW1 に溶射により皮膜を被覆する
と、図19に示すように、旧ブラスト材Boにより処理
したボアW1 では2kg/mm2 程度しか密着強度が得
られないのに対し、新ブラスト材Bnにより処理したボ
アW1 では5kg/mm2 程度の高い密着強度が得られ
る。これは、図20に粒度分布を示すように、処理個数
が多くなれば、ブラスト材Bが破砕され、微細化してし
まうことによる。
【0005】この状態では、図18に示す十点平均粗さ
(Rz)の高低又は処理個数に基づき粗面化完了・未完
了が判断可能である。一般的には、機械的接触式表面形
状測定装置による全数測定又は同装置による抜き取り測
定により、十点平均粗さ(Rz)が基準より低いなら
ば、旧ブラスト材Boを新ブラスト材Bnに交換する。
また、一定処理個数に至った時点でブラスト材Bの交換
を行う。そして、ブラスト処理方法を再実行する。
【0006】この後、図21に示すように、ボアW1
100Rz程度まで粗面化し、十点平均粗さ(Rz)に
差異がないことに基づき粗面化完了と判断される。そし
て、ボアW1 に皮膜を被覆する。しかし、この場合、図
22に示すように、十点平均粗さ(Rz)ではボアW1
に差異がないにもかかわらず、ノズル交換前では3kg
/mm2 程度しか密着強度が得られないのに対し、ノズ
ル交換後では4kg/mm2 程度の高い密着強度が得ら
れることがある。これは、新ノズルNでは当初設定の4
5°の投射角度でブラスト材Bを投射可能であるが、処
理個数が多くなることにより、ノズルNの投射角度が変
化してしまうことによる。
【0007】したがって、上記規格の面粗さ評価方法に
基づき粗面化完了を判断するのでは、処理面の凹凸のう
ねりについての評価がないことより、処理面の粗面化が
本当に好適に完了されているのか否かが明らかでなく、
処理済の処理面に皮膜を確実に高い密着強度の下で被覆
することができない。第1、2発明は、上記従来の実情
に鑑みてなされたものであって、面粗さを厳格に評価す
ることが可能な面粗さ評価方法及び面粗さ評価装置を提
供することを目的とする。
【0008】そして、第3、4発明は、処理面の粗面化
を確実に好適に完了することが可能なブラスト処理方法
及びブラスト処理制御装置を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、面波形をフーリエ変換
して得られた周波数分析関係が処理面の凹凸の高さとと
もに凹凸のうねりについても表していることを発見し
た。そして、かかる発見に基づき、第1〜4発明を完成
した。すなわち、 (1)第1発明の面粗さ評価方法は、被処理品の処理済
の処理面を実測して距離と高さとの面波形を求める実測
工程と、該面波形をフーリエ変換して周波数とパワース
ペクトルとの周波数分析関係に変換する変換工程とを有
し、該周波数分析関係に基づき該処理面の面粗さを評価
することを特徴とする。
【0010】(2)第2発明の面粗さ評価装置は、被処
理品の処理済の処理面を実測して距離と高さとの面波形
を求める実測手段と、該面波形をフーリエ変換して周波
数とパワースペクトルとの周波数分析関係に変換する変
換手段と、該周波数分析関係を表示する表示手段と、を
有することを特徴とする。 (3)第3発明のブラスト処理方法は、ブラスト材を被
処理品の処理面にノズルを介して投射し、該処理面を粗
面化するブラスト処理方法において、処理済の前記処理
面を実測して距離と高さとの面波形を求める実測工程
と、該面波形をフーリエ変換して周波数とパワースペク
トルとの周波数分析関係に変換する変換工程とを有し、
該周波数分析関係が基準より低周波数側に変位している
場合に、前記ブラスト材及び前記ノズルの少なくとも一
方を交換することを特徴とする。
【0011】(4)第4発明のブラスト処理制御装置
は、ブラスト材を被処理品の処理面にノズルを介して投
射し、該処理面を粗面化する時に用いられるブラスト処
理制御装置であって、処理済の前記処理面を実測して距
離と高さとの面波形を求める実測手段と、該面波形をフ
ーリエ変換して周波数とパワースペクトルとの周波数分
析関係に変換する変換手段と、該周波数分析関係を基準
と比較する比較手段と、該周波数分析関係が該基準より
低周波数側に変位している場合に警告信号を発する警告
発信手段と、を有することを特徴とする。
【0012】実測工程は、例えば「オプトロニクス(1
985年11月号、第77〜82頁)」、「日経メカニ
カル(1979年8月6日号、第73〜80頁)」、
「東芝レビュー(1989年5月号、第413〜416
頁)」に記載されているように、光学的非接触式表面形
状測定装置により行うことが好ましい。また、実測手段
は、上記光学的非接触式表面形状測定装置であることが
好ましい。
【0013】
【作用】(1)第1発明の面粗さ評価方法では、実測工
程において、被処理品の処理済の処理面を実測し、距離
と高さとの面波形を求める。そして、変換工程におい
て、この面波形をフーリエ変換し、周波数とパワースペ
クトルとの周波数分析関係に変換する。
【0014】ここで、面波形と周波数分析関係との関係
について述べる。まず、図1〜3に示す3種類の距離と
高さとの面波形を考える。これら面波形は被処理品の処
理済の処理面に存在する凹凸に対応している。図1の面
波形を基本形とすれば、図2の面波形は距離を変えずに
高さが2倍になったものであり、図3の面波形は高さを
変えずに距離が2倍になったものである。これら面波形
の高さを振幅に置換し、距離を周期に置換すれば、図1
の面波形に対し、図2の面波形は周期が同一で振幅が2
倍になったものであり、図3の面波形は振幅が同一で周
期が2倍になったものである。
【0015】図1及び図2の面波形をフーリエ変換すれ
ば、図4に示す周波数(Hz)とパワースペクトルとの
周波数分析関係が得られる。また、図1及び図3の面波
形をフーリエ変換すれば、図5に示す周波数(Hz)と
パワースペクトルとの周波数分析関係が得られる。な
お、図4及び図5の縦軸であるパワースペクトルは、図
1の面波形で考えれば、図6に示す斜線部分の面積を示
す。また、図4及び図5の横軸は周波数(Hz)を対数
で示している。
【0016】図4の周波数分析関係より、図1の基本形
の面波形に対し、図2の振幅を2倍にした面波形はパワ
ースペクトルが3倍となることがわかる。また、図5の
周波数分析関係より、図1の基本形の面波形に対し、図
3の周期を2倍にした面波形はパワースペクトルが高周
波数側へ変位していることがわかる。つまり、面波形の
高さを置換した振幅はパワースペクトルの大小に現れ、
面波形の距離を置換した周期はパワースペクトルの変位
量に現れることがわかる。
【0017】現実の被処理品の処理済の処理面は、図7
に示すように、大きい周期の波形の上に細かい周期の波
形が重なった形状をしており、このように重なった波形
の面波形も特定の周波数分析関係として得られる。例え
ば、光学的非接触式表面形状測定装置により処理面を実
測すれば、図8に示す面波形が得られる。この面波形を
フーリエ変換すれば、図9に示す周波数分析関係が得ら
れる。
【0018】したがって、周波数分析関係は処理面の凹
凸の高さとともに凹凸のうねりについても表しているこ
とがわかる。このため、周波数分析関係に基づき処理面
の面粗さを評価すれば、面粗さは厳格に評価される。 (2)第2発明の面粗さ評価装置では、実測手段は、被
処理品の処理済の処理面を実測し、距離と高さとの面波
形を求める。そして、変換手段は、この面波形をフーリ
エ変換し、周波数とパワースペクトルとの周波数分析関
係に変換する。
【0019】したがって、上記面波形と周波数分析関係
との関係より、表示手段に表示される周波数分析関係で
面粗さは厳格に評価される。 (3)第3発明のブラスト処理方法では、実測工程にお
いて、被処理品の処理済の処理面を実測し、距離と高さ
との面波形を求める。そして、変換工程において、この
面波形をフーリエ変換し、周波数とパワースペクトルと
の周波数分析関係に変換する。
【0020】したがって、上記面波形と周波数分析関係
との関係より、周波数分析関係が基準より低周波数側に
変位しておれば、ブラスト材及びノズルの少なくとも一
方が寿命であると判断されるので、この段階では処理面
の粗面化は未完了であり、これらの一方を交換して再度
ブラスト処理を行うことにより、処理面の粗面化は確実
に好適に完了される。
【0021】(4)第4発明のブラスト処理制御装置で
は、実測手段は、被処理品の処理済の処理面を実測し、
距離と高さとの面波形を求める。そして、変換手段は、
この面波形をフーリエ変換して周波数とパワースペクト
ルとの周波数分析関係に変換する。したがって、上記面
波形と周波数分析関係との関係より、比較手段が周波数
分析関係を基準と比較し、周波数分析関係が基準より低
周波数側に変位している場合、警告発信手段が警告信号
を発すれば、ブラスト材及びノズルの少なくとも一方が
寿命であると判断されるので、この段階では処理面の粗
面化は未完了であり、これらの一方を交換して再度ブラ
スト処理を行うことにより、処理面の粗面化は確実に好
適に完了される。
【0022】なお、光学的非接触式表面形状測定装置に
より行う場合には、全数測定が容易である。
【0023】
【実施例】以下、被処理品としてエンジンブロックWを
採用し、その処理面としてのボアW1 にブラスト処理方
法を実行した場合について具体的に説明する。 (実施例1)実施例1は第1、2発明を具体化したもの
であり、この面粗さ評価方法では、新・旧ブラスト材B
n、Boを使い分ける。ここで、旧ブラスト材Boは、
前記図18〜20に示すように、ボアW1 を15〜35
Rz程度しか粗面化できないものであり、新ブラスト材
BnはボアW1 を80〜115Rz程度まで粗面化でき
るものである。他の条件は同一である。
【0024】まず、実測工程において、光学的非接触式
表面形状測定装置によりボアW1 を実測し、2種の面波
形を求める。なお、光学的非接触式表面形状測定装置で
は、図10にその一部を模式的に示すように、He−N
eレーザ発振器1が上下動可能に設けられており、He
−Neレーザ発振器1の下方には照射光を透過させると
ともにボアW1 からの反射光を全反射させる半透明反射
鏡2が設けられ、半透明反射鏡2の下方には照射光及び
反射光を全反射させる反射鏡3が設けられている。ま
た、半透明反射鏡2の側方にはCCDセンサ4が設けら
れており、CCDセンサ4はマイコン5に接続されてい
る。マイコン5は、図11にブロック図を示すように、
CCDセンサ4からの入力信号により処理済のボアW1
を実測して面波形を求める実測手段6と、面波形をフー
リエ変換して周波数分析関係に変換する変換手段7とを
有する。マイコン5の変換手段7は表示手段としてのモ
ニタ8に接続されている。
【0025】そして、変換工程において、マイコン5の
変換手段7は2種の面波形をフーリエ変換して図12に
示す2種の周波数分析関係に変換し、モニタ8に表示さ
せる。図12の実線は新ブラスト材Bnによりブラスト
処理方法を実行した場合の周波数分析関係であり、図1
2の破線は旧ブラスト材Boによりブラスト処理方法を
実行した場合の周波数分析関係である。
【0026】図12の2種の周波数分析関係より、新ブ
ラスト材Bnによる周波数分析関係のピーク値Pが旧ブ
ラスト材Boによる周波数分析関係のピーク値P’より
も低周波数側へ変位していることがわかる。したがっ
て、図12の2種の周波数分析関係はボアW1 の凹凸の
高さとともに凹凸のうねりについても表しているため、
図12の2種の周波数分析関係に基づき、例えばピーク
値の低周波数側への変位、パターンの変位等により、ボ
アW1の面粗さを評価すれば、面粗さは厳格に評価でき
ることがわかる。 (実施例2)実施例2も第1、2発明を具体化したもの
であり、この面粗さ評価方法では、ノズル交換前・後で
差異を設けている。ここで、ノズル交換前・後のブラス
ト処理方法は、前記図21及び図22に示すように、十
点平均粗さ(Rz)ではボアW1 に差異がないにもかか
わらず、ノズル交換前は3kg/mm2 程度しか皮膜の
密着強度が得られない状態であるのに対し、ノズル交換
後は4kg/mm2 程度の高い密着強度が得られる状態
である。他の条件は同一である。
【0027】まず、実測工程において、上記光学的非接
触式表面形状測定装置によりボアW 1 を実測し、2種の
面波形を求める。そして、変換工程において、2種の面
波形をフーリエ変換して図13に示す2種の周波数分析
関係に変換し、モニタ8に表示させる。図13の破線は
ノズル交換前でブラスト処理方法を実行した場合の周波
数分析関係であり、図13の実線はノズル交換後でブラ
スト処理方法を実行した場合の周波数分析関係である。
【0028】図13の2種の周波数分析関係より、ノズ
ル交換後の周波数分析関係はノズル交換前の周波数分析
関係よりも低周波数側に多くパワースペクトルを有して
いることがわかる。したがって、この面粗さ評価方法で
は、十点平均粗さ(Rz)では判断が不可能であったボ
アW1 の差異を判断可能である。このため、この面粗さ
評価方法によれば、ボアW1 の粗面化が本当に好適に完
了されているのか否かが明らかであり、処理済のボアW
1 に皮膜を確実に高い密着強度の下で被覆できることが
わかる。 (実施例3)実施例3は第3、4発明を具体化したもの
である。このブラスト処理方法は、図14に示すよう
に、前工程からエンジンブロックWを投入し、そのボア
1 にブラスト処理を実行し、処理済のボアW1 の面粗
さを検査(評価)し、ボアW1に溶射により皮膜を被覆
し、搬出するという一連のラインで具体化したものであ
る。
【0029】このラインは、ブラスト処理制御装置によ
り制御されている。このブラスト処理制御装置は、上記
光学的非接触式表面形状測定装置及びマイコン9からな
る。マイコン9は、図15にブロック図を示すように、
CCDセンサ4からの入力信号により処理済のボアW1
を実測して面波形を求める実測手段10と、面波形をフ
ーリエ変換して周波数分析関係に変換する変換手段11
と、周波数分析関係を基準と比較する比較手段12と、
周波数分析関係が基準より低周波数側に変位している場
合に警告信号を発する警告発信手段13と、を有する。
警告発信手段13はモニタ14及びライン制御装置15
に接続され、ライン制御装置15は警告信号に基づいて
再度ブラスト処理すべくエンジンブロックWを搬送可能
になされている。また、マイコン9のROMには基準周
波数P0 (実施例では、0.1(Hz))がメモリされ
ている。
【0030】マイコン9は、図16に示すフローチャー
トに従いボアW1 の面粗さを検査する。まず、ステップ
S100においてCCDセンサ4から信号等が入力さ
れ、ステップS101において面波形を求める。そし
て、ステップS102において、面波形をフーリエ変換
し、周波数分析関係を求める。次いで、ステップS10
3において周波数分析関係のピーク値Pを算出し、ステ
ップS104においてピーク値Pが基準周波数P0 より
低いか否か判断する。
【0031】ステップS104でYESであれば、前記
実施例1における図12のように、周波数分析関係のピ
ーク値Pが基準Sよりも低周波数側へ変位し、ブラスト
材B及びノズルNの少なくとも一方が寿命であるため、
ステップS105に進んで警告信号を送出し、リターン
する。モニタ14は警告信号によりブラスト材B及びノ
ズルNの少なくとも一方を交換すべく表示する。また、
ライン制御装置15は警告信号により再度ブラスト処理
すべくエンジンブロックWを搬送する。
【0032】一方、ステップS104でNOであれば、
ブラスト材B及びノズルNは未だ寿命ではないため、検
査を継続すべく、リターンする。検査を通過したエンジ
ンブロックWはボアW1 に溶射により皮膜が被覆され、
搬出される。したがって、このブラスト処理方法では、
ブラスト材B及びノズルNの少なくとも一方が寿命であ
ると判断し、これによりこれらの少なくとも一方を交換
することが可能になり、これらの一方を交換して再度ブ
ラスト処理を行うことにより、ボアW1 の粗面化を確実
に好適に完了することができる。また、粗面化未完了の
ボアW1 に皮膜を溶射することがないため、ボアW1
皮膜を確実に高い密着強度の下で被覆することができ
る。
【0033】さらに、このブラスト処理方法では、容易
に全数測定を行うことができるため、抜き取り測定する
場合と比較して面粗さをより厳格に評価することが可能
となる。
【0034】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の面粗さ評
価方法、面粗さ評価装置、ブラスト処理方法及びブラス
ト処理制御装置は、特許請求の範囲記載の構成を採用し
ているため、次のような効果を奏することができる。第
1発明の面粗さ評価方法及び第2発明の面粗さ評価装置
では、面粗さを厳格に評価することが可能である。
【0035】第3発明のブラスト処理方法及び第4発明
のブラスト処理制御装置では、処理面の粗面化を確実に
好適に完了することが可能である。したがって、これら
面粗さ評価方法、面粗さ評価装置、ブラスト処理方法及
びブラスト処理制御装置を採用すれば、処理面に皮膜を
確実に高い密着強度の下で被覆することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】基本形の面波形を示す関係図である。
【図2】基本形の高さを2倍にした面波形を示す関係図
である。
【図3】基本形の距離を2倍にした面波形を示す関係図
である。
【図4】図1及び図2の面波形をフーリエ変換した周波
数分析関係を示す関係図である。
【図5】図1及び図3の面波形をフーリエ変換した周波
数分析関係を示す関係図である。
【図6】パワースペクトルと面波形との関係を示す関係
図である。
【図7】現実の面波形を示す関係図である。
【図8】実測した面波形を示す関係図である。
【図9】図8の面波形をフーリエ変換した周波数分析関
係を示す関係図である。
【図10】実施例1における光学的非接触式表面形状測
定装置の一部模式図である。
【図11】実施例1におけるマイコンのブロック図(ク
レーム対応図)である。
【図12】実施例1において、新・旧ブラスト材による
周波数分析関係を示す関係図である。
【図13】実施例2において、ノズル交換前・後による
周波数分析関係を示す関係図である。
【図14】実施例3において、ブラスト処理方法をライ
ン化した様子を示す斜視図である。
【図15】実施例3におけるマイコンのブロック図(ク
レーム対応図)である。
【図16】実施例3におけるマイコンのフローチャート
である。
【図17】ブラスト処理方法を示す模式断面図である。
【図18】新・旧ブラスト材による十点平均粗さを示す
関係図である。
【図19】新・旧ブラスト材による皮膜の密着強度を示
す関係図である。
【図20】新・旧ブラスト材による粒度分布を示す関係
図である。
【図21】ノズル交換前・後による十点平均粗さを示す
関係図である。
【図22】ノズル交換前・後による皮膜の密着強度を示
す関係図である。
【符号の説明】
W…エンジンブロック(被処理品) W1 …ボア(処理
面) B…ブラスト材 N…ノズル 10、
6…実測手段 11、7…変換手段 8、14…表示手段 12…
比較手段 13…警告発信手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被処理品の処理済の処理面を実測して距離
    と高さとの面波形を求める実測工程と、該面波形をフー
    リエ変換して周波数とパワースペクトルとの周波数分析
    関係に変換する変換工程とを有し、該周波数分析関係に
    基づき該処理面の面粗さを評価することを特徴とする面
    粗さ評価方法。
  2. 【請求項2】被処理品の処理済の処理面を実測して距離
    と高さとの面波形を求める実測手段と、該面波形をフー
    リエ変換して周波数とパワースペクトルとの周波数分析
    関係に変換する変換手段と、該周波数分析関係を表示す
    る表示手段と、を有することを特徴とする面粗さ評価装
    置。
  3. 【請求項3】ブラスト材を被処理品の処理面にノズルを
    介して投射し、該処理面を粗面化するブラスト処理方法
    において、 処理済の前記処理面を実測して距離と高さとの面波形を
    求める実測工程と、該面波形をフーリエ変換して周波数
    とパワースペクトルとの周波数分析関係に変換する変換
    工程とを有し、該周波数分析関係が基準より低周波数側
    に変位している場合に、前記ブラスト材及び前記ノズル
    の少なくとも一方を交換することを特徴とするブラスト
    処理方法。
  4. 【請求項4】ブラスト材を被処理品の処理面にノズルを
    介して投射し、該処理面を粗面化する時に用いられるブ
    ラスト処理制御装置であって、 処理済の前記処理面を実測して距離と高さとの面波形を
    求める実測手段と、該面波形をフーリエ変換して周波数
    とパワースペクトルとの周波数分析関係に変換する変換
    手段と、該周波数分析関係を基準と比較する比較手段
    と、該周波数分析関係が該基準より低周波数側に変位し
    ている場合に警告信号を発する警告発信手段と、を有す
    ることを特徴とするブラスト処理制御装置。
JP27551093A 1993-11-04 1993-11-04 面粗さ評価方法、面粗さ評価装置、ブラスト処理方法及びブラスト処理制御装置 Pending JPH07128037A (ja)

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