JPH07126647A - 高炉用コークスの製造方法 - Google Patents

高炉用コークスの製造方法

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JPH07126647A
JPH07126647A JP5271767A JP27176793A JPH07126647A JP H07126647 A JPH07126647 A JP H07126647A JP 5271767 A JP5271767 A JP 5271767A JP 27176793 A JP27176793 A JP 27176793A JP H07126647 A JPH07126647 A JP H07126647A
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JP
Japan
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coke
temperature
circulating gas
hot air
heat
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Application number
JP5271767A
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English (en)
Inventor
Kazuya Uebou
和弥 上坊
Tsukasa Chikada
司 近田
Keizo Inoue
恵三 井上
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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    • Y02P20/129Energy recovery, e.g. by cogeneration, H2recovery or pressure recovery turbines

Abstract

(57)【要約】 【目的】室炉式大型コークス炉で石炭を乾留して高炉用
コークスを製造するに際し、良質のコークスを効率よく
製造する方法の提供。 【構成】コークス炉から排出された赤熱コークスを乾式
消火(CDQ)設備に投入し、このCDQ設備の上部
(再加熱部)に、赤熱コークスを冷却した後の高温の循
環ガスの一部を煙道1から抜き出し、これを燃焼させて
生成した熱風を吹込み、赤熱コークスをコークス炉内に
おける乾留温度以上に再加熱する。循環ガスおよび/ま
たは燃焼用空気を予熱し、燃焼させて得られた熱風を用
いてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、室炉式大型コークス炉
で石炭を乾留して高炉用コークスを製造するに際し、良
質のコークスを高い生産性で製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】室炉式の大型コークス炉でコークスを製
造するには、まず、通常8〜10重量%の水分を有する数
種もしくは10数種ほどの原料石炭を所定比率に配合し、
粉砕して所定の粒度に調製する。次いで、コークス炉の
炉上に設けられた石炭塔と称される貯炭槽までベルトコ
ンベアーで搬送し、貯炭槽からはコークス炉一窯分に相
当する石炭(以下、装入炭と称す)を秤量して装炭車に
払い出す。装炭車は炉上を所定の窯(炭化室)の上まで
走行し、炭化室の頂部に設けられた4〜5孔の装炭口か
ら積載された装入炭全量が炭化室に自重で装入される。
装入炭は炭化室のレンガ壁を介して両側に設けられた燃
焼室からの間接加熱により、24時間前後で約1000℃程度
まで加熱されて乾留される。その後、赤熱コークスとし
て炉外に排出され、散水による湿式冷却もしくは不活性
ガスによる乾式冷却により消火され、例えば高炉用コー
クスとして供される。
【0003】このようにコークス炉の操業は高温で行わ
れるので大量のエネルギーを投入しなければならず、例
えば石炭1kgを乾留するには 500〜600kcal 程度の熱量
が必要である。従って、乾留温度を下げることができれ
ば投入エネルギーを減少させることができ、コークス製
造コストを低下させることが可能となる。しかし、単に
乾留温度を下げるだけではコークスの品質 (強度、反応
性) の低下等を招くため、特に高炉用コークスのように
高品質が要求されるコークスの製造においては、未だに
乾留温度の大幅な低下は実現されていない。
【0004】図1は同一原料炭を使用した場合の乾留温
度とコークス強度の関係を示す図であるが、乾留温度の
低下と共に製造されるコークスの強度は低下する。従っ
て、通常の乾留温度よりも低い中低温の乾留温度で製造
されたコークスを高炉用として使用するためには、コー
クス強度を高めるために何らかの処理を施すことが不可
欠である。
【0005】コークスの品質を向上させる方法として、
例えば、配合原料を高級化する方法が挙げられるが、こ
れは原料コストの大幅な上昇を引き起こすため好ましく
ない。
【0006】また、コークス炉から排出された乾留温度
が 850℃程度の中温乾留赤熱コークスをコークス乾式消
火設備(CDQ設備)に装入して冷却する際に、タール
等の炭化水素化物をCDQ設備の冷却塔のプレチャンバ
ーに吹込み、コークスの表面に熱分解炭素を付着させて
コークスの品質を改善する方法も提案されている(特開
昭63−8480号公報)。この方法にれば、コークスの品質
は確かに向上するものの、添加したタールを完全に反応
させるのは非常に困難で、そのために未反応タールが熱
交換用循環ガスに同伴してボイラ部側に導入され、ここ
で冷却されて凝縮し、配管等に付着して、種々のトラブ
ルを誘発する原因になる。
【0007】CDQ設備を利用して中温乾留コークスの
品質改善を図る方法として、特開平2−194087号公報に
は、プレチャンバーに空気を吹き込む方法が開示されて
いる。この方法は設備的に非常に簡素であるが、この方
法でCDQ設備に装入されたコークス全体を均一に再加
熱することは困難である。これは、吹き込まれた空気
(酸素) は全量がその部分でほとんど瞬間的に反応する
ので空気吹込み位置のコークスの温度は上昇するが、そ
の他の部分には酸素がほとんど供給されないので燃焼反
応が起こらず、コークスの温度が上昇しにくいためであ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術にお
ける問題、すなわち乾留温度の低下と共にコークスの品
質 (強度、反応性) が低下するという問題を解決するた
めに、本出願人は、特願平5−123664号で、CDQ設備
のプレチャンバー部に窒素あるいは燃焼廃ガス等の不活
性ガスを吹き込み、赤熱コークスをその乾留温度以上に
加熱する方法を提案した。本発明は、この方法をさらに
改善し、室炉式大型コークス炉で石炭を乾留して高炉用
コークスを製造するに際し、良質のコークスを高い生産
性で製造する方法を提供することを課題としてなされた
ものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために検討を重ねた結果、前記の先に提案
した方法(特願平5−123664号)においてCDQ設備の
プレチャンバー部に吹き込む不活性ガスとして、CDQ
設備に投入された赤熱コークスの顕熱を回収するための
循環ガスを燃焼させて生成した高温の廃ガスを使用すれ
ば、経済的で、かつ装置トラブルを引き起こすことなく
目的を達成できることを確認した。しかも、高温の燃焼
廃ガス(熱風)を生成させる循環ガスとして、コークス
を冷却した後のボイラ部で熱交換する前の高温の循環ガ
ス、または熱交換後の循環ガスを予熱して高温にした循
環ガスを使用すれば、循環ガスの燃焼による熱と共に、
循環ガスの顕熱も供給することになるので、少ない熱風
量で効率よくコークスを加熱することができ、コークス
の品質向上効果を一層増大させることができる。
【0010】本発明はこのような考え方に基づいてなさ
れたもので、その要旨は下記およびのコークスの製
造方法にある。
【0011】 コークス炉から排出された赤熱コーク
スを乾式消火設備に投入し、この乾式消火設備の上部
に、赤熱コークスの顕熱を回収するための可燃性ガスを
含む循環ガスの一部を燃焼させて生成した熱風を吹込
み、赤熱コークスを乾留温度以上に再加熱する方法であ
って、前記循環ガスの一部が赤熱コークスを冷却した後
の高温の循環ガスであることを特徴とする高炉用コーク
スの製造方法。
【0012】 コークス炉から排出された赤熱コーク
スを乾式消火設備に投入し、この乾式消火設備の上部
に、赤熱コークスの顕熱を回収するための可燃性ガスを
含む循環ガスの一部を燃焼させて生成した熱風を吹込
み、赤熱コークスを乾留温度以上に再加熱する方法であ
って、前記循環ガスの一部および/またはその循環ガス
の一部を燃焼させるための空気を予熱することを特徴と
する高炉用コークスの製造方法。
【0013】前記の乾留温度とは、コークス炉内におけ
る乾留温度であり、炭中部温度(炭化室中央部の装入炭
の温度)ではなく、炭化室内のコークス全体の平均温度
で表した乾留温度を意味する。
【0014】
【作用】以下、本発明方法(およびの方法)につい
て詳細に説明する。
【0015】図2は本発明方法(前記の方法)の実施
に用いるCDQ設備の一例の概略図である。CDQ設備
内の上部は再加熱部(プレチャンバー部)、下部は冷却
部をなし、冷却部の下方部にコークスを冷却するための
循環ガスの吹き込み口(図示せず)とそのガスを排出す
るための煙道1が設けられている。さらに、プレチャン
バーの上方部には高温の熱風(燃焼廃ガス)を送り込む
ための燃焼炉2が接続されている。
【0016】この図において、コークス炉から排出され
た一窯分の赤熱コークスは消火台車3に積載され、CD
Q設備まで運搬された後CDQ設備のプレチャンバー部
に投入される。次いで、燃焼炉2から供給される高温の
燃焼廃ガス(以下、熱風という)によりプレチャンバー
内のコークスは所定温度まで昇温され、品質が改善され
る。この品質改善されたコークスは冷却部に移行し、そ
の下方部から吹き込まれる低温の循環ガスと向流接触し
て熱交換し、 200℃程度かそれより低い温度まで冷却さ
れ、最終的にCDQ設備の最下部から冷コークスとして
抜き出される。
【0017】熱交換により高温となった循環ガスは煙道
1から除塵器4を経てボイラ部に導かれ、ここで熱交換
により冷却された後サイクロン5を通過し、再びCDQ
設備の下方部から冷却部に吹き込まれる。
【0018】一方、コークスを冷却した後煙道1へ排出
された高温の循環ガスの一部は燃焼炉2に供給され、こ
こで燃焼して生じた高温の熱風が前記のようにプレチャ
ンバー部に供給される。なお、プレチャンバー部の上方
から吹き込まれた熱風は、プレチャンバー内を通過した
後CDQ設備の下方部から吹き込まれる循環ガスに合流
し、煙道1からボイラー部に導入され熱回収される。
【0019】循環ガスが燃焼炉2の燃料として使用でき
るのはこのガス中に可燃性成分が相当量含まれているか
らである。これは、高温下では循環ガス中に含まれる二
酸化炭素と水蒸気がコークスの炭素と反応して可燃性の
一酸化炭素および水素を生成すること、更には、中低温
乾留コークスを二次的に再加熱し、昇温する過程におい
て水素を主成分とする熱分解ガスが生成すること等によ
るものである。
【0020】図3は前記の発明の実施に用いるCDQ
設備の一例の概略図である。この場合は、燃焼炉2に隣
接して予熱器6が設けられており、サイクロン5を通過
した後の循環ガスの一部および燃焼用空気を予熱するこ
とができる。予熱は、循環ガスおよび燃焼用空気のいず
れか一方でもよい。また、循環ガスや燃焼用空気を予熱
する熱源は系外から供給してもよいが、そのためのエネ
ルギー消費分だけコークス製造コストが増大することに
なる。従って、冷却用循環ガスの余剰分(従来は回収し
ていた)を予熱の熱源として用いれば、エネルギーコス
トの増加にはならず、経済的に望ましい。
【0021】上記のように、熱風を生成させる循環ガス
として、コークスを冷却した後の熱交換前の高温の循環
ガスを使用するか、または熱交換後の循環ガスおよび/
または燃焼用空気を予熱して使用すれば、以下に述べる
ように、コークスの再加熱温度を高め、あるいは再加熱
温度は一定で熱風量を減少させることができる。
【0022】CDQ設備のプレチャンバー部に供給され
る熱風が有する熱量のうちコークスの再加熱に用いられ
る熱量は、供給された熱風の温度とコークスを再加熱し
た後排出される時の熱風の温度(すなわち、再加熱後の
コークス温度)との差に熱風の熱容量を乗じた熱量であ
る。
【0023】燃焼炉2に供給する循環ガスとして、ボイ
ラで熱回収された後の循環ガスを使用した場合、循環ガ
スの燃焼により発生した熱量のうち60〜70%が熱風の温
度を再加熱後のコークス温度と同一温度まで高めるため
の熱量として使用されることとなり、コークスの再加熱
に使用される熱量は約 1/3である。正確には、さらにコ
ークスの加熱と同時に進行する二酸化炭素(CO2) や水蒸
気(H2O) とコークス (C) との反応(吸熱反応)で消費
される反応減熱分も差し引いた熱量がコークスの再加熱
に使われる熱量で、循環ガスの燃焼により発生した熱量
のうち20〜30%にすぎない。
【0024】これに対して、本発明方法(の方法)に
おいては、コークスを冷却した後の熱回収前の高温の循
環ガスを使用するので、循環ガスの燃焼により発生した
熱量と共に、循環ガスの顕熱も供給されることになる。
その結果、燃焼炉2に供給する循環ガス量が同じであれ
ば、供給熱量が増加するので、循環ガスの燃焼により発
生した熱量に対してコークスの再加熱に使われる熱量の
割合は40〜50%に向上する。
【0025】また、の方法において、ボイラ部で熱交
換した後の循環ガスを予熱して高温にした循環ガスを使
用し、さらに燃焼用空気も予熱すれば、それらの顕熱も
供給されるので、循環ガスの燃焼により発生した熱量に
対して60〜70%の熱量がコークスの再加熱に使われるこ
ととなる。循環ガスおよび燃焼用空気のいずれか一方の
予熱でもコークスの再加熱に使用される熱量比の向上に
効果がある。
【0026】図4は、燃焼炉2に供給する循環ガスとし
て、熱回収後の循環ガスを使用した場合と熱回収前の高
温の循環ガスを使用した場合について、その熱量バラン
スを比較し、模式的に示した図である。この図から、熱
回収前の高温の循環ガスを使用した場合、コークスの再
加熱に使用される熱量の割合(熱量比)が増大している
ことがわかる。
【0027】このように、高温の循環ガスを使用すれ
ば、コークスの再加熱に使用される熱量比が増大する。
従って、プレチャンバー部への熱風吹込み量が同じであ
れば、赤熱コークスの再加熱温度が高くなり、コークス
の品質向上に有利である。また、コークスの再加熱温度
を一定とすれば、熱風吹込み量を減少させることがで
き、次に述べるように、コークスの品質改善効果を高め
る上で有効である。
【0028】前記のように、コークスの再加熱と同時に
二酸化炭素(CO2) や水蒸気(H2O) とコークス (C) との
反応が進行するが、反応量が多くなればコークス強度が
低下する傾向にある。図5はコークス反応量(コークス
の全重量に対する反応コークス量の比率)とコークス強
度との関係を示す図であるが、この図に示されるよう
に、反応量がコークスの全重量に対して1〜2%までは
コークス強度の劣化はそれほど大きくない。しかし、こ
の範囲を超えると反応量に比例してコークス強度が低下
する。コークスの反応量は熱風量に比例して増大するの
で、赤熱コークスの加熱幅、すなわち再加熱温度を一定
とした時、高温の循環ガスを使用すれば熱風量が少なく
てすむので、コークス強度の低下は熱回収後の循環ガス
を使用する場合に比べて小さく抑えられる。
【0029】上記のように、本発明方法によれば、CD
Q設備のプレチャンバー部に供給した熱量が効率よくコ
ークスの再加熱に使用されるようになり、コークスの品
質改善効果を一層高めることができる。
【0030】
【実施例1】コークス炉で平均乾留温度 850℃で乾留
し、排出した赤熱コークスを前記図2に示した構成を有
するCDQ設備(コークス処理量:170t/h)のプレチャ
ンバー部に装入し、これにコークスを冷却した後の高温
の循環ガスを燃焼させて生じた熱風を吹き付けてコーク
ス温度を上昇させた。その後、冷却部で 175℃まで冷却
し、温度が低下したコークスをCDQ設備の下部から切
り出した。一方、コークスを冷却してその顕熱を回収し
た循環ガスおよびプレチャンバー部に供給した熱風は、
共に煙道1からボイラ部に導入し、ここで熱交換した
後、再びCDQ設備の冷却部に吹き込んだ。
【0031】上記の冷却後コークスについて、JIS K 21
51に規定された回転強度試験法におよりコークス強度
(回転強度)の測定を行った。
【0032】なお、比較のために、平均乾留温度 850℃
もしくは 950℃の条件で製造したコークスを前記のCD
Q設備に装入し、プレチャンバー部での再加熱処理を施
すことなく 175℃まで乾式冷却し、CDQ設備の下部か
ら切り出した後、前記と同様にコークス強度の測定を行
った。
【0033】試験結果をまとめて表1に示す。この結果
から明らかなように、平均乾留温度950℃で排出したコ
ークス(比較例2、高温乾留コークス)の強度が約84で
あるのに対し、 850℃で排出したコークス(比較例1、
中温乾留コークス)の強度は約80であり、乾留温度が低
いとコークス強度が劣っている。しかし、 850℃で排出
した中温乾留コークスを熱風を吹き込んで再加熱した場
合、すなわち本発明方法を適用した場合は、コークスの
再加熱温度が 950℃もしくはそれを超える温度まで上昇
し、コークス強度もそれに応じて向上した。
【0034】比較のため、ボイラ部で熱回収した後の低
温の循環ガスを燃焼して得た熱風を30000Nm3/hr(175Nm3
/t-coke)吹き込んだ場合には(比較例3)、再加熱温度
は 920℃で、高温乾留温度 950℃まで達せず、コークス
強度も低かった。これに対して、本発明例2では、熱風
量が22000Nm3/hr(130Nm3/t-coke)と低くても 950℃程度
までの再加熱が可能であり、熱風量が少なく、コークス
の品質の低下が小さいため、高温乾留時と同等のコーク
ス強度が得られた。
【0035】
【実施例2】コークス炉で平均乾留温度 850℃で乾留
し、排出した赤熱コークスを前記図3に示した構成を有
するCDQ設備(コークス処理量:170t/h)のプレチャ
ンバー部に装入し、これに循環ガスを燃焼させて生じた
熱風を吹き付けてコークス温度を上昇させた。その後、
冷却部で 175℃まで冷却し、温度が低下したコークスを
CDQ設備の下部から切り出した。一方、コークスを冷
却してその顕熱を回収した循環ガスおよびプレチャンバ
ー部に供給した熱風は、共に煙道1からボイラ部に導入
し、ここで熱交換した後、再びCDQ設備の冷却部に吹
き込んだ。なお、予熱器6では、余剰ガスを燃焼させて
燃焼炉2へ供給する循環ガスと燃焼用空気を約 800℃ま
で予熱した。
【0036】上記の冷却後コークスについて、JIS K 21
51に規定された回転強度試験法におよりコークス強度
(回転強度)の測定を行った。
【0037】なお、比較のために、平均乾留温度 850℃
もしくは 950℃の条件で製造した各コークスを前記のC
DQ設備に装入し、プレチャンバー部での再加熱処理を
施すことなく 175℃まで乾式冷却し、CDQ設備の下部
から切り出した後、前記と同様にコークス強度の測定を
行った。
【0038】試験結果をまとめて表2に示す。比較例1
〜3は表1に示したものと同一のデータである。平均乾
留温度 850℃で排出した中温乾留コークスを熱風を吹き
込んで再加熱することによりコークス強度は高温乾留コ
ークスのそれと同程度にまで改善された。本発明例3お
よび4ではコークスの再加熱温度がそれぞれ1000℃およ
び 980℃を超える温度まで上昇し、コークス強度もそれ
に応じて向上したが、高温では熱風中の二酸化炭素や水
蒸気とコークスとの反応量が多くなるためコークス強度
の改善の度合いは小さくなっている。本発明例5では、
熱風量が10000Nm3/hr(60Nm3/t-coke) と低くても、 950
℃程度までの再加熱が可能であり、高温乾留時と同等の
コークス強度が得られた。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
【発明の効果】本発明方法によれば、室炉式大型コーク
ス炉で石炭を乾留して高炉用コークスを製造するに際
し、CDQ設備の循環ガスの一部を高温状態で燃焼さ
せ、生成した熱風(燃焼廃ガス)により乾留後のコーク
スを再加熱するので、装置上のトラブルを引き起こすこ
とがなく、高強度の良質のコークスを効率よく製造する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】乾留温度とコークス強度の関係を示す図であ
る。
【図2】本発明方法を実施するためのCDQ設備の一例
の概略図である。
【図3】本発明方法を実施するためのCDQ設備の他の
例の概略図である。
【図4】熱風によりコークスを再加熱する際の熱量バラ
ンスを模式的に示す図である。
【図5】コークス反応量とコークス強度との関係を示す
図である。
【符号の説明】
1:煙道、2:燃焼炉、3:消化台車、4:除塵器、
5:サイクロン、6:予熱器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コークス炉から排出された赤熱コークスを
    乾式消火設備に投入し、この乾式消火設備の上部に、赤
    熱コークスの顕熱を回収するための可燃性ガスを含む循
    環ガスの一部を燃焼させて生成した熱風を吹込み、赤熱
    コークスを乾留温度以上に再加熱する方法であって、前
    記循環ガスの一部が赤熱コークスを冷却した後の高温の
    循環ガスであることを特徴とする高炉用コークスの製造
    方法。
  2. 【請求項2】コークス炉から排出された赤熱コークスを
    乾式消火設備に投入し、この乾式消火設備の上部に、赤
    熱コークスの顕熱を回収するための可燃性ガスを含む循
    環ガスの一部を燃焼させて生成した熱風を吹込み、赤熱
    コークスを乾留温度以上に再加熱する方法であって、前
    記循環ガスの一部および/またはその循環ガスの一部を
    燃焼させるための空気を予熱することを特徴とする高炉
    用コークスの製造方法。
JP5271767A 1993-10-29 1993-10-29 高炉用コークスの製造方法 Pending JPH07126647A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20140139686A (ko) * 2013-05-27 2014-12-08 재단법인 포항산업과학연구원 이산화탄소를 이용한 적열 코크스의 2단 현열 회수 방법
KR20150004985A (ko) * 2013-07-03 2015-01-14 재단법인 포항산업과학연구원 코크스 오븐 가스(cog)를 이용한 코크스 건식 냉각 방법 및 합성가스 재활용 방법

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KR20140139686A (ko) * 2013-05-27 2014-12-08 재단법인 포항산업과학연구원 이산화탄소를 이용한 적열 코크스의 2단 현열 회수 방법
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