JPH0712602U - 静圧流体シリンダ - Google Patents

静圧流体シリンダ

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JPH0712602U
JPH0712602U JP4261493U JP4261493U JPH0712602U JP H0712602 U JPH0712602 U JP H0712602U JP 4261493 U JP4261493 U JP 4261493U JP 4261493 U JP4261493 U JP 4261493U JP H0712602 U JPH0712602 U JP H0712602U
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piston chamber
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 静圧膜を発生させる流体の供給路を可動部に
設けない静圧流体シリンダを提供する。 【構成】 シリンダチューブ1のヘッド側ピストン室1
0a側には外部から連通する供給ポート5が配設されて
いる。又、ロッド側ピストン室10b側には外部に連通
する排出路8が設けられている。ピストン11の外周部
にはその圧力面11b側から誘導路12が形成されてい
る。各誘導路12は摺動面11aの一端側及び他端側に
おいてそれぞれ細径孔13a,13bにより摺動面11
aに連通されている。又、ピストン11の外周部にはそ
の圧力面11c側から排出路14が形成されている。各
排出路14はその先端において排出口15により摺動面
11aに連通されている。この排出口15は細径孔13
aよりも駆動側ピストン室10a側に配置されている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は外部から供給される加圧流体により形成される流体膜の静圧力により ピストンが非接触支持される静圧流体シリンダに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、低負荷の制御等に用いられるアクチュエータとして、極めて小さい摺動 抵抗で作動可能な静圧流体シリンダが用いられている。この種の静圧流体シリン ダが実開昭60−143902号公報に開示されている。図7に示すように、こ の静圧流体シリンダ31は、シリンダチューブ32内部にピストンロッド33と 一体に形成されたピストン34が配設されている。ピストン34の摺動面とシリ ンダチューブ32の内周面との間には一定の隙間が設けられている。シリンダチ ューブ32のピストンロッド33が支持される側の一端にはピストン34の駆動 用の流体が導入又は排出される流体給排口35が設けられ、他端にも同様な流体 給排口36が設けられている。この流体給排口35に加圧流体が導入されるとピ ストン34は流体給排口36側に移動する。又、流体給排口36に流体が導入さ れると、ピストン34は流体給排口35側に移動する。
【0003】 ピストンロッド33の基端部には一対の流体導入口37及び流体導出口38が 形成されている。流体導入口37及び流体導出口38からはピストン34側に向 かってそれぞれ流体導入路39及び流体排出路40が形成されている。ピストン 34の摺動面にはその基端側と先端側及び中央部にそれぞれ環状溝41,42及 び43が形成されている。前記流体導入路39は中央部の環状溝43に連通され ている。又、前記流体排出路40は両端の環状溝41,42に連通されている。 そして、ピストンロッド33の流体導入口37から加圧された流体が流体導入路 39を介してピストン34の環状溝43に導入されると、流体はピストン34と シリンダチューブ32との間の隙間を通って両側の環状溝41,42に流入する 。そして、流体排出路40を介して流体導出口38から外部に導出される。
【0004】 流体がピストン34とシリンダチューブ32との間の隙間を通って環状溝43 から環状溝41,42に移動する際に、流体は圧力の高い流体膜を形成してピス トン34をシリンダチューブ32の内周面から浮遊させた状態で支持する。この 状態ではピストン34とシリンダチューブ32が固体接触しないため、摩擦損失 が極めて小さく磨耗がほとんど生じない。従って、ピストンロッド33を極めて 小さい摺動抵抗で駆動することができる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、この静圧流体シリンダ31では、ピストン34とシリンダチューブ 32との隙間に流体膜を形成する流体をピストンロッド33を介してピストン3 4の摺動面に供給している。このため、ピストン34とピストンロッド33を一 体に形成するとともに、ピストンロッド33内に環状溝43に連通する流体導入 路39及び環状溝41,42に連通する流体導出路40を形成している。そして 、このピストンロッド33内の流体導入路39及び流体導出路40を介してピス トン34の摺動面に流体の供給を行っている。
【0006】 このような構成の静圧流体シリンダ31では一体形成されたピストンロッド3 2とピストン34に芯ずれがあったり、ピストンロッド33に横荷重がかかった 場合、ピストン34とシリンダチューブ32とが接触、磨耗し易く、これが原因 となって作動不良が起き易かった。
【0007】 従って、ピストンロッド33とピストン34との成形加工には芯ずれを防ぐた めに高精度の加工が必要であった。さらに、可動部であるピストンロッド33に 流体を送るための配管を接続しなければならないため、その配管がピストンロッ ド33とともに動くことを許容するためのスペースが必要であった。又、ピスト ンロッド33の繰り返し作動により、その配管が抜ける可能性があった。
【0008】 又、この静圧流体シリンダ31では、流体の吹き出し口をピストン34の中央 部に設けられた環状溝43とし、その両端に設けた環状溝41,42から流体を 戻すようにしている。この結果、静圧力の分布はピストン34の移動長さ方向に 対して中央部が高く両側が低い山型となっている。従って、ピストン34の軸線 に対して垂直方向に与えられる荷重に対して、ピストン34が傾かないように保 持する力である剛性が小さかった。
【0009】 すなわち、ピストン34に前記荷重が作用すると、ピストン34が傾き、ピス トン34の摺動面の端部がシリンダチューブ32の内周面に接触するという問題 がある。
【0010】 本考案は上記問題点を解決するためになされたものであって、その第1の目的 は、静圧膜を発生させる流体の供給路を可動部に設けない静圧流体シリンダを提 供することにある。
【0011】 又、第2の目的は、第1の目的に加えてピストンの軸線に対して垂直方向から 作用する荷重に対して、ピストンが容易に傾くことのない静圧流体シリンダを提 供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本考案は上記第1の目的を達成するため、請求項1に記載の考案は、ピストン により、駆動室側ピストン室と非駆動室側ピストン室とに区画されるシリンダと 、シリンダ外部と駆動側ピストン室内とを連通する流体導入路と、非駆動側ピス トン室内とシリンダ外部とを連通する流体導出路と、ピストンの駆動側ピストン 室側の圧力面に透設される流体誘導路と、ピストンの非駆動側ピストン室側の圧 力面に透設される流体排出路とを備え、前記流体誘導路から摺動面に流体を案内 する案内口を形成するとともに、前記排出口から排出された流体を前記流体排出 路内に導入する排出口を形成したことをその要旨とする。
【0013】 又、上記第2の目的を達成するため、請求項2に記載の考案は、前記案内口を 摺動面の少なくとも駆動側ピストン室側及び非駆動側ピストン室側端部とに設け るとともに、前記排出口を摺動面の駆動側ピストン室側に設けられた流体誘導路 の案内口よりもさらに駆動側ピストン室側に設けた。
【0014】 又、上記第2の目的を達成するため、請求項3に記載の考案は、多孔性材料よ りなるピストンにより、駆動室側ピストン室と非駆動室側ピストン室とに区画さ れるシリンダと、シリンダ外部と駆動側ピストン室内とを連通する流体導入路と 、非駆動側ピストン室内とシリンダ外部とを連通する流体導出路と、ピストンの 駆動側ピストン室側の圧力面に透設される流体誘導路と、ピストンの非駆動側ピ ストン室側の圧力面に透設される流体排出路とを備え、ピストンの流体誘導路を 除く圧力面に流体が通過不可能な非通過層を形成するとともに、前記ピストンの 摺動面から排出された流体を前記流体排出路内に導入する排出口を形成した。
【0015】 又、上記第2の目的を達成するため、請求項4に記載の考案は、ピストンによ り、駆動室側ピストン室と非駆動室側ピストン室とに区画されるシリンダと、シ リンダ外部と駆動側ピストン室内とを連通する流体導入路と、非駆動側ピストン 室内とシリンダ外部とを連通する流体導出路と、ピストンの駆動側ピストン室側 の圧力面に透設される流体誘導路と、ピストンの非駆動側ピストン室側の圧力面 に透設される流体排出路とを備え、前記ピストンの摺動面に環状の凹部を形成し て、この凹部に多孔性材料からなる筒状の通気部材を外嵌させることにより、通 気部材の内周側に室を形成するとともに、前記流体誘導路から前記室内に流体を 案内する案内路を形成し、通気部材から排出された流体を前記流体排出路内に導 入する排出口を形成した。
【0016】
【作用】
従って、請求項1に記載の考案によれば、流体導入路から流体が駆動側ピスト ン室内に導入されると、流体はピストンを非駆動側ピストン室側に押圧する。同 時に、流体はピストンの圧力面から流体誘導路を通って案内口からピストンの摺 動面とシリンダの内周面との間の隙間に吹き出す。吹き出した流体は駆動側ピス トン室側及び非駆動側ピストン室側に流れる。この際、流体はピストンの摺動面 とシリンダの内周面との間で静圧力を発生して、ピストンをシリンダに対して非 接触支持する。流体は排出口から流体排出路を介して、又は直接、非駆動側ピス トン室内に流入する。非駆動側ピストン室に流入した流体は流体導出路からシリ ンダ外部に導出される。この結果、ピストンは非駆動側ピストン室側に移動する 。
【0017】 又、請求項2に記載の考案によれば、流体導入路内の流体はピストンの摺動面 の一端側及び他端側に設けられた案内口からピストンの摺動面とシリンダの内周 面との間の隙間に吹き出す。そして、駆動側ピストン室側に流れた流体は、流体 排出路の駆動側ピストン室側に設けられた排出口から流体排出路に流出する。従 って、ピストンの摺動面とシリンダの内周面との間の隙間に形成される流体膜の 軸線方向の圧力分布がほぼ均等化される。
【0018】 又、請求項3に記載の考案によれば、流体導入路から流体が駆動側ピストン室 内に導入されると、流体はピストンを非駆動側ピストン室側に押圧する。同時に 、流体はピストンの圧力面から流体誘導路を通って流体を通過させる多孔性材料 からなるピストン内部に侵入する。そして、流体はピストンの非通過層が形成さ れていない摺動面から摺動面とシリンダの内周面との間の隙間に吹き出す。吹き 出した流体は駆動側ピストン室側及び非駆動側ピストン室側に流れる。この際、 流体はピストンの摺動面とシリンダの内周面との間で静圧力を発生して、ピスト ンをシリンダに対して非接触支持する。流体は排出口から流体排出路を介して、 又は直接、非駆動側ピストン室内に流入する。非駆動側ピストン室に流入した流 体は流体導出路からシリンダ外部に導出される。この結果、ピストンは非駆動側 ピストン室側に移動する。
【0019】 又、請求項4に記載の考案によれば、流体導入路から流体が駆動側ピストン室 内に導入されると、流体はピストンを非駆動側ピストン室側に押圧する。同時に 、流体はピストンの圧力面から流体誘導路を通って案内路から室内に導入され、 さらに多孔性材料からなる通気部材の外周面からピストンの摺動面とシリンダの 内周面との間の隙間に吹き出す。吹き出した流体は駆動側ピストン室側及び非駆 動側ピストン室側に流れる。この際、流体はピストンの摺動面とシリンダの内周 面との間で静圧力を発生して、ピストンをシリンダに対して非接触支持する。流 体は排出口から流体排出路を介して、又は直接、非駆動側ピストン室内に流入す る。非駆動側ピストン室に流入した流体は流体導出路からシリンダ外部に導出さ れる。この結果、ピストンは非駆動側ピストン室側に移動する。
【0020】
【実施例】
以下、本考案を単動型の静圧空気シリンダに具体化した一実施例を図1〜図4 に従って説明する。
【0021】 図1に示すように、円筒形状のシリンダチューブ1は両端が開口したチューブ 2とそのチューブ2の両開口部に取着された蓋体3,4とから構成されている。 蓋体3の外周部には加圧空気を供給するための流体導入路としての供給ポート5 が形成されている。この供給ポート5は流体導入路としての流路6を介して蓋体 3の内側面に連通されている。さらに、蓋体3の内側面には環状のゴムクッショ ン7が固設されている。又、蓋体4の中央部には孔4aが形成されている。又、 蓋体4の外周部には流体導出路としての排出路8が蓋体4の内側側と外側部とを 連通するように形成されている。さらに、蓋体4の内側面の前記ゴムクッション 7と対向する位置には同形状のゴムクッション9が固設されている。
【0022】 シリンダチューブ1内部にはピストン室10aa,10bが形成され、このピ ストン室10a,10bにはピストン11が軸線方向に移動可能に配設されてい る。そして、ピストン室10a,10bはこのピストン11により供給ポート5 に連通するヘッド側ピストン室10a及び排出路8に連通するロッド側ピストン 室10bに区切られている。ピストン11がヘッド側ピストン室10a方向に移 動すると、その圧力面11bがゴムクッション7に当接する位置で停止する。又 、ピストン11がロッド側ピストン室10b方向に移動すると、ピストン11の の圧力面11cがゴムクッション9に当接する位置で停止する。
【0023】 図2及び図3(a),(b)に示すように、ピストン11の圧力面11bには ピストン11の中心軸を中心として等間隔に8個の誘導路12が軸線方向に形成 されている。各誘導路12の先端及び基端にはそれぞれ誘導路12からピストン 11の摺動面11aに貫通するように形成された案内口としての細径孔13a, 13bが設けられている。そして、この誘導路12及び細径孔13a,13bに よりヘッド側ピストン室10aとピストン11の摺動面11aとが連通されてい る。
【0024】 又、ピストン11の圧力面11cには等間隔に4個の排出路14が軸線方向に 形成されている。排出路14は隣合う誘導路12の中間位置に設けられている。 この各排出路14はその先端が前記誘導路12の基端側の細径孔13aよりもさ らに圧力面11b側に位置するように形成されている。各排出路14の先端には それぞれ排出路14からピストン11の摺動面11aに貫通するように形成され た排出口15が設けられている。この排出口15は前記細径孔13a,13bよ りも大きい内径で形成されている。
【0025】 さらに、各排出口15はピストン11の摺動面11aに環状に形成された溝1 6内に配置されている。そして、この排出口15及び排出路14によりピストン 11の摺動面11aとロッド側ピストン室10bとが連通されている。
【0026】 図1に示すように、ピストン11の圧力面11c側中央部には2段に形成され た凹部17が設けられ、この凹部17内には球面軸受け18がCリング19によ り固定されている。この球面軸受け18にはピストンロッド20が蓋体4側に延 出するようにナット21により取着されている。このピストンロッド20は前記 蓋体4の孔4aに軸線方向に摺動可能に支持され、シリンダチューブ1の外部に 延出されている。
【0027】 以上のように構成した静圧空気シリンダの作用について説明する。 加圧空気を供給する前はピストン11はヘッド側ピストン室10a側のゴムク ッション7に当接する位置にある。供給ポート5から加圧空気が供給されると、 空気は流路6を介してヘッド側ピストン室10aに流入してピストン11の圧力 面11bに圧力を加え、ピストン11をロッド側ピストン室10b側に押圧する 。同時に、空気の一部は各誘導路12に流入する。そして、各誘導路12に流入 した空気は細径孔13a,13bからピストン11の摺動面11aとチューブ2 の内周面2aとの間の隙間に吹き出す。この隙間に吹き出した空気により圧力の 高い空気膜が形成される。従って、ピストン11は加圧空気の静圧力によりチュ ーブ2の内周面2aに対して非接触状態で支持される。
【0028】 図4に示すように、細径孔13aから隙間に吹き出した空気はピストン11の 圧力面11b側及び圧力面11c側に流れる。圧力面11b側に流れた空気はヘ ッド側ピストン室10aから隙間に流入する空気とぶつかった後、溝16から排 出口15を通って排出路14内に流入する。細径口13bから隙間に吹き出した 空気も同様に圧力面11b側及び圧力面11c側に流れる。圧力面11b側に流 れた空気は細径孔13aからピストン11の圧力面11c側に流れる空気とぶつ かるため、それ以上流れることはない。圧力面11c側に流れた空気はロッド側 ピストン室10b内に流入する。この結果、ピストン11の摺動面11aとチュ ーブ2の内周面2aとの間の隙間に形成される空気膜の圧力分布は、ピストン1 1の圧力面11b側と圧力面11c側との間でほぼ均等となる。
【0029】 排出路14及びピストン11の圧力面11c側からロッドピストン室10b内 に流入した空気は排出路8からシリンダチューブ1の外部に放出される。この結 果、ピストン11はシリンダチューブ1内で加圧空気の静圧力により非接触状態 で支持されるとともに、ロッドピストン室10b側に駆動される。
【0030】 以上のように,本実施例の静圧空気シリンダによれば、ピストン11はシリン ダチューブ1に設けられた供給ポート5から供給される加圧空気により生成され る静圧力により、シリンダチューブ1内において非接触状態で支持される。同時 に、同じ加圧空気によりピストン11が駆動される。従って、ピストンロッド2 0に加圧空気の供給路を設ける必要がないため、空気を供給する配管の移動スペ ースを確保する必要がなく、又、配管抜け等のトラブルも発生しない。さらに、 ピストンロッド20とピストン11を一体に形成する必要がないため、本実施例 のようにピストンロッド20をピストン11に球面軸受け18を介して連結でき る。従って、ピストンロッド20に横荷重がかかってもピストン11がピストン ロッド20とともに傾斜することがない。
【0031】 又、本実施例の静圧空気シリンダに用いるピストン11にはその摺動面11a の圧力面11b側に細径孔13aが、又、圧力面11c側端部に細径孔13bが それぞれ設けられている。又、摺動面11aの細径孔13aよりもさらに圧力面 11b側寄りに排出口15が設けられている。この結果、隙間に吹き出してヘッ ド側ピストン室10a側に流れた空気はこの排出口15からロッド側ピストン室 10b内に流入する。従って、隙間に形成される空気膜の圧力分布はピストン1 1の圧力面11b側と圧力面11c側との間でほぼ均等となるため、ピストン1 1はその軸線に対して垂直方向に作用する荷重に対する剛性が大きくなる。
【0032】 尚、本考案は上記実施例に限定されるものではなく、考案の趣旨を逸脱しない 範囲で例えば次のように構成することもできる。 (1) 上記実施例では、ピストン11の誘導路12から摺動面11aに挿通 する細径孔13a,13bを形成して、流体をピストン11とチューブ2との間 の隙間に導いた。これを、図5に示すように、ピストン22を黒鉛、多孔性セラ ミック等の流体を通過させる多孔性材料で形成するとともに、細径孔13a,1 3bを設けない構成としてもよい。この場合、ピストン11の圧力面22a,2 2bは樹脂等によりコーティングして非通過層Cを形成し、流体が圧力面22a ,22bからピストン室10a,10bに漏れないようにする。この静圧流体シ リンダでは、ヘッド側ピストン室10aに導入された流体は誘導路12内に流入 する。そして、誘導路12内周面から多孔性の物質であるピストン22本体に侵 入する。ピストン22本体内部に侵入した流体は摺動面22cからピストン22 とチューブ2との間の隙間に噴出して、静圧力を持った流体膜を生成する。この ように構成した静圧流体シリンダでは、流体が摺動面22cの全体にわたって均 等に噴出するため、チューブ2とピストン22との間の隙間を小さく設計するこ とができる。
【0033】 (2) 又、図6に示すように、ピストン23の摺動面23aに環状の凹部を 形成して、この凹部に黒鉛、多孔性セラミック等の多孔性材料から形成された筒 状の通気部材24を外嵌させて、通気部材24の内周側に室25を形成する。そ して、通気部材24の外周面24aはピストン23の摺動面23aの一部とし、 その外周面24a及び室25に臨む部分の内周面以外の表面に流体の非通過層C を形成する。さらに、誘導路12から室25に流体を案内する案内路26を形成 するようにしてもよい。このように構成した静圧シリンダでは、流体が案内路2 6から室25を介して通気部材24の外周面24aからピストン23とチューブ 2との隙間に噴出して、静圧力を持った流体膜を形成する。このような静圧流体 シリンダでは、流体が通気部材24の外周面24aから均等に噴出するため、チ ューブ2とピストン23との間の隙間を小さく設計することができる。尚、効果 は若干劣るが、通気部材24に非通過層Cを形成しなくてもよい。
【0034】 (3) 上記実施例では、単動型のシリンダに実施したが、誘導路12及び排 出路14等をピストン11の両側に形成し、加圧空気の供給ポート5をピストン 室10a,10bの両側に配設する。そして、ヘッド側ピストン室10a及ロッ ド側ピストン室10bの一方を駆動側ピストン室、他方を非駆動側ピストン室と して作動させるとともに、誘導路12及び排出路14における加圧空気の方向を チェックパッキン等の手段により制御することにより復動型の静圧流体シリンダ として構成することもできる。
【0035】 (4) 上記実施例では、ピストンロッド20を蓋体4に直接支持させた。こ れを、図6に示すように、ピストンロッド20を支持する蓋体4の孔4aに多孔 質の物質である焼結金属等で形成されたブッシュ27を配設し、このブッシュ2 7の外周面に供給ポート28から加圧空気を供給する。そして、このブッシュ2 7の多数の孔から内周面側に吹き出す空気により流体膜を発生させ、この流体膜 の静圧力によりピストンロッド20を非接触状態で支持するように構成してもよ い。
【0036】 (5) 上記実施例では、静圧力を発生させるとともにピストン11を駆動す る流体として空気を用いたが、その他の気体でもよい。さらに、オイル、水等の 液体でもよい。
【0037】 (6) 上記実施例では、案内口としての細径口13a,13bをそれぞれピ ストン11の摺動面11aのヘッド側ピストン室10a側及びロッド側ピストン 室10b側端部に設けた。これを、細径口13a,13bとの間でさらに別の細 径口を設けてもよい。さらに、これらの細径口は軸線方向に並ばなくてもよい。
【0038】 (7) ピストン11の摺動面11aに開口する各細径孔13a,13bをそ れぞれピストン11の外周部に環状に形成した溝の内部に開口させ、排出口15 と同様にして、細径孔13a及び13bをそれぞれ溝が形成する流路で連絡させ てもよい。このように細径孔13a及び13bのそれぞれを溝で連絡することに より、摺動面11a近傍の静圧力が均一化される。
【0039】
【考案の効果】
以上詳述したように請求項1に記載の考案によれば、静圧膜を発生させる流体 の供給路を可動部に設けることがないという優れた効果を奏する。
【0040】 又、請求項2に記載の考案によれば、上記の効果に加えて、ピストンの軸線に 対して垂直方向から作用する荷重に対してピストンが容易に傾くことがないとい う優れた効果を奏する。
【0041】 又、請求項3又は請求項4に記載の考案によれば、静圧膜を発生させる流体の 供給路を可動部に設けず、さらに、ピストンの軸線に対して垂直方向から作用す る荷重に対してピストンが容易に傾くことがないという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案を具体化した一実施例としての静圧空気
シリンダの図3(a)におけるA−A線断面図である。
【図2】ピストンの側面図である。
【図3】(a)はピストンの正面図であり、(b)はピ
ストンの背面図である。
【図4】ピストンの摺動面部分において空気の流れる状
態を示す説明図である。
【図5】別例の静圧流体シリンダの縦断面図である。
【図6】同じく別例の静圧流体シリンダの縦断面図であ
る。
【図7】従来例の静圧流体シリンダの縦断面図である。
【符号の説明】
1…シリンダチューブ、5…流体導入路としての供給ポ
ート、6…流体導入路としての流路、8…流体導出路と
しての排出路、10a…駆動側ピストン室としてのヘッ
ド側ピストン室、10b…非駆動側ピストン室としての
ロッド側ピストン室、11…ピストン、11a…摺動
面、11b…圧力面、11c…圧力面、12…誘導路、
13a,13b…案内口としての細径孔、14…排出
路、15…排出口、22…ピストン、22a…圧力面、
22b…圧力面、22c…摺動面、23…ピストン、2
3a…摺動面、23b…圧力面、23c…圧力面、24
…通気部材、25…室、26…案内路、C…非通過層。

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピストン(11)により、駆動室側ピス
    トン室(10a)と非駆動室側ピストン室(10b)と
    に区画されるシリンダ(1)と、 シリンダ(1)外部と駆動側ピストン室(10a)内と
    を連通する流体導入路(5,6)と、 非駆動側ピストン室(10b)内とシリンダ(1)外部
    とを連通する流体導出路(8)と、 ピストン(11)の駆動側ピストン室(10a)側の圧
    力面(11b)に透設される流体誘導路(12)と、 ピストン(11)の非駆動側ピストン室(10b)側の
    圧力面(11c)に透設される流体排出路(14)とを
    備え、 前記流体誘導路(12)から摺動面(11a)に流体を
    案内する案内口(13a,13b)を形成するととも
    に、 前記案内口(13a,13b)から排出された流体を前
    記流体排出路(14)内に導入する排出口(15)を形
    成したことを特徴とする静圧流体シリンダ。
  2. 【請求項2】 前記案内口(13a,13b)を摺動面
    (11a)の少なくとも駆動側ピストン室(10a)側
    及び非駆動側ピストン室(10b)側端部とに設けると
    ともに、 前記排出口(15)を摺動面(11a)の駆動側ピスト
    ン室(10a)側に設けられた流体誘導路(12)の案
    内口(13a)よりもさらに駆動側ピストン室(10
    a)側に設けたことを特徴とする請求項1に記載の静圧
    流体シリンダ。
  3. 【請求項3】 多孔性材料よりなるピストン(11)に
    より、駆動室側ピストン室(10a)と非駆動室側ピス
    トン室(10b)とに区画されるシリンダ(1)と、 シリンダ(1)外部と駆動側ピストン室(10a)内と
    を連通する流体導入路(5,6)と、 非駆動側ピストン室(10b)内とシリンダ(1)外部
    とを連通する流体導出路(8)と、 ピストン(22)の駆動側ピストン室(10a)側の圧
    力面(22a)に透設される流体誘導路(12)と、 ピストン(22)の非駆動側ピストン室(10b)側の
    圧力面(22b)に透設される流体排出路(15)とを
    備え、 ピストン(22)の流体誘導路(12)を除く圧力面
    (22a,22b)に流体が通過不可能な非通過層
    (C)を形成するとともに、 前記ピストン(22)の摺動面(22c)から排出され
    た流体を前記流体排出路(14)内に導入する排出口
    (15)を形成したことを特徴とする静圧流体シリン
    ダ。
  4. 【請求項4】 ピストン(23)により、駆動室側ピス
    トン室(10a)と非駆動室側ピストン室(10b)と
    に区画されるシリンダ(1)と、 シリンダ(1)外部と駆動側ピストン室(10a)内と
    を連通する流体導入路(5,6)と、 非駆動側ピストン室(10b)内とシリンダ(1)外部
    とを連通する流体導出路(8)と、 ピストン(23)の駆動側ピストン室(10a)側の圧
    力面(23b)に透設される流体誘導路(12)と、 ピストン(23)の非駆動側ピストン室(10b)側の
    圧力面(23c)に透設される流体排出路(14)とを
    備え、 前記ピストン(23)の摺動面(23a)に環状の凹部
    を形成して、この凹部に多孔性材料からなる筒状の通気
    部材(24)を外嵌させることにより、通気部材(2
    4)の内周側に室(25)を形成するとともに、 前記流体誘導路(12)から前記室(25)内に流体を
    案内する案内路(26)を形成し、 通気部材(24)から排出された流体を前記流体排出路
    (14)内に導入する排出口(15)を形成したことを
    特徴とする静圧流体シリンダ。
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