JPH0712561A - 鉛直変位計 - Google Patents

鉛直変位計

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JPH0712561A
JPH0712561A JP17588093A JP17588093A JPH0712561A JP H0712561 A JPH0712561 A JP H0712561A JP 17588093 A JP17588093 A JP 17588093A JP 17588093 A JP17588093 A JP 17588093A JP H0712561 A JPH0712561 A JP H0712561A
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pipe
vertical displacement
fluid
water
tank
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JP17588093A
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Shigeki Yamazaki
繁己 山崎
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数の測定点での鉛直変位を高い精度で測定
できる鉛直変位計を供する。 【構成】 複数の測定点にそれぞれ配設された鉛直変位
検出器10、111 、112 、……、11n の間を計測液で連通
すべく連通管7で接続した連通管式鉛直変位計におい
て、前記複数の連通管7の外周を一連の流体管20で覆
い、同流体管20の内部に流体を流すようにしたことを特
徴とする鉛直変位計。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、構造物あるいは地盤等
の隆起または沈下を測定する隆起沈下計および水平状態
を検出する水準器等の鉛直変位計に関する。
【0002】
【従来技術】従来から沈下計には種々あり、最も単純な
光学軸を用いたレベル測量や沈下しない深層部と地表の
相対沈下を標尺で求める等のアンカー式そして基本的に
U字形水管の原理を利用した連通管式等がよく知られて
いる。
【0003】中でも多点位置の鉛直変位を比較的高い精
度で測定するには連通管式が適している。連通管式沈下
計は、その他に大変位(例えば盛土の沈下程度)測定の
場合でももりかえることにより読取り精度は低下せず、
また埋没型の計器ではないので再度利用でき、さらに連
読観測が可能で沈下現象の判断がし易い(アナログ記録
の場合)等の利点を有する。
【0004】
【解決しようとする課題】しかし液体を引き廻すため温
度変化、気圧変化、振動、凍結、蒸発等の影響を受け易
い欠点を有する。特に温度変化の影響が大きく連通管に
は水あるいは軽油等の計測液を連通させるので、外気温
度の変化による液体の膨張や収縮があると、沈下または
隆起しているような現象として記録上現れてしまう。ま
た温度上昇による気泡の発生も測定精度に影響する。
【0005】そこで従来は、断熱対策として連通管にグ
ラスウールを巻いたりしていたが、直射日光の当たって
いる部分と日影の部分等外部環境か大きく異なる場合に
はやはり計測液に温度差が生じ高い精度を得ることがで
きなかった。
【0006】本発明は、かかる点に鑑みなされたもの
で、その目的とする処は、外気温度の影響を受けず高精
度の測定ができる鉛直変位計を供する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用】上記目的を達
成するために、本発明は、複数の測定点にそれぞれ配設
された鉛直変位検出器の間を計測液で連通すべく連通管
で接続した連通管式鉛直変位計において、前記複数の連
通管の外周を一連の流体管で覆い、同流体管の内部に流
体を流すようにした鉛直変位計である。
【0008】各連通管の外側を覆って流体が流れるの
で、外部環境の影響を遮断して連通管の内側の計測液の
温度条件を各測定点で等しくし安定させることができ測
定精度を向上させることができる。
【0009】
【実施例】以下図1に図示した本発明の一実施例につい
て説明する。本実施例は隆起沈下計に関するもので、不
動点たる基台1の上に基準タンク2が設置されており、
基準タンク2内には基準槽3が所定の高さに設置され、
その上方には補助タンク4があり、基準タンク2の底に
溜まった水は、揚水管6を介してポンプ5により補助タ
ンク4に揚水され、補助タンク4から点滴技法により基
準槽3に注水する。
【0010】基準槽3は、水を一杯に貯め、さらに補助
タンク4からの注水により常時微量のオーバーフローを
生じて常に一定高さの液面を維持するようにした水盛り
式の基準槽である。
【0011】基準槽3からは連通管7が延出し、連通管
7は基準タンク2を貫通して外部へ延び基準タンク2の
近傍の測定基準点に設置された鉛直変位検出器10内に挿
入されかつ鉛直変位検出器10から抜け出て、さらに連通
管7は最初の測定点1に設置された鉛直変位検出器1
11 、測定点2に設置された鉛直変位検出器112 、……
測定点n-1 に設置された鉛直変位検出器11n-1 を順次貫
通し、最後の測定点nに設置された鉛直変位検出器11n
に挿入した処で先端部を閉塞されている。
【0012】各鉛直変位検出器10、111 、112 ……11n
内にはそれぞれ圧力センサー12が内蔵されていて、検出
器内を貫通する連通管7から枝管8が分かれて各圧力セ
ンサー12に至っている。
【0013】各鉛直変位検出器10、111 、112 ……11n
は、その圧力センサー12が基準槽3に貯まった水の水面
より常に下方に位置するように配置され、基準槽3から
連通管7によって導かれた計測水は各鉛直変位検出器1
0、111 、112 ……11n の圧力センサー12に至って静止
状態にある。
【0014】なお各枝管8の圧力センサー12に至る上部
には図示されないが空気抜きのバルブがそれぞれ設けら
れている。
【0015】圧力センサー12がそれぞれ収められている
各検出器内の内部空間13からは通気管14がそれぞれ延出
しており、基準タンク2の内部に開口を有して外部に延
びる統合通気管15に前記各通気管14は接続して各検出器
内の内部空間13と基準タンク2内の空間とを連通状態と
して、大気中の風やエアーポケットなどの気圧の影響を
各圧力センサー12が受けないようにしている。
【0016】なお各圧力センサー12から延出する信号線
16は導管17に導かれて表示器(図示せず)に集合され各
圧力センサー12の検出値をそれぞれ表示するようになっ
ている。
【0017】以上のような連通管式隆起沈下計におい
て、本実施例では、各鉛直変位検出器10、111 、112
…11n の外周を外殻部材21で覆い、連通管7を内管とし
て流体管21が連通管7を覆って2重管構造を形成して、
この流体管20が各外殻部材21を連結するとともに基準タ
ンク2と鉛直変位検出器10との間の連通管7も覆ってい
る。
【0018】そして基準タンク2内に設けられたもう1
つのポンプ25により揚水管26を介して基準タンク2内の
貯溜水がくみ上げられ供給管27より外部に延出して前記
流体管20の上流端に連結されている。
【0019】また前記統合通気管15も流体管23により覆
われていて2重管を構成しており、前記流体管20の下流
端に接続された外殻部材21と流体管23とを連結流体管22
が連結している。流体管23の基準タンク2に達した下流
端からは排出管28が延出し、基準タンク2内に嵌入して
貯溜水にまで達している。
【0020】したがってポンプ25により揚水管26を介し
てくみ上げられた水は、供給管27により流体管20に流入
し連通管7の周囲を連通管7に沿って流れ外殻部材21の
内部を満たして鉛直変位検出器10の所要部外側を流れ、
同様にして測定点1、2……nに設けられた鉛直変位検
出器111 、112 ……11n およびこれらの外殻部材21を連
結する流体管20を順次巡回して連結流体管22を通り、今
度は統合通気管15を覆う流体管23内を統合通気管15に沿
って流れ最後に排出管28より基準タンク2内に戻り排出
される。
【0021】この揚水管26、供給管27、流体管20、外殻
部材21、連結流体管22、流体管23、排出管28を順次流れ
る水の流水速度は極めて緩慢であり、この流水により外
部環境から連通管7、鉛直変位検出器10、111 、112
…11n の所要部、統合通気管15を遮断して温度状態を略
一定にすることができる。
【0022】したがって各鉛直変位検出器10、111 、11
2 ……11n 内における水の膨張や収縮は、同じ温度条件
下で同じように起こるので相対的な差は生じない。流体
管21を流れる水の温度を適切に保つようにすれば気泡の
発生も防止することができる。
【0023】また流体管23を流れる流水により統合通気
管15は全体に亘って一定温度に保たれ、よって通気管14
を通じて各鉛直変位検出器10、111 、112 ……11n の内
部空間13も同じ気圧状態に保たれる。
【0024】そこで各鉛直変位検出器10、111 、112
…11n の圧力センサー12は外部環境から極力遮断されて
概ね測定点における鉛直変位のみを検出することがで
き、測定精度を大幅に向上させることができる。基準槽
3が水盛り式で各鉛直変位検出器111 、112 ……11n
鉛直変位にして±約500mm 程度は測定可能であり、測定
範囲は広い。
【0025】なお基準タンク2の底には加熱ヒータ30が
配置されており、貯溜水を温めることが可能で、冬期に
連通管7内での水の凍結を防止して常に安定した測定が
できるようにしている。温度制御のため水温計31も備え
ている。
【0026】従来気泡の影響を避けるために水の空気抜
きを行っており、通常空気抜きに長期間を要してした
が、本実施例の如く各検出器の温度状態を同一にするこ
とができると、空気抜きもそれ程厳格に行わなくても各
検出器が同じ条件下にあるので精度を上げることができ
空気抜き期間を大幅に短縮できる。
【0027】次に別の実施例を図2に基づき説明する。
連通管式隆起沈下計としての基本構造は前記実施例と同
じであるので、同じ部材は同じ符号を用いることにす
る。
【0028】本実施例では前記実施例で水を流した流体
管20、外殻部材21に空気を流通させるものであり、別途
エアコンプレッサー40が設けられ、供給管41を介して流
体管20の上流端に連結されている。
【0029】そして流体管20が連結した最後の測定点n
の外殻部材21からは排出管42がある程度の長さlを有し
て延出していて、空気排出による振動を鉛直変位検出器
11nに与えないようにしている。したがって前記実施例
のポンプ25、連結流体管22、通気管14を覆う流体管23
は、本実施例では設けられていない。
【0030】本実施例の如く、連通管7、鉛直変位検出
器10、111 、112 ……11n の所要部をエアコンプレッサ
ー40から供給される空気の流れによって外部環境から遮
断するだけでも各測定点での温度の影響を回避して高精
度の鉛直変位を測定することができる。
【0031】以上の実施例では、計測液に水を用いたが
軽油でもよい。また各鉛直変位検出器10、111 、112
…11n において水圧を直接圧力センサー12によって検出
して鉛直変位を測定していたが、検出器としては水圧を
一担ベローズの伸縮に変換し、このベローズの動きを差
動トランスで電圧に変えて測定するものあるいは水面を
光学的に検出するものなど種々あるが、いずれも連通管
を用いるものについては本発明は適用可能で、測定精度
を向上させることができる。
【0032】次に水準器に適用した例を図3に示し説明
する。本実施例の水準器は連通管式の水準器であり、前
記実施例とは異なり水盛り式ではなく、基準となる鉛直
変位検出器50および各測定点に配置される鉛直変位検出
器511 、512 、……51n 内の各水槽を連通管52により連
通し、各水槽を同程度の高さに保ち水面を常に水槽内の
所定範囲内にあるようにして使用するもので、狭い測定
範囲で相対的な鉛直変位差を高精度に検出しようとする
ものである。
【0033】各鉛直変位検出器50、511 、……51n は基
台53と箱状のケーシング54で覆われ、ケーシング54の上
部には取手55が取り付けられ、取手55に隣接して信号ケ
ーブル56が延出してデジタル表示器57に至っている。
【0034】各鉛直変位検出器50、511 、……51n は、
連通管52のほかに連通管52と平行に通気管58が連結して
おり、連通管52は検出器内部で枝管に分岐して各水槽に
連なり、各水槽の上方空間は通気管58により連通してい
る。水槽の上方空間には水面の検出器に対する相対高さ
を検出する光センサーが設けられている。
【0035】そして連通管52および通気管58はともに流
体管60、62によりそれぞれ覆われて2重管構造をしてお
り、各鉛直変位検出器511 、512 、……51n を貫通して
一本の流水路を形成し、両流体管60、62は最後の測定点
nの鉛直変位検出器51n において連結流体管61により連
結されている。
【0036】そして別途用意されたポンプ63内蔵の給排
タンク64から延出した供給管65、排出管66が測定基準点
にある鉛直変位検出器50の連通管52、通気管58との接合
部にそれぞれ連結されている。
【0037】したがって給排タンク64に貯溜された水を
ポンプ63がくみ上げ供給管65を介して流体管60に送水す
ると連通管52の周囲を流れ、流体管62より連結流体管61
に廻り込んで通気管58の周囲を流れ排出管66を介して再
び給排タンク64に戻る。
【0038】このように連通管52および通気管58は、そ
の周囲を水が流れ外部環境から遮断されているので、測
定点毎に外部温度が異なっても各鉛直変位検出器50、51
1 、……51n 内の水槽内計測液の温度状態を同じくする
ことができ、よって相対的な鉛直変位差を高精度に検出
することができる。測定範囲は狭いが水準器として水平
状態にあるか否かを高精度に検出することができる。
【0039】本実施例は、水盛り式の鉛直変位計ではな
いので、基準タンクや基準槽への水のくみ上げ用ポンプ
等を必要とせず小型軽量化が可能で各鉛直変位検出器5
0、511 、512 、……51n および給排タンク64が取手55
を有し持ち運びが容易にできるようになっている。
【0040】
【発明の効果】本発明は、各連通管の周囲を流体が巡回
し外部環境の影響を遮断するので、計測液の温度条件を
各測定点で等しくし安定させることができ複数の測定点
における鉛直変位を高精度に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例の隆起沈下計の全体構成
図である。
【図2】別実施例の隆起沈下計の全体構成図である。
【図3】さらに別実施例の水準器の全体構成図である。
【符号の説明】
1…基台、2…基準タンク、3…基準槽、4…補助タン
ク、5…ポンプ、6…揚液管、7…連通管、8…枝管、
10…鉛直変位検出器、111 、112 、……11n …鉛直変位
検出器、12…圧力センサー、13…内部空間、14…通気
管、15…統合通気管、16…信号線、17…導管、20…流体
管、21…外殻部材、22…連結流体管、23…流体管、25…
ポンプ、26…揚水管、27…供給管、28…排出管、30…加
熱ヒータ、31…水温計、40…エアコンプレッサー、41…
供給管、42…排出管、50…鉛直変位検出器、511 、5
12 、……51n …鉛直変位検出器、52…連結管、53…基
台、54…ケーシング、55…取手、56…信号ケーブル、57
…デジタル表示器、58…通気管、60…流体管、61…連結
流体管、62…流体管、63…ポンプ、64…給排タンク、65
…供給管、66…排出管。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の測定点にそれぞれ配設された鉛直
    変位検出器の間を計測液で連通すべく連通管で接続した
    連通管式鉛直変位計において、 前記複数の連通管の外周を一連の流体管で覆い、同流体
    管の内部に流体を流すようにしたことを特徴とする鉛直
    変位計。
JP17588093A 1993-06-24 1993-06-24 鉛直変位計 Pending JPH0712561A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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