JPH07125589A - エアバッグ - Google Patents

エアバッグ

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Publication number
JPH07125589A
JPH07125589A JP5274258A JP27425893A JPH07125589A JP H07125589 A JPH07125589 A JP H07125589A JP 5274258 A JP5274258 A JP 5274258A JP 27425893 A JP27425893 A JP 27425893A JP H07125589 A JPH07125589 A JP H07125589A
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JP
Japan
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airbag
sewing
gas
sewn
occupant
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Application number
JP5274258A
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English (en)
Inventor
Kazuo Inaba
和男 稲葉
Izumi Sato
泉 佐藤
Hidemi Tomono
秀躬 伴野
Mitsugi Yamada
貢 山田
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Nihon Plast Co Ltd
Original Assignee
Nihon Plast Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エアバッグを迅速かつ偏平に展開する。 【構成】 乗員に対向する上側基布15と、ステアリング
ホイール本体側の下側基布との周辺部を封着部17にて封
着して、袋状のエアバッグ11を形成する。下側基布16の
略中央部に、ガスを噴射するインフレータを挿入するガ
ス導入口18を形成する。上側基布15と下側基布とを、複
数箇所の縫製部24にて縫い合わせる。各縫製部24は、エ
アバッグ11の内周側に設けた基部25から外周側に向かっ
て縫製本体部26を延設し、これらの縫製本体部26の先端
部に膨出制限部29を形成して構成する。インフレータか
らガスを噴射すると、エアバッグ11が偏平状に展開し、
次いで、基部25から縫製部24の糸が順次切断して、乗員
側に膨張する。 【効果】 縫製部24が一気に切断すること、および、こ
の縫製部24が切れ残ることを防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、ガスの流入に
より膨張展開して自動車などの乗員を保護するエアバッ
グに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車のステアリングホイールや
インストルメントパネルなどに備えられたエアバッグ装
置が用いられている。そして、このエアバッグ装置は、
通常時は折り畳んで収納された袋状のエアバッグと、衝
撃センサに制御されて急激にガスを噴射するインフレー
タとなどから構成されている。そして、自動車が衝突な
どした際に、インフレータからエアバッグの内部に急激
にガスを噴射し、このエアバッグを乗員の前面に膨張展
開させることにより、乗員がステアリングホイールのリ
ム部やフロントガラスなどに衝突することを防止し、こ
の乗員を衝突の衝撃から保護するようになっている。
【0003】そこで、このエアバッグは、内部に急激に
ガスを充填して瞬間的に膨張展開することが必要である
とともに、乗員の前面に偏平な形状で広く膨張展開する
ことが求められている。
【0004】この点、例えば、特公昭56−43890
号公報に記載されているように、エアバッグの内部に別
体の挿入体を設けた構成が知られている。そして、この
挿入体は、ステアリングホイール本体のインフレータ近
傍の底部と、エアバッグの乗員側に面する中央部とを連
結する吊り紐を有し、この挿入体の吊り紐によって、展
開途中のエアバッグ中央部の突出寸法を規制し、エアバ
ッグを偏平に膨張展開させるようになっている。
【0005】しかしながら、この特公昭56−4389
0号公報に記載された構成では、エアバッグの内部に別
体の挿入体を設けるため、エアバッグの構造が複雑にな
り、エアバッグ装置の製造コストが上昇するとの問題を
有している。また、この構成では、展開途中のエアバッ
グの突出を挿入体の吊り紐によって規制するため、エア
バッグの慣性力により、エアバッグの中央部が展開終了
時にステアリングホイール本体側にへこむように変形す
ることがあるとの問題を有している。
【0006】また、例えば、実開平2−71051号公
報に記載されたエアバッグが知られている。このエアバ
ッグは、乗員側に面する表側の基布と、ステアリングホ
イール本体側に位置する裏側の基布との周辺部を縫い合
わせて袋状に形成されており、裏側の基布の中央部に
は、インフレータを挿入する通孔が形成されている。
【0007】さらに、このエアバッグには、表側の基布
と裏側の基布とが糸などにより互いに平面視略扇形状に
縫い合わされた縫着部が形成されている。そして、この
縫着部は、インフレータを囲むようにして複数箇所に形
成されているとともに、これらの縫着部同士の間には、
放射状をなす連通部が形成され、エアバッグ内部のイン
フレータ近傍と外周部近傍とを連通させている。
【0008】そして、インフレータからガスが噴射され
た際には、このガスは、まず、連通部を通ってエアバッ
グの外周部近傍に充填されて、エアバッグが偏平状に展
開される。そして、エアバッグ内部のガスの圧力が所定
の値以上に上昇すると、このエアバッグが膨張する圧力
により、各縫着部の糸が切断されて、エアバッグが一気
に乗員側に膨張するようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記実
開平2−71051号公報に記載の構成では、エアバッ
グの外周部近傍にガスが充填された後、エアバッグ内部
のガスの圧力が所定の値以上に上昇した状態で、各縫着
部の糸が切断されて、エアバッグが一気に乗員側に膨張
するため、糸を切断させるタイミングの制御が煩雑であ
り、エアバッグの製造コストが上昇するとの問題を有し
ている。
【0010】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、ガスを流入させることにより、偏平状に、かつ、
円滑に展開できるとともに、製造コストを低減すること
ができるエアバッグを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のエアバッグは、
乗員に対向する表側の基布と、略中央部にガスを導入す
るガス導入口を設けた裏側の基布との周辺部を封着部に
て互いに封着してなるとともに、これら表側の基布と裏
側の基布とを互いに離反可能に縫着してなる縫製部を有
し、前記ガス導入口からのガスの流入の圧力により前記
縫製部を離反させて膨張展開するエアバッグにおいて、
前記縫製部は、前記エアバッグの内周側から外周側に向
かって形成されているとともに、前記封着部近傍に位置
して、かつ、この封着部から離間して、離反の進行を制
限する膨出制限部が形成されたものである。
【0012】
【作用】本発明のエアバッグでは、エアバッグの表側の
基布と裏側の基布とを互いに縫着してなる縫製部が形成
され、この縫製部は、エアバッグの内周側から外周側に
向かって形成されているので、このエアバッグにガスを
流入させると、このエアバッグは、縫製部により乗員側
への突出が制限されつつ外周側までガスが充填されて偏
平に膨張展開されるとともに、ガスの流入の圧力によ
り、内周側から外周側に順次離反が進行して乗員側へ膨
張する。そして、縫製部には、封着部近傍に位置して、
かつ、この封着部から離間して、離反の進行を制限する
膨出制限部を形成したので、この封着部が一気に離反す
ることが防止されるとともに、この封着部の離反が確実
に行われる。
【0013】
【実施例】以下、本発明のエアバッグの一実施例の構成
を図面を参照して説明する。
【0014】図1ないし図3において、11はエアバッグ
で、このエアバッグ11は、図示しない自動車のステアリ
ングホイール本体の中央に位置するボス部に装着される
エアバッグ装置に折り畳んだ状態で収納されるようにな
っている。そして、このエアバッグ装置には、図示しな
い衝撃センサの制御に従い窒素ガスなどのガスを噴射す
る略円柱状のインフレータ12が設けられ、自動車が衝突
などした際に、側面部に形成した多数のガス噴射口12a
からエアバッグ11の内部にガスを急激に噴射して、この
エアバッグ11を乗員の前面に膨張展開させ、乗員がステ
アリングホイール本体のリム部やフロントガラスなどに
衝突することを防止するようになっている。
【0015】また、エアバッグ11は、平面略円形状をな
す2枚の布の周辺部を互いに縫い合わせ、容積約70リ
ットルで、ステアリングホイール本体のリム部を覆うと
ともに、乗員側に約40cmほど突出する偏平な袋状に形
成されている。すなわち、このエアバッグ11は、乗員側
に位置する表側の基布としての上側基布15と、ステアリ
ングホイール本体側に位置する裏側の基布としての下側
基布16とを有し、これらの上下側の基布15,16の周辺部
が、少なくとも一本の糸により強固に縫い合わされた封
着部17にて封着されている。
【0016】そして、下側基布16の中央部には、円孔状
のガス導入口18が形成され、このガス導入口18に、イン
フレータ12の上側部が挿入されるようになっている。さ
らに、このガス導入口18の周囲には、環状をなす2枚の
補強布19,20が縫い付けられて補強部21が形成されてい
る。そして、この補強部21には、リベット用の通孔21a
などが形成されており、この補強部21が、インフレータ
12や、ステアリングホイール本体に取り付けられる図示
しないベースプレートなどに対して、リベットおよびボ
ルトなどを用いて固着されるようになっている。また、
ステアリングホイール本体側の補強布20は、乗員側の補
強布19よりも径寸法が大きく外周側に向かって延設され
ている。
【0017】また、下側基布16には、1箇所あるいは複
数箇所に、円孔状のベントホール22が形成されており、
このベントホール22から、エアバッグ11に充填されたガ
スが排出されるようになっている。
【0018】そして、図1、図3ないし図5に示すよう
に、上側基布15と下側基布16とは、複数箇所に形成され
た縫製部24において、ナイロン製の上糸aおよび下糸b
により互いに縫い合わされている。そして、これらの縫
製部24は、図1に示すように、周辺部を縫い合わせた封
着部17と、ガス導入口18との間に位置し、これらの封着
部17およびガス導入口18からはいずれも離間した位置に
形成されているとともに、ガス導入口18を中心として互
いに約90度の角度を介して4箇所に回転対称形状に形
成されており、乗員から見て、それぞれ右上、左上、右
下、左下に位置するようになっている。
【0019】また、各縫製部24は、図1および図5に示
すように、補強部21上に形成した基部25から2条の縫製
本体部26が延設された略V字状をなし、エアバッグ11の
径方向を中心とする略線対称形状に形成されている。
【0020】そして、基部25は、エアバッグ11の周方向
を長手方向として直線状に形成され、上下側の基布15,
16および径寸法の大きい補強布20を縫い合わせるように
形成されている。
【0021】さらに、各縫製部24の両側の縫製本体部26
は、互いに所定の角度をなして拡開状に形成されてい
る。この角度は、例えば、エアバッグ11の容積が70リ
ットルで縫製部24が4箇所の場合には、約20度に設定
されているが、エアバッグ11の容積などに合わせて、適
宜調整されるようになっている。
【0022】また、この縫製本体部26には、直線状をな
す直線部27と、この直線部27の側方に突出するクランク
部28とが交互に設定されている。
【0023】さらに、各縫製本体部26の先端部に連続し
て、膨出制限部29が形成されている。この膨出制限部29
は、各縫製本体部26の外周側の先端部から、互いに接近
する方向に延設された第1の辺部29a と、この第1の辺
部29a の内側の端部から約60度屈曲されてエアバッグ
11の内周側に向かう第2の辺部29b とから構成されてい
る。そして、この膨出制限部29の第1の辺部29a は、エ
アバッグ11の半径寸法、すなわち、エアバッグ11の中心
から封着部17までの寸法の5分の4程度の位置に形成さ
れている。
【0024】また、図4に示すように、上糸aおよび下
糸bは、ミシンなどを用いて一定のピッチで縫い付けら
れており、上糸aは、300デニールから840デニー
ルの太さのナイロン製の糸が用いられているのに対し
て、下糸bは、800デニールから1300デニールの
ナイロン製の糸が用いられており、上糸aよりも下糸b
の引っ張り強度が強くなるように設定されている。ま
た、上糸aには、よく滑るように、縫製の際にシリコン
スプレーが塗布されている。
【0025】次に、本実施例の動作を説明する。
【0026】まず、衝撃センサが衝突などの衝撃を検出
した状態で、インフレータ12に充填された推進薬が点火
され、このインフレータ12の側面部に設けたガス噴射口
12aから高温高圧の窒素ガスが噴射される。
【0027】すると、このガスは、エアバッグ11の内部
に充填され、このエアバッグ11を膨張展開させ始める。
この状態で、上下側の基布15,16は各縫製部24により縫
い合わされているため、上側基布15の中央部は直ちに乗
員側に突出することなく、ガスは各縫製部24同士の中間
部を通過して周辺部に充填され、エアバッグ11はステア
リングホイール本体を覆うようにして乗員の前面に偏平
状に展開する。
【0028】そして、このエアバッグ11の展開過程にお
いて、エアバッグ11の内圧が一定限度まで高まると、す
なわち、上下側の基布15,16が離反しようとする圧力が
一定の値を越えると、各縫製部24の内側端に位置する基
部25に圧力が集中して、この基部25から上下側の基布1
5,16を縫い合わせた上下の糸a,bの少なくとも一方
が切断される。
【0029】そして、さらにガスが流入すると、各縫製
部24の縫製本体部26に沿って上下の糸a,bの切断が進
行する。このとき、各縫製部24は、エアバッグ11の内周
部から外周部に向かって拡開するように略V字状に形成
されているため、内周側から外周側に順次離反が進行
し、エアバッグ11が徐々に膨張して乗員側に突出する。
【0030】続いて、各縫製部24の膨出制限部29も完全
に切断されて上下の基布15,16が離反し、自動車の衝突
時から約0.03秒後に、エアバッグ11は乗員側に約4
0cm突出し、かつ、ステアリングホイール本体のリム部
を覆う所定の形状に膨張展開する。この状態で、エアバ
ッグ11は、前側に倒れ込む乗員を受け止めてステアリン
グホイール本体のリム部やフロントガラスへの衝突を防
止し、その後、ベントホール22からガスを排出して急速
に縮小し、乗員の視界を確保するようになっている。
【0031】このように、本実施例のエアバッグ11によ
れば、エアバッグ11の上下側の基布15,16を各縫製部24
にて縫い合わせたため、エアバッグ11を乗員の前面に偏
平状に展開できるとともに、各縫製部24を、エアバッグ
11の内周部から外周部に向かって形成し、外周側の先端
部に膨出制限部29を形成したため、内端部の基部25から
切断を開始させた後、両側の縫製本体部26の内周側から
外周側に順次離反を進行させ、続いて膨出制限部29を切
断させて、エアバッグ11を徐々に膨張させて乗員側に円
滑に突出させることができ、エアバッグ11の乗員側に向
かう衝撃力を小さくすることができる。
【0032】また、切断しにくい膨出制限部29は各縫製
部24の外周側に形成したため、エアバッグ11の内圧があ
まり高くない状態から切断を開始させて、各縫製部24を
基部25から徐々に離反させることができる。そこで、折
り畳んだエアバッグ11を展開させる展開過程と、各縫製
部24を切断させながら乗員側に突出させる過程とを同時
に進行させることができ、エアバッグ11を展開させる工
程と、縫製部を切断して膨張させる工程とを順次行う構
成に較べて、エアバッグ11を迅速に所定の形状に膨張展
開させることができる。
【0033】さらに、膨出制限部29は、エアバッグ11の
半径寸法の5分の4程度の位置に形成されており、外周
部の封着部17から離間して形成されているため、各縫製
部24が切れ残ることなく、エアバッグ11を確実に所定の
形状に展開することができる。
【0034】また、各縫製部24に直線部27とクランク部
28とを交互に形成したため、クランク部28にて離反の進
行を遅らせて、エアバッグ11の上下側の基布15,16を縫
い合わせた各縫製部24が一気に切断されることをより確
実に防止することができる。
【0035】さらに、エアバッグ11の内部に別体の挿入
体などを組み込む必要がないため、エアバッグ11の構造
を単純化でき、エアバッグ11の製造コストを低減するこ
とができる。
【0036】そして、補強部21を構成する2枚の補強布
19,20のうち、ステアリングホイール本体側の補強布20
は径寸法が大きく形成され、この補強布20上に縫製部24
の基部25が形成されているため、この基部25に応力が集
中しても、下側基布16が損傷を受けることなどを防止す
ることができる。
【0037】さらに、縫製部24の基部25は、エアバッグ
11の周方向を長手方向とする直線状に形成されているた
め、基部25に加わる応力が若干分散され、下側基布16の
損傷などを防止しつつ、縫製本体部26の上下の糸a,b
の切断を開始させることができる。
【0038】また、上記の実施例では、図1に示すよう
に、ガス導入口18を中心として互いに約90度の角度を
介して4箇所に縫製部24を形成し、これらの縫製部24を
乗員から見て、それぞれ右上、左上、右下、左下に配置
したので、下側方向にガスを迅速に充填させ、エアバッ
グ11を乗員の腹部方向に迅速に展開させて、ステアリン
グホイール本体からの離間寸法の小さい乗員の腹部をよ
り迅速かつ確実に保護することができる。そして、エア
バッグ11を折り畳んで収納する際に、乗員の腹部方向に
展開する部分を最後に折り畳んでおくことにより、この
部分を最初に展開させて、乗員の腹部方向により迅速に
展開させることができる。
【0039】なお、上記の実施例では、図5などに示す
ように、縫製本体部26の先端部に第1および第2の辺部
29a ,29b を有した膨出制限部29を形成したが、例え
ば、図6に示すように、縫製本体部26の先端部から互い
に離間する方向に延設された膨出制限部31や、図7に示
すように、多数回屈曲された膨出制限部32や、図8に示
すように、縫製本体部26の外側でかつエアバッグ11の内
周側に向かう方向に屈曲された膨出制限部33や、縫製本
体部26の内側でかつエアバッグ11の内周側に向かう方向
に屈曲された膨出制限部34などを形成することもでき
る。
【0040】また、上記の実施例では、図5などに示す
ように、縫製部24の内側の端部に、エアバッグ11の周方
向を長手方向とする直線状の基部25を形成したが、図6
などに示すように、基部25を鋭角状の角部として、より
迅速に縫製部24の上下の糸a,bの切断を開始させるこ
ともできる。
【0041】そして、上記の実施例では、図1などに示
すように、縫製部24をエアバッグ11の4箇所に形成した
が、図10に示すように、縫製部24を約120度の角度
を介して3箇所に形成し、あるいは、図11に示すよう
に、約72度の角度を介して5箇所に形成することもで
きる。そして、このような場合にも、乗員の腹部近傍に
縫製部24を形成しないことにより、エアバッグ11を乗員
の腹部方向に迅速に展開させることができる。
【0042】また、図12に示すように、例えば3箇所
に縫製部24を形成するとともに、1箇所に他の縫製部24
よりも引っ張り強度の小さい糸で作った脆弱な縫製部24
a を形成し、この脆弱な縫製部24a を乗員の腹部方向に
配置することにより、エアバッグ11を乗員の腹部方向に
迅速に展開させることができる。
【0043】また、この縫製部24は、例えば、図13に
示すように、鋭角状の基部25から製本体部26を階段状を
なして順次拡開する形状に形成し、あるいは、図14に
示すように、製本体部26を傾斜した階段状に形成するこ
ともできる。
【0044】このように、縫製部24は、エアバッグ11の
大きさや形状、材質などの仕様に合わせて、適宜形状、
個数などを設定することができる。
【0045】さらに、上記の各実施例では、縫製本体部
26の長手方向から側方に突出したクランク部28を形成す
ることにより、糸a,bの切断の進行速度を調整して、
エアバッグ11の突出速度を調整したが、このようなクラ
ンク部28に代えて、図15に示すように、縫製ピッチを
部分的に小さく変更して形成したピッチ変更部36にて形
成することもできる。
【0046】そして、このようなピッチ変更部36を形成
することによっても、糸a,bが一気に切断されて縫製
部24が一気に離反することを防止し、エアバッグ11を円
滑に膨張展開させることができるとともに、縫製工程の
工程数を削減して、エアバッグ11の製造コストを低減す
ることができる。
【0047】さらに、例えば、上記の各実施例の側方に
突出したクランク部28と、縫製ピッチの変更によるピッ
チ変更部36とを適宜組み合わせることもでき、あるい
は、これらのクランク部28やピッチ変更部36を形成しな
いこともできる。
【0048】なお、上記の各実施例において、エアバッ
グ11が膨張展開する際には、慣性力が働き、この慣性力
は外周部に近付くにつれてしだいに強くなるため、縫製
部24を離反させる力もエアバッグ11の外周部に近付くに
つれて大きくなる。そこで、エアバッグ11の外周部に近
付くにつれて、縫製部24の各部の縫い付けピッチを狭く
して、あるいは、クランク部28の突出寸法を大きくし
て、離反に要する力を大きくすることにより、エアバッ
グ11をより円滑に膨張展開させることができる。
【0049】さらに、エアバッグ11は、最後に折り畳ん
だ部分が最初に展開し、最初に折り畳んだ部分が最後に
展開するが、このエアバッグ11を折り畳む形状によって
は、最後に折り畳んだ部分が展開する際に、エアバッグ
11を展開させるガスの圧力が弱くなることがある。そこ
で、このようにガスの圧力が弱くなる部分については、
縫製部24の糸a,bの強度を弱くしたり、部分的に縫製
部24を形成しないことにより、エアバッグ11をより円滑
に膨張展開させることができる。
【0050】また、上記の各実施例では、ナイロン製の
上糸aおよび下糸bを用いて縫製部24を形成したが、例
えば、1本あるいは3本以上の糸を用い、あるいは、ナ
イロン以外の糸を用いてもよく、さらには、接着剤など
を用いて上側基布15と下側基布16とを離反可能に接着す
ることもできる。
【0051】そして、上記の各実施例は、ステアリング
ホイールに備えられるエアバッグ装置のエアバッグ11に
ついて説明したが、例えば、助手席乗員用のエアバッグ
や、後部座席の乗員用のエアバッグにも適用することが
できる。
【0052】
【発明の効果】本発明のエアバッグによれば、エアバッ
グの表側の基布と裏側の基布とを互いに縫着してなる縫
製部が形成され、この縫製部は、エアバッグの内周側か
ら外周側に向かって形成されているため、このエアバッ
グにガスを流入させると、このエアバッグは、縫製部に
より乗員側への突出が制限されつつ外周側までガスが充
填されて偏平に膨張展開されるとともに、ガスの流入の
圧力により、内周側から外周側に順次離反が進行して乗
員側へ膨張する。そして、縫製部には、封着部近傍に位
置して、かつ、この封着部から離間して、離反の進行を
制限する膨出制限部を形成したため、この封着部が一気
に離反することを防止できるとともに、この封着部を確
実に離反させることができる。そこで、エアバッグを、
乗員側への急激な突出を抑制しつつ乗員側へ円滑に膨張
展開させることができる。また、構造が単純で、エアバ
ッグの製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエアバッグの一実施例を示す平面図で
ある。
【図2】同上エアバッグおよびインフレータの説明図で
ある。
【図3】同上エアバッグの一部の断面図である。
【図4】同上縫製部の断面図である。
【図5】同上縫製部の平面図である。
【図6】本発明の縫製部の他の実施例を示す平面図であ
る。
【図7】本発明の縫製部の他の実施例を示す平面図であ
る。
【図8】本発明の縫製部の他の実施例を示す平面図であ
る。
【図9】本発明の縫製部の他の実施例を示す平面図であ
る。
【図10】本発明のエアバッグの他の実施例を示す平面
図である。
【図11】本発明のエアバッグの他の実施例を示す平面
図である。
【図12】本発明のエアバッグの他の実施例を示す断面
図である。
【図13】本発明の縫製部の他の実施例を示す平面図で
ある。
【図14】本発明の縫製部の他の実施例を示す平面図で
ある。
【図15】本発明の縫製部の他の実施例を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
11 エアバッグ 15 表側の基布としての上側基布 16 裏側の基布としての下側基布 17 封着部 18 ガス導入口 24 縫製部 29 膨出制限部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 貢 静岡県富士市青島町218番地 日本プラス ト株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乗員に対向する表側の基布と、略中央部
    にガスを導入するガス導入口を設けた裏側の基布との周
    辺部を封着部にて互いに封着してなるとともに、これら
    表側の基布と裏側の基布とを互いに離反可能に縫着して
    なる縫製部を有し、前記ガス導入口からのガスの流入の
    圧力により前記縫製部を離反させて膨張展開するエアバ
    ッグにおいて、 前記縫製部は、前記エアバッグの内周側から外周側に向
    かって形成されているとともに、前記封着部近傍に位置
    して、かつ、この封着部から離間して、離反の進行を制
    限する膨出制限部が形成されたことを特徴としたエアバ
    ッグ。
JP5274258A 1993-11-02 1993-11-02 エアバッグ Pending JPH07125589A (ja)

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