JPH0712511A - 光センサ式検出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 被検対象物を上下に相対する光センサと投光
器間の空間に介在させて、側端位置などを検出する光セ
ンサ式検出装置において、透明フィルムの利用で、汚れ
た液滴などの落下による投光器の汚損を簡易に旨く回避
できるようにする。 【構成】 本発明は上記形式の検出装置において、投光
器２の上側近くに、透明フィルムｆを投光器２に被さる
よう所要の範囲に亘り延在，展開させ一端側から他端側
へ通過させるためのガイド４を光センサ１の視野領域外
で設け、該ガイドの入り側にロール状に巻かれた軸支遊
転型の透明フィルムＦを、出側に一方が駆動回転，他方
が接触回転の挟圧型送りロール６を配設し、前記フィル
ムＦの軸８にブレーキ９を装架したことを特徴としてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は例えば、ストリップパス
ラインなどの被検対象物を上下に相対する光センサと投
光器間の空間に介在させて、側端位置などを検出する光
センサ式検出装置に関する。

【０００２】このような検出装置では、光センサの作動
を的確にするために、被検対象物下方の投光器又は光セ
ンサ（以下投光器を以って代表させる）が、ほこり，油
滴などの落下で汚れるのを防止することを望まれる。被
検対象物が鉄板等金属ストリップを水，アルカリ液など
のスプレーの下、ブラシロール機で研磨とかクリーニン
グするというような湿式ブラッシング工程のラインで
は、被検対象物下方の投光器が汚れた飛沫にさらされる
ことが多いので、特にそうである。

【０００３】防塵対策が、投光器の上方に透明カバーを
配置するというありふれた仕様では、所期の目的は旨く
達成されない。因みに、普通の透明カバーでは、それ自
体の汚れによる曇り、透光不全の問題が残り、光センサ
の的確な作動が得られないし、透明カバーに透明フィル
ムのロール状巻きを充て、それが投光器をカバーしてい
る区域が汚れると、新しい部分を繰り出したとしても、
その繰り出しがしわの発生なしに行われない限り、透明
フィルムの光透過が不均一つまり透光不全となり、あり
ふれたフィルム繰り出し手段によっては、しわの発生回
避は保証されない。

【０００４】

【従来の技術】従来、前述形式の検出装置において、上
記のような不都合なしに、透明カバーの設置を旨く有効
にすることについては開発されていない。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、前示
様式の検出装置において、防塵カバーとしての透明フィ
ルムの利用で、汚れた液滴などの落下による投光器又は
光センサの汚損を簡易に旨く回避できるようにするにあ
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題解決のため本発
明は、光センサと投光器が上下又はその逆に相対して配
置された光センサ式検出装置において、投光器或いは光
センサの上側近くに、透明フィルムを前記投光器又は光
センサに被さるよう所要の範囲に亘って延在，展開させ
一端側から他端側へ通過させるためのガイドを光センサ
の視野領域外で設け、該ガイドの入り側にロール状に巻
かれた軸支遊転型の透明フィルムを、出側に一方が駆動
回転，他方が接触回転の挟圧型送りロールを配設し、該
ロール状透明フィルムの軸にブレーキを装架したことを
特徴としている。

【０００７】後に説明する理由によって、上記光センサ
式検出装置は、少なくとも光センサの視野領域に相当す
る範囲の透明フィルムを受止する透明受け板を備えてい
ることが好ましい。

【０００８】本明細書において、本発明に関し「光セン
サ」なる語は、テレビジョンカメラを含む広義の意味で
用いられている。このことは、特許請求の範囲の欄の記
載についても同様である。

【０００９】本明細書において、本発明に関し「光セン
サの視野領域外」とは、光センサが投光器の投光下、被
検対象物の投影を監視走査するのを妨げる空間領域を外
れた空間のことである。このことは、特許請求の範囲の
欄の記載についても同じである。

【００１０】

【実施例】次に、本発明の実施態様例を示す図面を参照
して、本発明を説明する。

【００１１】図で１が光センサ、２が投光器で、これら
は上下又はその逆に相対して配置される。図では光セン
サ１が上側，投光器２が下側の配置である。

【００１２】前記光センサ１と投光器２が対向する空間
に介在される被検対象物Ｐは、例えば、ブラシロール機
に通板される鉄，鋼等ストリップのパスラインであり、
光センサ１は、例えば当該ストリップが所定の左右（図
１の用紙の上下方向）関係位置を占めて通板されている
か否かを検知するべく、その側端位置を検出する用に供
せられる。光センサ１は、被検対象物Ｐの左右方向へあ
る広がりのある視野即ち検出能を有する。

【００１３】光センサ１は、被検対象物Ｐの幅即ち左右
方向へ移動可能とし、種々異なる被検対象物Ｐの幅に合
わせて、手動又はそれ自体公知の適宜の自動制御の下
に、所要の位置を占めるようにすることが好ましい。図
示の態様例がこのタイプであり、被検対象物Ｐの幅に相
当する方向に延在するガイドレール３に光センサ１が吊
架されている。

【００１４】被検対象物Ｐがブラシロール機に通板され
る鋼板等ストリップのパスラインの場合、板幅の異なる
ストリップ相互の溶接個所を検出するための光センサ１
０を必要に応じ配置することができる。該光センサ１０
は、ストリップの縦中心線上で前記溶接個所に施された
穿孔（図示せず）つまり溶接個所を検出する。この溶接
個所の検出は、溶接個所がブラシロール機のブラシロー
ル（図示せず）の個所を通過するとき、ブラシロールを
ストリップパスラインより引き離すのに資することがで
きる。溶接個所はブラッシングを必要としない。ストリ
ップパスラインからのブラシロールの引離しは、それ自
体公知の手段により行えばよい。

【００１５】投光器２（或いは光センサ１）の上側近く
を通る水平面上に、防塵カバーとしての透明フィルムＦ
のためのガイド４が設けられている。該ガイド４は、透
明フィルムｆを少なくとも光センサ１の視野領域の区域
に亘って延在，展開させ通過させるのに即応する長さ，
対向間隔のものであり、光センサ１の視野領域外の位置
を占める。ガイド４としては、被検対象物Ｐの長さ方向
（図１の用紙の表，裏方向、換言すると図４の左右方
向）に相対する内向き横型の１対の溝形部材によるもの
を充てることができる。

【００１６】必要ならば、前記透明フィルムｆの、少な
くとも光センサ１の視野領域に相当する範囲を支承する
透明受け板５を備えるとよい。該板５は、端部がガイド
４の溝部に嵌められて支持される。

【００１７】前記ガイド４の入り側にロール状に巻かれ
た軸支遊転型の透明フィルムＦが配置され、ガイド４の
出側に送りロール６が配置されている。ロール状の透明
フィルムＦは、防塵ボックス７に収容する方がよい。ロ
ール状透明フィルムＦは、その軸９でボックス７に軸支
される。ボックス７はフィルムＦのための引出し口７１
を有する。前記送りロール６は、一方が駆動回転，他方
が接触回転型で、透明フィルムｆを上下から挟む型のも
のである。送りロール６における駆動回転ロールには下
側ロールを、接触回転ロールには上側ロールを充てるこ
とができ、その上側ロールには、それの回転時のスリッ
プをなくするために、それ自体の重力又は別の重し、そ
の他により押下げ荷重を負荷するのがよい。前記下側ロ
ールは、モータＭにより伝動機構Ｔを通じ駆動される。

【００１８】前記ロール状透明フィルムＦの軸８には、
ブレーキ９が装架されている。ブレーキ９としては、一
端が固定体につながれ、他端側が軸８に周回されて、そ
の末端側に重し（図示せず）を取り付けた細引き、その
他によるブレーキバンドを充てることができる。

【００１９】ロール状透明フィルムＦを引出し口７１よ
り引き出し、ガイド４の入り側より出側へ通し、送りロ
ール６，６のニップにセットすると、投光器２（又は光
センサ１）の上側近くで、これら投光器２，光センサ１
間の被検対象物Ｐを横切る方向，前後方向へ透明フィル
ムｆがガイド４による案内の下、少なくとも光センサ１
の視野領域に亘って延在，展開される。透明フィルムｆ
の当該延在，展開区域は、投光器２（或いは光センサ
１）がほこり、汚れた液滴などの落下で透光（又は受
光）不全となるのをなくするのに寄与する。

【００２０】少なくとも光センサ１の視野領域に相当す
る範囲の透明フィルムｆが透明受け板５で支承されてい
るときは、透明フィルムｆの上記延在，展開区域の垂れ
下がりをなくし、当該区域の透光を均一に保持する。

【００２１】投光器２（或いは光センサ１）の上側近く
をカバーしている区域の透明フィルムｆが汚れると、送
りロール６，６の作動で透明フィルムｆの新しい部分を
引き出せば、投光器２（或いは光センサ１）の透光（又
は受光）不全の回避が再び得られる。

【００２２】防塵カバーとしての透明フィルムｆを引き
出す送りローラ６，６は、一方が駆動回転，他方が接触
回転の挟圧型であるため、厚みに関係なくフィルム送り
の円滑，直進性が保証される。従って、フィルムｆの供
給源であるロール状に巻かれたフィルムＦが軸支遊転型
で、その軸８にブレーキ９が装架されていることと共
に、ロール状フィルムの直径と無関係に、これを殆ど一
定の張力の下にしわ，ゆがみの発生なしに送りロール
６，６で簡易に旨く引き出し得る。

【００２３】

【発明の効果】以上説明したところから明らかなよう
に、本発明は冒頭に述べた様式の検出装置において、防
塵カバーとしての透明フィルムの利用で、ほこり，汚れ
た液滴などの落下による投光器又は光センサの汚損を簡
易に旨く回避することを達成する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を一部を縦断して示す立面図
である。

【図２】図１の装置の側面図を示す。

【図３】図１の装置における透明フィルム，ガイド及び
送りロールの系の平面図である。

【図４】図１のIV−IV線拡大断面図を示す。

【図５】図１の装置におけるロール状透明フィルム部の
拡大詳細図である。

【図６】図５の縦断側面図を示す。

【図７】図１の装置における送りロールの個所の拡大詳
細図である。

【図８】図７の縦断側面図を示す。

【符号の説明】

１，１０ 光センサ ２ 投光器 ４ ガイド ５ 透明受け板 ６ 送りロール ８ 軸 ９ ブレーキ Ｆ ロール状に巻かれた透明フィルム ｆ 透明フィルム

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 光センサと投光器が上下又はその逆に配
   置された光センサ式検出装置において、投光器或いは光
   センサの上側近くに、透明フィルムを前記投光器又は光
   センサに被さるよう所要の範囲に亘って延在，展開させ
   一端側から他端側へ通過させるためのガイドを光センサ
   の視野領域外で設け、該ガイドの入り側にロール状に巻
   かれた軸支遊転型の透明フィルムを、出側に一方が駆動
   回転，他方が接触回転の挟圧型送りロールを配設し、該
   ロール状透明フィルムの軸にブレーキを装架したことを
   特徴とする光センサ式検出装置。
2. 【請求項２】 請求項１記載の装置において、少なくと
   も光センサの視野領域に相当する範囲の透明フィルムを
   支承する透明受け板を備えた光センサ式検出装置。