JPH07123036B2 - 誘導結合プラズマ質量分析装置 - Google Patents

誘導結合プラズマ質量分析装置

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JPH07123036B2
JPH07123036B2 JP62162179A JP16217987A JPH07123036B2 JP H07123036 B2 JPH07123036 B2 JP H07123036B2 JP 62162179 A JP62162179 A JP 62162179A JP 16217987 A JP16217987 A JP 16217987A JP H07123036 B2 JPH07123036 B2 JP H07123036B2
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JP
Japan
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skimmer
sampling cone
potential
mass spectrometer
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浩三 御石
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Shimadzu Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 イ.産業上の利用分野 本発明は誘導結合プラズマをイオン源とする質量分析計
のイオン取込み部に関する。
ロ.従来の技術 誘導結合プラズマ(ICP)は大気圧のもとで形成される
プラズマであるが、これをイオン源とする質量分析法は
高感度が得られる。ICPからイオンを質量分析装置に導
入するにはICPが大気圧で、質量分析装置が真空である
から、圧力差によってプラズマを吸込む。具体的には従
来第5図に示すような構造が用いられていた。図でTは
プラズマトーチで横向きに設置され、右方からプラズマ
を形成するガスが送られてきてプラズマ炎Pを形成して
いる。1はサンプリングコーンと呼ばれ、このプラズマ
炎と対向しているオリフィスでプラズマ炎に向って突出
した円錐笠状の形で先端に0.4〜0.8mm程度の孔が穿たれ
ている。このサンプリングコーンの後方(図で左側)に
スキマーと呼ばれるもう一つのオリフィス2が配置され
ている。スキマー2も前方に突出した円錐形で先端に1m
m程度の孔が穿たれている。サンプリングコーン1とス
キマー2との間の空間は排気系に接続されて1Torr程度
の低真空に保たれている。スキマー2から左方の空間が
質量分析装置であって、10-4Torr以上の高真空に保たれ
ている。プラズマ炎Pはきわめて高温であるから、サン
プリングコーン1は銅或はニッケルで作られ水冷されて
いる。スキマーもニッケルで作られている。この構造で
サンプリングコーン1もスキマー2も同一電位で通常ア
ースされている。プラズマ炎Pも平均的にはアース電位
付近の一定電位と考えられるからイオンはこの構造から
は電気的な力を殆んど受けず、圧力差によって質量分析
装置内に進入する。
ハ.発明が解決しようとする問題点 上述したようにプラズマ炎は平均的にはアース電位で、
質量分析装置に取込まれるイオンも平均的には電気的な
力を受けないが、ICPは経時的に電位が変動しており、
このため、イオンも時間的に変化する電気的な力を受け
ている。この力の作用によって質量分析装置に取込まれ
るイオン量が時間的にゆらぎ定量分析結果にばらつきが
生じる。
本発明はICPをイオン源とする質量分析における上述し
た定量結果のばらつきを低減しようとするものである。
ニ.問題点解決のための手段 スキマーおよびあるいはサンプリングコーンを抵抗を介
して定電圧電源に接続した。
ホ.作 用 サンプリングコーンをアースした場合、プラズマ炎はサ
ンプリングコーンと接触しているのでアース電位と考え
てよく、この状態でスキマー電位を変えてスキマー電流
を測ると第2図のような関係が得られる。この図で電流
の正側は電子がスキマーに流れ込んでいることを示す
(即ち普通の電流とは逆向き)。スキマー電位が負側の
或値以下でスキマー電流がこの図で負になるのは、スキ
マーにイオン電荷が流入していることを示す。第2図で
電流の正の領域でも、スキマーに全くイオンが入射しな
いと云うことではなく、スキマーに入射する電子の方が
イオンより多いと云うことである。スキマー電流負の領
域も同様である。元来プラズマは正イオンと電子を等量
含んだ電気的に中性の気体であるから、電気的な作用力
がないときはスキマーに流入する正負の電荷は等しい。
スキマーが正電位のとき、スキマーに流入する電子が増
加するのはイオンが正電位のスキマーに反撥されるから
で、この反撥されるイオンの相当部分はスキマーの中心
孔を通して質量分析空間に進入している。即ちサンプリ
ングコーンの中心孔を通過したプラズマジェットに対し
てスキマーが静電レンズの作用をなし、スキマーが正電
位のとき、第4図に示すようにプラズマジェット中のイ
オンの流れを絞る結果、スキマーに入射するイオンより
スキマーの中心孔を通過するイオンが増加すると予想さ
れる。このことはスキマーを通過したイオン電流とスキ
マー電位との関係が第3図のようになることで略立証さ
れる。何れにしても、第3図の関係はサンプリングコー
ンに対するスキマーの電位をスキマー電位零の近辺で制
御することで質量分析空間に取込まれるイオン電流の値
を制御できることを示している。
上の関係はプラズマ炎とサンプリングコーンとの間の電
位が変動しても変らないがプラズマ炎とサンプリングコ
ーン間の電位変化はサンプリングコーンを通過する荷電
粒子の量を変化させる。実際にはプラズマ炎の抵抗およ
びプラズマ炎とサンプリングコーン間の接触電位差が存
在するので、プラズマ炎はサンプリングコーンと同電位
にはならなくて、色々な原因でプラズマ炎の電位は変動
している。今この変動の結果としてスキマー通過イオン
電流が減少したとすると、第2図の関係からスキマー電
位を上げることでスキマー通過イオン電流の減少を阻止
することができる。こゝで第2図と第3図の関係からス
キマー通過イオン電流の減少はスキマーに流入する電子
電流の減少に対応しているから、通常の電流としては外
部電源からスキマーに流入する電流の減少となり、スキ
マーと定電圧電源間の電圧降下が減少し、スキマー電位
が上昇しスキマー通過イオン電流を増加させる。このた
めサンプリングコーンを通過する荷電粒子の量の変化に
よるスキマー通過イオン電流の変化が抑制される。
上の説明はサンプリングコーン電圧をアース電位として
スキマーを抵抗を介して定電圧源に接続する場合につい
て説明したが、上述した関係はサンプリングコーンとス
キマー間の電位の関係で決まり、サンプリングコーンの
電位は直接には関与しない。従ってサンプリングコーン
とプラズマ炎との関係においても、サンプリングコーン
を抵抗を介して定電圧電源に接続することで、サンプリ
ングコーンを通過する荷電粒子の量の変化を圧縮するこ
とができる。
ヘ.実施例 第1図に本発明の一実施例を示す。図でTはプラズマト
ーチ、Sが本発明に系るイオン取込み部て、Mが質量分
析部、Dはイオン検出器である。プラズマトーチTは三
重管で中心管に試料を混入したキャリヤガスが供給さ
れ、中間管にプラズマ炎を形成するガス、外側管には冷
却ガスが供給される。これらのガスには通常アルゴンが
用いられる。Cは高周波コイルで高周波電流が供給さ
れ、その誘導作用でプラズマ炎Pが形成される。質量分
析部Mにおいて、Lはイオンレンズ系、Qは四重極型質
量分析器である。
イオン取込み部Sにおいて、1はサンプリングコーンで
先端をプラズマ炎に向けた円錐形をなし、中心に0.4〜
0.8mmの小孔11が穿ってある。2はサンプリングコーン
1の後方に配置されたスキマーで先端をサンプリングコ
ーンに向けた円錐形をなし、その頂点にサンプリングコ
ーンの小孔11より稍大きな1mm程度の開口21が穿ってあ
る。サンプリングコーンは水冷されるようになってい
る。スキマー2は周辺部が絶縁材22を介して質量分析部
Mの本体に取付けられている。サンプリングコーン1は
質量分析部本体に直接取付けられ、質量分析部本体はア
ースしてあるので、この実施例の場合サンプリングコー
ン1はアース電位になっている。スキマー2は抵抗Rを
介して定電圧電源Eに接続してある。定電圧電源Eは負
極側をアースし、正極側に抵抗Rが接続してあって、プ
ラズマ炎が形成されているとき矢印i方向に電流が流れ
て、スキマーは定電圧電源Eの正極電位より低い電位に
なっており、通常略々0電位付近になっているように抵
抗Rの値を調節しておく。サンプリングコーン1とスキ
マー2との間の空気はロータリポンプで排気されてお
り、質量分析部Mの排気系(不図示)と共に差動排気系
を構成している。
前述したようにスキマー通過イオン電流が減少するのは
スキマーに流入する電子電流の減少と対応しており、こ
の電子電流は定電圧電源Eからスキマーに流入する正電
流の減少に相当するから、抵抗Rにおける電圧降下が減
少し、スキマー電位は定電圧電源電位に近づく。つまり
スキマー電位が上昇してスキマー通過イオン電流を増加
させる方向にスキマー電位がシフトし、スキマー通過イ
オン電流の減少を抑制する。反対にスキマー通過電流が
増加したときはスキマー流入電子流が増加しているか
ら、定電流電源Eからスキマーに流れる電流が増え、ス
キマー電位を下げてスキマー通過イオン電流の増加を抑
制する。定電圧電源Eは装置動作状態でスキマーをサン
プリングコーンに対し略0電位にするためのものである
から、第2,第3図でスキマーの動作点を稍負側に設定す
るなら、定電圧電源Eはアースそのものでもよい。サン
プリングコーンを電源に接続する場合にはサンプリング
コーンとスキマー間の電位を適当に保つため、スキマー
に接続する定電圧電源の電圧はサンプリングコーンをア
ースする場合から変える必要がある。サンプリングコー
ンをプラズマより高電位になるようにすると、サンプリ
ングコーンを通過するイオンが増加するから、質量分析
部におけるイオン強度を向上させることができ、サンプ
リングコーンとその電源との間に抵抗を介在させること
で、サンプリングコーン通過イオン電流の変動を抑制で
きることはスキマーにおける場合と同様である。
ト.効 果 本発明によれば、スキマーおよびあるいはサンプリング
コーンを抵抗を介して定電圧電源に接続すると云うきわ
めて簡単な構成で、ICPの電位不安定による質量分析計
における検出イオン強度の変化を抑制でき、ICP質量分
析計の分析感度,分析精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の要部拡大縦断側面図、第2
図はスキマー電位とスキマー電流との関係のグラフ、第
3図はスキマー電位とスキマー通過イオン電流の関係グ
ラフ、第4図はスキマーの正電位によってイオンの流れ
が絞り込まれる状況を示す図、第5図は従来例における
イオン取込み部の縦断側面図である。 T……プラズマトーチ、S……イオン取込み部、M……
質量分析部、D……イオン検出器、1……サンプリング
コーン、2……スキマー、R……抵抗、E……低電圧電
源。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラズマ炎に対向するサンプリングコーン
    と、サンプリングコーンの後方に配置されたスキマーと
    の間を排気系に接続したイオン取込み部において、スキ
    マーおよびあるいはサンプリングコーンを抵抗を介して
    定電圧電源に接続したことを特徴とする誘導結合プラズ
    マ質量分析装置。
JP62162179A 1987-06-29 1987-06-29 誘導結合プラズマ質量分析装置 Expired - Lifetime JPH07123036B2 (ja)

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JP62162179A JPH07123036B2 (ja) 1987-06-29 1987-06-29 誘導結合プラズマ質量分析装置

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JPS647467A JPS647467A (en) 1989-01-11
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE102004045315A1 (de) * 2004-09-17 2006-03-30 Gesellschaft zur Förderung angewandter Optik, Optoelektronik, Quantenelektronik und Spektroskopie e.V. Flugzeit-Massenspektrometer

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6264043A (ja) * 1985-08-09 1987-03-20 Yokogawa Electric Corp 誘導結合プラズマ・質量分析計

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JPS647467A (en) 1989-01-11

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