JPH07122195A - 陰極線管のコンディショニング方法 - Google Patents
陰極線管のコンディショニング方法Info
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- JPH07122195A JPH07122195A JP26464693A JP26464693A JPH07122195A JP H07122195 A JPH07122195 A JP H07122195A JP 26464693 A JP26464693 A JP 26464693A JP 26464693 A JP26464693 A JP 26464693A JP H07122195 A JPH07122195 A JP H07122195A
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- Japan
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- ray tube
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- electron
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- Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 陰極線管の耐電圧特性を向上させ、かつ、陰
極線管使用機器の調整を容易にするための陰極線管のコ
ンディショニング方法を改善する。 【構成】 第2グリッドに付着した陰極からの蒸発物質
を除去する第2グリッド電子照射処理に際し、第1グリ
ッドに1Vの電圧を印加し、第2グリッドに600〜1
800Vの電圧を印加し、第3グリッドに−300〜−
4000Vの電圧を印加するとともに、陰極への印加電
圧を0〜150Vの範囲で変化させる。 【効果】 第2グリッド電子照射処理及び付加的なネッ
ク管の加熱手段による電子銃の不要な熱的ストレスや、
それによる電極の変形、歪、位置ズレの派生、ひいては
陰極線管のフォーカス性能や電子放射性能の変化を抑制
する。
極線管使用機器の調整を容易にするための陰極線管のコ
ンディショニング方法を改善する。 【構成】 第2グリッドに付着した陰極からの蒸発物質
を除去する第2グリッド電子照射処理に際し、第1グリ
ッドに1Vの電圧を印加し、第2グリッドに600〜1
800Vの電圧を印加し、第3グリッドに−300〜−
4000Vの電圧を印加するとともに、陰極への印加電
圧を0〜150Vの範囲で変化させる。 【効果】 第2グリッド電子照射処理及び付加的なネッ
ク管の加熱手段による電子銃の不要な熱的ストレスや、
それによる電極の変形、歪、位置ズレの派生、ひいては
陰極線管のフォーカス性能や電子放射性能の変化を抑制
する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は陰極線管の耐電圧特性
を向上させ、かつ、陰極線管使用機器の調整を容易にす
る陰極線管のコンディショニング方法に関する。
を向上させ、かつ、陰極線管使用機器の調整を容易にす
る陰極線管のコンディショニング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にカラー陰極線管は図2に示すよう
に、パネル1、ファンネル2、ネック部3からなるガラ
ス外囲器を有し、パネル1の内面にはシャドウマスク5
に対向して蛍光体膜4が形成され、ファンネル2の内面
にはファンネル壁面を貫通して取り付けられた図示して
ない陽極端子に印加された陽極電圧を導通内装黒鉛膜6
がネック部3にかけて延在している。また、ネック部3
には電子銃構体7が内蔵されており、この電子銃構体7
は、陰極8、第1グリッド9、第2グリッド10、第3
グリッド11、陽極12、シールドカップ13から構成
されている。そして陽極12とシールドカップ13は電
気的に接続され、シールドカップ13に取り付けられ内
装黒鉛膜6に接触するバルブスペーサコンタクト14を
介して前記陽極電圧が印加されるとともに、その他の電
子銃構体7の電極には、それぞれステム15から図示し
てないコネクタを介して所定の電圧が印加されている。
上記の如く構成されたカラー陰極線管の製造工程におい
ては、陰極8から電子流を安定して放出させるために、
排気工程中の活性化処理と真空封止切り後のエージング
工程が施される。また、安定した耐電圧特性を得るため
に、エージング工程の前後に、陽極に定格値の2〜3倍
の高電圧をパルス的に印加するスポットノッキング処理
を施すのが一般的である。
に、パネル1、ファンネル2、ネック部3からなるガラ
ス外囲器を有し、パネル1の内面にはシャドウマスク5
に対向して蛍光体膜4が形成され、ファンネル2の内面
にはファンネル壁面を貫通して取り付けられた図示して
ない陽極端子に印加された陽極電圧を導通内装黒鉛膜6
がネック部3にかけて延在している。また、ネック部3
には電子銃構体7が内蔵されており、この電子銃構体7
は、陰極8、第1グリッド9、第2グリッド10、第3
グリッド11、陽極12、シールドカップ13から構成
されている。そして陽極12とシールドカップ13は電
気的に接続され、シールドカップ13に取り付けられ内
装黒鉛膜6に接触するバルブスペーサコンタクト14を
介して前記陽極電圧が印加されるとともに、その他の電
子銃構体7の電極には、それぞれステム15から図示し
てないコネクタを介して所定の電圧が印加されている。
上記の如く構成されたカラー陰極線管の製造工程におい
ては、陰極8から電子流を安定して放出させるために、
排気工程中の活性化処理と真空封止切り後のエージング
工程が施される。また、安定した耐電圧特性を得るため
に、エージング工程の前後に、陽極に定格値の2〜3倍
の高電圧をパルス的に印加するスポットノッキング処理
を施すのが一般的である。
【0003】しかし、上記活性化処理やエージング工程
では、陰極8が活性化、エージングされるだけでなく、
同時に陰極8の表面に塗布されている電子放出物質16
(図3)から、その構成物質であるバリウムや酸化バリ
ウムが蒸発して、各電極の開口部に付着する。このう
ち、第2グリッド10では、図3に示すように第2グリ
ッド開口18の開口側壁部19や第3グリッド11に面
する側の開口周縁部20に付着したバリウムや酸化バリ
ウムが、前記スポットノッキング処理では除去し切れ
ず、通常の動作中に、これらの部分から不要電子23が
放出され、各電極開口を通過して、蛍光体膜4を発光さ
せるという問題が生じている。この不要電子による蛍光
体膜面発光は、テレビジョン受像機のカットオフ電圧調
整工程に著しい支障をもたらす。
では、陰極8が活性化、エージングされるだけでなく、
同時に陰極8の表面に塗布されている電子放出物質16
(図3)から、その構成物質であるバリウムや酸化バリ
ウムが蒸発して、各電極の開口部に付着する。このう
ち、第2グリッド10では、図3に示すように第2グリ
ッド開口18の開口側壁部19や第3グリッド11に面
する側の開口周縁部20に付着したバリウムや酸化バリ
ウムが、前記スポットノッキング処理では除去し切れ
ず、通常の動作中に、これらの部分から不要電子23が
放出され、各電極開口を通過して、蛍光体膜4を発光さ
せるという問題が生じている。この不要電子による蛍光
体膜面発光は、テレビジョン受像機のカットオフ電圧調
整工程に著しい支障をもたらす。
【0004】このような第2グリッド開口部からの不要
電子の放出を抑制する方法の一つに特開平3−2093
1号公報には、第2グリッドに電流を流して、第2グリ
ッドの第3グリッドに対向する側の面の開口周縁部にカ
ソードから蒸着したバリウム又は酸化バリウムを不要電
子を放出しない程度にまで除去するための第2グリッド
電子照射方法が開示されている。この方法は、第1グリ
ッドに0V、第2グリッドに100〜500V、第3グ
リッドに0〜−200Vの電圧を印加し、陰極の印加電
圧を0〜150Vの範囲で調整し、陰極からの電流が1
00〜1000μAになるようにし、このような条件下
で数秒から数十分間、望ましくは、1分以上持続させる
というものである。
電子の放出を抑制する方法の一つに特開平3−2093
1号公報には、第2グリッドに電流を流して、第2グリ
ッドの第3グリッドに対向する側の面の開口周縁部にカ
ソードから蒸着したバリウム又は酸化バリウムを不要電
子を放出しない程度にまで除去するための第2グリッド
電子照射方法が開示されている。この方法は、第1グリ
ッドに0V、第2グリッドに100〜500V、第3グ
リッドに0〜−200Vの電圧を印加し、陰極の印加電
圧を0〜150Vの範囲で調整し、陰極からの電流が1
00〜1000μAになるようにし、このような条件下
で数秒から数十分間、望ましくは、1分以上持続させる
というものである。
【0005】しかし、この方法では、実際的には、第2
グリッド電子照射処理実施中に、同時に、または直前も
しくは直後に、ネック部のガラス管の外部からの赤外線
照射や高周波コイルによる誘導加熱を行って第2グリッ
ドの温度を約200〜800℃にまで上げ、電子照射の
効果を高めることが望ましかった。したがって、この電
子照射工程では第2グリッド全体に熱的ストレスがかか
って、この熱により第2グリッド自体の変形、歪、位置
のズレが発生し易く、また、ネック部のガラス管の外部
からの加熱は、電子銃の構造上、第2グリッドのみなら
ず、第1グリッド、第3グリッドなどの不要な電極加熱
をまねき易く、第2グリッド電極と同様にそれぞれの電
極の変形、歪、位置ズレを発生し易くしていた。さら
に、電子銃構体の耐熱構造を通常以上に要求する要因に
なっていた。
グリッド電子照射処理実施中に、同時に、または直前も
しくは直後に、ネック部のガラス管の外部からの赤外線
照射や高周波コイルによる誘導加熱を行って第2グリッ
ドの温度を約200〜800℃にまで上げ、電子照射の
効果を高めることが望ましかった。したがって、この電
子照射工程では第2グリッド全体に熱的ストレスがかか
って、この熱により第2グリッド自体の変形、歪、位置
のズレが発生し易く、また、ネック部のガラス管の外部
からの加熱は、電子銃の構造上、第2グリッドのみなら
ず、第1グリッド、第3グリッドなどの不要な電極加熱
をまねき易く、第2グリッド電極と同様にそれぞれの電
極の変形、歪、位置ズレを発生し易くしていた。さら
に、電子銃構体の耐熱構造を通常以上に要求する要因に
なっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の様な方法での第
2グリッド電子照射処理は、電子銃への不要な熱的スト
レスが多く、それによる前記電極の変形、歪、位置ズレ
が発生し易く、これによる欠点はそれだけに止まらず、
位置ズレ、変形、歪により電子銃の電極の間隔が設計値
よりずれてしまい、陰極線管のフォーカス性能や電子放
射性能を変えてしまう。また、この電子照射工程自身の
規定の電流量の変化をも誘発し、規定の処理が実施され
ないことがあるなどの問題点をもっていた。
2グリッド電子照射処理は、電子銃への不要な熱的スト
レスが多く、それによる前記電極の変形、歪、位置ズレ
が発生し易く、これによる欠点はそれだけに止まらず、
位置ズレ、変形、歪により電子銃の電極の間隔が設計値
よりずれてしまい、陰極線管のフォーカス性能や電子放
射性能を変えてしまう。また、この電子照射工程自身の
規定の電流量の変化をも誘発し、規定の処理が実施され
ないことがあるなどの問題点をもっていた。
【0007】この発明は、上記の様な問題点を解決する
ためになされたもので、第2グリッドに付着したバリウ
ムや酸化バリウムを容易にかつ迅速に除去して、第2グ
リッド開口近傍からの不要電子放出を実効的に防止でき
るとともに、耐電圧以外のフォーカス性能や電子放射性
能を設計値のままに維持でき、その上、電子銃構体の構
造を必要以上に耐熱構造とする必要がない、陰極線管の
コンディショニング方法を提供することを目的とする。
ためになされたもので、第2グリッドに付着したバリウ
ムや酸化バリウムを容易にかつ迅速に除去して、第2グ
リッド開口近傍からの不要電子放出を実効的に防止でき
るとともに、耐電圧以外のフォーカス性能や電子放射性
能を設計値のままに維持でき、その上、電子銃構体の構
造を必要以上に耐熱構造とする必要がない、陰極線管の
コンディショニング方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明のコンディショニング方法は、陰極、第1
グリッド、第2グリッド、第3グリッドおよび陽極を含
む電子銃構体を備えた陰極線管に対し、陰極からの電子
を第2グリッドに射突させて、第2グリッドに付着して
いた陰極からの蒸発物質を除去する第2グリッド電子照
射処理に際し、第1グリッドに1Vの電圧を印加し、第
2グリッドに600〜1800Vの電圧を印加し、第3
グリッドに−300〜−4000Vの電圧を印加すると
ともに、陰極への印加電圧を0〜150Vの範囲で変化
させて電子流を0.1〜10mAの範囲に調整するよう
にした。
に、この発明のコンディショニング方法は、陰極、第1
グリッド、第2グリッド、第3グリッドおよび陽極を含
む電子銃構体を備えた陰極線管に対し、陰極からの電子
を第2グリッドに射突させて、第2グリッドに付着して
いた陰極からの蒸発物質を除去する第2グリッド電子照
射処理に際し、第1グリッドに1Vの電圧を印加し、第
2グリッドに600〜1800Vの電圧を印加し、第3
グリッドに−300〜−4000Vの電圧を印加すると
ともに、陰極への印加電圧を0〜150Vの範囲で変化
させて電子流を0.1〜10mAの範囲に調整するよう
にした。
【0009】
【作用】この発明のコンディショニング方法によれば、
陰極線管の製造工程中、エージング工程の後に行なわれ
る第2グリッド電子照射処理において、第2グリッドに
印加する電圧は従来の2〜3倍、第3グリッドに印加す
る電圧は負極性のもので従来の5〜10倍にすることに
より、第2グリッドに射突させる電子のエネルギーを従
来の2〜3倍に高くしているので、コンディショニング
効果が高く、第2グリッドの開口の側壁部や、第2グリ
ッドの第3グリッドに対向する側の面の開口周縁部に蒸
着したバリウムや酸化バリウムの層を、従来に比べて約
2〜3倍効果的に、又、短時間に除去することができ
る。
陰極線管の製造工程中、エージング工程の後に行なわれ
る第2グリッド電子照射処理において、第2グリッドに
印加する電圧は従来の2〜3倍、第3グリッドに印加す
る電圧は負極性のもので従来の5〜10倍にすることに
より、第2グリッドに射突させる電子のエネルギーを従
来の2〜3倍に高くしているので、コンディショニング
効果が高く、第2グリッドの開口の側壁部や、第2グリ
ッドの第3グリッドに対向する側の面の開口周縁部に蒸
着したバリウムや酸化バリウムの層を、従来に比べて約
2〜3倍効果的に、又、短時間に除去することができ
る。
【0010】
実施例1.この発明のコンディショニング方法によれ
ば、陰極線管の製造工程中、陰極の電子放出特性を安定
させる通常のエージング処理つづいて、第2グリッド電
子照射処理を施す場合に、図1に示すように第1グリッ
ド9に1V、第2グリッド10に600V〜1800
V、第3グリッド11に−300V〜−4000Vの電
圧を印加し、陰極8の印加電圧を0V〜150Vの範囲
で変化させて、陰極8からの電子流を0.1〜10mA
で一定になるように調整する。このような条件下で、陰
極8から放出された第2グリッド照射電子22は、図1
に示すように、第2グリッドの開口側壁部19や第2グ
リッドの第3グリッドに面する側の開口周縁部20にだ
け照射される。これを、0.01秒から1分間維持させ
る。
ば、陰極線管の製造工程中、陰極の電子放出特性を安定
させる通常のエージング処理つづいて、第2グリッド電
子照射処理を施す場合に、図1に示すように第1グリッ
ド9に1V、第2グリッド10に600V〜1800
V、第3グリッド11に−300V〜−4000Vの電
圧を印加し、陰極8の印加電圧を0V〜150Vの範囲
で変化させて、陰極8からの電子流を0.1〜10mA
で一定になるように調整する。このような条件下で、陰
極8から放出された第2グリッド照射電子22は、図1
に示すように、第2グリッドの開口側壁部19や第2グ
リッドの第3グリッドに面する側の開口周縁部20にだ
け照射される。これを、0.01秒から1分間維持させ
る。
【0011】このようにすれば、第2グリッドに照射さ
れる電子のエネルギーが従来の2〜3倍程度高くなるの
で、コンディショニング効果が高く、第2グリッドの開
口の側壁部や、第2グリッドの第3グリッドに対向する
側の面の開口周縁部に蒸着したバリウムや酸化バリウム
の層を、従来に比べて約2〜3倍効果的に、又、短時間
に除去することができる。しかも、外部から加熱処理を
施す必要もないので、第1、第2、第3の各グリッドの
熱変形、歪、位置ずれによる陰極線管の耐電圧性能以外
の性能低下、性能劣化を防止することができる。
れる電子のエネルギーが従来の2〜3倍程度高くなるの
で、コンディショニング効果が高く、第2グリッドの開
口の側壁部や、第2グリッドの第3グリッドに対向する
側の面の開口周縁部に蒸着したバリウムや酸化バリウム
の層を、従来に比べて約2〜3倍効果的に、又、短時間
に除去することができる。しかも、外部から加熱処理を
施す必要もないので、第1、第2、第3の各グリッドの
熱変形、歪、位置ずれによる陰極線管の耐電圧性能以外
の性能低下、性能劣化を防止することができる。
【0012】なお、上記の各電極に対する印加電圧の範
囲は、コンピュータによる数値シュミレーションの結果
にもとづき定めたもので、この範囲内であれば目標とす
る第2グリッド10に十分な電子照射を行なことが可能
である。また、照射電子流量を0.1〜10mAの範囲
にした理由は、0.1mA以上にしないと第2グリッド
10に十分な電子照射が行なえず、その目的が達成でき
ないためであり、また10mA以上にすると、第2グリ
ッド10の熱的変形が大きくなり問題となるためであ
る。なお、実験では約7mAで第2グリッドが変形し始
めるので10mA程度が限界と判断される。更に、上記
の電子照射時間は、陰極線管の管種や、製造条件によっ
てばらつくので実験的に定められる。
囲は、コンピュータによる数値シュミレーションの結果
にもとづき定めたもので、この範囲内であれば目標とす
る第2グリッド10に十分な電子照射を行なことが可能
である。また、照射電子流量を0.1〜10mAの範囲
にした理由は、0.1mA以上にしないと第2グリッド
10に十分な電子照射が行なえず、その目的が達成でき
ないためであり、また10mA以上にすると、第2グリ
ッド10の熱的変形が大きくなり問題となるためであ
る。なお、実験では約7mAで第2グリッドが変形し始
めるので10mA程度が限界と判断される。更に、上記
の電子照射時間は、陰極線管の管種や、製造条件によっ
てばらつくので実験的に定められる。
【0013】実施例2.上記実施例1においては、第2
グリッド10に照射する電子流の量は一定としている
が、この電子流の量を周期的に0.1〜10mAの範囲
で増加及び減少させて実施しても良く、そのときの可変
サイクルを0.001〜1000HZとしても実施例1
と同様な効果がある。なお、この方法で繰り返し回数を
平均2回以上にして実験した結果、不要電子放出不良品
の改善率を89%にすることができるとともに、不要電
子放出レベルを46%アップ(初期比)させることがで
きた。
グリッド10に照射する電子流の量は一定としている
が、この電子流の量を周期的に0.1〜10mAの範囲
で増加及び減少させて実施しても良く、そのときの可変
サイクルを0.001〜1000HZとしても実施例1
と同様な効果がある。なお、この方法で繰り返し回数を
平均2回以上にして実験した結果、不要電子放出不良品
の改善率を89%にすることができるとともに、不要電
子放出レベルを46%アップ(初期比)させることがで
きた。
【0014】また、第2グリッド10に照射する電子流
の量を、0.1mAから10mAに単調増加させるか、
または10mAから0.1mAに単調減少させても実施
例1と同様な効果がある。
の量を、0.1mAから10mAに単調増加させるか、
または10mAから0.1mAに単調減少させても実施
例1と同様な効果がある。
【0015】実施例3.更に、上記各実施例は、第2グ
リッドへの電子照射をある一定時間実施するものである
が、比較的短い時間例えば0.1秒間の照射をした後
に、0.1秒間の照射休止期間を設けるという間欠的な
サイクルを、10から120回または、それ以上の回数
繰り返して実施しても同様な効果がある。
リッドへの電子照射をある一定時間実施するものである
が、比較的短い時間例えば0.1秒間の照射をした後
に、0.1秒間の照射休止期間を設けるという間欠的な
サイクルを、10から120回または、それ以上の回数
繰り返して実施しても同様な効果がある。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のコンデ
ィショニング方法では、射突する電子のエネルギーが高
いので、コンディショニング効果が高く、第2グリッド
の開口の側壁部や、第2グリッドの第3グリッドに対向
する側の面の開口周縁部に蒸着したバリウムや酸化バリ
ウムの層を、従来に比べて約2〜3倍効果的に、又、短
時間に除去することができ、よって、第2グリッドの開
口周辺部からの不要電子放出が少ない陰極線管が得られ
る。又、従来のように外部から加熱処理を施す必要がな
いので、第1、第2、第3の各グリッドの熱変形、歪、
位置ずれによる陰極線管の耐電圧性能以外の性能低下、
性能劣化を防止することができる。
ィショニング方法では、射突する電子のエネルギーが高
いので、コンディショニング効果が高く、第2グリッド
の開口の側壁部や、第2グリッドの第3グリッドに対向
する側の面の開口周縁部に蒸着したバリウムや酸化バリ
ウムの層を、従来に比べて約2〜3倍効果的に、又、短
時間に除去することができ、よって、第2グリッドの開
口周辺部からの不要電子放出が少ない陰極線管が得られ
る。又、従来のように外部から加熱処理を施す必要がな
いので、第1、第2、第3の各グリッドの熱変形、歪、
位置ずれによる陰極線管の耐電圧性能以外の性能低下、
性能劣化を防止することができる。
【図1】この発明の方法を説明するための電子銃構体の
第2グリッド近傍における拡大断面図である。
第2グリッド近傍における拡大断面図である。
【図2】一般のカラー陰極線管の構造を示す横断面図で
ある。
ある。
【図3】従来のこの種コンディショニング方法を説明す
るための電子銃構体の第2グリッド近傍における拡大断
面図である。
るための電子銃構体の第2グリッド近傍における拡大断
面図である。
7:電子銃構体 8:陰極 9:第1グリッド 10:第2グリッド 11:第3グリッド 12:陽極 16:電子放射物質 18:第2グリッドの開口 19:第2グリッドの開口側壁部 20:第2グリッドの第3グリッドに面する側の開口周
縁部 22:第2グリッド照射電子
縁部 22:第2グリッド照射電子
【手続補正書】
【提出日】平成7年1月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】また、第2グリッド10に照射する電子流
の量を、0.1mAから10mAの範囲で単調増加もし
くは段階的増加させるか、または10mAから50.1
mAの範囲で単調減少または段階的減少させても実施例
1と同様な効果がある。
の量を、0.1mAから10mAの範囲で単調増加もし
くは段階的増加させるか、または10mAから50.1
mAの範囲で単調減少または段階的減少させても実施例
1と同様な効果がある。
Claims (3)
- 【請求項1】 陰極、第1グリッド、第2グリッド、第
3グリッドを含む電子銃構体を備えた陰極線管に対し、
前記陰極からの電子を前記第2グリッドに射突させて、
前記第2グリッドに付着した前記陰極からの蒸発物質を
除去する第2グリッド電子照射処理に際し、前記第1グ
リッドには1Vの電圧、前記第2グリッドには600〜
1800Vの電圧、前記第3グリッドには−300〜−
4000Vの電圧をそれぞれ印加するとともに、前記陰
極への印加電圧を0〜150Vの範囲で変化させて電子
流を0.1〜10mAの範囲に調整するようにしたこと
を特徴とする陰極線管のコンディショニング方法。 - 【請求項2】 請求項1において、前記陰極からの電子
流の量を0.1〜10mAの範囲で周期的に増加もしく
は減少させるか、または単調増加もしくは単調減少させ
るようにしたことを特徴とする陰極線管のコンディショ
ニング方法。 - 【請求項3】 請求項1または2において、前記第2グ
リッドへの電子照射を間欠的なサイクルで繰り返して実
施するようにしたことを特徴とする陰極線管のコンディ
ショニング方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26464693A JPH07122195A (ja) | 1993-10-22 | 1993-10-22 | 陰極線管のコンディショニング方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26464693A JPH07122195A (ja) | 1993-10-22 | 1993-10-22 | 陰極線管のコンディショニング方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07122195A true JPH07122195A (ja) | 1995-05-12 |
Family
ID=17406252
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26464693A Pending JPH07122195A (ja) | 1993-10-22 | 1993-10-22 | 陰極線管のコンディショニング方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07122195A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100355504B1 (ko) * | 1999-04-15 | 2002-10-12 | 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 | Crt용 전자총 |
-
1993
- 1993-10-22 JP JP26464693A patent/JPH07122195A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100355504B1 (ko) * | 1999-04-15 | 2002-10-12 | 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 | Crt용 전자총 |
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