JPH07122093A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JPH07122093A
JPH07122093A JP28595693A JP28595693A JPH07122093A JP H07122093 A JPH07122093 A JP H07122093A JP 28595693 A JP28595693 A JP 28595693A JP 28595693 A JP28595693 A JP 28595693A JP H07122093 A JPH07122093 A JP H07122093A
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JP
Japan
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circuit
signal
transition detection
delay
address
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JP28595693A
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English (en)
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Kazuhiro Matsushita
一浩 松下
Masaki Shirai
正喜 白井
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Hitachi Microcomputer System Ltd
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Microcomputer System Ltd
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 回路素子数の削減を図りかつ入力信号が連続
生成される場合でも所望の遅延時間を設定できしかもそ
の相対的な遅延時間のプロセスバラツキを抑制しうる遅
延回路を実現する。これにより、遅延回路を含むマスク
ROM等の低コスト化を図りつつ、その動作の安定化及
び高速化を推進する。 【構成】 アドレス遷移検出回路及びタイミング発生回
路TGを備えるマスクROM等において、タイミング発
生回路TGの遅延回路DL1〜DL3を、直列形態とさ
れる所定数の単位遅延回路UD1〜UD13により構成
し、これらの単位遅延回路を、ワード線の負荷容量と同
等の材料により形成されるキャパシタと抵抗からなる時
定数回路を含みアドレス遷移検出回路の出力信号ATD
Sの立ち上がり又は立ち下がりを所定時間だけ遅延させ
るタイミング設定回路と、アドレス遷移検出信号ATD
Sと上記タイミング設定回路の出力信号の実質的な論理
和信号を形成する論理和回路とをもとに構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は半導体装置に関し、例
えば、アドレス遷移検出回路を備えるマスクROM(リ
ードオンリーメモリ)等に利用して特に有効な技術に関
する。
【0002】
【従来の技術】チップイネーブル信号等の起動制御信号
やアドレス信号の論理レベルの変化を検出するためのア
ドレス遷移検出回路がある。一方、例えばそのチャンネ
ルに対する不純物の注入が選択的に行われることにより
論理“0”又は“1”の記憶データを選択的に保持する
MOSFET(金属酸化物半導体型電界効果トランジス
タ。この明細書では、MOSFETをして絶縁ゲート型
電界効果トランジスタの総称とする)メモリセルが格子
状に配置されてなるメモリアレイをその基本構成要素と
するマスクROM等の半導体装置がある。
【0003】マスクROMについては、例えば、199
2年3月、株式会社日立製作所発行の『HN62431
6シリーズデータブック』等に記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本願発明者等は、この
発明に先立って、上記に記載されるようなマスクROM
にアドレス遷移検出回路を追加し、このアドレス遷移検
出回路の出力信号をもとにセンスアンプ及びデータ出力
バッファ等の動作を制御するためのいくつかの内部制御
信号を形成することを考えた。このとき、上記内部制御
信号を形成するためにタイミング発生回路に設けられる
遅延回路は、当初1段構造のものを考えたが、この場
合、図8に例示されるように、アドレス信号等のスキュ
ーを受けてアドレス遷移検出回路の出力信号つまりアド
レス遷移検出信号ATDSが比較的短い時間txをおい
て連続生成されたとき、例えばセンスアンプの非反転及
び反転入力ノードをイコライズするための反転内部制御
信号EQB(ここで、それが有効とされるとき選択的に
ロウレベルとされるいわゆる反転信号等については、そ
の名称の末尾にBを付して表す。以下同様)のアドレス
遷移検出信号ATDSの最後の立ち上がりに対するパル
ス幅teが時間tx分だけ短くなり、これによってマス
クROMが正常に動作できなくなるおそれがある。
【0005】これに対処するため、本願発明者等は、図
9に示されるように、例えば反転内部制御信号EQBを
形成するための遅延回路DL4を、直列形態とされる所
定数のインバータV34〜V43とノア(NOR)ゲー
トNO7〜NO9とをそれぞれ含む複数の単位遅延回路
を直列結合することにより構成することを考えた。とこ
ろが、この場合、遅延回路DL4として比較的多数の回
路素子が必要となり、マスクROMの低コスト化が阻害
される。また、遅延回路DL4がセンスアンプの動作タ
イミングを左右するワード線の負荷容量とは異なる材料
によって形成されることで、遅延回路DL4の遅延時間
のプロセス変動が大きくなり、図10に示されるよう
に、反転内部制御信号EQB等のパルス幅teが大きく
変動する。この結果、各内部制御信号のタイミングマー
ジンを最悪ケースを想定して大きくせざるを得ず、これ
によってマスクROMの高速化が制約を受ける。
【0006】この発明の目的は、回路素子数の削減を図
りかつ入力信号が連続生成される場合でも所望の遅延時
間を設定しうる遅延回路を実現することにある。この発
明の他の目的は、その遅延時間のプロセス変動を抑制し
うる遅延回路を実現することにある。この発明のさらな
る目的は、遅延回路を含むマスクROM等の低コスト化
を図りつつ、その動作の安定化・高速化を推進すること
にある。
【0007】この発明の前記ならびにその他の目的と新
規な特徴は、この明細書の記述及び添付図面から明らか
になるであろう。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次
の通りである。すなわち、アドレス遷移検出回路とこの
アドレス遷移検出回路の出力信号をもとにセンスアンプ
及びデータ出力バッファ等の動作を制御するための内部
制御信号を形成するタイミング発生回路とを備えるマス
クROM等において、タイミング発生回路の遅延回路
を、直列形態とされる複数の単位遅延回路により構成
し、これらの単位遅延回路を、ワード線の負荷容量と同
等の材料により形成されるキャパシタと抵抗からなる時
定数回路を含みアドレス遷移検出回路の出力信号の立ち
上がり又は立ち下がりを所定時間だけ遅らせるタイミン
グ設定回路と、アドレス遷移検出回路の出力信号とタイ
ミング設定回路の出力信号の実質的な論理和信号を形成
する論理和回路とをもとに構成する。
【0009】
【作用】上記した手段によれば、比較的少ない回路素子
により構成できかつアドレス遷移検出回路の出力信号の
連続生成に対処しうる遅延回路を実現できるとともに、
その遅延時間のプロセス変動を抑制し、各内部制御信号
のタイミングマージンを小さくすることができる。この
結果、遅延回路を含むマスクROM等の低コスト化を図
りつつ、その動作の安定化・高速化を推進することがで
きる。
【0010】
【実施例】図1には、この発明が適用されたマスクRO
Mの一実施例のブロック図が示されている。また、図2
には、図1のマスクROMの読み出しモードにおける信
号波形図が示されている。これらの図をもとに、まずこ
の実施例のマスクROMの構成及び動作の概要について
説明する。なお、図1の各ブロックを構成する回路素子
は、特に制限されないが、公知のMOSFET集積回路
の製造技術により、単結晶シリコンのような1個の半導
体基板面上に形成される。
【0011】図1において、この実施例のマスクROM
は、半導体基板面の大半を占めて配置されるメモリアレ
イMARYをその基本構成要素とする。メモリアレイM
ARYは、同図の水平方向に平行して配置される複数の
ワード線と、垂直方向に平行して配置される複数のビッ
ト線と、これらのワード線及びビット線の交点に格子状
に配置される多数のメモリセルとを含む。この実施例に
おいて、メモリアレイMARYを構成するメモリセル
は、そのチャンネルに対する不純物の打ち込みが選択的
に行われることで論理“0”又は“1”の記憶データを
選択的に保持するNチャンネルMOSFETからなる。
また、メモリアレイMARYはいわゆるナンド(NAN
D)型とされ、同一の列に配置されるメモリセルは対応
するビット線と回路の接地電位との間に所定数ごとに直
列形態とされる。
【0012】メモリアレイMARYを構成するワード線
は、図の左側においてXアドレスデコーダXDに結合さ
れ、択一的に選択状態とされる。XアドレスデコーダX
Dには、XアドレスバッファXBからi+1ビットの内
部アドレス信号X0〜Xiが供給される。また、Xアド
レスバッファXBには、アドレス入力端子AX0〜AX
iを介してXアドレス信号AX0〜AXiが供給され、
タイミング発生回路TGから内部制御信号CE1が供給
される。なお、内部制御信号CE1は、チップイネーブ
ル信号CEBがロウレベルとされることによりマスクR
OMが選択状態とされるとき、所定のタイミングで選択
的にハイレベルとされる。
【0013】ところで、この実施例のマスクROMは、
図2に示されるように、起動制御信号となるチップイネ
ーブル信号CEBがロウレベルとされることで選択的に
選択状態とされる。出力イネーブル信号OEBは、チッ
プイネーブル信号CEBのロウレベル変化に先立ってロ
ウレベルとされる。また、アドレス入力端子AX0〜A
Xiには、Xアドレス信号AX0〜AXiがロウアドレ
スXAを指定する組み合わせで供給され、アドレス入力
端子AY0〜AYjには、Yアドレス信号AY0〜AY
jがカラムアドレスYAを指定する組み合わせで供給さ
れる。Yアドレス信号AY0〜AYjは、さらに所定の
時間が経過した時点で、カラムアドレスYBを指定する
組み合わせに変化される。
【0014】XアドレスバッファXBは、マスクROM
が選択状態とされるとき、アドレス入力端子AX0〜A
Xiを介して供給されるXアドレス信号AX0〜AXi
を内部制御信号CE1に従って取り込むとともに、これ
らのXアドレス信号をもとに内部アドレス信号X0〜X
iを形成し、XアドレスデコーダXDに伝達する。Xア
ドレスデコーダXDは、内部アドレス信号X0〜Xiを
デコードして、メモリアレイMARYの対応する1本の
ワード線を択一的に所定の選択レベルとする。なお、X
アドレスバッファXBによって形成される内部アドレス
信号X0〜Xiは、アドレス遷移検出回路ATDにも供
給される。
【0015】次に、メモリアレイMARYを構成するビ
ット線は、図の下方においてYスイッチYSに結合さ
れ、このYスイッチYSを介して16本ずつ選択的に共
通データ線CD0〜CDF(ここで、10を超える信号
線等の数は16進数によって表される。以下同様)に接
続される。YスイッチYSには、YアドレスデコーダY
Dから所定ビットのビット線選択信号が供給され、この
YアドレスデコーダYDには、YアドレスバッファYB
からj+1ビットの内部アドレス信号Y0〜Yjが供給
される。また、YアドレスバッファYBには、アドレス
入力端子AY0〜AYjを介してYアドレス信号AY0
〜AYjが供給されるとともに、タイミング発生回路T
Gから上記内部制御信号CE1が供給される。
【0016】YアドレスバッファYBは、マスクROM
が選択状態とされるとき、アドレス入力端子AY0〜A
Yjを介して供給されるYアドレス信号AY0〜AYj
を内部制御信号CE1に従って取り込むとともに、これ
らのYアドレス信号をもとに内部アドレス信号Y0〜Y
jを形成し、YアドレスデコーダYDに供給する。ま
た、YアドレスデコーダYDは、内部アドレス信号Y0
〜Yjをデコードして、対応するビット線選択信号を択
一的にハイレベルとする。なお、内部アドレス信号Y0
〜Yjは、アドレス遷移検出回路ATDにも供給され
る。
【0017】一方、YスイッチYSは、メモリアレイM
ARYの各ビット線に対応して設けられる複数のスイッ
チMOSFETを含む。これらのスイッチMOSFET
の一方はメモリアレイMARYの対応するビット線にそ
れぞれ結合され、その他方は順次16個おきに共通デー
タ線CD0〜CDFに共通結合される。また、各スイッ
チMOSFETのゲートは順次16個ずつ共通結合さ
れ、対応するビット線選択信号が共通に供給される。こ
れにより、YスイッチYSを構成するスイッチMOSF
ETは、対応するビット線選択信号がハイレベルとされ
ることで16個ずつ選択的にオン状態とされ、メモリア
レイMARYの対応する16本のビット線と共通データ
線CD0〜CDFとの間を選択的に接続状態とする。な
お、メモリアレイMARYは、特に制限されないが、所
定のダミーセルが結合される16本のダミービット線を
含み、これらのダミービット線は、YスイッチYSを介
して選択的にダミー共通データ線DD0〜DDFに接続
状態とされる。
【0018】アドレス遷移検出回路ATDには、上記X
アドレスバッファXB及びYアドレスバッファYBから
内部アドレス信号X0〜XiならびにY0〜Yjが供給
されるとともに、タイミング発生回路TGから内部制御
信号CE0が供給される。なお、内部制御信号CE0
は、図2に示されるように、チップイネーブル信号CE
Bのロウレベル変化を受けて、選択的にハイレベルとさ
れる。
【0019】アドレス遷移検出回路ATDは、内部制御
信号CE0つまりチップイネーブル信号CEBと内部ア
ドレス信号X0〜XiつまりXアドレス信号AX0〜A
Xiならびに内部アドレス信号Y0〜YjつまりYアド
レス信号AY0〜AYjのレベル変化をモニタし、その
いずれかのビットの論理レベルが反転されたときその出
力信号つまりアドレス遷移検出信号ATDSを所定期間
だけ一時的にハイレベルとする。したがって、図2の場
合、アドレス遷移検出信号ATDSは、まずチップイネ
ーブル信号CEBのロウレベル変化つまり内部制御信号
CE0のハイレベル変化を受けて一時的にハイレベルと
され、さらにYアドレス信号AY0〜AYjがカラムア
ドレスYBを指定する組み合わせに変化されたのを受け
て一時的にハイレベルとされる。アドレス遷移検出回路
ATDから出力されるアドレス遷移検出信号ATDS
は、タイミング発生回路TGに供給される。
【0020】メモリアレイMARYの指定された16本
のビット線が選択的に接続状態とされる共通データ線C
D0〜CDFは、センスアンプSAの対応する単位回路
の一方の入力端子に結合される。また、メモリアレイM
ARYの16本のダミービット線が選択的に接続状態と
されるダミー共通データ線DD0〜DDFは、センスア
ンプSAの対応する単位回路の他方の入力端子に結合さ
れる。センスアンプSAには、タイミング発生回路TG
から反転内部制御信号EQB及びSLBと内部制御信号
SACが供給される。なお、反転内部制御信号EQB
は、図2に示されるように、アドレス遷移検出回路AT
Dから出力されるアドレス遷移検出信号ATDSの立ち
上がりを受けて所定期間だけ一時的にロウレベルとされ
る。また、内部制御信号SACは、反転内部制御信号E
QBがハイレベルに戻された後、一時的にハイレベルと
される。さらに、反転内部制御信号SLBは、内部制御
信号SACがハイレベルとされるのと同時にロウレベル
とされ、内部制御信号SACがロウレベルに戻されるの
に先立ってハイレベルに戻される。
【0021】センスアンプSAは、共通データ線CD0
〜CDFならびにダミー共通データ線DD0〜DDFに
対応して設けられる16個の単位回路を含み、これらの
単位回路のそれぞれは、いわゆるカレントミラー型の差
動増幅回路と、各差動増幅回路の非反転及び反転入力端
子間に設けられるイコライズMOSFETと、各差動増
幅回路の出力信号を受ける出力ラッチとを含む。このう
ち、各イコライズMOSFETは、反転内部制御信号E
QBのロウレベルを受けて選択的にオン状態とされ、対
応する差動増幅回路の非反転及び反転入力ノードを所定
のレベルにイコライズする。また、各差動増幅回路は、
内部制御信号SACのハイレベルを受けて選択的に動作
状態とされ、メモリアレイMARYの選択された16個
のメモリセルから対応する共通データ線CD0〜CDF
を介して出力される読み出し信号を、対応するダミー共
通データ線DD0〜DDFを介して伝達されるリファレ
ンス信号と比較しながら増幅する。さらに、各出力ラッ
チは、反転内部制御信号SLBがロウレベルとされると
き対応する差動増幅回路の出力信号を取り込み、反転内
部制御信号SLBがハイレベルとされる間これを保持す
る。
【0022】センスアンプSAの各単位回路の出力ラッ
チの出力信号は、内部出力信号SO0〜SOFとしてデ
ータ出力バッファOBの対応する単位データ出力バッフ
ァUOB0〜UOBFにそれぞれ供給される。データ出
力バッファOBの各単位回路には、さらにタイミング発
生回路TGから内部制御信号OE及びDOCが共通に供
給される。なお、内部制御信号OEは、図2に示される
ように、チップイネーブル信号CEB及び出力イネーブ
ル信号OEBがロウレベルとされることで、選択的にハ
イレベルとされる。また、内部制御信号DOCは、アド
レス遷移検出信号ATDSの立ち上がりを受けて反転内
部制御信号SLBがロウレベルとされてからハイレベル
に戻された時点でハイレベルとされ、アドレス遷移検出
信号ATDSが再度ハイレベルとされた時点であるいは
マスクROMが非選択状態とされた時点でロウレベルに
戻される。
【0023】データ出力バッファOBは、データ出力端
子D0〜DFに対応して設けられる16個の単位回路を
備える。これらの単位回路には、タイミング発生回路T
Gから内部制御信号OE及びDOCが共通に供給される
とともに、センスアンプSAから対応する単位回路の出
力信号すなわち内部出力信号SO0〜SOFがそれぞれ
供給される。データ出力バッファOBの各単位回路の出
力端子は、対応するデータ出力端子D0〜DFにそれぞ
れ結合される。
【0024】データ出力バッファOBの各単位回路は、
内部制御信号OE及びDOCがともにハイレベルとされ
ることで選択的に伝達状態とされ、センスアンプSAの
対応する単位回路から出力される内部出力信号SO0〜
SOFを対応するデータ出力端子D0〜DFからマスク
ROMの外部に送出する。なお、データ出力バッファO
Bの各単位回路の出力端子つまりデータ出力端子D0〜
DFにおける出力信号のハイレベルは回路の電源電圧と
され、そのロウレベルは回路の接地電位とされる。内部
制御信号OE又はDOCのいずれかがロウレベルとされ
るとき、データ出力端子D0〜DFはいわゆるハイイン
ピーダンス状態とされる。
【0025】この実施例において、データ出力バッファ
OBの単位回路のそれぞれは、内部制御信号OEがハイ
レベルとされかつ内部制御信号DOCがロウレベルとさ
れるとき、その出力端子つまり対応するデータ出力端子
D0〜DFを回路の接地電位側に偏った所定レベルにプ
リチャージするためのプリチャージ回路を含む。これに
より、この実施例のマスクROMでは、データ出力端子
D0〜DFにおける出力信号の特にロウレベル変化にと
もなう振幅が圧縮され、相応してこれにともなう接地電
位供給経路のピーク電流が抑制される。
【0026】タイミング発生回路TGは、外部から起動
制御信号として供給されるチップイネーブル信号CEB
及び出力イネーブル信号OEBとアドレス遷移検出回路
ATDから供給されるアドレス遷移検出信号ATDSと
をもとに上記各種の内部制御信号を選択的に形成し、マ
スクROMの各部に供給する。この実施例において、タ
イミング発生回路TGは、アドレス遷移検出信号ATD
Sをもとに所定のパルス幅の反転内部制御信号EQB及
びSLBならびに内部制御信号SAC及びDOCを形成
するための複数の遅延回路を含む。タイミング発生回路
TGの具体的構成及び動作ならびにその特徴について
は、後で詳細に説明する。
【0027】図3には、図1のマスクROMに含まれる
タイミング発生回路TGの一実施例の回路図が示されて
いる。また、図4には、図3のタイミング発生回路TG
に含まれる単位遅延回路UD1の一実施例の回路図が示
され、図5には、その信号波形図が示されている。さら
に、図6には、図3のタイミング発生回路TGのATD
S単一生成時における信号波形図が示され、図7には、
そのATDS連続生成時における信号波形図が示されて
いる。これらの図をもとに、タイミング発生回路TGの
具体的構成及び動作ならびにその特徴について説明す
る。なお、以下の回路図において、そのチャンネル(バ
ックゲート)部に矢印が付されるMOSFETはPチャ
ンネル型であって、矢印の付されないNチャンネルMO
SFETと区別して示される。また、単位遅延回路に関
する以下の説明は図4の単位遅延回路UD1を例に進め
られるが、単位遅延回路UD2〜UD13についてはこ
の単位遅延回路UD1と同一の構成とされるので、類推
されたい。
【0028】図3において、タイミング発生回路TG
は、入力ノアゲートを構成するPチャンネルMOSFE
TP1及びP2ならびにNチャンネルMOSFETN1
及びN2を含む。このうち、MOSFETP1及びN1
の共通結合されたゲートは、図示されない静電保護回路
を介して外部端子CEBに結合され、MOSFETP2
及びN2の共通結合されたゲートは回路の接地電位に結
合される。これにより、MOSFETP1及びP2なら
びにN1及びN2からなる入力ノアゲートは定常的に伝
達状態とされ、外部端子CEBを介して起動制御信号と
して入力されるチップイネーブル信号CEBを反転し、
その出力端子に伝達する。
【0029】MOSFETP1及びP2ならびにN1及
びN2からなる入力ノアゲートの出力信号は、インバー
タV1を介してナンドゲートNA1の一方の入力端子に
供給されるとともに、直列形態とされる4個のインバー
タV2〜V5を介してナンドゲートNA1の他方の入力
端子に供給される。これにより、ナンドゲートNA1の
出力信号は、チップイネーブル信号CEBがロウレベル
とされることでハイレベルとされ、チップイネーブル信
号CEBがハイレベルに戻されてからインバータV2〜
V5による遅延時間が経過した時点でロウレベルに戻さ
れる。ナンドゲートNA1の出力信号は、直列形態とさ
れる2個のインバータV6及びV7を経て前記内部制御
信号CE0となり、やはり直列形態とされる2個のイン
バータV6及びV8を経て前記内部制御信号CE1とな
る。内部制御信号CE1は、インバータV9により反転
された後、反転内部制御信号CE1Bとなる。
【0030】次に、タイミング発生回路TGは、もう一
つの入力ノアゲートを構成するPチャンネルMOSFE
TP3及びP4ならびにNチャンネルMOSFETN3
及びN4を含む。このうち、MOSFETP3及びN3
の共通結合されたゲートは、図示されない静電保護回路
を介して外部端子OEBに結合され、MOSFETP4
及びN4の共通結合されたゲートには、上記反転内部制
御信号CE1Bが供給される。これにより、MOSFE
TP3及びP4ならびにN3及びN4からなる入力ノア
ゲートは、反転内部制御信号CE1Bがロウレベルとさ
れることで、つまりチップイネーブル信号CEBがロウ
レベルとされることで選択的に伝達状態とされ、外部端
子OEBを介して起動制御信号として入力される出力イ
ネーブル信号OEBを反転し、その出力端子に伝達す
る。この入力ノアゲートの出力信号は、直列形態とされ
る5個のインバータV10〜V15を経た後、前記内部
制御信号OEとしてデータ出力バッファOBに供給され
る。
【0031】タイミング発生回路TGは、さらに、直列
形態とされる6個の単位遅延回路UD1〜UD6からな
る遅延回路DL1を含む。このうち、単位遅延回路UD
1の非反転入力端子には、前記アドレス遷移検出回路A
TDの出力信号つまりアドレス遷移検出信号ATDS
(入力信号)が供給され、その反転入力端子には、アド
レス遷移検出信号ATDSのインバータV16による反
転信号が供給される。また、単位遅延回路UD2の非反
転及び反転入力端子には、前段に設けられる単位遅延回
路UD1の非反転及び反転出力信号がそれぞれ供給さ
れ、単位遅延回路UD3〜UD6の非反転及び反転入力
端子には、前段に設けられる単位遅延回路UD2〜UD
5の非反転及び反転出力信号がそれぞれ供給される。単
位遅延回路UD6の非反転出力信号は、ノアゲートNO
1の一方の入力端子に供給され、その反転出力信号は、
インバータV17により反転された後、ノアゲートNO
1の他方の入力端子に供給される。ノアゲートNO1の
出力信号SDは、2個のインバータV18及びV19を
経て、前記反転内部制御信号EQBとなる。
【0032】ここで、遅延回路DL1を構成する単位遅
延回路UD1〜UD6は、図4の単位遅延回路UD1に
代表して示されるように、そのゲートに反転入力信号I
B1つまり反転アドレス遷移検出信号ATDSBを受け
るPチャンネルMOSFETP6を含む。このMOSF
ETP6のソースは、そのゲートに回路の接地電位を受
けるPチャンネルMOSFETP5を介して回路の電源
電圧に結合される。また、そのドレインは、直列形態と
される抵抗R1及びNチャンネルMOSFETN5を介
して回路の接地電位に結合されるとともに、Nチャンネ
ルMOSFETN6を介して回路の接地電位に結合され
る。MOSFETN5のゲートには反転アドレス遷移検
出回路ATDSBが供給され、MOSFETN6のゲー
トには回路の接地電位が供給される。MOSFETP6
及びN6の共通結合されたドレインは、さらにインバー
タV33の入力端子に結合されるとともに、所定の静電
容量を有するキャパシタC1を介して回路の接地電位に
結合される。
【0033】これにより、MOSFETP5,P6,N
5及びN6ならびに抵抗R1は、定常的に伝達状態とさ
れる入力ノアゲートを構成し、反転入力端子IB1に供
給される反転アドレス遷移検出信号ATDSBを反転し
てその出力端子に伝達する。また、抵抗R1は、MOS
FETN5がオン状態とされる当初、言い換えるならば
この入力ノアゲートの出力信号が回路の接地電位のよう
なロウレベルに変化されようとするとき選択的に有効と
なり、キャパシタC1とともに所定の時定数回路を構成
する。さらに、インバータV33は、MOSFETP6
及びN6の共通結合されたドレイン電位つまりMOSF
ETP5,P6,N5及びN6ならびに抵抗R1からな
る入力ノアゲートの出力信号に対して所定の論理スレッ
シホルドレベルを有するレベル判定回路として機能し、
この入力ノアゲート及びキャパシタC1とともに一つの
タイミング設定回路を構成する。
【0034】すなわち、図5に示されるように、反転入
力信号IB1つまり反転アドレス遷移検出信号ATDS
Bがハイレベルからロウレベルに変化されるとき、単位
遅延回路UD1では、MOSFETP6がオン状態とさ
れ、MOSFETN5がオフ状態とされる。このため、
入力ノアゲートの出力端子に結合されたキャパシタC1
は、MOSFETP5及びP6を介して比較的高速にチ
ャージされ、これを受けてインバータV33の出力信号
n2が回路の接地電位のようなロウレベルに変化する。
一方、反転アドレス遷移検出信号ATDSBがロウレベ
ルからハイレベルに変化されると、単位遅延回路UD1
では、MOSFETP6がオフ状態とされ、代わってM
OSFETN5がオン状態とされる。このため、キャパ
シタC1に蓄積された電荷は、抵抗R1及びN5を介し
て徐々にディスチャージされ、キャパシタC1及び抵抗
R1の時定数に対応する所定の遅延時間tdが経過した
時点で、インバータV33の出力信号n2がハイレベル
に戻される。
【0035】タイミング設定回路を構成するインバータ
V33の出力信号n2は、負論理の論理和回路となるナ
ンドゲートNA2の一方の入力端子に供給される。この
ナンドゲートNA2の他方の入力端子には、反転入力信
号IB1つまり反転アドレス遷移検出信号ATDSBが
そのまま供給される。また、ナンドゲートNA2の出力
信号N3は、正論理の論理和回路となるノアゲートNO
6の一方の入力端子に供給され、このノアゲートNO6
の他方の入力端子には、非反転入力信号IT1つまりア
ドレス遷移検出信号ATDSが供給される。アドレス遷
移検出信号ATDSは、そのまま単位遅延回路UD1の
非反転出力信号OT1として次段の単位遅延回路UD2
の非反転入力端子IT2に供給され、ノアゲートNO6
の出力信号は、単位遅延回路UD1の反転出力信号OB
1として単位遅延回路UD2の反転入力端子IB2に供
給される。
【0036】この結果、ナンドゲートNA2の出力信号
n3は、反転入力信号IB1つまり反転アドレス遷移検
出信号ATDSBがロウレベルとされてからインバータ
V33の出力信号n2がハイレベルに戻されるまでの間
ハイレベルとされ、ノアゲートNO6の出力信号つまり
反転出力信号OB1は、非反転入力信号IT1つまりア
ドレス遷移検出信号ATDSがハイレベルとされてから
ナンドゲートNA2の出力信号n3がロウレベルに戻さ
れるまでの間ロウレベルとされる。
【0037】つまり、単位遅延回路UD1に代表される
単位遅延回路UD1〜UD6のそれぞれは、その反転出
力端子OB1〜OB6において、反転入力端子IB1〜
IB6に供給された反転入力信号IB1〜IB6の特に
立ち上がり変化を選択的に遅延時間tdだけ遅延させた
後、非反転入力信号IT1〜IT6つまりはアドレス遷
移検出信号ATDSとの論理和をとって反転させた反転
出力信号OB1〜OB6を形成する。しかるに、まず単
位遅延回路UD1の反転出力信号OB1のパルス幅は、
図6に示されるように、アドレス遷移検出信号ATDS
のパルス幅twにその遅延時間tdを加えた値となり、
単位遅延回路UD2の反転出力信号OB2のパルス幅
は、単位遅延回路UD1の反転出力信号OB1のパルス
幅にその遅延時間tdを加えた値となる。同様に、単位
遅延回路UD3〜UD5の反転出力信号OB3〜OB5
のパルス幅は、前段の単位遅延回路UD2〜UD4の反
転出力信号OB2〜OB4のパルス幅にそれぞれの遅延
時間tdを加えた値となり、最終段の単位遅延回路UD
6の反転出力信号OB6つまり反転内部制御信号EQB
のパルス幅は、ほぼアドレス遷移検出信号ATDSのパ
ルス幅twに6個の単位遅延回路UD1〜UD6の遅延
時間6tdを加えた値となる。
【0038】図3の説明に戻ろう。ノアゲートNO1の
出力信号SDは、前述のように、2個のインバータV1
8及びV19を経た後、反転内部制御信号EQBとな
る。また、インバータV20及びV25を介して遅延回
路DL2及びDL3を構成する単位遅延回路UD7及び
UD11の非反転入力端子に供給されるとともに、イン
バータV21及びV26によってさらに反転された後、
単位遅延回路UD7及びUD11の反転入力端子に供給
される。遅延回路DL2は、直列形態とされる4個の単
位遅延回路UD7〜UD10を含み、遅延回路DL3
は、直列形態とされる3個の単位遅延回路UD11〜U
D13を含む。これらの単位遅延回路UD7〜UD13
は、前記単位遅延回路UD1と同一構成とされる。
【0039】遅延回路DL2の最終段の単位遅延回路U
D10の非反転出力信号は、ノアゲートNO2の一方の
入力端子に供給され、その反転出力信号は、インバータ
V22を介してノアゲートNO2の他方の入力端子に供
給される。ノアゲートNO2の出力信号は、ノアゲート
NO3の第3の入力端子に供給される。このノアゲート
NO3の第1の入力端子には、前記反転内部制御信号C
E1Bが供給され、その第2の入力端子には、インバー
タV20の出力信号が供給される。ノアゲートNO3の
出力信号は、直列形態とされる2個のインバータV23
及びV24を経た後、内部制御信号SACとしてセンス
アンプSAに供給される。
【0040】これにより、ノアゲートNO2の出力信号
は、インバータV20の出力信号のハイレベル変化つま
りノアゲートNO1の出力信号SDのロウレベル変化を
受けてロウレベルとされ、インバータV20の出力信号
がロウレベルつまりノアゲートNO1の出力信号SDが
ハイレベルに戻されてから遅延回路DL2としての所定
の遅延時間が経過した時点でハイレベルに戻される。こ
の結果、ノアゲートNO3の出力信号つまり内部制御信
号SACは、インバータV20の出力信号がロウレベル
つまりノアゲートNO1の出力信号SDがハイレベルに
戻されてからノアゲートNO2の出力信号がハイレベル
に戻されるまでの間つまり遅延回路DL2の遅延時間に
相当する期間だけ一時的にハイレベルとされる。
【0041】一方、遅延回路DL3の最終段の単位遅延
回路UD13の非反転出力信号は、ノアゲートNO4の
一方の入力端子に供給され、その反転出力信号は、イン
バータV27を介してノアゲートNO4の他方の入力端
子に供給される。ノアゲートNO4の出力信号は、ノア
ゲートNO5の一方の入力端子に供給される。ノアゲー
トNO5の他方の入力端子には、インバータV25の出
力信号が供給される。ノアゲートNO5の出力信号は、
インバータV28を経て、前記反転内部制御信号SLB
となる。また、ノアゲートNO4の出力信号は、直列形
態とされる4個のインバータV29〜V32を経て、内
部制御信号DOCとなる。
【0042】これにより、ノアゲートNO4の出力信号
は、インバータV25の出力信号のハイレベル変化つま
りノアゲートNO1の出力信号SDのロウレベル変化を
受けてロウレベルとされ、インバータV25の出力信号
がロウレベルつまりノアゲートNO1の出力信号SDが
ハイレベルに戻されてから遅延回路DL3としての所定
の遅延時間が経過した時点でハイレベルに戻される。し
かるに、反転内部制御信号SLBは、インバータV25
の出力信号がロウレベルつまりノアゲートNO1の出力
信号SDがハイレベルに戻されてからノアゲートNO4
の出力信号がハイレベルに戻されるまでの間つまり遅延
回路DL3の遅延時間に相当する期間だけ一時的にハイ
レベルとされる。言うまでもなく、内部制御信号DOC
は、アドレス遷移検出信号ATDSのハイレベル変化を
受けてハイレベルとされ、内部制御信号SLBがハイレ
ベルに戻されてからインバータV29〜V32の遅延時
間に相当する時間が経過した時点でロウレベルに戻され
る。この結果、アドレス遷移検出信号ATDSと反転内
部制御信号EQB,SLBならびに内部制御信号SAC
及びDOCとの時間関係は、図2に対応するものとな
る。
【0043】ところで、アドレス入力端子AX0〜AX
iならびにAY0〜AYjを介して入力されるXアドレ
ス信号AX0〜AXiならびにYアドレス信号AY0〜
AYjには、所定のスキューが許され、このスキューが
比較的大きい場合、アドレス遷移検出回路ATDから出
力されるアドレス遷移検出信号ATDSは、図7に例示
されるように、比較的短い時間txをおいて連続生成さ
れる。このため、この実施例では、各内部制御信号のパ
ルス幅を設定するためにタイミング発生回路TGに設け
られる遅延回路DL1〜DL3が、前述のように、直列
形態とされる所定数の単位遅延回路UD1〜UD13か
らなり、これらの単位遅延回路の遅延時間tdは、アド
レス遷移検出信号ATDSが連続生成される時間間隔t
xの許容しうる最大値に対応する時間に設定される。
【0044】したがって、例えばアドレス遷移検出信号
ATDSが時間txをおいて連続生成される場合、図7
に示されるように、まず単位遅延回路UD1の反転出力
信号OB1が連続生成されるアドレス遷移検出信号AT
DSに従って連続生成されるが、第2段以降の単位遅延
回路UD2〜UD6の反転出力端子には、各単位遅延回
路の実質的な論理和回路となるナンドゲートNA2及び
ノアゲートNO6の論理和作用により、規定のパルス幅
に時間txを加えたパルス幅を有する反転出力信号が得
られる。この結果、例えば反転内部制御信号EQBは、
アドレス遷移検出信号ATDSが比較的短い時間txを
おいて連続生成されるにもかかわらず、最後に生成され
たアドレス遷移検出信号ATDSの立ち上がりから規定
の時間つまりtw+6tdが経過した時点でハイレベル
に戻されるものとなり、これによってマスクROMを正
常に動作させることができるものとなる。なお、このよ
うな効果は、アドレス遷移検出信号ATDSの時間間隔
txが比較的長くなる場合でも、対応する後段の単位遅
延回路によって同様に発揮される。
【0045】一方、この実施例の遅延回路DL1〜DL
3の単位遅延回路UD1〜UD13は、前述のように、
抵抗R1及びキャパシタC1からなる時定数回路を基本
に構成されるため、比較的少ない回路素子数をもって所
望の遅延時間を有する遅延回路を実現することができ
る。また、この実施例において、時定数回路を構成する
キャパシタC1は、メモリアレイMARYを構成するワ
ード線の負荷容量と同等の材料によって形成され、各遅
延回路の遅延時間の相対的なプロセスバラツキは従来に
比較して充分抑制される。この結果、この実施例では、
相応して各内部制御信号のタイミングマージンを小さく
することができるため、マスクROMの低コスト化を図
りつつその高速化を推進できるものとなる。
【0046】以上の本実施例に示されるように、この発
明をアドレス遷移検出回路を備えるマスクROM等の半
導体装置に適用することで、次のような作用効果を得る
ことができる。すなわち、 (1)アドレス遷移検出回路とこのアドレス遷移検出回
路の出力信号をもとにセンスアンプ及びデータ出力バッ
ファ等の動作を制御するための内部制御信号を形成する
タイミング発生回路とを備えるマスクROM等におい
て、タイミング発生回路の遅延回路を、直列形態とされ
る複数の単位遅延回路により構成し、これらの単位遅延
回路を、ワード線の負荷容量と同等の材料により形成さ
れるキャパシタと抵抗からなる時定数回路を含みアドレ
ス遷移検出回路の出力信号の立ち上がり又は立ち下がり
を所定時間だけ遅らせるタイミング設定回路と、アドレ
ス遷移検出回路の出力信号とタイミング設定回路の出力
信号の実質的な論理和信号を形成する論理和回路とをも
とに構成することで、比較的少ない回路素子により構成
できかつアドレス遷移検出回路の出力信号の連続生成に
対処しうる遅延回路を実現することができるという効果
が得られる。
【0047】(2)上記(1)項により、タイミング発
生回路の遅延回路の相対的な遅延時間のプロセス変動を
抑制し、相応して各内部制御信号のタイミングマージン
を小さくすることができるという効果が得られる。 (3)上記(1)項及び(2)項により、遅延回路を含
むマスクROM等の低コスト化を図りつつ、その動作の
安定化及び高速化を推進することができるという効果が
得られる。
【0048】以上、本発明者によりなされた発明を実施
例に基づき具体的に説明したが、この発明は、上記実施
例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範
囲で種々変更可能であることは言うまでもない。例え
ば、図1において、マスクROMは、×8又は×32ビ
ット等のような任意のビット構成を採ることができる。
また、メモリアレイMARYは、複数のサブメモリアレ
イに分割することができるし、これにともなって各周辺
回路を分割することができる。さらに、マスクROMの
ブロック構成や図2等に示される起動制御信号及び内部
制御信号の呼称,用途,組み合わせ等は、これらの実施
例による制約を受けない。
【0049】図3において、遅延回路DL1〜DL3を
構成する単位遅延回路の個数は、任意に設定できる。図
4において、時定数回路を構成する抵抗R1は、入力ノ
アゲートの出力端子とキャパシタC1との間に設けても
よい。言い換えるならば、各遅延回路及び単位遅延回路
は、入力信号となるアドレス遷移検出信号ATDS等の
立ち上がり及び立ち下がりの両方を遅延させる構成とし
てもよいし、そのいずれか一方のみを選択的に遅延させ
てもよい。さらに、タイミング発生回路TG及び各単位
遅延回路の具体的な回路構成や電源電圧の極性及び絶対
値ならびにMOSFETの導電型等は、種々の実施形態
を採りうる。
【0050】以上の説明では、主として本発明者によっ
てなされた発明をその背景となった利用分野であるマス
クROMに適用した場合について説明したが、それに限
定されるものではなく、例えば、アドレス遷移検出回路
を備えるダイナミック型RAM等の各種メモリ集積回路
装置や同様なタイミング発生回路又は遅延回路を含むゲ
ートアレイ等の各種論理集積回路装置にも適用できる。
この発明は、少なくともタイミング設定用の遅延回路を
含む半導体装置に広く適用できる。
【0051】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。すなわち、アドレス遷移検出回路とこ
のアドレス遷移検出回路の出力信号をもとにセンスアン
プ及びデータ出力バッファ等の動作を制御するための内
部制御信号を形成するタイミング発生回路とを備えるマ
スクROM等において、タイミング発生回路の遅延回路
を、直列形態とされる複数の単位遅延回路により構成
し、これらの単位遅延回路を、ワード線の負荷容量と同
等の材料により形成されるキャパシタと抵抗からなる時
定数回路を含みアドレス遷移検出回路の出力信号の立ち
上がり又は立ち下がりを所定時間だけ遅らせるタイミン
グ設定回路と、アドレス遷移検出回路の出力信号とタイ
ミング設定回路の出力信号の実質的な論理和信号を形成
する論理和回路とをもとに構成することで、比較的少な
い回路素子により構成できかつアドレス遷移検出回路の
出力信号の連続生成に対処しうる遅延回路を実現するこ
とができるとともに、その相対的な遅延時間のプロセス
変動を抑制し、各内部制御信号のタイミングマージンを
小さくすることができる。この結果、遅延回路を含むマ
スクROM等の低コスト化を図りつつ、その動作の安定
化・高速化を推進することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が適用されたマスクROMの一実施例
を示すブロック図である。
【図2】図1のマスクROMの読み出しモードにおける
信号波形図である。
【図3】図1のマスクROMに含まれるタイミング発生
回路の一実施例を示す回路図である。
【図4】図3のタイミング発生回路に含まれる単位遅延
回路の一実施例を示す回路図である。
【図5】図4の単位遅延回路の信号波形図である。
【図6】図3のタイミング発生回路のATDS単一生成
時における信号波形図である。
【図7】図3のタイミング発生回路のATDS連続生成
時における信号波形図である。
【図8】この発明に先立って本願発明者等が開発したマ
スクROMに含まれるタイミング発生回路のATDS連
続生成時における信号波形図である。
【図9】この発明に先立って本願発明者等が開発した他
のマスクROMに含まれるタイミング発生回路の一例を
示す回路図である。
【図10】図9のタイミング発生回路の信号波形図であ
る。
【符号の説明】
MARY・・・メモリアレイ、XD・・・Xアドレスデ
コーダ、XB・・・Xアドレスバッファ、YS・・Yス
イッチ、YD・・・Yアドレスデコーダ、YB・・・Y
アドレスバッファ、ATD・・・アドレス遷移検出回
路、SA・・・センスアンプ、OB・・・データ出力バ
ッファ、TG・・・タイミング発生回路。DL1〜DL
6・・・遅延回路、UD1〜UD13・・・単位遅延回
路。P1〜P6・・・PチャンネルMOSFET、N1
〜N6・・・NチャンネルMOSFET、V1〜V66
・・・インバータ、NA1〜NA2・・・ナンド(NA
ND)ゲート、NO1〜NO15・・・ノア(NOR)
ゲート、C1・・・キャパシタ、R1・・・抵抗。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャパシタ及び抵抗からなる時定数回路
    を含み入力信号の立ち上がり又は立ち下がりを所定時間
    だけ遅延させるタイミング設定回路と、上記入力信号と
    上記タイミング設定回路の出力信号の実質的な論理和信
    号を形成する論理和回路とをそれぞれ含む複数の単位遅
    延回路が直列結合されてなる遅延回路を具備することを
    特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 上記半導体装置は、センスアンプ及びア
    ドレス遷移検出回路を備えるマスクROMであり、上記
    入力信号は、上記アドレス遷移検出回路の実質的な出力
    信号であって、上記遅延回路の出力信号は、上記センス
    アンプを選択的に動作状態としあるいはその非反転及び
    反転入力ノードを選択的にイコライズするためのもので
    あることを特徴とする請求項1の半導体装置。
  3. 【請求項3】 上記タイミング設定回路を構成するキャ
    パシタは、上記マスクROMのメモリアレイを構成する
    ワード線の負荷容量と同等の材料により形成されるもの
    であることを特徴とする請求項2の半導体装置。
JP28595693A 1993-10-20 1993-10-20 半導体装置 Withdrawn JPH07122093A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5757718A (en) * 1996-02-28 1998-05-26 Nec Corporation Semiconductor memory device having address transition detection circuit for controlling sense and latch operations
KR100309466B1 (ko) * 1999-05-21 2001-09-26 김영환 메모리의 어드레스천이검출제어장치
US6754096B2 (en) 2002-01-29 2004-06-22 Hynix Semiconductor Inc. Apparatus and method for driving ferroelectric memory

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