JPH07119566B2 - 走査型プローブ顕微鏡 - Google Patents
走査型プローブ顕微鏡Info
- Publication number
- JPH07119566B2 JPH07119566B2 JP17506087A JP17506087A JPH07119566B2 JP H07119566 B2 JPH07119566 B2 JP H07119566B2 JP 17506087 A JP17506087 A JP 17506087A JP 17506087 A JP17506087 A JP 17506087A JP H07119566 B2 JPH07119566 B2 JP H07119566B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- actuator
- sample
- scanning
- substrate
- scanning needle
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)
- Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
- Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (A) 産業上の利用分野 この発明は、走査針部を試料表面に近接させた状態で走
査し、走査針部から得られる試料に関する検出信号に基
づいて、主に試料の表面形状を得る走査型プローブ顕微
鏡に関する。詳しくは、走査針と試料の観察面とを限り
なく、例えば50オングストローム以下に近づけ、両者の
間に流れるトンネル電流を測定して、トンネル電流の大
きさが常時一定となるように走査針を軸方向に移動させ
(観察試料が物性的に均一ならば試料と走査針の間を常
時一定に保つことになる)、前記観察面の画像を得る走
査型トンネル顕微鏡に関する。
査し、走査針部から得られる試料に関する検出信号に基
づいて、主に試料の表面形状を得る走査型プローブ顕微
鏡に関する。詳しくは、走査針と試料の観察面とを限り
なく、例えば50オングストローム以下に近づけ、両者の
間に流れるトンネル電流を測定して、トンネル電流の大
きさが常時一定となるように走査針を軸方向に移動させ
(観察試料が物性的に均一ならば試料と走査針の間を常
時一定に保つことになる)、前記観察面の画像を得る走
査型トンネル顕微鏡に関する。
(b) 従来の技術 この種の顕微鏡は、試料の表面の構造を数オングストロ
ームという高分解能で解明でき、又試料の観察面を全く
損傷することがない等、他の形式の顕微鏡と比べて優れ
た特性を有している。このような顕微鏡においては、ア
クチュエータに走査針を固定し、これにより、走査針を
試料に対して面方向並びに軸方向に微動させて、所定の
信号を得この信号をもとにして試料の表面の画像を得て
いる。従来の顕微鏡に使用されているアクチュエータ
は、圧電体により形成され、互いに一端が接続され、他
端がほぼ同角度で延出した3本の脚部を有し、前記記録
針は、これら脚部が一端で接続された位置の近くに設け
られ、かつ、これら脚部を稜として形成される凸四面体
の外側に突出するように配設されている。
ームという高分解能で解明でき、又試料の観察面を全く
損傷することがない等、他の形式の顕微鏡と比べて優れ
た特性を有している。このような顕微鏡においては、ア
クチュエータに走査針を固定し、これにより、走査針を
試料に対して面方向並びに軸方向に微動させて、所定の
信号を得この信号をもとにして試料の表面の画像を得て
いる。従来の顕微鏡に使用されているアクチュエータ
は、圧電体により形成され、互いに一端が接続され、他
端がほぼ同角度で延出した3本の脚部を有し、前記記録
針は、これら脚部が一端で接続された位置の近くに設け
られ、かつ、これら脚部を稜として形成される凸四面体
の外側に突出するように配設されている。
(C) 発明が解決しようとする問題点 しかし、従来の走査型プローブ顕微鏡は上述のように3
軸走査アクチュエータ部が形成する空間外に試料保持機
構及び試料移動機構を構成しているため、これらを合わ
せた装置が外部振動の影響及び熱ドリフトの影響を受け
やすくなっている。そこで上述したような高分解能を得
るために、外部の振動の影響を極力防止できるような複
雑な除振装置を付加することは勿論のこと、熱ドリフト
を極力抑えるため主要部を真空容器に収容して、高真空
の下で駆動する必要があった。このため装置全体が大型
になり、かつ操作が面倒であるという問題があった。従
って、この発明は上記従来技術の問題点に鑑み案出され
たものであり、その目的は、高真空のもとで駆動しなく
ても高分解能が得られ、装置全体が小型化できると共に
操作性にも優れた走査型プローブ顕微鏡を提供すること
である。
軸走査アクチュエータ部が形成する空間外に試料保持機
構及び試料移動機構を構成しているため、これらを合わ
せた装置が外部振動の影響及び熱ドリフトの影響を受け
やすくなっている。そこで上述したような高分解能を得
るために、外部の振動の影響を極力防止できるような複
雑な除振装置を付加することは勿論のこと、熱ドリフト
を極力抑えるため主要部を真空容器に収容して、高真空
の下で駆動する必要があった。このため装置全体が大型
になり、かつ操作が面倒であるという問題があった。従
って、この発明は上記従来技術の問題点に鑑み案出され
たものであり、その目的は、高真空のもとで駆動しなく
ても高分解能が得られ、装置全体が小型化できると共に
操作性にも優れた走査型プローブ顕微鏡を提供すること
である。
(D) 問題点を解決するための手段 この発明は上記問題点を解決するため、基板と、前記基
板上に枠体として固定されると共に3軸方向に移動可能
なアクチュエータと、前記アクチュエータに保持される
と共に、前記アクチュエータが形成する空間の内部に立
設された走査針部と、前記アクチュエータが形成する空
間の内部で、前記走査針部と対向する位置に試料を保持
する試料保持部材と、を具備することを特徴とする走査
型プローブ顕微鏡である。
板上に枠体として固定されると共に3軸方向に移動可能
なアクチュエータと、前記アクチュエータに保持される
と共に、前記アクチュエータが形成する空間の内部に立
設された走査針部と、前記アクチュエータが形成する空
間の内部で、前記走査針部と対向する位置に試料を保持
する試料保持部材と、を具備することを特徴とする走査
型プローブ顕微鏡である。
(E) 作用 アクチュエータにより保持された走査針が、そのアクチ
ュエータの移動に伴い試料表面を走査する。この走査に
より、走査針部から検出される信号に基づき、主に試料
の表面形状が求められる。なお、この走査は、アクチュ
エータが形成する空間の内部で行われている。
ュエータの移動に伴い試料表面を走査する。この走査に
より、走査針部から検出される信号に基づき、主に試料
の表面形状が求められる。なお、この走査は、アクチュ
エータが形成する空間の内部で行われている。
(F) 実施例 以下に、この発明の一実施例に係わる走査型トンネル顕
微鏡を添付図面を参照として説明する。第1図並びに第
2図において、符号10は一辺が数cmの矩形の基板を示
し、この基板10は両面が高精度に研磨されたステンレス
板もしくはインバー合金板により形成されている。この
基板10の上面の左端近くには、ほぼ三角状の支持板12が
基板10と一体化されて立設されている。この支持板12の
ほぼ中心部には差動マイクロメータ14が、この支持板12
と直交するようにして、水平に固定されている。このマ
イクロメータ14の前端部14aは基板10の他端側に、支持
板12の前面から突出し、また後端部である操作部14b
は、同支持板12後面から突出されている。このような差
動マイクロメータ14は操作部14bを所定角度回動させる
ことにより、先端部14aが軸線に沿って微少距離移動す
る公知のものであり、試料の粗動駆動機構を構成してい
る。このマイクロメータ14の前端部前面には試料を移動
させるための第1のアクチュエータ16が設けられてい
る。このアクチュエータ16は、すでに公知のものであ
り、一軸方向(差動マイクロメータの軸線方向)に移動
可能な圧電体素子もしくは積層型圧電体素子、あるいは
3軸方向(X,Y,Z軸)に移動可能な圧電円筒型素等が使
用されている。以下、一軸方向のみ移動可能な圧電体素
子を用いた場合につき説明する。
微鏡を添付図面を参照として説明する。第1図並びに第
2図において、符号10は一辺が数cmの矩形の基板を示
し、この基板10は両面が高精度に研磨されたステンレス
板もしくはインバー合金板により形成されている。この
基板10の上面の左端近くには、ほぼ三角状の支持板12が
基板10と一体化されて立設されている。この支持板12の
ほぼ中心部には差動マイクロメータ14が、この支持板12
と直交するようにして、水平に固定されている。このマ
イクロメータ14の前端部14aは基板10の他端側に、支持
板12の前面から突出し、また後端部である操作部14b
は、同支持板12後面から突出されている。このような差
動マイクロメータ14は操作部14bを所定角度回動させる
ことにより、先端部14aが軸線に沿って微少距離移動す
る公知のものであり、試料の粗動駆動機構を構成してい
る。このマイクロメータ14の前端部前面には試料を移動
させるための第1のアクチュエータ16が設けられてい
る。このアクチュエータ16は、すでに公知のものであ
り、一軸方向(差動マイクロメータの軸線方向)に移動
可能な圧電体素子もしくは積層型圧電体素子、あるいは
3軸方向(X,Y,Z軸)に移動可能な圧電円筒型素等が使
用されている。以下、一軸方向のみ移動可能な圧電体素
子を用いた場合につき説明する。
このアクチュエータ16の前面には、試料18が取着された
試料台20が同軸的に固定されている。このアクチュエー
タ16は試料18を軸方向に微動させる機能を有している。
この第1のアクチュエータ16と対面するようにして、前
記基板10の他端側には第2のアクチュエータ22が固定さ
れている。この第2のアクチュエータ22は、圧電体で形
成され、一端が接続され、他端が互いにほぼ直角に延出
した第1ないし第3の脚部24,26,28を有する。第1の脚
部24と第2の脚部26とは、他端側が基板10の両側近くに
夫々固定され、一端が基板の上方、中央に位置するよう
に傾斜して延出している。前記第3の脚部28は、これと
基板10との間に、第1のアクチュエータ16を位置させる
ように、基板10の上面に対して平行に延出し、その他端
は前記支持板12の上面にねじ止めされた装着部材30に固
定されている。又、これら脚部24,26,28の互いに接続さ
れた一端には、下方に向かって走査針保持部材32が突設
されている。この保持部材32の下部には水平方向に伸び
る透孔が形成され、この透孔中には、先端が前記試料18
と対面するように出した走査針34が固着されている。こ
の走査針34と、試料18と、第1のアクチュエータ16と差
動マイクロメータ14とは、互いに同軸となるように、
又、この軸線と前記第3の脚部28とは同一垂直面上に位
置するように設定されている。この第2のアクチュエー
タ22は、前記脚部24,26,28に選択的に電圧が印加される
ことにより、脚部の圧電体が伸び、走査針34を軸方向
と、この軸に直交する面方向に微動させる機能とを有し
ている。
試料台20が同軸的に固定されている。このアクチュエー
タ16は試料18を軸方向に微動させる機能を有している。
この第1のアクチュエータ16と対面するようにして、前
記基板10の他端側には第2のアクチュエータ22が固定さ
れている。この第2のアクチュエータ22は、圧電体で形
成され、一端が接続され、他端が互いにほぼ直角に延出
した第1ないし第3の脚部24,26,28を有する。第1の脚
部24と第2の脚部26とは、他端側が基板10の両側近くに
夫々固定され、一端が基板の上方、中央に位置するよう
に傾斜して延出している。前記第3の脚部28は、これと
基板10との間に、第1のアクチュエータ16を位置させる
ように、基板10の上面に対して平行に延出し、その他端
は前記支持板12の上面にねじ止めされた装着部材30に固
定されている。又、これら脚部24,26,28の互いに接続さ
れた一端には、下方に向かって走査針保持部材32が突設
されている。この保持部材32の下部には水平方向に伸び
る透孔が形成され、この透孔中には、先端が前記試料18
と対面するように出した走査針34が固着されている。こ
の走査針34と、試料18と、第1のアクチュエータ16と差
動マイクロメータ14とは、互いに同軸となるように、
又、この軸線と前記第3の脚部28とは同一垂直面上に位
置するように設定されている。この第2のアクチュエー
タ22は、前記脚部24,26,28に選択的に電圧が印加される
ことにより、脚部の圧電体が伸び、走査針34を軸方向
と、この軸に直交する面方向に微動させる機能とを有し
ている。
上記構成の走査型トンネル顕微鏡を使用して試料である
金属片の表面の凹凸を測定する場合につき説明する。
金属片の表面の凹凸を測定する場合につき説明する。
試料18と走査針34との間に所定電圧(0.1〜10V)を印加
する。次に差動マイクロメータ14により第1のアクチュ
エータ16を軸方向に粗動させ試料18を走査針に近づけ
る。そして、第1のアクチュエータ16の電極に電圧を印
加して、試料18を試料18と走査針34との間が、真空トン
ネル領域(約12オングストローム)となるまで走査針34
に接近させてトンネル電流を測定する。
する。次に差動マイクロメータ14により第1のアクチュ
エータ16を軸方向に粗動させ試料18を走査針に近づけ
る。そして、第1のアクチュエータ16の電極に電圧を印
加して、試料18を試料18と走査針34との間が、真空トン
ネル領域(約12オングストローム)となるまで走査針34
に接近させてトンネル電流を測定する。
この状態で、第2のアクチュエータ22の所定の電極に電
圧を印加して、走査針34を面方向に移動させ、観察面を
走査すると共に、前記測定したトンネル電流にもとずい
て、常時、トンネル電流の大きさが一定となるように、
軸方向にも微動させる。この時の走査針34の軸方向の移
動のための圧電電圧を測定し、これを信号として試料の
表面の二次元像を描く。この軸方向に印加した電圧は、
試料の仕事関数などの物性が同一ならば試料表面の凹凸
像を表示することになる。試料が場所によって物性が異
なる場合には、トンネル電流を一定に保つために加えた
軸方向の圧電電圧は表面物性の変化と表面の凹凸変化が
重畳したものとなる。両者は信号処理によって分離可能
である。従って、この二次元像を画像処理することによ
り、試料表面の凹凸像又は表面物性像が観察できる。
又、第1のアクチュエータ16として、積層電圧体素子の
ように一軸方向駆動素子を用いた場合、第3図に示すよ
うに与圧バネ42を使用すると更に良い効果が得られる。
圧を印加して、走査針34を面方向に移動させ、観察面を
走査すると共に、前記測定したトンネル電流にもとずい
て、常時、トンネル電流の大きさが一定となるように、
軸方向にも微動させる。この時の走査針34の軸方向の移
動のための圧電電圧を測定し、これを信号として試料の
表面の二次元像を描く。この軸方向に印加した電圧は、
試料の仕事関数などの物性が同一ならば試料表面の凹凸
像を表示することになる。試料が場所によって物性が異
なる場合には、トンネル電流を一定に保つために加えた
軸方向の圧電電圧は表面物性の変化と表面の凹凸変化が
重畳したものとなる。両者は信号処理によって分離可能
である。従って、この二次元像を画像処理することによ
り、試料表面の凹凸像又は表面物性像が観察できる。
又、第1のアクチュエータ16として、積層電圧体素子の
ように一軸方向駆動素子を用いた場合、第3図に示すよ
うに与圧バネ42を使用すると更に良い効果が得られる。
第3図において、積層圧電体素子から成る第1のアクチ
ュエータ16は、差動マイクロメータ14の前端部前面に、
同軸的に設けられている。例えばリン青銅で形成された
L字型の与圧バネ42は取り付けネジ44を用いて基板10に
取り付けられ、上方に突出した部分の一面はアクチュエ
ータ16に接し、他の面には試料18を取着した試料台20が
固定され、試料が走査針に対面するようになっている。
上記構成の走査型トンネル顕微鏡において、第1のアク
チュエータ16の電極に電圧を印加して、試料18を、試料
18と走査針34との間が真空トンネル領域(約12オングス
トローム)となるまで走査針34を接近させトンネル電流
を測定する。この時、アクチュエータ16は与圧バネ42を
押して、試料18を走査針34に接近させることになるの
で、与圧バネ42から接近量に比例した反力を受ける。積
層型圧電体素子はクリープによるドリフトを起こすが、
前記反力を受けることにより、クリープが防止され、試
料位置が安定する。
ュエータ16は、差動マイクロメータ14の前端部前面に、
同軸的に設けられている。例えばリン青銅で形成された
L字型の与圧バネ42は取り付けネジ44を用いて基板10に
取り付けられ、上方に突出した部分の一面はアクチュエ
ータ16に接し、他の面には試料18を取着した試料台20が
固定され、試料が走査針に対面するようになっている。
上記構成の走査型トンネル顕微鏡において、第1のアク
チュエータ16の電極に電圧を印加して、試料18を、試料
18と走査針34との間が真空トンネル領域(約12オングス
トローム)となるまで走査針34を接近させトンネル電流
を測定する。この時、アクチュエータ16は与圧バネ42を
押して、試料18を走査針34に接近させることになるの
で、与圧バネ42から接近量に比例した反力を受ける。積
層型圧電体素子はクリープによるドリフトを起こすが、
前記反力を受けることにより、クリープが防止され、試
料位置が安定する。
更に、試料18は、ネジにより基板10に固定された与圧バ
ネ42上に設けられた試料台20に固定されている。これに
より、試料18は、基板10から与圧バネ42と一体的に取り
外しが可能となり、試料交換時の操作性が向上する。
ネ42上に設けられた試料台20に固定されている。これに
より、試料18は、基板10から与圧バネ42と一体的に取り
外しが可能となり、試料交換時の操作性が向上する。
上記実施例では、試料を軸方向に移動させる駆動機構を
差動マイクロメータと第1のアクチュエータとにより構
成したが、試料と走査針とをトンネル領域にまで接近さ
せることができれば、何方か一方でも、又、他の構造の
ものでも良い。また、上記実施例では、第2のアクチュ
エータ22側に走査針を装着して用いたが、これとは逆
に、第1のアクチュエータ16に走査針を、第2のアクチ
ュエータ22に試料をおのおの装着して用いても良い。こ
の時、第1のアクチュエータ16に前記圧電円筒型素子を
用いれば、走査針を3次元に走査することが出来る。一
方、走査針を固定し、第2のアクチュエータ22を用いて
試料を動かして走査を行ってもよい。第2のアクチュエ
ータの脚部は、積層電圧素子により構成しても、また、
第3の脚部のみを積層電圧素子により構成しても良い。
差動マイクロメータと第1のアクチュエータとにより構
成したが、試料と走査針とをトンネル領域にまで接近さ
せることができれば、何方か一方でも、又、他の構造の
ものでも良い。また、上記実施例では、第2のアクチュ
エータ22側に走査針を装着して用いたが、これとは逆
に、第1のアクチュエータ16に走査針を、第2のアクチ
ュエータ22に試料をおのおの装着して用いても良い。こ
の時、第1のアクチュエータ16に前記圧電円筒型素子を
用いれば、走査針を3次元に走査することが出来る。一
方、走査針を固定し、第2のアクチュエータ22を用いて
試料を動かして走査を行ってもよい。第2のアクチュエ
ータの脚部は、積層電圧素子により構成しても、また、
第3の脚部のみを積層電圧素子により構成しても良い。
以上説明したように、上記実施例における走査型トンネ
ル顕微鏡は、走査針34を保持する走査針保持部32から伸
びる圧電体で形成されたアクチュエーターを兼ねる脚部
24,26,28により形成される空間の内部に走査針34を有
し、更に、同じ空間内部で試料18が走査針34と対向する
ようにしているため、装置全体の小型化が計れ、小空間
における試料測定が可能となった。
ル顕微鏡は、走査針34を保持する走査針保持部32から伸
びる圧電体で形成されたアクチュエーターを兼ねる脚部
24,26,28により形成される空間の内部に走査針34を有
し、更に、同じ空間内部で試料18が走査針34と対向する
ようにしているため、装置全体の小型化が計れ、小空間
における試料測定が可能となった。
このように装置全体が小形化すると、外部振動に対し、
構造共振周波数が大きくなり、外部からの振動の影響を
極めて少なくすることができる。また、従来型に比べ
て、構造が簡略さされることから、熱ドリフトを極力押
さえることが可能となる。よって、高真空のもとで駆動
させなくても高分解能が得られ、操作性にも優れる。
構造共振周波数が大きくなり、外部からの振動の影響を
極めて少なくすることができる。また、従来型に比べ
て、構造が簡略さされることから、熱ドリフトを極力押
さえることが可能となる。よって、高真空のもとで駆動
させなくても高分解能が得られ、操作性にも優れる。
(G) 発明の効果 本発明によれば、装置全体の小形化が計れると共に操作
性にも優れた高分解能の走査型プローブ顕微鏡を提供す
ることができる。
性にも優れた高分解能の走査型プローブ顕微鏡を提供す
ることができる。
第1図は、この発明の一実施例に係わる走査型トンネル
顕微鏡の全体を示す斜視図、第2図は、同トンネル顕微
鏡の正面図、そして、第3図は、この発明の他の実施例
を示す斜視図である。 10……基板、14……差動マイクロメータ、16……第1の
アクチュエータ、18……試料、22……第2のアクチュエ
ータ、24,26,28……脚部、34……走査針、42……与圧バ
ネ。
顕微鏡の全体を示す斜視図、第2図は、同トンネル顕微
鏡の正面図、そして、第3図は、この発明の他の実施例
を示す斜視図である。 10……基板、14……差動マイクロメータ、16……第1の
アクチュエータ、18……試料、22……第2のアクチュエ
ータ、24,26,28……脚部、34……走査針、42……与圧バ
ネ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 治男 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 森田 清三 宮城県仙台市新寺1丁目3の7の405号 (72)発明者 御子柴 宣夫 宮城県仙台市八木山本町2の30の18
Claims (3)
- 【請求項1】基板と、 前記基板上に枠体として固定されると共に3軸方向に移
動可能なアクチュエータと、 前記アクチュエータに保持されると共に、前記アクチュ
エータが形成する空間の内側に立設された走査針部と、 前記アクチュエータが形成する空間の内側で、前記走査
針部と対向する位置に試料を保持する試料保持部材と、 を有することを特徴とする走査型プローブ顕微鏡。 - 【請求項2】前記アクチュエータは、第1乃至第3の圧
電体からなる脚部を有し、前記第1乃至第3の脚部は互
いに一端が接続され、他端が所定角度を有して延出して
おり、前記第1及び第2の脚部の他端は前記基板に固定
され、前記第3の脚部は前記走査針と平行に延出してい
ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の走査型
プローブ顕微鏡。 - 【請求項3】前記試料保持部材は、着脱自在な板状部材
であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の走
査型プローブ顕微鏡。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16503386 | 1986-07-14 | ||
JP61-165033 | 1986-07-14 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63153403A JPS63153403A (ja) | 1988-06-25 |
JPH07119566B2 true JPH07119566B2 (ja) | 1995-12-20 |
Family
ID=15804557
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17506087A Expired - Lifetime JPH07119566B2 (ja) | 1986-07-14 | 1987-07-14 | 走査型プローブ顕微鏡 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07119566B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0674962B2 (ja) * | 1989-06-09 | 1994-09-21 | 日本電子株式会社 | トンネル顕微鏡の汚染チェック方式 |
-
1987
- 1987-07-14 JP JP17506087A patent/JPH07119566B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63153403A (ja) | 1988-06-25 |
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