JPH07118724A - 転炉ランス孔のシール方法およびシール装置 - Google Patents

転炉ランス孔のシール方法およびシール装置

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JPH07118724A
JPH07118724A JP26106393A JP26106393A JPH07118724A JP H07118724 A JPH07118724 A JP H07118724A JP 26106393 A JP26106393 A JP 26106393A JP 26106393 A JP26106393 A JP 26106393A JP H07118724 A JPH07118724 A JP H07118724A
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seal cone
cone
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Yasumasa Yamanaka
康聖 山中
Kenji Oyabu
賢二 大▲藪▼
Shinji Ogata
信次 緒方
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 転炉ランス孔からの噴煙および粉塵の漏出を
効果的に防止できるシール方法およびシール装置を提供
する。 【構成】 吹錬時には、ランス1 に慴動可能に嵌めたリ
ング状のシールコーン2の外周テーパ面2Aと排ガスフー
ド壁部のランスソケット3 の内周テーパ面3Aとを係合さ
せ、内周テーパ面3Aに開口するランスソケット内気流路
32およびこれと連通するシールコーン内気流路22を介し
てランス/シールコーン間クリアランスG1内とシールコ
ーン/ランスソケット間隙G2とにシールガスを圧送する
と共に、係合位置より下方のランスソケット内周面にあ
る開口35A から該係合位置直下の空間S 内にシールガス
を圧送する。非吹錬時等には、シールコーン2 とランス
ソケット3 を離し、該ランスソケット内周面のテーパ面
3Aより上方の開口30A からランス/ランスソケット間の
空間S にシールガスを圧送する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、転炉の排ガスフードに
あるランス孔とこれを通るランスとの間をシールする方
法および装置に関する。一般に上吹き転炉においては、
転炉上部は排ガスフードで覆われており、上吹き用ラン
スはこの排ガスフードに開けたランス孔を通して転炉へ
挿入される。転炉からの排ガスは、このフードを経て排
ガス処理系に送られる。外部から排ガス系への空気の浸
入や逆に排ガス系から外部への排ガスの漏出を防止する
ために、ランス孔とこれを通るランスとの間の間隙は十
分にシールする必要がある。
【0002】
【従来の技術】従来の転炉ランス孔シール方法では、図
1に示すように、転炉10の排ガスフード15の壁部に
あるランス孔16とこれを通るランス1との間をシール
するには、図2に示したように、ランス1にリング状の
シールコーン2を慴動可能に嵌め込み、このシールコー
ン2の外周の下部を下方に向けて径を絞ったテーパ面2
Aとしておき、排ガスフード壁部のランス孔16を構成
するランスソケット3の内周に上記シールコーン外周テ
ーパ面2Aと係合するテーパ面3Aを設ける。
【0003】そして、正常な吹錬の実行中には、ランス
1を降下させシールコーン2の外周テーパ面2Aとラン
スソケット3の内周テーパ面3Aとを係合状態に維持
し、ランスソケット3の内周テーパ面3Aに開口するラ
ンスソケット3内の気流路32を介してランス1/シー
ルコーン2間の慴動クリアランスG1内とシールコーン
2/ランスソケット3間の残留間隙G2とにシールガス
を圧送する。
【0004】また、吹錬の異常発生時あるいは吹錬を実
行しない時には、ランス1を上昇させシールコーン2と
ランスソケット3を離れた状態に維持し、該ランスソケ
ット3の内周テーパ面3Aより下方の開口35Aからラ
ンス1/ランスソケット3間の空間Sにシールガスを圧
送する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】慴動クリアランスG1
は、ランス表面への地金付着、慴動による摩耗、熱変形
等により徐々に大きくなる。そのため、正常な吹錬中に
ランス孔から噴煙および粉塵が漏出するという問題があ
った。またランスソケット3の内周テーパ面3Aより下
方の開口35Aは地金付着や熱変形等が生じて、シール
ガスの圧送が不十分になることが多く、溶銑装入から吹
錬開始までの期間に副原料を投入する場合に、ランス孔
から大量の噴煙および粉塵が噴出するという問題があっ
た。
【0006】本発明は、上記従来の問題を解消し、吹錬
実行中も、また吹錬を実行していない期間についても、
ランス孔からの噴煙および粉塵の漏出を効果的に防止で
きるシール方法およびシール装置を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、転炉の排ガスフードの壁部にあるラン
ス孔とこれを通るランスとの間をシールする方法におい
て、ランスにリング状のシールコーンを慴動可能に嵌め
込み、このシールコーンの外周の下部を下方に向けて径
を絞ったテーパ面としておき、排ガスフード壁部のラン
ス孔を構成するランスソケットの内周に上記シールコー
ン外周テーパ面と係合するテーパ面を設け、正常な吹錬
の実行中には、ランスを降下させシールコーン外周テー
パ面とランスソケット内周テーパ面とを係合状態に維持
し、ランスソケット内周テーパ面に開口するランスソケ
ット内気流路およびこれと連通し得るシールコーン内気
流路を介してランス/シールコーン間の慴動クリアラン
ス内とシールコーン/ランスソケット間の残留間隙とに
シールガスを圧送すると共に、上記係合位置より下方の
ランスソケット内周面にある開口から該係合位置直下の
ランス/シールコーン間の空間内にシールガスを圧送
し、吹錬の異常発生時あるいは吹錬を実行しない時に
は、ランスを上昇させシールコーンとランスソケットを
離れた状態に維持し、該ランスソケット内周面のテーパ
面より上部の開口からランス/ランスソケット間の空間
にシールガスを圧送することを特徴とする転炉ランス孔
のシール方法を提供する。
【0008】本発明は更に、転炉の排ガスフードの壁部
にあるランス孔とこれを通るランスとの間をシールする
装置において、ランスにリング状のシールコーンを慴動
可能に嵌め込み、このシールコーンの外周の下部を下方
に向けて径を絞ったテーパ面としておき、排ガスフード
壁部のランス孔を構成するランスソケットの内周に上記
シールコーン外周テーパ面と係合するテーパ面を設け、
正常な吹錬の実行中には、ランスを降下させシールコー
ン外周テーパ面とランスソケット内周テーパ面とを係合
状態に維持し、ランスソケット内周テーパ面に開口する
ランスソケット内気流路およびこれと連通し得るシール
コーン内気流路を介してランス/シールコーン間の慴動
クリアランス内とシールコーン/ランスソケット間の残
留間隙とにシールガスを圧送すると共に、上記係合位置
より下方のランスソケット内周面にある開口から該係合
位置直下のランス/シールコーン間の空間内にシールガ
スを圧送し、吹錬の異常発生時あるいは吹錬を実行しな
い時には、ランスを上昇させシールコーンとランスソケ
ットを離れた状態に維持し、該ランスソケット内周面の
テーパ面より上部の開口からランス/ランスソケット間
の空間にシールガスを圧送するようにしたことを特徴と
する転炉ランス孔のシール装置をも提供する。
【0009】
【実施例】図3に、本発明による転炉ランス孔シール装
置の一例を断面図で示す。ランス1にリング状のシール
コーン2を慴動可能に嵌め込み、このシールコーン2の
外周の下部を下方に向けて径を絞ったテーパ面2Aとし
ておき、排ガスフード壁部のランス孔16(図1)を構
成するランスソケット3の内周に上記シールコーン外周
テーパ面2Aと係合するテーパ面3Aを設けてある。
【0010】ランスソケット3内には多数の気流路3
0、32、35が半径方向に貫通しており、それぞれラ
ンスソケット内周面のテーパ面3Aより上部、テーパ面
3A、テーパ面3Aより下部に開口部30A、32A、
35Aを持つ。またシールコーン2にはそのテーパ面2
Aから内周面へ半径方向に貫通する多数の気流路22が
設けてある。シールコーン2とランスソケット3とがテ
ーパ面2Aと3Aとで係合した状態では、シールコーン
2の気流路22の各々がランスソケット3の気流路32
の各々と連通するように配置されている。
【0011】このシール装置を用いて本発明のシール方
法は下記のように行われる。正常な吹錬の実行中には、
ランス1を降下させシールコーン2の外周テーパ面2A
とランスソケット3の内周テーパ面3Aとを係合状態に
維持されている。この状態で、ランスソケット3の内周
テーパ面3Aに開口部32Aを持つランスソケット内気
流路32およびこれと連通し得るシールコーン内気流路
22を介してランス/シールコーン間の慴動クリアラン
スG1内とシールコーン/ランスソケット間の残留間隙
G2とにシールガスを圧送する。
【0012】これと併行して、気流路35を介し係合位
置(3A)より下方のランスソケット内周面にある開口
35Aから該係合位置3A直下のランス/シールコーン
間の空間S内にシールガスを圧送する。すなわち正常な
吹錬実行中には、ランス/シールコーン間G1およびシ
ールコーン/ランスソケット間G2のガスシールに加え
て、係合位置直下の空間Sをガスシールすることによ
り、2段階のガスシールを行うことになる。係合位置直
下へのシールガス圧送は大量である必要はなく、かなり
少量でも実質的な効果を得ることができる。したがっ
て、開口35Aに多少の地金付着等があってもほとんど
支障無く有効に作用し得る。
【0013】また、吹錬の異常発生時あるいは吹錬を実
行しない時には、ランス1を上昇させシールコーン2と
ランスソケット3を離れた状態に維持し、該ランスソケ
ット3の内周テーパ面3Aより上部の開口30Aからラ
ンス/ランスソケット間の空間Sにシールガスを圧送す
る。すなわち、吹錬異常時および吹錬非実行時にシール
ガスを圧送する開口30Aは、ランスソケット3の内周
テーパ面3Aより上部にあるので、地金付着や熱変形の
発生が非常に少なく、シールガスの圧送を常に良好な状
態で行うことができる。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
正常な吹錬の実行時にも、吹錬異常時および吹錬非実行
時にも、ランス孔のシールを安定して維持することがで
きるので、噴煙や粉塵の噴出を実際上問題にならない程
度にまで抑止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】上吹き転炉装置の一般的な配置を示す図であ
る。
【図2】従来の転炉ランス孔シール装置を示す断面図で
ある。
【図3】本発明による転炉ランス孔シール装置の一例を
示す断面図である。
【符号の説明】
10…転炉 15…排ガスフード 16…ランス孔 1…ランス 2…シールコーン 2A…シールコーン外周テーパ面 3…ランスソケット 3A…ランスソケット内周テーパ面 22…シールコーン2を半径方向に貫通する気流路 30…ランスソケット3を半径方向に貫通する気流路 30A…テーパ面3Aより上部にある、気流路30の開
口部 32…ランスソケット3を半径方向に貫通する気流路 32A…テーパ面3Aにある、気流路32の開口部 35…ランスソケット3を半径方向に貫通する気流路 35A…テーパ面3Aより下部にある、気流路35の開
口部 G1…ランス1/シールコーン2間の慴動クリアランス G2…シールコーン2/ランスソケット3間の残留間隙 S…ランス/ランスソケット間の空間

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転炉(10)の排ガスフード(15)の壁部にあ
    るランス孔(16)とこれを通るランス(1) との間をシール
    する方法において、 ランス(1) にリング状のシールコーン(2) を慴動可能に
    嵌め込み、このシールコーン(2) の外周の下部を下方に
    向けて径を絞ったテーパ面(2A)としておき、排ガスフー
    ド(15)壁部のランス孔(16)を構成するランスソケット
    (3) の内周に上記シールコーン外周テーパ面(2A)と係合
    するテーパ面(3A)を設け、 正常な吹錬の実行中には、ランス(1) を降下させシール
    コーン外周テーパ面(2A)とランスソケット内周テーパ面
    (3A)とを係合状態に維持し、ランスソケット内周テーパ
    面(3A)に開口するランスソケット内気流路(32)およびこ
    れと連通し得るシールコーン内気流路(22)を介してラン
    ス/シールコーン間の慴動クリアランス(G1)内とシール
    コーン/ランスソケット間の残留間隙(G2)とにシールガ
    スを圧送すると共に、上記係合位置より下方のランスソ
    ケット内周面にある開口(35A) から該係合位置直下のラ
    ンス/シールコーン間の空間(S) 内にシールガスを圧送
    し、 吹錬の異常発生時あるいは吹錬を実行しない時には、ラ
    ンス(1) を上昇させシールコーン(2) とランスソケット
    (3) を離れた状態に維持し、該ランスソケット内周面の
    テーパ面(3A)より上方の開口(30A) からランス/ランス
    ソケット間の空間(S) にシールガスを圧送することを特
    徴とする転炉ランス孔のシール方法。
  2. 【請求項2】 転炉(10)の排ガスフード(15)の壁部にあ
    るランス孔(16)とこれを通るランス(1) との間をシール
    する装置において、 ランス(1) にリング状のシールコーン(2) を慴動可能に
    嵌め込み、このシールコーン(2) の外周の下部を下方に
    向けて径を絞ったテーパ面(2A)としておき、排ガスフー
    ド(15)壁部のランス孔(16)を構成するランスソケット
    (3) の内周に上記シールコーン外周テーパ面(2A)と係合
    するテーパ面(3A)を設け、 正常な吹錬の実行中には、ランス(1) を降下させシール
    コーン外周テーパ面(2A)とランスソケット内周テーパ面
    (3A)とを係合状態に維持し、ランスソケット内周テーパ
    面(3A)に開口するランスソケット内気流路(32)およびこ
    れと連通し得るシールコーン内気流路(22)を介してラン
    ス/シールコーン間の慴動クリアランス(G1)内とシール
    コーン/ランスソケット間の残留間隙(G2)とにシールガ
    スを圧送すると共に、上記係合位置より下方のランスソ
    ケット内周面にある開口(35A) から該係合位置直下のラ
    ンス/シールコーン間の空間(S) 内にシールガスを圧送
    し、 吹錬の異常発生時あるいは吹錬を実行しない時には、ラ
    ンス(1) を上昇させシールコーン(2) とランスソケット
    (3) を離れた状態に維持し、該ランスソケット内周面の
    テーパ面(3A)より上方の開口(30A) からランス/ランス
    ソケット間の空間(S) にシールガスを圧送するようにし
    たことを特徴とする転炉ランス孔のシール装置。
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