JPH07115384A - 物体検出方法、並びにセキュリティシステムおよび移動端末 - Google Patents

物体検出方法、並びにセキュリティシステムおよび移動端末

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JPH07115384A
JPH07115384A JP5257392A JP25739293A JPH07115384A JP H07115384 A JPH07115384 A JP H07115384A JP 5257392 A JP5257392 A JP 5257392A JP 25739293 A JP25739293 A JP 25739293A JP H07115384 A JPH07115384 A JP H07115384A
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JP
Japan
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signal
multipath
distribution
spread spectrum
sequence
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Application number
JP5257392A
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English (en)
Inventor
Jun Iwasaki
潤 岩崎
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Publication of JPH07115384A publication Critical patent/JPH07115384A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単に設置することができ、あらゆる所から
の、人間や動物などの侵入を検知することができるセキ
ュリティシステムを提供する。 【構成】 送信機TXより出力されたスペクトラム拡散
信号は、図3(a)に示すように、送信機TXと受信機
RXを直線で結ぶ経路A(パスA)、または机や壁など
で反射されることにより経路B(パスB)などに沿って
受信機RXに受信される。そして、図3(b)に示すよ
うに、人間が部屋の中に侵入するなどして部屋の状態が
変わったた場合には、その侵入者によりパスBの伝搬経
路が、パスB'に変えられる。受信機RXは、この変化
を検出することにより、部屋の中の状態の変化を検知す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば部屋の中などに
侵入した人間や動物などを検知する場合などに用いて好
適な物体検出方法、並びにセキュリティシステムおよび
移動端末に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のセキュリティシステムにおいて
は、例えば部屋の出入口などに、赤外線を出力する赤外
線装置をセットしておき、その赤外線が遮られたかどう
かを検出することにより、人間や動物の侵入を検知する
ようになされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、赤外線装置
から出力される赤外線は、直線状のもので、部屋全体に
満遍なく行き渡るものではないため、赤外線装置をセッ
トしていない出入口からの人間や動物の侵入は検知する
ことができなかった。
【0004】そこで、赤外線が、部屋全体に満遍なく行
き渡るように、赤外線装置を数多くセットする方法があ
るが、この場合、システム全体が高コスト化する課題が
あった。
【0005】また、このようなセキュリティシステムの
設置は、大がかりな作業であり、簡単に行うことができ
なかった。
【0006】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、低コストで、簡単に設置することがで
き、しかもあらゆる所からの、人間や動物などの侵入を
検知することができるセキュリティシステムを提供する
ことができるようにするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の物体検出方法
は、PN系列によってスペクトラム拡散信号とされ、マ
ルチパスとなっている信号を受信し、その信号に基づい
て、所定の範囲における物体が移動したか否かを検出す
る物体検出方法において、信号からマルチパスを検出
し、マルチパスの分布を記憶し、いま記憶したマルチパ
スの分布と、過去に記憶したマルチパスの分布とを比較
することを特徴とする。
【0008】本発明のセキュリティシステムは、PN系
列によってスペクトラム拡散信号とした送信信号を出力
する送信機と、送信信号を受信する受信機とからなるセ
キュリティシステムにおいて、送信機は、スペクトラム
拡散信号を発生する発生手段としてのPN発生器1と、
スペクトラム拡散信号を送信する送信アンテナとしての
アンテナ3とを有し、受信機は、スペクトラム拡散信号
が送信されることによって、マルチパスとされた信号を
受信する受信アンテナとしてのアンテナ11と、アンテ
ナ11により受信された信号から、マルチパスを検出す
る検出手段としての信号検出部15と、信号検出部15
により検出されたマルチパスの分布を記憶する記憶手段
としてのメモリ16と、いま記憶したマルチパスの分布
と、過去に記憶したマルチパスの分布とを比較し、その
比較結果に基づいて、所定の範囲における物体が移動し
たか否かを検出する比較手段としての比較判定部17と
を有することを特徴とする。
【0009】このセキュリティシステムは、送信機のア
ンテナ3が、所定の方向に、指向性を有するするように
することができる。
【0010】本発明の移動端末は、スペクトラム拡散信
号を送受信して通信を行う移動端末において、自身で送
信し、マルチパスとなったスペクトラム拡散信号を受信
し、その受信信号からマルチパスを検出し、その分布に
基づいて、所定の範囲における物体が移動したか否かを
検出することを特徴とする。
【0011】
【作用】本発明の物体検出方法においては、PN系列に
よってスペクトラム拡散信号とされ、マルチパスとなっ
ている信号を受信し、その信号からマルチパスを検出し
て、その分布を記憶する。そして、いま記憶したマルチ
パスの分布と、過去に記憶したマルチパスの分布とを比
較し、これにより所定の範囲における物体が移動したか
否かを検出する。従って、広範囲にわたって、物体の移
動を検出することができる。
【0012】本発明のセキュリティシステムにおいて
は、送信機が、スペクトラム拡散信号を送信信号として
出力する。一方、受信機は、送信機からスペクトラム拡
散信号が送信されることによって、マルチパスとなった
信号から、マルチパスを検出し、その分布を記憶する。
そして、いま記憶したマルチパスの分布と、過去に記憶
したマルチパスの分布とを比較し、その比較結果に基づ
いて、所定の範囲における物体が移動したか否かを検出
する。従って、例えば部屋などに、1組の送受信器をセ
ットするだけで、その部屋全体における、物体の移動を
検出することができる。
【0013】また、送信機のアンテナ3が、所定の方向
に、指向性を有するするようにすることができる場合に
おいては、その指向性の方向における物体の移動を、よ
り精度良く検出することができるようになる。
【0014】本発明の移動端末においては、自身で送信
し、マルチパスとなったスペクトラム拡散信号を受信
し、その受信信号からマルチパスを検出し、その分布に
基づいて、所定の範囲における物体が移動したか否かを
検出する。従って、この移動端末を、例えば部屋などの
任意の位置に置いておくだけで、その部屋全体におけ
る、物体の移動を検出することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
して説明するが、その前段階の準備として、スペクトラ
ム拡散信号によるスペクトラム拡散通信方式について説
明する。
【0016】スペクトラム拡散通信方式(以下、SS
(Spectrum Spread)方式という)とは、情報の帯域幅
より数百乃至数千倍もの広いスペクトラム帯域に、被変
調波を拡散させたスペクトラム拡散信号を用いたもので
あり、送信機側で、搬送波(キャリア)がPN系列(P
Nコード)(疑似雑音符号)により変調されることで周
波数スペクトラムが拡散され、このスペクトラム拡散信
号が、受信機に送信される。
【0017】そして、受信機においては、送信機と同一
構造の符号発生器により発生されるPN系列を用いた逆
拡散(相関)過程を経た後、復調(ベースバンド復調)
されてデ−タが得られるようになされている。
【0018】SS方式において、受信機で信号を復調す
るためには、上述のようにPN系列のパタ−ンが一致す
る必要がある他、その位相も一致していなければならな
い。このように、通信を確立することができるのは、送
受信機側で用いられるPN系列が、同一系列で、且つ位
相が一致した場合のみであるから、この性質を利用する
ことにより、同一の周波数帯域を用いてPN系列の違い
により、多数のチャンネル(回線)を使うことが可能と
なる。PN系列によってチャンネルの識別を実現し、多
元接続(多重化)を行う方法は、CDMA(符号分割多
元接続:Code Devision Multiple Access)方式と呼ば
れる。
【0019】ところで、SS方式によれば、受信機側に
おけるPN系列のパターンおよび位相が、送信機側のも
のと一致しない場合、その信号は、受信機側からは雑音
にしか見えず、さらにPN系列により広帯域に信号が拡
散されるので、受信機側では、高速で正確な発振器を用
いて、従来困難であるとされていたマルチパスを構成す
るパスの分離をすることができる。
【0020】具体的には、例えば図1に示すように、受
信機側で受信された受信信号とPN系列との相関を、P
N系列の1周期の範囲でとることにより、マルチパスの
分布を認識することができる(マルチパスを構成するパ
スそれぞれを識別することができる)。
【0021】即ち、例えば図1(a)に示す「1011
010」がPN系列であるとした場合(なお、この「1
011010」は、実際にはPN系列ではない(実際の
PN系列はデータ長が長く、明細書中に記載すると、記
述が繁雑になり、またここでは、相関について説明する
だけなので、実際にはPN系列ではない「101101
0」をPN系列と擬制することとした))、このPN系
列の位相を0乃至6ビットだけ遅らせたもの「1011
010」、「0101101」、「1010110」、
・・・、「0110101」(図1(b))それぞれ
と、受信信号との相関がとられる。
【0022】この場合、送信機側で、このPN系列「1
011010」と同一のものが用いられていれば、相関
値としては、図1(c)に示すものが得られる。
【0023】なお、図1(c)において、相関値の得ら
れる時間間隔tPNは、PN系列を構成するビット間の時
間間隔(PN系列のビットレート(例えば、8Mbps
や16Mbps)の逆数)と等しい間隔である。
【0024】また、「1011010」は、実際にはP
N系列ではないので、相関値は、メインピークが立つ、
送受信機側でPN系列が一致している時間(図1におい
ては、時間t=1)以外の部分にもピークが立っている
が、実際のPN系列を用いた場合には、相関値は、送受
信機側でPN系列が一致している時間だけに、メインピ
ークが立ち、他の部分にはピークは立たない(例えば、
1,0,−1などの所定値になる)。このメインピーク
の位置は、送受信機間に形成されたパスの遅延時間を表
す。
【0025】ところで、送信機から送信された信号は、
直接、受信機に届く場合もあるし、様々な反射物に反射
されて受信機に届く場合もある。よって、送受信機間に
は、様々な経路に沿ったパスが形成され、これらの複数
のパスからなるマルチパスが、受信信号として受信機で
受信される。マルチパスがn個のパスからなる場合に
は、PN系列の1周期の範囲において、上述した相関値
は、n個のピークを有するものになり、従って相関値
は、マルチパスの分布を表すことになる。
【0026】マルチパスが3つのパスX,Y,Zからな
る場合の相関値、即ち3つのパスX,Y,Zからなるマ
ルチパスの分布の例を図2に示す。なお、同図におい
て、AB間は、PN系列の1周期に相当し、受信強度
は、パスY,Z,Xの順で強いものとされている。
【0027】次に、本発明を適用したセキュリティシス
テムの一実施例を図3に示す。同図においては、送信機
TXと受信機RXとが、それぞれ部屋の所定の位置にセ
ットされている。
【0028】送信機TXは、例えば図4に示すように、
PN発生器1、乗算器2、およびアンテナ3から構成さ
れ、例えば一定の値のデータ(本実施例では、例えば値
が1のデータ)に、PN系列を乗算してスペクトラム拡
散信号としたもの(データを1とした場合には、PN系
列そのものとなる)を、送信信号として出力するように
なされている。
【0029】即ち、PN発生器1では、所定のPN系列
が発生され、乗算器2に出力される。乗算器2は、スペ
クトラム拡散信号としてのPN系列に、図示せぬ信号発
生器より供給される所定の周波数fの信号を乗算するこ
とにより、スペクトラム拡散信号をアップコンバートす
る。乗算器2によりアップコンバートされた信号は、送
信信号としてアンテナ3より出力される。
【0030】以上のようにして、送信機TXより出力さ
れた送信信号は、マルチパスを形成して受信機RXに届
く。即ち、送信信号は、例えば図3(a)に示すよう
に、送信機TXと受信機RXを直線で結ぶ経路A(パス
A)に沿って、受信機RXに受信されたり、あるいは机
や壁などで反射されることにより経路B(パスB)に沿
って受信機RXに受信される。
【0031】受信機RXは、例えば図5に示すように構
成される。送信機TXからの、パスAおよびBからなる
送信信号(マルチパス)は、アンテナ11により受信さ
れ、この受信信号、即ちパスAおよびBからなるマルチ
パスは、乗算器12に供給される。乗算器12は、受信
信号に、図示せぬ信号発生器より供給される所定の周波
数fの信号を乗算することにより、受信信号をベースバ
ンドの信号にダウンコンバート(検波)し、その結果得
られるスペクトラム拡散信号を、乗算器13に出力す
る。
【0032】乗算器13には、乗算器12からのスペク
トラム拡散信号の他、PN発生器14からPN系列が供
給されている。PN発生器14は、制御部18に制御さ
れ、PN系列を発生し、乗算器13に出力する。即ち、
PN発生器14は、送信機TXのPN発生器1(図4)
が発生するPN系列と同一パターンのPN系列を発生
し、その位相を、制御部18の制御にしたがって、PN
系列の1周期の範囲でずらした(シフトした)ものを、
順次乗算器13に出力する。
【0033】乗算器13では、スペクトラム拡散信号
と、送信機TXで用いられたPN系列と同一のPN系列
とが、PN系列の位相を1周期の範囲でずらして乗算さ
れることにより、スペクトラム拡散信号が逆拡散さ
れ、、即ち図1で説明した相関が演算され、その結果得
られた相関値が、信号検出部15に出力される。
【0034】信号検出部15では、相関値の高い位置、
即ちマルチパス(マルチパスを構成するパスそれぞれ)
の位置が検出され、メモリ16および比較判定部17に
出力される。
【0035】メモリ16は、図示せぬリセットスイッチ
が操作されることにより、その記憶内容がリセットさ
れ、リセット後、最初に信号検出部15より供給される
マルチパスの位置(マルチパスの分布)(マルチパスを
構成するパスそれぞれの遅延時間)を記憶する。
【0036】従って、図3(a)に示すようなマルチパ
スが形成された場合の、その分布状態が、例えば図6
(a)に示すようなものあったときには、即ちパスAま
たはBのそれぞれの遅延時間がt1またはt2であったと
きには、メモリ16は、リセットされた後、時間t1
よびt2を記憶する。
【0037】比較判定部17は、メモリ16にマルチパ
スの分布(パスAまたはBのそれぞれの遅延時間t1
たはt2)が記憶された後、信号検出部15より供給さ
れたマルチパスの分布と、メモリ16に記憶されたマル
チパスの分布とを比較する。そして、比較判定部17
は、その比較の結果、信号検出部15より供給されたマ
ルチパスの分布と、メモリ16に記憶されたマルチパス
の分布とが一致していない場合、警報信号を、図示せぬ
警報回路に出力し、警報を鳴らすようになされている。
【0038】ここで、図3(a)に示したマルチパスの
分布(パスの経路)は、例えば部屋の中の物体が移動し
たり、また部屋の中に新たな物体が侵入するなど、部屋
の中の状態が変化しない限り変わらず、定常状態とな
る。
【0039】従って、部屋の中の状態が変化しない間
は、信号検出部15より供給されたマルチパスの分布
と、メモリ16に記憶されたマルチパスの分布とは一致
するので、比較判定部17からは、警報信号は出力され
ない。
【0040】一方、例えば図3(b)に示すように、例
えば人間が部屋の中に侵入するなどして部屋の状態が変
わったた場合、部屋の中に形成されているマルチパスの
分布には、必ず変化が生じる。
【0041】図3(b)は、侵入者によりパスBの伝搬
経路が、パスB'に変えられた様子を示している。
【0042】伝搬経路が変化すると、パスの遅延時間も
変化する。図6(b)は、パスBがパスB'となること
により、パスBの遅延時間t2の位置の相関値が0にな
り、それに代わって、パスB'の遅延時間t3の位置の相
関値が高くなった様子を示している。
【0043】従って、この場合、信号検出部15より供
給されたマルチパスの分布と、メモリ16に記憶された
マルチパスの分布とは一致しなくなるので、比較判定部
17からは、警報信号が出力されることになる。
【0044】以上のように、図4または図5にそれぞれ
示した送信機TXまたは受信機RXを部屋の中に置いて
いおくだけで、部屋の中の状態の変化を検知することが
できる。
【0045】また、侵入者が侵入してくるだろうと予想
される、例えばドアや窓などの方向に、送信機TXのア
ンテナ3の指向性を向けておくことにより、ドアや窓の
微妙な動きにも即座に対応することができるようにな
る。
【0046】なお、図3においては、マルチパスが2つ
のパスからなるものとしたが、受信機RXでは、PN系
列の1周期に対応する数だけのパスを識別することがで
きるので、送信機TXから出力された送信信号によっ
て、最大で、その数だけの、異なる経路のパスからなる
マルチパスが、部屋の中に形成される。従って、部屋の
中には、いわば縦横無人にパスが存在することになるの
で、部屋の中のいかなる状態の変化も検知することがで
きる。
【0047】次に、図7は、本発明を適用したセルラ電
話機の一実施例の構成を示すブロック図である。なお、
図中、図4または図5それぞれの送信機TXまたは受信
機RXにおける場合と対応する部分については、同一の
符号を付してある。
【0048】このセルラ電話機は、従来のものと同様
に、基地局を介して他の電話機などとの通信を、前述し
たCDMA方式により行う他、簡易的なセキュリティシ
ステムとしても使用することができるようになされてい
る。
【0049】即ち、このセルラ電話機では、図8のフロ
ーチャートに示すように、まずステップS1において、
装置のモードがセキュリティモードにされたか否かが判
定される。
【0050】なお、装置のモードは、図示せぬ操作部が
操作されることにより、同じく図示せぬ、装置全体を制
御するCPUによってセキュリティモードに切り換えら
れるようになされている。
【0051】ステップS1において、装置のモードがセ
キュリティモードにされていないと判定された場合、ス
テップS2に進み、通常の電話機としての処理(電話モ
ードの処理)が行われ、ステップS1に戻る。
【0052】即ち、電話モード時には、スイッチSWが
端子a側を選択し、これにより送信用の周波数fTXを有
する、アップコンバートのための信号STXを発生してい
る信号発生器24より、信号STXが、端子aおよびスイ
ッチSWを介して乗算器2に出力される。そして、この
場合、乗算器2には、信号STXの他、PN発生器1より
PN系列が供給されるとともに、図示せぬ送信処理回路
より処理された音声データが供給される。
【0053】乗算器2は、送信処理回路からの音声デー
タと、PN発生器1からのPN系列とを乗算することに
より、音声データをスペクトラム拡散信号とし、さらに
このスペクトラム拡散信号に、信号STXを乗算すること
により、その周波数をアップコンバートしてアンプ23
に出力する。
【0054】アンプ23は、乗算器2からの信号を増幅
し、この信号は、アンテナ共用器22およびアンテナ2
1を介して出力される。アンテナ21より出力された信
号は、図示せぬ基地局のアンテナにより受信され、信号
TXと同一の周波数を有する信号でダウンコンバートさ
れた後、セルラ電話機が有する信号発生器26(後述す
る)が発生する受信用の周波数fRX信号SRXと同一の信
号で、再びアップコンバートされて送信される。これに
より、この送信信号は、他のセルラ電話機で受信される
ことになる。
【0055】一方、上述したようにして、他のセルラ電
話機から基地局を介して送信された送信信号は、アンテ
ナ21で受信され、アンテナ共用器22を介して、乗算
器12に供給される。乗算器12は、供給された受信信
号に、信号発生器26が発生する周波数fRXの信号SRX
を乗算することにより、その受信信号を、ベースバンド
の信号にダウンコンバートし、その結果得られるスペク
トラム拡散信号を、乗算器13に出力する。
【0056】乗算器13には、乗算器12からのスペク
トラム拡散信号の他、制御部18により制御されている
PN発生器14が発生するPN系列が供給される。この
PN系列は、PN発生器1が発生するPN系列と同一パ
ターンのものであると同時に、他のセルラ電話機におけ
るPN系列と同一パターンのもので、乗算器13は、こ
のPN系列と、スペクトラム拡散信号とを、その位相
に、PN系列の位相を合わせて乗算することにより、ス
ペクトラム拡散信号を逆拡散し、その結果得られる逆拡
散信号(これは、上述した相関値である)を、信号検出
部15を介して図示せぬ受信処理回路に出力する。
【0057】受信処理回路では、逆拡散信号(相関値)
に、所定の復調処理などが施され、図示せぬスピーカな
どに出力される。
【0058】一方、ステップS1において、装置のモー
ドがセキュリティモードにされたと判定された場合、ス
テップS3に進み、変数nに、初期値としての0がセッ
トされ、ステップS4に進む。ステップS4において
は、スイッチSWが、端子b側に切り換えられ、ステッ
プS5に進み、図4の送信機TXと同様に、例えば一定
の値のデータ(本実施例では、上述したように例えば値
が1のデータ)に、PN系列を乗算してスペクトラム拡
散信号としたもの、即ちPN系列そのものを、送信信号
として出力する送信処理が行われる。
【0059】即ち、ステップS5では、まずPN発生器
1によって発生されたPN系列が、スペクトラム拡散信
号として乗算器2に供給される。乗算器2には、PN発
生器1からのスペクトラム拡散信号(PN系列)の他、
ステップS4の処理により、スイッチSWが端子b側を
選択しているので、これにより、信号発生器26と同様
に、受信用の周波数fRXの信号SRXを発生している信号
発生器25から、信号SRXが、端子aおよびスイッチを
介して供給される。
【0060】そして、乗算器2は、スペクトラム拡散信
号としてのPN系列に、信号SRXを乗算することによ
り、スペクトラム拡散信号をアップコンバートする。乗
算器2によりアップコンバートされた信号は、送信信号
として、アンプ23およびアンテナ共用器22を介して
アンテナ21より出力される。
【0061】以上ようにして、ステップS5の送信処理
が終了すると、ステップS6に進み、受信処理が行われ
る。
【0062】即ち、ステップS6においては、セルラ電
話機が、例えば部屋の中などに置かれた状態にある場合
には、以上のようにして、アンテナ21より出力された
送信信号が、部屋の壁や、その中にある物などに反射さ
れることによりマルチパスを形成し、これが再びアンテ
ナ21によって受信されて、アンテナ共用器22を介し
て乗算器12に供給される。
【0063】そして、乗算器12では、上述したよう
に、この送信されて、受信された受信信号に、信号発生
器26が発生している信号SRXが乗算される。
【0064】ここで、以上のようにして受信された受信
信号は、上述したように、受信用の周波数fRXの信号S
RXでアップコンバートされたものであるから、乗算器1
2において、信号SRXと乗算されることにより、ベース
バンドのスペクトラム拡散信号にダウンコンバートされ
ることになる。
【0065】以上のようにして、ステップS6の受信処
理が終了すると、ステップ7に進み、ベースバンドのス
ペクトラム拡散信号からのマルチパスの検出が行われ
る。
【0066】即ち、ステップS7では、まずスペクトラ
ム拡散信号が、乗算器12より乗算器13に出力され
る。乗算器13では、乗算器12からのスペクトラム拡
散信号と、PN発生器14が発生しているPN系列とが
乗算される。
【0067】ここで、セキュリティモードの場合、PN
発生器14は、PN発生器1が発生するPN系列と同一
パターンのPN系列を発生し、その位相を、制御部18
の制御にしたがって、PN系列の1周期の範囲でずらし
た(シフトした)ものを、順次乗算器13に出力するよ
うになされている。
【0068】従って、この場合、乗算器13では、図1
で説明した相関が演算され、その相関値が、信号検出部
15に供給される。
【0069】信号検出部15では、相関値の高い位置、
即ちマルチパス(マルチパスを構成するパスそれぞれ)
の位置が検出され、メモリ16および比較判定部17に
出力される。
【0070】以上のようにして、ステップS7のマルチ
パスの検出処理が終了すると、ステップS8に進む。ス
テップS8では、変数nが1だけインクリメントされ、
ステップS9に進み、変数nが1に等しいか否かが判定
される。
【0071】ステップS9において、変数nが1に等し
いと判定された場合、即ち信号検出部15からのマルチ
パスの分布が、装置のモードがセキュリティモードにさ
れた後、最初に出力されたものである場合、ステップS
10に進み、メモリ16によって、信号検出部15より
出力されたマルチパスの分布が記憶され、ステップS5
に戻る。
【0072】一方、ステップS9において、変数nが1
に等しくないと判定された場合、即ち信号検出部15か
らのマルチパスの分布が、装置のモードがセキュリティ
モードにされた後、2回目以降に出力されたものである
場合、ステップS11に進み、比較判定部17によっ
て、メモリ16に記憶されたマルチパス分布と、いま信
号検出部15から出力されたマルチパスの分布とが同一
(またはほぼ同一)であるか否かが判定される。
【0073】ステップS11において、メモリ16に記
憶されたマルチパス分布と、いま信号検出部15から出
力されたマルチパスの分布とが同一であると判定された
場合、即ち部屋の中の状態に変化がない場合、ステップ
5に戻り、再びステップS5からの処理を繰り返す。
【0074】また、ステップS11において、メモリ1
6に記憶されたマルチパス分布と、いま信号検出部15
から出力されたマルチパスの分布とが同一でないと判定
された場合、即ち、例えば人間が部屋の中に侵入するな
どして部屋の状態が変わったた場合、ステップS12に
進み、比較判定部17から、警報信号が出力され、処理
を終了する。
【0075】以上のように、このセルラ電話機によれ
ば、部屋の中に置いていおくだけで、部屋の中の状態の
変化を検知することができる。
【0076】さらに、このセルラ電話機は、従来のセル
ラ電話機に用いるブロックを流用することができるの
で、安価に構成することができる。
【0077】また、このセルラ電話機は、送信系と受信
系を備えているので、比較判定部17から警報信号が出
力された場合には、送信系により、警察等に通報(連
絡)するようにすることが可能である。
【0078】さらに、このセルラ電話機を、そのモード
をセキュリティモードにして、例えば自動車内にセット
しておく(置いておく)ことにより、その盗難等を防止
することが可能となる。
【0079】以上、本発明をセキュリティシステムまた
はセルラ電話機に適用した場合について説明したが、本
発明は、この他に、例えば自動ドア用のセンサなどの所
定の範囲の空間の状態の変化を検知するあらゆる装置に
適用することができる。
【0080】なお、本実施例においては、図4に示す送
信機TXまたは図7に示すセルラ電話機がセキュリティ
モード時に、例えば値が1のデータに、PN系列を乗算
したもの、即ちPN系列そのものをスペクトラム拡散信
号とするようにしたが、これに限られるものではない。
即ち、図4に示す送信機TXまたは図7に示すセルラ電
話機がセキュリティモードである場合には、意味のある
データを、スペクトラム拡散信号とする必要はなく、従
ってスペクトラム拡散信号とするデータとしては、上述
したように値が、例えば1などの一定のものの他、任意
の値をとるデータを用いるようにすることができる。
【0081】
【発明の効果】以上の如く、本発明の物体検出方法によ
れば、PN系列によってスペクトラム拡散信号とされ、
マルチパスとなっている信号を受信し、その信号からマ
ルチパスを検出して、その分布を記憶する。そして、い
ま記憶したマルチパスの分布と、過去に記憶したマルチ
パスの分布とを比較し、これにより所定の範囲における
物体が移動したか否かを検出する。従って、広範囲にわ
たって、物体の移動を検出することができる。
【0082】また、本発明のセキュリティシステムによ
れば、送信機が、スペクトラム拡散信号を送信信号とし
て出力する。一方、受信機は、送信機からスペクトラム
拡散信号が送信されることによって、マルチパスとされ
た信号から、マルチパスを検出し、その分布を記憶す
る。そして、いま記憶したマルチパスの分布と、過去に
記憶したマルチパスの分布とを比較し、その比較結果に
基づいて、所定の範囲における物体が移動したか否かを
検出する。従って、例えば部屋などに、1組の送受信器
をセットするだけで、その部屋全体における、物体の移
動を検出することができる。
【0083】さらに、このセキュリティシステムによれ
ば、送信アンテナが、所定の方向に、指向性を有するす
るようにしておくことにより、その指向性の方向におけ
る物体の移動を、より精度良く検出するようにすること
ができる。
【0084】また、本発明の移動端末によれば、自身で
送信し、マルチパスとなったスペクトラム拡散信号を受
信し、その受信信号からマルチパスを検出し、その分布
に基づいて、所定の範囲における物体が移動したか否か
を検出する。従って、この移動端末を、例えば部屋など
の任意の位置に置いておくだけで、その部屋全体におけ
る、物体の移動を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】相関値の算出方法について説明する図である。
【図2】マルチパスの分布を示す図である。
【図3】部屋の中に形成されるパスについて説明する図
である。
【図4】図3における送信機TXの一実施例の構成を示
すブロック図である。
【図5】図3における受信機RXの一実施例の構成を示
すブロック図である。
【図6】マルチパスの分布の変化を説明する図である。
【図7】本発明を適用したセルラ電話機の一実施例の構
成を示すブロック図である。
【図8】図7の実施例の動作を説明するフローチャート
である。
【符号の説明】
1 PN発生器 2 乗算器 3,11 アンテナ 12,13 乗算器 14 PN発生器 15 信号検出部 16 メモリ 17 比較判定部 18 制御部 21 アンテナ 22 アンテナ共用器 23 アンプ 24乃至26 信号発生器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 PN系列によってスペクトラム拡散信号
    とされ、マルチパスとなっている信号を受信し、その信
    号に基づいて、所定の範囲における物体が移動したか否
    かを検出する物体検出方法において、 前記信号からマルチパスを検出し、 前記マルチパスの分布を記憶し、 いま記憶した前記マルチパスの分布と、過去に記憶した
    前記マルチパスの分布とを比較することを特徴とする物
    体検出方法。
  2. 【請求項2】 PN系列によってスペクトラム拡散信号
    とした送信信号を出力する送信機と、前記送信信号を受
    信する受信機とからなるセキュリティシステムにおい
    て、 前記送信機は、 前記スペクトラム拡散信号を発生する発生手段と、 前記スペクトラム拡散信号を送信する送信アンテナとを
    有し、 前記受信機は、 前記スペクトラム拡散信号が送信されることによって、
    マルチパスとされた信号を受信する受信アンテナと、 前記受信アンテナにより受信された信号から、前記マル
    チパスを検出する検出手段と、 前記検出手段により検出されたマルチパスの分布を記憶
    する記憶手段と、 いま記憶した前記マルチパスの分布と、過去に記憶した
    前記マルチパスの分布とを比較し、その比較結果に基づ
    いて、所定の範囲における物体が移動したか否かを検出
    する比較手段とを有することを特徴とするセキュリティ
    システム。
  3. 【請求項3】 前記送信機の送信アンテナは、所定の方
    向に、指向性を有することを特徴とする請求項2に記載
    のセキュリティシステム。
  4. 【請求項4】 スペクトラム拡散信号を送受信して通信
    を行う移動端末において、 自身で送信し、マルチパスとなった前記スペクトラム拡
    散信号を受信し、その受信信号から前記マルチパスを検
    出し、その分布に基づいて、所定の範囲における物体が
    移動したか否かを検出することを特徴とする移動端末。
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