JPH07114716B2 - 酵素標識測定法 - Google Patents

酵素標識測定法

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JPH07114716B2
JPH07114716B2 JP13180986A JP13180986A JPH07114716B2 JP H07114716 B2 JPH07114716 B2 JP H07114716B2 JP 13180986 A JP13180986 A JP 13180986A JP 13180986 A JP13180986 A JP 13180986A JP H07114716 B2 JPH07114716 B2 JP H07114716B2
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孝樹 山縣
誠一 甲田
剛 藤田
勇 高河原
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Oriental Yeast Co Ltd
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Oriental Yeast Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は酵素標識測定法に関するものであるが、更に詳
細には、ムターゼ反応を有効に利用した酵素反応に基礎
をおく全く新規にして有用な超微量分析方法に関する。
本方法は、免疫分析を中心とする診断等医療の技術分野
のみならず、細胞組織学を中心とする生化学の技術分
野、及び酵素化学に基礎をおく酵素産業ないし発酵工業
の技術分野で重用されるものである。
(従来の技術) 標識物質を用いて生体物質を定量又は定性分析する方法
としては、免疫測定法のほか、ラジオアイソトープ、酵
素、蛍光物質を標識物質として抗原や抗体に結合せしめ
て、目的とする物質を抗原抗体反応を利用して測定する
方法(RIA,EIA,蛍光抗体法)等が広く用いられている。
酵素免疫測定法(EIA)において、抗原や抗体といった
測定対象物質含量が非常に少ない検体を測定する場合、
通常の酵素を使用したときの測定限界は1ng/ml程度とい
われている。したがって、これよりも含量の少ない検体
を測定するには、反応時間を極端に延長するか、酵素反
応によって蛍光を発する物質を更に結合したりするとい
った処理が不可避である。現在、EIAにおいて使用され
ている酵素としては、例えば、βガラクトシダーゼ(EC
3.2.1.23)、パーオキシダーゼ(EC 1.11.1.7)、アル
カリホスファターゼ(EC 3.1.3.1)、グルコース6リン
酸脱水素酵素(EC 1.1.1.49)などが主として用いられ
ているにすぎない(大原 達ほか著「現代免疫学」(朝
倉(昭52−11−5)p150−153)。
このように、酵素としてムターゼの反応を利用して、検
体中にごく微量存在する測定対象物質を簡単な操作で検
出、測定する方法は全く知られていないというのが現状
である。
(発明の目的) 本発明は、このような技術の現状に鑑みてなされたもの
であって、検体中にごく微量しか存在しておらず、しか
も従来の酵素標識法では測定不可ないしは極めて困難で
あった測定対象物質を、酵素反応を利用して確実、迅速
に測定できる方法を開発する目的でなされたものであ
る。
(発明の構成及び効果) このような現状に鑑みて本発明はなされたものである。
そこで本発明者は、ホスホグルコキナーゼの反応により
グルコース1リン酸(G−1−P)から生成するグルコ
ース1,6二リン酸(G−1,6−diP)を、G−1−Pとホ
スホグルコムターゼとを用いてグルコース6リン酸(G
−6−P)とG−1,6−diPに変換し、生成したG−6−
PをNAD(P)とG−6−P脱水素酵素を用いてNAD
(P)Hと6ホスホグルコン酸へと変換させる反応に着
目し、上記により生成したNAD(P)Hに由来する340nm
における吸光度の増大によってホスホグルコキナーゼ活
性を測定できるということを発見した。
しかしながら、この方法では、ホスホグルコキナーゼの
反応生成物であるG−1,6−diPは、ホスホグルコムター
ゼの触媒として働くために、ホスホグルコキナーゼの酵
素活性は、1分間当りの吸光度の変化量からの単純な比
例計算では算出することができないという障害に遭遇し
た。
しかしながら、更に検討を加えた結果、この単位時間当
りの吸光度の変化量を更に時間に対して微分したとこ
ろ、この微分値が酵素活性に比例するという新知見を
得、この関係式を用いることによって従来のPK・LDHを
共役系として用いる方法より100倍程度も低い酵素活性
も検出、測定可能であることも発見した。この新知見を
基礎にして更に検討の結果、本発明の完成に到ったので
ある。
本発明を実施するには、ホスホグルコキナーゼといった
キナーゼ系酵素を標識酵素として、抗原又は抗体に結合
させた生成物を目的測定物質(抗体又は抗原)と反応さ
せた後、その固体相又は液体相中に、ホスホグルコムタ
ーゼ、G−6−P脱水素酵素、G−1−P、ATP及びNAD
(P)を添加して、ホスホグルコキナーゼ反応により生
成したG−1,6−diPを触媒としてホスホグルコムターゼ
によりG−1−PをG−6−Pへと転換せしめ、更にG
−6−P脱水素酵素を共役させることによりNAD(P)
Hへと変換せしめ、その際の340nmにおける単位時間当
りの吸光度の変化量として、上記固体相又は液体相中の
酵素活性を求め、そして更にこの変化量をさらに時間に
対して微分し、得られた値から非常に高感度で目的物質
を測定するものである。
このムターゼを用いたEIAによれば従来から用いられて
いるβ−ガラクトシダーゼ、パーオキシダーゼ等を標識
酵素とする従来からのEIAに比べ測定検出限界が0.1ng/m
lと約10倍以下の低濃度まで測定することができるとい
う著効が得られる。
本発明によれば、EIAに用いる標識酵素にムターゼ反応
の基質であり、その自身ムターゼ反応の触媒として作用
する物質を反応生成物とするところの酵素を標識酵素と
して用い、反応生成物が共役酵素として用いるムターゼ
の反応の触媒として作用することにより、目的物質が非
常に低濃度でしか存在しなくてもムターゼ反応を利用す
ることにより短時間に感度よく検出しうるという著効が
得られる。
本発明において共役系として用いることのできるムター
ゼとしては、グルコース1,6二リン酸を基質とするホス
ホグルコムターゼに限らず、2−アセトアミド2デオキ
シD−グルコース1,6二リン酸を基質とするアセチルグ
ルコサミンホスホムターゼ(EC.2.7.5.2)、グリセリン
2,3二リン酸を基質とするホスホグリセロムターゼ(EC.
2.7.5.3)、グルコースを基質とするホスホグルコムタ
ーゼ(グルコース.コファクター)(EC.2.7.5.5)、グ
ルコース1,6二リン酸を基質とするホスホペントムター
ゼ(EC.2.7.5.6)のようにそれ自身その反応を触媒する
ような物質を基質とするムターゼであれば、すべてのも
のが使用できる。それゆえ、抗原あるいは抗体に結合さ
せる標識酵素としては、ホスホグルコムターゼの基質と
なるグルコース1,6二リン酸を反応生成物とするホスホ
グルコキナーゼや、ホスホグルコキナーゼ活性を有する
ホスホフラクトキナーゼ(EC.2.7.1.11)にかぎらず、
上記ムターゼの基質であり、それ自身ムターゼ反応の触
媒として作用する物質を反応生成物とする酵素であれ
ば、すべてのものが適宜使用でき、キナーゼ類はその1
例である。
本発明方法によれば、従来の方法よりも10倍も微量の物
質を測定でき、換言すれば感度が10倍も上昇するので、
検体の量もごく少量で充分であるし、測定時間も短くて
すみ、吸光度を読みとればよいので測定に失敗や誤認が
なく、本法はきわめてすぐれている。
また、本発明はEIAのほか、酵素を用いる他の分析や、
例えば組織病理学において、癌化した細胞の検出、定量
にも利用できるという極めて顕著な効果も奏する。すな
わち、腫瘍細胞の表面抗原に対する抗体にムターゼ反応
の基質であり、またそれ自身ムターゼ反応を触媒する物
質を反応生成物とする酵素(たとえばホスホグルコキナ
ーゼ)で標識した抗体を作用させ、その後、共役系酵素
として、ホスホグルコムターゼ、グルコース6リン酸脱
水素酵素を用い、ATP、NAD(P)、グルコース1リン酸
を作用させ、さらに生じたNAD(P)、Hをジアホラー
ゼあるいはフェナジンメタサルフェート等を用いること
によりホルマザンの産生まで導びくことにより、ホルマ
ザン沈着部位より正常組織細胞からガン化した細胞を検
出することにも利用できるのである。
〔実施例〕
<EIAによるフェリチンの定量> (1)酵素標識抗体の作成 ヒト胎盤由来の精製フェリチンをウサギに免疫し、抗血
清を採取した後、プロティン−Aセファロースカラムに
よるアフィニティークロマトによりIgG画分を得、さら
にフェリチン−セファロースカラムによる免疫クロマト
により抗フェリチン特異的なIgG画分(以後フェリチン
特異抗体と呼ぶ)を得る。このIgG画分をペプシン消化
した後セファデックスG−150によるゲル濾過により抗
フェリチン特異的なIgGのF(ab′)画分を得る。
このF(ab′)を還元剤にてFab′にした後ホスホフ
ラクトキナーゼをマレイミド反応にて結合させ、抗フェ
リチン特異的Fab′−ホスホフラクトキナーゼ結合体
(以後ホスホフラクトキナーゼ標識抗体と呼ぶ)を得
る。一方、比較のために同一操作により作製したFab′
にβ−ガラクトシダーゼを結合させたβ−ガラクトシダ
ーゼ標識抗体をも調整した。
(2)フェリチン抗体の固相化 フェリチン特異抗体を5μ/mlの濃度になるように炭
酸、重炭酸バッファー(0.05M,pH9.6)にて希釈した溶
液をポリスチレンボールに加え、25℃にて2時間放置し
抗体をポリスチレンボール上に吸着させる。その後0.05
%tween20を含むリン酸バッファー食塩水にて3回ボー
ルの洗浄操作を行い、フェリチン抗体固相化ボールを得
る。作製した抗体ボールは0.05%tween20と0.1%BSAを
含むリン酸バッファー食塩水に浸漬し、使用するまで4
℃で保存する。
(3)免疫反応 各濃度に調整したフェリチン標準液(500,250,100,50,2
5,10,5,2.5,1,0.5,0.1ng/ml)20μずつ反応トレイの
各穴に入れる。次にホスホグルコムターゼ標識抗体液あ
るいはβ−ガラクトシダーゼ標識抗体液300μをトレ
イの各穴に加え、静かに撹拌した後フェリチン抗体固相
化ボールをトレイの各穴にひとつづつ入れ、37℃にて3
時間インキュベートする。その後反応液を吸引除去した
後ボールを0.05%tween20を含むリン酸バーファー食塩
水にて5回洗浄した後ボールを酵素反応用試験管へ移
す。
(4)酵素反応 (A)基質液 ホスホフラクトキナーゼ標識抗体の場合 トリエタノールアミンバツファー 0.08M, pH7.6 αグルコース−6−リン酸 0.5mM EDTA 0.85mM 塩化マグネシウム 1.6mM NAD 0.22mM ATP 1.0mM G−6−PDH 3.2U/ml α−ホスホグルコムターゼ 0.2U/ml β−ガラクトシダーゼ標識抗体の場合 リン酸バッファー 0.05M, pH7.8 2−メルカプトエタノール 100mM o−ニトロフェノール−β−ガラクトピラノシド 0.79
mg/ml (B)酵素活性測定 上記基質液1mlをボールの入った反応用試験管に加え、3
7℃にて10分間(ホスホフラクトキナーゼ標識抗体の場
合)あるいは1時間(β−ガラクトシダーゼ標識抗体の
場合)インキュベートした後ボールを取り出し、試験管
内の反応液の吸光度を340nm(ホスホフラクトキナーゼ
標識抗体の場合)あるいは420nm(β−ガラクトシダー
ゼ標識抗体の場合)にて測定する。
こうして得たホスホフラクトキナーゼ標識抗体を用いて
フェリチンをEIAによって定量し、第1図のような結果
を得た。また一方、比較のために、標識酵素として従来
のようにβ−ガラクトシダーゼを用いた場合のEIAを行
って、第2図のような結果を得た。
これらの結果から明かなように、本発明のようにホスホ
フラクトキナーゼを標識酵素として用いると、従来法の
ようにβ−ガラクトシダーゼを用いた場合の約1/100の
濃度までフェリチンを定量することができた。
【図面の簡単な説明】
第1図はホスホフラクトキナーゼを標識酵素として用い
た場合の、そして第2図はβ−ガラクトシダーゼを用い
た場合のフェリチン量をそれぞれ図示したものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ホスホムターゼ反応の基質であり且つそれ
    自体ホスホムターゼ反応の触媒として作用する物質を反
    応生成物とする酵素を、標識酵素として使用することを
    特徴とする酵素標識測定法。
JP13180986A 1986-06-09 1986-06-09 酵素標識測定法 Expired - Lifetime JPH07114716B2 (ja)

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JPS62289200A JPS62289200A (ja) 1987-12-16
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