JPH07113712A - 複合機能形差圧センサ - Google Patents

複合機能形差圧センサ

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JPH07113712A
JPH07113712A JP26206493A JP26206493A JPH07113712A JP H07113712 A JPH07113712 A JP H07113712A JP 26206493 A JP26206493 A JP 26206493A JP 26206493 A JP26206493 A JP 26206493A JP H07113712 A JPH07113712 A JP H07113712A
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JP
Japan
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differential pressure
semiconductor chip
pressure sensor
fixing base
detecting means
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JP26206493A
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Tomoyuki Hida
朋之 飛田
Yoshiki Yamamoto
芳己 山本
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ワンチツプ上に差圧,圧力(静圧),温度セン
サを有する複合機能形差圧センサにおいて、主歪センサ
である差圧センサの静圧印加時のゼロ点変化,スパン変
化を削減し、かつ高出力のライン圧力(静圧)信号を得
ること。 【構成】差圧センサ,静圧センサ,温度センサを有する
半導体基板と、前記半導体基板の厚肉部領域以上の面積
を有する接合面を有し、かつその接合面の厚さを前記半
導体基板厚と同等がそれ以下とし、前記半導体基板の主
歪センサである差圧センサの感圧ダイアフラム径内に少
なくとも1つ以上の薄肉部を有する固定台と、前記半導
体基板の各センサの出力を外部に取り出す手段を有し、
前記固定台と接合して成るハウジングとで構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はワンチップ上に差圧,圧
力(静圧),温度センサを有する複合機能形差圧センサ
に係り、特に、主センサである差圧センサの静圧下にお
けるゼロ点変化,スパン変化を非常に小さくできるセン
サに関する。
【0002】
【従来の技術】差圧を計測する差圧センサにおいて、ワ
ンチップ上に差圧,静圧,温度の各センサを設け、差
圧,静圧,温度を同時に検出できる複合機能形のセンサ
には多くの開示例があり、例えば特許公報61−240134
号,平成2−9704 号などがある。いずれの開示例におい
ても、主センサである差圧センサ部には感圧ダイアフラ
ムと呼ばれる薄肉部上に差圧に感応する半導体の抵抗体
を4個有している。また、感圧ダイアフラム以外の厚肉
部には静圧(ライン圧力),温度に感応する半導体の抵
抗体が数本あり、これらは半導体製造プロセスの熱拡散
法、あるいはイオンプランティーション法により、半導
体の基板上に同時に形成されており、前記半導体基板は
固定台に固着され、ハウジングに取り付けられている。
【0003】上述したこの種の複合機能形センサはプロ
セスのライン圧力変化,温度変化により生じる差圧セン
サのゼロ点変化を、同センサ上に具備させた補助センサ
(静圧,温度センサ)の信号を利用することにより、積
極的に補償し、精度の高い差圧信号を得るものであっ
た。しかし、上記開示例において、特に平成2−9704 号
における静圧信号は、静圧印加時に半導体基板と固定台
の縦弾性係数の相違から生じる曲げ歪を積極的に利用し
ているため、出力は非常に小さく、S/N比の低い補償
信号しか得られていない。また、この静圧信号を得るた
めに曲げ歪を発生させているので、この曲げ歪が差圧セ
ンサの感圧ダイアフラムに影響を与えており、差圧信号
と静圧信号が干渉する。このため、高精度の差圧信号を
得るには温度,静圧を変化させながら差圧センサの入出
力特性を細かく収集する必要がある。一方、昭和61−24
0134号における開示例によると、被検出圧力である差圧
と静圧を、それぞれの感圧部を形成して検出しているた
め、静圧信号は前述の開示例と比較するとかなり大きく
取れる。しかし、この開示例では、S/N比の高い信号
を得るため、静圧信号用感圧部の裏面に基準圧を導入す
る導入管路部を設ける必要があった。このような構成法
は基本的には、別個の静圧センサを新たに設けることと
全く同じである。このため、構成法,製造プロセスが複
雑になり、信頼性,経済性に欠ける。できるなら、前者
の開示例の如く、各種のセンサはワンチップ上に集約さ
せた方が各種の観点で望ましい。
【0004】上記いずれの開示例における複合機能形セ
ンサにおいては、主に、主歪センサである差圧センサの
静圧印加時のゼロ点変化に着目しており、このゼロ点変
化を静圧センサの出力信号をパラメータとして補償させ
るものであった。一方、差圧センサの静圧印加時には、
前記のゼロ点の変化のみならず、必然的にスパンの変化
をも生じる。このスパン変化の補償は前記ゼロ点変化の
補償と比べると比較にならない程、補償のデータを収集
することは難しい。何故なら、静圧を印加した状態で所
定の差圧を発生させ、差圧センサの特性を採取する必要
があるためである。このため、スパン変化に関しては、
補償をしないか、又は簡易的な補償法を実施しているの
みである。主歪センサである差圧センサにおいては、前
記ゼロ点変化とスパン変化比較すると、測定精度上はス
パン変化を重要視すべきであるにもかかわらず、前記の
開示例においては、このスパン変化を十分に補償できて
いない。できるなら、かかる複合機能形のセンサにおい
ても、ゼロ点,スパン変化がないものが望ましい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記欠点を鑑
みてなされたもので、その目的とするところは、主歪セ
ンサである差圧センサの静圧印加時のゼロ点変化とスパ
ン変化とをハード的に極限まで低減することにより高精
度の差圧信号を得るとともに、製作容易でかつ経済性に
富み、かつ高出力の圧力(静圧)信号を得るのに好適な
構成法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明においては半導体基板上に主歪センサである
差圧センサを形成する薄肉部と、前記薄肉部以外の厚肉
部に補助センサである静圧センサと温度センサとを有す
るワンチップの半導体基板と、前記半導体基板の厚肉部
の領域以上の面積を有する接合面を有し、この接合面の
厚さを前記半導体基板の厚肉部の肉厚と同等かそれ以下
とするような形状部と、前記半導体基板の主歪センサで
ある差圧センサの感応ダイアフラム径内に少なくとも1
つ以上の薄肉部を有する形状部とを具備する固定台と、
前記半導体基板の各種のセンサ信号を外部に取り出す手
段を有し、かつ前記固定台と固着接合しているハウジン
グとで構成したものである。
【0007】
【作用】ワンチップの半導体基板のほぼ中央に形成され
た薄肉の起歪体は差圧に感応する感圧ダイアフラムとな
り、この感圧ダイアフラム上に形成された差圧抵抗体は
感圧ダイアフラム上に印加される差圧に応じて抵抗値が
変化する。前記半導体基板の差圧起歪体以外の厚肉部に
は温度のみに感応する感温抵抗が形成され、温度変化に
応じて抵抗が変化し、温度信号を出力する。一方、この
厚肉部には前記感温抵抗と同様に、4個の静圧抵抗体が
形成される。この静圧抵抗体のうち少なくとも2個は前
記差圧感圧ダイアフラムと同等に新たに形成する静圧用
の感圧ダイアフラム上に、あるいは温度抵抗体と同様に
厚肉部上に形成される。これらの厚肉部に形成された静
圧抵抗体は、静圧が印加されると、その圧力に応じて抵
抗が大きく変化し(静圧の感圧ダイアフラムを形成した
場合)、あるいは後述する固定台との歪差(静圧の感圧
ダイアフラムを全く形成しない場合)によりその抵抗が
変化し、静圧信号を出力する。
【0008】前記ワンチップの半導体基板を固定し、ハ
ウジングに取り付けるための固定台に設けられている接
合部形状は、その領域は少なくとも前記半導体基板の厚
肉部領域以上の面積を有し、かつその厚みは前記半導体
の基板厚より同等かそれ以下の形状を有している部分
は、前記半導体基板を高絶縁性を確保しながら、あるい
は静圧による歪又は熱による歪を吸収する吸収体ならび
に強固の接合を達成する接合面として機能する。さら
に、前記半導体基板の厚肉部に静水圧の状態を作る圧力
作用面としても機能する。これらの作用により、前記半
導体基板上の差圧センサの感圧ダイアフラム上には、静
圧印加時でも、その静圧に相当する歪をそのまま引張り
側に平行にシフトする歪のみを発生する。静圧印加時に
差圧センサのゼロ点変化,スパン変化の大きさは差圧セ
ンサの感圧ダイアフラム上の歪分布により決まるが、前
記の接合形状の形状作用によれば、ゼロ点変化は全くな
く、かつ、スパン変化も非常に小さくすることができ
る。また、前記固定台の接合部形状部分の以外に設けら
れている少なくとも1つ以上の薄肉部分は、その外径が
差圧の感圧ダイアフラム径内に位置する寸法でかつ肉厚
が薄い部分は、前記接合形状部分の前記半導体基板の厚
肉部に作用する前述の機能を損うことはない。また、前
記半導体基板と材質の異なる材料を使用しても、この部
分が外部歪(静圧歪,熱歪)の吸収体としても動作する
ため、前記接合形状の作用を損うことは全くない。さら
に、ハウジングから伝達される静圧印加時の圧力歪と熱
歪をも隔離することができる。したがって、固定台に上
述の如く、形状の制御のみを行うことにより、差圧セン
サのゼロ変化,スパン変化を非常に小さくでき、かつ外
乱歪にも耐力がある。また、形状の制御のみを行えば良
いので材料の選択性も広くすることができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図により説明す
る。図1は複合機能形差圧センサの一実施例を示す断面
図であり、図2は図1の複合機能形差圧センサ部の半導
体基板部分の平面図とその回路図である。
【0010】図1において、1は単結晶シリコンから成
る複合機能形差圧センサチップである。複合機能形差圧
センサチップ1は中空の固定台2を介してハウジング4
に取り付けられる。固定台2は複合機能形差圧センサチ
ップ1のハウジング4との電気絶縁およびハウジング4
との線膨張係数の相違による熱歪の低減を考慮して、前
記シリコンと線膨張係数の近似したセラミックス(例え
ばSiC)が望ましいが、入手不可能の場合はその材料
選択時に前記シリコンとの線膨張係数との相違を無視し
てもよい。固定台2のセンサチップ1との接合面側には
接合層20を有する。2の接合層は固定台2の接合表面
を低融点ガラス等の酸化物ソルダーでグレイズ化して形
成するか、あるいは金属ソルダー、あるいはAu−Si
合金層又はAuの薄膜をスパッタ法、あるいは蒸着法に
より形成することができる。または、有機質あるいは無
機質のバインダーでも形成できる。かかる接合層20を
固定台2のセンサチップ1の接合面側に設けることによ
り、センサチップ1を、低温で容易に接合できる。また
その接合層は薄いので接合歪の影響を極力低減できる。
【0011】複合機能形差圧センサチップ1からの差
圧,静圧,温度の各信号はリード線17および配線板5
を介して、ハウジング4に設けられたハーメチックシー
ル部41の端子42により外部にそれぞれ取り出され
る。複合機能形差圧センサチップ1は(100)面のn形
単結晶シリコンであり、その一方の面のほぼ中央に、円
形又は多角形の薄肉部11を有する。一方、センサチッ
プ1の他方の面は中央に孔29を有する固定台2とで形
成される凹部13を形成する。この凹部13に検出すべ
き差圧の一方を導入する。これにより、前記薄肉部11
は差圧に感応する起歪体となり、差圧検出用の感圧ダイ
アフラムとして動作する。差圧感圧ダイアフラム11の
上面には(100)面におけるピエゾ抵抗係数が最大と
なる〈110〉軸方向に、P形抵抗体(ゲージ抵抗)11
1〜114がそれぞれ結晶軸に対して平行又は直角方向
に熱拡散法あるいはイオンプランティーション法により
形成される。前記各抵抗体111〜114の配置位置
は、差圧印加時に差圧感圧ダイアフラム11上に発生す
る半径方向,同方向の歪が最大になる固定部近傍に配置
する。また、これらの抵抗の配置方向としては、111
と113を半径方向とし、112と114を接線方向と
し、図2(b)に示すようなブリッジ回路に結線するこ
とにより大きな差圧信号を得ることができる。差圧感圧
ダイアフラム11の形状と肉厚は感応する差圧に応じて
所望の形状と肉厚に設定され、異方性ウェットエッチン
グ、あるいはドライエッチングによって形成される。
【0012】ところで、差圧感圧ダイアフラム11上の
抵抗体111〜114はダイアフラムの上面と凹部13
の差圧により発生する歪を受け、ピエゾ抵抗効果により
抵抗が変化するため、図2(b)に示したような回路方
式を採用すればd〜gの端子からその信号を取り出すこ
とができる。しかし、これらの抵抗体111〜114は
差圧感圧ダイアフラム17の両面にかかる圧力が等しい
ときでさえ(静圧状態)、または温度が変化したときにも
感応してしまうので、出力が変化する。前者の出力変化
を静圧によるゼロ点変化と呼び、後者の出力変化を温度
変化によるゼロ点変化と呼んでいる。温度変化時のゼロ
点変化は主に抵抗体111〜114の各抵抗値のバラツ
キと、抵抗体の抵抗値は温度の関数となっているためで
ある。したがって、温度センサの出力と差圧センサの出
力との関係は明確に関係づけられるので補償も容易であ
る。静圧印加時のゼロ点変化は、主に、静圧印加時に発
生する固定台2やハウジング4などのセンサチップ1以
外の構成体より生じる歪によって生じる。このゼロ点変
化も、温度変化時のゼロ点変化と同様に、静圧印加時の
差圧センサのゼロ点変化と静圧センサの出力との関係を
情報として格納しておけば、この情報に基づいて比較的
容易に補償できる。また、静圧印加時には前述のゼロ点
変化以外に、その差圧感度も変化する。この変化をスパ
ン変化と呼んでいる。この原因として、通常センサチッ
プ1は図1に示すように、センサチップ1の厚肉部12
を有し、この厚肉部12を介して固定台2等に固着さ
れ、かつハウジング4に取り付けられている。このと
き、この厚肉部12には静圧印加時に、厚肉部の外形,
内径の相違による歪が発生する。この歪は前記差圧感圧
ダイアフラム11に伝搬するので、差圧抵抗体111〜
114の抵抗値をさせる。また、この歪は差圧測定時に
感圧ダイアフラム11に発生する最大歪の5%〜50%
にも達する。かかる高歪の状態において、差圧感圧ダイ
アフラム11の両面に差圧が発生すると、差圧感圧ダイ
アフラム11は差圧に感応して変形し、差圧抵抗体11
1〜114には大きな抵抗変化が発生する。このときの
変形過程において、前記の均一な大きな静圧歪が付加さ
れるので、差圧感圧ダイアフラムの歪分布は大気圧下
(静圧=0)での歪分布とは異なる。すなわち、大気圧
下での差圧センサの出力と静圧下での差圧センサの出力
は相違してしまう。この出力変化(スパン変化)は前述
の如く、センサチップ1の単独状態でも生じるものと推
定される。一方、前述のゼロ点変化は均一な歪分布であ
るので発生しないものと推定される。また、センサチッ
プ1の実装上は図1に示すように、必ず固定台2等の付
加物を具備させる必要あり、これらの付加物による静圧
印加時の歪の影響を受けるのでスパン変化はさらに大き
くなる。
【0013】上述した複合機能形センサの主歪センサで
ある差圧センサのゼロ点変化,スパン変化は差圧計測上
大きな問題であり、特にスパン変化に関しては重要な問
題である。何故ならスパン変化は差圧計測上の精度に最
も関連しており、プラントの制御精度をも左右するから
である。また、最近では低差圧領域の差圧計測計装を多
く採用しており、差圧センサとしては差圧感圧ダイアフ
ラム11をより薄肉化して感度を高める必要であるが、
反面スパン変化が大きくなるため、差圧感度を容易に向
上させることはできない。
【0014】これらの問題を解決するため、一般的に
は、静圧を感知する静圧センサを補助センサとして同チ
ップ上に具備させ、この信号を利用して差圧センサのゼ
ロ点変化,スパン変化を積極的に補償する方法を採用し
てきたわけであるが、かなりの問題が残っている。特
に、静圧信号を得るために、固定台2との縦弾性係数の
差を利用して成る複合機能形センサでは、静圧信号を得
るためにその厚肉部12に過大な曲げ歪を発生させる。
この曲げ歪は差圧感圧ダイアフラム11に伝搬し、差圧
センサの出力に大きく干渉する。このため、精度が高
く、かつゼロ点変化の小さい差圧センサを得るために
は、各温度,各静圧,各差圧点での差圧センサの入出力
関係を明確にする必要がある。この入出力関係を確定す
るための情報量は非常に膨大である。また、この情報を
得る過程において、特に、温度,静圧を変化させなが
ら、差圧センサの入出力特性の情報を採集する必要があ
る。この情報採集の簡便な方法、またはその装置に関し
ては良い方策案がなく、製造上の工数を増加させる原因
となっている。
【0015】すなわち、複合機能形差圧センサの主歪セ
ンサである差圧センサの静圧印加時のゼロ点変化および
スパン変化を補償するために設けた静圧センサはそれな
りの効果はあるものの、その反面、主歪センサである差
圧センサの感圧ダイアフラムに過大な歪を与えるため、
より複雑な製造工程、および補償方法を必要とする。ま
た、本来の複合機能形センサと呼ばれる機能を充分に発
揮させていない。
【0016】したがって、本発明では、これらの種々の
問題を解決するために、固定台の形状制御により、ハー
ド的に差圧センサのゼロ点変化,スパン変化を削減し、
無補償でその特性を向上させる方向を採用する。また、
ゼロ点変化,スパン変化を削減することは、静圧センサ
をライン圧センサとして活用できることにもつながる。
【0017】図1,図2において、複合機能形差圧セン
サチップ1の差圧感圧ダイアフラム11以外の厚肉部1
2には少なくとも1化の感温抵抗115が形成される。
この感温抵抗は(100)面におけるピエゾ抵抗係数の
最小感度を示す〈100〉軸方向に配置されたP形の抵
抗体であり、差圧又は静圧には感応しない。この抵抗は
差圧抵抗体111〜114と同様のプロセスにて、所定
の抵抗値で形成される。
【0018】一方、もう一つの補助センサである静圧セ
ンサは、前記感温抵抗体115と同様に、センサチップ
1の厚肉部12に、前記差圧抵抗体と同じ結晶軸方向
に、それぞれ平行に又は直角方向に、抵抗体151〜1
54が形成される。静圧抵抗体151〜154のうち、
抵抗体151,154は前記センサチップ1の厚肉部1
2の一部に薄肉部15を有する面上に形成される。この
薄肉部15のもう一方の面は前記固定台2の一方の面と
の接合時に、凹部121を形成する。この凹部121は
静圧印加時に、基準室として動作し、前記薄肉部15は
静圧感圧ダイアフラムとして動作する。このため、この
薄肉部15上の抵抗体151,154は前記差圧感圧ダ
イアフラム11上の抵抗体と同様に大きな抵抗変化を得
ることができる。一方、別の2個の抵抗体152,15
3は前記センサチップ1の厚肉部12に形成してあり、
静圧印加時にはほとんど抵抗が変化しない。これらの抵
抗体151〜154を図2(b)に示すようなブリッジ
に結線し、端子h〜kよりその出力が取り出せる。本例
においては、前述の如く、ブリッジ方式を2アクティブ
ゲージ方式としているのでその出力は差圧センサの出力
と比較すれば小さいが、ライン圧力センサとしては十分
な出力である。
【0019】複合機能形差圧センサチップ1の上面には
前記差圧,静圧,温度の各抵抗体を保護する保護膜18
と、各抵抗体を図2(b)の如く結線するためのアルミ
配線16とボンディングパッドa〜kが形成される。前
記保護膜18は各抵抗体とセンサチップ1の厚肉部のみ
に形成し、差圧感圧ダイアフラム11上には形成しな
い。これは、温度変化時に保護膜18とセンサチップ1
の材質相違により生じる熱歪の影響を削除するためであ
る。またこの配慮は、差圧感圧ダイアフラム11が薄く
なればなる程(低差圧用センサ)その効果が大きくな
る。
【0020】図3は複合機能形差圧センサチップ1の主
歪センサである差圧センサの静圧下におけるゼロ点変
化,スパン変化を削減する原理を、模式的に説明するた
めの図である。図3(a)は複合機能形差圧センサチッ
プ1の模式図であり、無負荷状態を表わしたものであ
る。同図(b)は前記センサチップ1に静圧が印加され
た状態の形状を表わしたものである。静圧印加時には、
センサチップ1の厚肉部12のパイプ形状部(外径2
A,内径2B)により、センサチップは内側に変形する
と共に、上面からの静圧により、下方に変形する。変形
状態は同図(b)の実線で示される。このとき、差圧セ
ンサの感圧ダイアフラム11には前記歪の差により、均
一な静圧相当分の歪が発生する。この歪状態において、
所望の差圧が印加されると、差圧感圧ダイアフラムは前
記静圧歪をベースにして差圧歪を受けることになる。こ
の静圧歪は差圧歪の発生時に大きな影響を与えるため、
大気圧下(静圧=0)での差圧のみによる発生歪と相違
する。このため、静圧下ではスパンが変化する。しか
し、同図(b)の状態(静圧=Ps,差圧=0)では、
差圧感圧ダイアフラム11と厚肉部12においては均一
な静圧歪が発生しているので、ゼロ点の変化は起らな
い。
【0021】したがって、静圧下でのゼロ点変化,スパ
ン変化を無くするには、同図(b)に示す如く、センサ
チップ1の厚肉部12に均一な引張り力Fなる力を作用
させると共に、同図(c)に示す如く、平行に一点鎖線
の形状(元の形状(a))に戻せば良い。さすれば、ゼ
ロ点変化,スパン変化は皆無になる。このFなる力は同
図(c)に示すPs′に相当する静圧を前記センサチッ
プ1の厚肉部12の固定台2との接合面に作用すれば、
そのポアソン効果により、発生が可能となる。一般に、
このPs′は静圧Psそのものであるので、換言すれば
前記センサチップ1の厚肉部12を静水圧状態にしてい
ることと同等である。しかし、前記センサチップ1に
は、2つの圧力を分離し、かつ固定するための固定台を
有する。このときでも、固定台のセンサチップとの接合
面の地方の面21に静圧Psが作用する面が形成される
ので(同図(d)参照)センサチップ1の厚肉部12を
静水圧状態に保持することができる。この静水圧の状態
を確保する範囲は少なくとも前記センサチップ1の厚肉
部の面積を確保するだけで十分であり、その厚さはでき
る限り薄い方が良いが、強度の観点からは所定の肉厚が
必要である。
【0022】前記Fなる力は固定台2とセンサチップ1
に使用する材料によっては、前述の静水圧時のポアソン
効果と比べると小さい値であるが、発生させることがで
きる。例えば固定台2をセンサチップ1の縦弾性係数よ
り小さい材料を使用し、その厚みを最大でも前記チップ
と同程度の肉厚とすると、静圧印加時のセンサチップ1
の厚肉部12と固定台2の前記センサチップ1との接合
部分とでは歪差が発生する。この歪差が前記厚肉部12
の上面には正の曲げ歪が発生する。この曲げ歪はセンサ
チップ1の感圧ダイアフラム11を外側に引張る力とし
て機能する。また、前述とは逆に、固定台2をセンサチ
ップ1の縦弾性係数より大きい材料を使用し、前者に比
べてその肉厚をさらに薄くすると、前記センサチップ1
の感圧ダイアフラム11を外側に引張る力として機能さ
せることができる。
【0023】固定台2のもう一方の面はハウジング4に
センサチップ1を固定するための接合部として機能し、
一方、前記接合部と前記センサチップ1との厚肉部12
との接合面を有する部分(前記センサチップを静水圧状
態にする部分)との間には、少なくとも1つ以上の薄肉
部22を有する。この薄肉部22は、その外形を前記セ
ンサチップ1の厚肉部径より内側に、すなわち前記セン
サチップ1の差圧感圧ダイアフラム11の内径2A内に
(2C≦2A)位置する。このとき、この薄肉部22は
ハウジング4からの熱歪又は静圧印加時の圧力歪を吸収
する部分として機能するので、前記センサチップ1の厚
肉部12と前記固定台の接合部分21とで形成されてい
る静水圧の状態を乱すことは一切ない。
【0024】以上説明したように、静圧印加時に、差圧
センサのゼロ点変化,スパン変化を皆無または非常に小
さくするには、固定台2に前記センサチップ1の厚肉部
12とで形成される接合部分を設け、その形状としては
前記センサチップ2の厚肉部を完全に囲むような面積を
有する形状とし、その肉厚を前記センサチップ1の厚肉
部12の厚さと同等がそれ以下の肉厚とすることによ
り、前記センサチップ1の厚肉部12を静水圧状態に保
持することができるので、ゼロ点変化,スパン変化を皆
無又は非常に小さくすることができる。さらに、固定台
2に前記接合部分以外に、前記センサチップ1の差圧感
圧ダイアフラム径内にその外径を有する薄肉部を少なく
とも1つ設けることにより、前述の静水圧状態をより確
実に実施できると共に、熱歪あるいは静圧印加時の圧力
歪を吸収できる部分として動作させることができる。こ
の作用により、差圧センサチップ1の差圧感圧ダイアフ
ラム11には外部環境に起因する温度歪,圧力歪の影響
を受けることはない。したがって、かかる構成における
複合機能形差圧センサでは、ゼロ変化,スパン変化を皆
無又は非常に小さくできることはもちろんのこと、補助
センサである静圧センサには一切の負担をかけることが
なくなるので、静圧センサをライン圧力用センサとして
有効に活用できる。
【0025】図4(a),(b)は上述の原理に基づいて
製作した複合機能形差圧センサの構成法の例であり、差
圧感圧ダイアフラム11を非常に薄く(低差圧領域の差
圧センサでそのダイアフラム板厚は約10μm、ダイア
フラム径は約4mm程度)したときの、固定台の前述のそ
れぞれの機能部分を確認した結果である。図5(a)は固
定台を2層構造とし、すなわち、接合部分21と薄肉部
22を分離した構成とし、接合部分の板厚tfとセンサ
チップ1の肉厚tsを変化させた時のゼロ点変化,スパ
ン変化を調べた結果である。図から明らかなように、ゼ
ロ点変化,スパン変化とも、センサチップ1の肉厚ts
と固定台2の接合部分21の肉厚tfにより大きく変化
するが、センサチップ1の厚肉部の肉厚tsに比べて固
定台2の接合部分の肉厚tfを薄くすることにより非常
に小さくなっていることが判る。なお使用材料として
は、接合部分21にはセンサチップ1の縦弾性係数より
かなり小さい材料とし、薄肉部22にはセンサチップ1
の縦弾性係数より大きい材料を使用した。
【0026】図5(b)はセンサチップ1と固定台2の
みで構成し、固定台2の一部分に前記接合部分21(そ
の厚さをtf<ts)と薄肉部分22(その外形を2C
<2Aとし、その長さGを接合部分の厚さとtfと同じ
にした)を設け、固定台2の縦弾性係数を0.5×105
〜4×105MPa の範囲で変化させたときのゼロ点変
化とスパン変化を調べた結果である。尚差圧感圧ダイア
フラムの厚さは同図(a)と同じとした。図から明らか
なように、縦弾性係数の変化に対してそのゼロ変化,ス
パン変化は、非常に鈍感であり、その絶対値も非常に小
さい。
【0027】したがって、図4(a),(b)より、前述
の原理に基づいて構成する複合機能形差圧センサは、そ
の主歪センサである差圧センサの特性が非常に優れてお
り、かつセンサチップを固定するための固定台の材料の
選択範囲が非常に広い。
【0028】図1に示した固定台2は前述の原理に基づ
く構成法を採用しているのはもちろんのこと、さらにハ
ウジング4との接合性ならびに特性向上を考慮した形状
となっている。すなわち、ハウジング4と、接合層3
と、固定台2の材質が異なると、その接合時ならびに温
度変化時さらには、静圧印加時には各種の歪が(接合
歪,温度変化歪,静圧歪)発生する。この各種の歪を吸
収して前記センサチップ1に各種歪の影響をなくするよ
うに、固定台2のハウジング4との接合部近傍に薄肉部
24を設けている。この薄肉部24は前記各種歪の吸収
体あるいは隔離部として機能する。
【0029】図6はその他の実施例を示した図であり、
前記固定台2の材質を前記複合機能形センサチップ1と
縦弾性係数と線膨張係数とが近似したFe−Ni合金を
使用し、前記固定台の薄肉部分22に接合歪吸収部24
を単一形状内に設けるように構成したものである。接合
層20は高絶縁性の低融点ガラス等の酸化物ソルダーあ
るいはセラミックス系の接合層である。ハウジング4と
固定台2の接合は接合歪吸収部24を介してアルゴンア
ーク溶接またはプラズマ溶接にて容易に接合される。こ
れにより、本発明の効果を損うことはいうまでもない
が、固定台2の材料の入手、及び製作が非常に容易にな
り、かつ経済性に富む。
【0030】図7はその他の実施例を示した図であり、
前記固定台2の材質を前記複合機能形センサチップ1と
全く同じ材料であるシリコンを使用し、あるいは線膨張
係数の近似した硼珪酸ガラスを使用し、前記固定台の薄
肉部分22に接合歪吸収部24を単一形状に設けるよう
に構成したものである。さらに、センサチップ1の厚肉
部12には、前記静圧感圧ダイアフラム15を4個設け
ている。これにより、静圧センサの出力は前記実例に比
べて約2倍の出力を得ることができるので、よりS/N
比の高いプロセス圧信号を得ることができる。また、前
記固定台2を硼珪酸ガラスで構成すると、前記センサチ
ップ1との接合を陽極接合法により無歪で接合層20を
介さないで接合できる。このため、特に、製作が容易で
あり、経済性に富む。一方、固定台2をシリコンで構成
すると、センサチップ1と固定台2の接合部分21の界
面には電気絶縁ならび接合のための酸化膜あるいは高絶
縁性の酸化物ソルダーあるいはセラミックス系のソルダ
ー層20を数10μm要するが、その作成は通常の半導
体プロセスと同様の方法により容易に実現できるので製
作が容易である。かつ、その材料特性、特に、線膨張係
数が全く同じであるため、温度特性のより優れたセンサ
を得ることができる。
【0031】図8はその他の実施例を示した図であり、
前記固定台2の接合部分21と薄肉部分22をその機能
別に異種材料で構成し、かつ、前記薄肉部分22に接合
歪吸収部24を設けるように構成したものである。接合
部分21の材料としては硼珪酸ガラスを使用し、薄肉部
分22の材料としてはFe−Ni合金系等の金属材料を
使用したものである。さらに、前記センサチップ1の厚
肉部12には静圧感圧ダイアフラムを一切有していな
い。(但し、静圧抵抗体は有する)かかる構成において
も、本発明の効果を損うことはいうまでもないが、さら
に前記センサチップ1との接合とを陽極接合法により無
歪で接合層を介さないで接着できる。さらに、センサチ
ップ1と接合部分21を基板ベースで(ウェハ単位)一
括して接合できる。また、前記センサチップ1とはその
縦弾性係数が多いに相違するので、静圧印加時にはその
歪差により生じる曲げ歪がセンサチップ1の上面に発生
する。このため、前記実施例の如く、静圧感圧ダイアフ
ラムを設けなくとも、静圧信号を得ることができ、かつ
静圧感圧ダイアフラムの強度(最高使用圧力)を全く考
慮しなくても良い。したがって、その最高使用圧力が非
常に高いセンサを提供できるとともに、より小形化が達
成できる。薄肉部22の材料を前記センサチップ1と線
膨張係数と近似したFe−Ni合金を使用すると、前記
接合部分21と陽極接合にて接合でき、かつハウジング
4とは接合歪吸収部24を介してアルゴンアーク,プラ
ズマ溶接により容易に固着できる。また、薄肉部22の
材料にFe−Ni合金以外の金属材料を使用しても、前
記接合部分21との接合界面に接合層212を柔軟性の
低融点ガラス等の酸化物ソルダー、又は有機あるいは無
機質バインダー又は金属ソルダー等で設けることによ
り、容易に前記接合部分21に接合できると共にハウジ
ング4にも溶接等により容易に固着できる。また、前記
柔軟性の接合層121は静圧による圧力歪,温度変化に
よる温度歪を吸収できる。したがって、固定台2の薄肉
部分22の材料をFe系の金属材料とすることにより、
その製作性に富むことはもちろんのこと、組立性、ある
いは材料形状も単一形状なので経済性にも富む。
【0032】図9はその他の実施例を示した図であり、
前記固定台2の接合部分21と薄肉部分22をその機能
別に異種材料で構成し、かつ前記薄肉部分22に接合歪
吸収部24を設け、前記センサチップ1の厚肉部12に
は少なくとも2つ以上の静圧感圧ダイアフラム15を設
けたものである。かかる構成においては、接合部分2
1,薄肉部分22に電気絶縁性,接合性,接合層形成時
の密着性,材料の形状性(板材,パイプ材)などを考慮
した上で、それぞれに適意の材料を選択することができ
る。例えば接合部分21にて電気絶縁を実施し、センサ
チップ1との線膨張係数を極力一致させ、より温度特性
の優れたセンサにするには接合部分21の材料をSiC
等のセラミックスあるいは硼珪酸ガラスとし、薄肉部分
22をSiC等のセラミックスあるいは硼珪酸ガラスあ
るいはFe−Ni合金等の金属材料で構成すればよい。
これらの組み合わせにおいて、薄肉部分22をFe−N
i合金とすると前述の特徴に加え、さらにハウジング4
との接合が溶接法により実施できるので非常に組立易
い。一方前述の構成と逆の構成をとることもできる。す
なわち、薄肉部分22をセラミックスあるいは硼珪酸ガ
ラスの高絶縁材料とし、接合部分21をシリコンあるい
はFe−Ni合金のセンサチップ1との線膨張係数が非
常に近似した材料にて構成する。また、接合層20,2
12,3は各種の材料の組み合わせにより、前記実施例
に述べたような各種のソルダーあるいはバイダーを適意
に選択して使用できる。
【0033】以上のように、本実例によると、本発明の
効果を損うことはいうまでもないが、さらに材料の選択
性が広くなり、かつ組立,製作が容易である。
【0034】図10はその他の実施例を示した図であ
り、前記ハウジング4に前記固定台2の薄肉部分22に
相当する薄肉部42を少なくとも1つ設け、その寸法は
前述の如くb<aとし、前記薄肉部42と前記センサチ
ップ1の厚肉部12を固定する接合部分21とを接合層
421を介して接合し、前記薄肉部42の固定台2の接
合部分21とは反対面に少なくとも1つ以上の歪吸収体
部44を設ける構成とした。この構成においては、通常
ハウジング4は金属材料であるので、固定台2は高絶縁
でかつセンサチップ1との線膨張係数が近似した硼珪酸
ガラスあるいはSiC等のセラミックスあるいは絶縁膜
20を有するシリコンとする。かかる構成においても本
発明の効果を損うことはないが、さらに、前記固定台2
の薄肉部分をハウジングに設けることができるので材料
の低減ができ、かつセンサチップと固定台とをセンサチ
ップアセンブリとして別個に製作できるので、経済性に
富み、製作が容易である。
【0035】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、複合機能形の差圧センサの静圧印加時の主歪セン
サである差圧センサのゼロ点変化,スパン変化をハード
的に削除できるので、より高精度の差圧信号を得ること
ができ、プラントの制御精度が向上する。また、静圧信
号はプロセス圧用センサとして利用できるので、圧力計
測器の削減が可能となり省力化できる。また、製造上、
補償するための差圧センサの情報量を大幅に低減できる
ので、製造管理の工数を大幅に削減できるとともに、製
作性,信頼性、および経済性に富むという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合機能形差圧センサの一実施例を示
した断面図である。
【図2】図1の半導体基板部分の平面図と回路図であ
る。
【図3】ゼロ点変化,スパン変化を削減する原理説明図
である。
【図4】差圧センサの構成法を示す図である。
【図5】同じく構成法を示す図である。
【図6】他の実施例を示す図である。
【図7】他の実施例を示す図である。
【図8】他の実施例を示す図である。
【図9】他の実施例を示す図である。
【図10】他の実施例を示す図である。
【符号の説明】
1…複合機能形差圧センサチップ、2…固定台、3…ハ
ウジングとの接合層(酸化物ソルダーあるいは金属ソル
ダーあるいはバインダー)、4…ハウジング、5…配線
板、11…差圧感圧ダイアフラム、12…センサチップ
厚肉部、13…凹部、15…静圧感圧ダイアフラム、1
6…アルミ配線、17…リード線、18…保護膜、20
…センサチップとの接合層(酸化物ソルダーあるいは金
属ソルダーあるいはバインダー)、21…固定台の接合
部分、22…固定台の薄肉部分、24…固定台の接合歪
吸収部分、29…固定台の圧力孔、41…ハーメチック
シール部、42…ハーメチックシール端子、44…歪吸
収部、111〜114…差圧抵抗体、121…静圧の基
準室、151〜154…静圧抵抗体、155…感温抵
抗、212…固定台の薄肉部分と接合部分の接合層(酸
化物ソルダーあるいは金属ソルダーあるいはバインダ
ー)、a〜k…端子又はパッド。

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】差圧を検出する差圧検出手段と温度を検出
    する温度検出手段と静圧を検出する静圧検出手段とを単
    一チップの半導体基板上に前記差圧検出手段と温度検出
    手段とを具備する半導体チップ、あるいは前記差圧検出
    手段と温度検出手段と静圧検出手段とを具備する半導体
    チップと、前記半導体チップの厚肉部(前記半導体基板
    の厚み又は前記温度検出手段と静圧検出手段とを具備し
    ている部分)領域以上の面積を有する接合面を有し、か
    つその厚さを前記半導体チップの厚肉部厚さより等しい
    かそれ以下とし、前記半導体チップの主歪センサである
    差圧センサの感圧ダイアフラム径内に少なくとも1つ以
    上の薄肉部を有する固定台と、前記半導体チップの各信
    号を外部に取り出す手段を有し、かつ前記固定台と接合
    して成るハウジングとで構成してあることを特徴とする
    複合機能形差圧センサ。
  2. 【請求項2】請求項1記載の複合機能形差圧センサにお
    いて、固定台をセラミックスとし、前記半導体チップと
    の接合面に低融点ガラス等の酸化物ソルダーの接合層又
    はAuの薄膜,Au−Si合金の薄膜の金属ソルダーの
    接合層を有し、前記ハウジングとの接合部に前記ソルダ
    ー層、又は無機質あるいは有機質バインダー層を介して
    前記ハウジングに固着されていることを特徴とする複合
    機能形差圧センサ。
  3. 【請求項3】請求項1記載の複合機能形差圧センサにお
    いて、固定台をFe−Ni系合金とし、前記半導体チッ
    プとの接合面に高絶縁の酸化物ソルダーの接合層を有
    し、前記ハウジングとの接合を溶接にて固着されている
    ことを特徴とする複合機能形差圧センサ。
  4. 【請求項4】請求項1記載の複合機能形差圧センサにお
    いて、固定台を硼珪酸ガラスとし、前記半導体チップと
    の接合を陽極接合法にて接合し、前記ハウジングとの接
    合部に低融点ガラス等の酸化物ソルダーの接合層又は金
    属ソルダー層又は無機質あるいは有機質のバインダー層
    を介して前記ハウジングに固着されていることを特徴と
    する複合機能形差圧センサ。
  5. 【請求項5】請求項1記載の複合機能形差圧センサにお
    いて、固定台をシリコンとし、前記半導体チップとの接
    合面に低融点ガラス又は酸化膜を有し、この層を電圧的
    絶縁と接合のためのソルダー層として機能させ、前記ハ
    ウジングとの接合部に低融点ガラス等の酸化物ソルダー
    又は金属ソルダー又は有機質あるいは無機質バインダー
    層を介して前記ハウジングに固着されていることを特徴
    とする複合機能形差圧センサ。
  6. 【請求項6】請求項1記載の複合機能形差圧センサにお
    いて、半導体チップの材料をシリコンとし、前記半導体
    チップの厚肉部に相対圧又は絶対圧の基準室を有する静
    圧感圧ダイアフラムを少なくとも2つ以上有することを
    特徴とする複合機能形差圧センサ。
  7. 【請求項7】請求項1記載の複合機能形差圧センサにお
    いて、半導体チップの材料をシリコンとし、前記半導体
    チップの厚肉部に、前記主歪センサの差圧抵抗体と温度
    のみに感応する温度抵抗体以外に少なくとも2つ以上の
    圧力に感応する抵抗体を有することを特徴とする複合機
    能形差圧センサ。
  8. 【請求項8】差圧を検出する差圧検出手段と温度を検出
    する温度検出手段と静圧を検出する静圧検出手段とを単
    一チップの半導体基板上に前記差圧検出手段と温度検出
    手段とを具備する半導体チップ、あるいは前記差圧検出
    手段と温度検出手段と静圧検出手段とを具備する半導体
    チップと、前記半導体チップの厚肉部(前記半導体基板
    の厚み又は前記温度検出手段と静圧検出手段とを具備し
    ている部分)領域以上の面積を有する接合面を有し、か
    つその厚さを前記半導体チップ厚肉部厚さより等しいか
    それ以下とした第1の固定台と、前記半導体チップの主
    歪センサである差圧センサの感圧ダイアフラム径内に、
    その外形が位置する薄肉形状の第2の固定台と、前記第
    1の固定台と前記第2の固定台の一方の面とは接合さ
    れ、前記半導体チップの各信号を外部に取り出す手段を
    有し、かつ前記第2の固定台の他方の面と接合して成る
    ハウジングとで構成してあることを特徴とする複合機能
    形差圧センサ。
  9. 【請求項9】請求項8記載の複合機能形差圧センサにお
    いて、第1の固定台を硼珪酸ガラスとし、第2の固定台
    をFe−Ni合金またはFe系の合金とし、前記半導体
    チップと前記第1固定台との接合を陽極接合法により固
    定し、前記第1の固定台と第2の固定台との接合を陽極
    接合法あるいは低融点ガラス等の酸化物ソルダーあるい
    は有機又は無機質バインダーあるいは金属ソルダーを介
    して接合されていることを特徴とする複合機能形差圧セ
    ンサ。
  10. 【請求項10】請求項8記載の複合機能形差圧センサに
    おいて、第1の固定台をセラミックスあるいは硼珪酸ガ
    ラスとし、第2の固定台をセラミックスあるいは硼珪酸
    ガラスあるいはFe−Ni合金あるいはその他の金属材
    料とし、前記半導体チップと前記第1の固定台との接合
    を低融点ガラス等の酸化物ソルダーあるいはAu−Si
    合金又はAuの薄膜による金属ソルダーあるいは他の金
    属ソルダーあるいは陽極接合法あるいは有機又は無機質
    のバインダーで接合し、前記第1の固定台と前記第2の
    固定台との接合を、低融点ガラス等の酸化物ソルダーあ
    るいはAu−Si合金又はAuの薄膜による金属ソルダ
    ーあるいは陽極接合法あるいは有機又は無機質のバイン
    ダーで接合してあることを特徴とする複合機能形差圧セ
    ンサ。
  11. 【請求項11】請求項8記載の複合機能形差圧センサに
    おいて、半導体チップの材料をシリコンとし、前記半導
    体チップの厚肉部に相対圧又は絶対圧の基準室を有する
    静圧感圧ダイアフラムを少なくとも2つ以上有すること
    を特徴とする複合機能形差圧センサ。
  12. 【請求項12】請求項8記載の複合機能形差圧センサに
    おいて、半導体チップの材料をシリコンとし、前記半導
    体チップの厚肉部に、前記主歪センサの差圧抵抗体と温
    度のみに感応する温度抵抗体以外に少なくとも2つ以上
    の圧力に感応する抵抗体を有することを特徴とする複合
    機能形差圧センサ。
  13. 【請求項13】差圧を検出する差圧検出手段と温度を検
    出する温度検出手段と静圧を検出する静圧検出手段とを
    単一チップの半導体基板上に前記差圧検出手段と温度検
    出手段とを具備する半導体チップ、あるいは前記差圧検
    出手段と温度検出手段と静圧検出手段とを具備する半導
    体チップと、前記半導体チップの厚肉部(前記半導体基
    板の厚み又は前記温度検出手段と静圧検出手段とを具備
    している部分)領域以上の面積を有する接合面を有し、
    かつその厚さを前記半導体チップの厚肉部厚さより等し
    いかそれ以下とする固定台と、前記半導体チップの各信
    号を外部に取り出す手段を有し、かつ前記半導体チップ
    の主歪センサである差圧センサの感圧ダイアフラム径内
    に、その外形が位置する薄肉の形状の接合部を有し、前
    記薄肉の形状の接合部と前記固定台とを接合して成るハ
    ウジングとで構成してあることを特徴とする複合機能形
    差圧センサ。
  14. 【請求項14】請求項13記載の複合機能形差圧センサ
    において、固定台をセラミックスとし、前記半導体チッ
    プとの接合面に低融点ガラス等の酸化物ソルダーの接合
    層あるいはAuの薄膜又はAu−Si合金の薄膜の金属
    ソルダーあるいは他の金属ソルダーの接合層を有し、前
    記ハウジングの薄肉の形状の接合部との接合部に前記ソ
    ルダー層、又は無機質あるいは有機質バインダーを介し
    て固着されていることを特徴とする半導体複合機能形差
    圧センサ。
  15. 【請求項15】請求項13記載の複合機能形差圧センサ
    において、固定台を硼珪酸ガラスとし、前記半導体チッ
    プとの接合を陽極接合法にて接合し、前記ハウジングの
    薄肉の形状の接合部との接合部に低融点ガラス等の酸化
    物ソルダーの接合層又は金属ソルダー層又は無機質ある
    いは有機質のバインダー層を介して固着されていること
    を特徴とする複合機能形差圧センサ。
  16. 【請求項16】請求項13記載の複合機能形差圧センサ
    において、固定台をシリコンとし、前記半導体チップと
    の接合面に低融点ガラス又は酸化膜を有し、この層を電
    気的絶縁膜と接合のためのソルダー層として機能させ、
    前記ハウジングの薄肉の形状の接合部との接合部に低融
    点ガラス等の酸化物ソルダー又は金属ソルダー又は有機
    あるいは無機質のバインダーを介して固着されているこ
    とを特徴とする複合機能形差圧センサ。
  17. 【請求項17】請求項13記載の複合機能形差圧センサ
    において、半導体チップの材料をシリコンとし、前記半
    導体チップの厚肉部に相対圧又は絶対圧の基準室を有す
    る静圧感圧ダイアフラムを少なくとも2つ以上有するこ
    とを特徴とする複合機能形差圧センサ。
  18. 【請求項18】請求項13記載の複合機能形差圧センサ
    において、半導体チップの材料をシリコンとし、前記半
    導体チップの厚肉部に、前記主歪センサの差圧抵抗体と
    温度のみに感応する温度抵抗体以外に少なくとも2つ以
    上の圧力に感応する抵抗体を有することを特徴とする複
    合機能形差圧センサ。
  19. 【請求項19】請求項1,8又は13において前記半導
    体チップの構成体を比較的低いライン圧に適用し、前記
    半導体チップの差圧信号と静圧信号とを取り出せる構成
    としていることを特徴とする温圧補正形差圧伝送器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN115628840A (zh) * 2022-12-20 2023-01-20 深圳市新凯来技术有限公司 一种压力传感器和电子设备

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CN115628840A (zh) * 2022-12-20 2023-01-20 深圳市新凯来技术有限公司 一种压力传感器和电子设备

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