JPH07113347B2 - 車両の加熱装置 - Google Patents

車両の加熱装置

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JPH07113347B2
JPH07113347B2 JP13040286A JP13040286A JPH07113347B2 JP H07113347 B2 JPH07113347 B2 JP H07113347B2 JP 13040286 A JP13040286 A JP 13040286A JP 13040286 A JP13040286 A JP 13040286A JP H07113347 B2 JPH07113347 B2 JP H07113347B2
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hydrogen
reserve tank
pressure
tank
metal hydride
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JP13040286A
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多津美 萩原
章夫 若崎
弘明 実松
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Mazda Motor Corp
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Mazda Motor Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 この発明は、車両の加熱装置に関し、より具体的には金
属水素化物が水素を吸蔵する際の発熱反応を利用して、
例えば、ディーゼルエンジン始動時にエンジンに供給さ
れる吸気を予熱する装置等の改良に関する。
《従来の技術》 一般に寒冷地又は冬期早朝においては、気温が氷点下ま
で冷えており、エンジンの始動に時間を要していた。特
に、ディーゼルエンジンは点火プラグを用いる火花点火
方式ではなく、シリンダ中で空気を圧縮比で16〜24まで
圧縮して600〜800℃まで温度を高め、ここに燃料を噴入
し、着火燃焼させる圧縮点火方式であるので、エンジン
に供給する吸気を予め所定温度まで予熱することが必要
不可欠である。このため、従来は、エンジンに供給する
吸気をバッテリィーを電源とする電子ヒーターにて予熱
していたが、吸気を迅速に予熱するにはバッテリィーの
容量が充分でなく、予熱完了までに10〜15秒程度要し、
急速予熱が不可能であった。一方、バッテリィーを大型
化すれば、その重量が極度に増すという問題があった。
そこで、この問題を解決する手段として、例えば特開昭
60−56159号に示されるように、一対の金属水素化物を
備え、金属水素化物の水素吸蔵に伴ない発生する反応熱
を利用して吸気を加熱する手段がある。
すなわち、この手段によれば、第3図に示すように過給
機1から送られた圧縮空気をエンジン2へ供給する吸気
供給管3内に、第1の金属水素化物を内蔵する吸気予熱
器4を配設し、この吸気予熱器4はバルブ5を有する連
通管6を介して吸気供給管3外の水素貯蔵容器7に連通
されている。そして、この水素貯蔵容器7内には第2の
金属水素化物が内蔵されており、エンジンを始動する場
合にはバルブ5を開き水素貯蔵容器7内の水素を吸気予
熱器4内の第1の金属水素化物へ供給する。すると、水
素を吸蔵する際の反応熱により吸気が比較的急速に暖め
られ、エンジンを始動することができるようになる。ま
た、吸気予熱器4内に吸蔵された水素は、運転中に発生
する過給機1の昇温熱等を利用して放出させ、水素貯蔵
容器7内へ再び戻すようになっている。
《発明が解決しようとする問題点》 しかしながら、上記した一対の金属水素化物を用いた吸
気加熱装置では、電気ヒーターによる加熱手段と比較す
ると急速に加熱することができるが、使用可能な雰囲気
温度範囲並びに反応速度の点でやはり完全なものではな
かった。
その問題を解決するためには、水素貯蔵容器として水素
リザーブタンクを用いる方が有効である。しかし、水素
リザーブタンクを用いると、新たに以下のような問題を
生じることになる。
すなわち、第4図に示すように、仮に、水素リザーブタ
ンク内の水素の初期圧力が9.8kg/cm2に設定してあると
する。このとき、バルブを開いて水素リザーブタンク内
の水素を吸気予熱器内の金属水素化物に供給すると水素
を吸蔵するに伴ない発熱を開始する。そして、水素リザ
ーブタンク内の圧力は金属水素化物に供給するにつれて
低くなり、一方、金属水素化物は、その温度が上昇する
につれて吸蔵可能な量が低下する。その結果、ある温度
で平衡状態になり、そのときの温度が約75℃である。ま
た、初期圧を8.8kg/cm2とすると圧力が低い分だけ早く
平衡状態となり、そのときの温度は約58℃である。すな
わち、金属水素化物の反応速度を早くして発熱特性を良
くするためには水素リザーブタンク内の圧力を高くする
ほどいいのである。しかし、圧力が10kg/cm2以上になる
と、タンクの強度上の問題並びに、法規的な問題(10kg
/cm2以上になると圧力容器を用いなければならないとと
もにすべての容器に対して精密の検査を受けなければな
らず取り扱いが煩雑)を生じるので、最大でも10kg/cm2
未満に抑える必要がある。
一方、水素リザーブタンク内の水素は温度が上昇するに
つれてその体積も膨脹し、圧力が高くなる。従って、予
熱の必要な冬期に上記した圧力制限内で最大の発熱特性
を得るために水素の圧力を10kg/cm2未満でできるだけ10
kg/cm2に近い値になるように調節しておくと、温度の高
くなる夏期にはタンク内の水素が膨脹し、その圧力が10
kg/cm2以上となってしまう。また、夏期に越えないよう
に調節しておくと、かんじんな冬期において圧力が低下
し、予熱を充分に行えないという問題を有する。
ここで、上記原理に基づいて行った実際の実験結果を表
に示す。この実験は、外気温が−25℃で水素リザーブタ
ンク内の初期圧が10.0kg/cm2になるように設定した場合
の外気温に対する水素リザーブタンク内の初期圧並びに
水素放出後の圧力を表に示す。ここで放出後の圧力と
は、水素リザーブタンク内の水素を金属水素化物へ供給
し、両者間の圧力が平行状態になった時の水素リザーブ
タンク内の圧力である。
上記表からも明らかなように、−25℃で10.0kg/cm2にな
るように設定すると、温度が上昇するにつれて圧力が増
加し、特に、真夏の気温が40℃を越える場合には、たと
え、タンク内の水素を放出し吸気予熱器内の金属水素化
物のほうへ水素を吸蔵させたとしても、タンク内の圧力
は10kg/cm2を越えてしまい、使用不可となってしまう。
本発明は上記した問題点に鑑みてなされたもので、その
目的とするところは、水素貯蔵容器として水素リザーブ
タンクを用い、反応速度の向上並びに外気温に対する適
用温度範囲の拡大を図るとともに、タンク内の水素圧を
常に所定の圧力を維持し、最適な加熱をすることのでき
る車両の加熱装置を提供するにある。
《問題点を解決するための手段》 上記目的を達成するために、本発明に係る車両の加熱装
置によれば、第1の金属水素化物を有する加熱器と、該
加熱器に供給する水素を貯蔵する水素貯蔵容器と、該加
熱器と該水素貯蔵容器とを開閉可能に連通する第1のバ
ルブ手段を有する第1連通管とからなる加熱装置におい
て、該水素貯蔵容器が水素リザーブタンクであって、該
水素リザーブタンクと第2連通管を介して接続され、第
2の金属水素化物とその加熱手段とを有する予備タンク
と、該第2連通管に介在され、水素リザーブタンクの圧
力が所定値以上になると開き該水素リザーブタンク内の
水素の一部を該予備タンク内へ一時的に貯蔵する第2の
バルブ手段とを備えた。
《作 用》 水素リザーブタンク内の圧力が所定値以上になると一方
向弁が開き、予備タンク内へ水素が流れ込む。そして、
ある程度水素が流れ込み、水素リザーブタンク内の圧力
が所定値以下になると、一方向弁が閉じ、水素リザーブ
タンクからの水素の供給は止まる。その後、水素リザー
ブタンク内の圧力が低下した場合には、予備タンク内の
金属水素化物を加熱するとともに第2のバルブを開き吸
蔵した水素を放出し、圧力の低下した分だけ水素リザー
ブタンク内に水素を戻す。これにより、常に水素リザー
ブタンク内の圧力は、所定値又は所定値より若干低い圧
力に維持されることとなり、最適な発熱特性を得ること
ができる。
《実 施 例》 以下、本発明に係る車両の加熱装置の好適な実施例につ
いて添付図面を参照にして説明する。
第1図に示すように、第1の金属水素化物が内蔵された
加熱器10は第1連通管である連通管12を介して水素貯蔵
容器に連通されており、本発明では、ボンベ式の水素リ
ザーブタンク14が用いられている。また、連通管12の中
間部には第1のバルブ16が介装されている。そして、加
熱する場合には、第1のバルブ16を開き水素リザーブタ
ンク14内の水素を加熱器10内の金属水素化物に供給し、
そのときに生じる反応熱により加熱する。そして、加熱
し終え再び水素リザーブタンク14へ加熱器10内の水素を
戻す場合には、図示しないが、排ガスの熱又は電気ヒー
ター等の手段により第1の金属水素化物を加熱し水素を
放出させるのである。
さらに、本発明では第1のバルブ16より水素リザーブタ
ンク14側において、加熱器10に対して水素リザーブタン
ク14と並列的に予備タンク20が配設されている。すなわ
ち、まず、第1のバルブ16より水素リザーブタンク14側
の連通管12から分岐して第2連通管である分岐管22が配
設され、この分岐管22の端部には第2の金属水素化物を
内蔵した予備タンク20が取り付けられている。また、分
岐管22の中間部には第2のバルブ24が取り付けられてお
り、この第2のバルブ24と並列的に一方向弁26が分岐管
22が設けられている。この一方向弁26は水素リザーブタ
ンク14側から予備タンク20側へのみ水素を流すようにな
っており、水素リザーブタンク14側が所定の圧力、例え
ば、10kg/cm2以上になると開くようになっている圧力弁
が用いられる。さらに、予備タンク20内の第2の金属水
素化物の外周には加熱手段たる水素移送用のヒーター28
が配設され、このヒーター28はバッテリィー30に電気的
に接続された電気ヒーターが使用されている。
また、本実施例では水素リザーブタンク14内に充填され
る水素の圧力は−25℃で9.8kg/cm2となるように設定さ
れている。
次に本実施例における作用について説明すると、水素リ
ザーブタンク14内の圧力が−25℃で9.8kg/cm2になるよ
うに設定されているので、昼間や夏期等の気温が上が
り、水素リザーブタンク14内の水素が膨脹してその圧力
が高くなり、10kg/cm2になると、一方向弁26が開き、水
素リザーブタンク14内の水素は分岐管22を介して予備タ
ンク20内の第2の金属水素化物へ吸蔵される。そして、
水素リザーブタンク14内の圧力が10kg/cm2未満になると
一方向弁26が閉じ、水素リザーブタンク14からの水素の
供給が止まる。一方、朝方並びに冬期等の気温が低くな
ると、水素リザーブタンク14内の水素は収縮し圧力が低
くなり発熱特性が低下するが、このとき、電気ヒーター
28のスイッチを入れ予備タンク20内の第2の金属水素化
物を加熱するとともに第2のバルブ24を開くと、第2の
金属水素化物から放出された水素は分岐管22を介して再
び水素リザーブタンク14内に戻されることになる。この
ようにして、水素リザーブタンク14内の水素の圧力は常
に10kg/cm2未満近傍(約9.8kg/cm2)となり、最適な発
熱特性を得ることができる。
なお、第2のバルブ24は手動式のものでも良く、或いは
水素リザーブタンク14内の圧力が10kg/cm2より低くなっ
た場合に自動的に開くようなものでも良い。また、予備
タンク20内の第2の金属水素化物の加熱手段として、本
実施例ではバッテリィー30を電源とする電気ヒーターと
したが、別途搭載したその他の電源を用いても良く、或
いは、排ガス等の自動車の運転に伴ない生じる熱源を用
いても良い。
第2図は、本実施例の一使用例を示す図である。すなわ
ち、この使用例では、ディーゼルエンジン等におけるエ
ンジン始動時の吸気予熱に用いられており、本実施例に
おける加熱器は、吸気予熱器10′となっている。そし
て、この吸気予熱器10′を構成する第1の金属水素化物
10″は一端が図外の過給機に連通される吸気供給管30内
に配設され、吸気供給管30の他端はインテークマニホー
ルド32を介してエンジンすなわちシリンダ34に連通され
ている。そして、吸気予熱器10は第1のバルブ16を有す
る連通管12を介して吸気供給管30の外に配設された水素
リザーブタンク14に接続されている。さらに、水素リザ
ーブタンク14と並列的に予備タンク20内の第2の金属水
素化物20′が第2のバルブ24,一方向弁26を有する分岐
管22を介して配設されている。さらに、第1の金属水素
化物10″の外周囲にはリセットヒーター38が取り付けら
れ、リード線40を介して図外のバッテリィーに電気的に
接続されている。
そして、上記した作用により水素リザーブタンク14内の
圧力は常に10.0kg/cm2未満近傍に維持され、エンジン始
動時に最適なる発熱を生じさせ、瞬時に吸気加熱を行う
ことができる。
なお、上記実施例では、ディーゼルエンジン等における
エンジン始動に伴なう吸気予熱について説明したが、本
発明はこれに限られることはなく、例えば、エンジンオ
イルを加熱しオイルフィルタ内の目詰まりを防止すると
ともに、オイルの粘性を低くし、潤滑油としての機能を
向上させるためにも用いることができる。また、エンジ
ン始動直後の暖気運転の時間を短くするために、強制的
に冷却水の水温をあげることにも使用することができ
る。
また、上記実施例では、第2のバルブ手段として、バル
ブ24と一方向弁26とで構成しているが、1個のバルブで
水素リザーブタンク内の圧力を検出する圧力センサなど
からの信号で開閉作動させるようにしてもよい。
さらに、上記実施例では、予備タンク20と水素リザーブ
タンク1とは分岐管22,連通管12とを介して接続してい
るが、予備タンクと水素リザーブタンクとを直接接続す
る連通管を設けるようにしてもよい。
《発明の効果》 以上にように、本発明に係る車両の加熱装置によれば、
水素リザーブタンクから直接加熱器内の金属水素化物に
水素を供給するので、反応速度が増加し、より瞬時に被
加熱物を加熱することができる。また、水素リザーブタ
ンク内の圧力が所定値以上になると第2のバルブ手段が
開き、所定圧以上に対応する水素を予備タンク内に一時
的に貯蔵しておくことができるので、水素リザーブタン
ク内の圧力が異常に高くなるのを防止できる。また、水
素リザーブタンク内の圧力が所定圧より低くなったとき
に予備タンク内に貯蔵しておいた水素を水素リザーブタ
ンク内に再び戻すことができるので、水素を効率的に無
駄なく使用することができるとともに、水素リザーブタ
ンク内の圧力は常に所定値或いは所定値より若干低い値
に維持することができる。その結果、幅広い適用温度範
囲を得ることができるとともに、使用時に水素リザーブ
タンクから加熱装置内へ水素を供給する際に、常に最適
な発熱特性を得ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る車両の加熱装置の好適な実施例を
示す原理図、第2図は本発明の一使用例を示す断面図、
第3図は従来の車両加熱装置を示す図、第4図は水素リ
ザーブタンク内の圧力と金属水素化物の発熱温度を示す
グラフである。 10……加熱器、10″……第1の金属水素化物 12……連通管、14……水素リザーブタンク 16……第1のバルブ、20……予備タンク 20′……第2の金属水素化物 22……分岐管、24……第2のバルブ 26……一方向弁、28……ヒーター

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の金属水素化物を有する加熱器と、該
    加熱器に供給する水素を貯蔵する水素貯蔵容器と、該加
    熱器と該水素貯蔵容器とを開閉可能に連通する第1のバ
    ルブ手段を有する第1連通管とからなる加熱装置におい
    て、該水素貯蔵容器が水素リザーブタンクであって、該
    水素リザーブタンクと第2連通管を介して接続され、第
    2の金属水素化物とその加熱手段とを有する予備タンク
    と、該第2連通管に介在され、水素リザーブタンクの圧
    力が所定値以上になると開き該水素リザーブタンク内の
    水素の一部を該予備タンク内へ一時的に貯蔵する第2の
    バルブ手段とを備えたことを特徴とする車両の加熱装
    置。
JP13040286A 1986-06-06 1986-06-06 車両の加熱装置 Expired - Lifetime JPH07113347B2 (ja)

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JP13040286A JPH07113347B2 (ja) 1986-06-06 1986-06-06 車両の加熱装置

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JPS62288358A JPS62288358A (ja) 1987-12-15
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