JPH07110439A - 距離測定装置 - Google Patents

距離測定装置

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JPH07110439A
JPH07110439A JP25585293A JP25585293A JPH07110439A JP H07110439 A JPH07110439 A JP H07110439A JP 25585293 A JP25585293 A JP 25585293A JP 25585293 A JP25585293 A JP 25585293A JP H07110439 A JPH07110439 A JP H07110439A
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signal
gate
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circuit
voltage
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JP25585293A
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Jun Hasegawa
潤 長谷川
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Fujifilm Holdings Corp
Fujifilm Microdevices Co Ltd
Original Assignee
Fujifilm Microdevices Co Ltd
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 主要被写体が撮影範囲の中央部にない場合で
あっても、主要被写体のある領域を特定し、該領域のみ
について測距を行うことのできる距離測定技術を提供す
ることを目的とする。 【構成】 空間的に互いに異なる経路を経て結像される
1対の画素アレイを構成する各画素が発生した受光量に
対応する画像信号を、内部クロック信号に同期して順次
読み出して、ディジタルの画像データに変換してデータ
出力ポートに設定し、外部から供給されるデータ読出用
クロック信号に同期して前記データ出力ポートに設定さ
れた画像データを送出する測距装置であって、画像信号
の順次読出動作を停止させるためのウェイト信号を受信
するためのウェイト端子WAITと、そのウェイト端子
にウェイト信号が入力されている期間、内部クロック信
号CLKを停止するための内部クロック信号停止手段と
を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、距離測定装置に関し、
特に、測距対象から互いに異なる光路を経て入射する光
を一対の光センサアレイ上に結像させ、一方の光センサ
アレイ上に結像した映像と、他方の光センサアレイ上に
結像した映像とを相対的にシフトさせながら相関度の演
算を行い、最も高い相関度を示すシフト量から測距対象
までの距離を算出する距離測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図34に、従来の技術によるTTL(th
rough the lens)型の位相差検出型測距装置の例を示
す。図34(A)は構成例を示し、図34(B)はその
処理回路の例を示す。カメラ用の焦点検出装置を例にと
って説明する。
【0003】被写体である対象物からの光線は、撮影レ
ンズ201によって収束され、フィルム等価面202を
通過し、コンデンサレンズ203、セパレータレンズ2
04に達する。セパレータレンズ204は、入射する光
を2つの光束に分け、それぞれ基準ラインセンサ205
および参照ラインセンサ206に投射させる。撮影レン
ズ201の光軸208上にある対象物の像は、セパレー
タレンズ204によって2つの画像となり、ラインセン
サ205、206上にそれぞれ結像する。
【0004】ラインセンサ205は、p個の受光素子を
有し、基準として用いられるため基準ラインセンサと呼
ばれる。ラインセンサ206は、p個よりも多いq個の
受光素子を有し、位相を変化させつつそのp個の受光素
子からの信号を読みだして、基準ラインセンサ205か
らの信号と比較して位相差を検出するためのもので、参
照ラインセンサと呼ばれる。
【0005】基準ラインセンサ205および参照ライン
センサ206からの検出信号は、処理回路207に供給
される。参照ラインセンサ206からの検出信号の読み
出し位相を変化させつつ、処理回路207は後に述べる
相関度の演算を行い、相関度の極値を検出し、合焦位置
を検出する。
【0006】なお、撮影レンズ201を通さず、参照ラ
インセンサ、基準ラインセンサの前に配置した同一特性
の一対のレンズによって外光を取込み、同様に対象物ま
での距離を測定する方式も提案されている。
【0007】図34(B)は、処理回路207の構成例
を示す。基準ラインセンサ205および参照ラインセン
サ206からの信号は、A/D変換器209に供給さ
れ、アナログ信号がディジタル信号に変換される。この
ディジタル信号は、CPU210を介して一旦RAM2
11に記憶される。その後、RAM211に記憶された
ディジタル信号を読み出し、CPU210が相関演算を
行って相関度の極値を検出し、対象物までの距離を表す
出力信号を発生する。
【0008】図34(A)、(B)に示した焦点検出装
置においては、フォトセンサに蓄積された電荷をそのま
ま電荷−電圧変換して検出信号を形成し、ディジタル信
号に変換後RAM211に記憶してこの信号を読みだす
ことにより、演算を行っている。
【0009】上記従来例による測距装置では、基準ライ
ンセンサ205上に結像している範囲についてしか測距
できない。通常は、カメラの撮影範囲の中心部のみの像
を形成し、測距を行っている。従って、主要被写体が、
撮影範囲の中心部からずれた位置にある場合には、主要
被写体に合焦しなくなる。
【0010】この欠点を解消する方法として、たとえば
特公平3−67203号にカメラの正面方向のみなら
ず、斜め方向の被写体までの距離を測定することができ
る距離測定装置が開示されている。この距離測定装置
は、基準ラインセンサを従来例に比べて長くし、基準ラ
インセンサ上に複数の基準位置を設けている。これによ
り、撮影範囲内の複数の領域について、同時に測距する
ことが可能になる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来技術による位相差
検出型測距装置は、基準ラインセンサ上に結像している
範囲の被写体について測距可能である。通常、基準ライ
ンセンサには、センサ面に垂直な方向にある被写体が結
像するように設定されている。すなわち、この測距装置
をカメラに搭載した場合には、撮影範囲の中心部のみに
ついてしか測距できない。
【0012】主要被写体が撮影範囲の中心部からずれた
位置にある場合には、一旦カメラの正面を主要被写体が
ある方向に向けて測距し、もとの方向に戻してシャッタ
を押す必要がある。
【0013】特公平3−67203号に開示されている
距離測定装置では、カメラの斜め方向の被写体までの距
離を測定することができるが、複数の測距範囲のうちど
の範囲に主要被写体があるか判別することはできない。
従って、得られた複数の距離情報から、主要被写体まで
の距離を算出することはできない。また、測距可能な複
数の領域があらかじめ固定されており、主要被写体がこ
の領域内に無い場合には、主要被写体までの距離を測定
できない。
【0014】また、相関度を計算するための回路を、測
距する領域の個数分設ける必要がある。そのため、測距
領域を多数設ける場合には、回路が複雑になるという欠
点がある。
【0015】本発明の目的は、主要被写体が撮影範囲の
中央部にない場合であっても、主要被写体のある領域を
特定し、該領域のみについて測距を行うことのできる距
離測定技術を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の測距装置は、空
間的に互いに異なる経路を経て結像される1対の画素ア
レイを構成する各画素が発生した受光量に対応する画像
信号を、内部クロック信号に同期して順次読み出して、
ディジタルの画像データに変換してデータ出力ポートに
設定し、外部から供給されるデータ読出用クロック信号
に同期して前記データ出力ポートに設定された画像デー
タを送出する測距装置であって、画像信号の順次読出動
作を停止させるためのウェイト信号を受信するためのウ
ェイト端子と、前記ウェイト端子にウェイト信号が入力
されている期間、前記内部クロック信号を停止するため
の内部クロック信号停止手段とを含む。
【0017】また、本発明の測距装置は、空間的に互い
に異なる経路を経て結像される1対の画素アレイを構成
する各画素が発生した受光量に対応する画像信号を、デ
ィジタルの画像データに変換して外部に送出する、少な
くとも1個以上の定電流を供給するためのMOSトラン
ジスタを含む測距装置であって、低消費電流モードに移
行するためのスリープ信号が入力されると、定電流を供
給するための一導電型MOSトランジスタのゲート電極
に第1の電源電圧を供給し、他導電型MOSトランジス
タのゲート電極に第2の電源電圧を供給するためのバイ
アス回路を含む。
【0018】
【作用】ウェイト信号を与えて、画像信号の順次読出動
作を中断することにより、外部装置が何らかの原因でデ
ータを受信できないときでも、データを読み飛ばすこと
を防止することができる。また、外部装置がデータを受
信する周期が、画像信号の順次読出動作の周期よりも遅
い場合、ウェイト信号を与えることにより、データを読
み飛ばすことを防止することができる。
【0019】測距装置内の定電流を供給するためのMO
Sトランジスタをオフ状態にすることにより、測距を行
わない期間中の電流消費を抑制することができる。
【0020】
【実施例】まず、図2を参照して、本発明の実施例によ
る被写体までの測距方法の原理について説明する。
【0021】図2(A)は、主要被写体が画面のほぼ中
央に位置する場合、図2(C)は、主要被写体が画面の
左右に分かれており、中央部に主要被写体がない場合を
示す。画面中央部の左右に長い長方形6は、コントラス
ト測定エリアを示す。
【0022】測距前に、コントラスト測定エリア6の内
部のコントラストを測定する。図2(B)、(D)上図
は、それぞれ図2(A)、(C)の被写体のコントラス
ト値を示す。図2(B)は、中央の主要被写体部分でコ
ントラストが高く、画面右側の遠くの被写体については
コントラストが低いことを示している。図2(D)は、
画面左右の主要被写体の部分でコントラストが高く、画
面中央部ではコントラストが低いことを示している。
【0023】図2(B)に示す場合には、画面中央部の
最もコントラストが高いエリア7について測距を行う。
また、図2(D)に示す場合には、コントラストが高い
エリア7a、7bが画面の左右に分かれているため、そ
のどちらか一方について測距を行う。なお、双方につい
て測距を行い、その平均をとってもよい。
【0024】このように、画面の比較的広いエリアにつ
いてコントラストを測定し、コントラストの高いエリア
を選択してそのエリアについてのみ測距を行うことによ
り、高い確率で主要被写体に合焦することができる。特
に、図2(C)に示す場合のように、主要被写体が画面
中央部に無い場合に有効である。
【0025】次に、本発明の一実施例による測距装置と
その動作の概要について説明する。図1(A)は、本発
明の一実施例による測距装置と、それを組み込んだカメ
ラ本体の関連部分の概略ブロック図である。図1(B)
は、図1(A)に示すシステムによる測距の概略処理フ
ローを示す。
【0026】測距装置は、光電変換部1、メモリ部2、
コントラスト演算回路3、及びA/D変換回路4から構
成されている。また、A/D変換回路4は図には示さな
いインタフェース用のポートを介してカメラ本体のマイ
コン5に接続されている。
【0027】この測距装置の動作を、図1(B)を参照
しつつ説明する。光電変換部1は、直線状に配列された
複数の画素を含み、受光量に応じた電気信号(画像信
号)を発生する(ステップa1)。発生した画像信号
は、メモリ部2へ入力され、メモリ部2は、入力された
画像信号をアナログ信号のまま記憶する(ステップa
2)。具体的には、光電変換部1で発生した電荷をCC
Dで転送し、MOSキャパシタに蓄積する。画素、CC
D、MOSキャパシタは半導体基板上に近接して一体に
形成されており、各種ゲートによって結合されている。
【0028】コントラスト演算回路3には、メモリ部2
に記憶された画像信号が入力される。コントラスト演算
回路3は、隣接する画素の画像信号からコントラストに
対応した電気信号(コントラスト情報)を出力する(ス
テップa3)。コントラスト情報はA/D変換回路4に
入力され、ディジタル信号に変換されてカメラ本体のマ
イコン5に入力される。
【0029】マイコン5は、入力されたコントラスト情
報を基に、主要被写体のあるエリアを選択する(ステッ
プa4)。通常は、最もコントラストの高いエリアに主
要被写体があると考えられる。
【0030】メモリ部2は、マイコン5からの指示によ
り、全画像信号の中から選択されたエリアの画像信号を
取り出し、A/D変換回路4を介してマイコン5に転送
する(ステップa5)。
【0031】マイコン5は、入力された画像信号を基に
相関演算を行う(ステップa6)。さらに、演算した相
関値から補間演算を行い被写体までの距離を算出する
(ステップa7)。
【0032】図3は、本発明の実施例による測距装置の
ブロック図を示す。CCD10a、10bは、直線状に
配列された複数の画素から構成されている。各画素は、
光を受け、受光量に応じた電気信号(画像信号)に変換
する受光素子と、画像信号を記憶するためのメモリを有
する。この画像信号は、光強度分布に応じた画像信号列
を形成する。CCD10a、10bは、それぞれ三角測
距を行うための、被写体を一つの頂点とする三角形の基
線(底辺)を画定するための左用及び右用CCDであ
る。
【0033】AGC(自動利得制御)モニタ8a、8b
は、それぞれ1個の受光素子から構成されており、左用
及び右用のCCD10a、10bによる画像信号発生の
ための積分時間を調整するために使用される。AGCモ
ニタ8a、8bには、それぞれCCD10a、10bの
各画素に照射される全光量に対応する光量が照射されて
おり、各画素の受光量の和が電気信号として出力され
る。これを、画素数で除算すれば、各画素の受光量の平
均値を求めることができる。
【0034】AGC回路9には、AGCモニタ8a、8
bから、受光量に応じた電気信号が入力される。AGC
回路9は、入力された電気信号と基準値とを比較してC
CD10a、10bによる電荷積分の終了判定を行う。
すなわち、CCD10a、10bの各画素の受光量の平
均値が一定の値になったときに積分動作を終了する。
【0035】ピクセルセレクタ11a、11bは、それ
ぞれCCD10a、10b内の信号を読み出す画素を選
択する。具体的には、シフトレジスタで構成されてお
り、直線状に配置された各画素を順次指定し、スキャン
することができる。多数の連続する画素を複数の画素群
に分割し、スキャンの開始位置と終了位置は、画素群単
位に指定することができる。
【0036】ピクセルセレクタ11a、11bで選択さ
れた場合には、当該画素のメモリに記憶されていた画像
信号が読み出され、CCD信号処理回路12に送出され
る。このとき、当該画素のメモリに記憶されていた情報
は、消去されることなく非破壊的に読み出しを行うこと
ができる。従って、1回の光電変換処理(積分動作)を
行うだけで、複数回画像信号を読み出すことができる。
【0037】また、CCD10a、10bによる積分動
作を繰り返し行うことにより、前回までの積分動作によ
って記憶された画像信号を初期設定することなく、追加
して記憶(以下、繰込積分という)することもできる。
【0038】CCD信号処理回路12は、ピクセルセレ
クタ11a、11bを介して読み出された画像信号の波
形整形、ゲインの付与等を行う。波形整形され、ゲイン
が付与された画像信号は、コントラスト演算回路13及
びA/D変換回路14に入力される。
【0039】コントラスト演算回路13は、CCD信号
処理回路12から画素ごとに連続的に出力される画像信
号から、互いに隣接する画素の画像信号の差の絶対値を
求め、たとえば画素群毎にそれを順次加算する。このよ
うに加算して求められた信号は、スキャンした範囲のコ
ントラストに対応するものである。このコントラスト信
号は、1回のスキャンごとにA/D変換回路14に送出
される。たとえば、画素群毎にスキャンを行うことによ
り、各画素群毎をコントラスト信号を得ることができ
る。このように複数回のスキャンを行うことにより、撮
影範囲内の複数のエリアについてコントラストを求める
ことができる。
【0040】このコントラスト信号はA/D変換回路1
4によってディジタル信号に変換され、シリアルポート
16、入出力回路19を介してカメラ側のマイコンへ出
力される。
【0041】また、各画素ごとの画像信号は、直接A/
D変換回路14に入力されており、ディジタル信号に変
換される。ディジタル信号に変換された画素ごとの画像
信号は、シリアルポート16、入出力回路19を介して
カメラ側のマイコンへ出力される。さらに、この画像信
号は、信号レベル判定回路15へ入力される。
【0042】信号レベル判定回路15は、スキャンした
範囲内の各画素ごとの画像信号の値を判定し、最大値す
なわち最大光量が照射されている画素の出力レベルを記
憶する。この最大の出力レベルは、フラグデータの形で
シリアルポート16、入出力回路19を介してカメラ側
のマイコンへ出力される。
【0043】これは、次のような場合に使用される。す
なわち、コントラストが最大のエリアを選択するために
CCD10aまたは10bの全画素をスキャンする場合
には、全画素の画像信号の出力値の平均が一定レベルに
なったところで積分動作を終了する。従って、主要被写
体のないエリアの光量が強い場合、例えば逆光のような
場合には、主要被写体のあるエリアの受光量が相対的に
少なくなり、測距をするための十分なダイナミックレン
ジが確保できないことがある。このような場合に、繰込
積分を行うか否かの判定に使用される。
【0044】シリアルポート16は、コントラスト信
号、画像信号等のパラレル信号をシリアル信号に変換し
て、入出力回路19を介してカメラ側のマイコンへ送出
する。以上説明した測距装置の動作モードの指定、スキ
ャンの開始位置、終了位置、スキャン開始の指定等はす
べてカメラ側のマイコンからのコマンド入力により行わ
れる。このコマンドは、入出力回路19を介してシリア
ルポート16に入力される。
【0045】命令デコード回路17は、マイコンから入
力されたコマンドを翻訳する。シーケンス制御回路18
は、コマンドの翻訳結果に基づき測距装置内の各ブロッ
クで使用される各種のタイミング信号を発生する。
【0046】温度検出回路20は、CCD10a、10
bが形成されている基板の温度を検出し、電気信号に変
換してA/D変換回路14に入力する。温度はA/D変
換回路14によりディジタル信号に変換され、シリアル
ポート16、入出力回路19を介してカメラ側マイコン
に転送される。
【0047】測距装置はプラスチック等の成形品であり
熱膨張するため、左用CCD10aと右用CCD10b
との間隔が温度により変動する。このため、三角測量の
基線長が変動することになる。従って、正確な距離を算
出するためには、測距時の温度により、基線長を補正す
る必要がある。温度検出回路20によって検出された温
度は、この基線長の補正に使用される。
【0048】次に、カメラ側マイコンから入力されるコ
マンドについて説明する。各コマンドは4ビットのオペ
コード部と4ビットのオペランド部の合計8ビットで構
成されている。
【0049】以下に各コマンドの機能について詳細に説
明する。PGCコマンドはCCD10a、10bの各ゲ
ートを制御するためのコマンドであり、測距装置自体の
試験時、及び繰込積分時に使用される。オペコード部は
“0001”であり、オペランド部でbgc、cgc、
tgcの3種類のうち任意の組み合わせを指定すること
ができる。bgcが指定された場合には、後に説明する
CCD10a、10bの電荷転送部のBGゲートをオン
にする。同様にcgc、tgcが指定された場合には、
それぞれCLGゲート、TGゲートをオンにする。
【0050】RGCコマンドもCCD10a、10bの
各ゲートを制御するためのコマンドであり、測距装置自
体の試験時に使用される。オペコード部は“0010”
であり、オペランド部でp1c、p2c、fgc、ce
cの4種類のうち任意の組み合わせを指定することがで
きる。p1cが指定された場合には、後に説明するCC
D10a、10bの読み出し部のφ1 ゲートをオンにす
る。同様にp2c、fgc、cecが指定された場合に
は、それぞれφ2 ゲート、FGB、CEゲートをオンに
する。
【0051】MDCコマンドは、測距装置の各動作モー
ドを制御するためのコマンドである。オペコード部は
“0011”であり、オペランド部でslp、eoi、
agcの3種類のうち任意の組み合わせを指定すること
ができる。
【0052】slp=1を指定した場合には、測距装置
は消費電流を極力少なくするスリープモードになる。測
距装置はオペアンプ等のアナログ素子、論理回路等のデ
ィジタル素子、及びCCDから構成されている。このう
ち、論理回路はCMOSで構成されており、クロックの
供給を停止すれば消費電流はほとんどなくなる。また、
CCDは、各ゲートをオフにすれば電流は流れない。従
って消費電流を抑えるためには、アナログ素子の定電流
源を流れる電流を停止する必要がある。スリープモード
の時には、この定電流源を流れる電流を停止し、測距装
置全体の消費電流を極力少なくすることができる。
【0053】slp=0を指定した場合には、ノーマル
モードになり、通常のコントラスト演算、測距等の動作
を行うことができる。eoi=0を指定した場合には、
カメラ本体と接続されているサービスリクエスト端子S
RQから積分終了信号(EOI信号)を出力するEOI
モードになる。測距装置の初期設定後は自動的に本モー
ドになっており、カメラ側マイコンは、サービスリクエ
スト端子SRQからのEOI信号を検出することによ
り、次の処理に移行することができる。
【0054】eoi=1を指定した場合には、サービス
リクエスト端子SRQからコマンド実行終了、及びA/
D変換終了信号(EOC信号)を出力するEOCモード
になる。本モードにすることにより、カメラ側マイコン
は、コマンド実行の終了を検出することができ、次のコ
マンドを送信することが可能になる。また、スキャン動
作を行った場合には、A/D変換の終了を検出すること
ができ、スキャン結果のデータをシリアルポート16か
ら受信することが可能になる。
【0055】EOC信号がコマンド終了を意味するの
か、またはA/D変換終了を意味するのかは、実行コマ
ンドにより判別することができる。しかし、サービスリ
クエスト端子SRQにEOI信号が出力されるか、また
はEOC信号が出力されるかを区別する手段はないた
め、事前にMDCコマンドでEOIモードかEOCモー
ドを設定しておく必要がある。
【0056】agc=0を指定した場合には、積分動作
を自動終了させるノーマルモードになる。本モードのと
き、AGC回路9が働き、所定の受光量になったとき積
分動作を自動的に終了する。
【0057】agc=1を指定した場合には、積分動作
の自動終了を行わないテストモードになる。本モードの
とき、AGC回路9が働かず、積分時間を外部から終了
させることができる。本モードはCCD10a、10b
の受光素子の試験等に使用する。
【0058】TRTコマンドは、CCD10a、10b
の各画素の受光素子に蓄積された電荷をメモリ部に転送
するためのコマンドである。オペコード部は“010
0”であり、オペランド部のパラメータはない。
【0059】SCTコマンドは、スキャンの開始を指示
するためのコマンドである。オペコード部は“010
1”であり、オペランド部でm/p、l、rのパラメー
タを指定することができる。
【0060】m/p=0の場合は、プリスキャンを実行
することを表す。ここで、プリスキャンとは、CCD1
0a、10bの各画素群ごとのコントラストの演算結果
を読み出すためのスキャンをいう。
【0061】m/p=1の場合は、メインスキャンを実
行することを表す。ここで、メインスキャンとは、CC
D10a、10bの各画素の画像信号を画素ごとに読み
出すためのスキャンをいう。
【0062】l=1、r=0の場合は、左用CCD10
aのスキャンを行い、l=0、r=1の場合は、右用C
CD10bのスキャンを行う。l=0、r=0の場合
は、ダミースキャンを行う。ここで、ダミースキャンと
は、コントラスト演算回路13に一定電圧を入力してス
キャンを行うことをいい、下記の目的に使用される。
【0063】コントラスト演算回路13にはアナログア
ンプが使用されており、この出力にはオフセットが存在
する。スキャン範囲のコントラストを演算する際には、
このオフセットが積分の回数分重畳される。ダミースキ
ャンはこのオフセットによる影響を取り除くために実施
される。すなわち、ダミースキャンを行うとオフセット
分のみの積分結果を得ることができる。通常のスキャン
を行って得られたコントラストの積分結果からこのオフ
セット分のみの積分結果を減算することにより、純粋に
コントラスト分のみの積分結果を得ることができる。
【0064】l=1、r=1の場合には、温度情報の読
み出しを行う。これは、前述のとおり、三角測量の基線
長の補正を行うために使用される。SASコマンドは、
スキャンの開始アドレスを設定するためのコマンドであ
る。オペコード部は“1000”であり、4ビットのオ
ペランド部で16通りのアドレスを指定することができ
る。
【0065】EASコマンドは、スキャンの終了アドレ
スを設定するためのコマンドである。オペコード部は
“1001”であり、SASコマンドと同様に4ビット
のオペランド部で16通りのアドレスを指定することが
できる。
【0066】図8は、CCD10a、10bの画素とス
キャンアドレスとの関係を示す。CCD10a及び10
bは、共に直線状に配置された160個の画素から構成
されている。160個の画素のうちそれぞれ両端の8画
素は、実際の測距時には使用されないダミー画素であ
る。両端の16画素を除いた144画素が測距時に使用
される画素である。この144画素は、連続した12画
素からなる12の画素群に分けられている。12の画素
群には、順番に2からD(16進数)までのアドレスが
割り付けられている。
【0067】それぞれ両端の4個のダミー画素(ブラッ
クダミー画素)は、受光部分が金属膜等で遮光されてい
る。4個のブラックダミー画素からなる両端の画素群に
は、それぞれアドレス0及びFが割り付けらている。ブ
ラックダミー画素の内側の4個の画素(ホワイトダミー
画素)からなる画素群には、それぞれアドレス1及びE
が割り付けらている。
【0068】このように、0からFまでの16個のアド
レスにより、任意の画素群を指定することができる。そ
れぞれ両端の8個の画素を測距に使用しないのは、直線
状に配置された受光素子の両端部とそれ以外の部分で、
感度等の特性が異なるためである。
【0069】GNSコマンドは、CCD信号処理回路1
2及びコントラスト演算回路13のゲインを設定するた
めのコマンドである。オペコード部は“1010”であ
り、オペランド部でcds、conの2種類のうち任意
の組み合わせを指定することができる。また、残りの2
ビットで4段階にゲインを指定することができる。cd
s=1のとき、CCD信号処理回路12のゲインを、c
on=1のとき、コントラスト演算回路13のゲインを
設定する。
【0070】ALSコマンドは、AGC回路9のレベル
設定を行うためのコマンドである。オペコード部は“1
011”であり、オペランド部でl/rを指定すること
ができる。また、残りの3ビットで5段階にレベルを設
定することができる。l/r=1のとき、左用AGCモ
ニタ8aのレベルを設定し、l/r=0のとき、右用A
GCモニタ8bのレベルを設定する。
【0071】これは、例えば、暗い舞台上の人物がスポ
ットライトで照らされているような被写体を撮影する場
合に使用される。主要被写体である人物が背景に比べて
明るいため、各画素の受光量の平均が基準値に達するま
で積分動作を行うと、主要被写体のあるエリアの画素の
画像信号がオーバフローする。そのため、このような場
合には、基準値を下げて再度積分動作を行う必要があ
る。
【0072】逆に、逆光の被写体の場合には背景が明る
いため、各画素の受光量の平均が基準値に達した時点で
積分動作を終了すると、主要被写体のエリアの画像信号
が弱すぎることになる。繰込積分を繰り返し行えば画像
信号が重畳され、十分な強さの画像信号を得ることがで
きるが、繰込積分回数が増加する。このような場合に
は、基準値を上げて再度繰込積分を行うことにより、少
なくとも2回の積分動作で測距に十分な強さの画像信号
を得ることができる。
【0073】HLTコマンドは、スキャン動作の強制的
な打ち切りを行うためのコマンドである。オペコード部
は“1110”であり、オペランド部のパラメータはな
い。例えば、スキャンを開始してその応答待ちの時に、
カメラ側マイコンが別の割り込みを受け付けた場合に、
使用される。
【0074】SWRコマンドは、ソフトウェアリセット
を行うためのコマンドである。オペコード部は“111
1”であり、オペランド部のパラメータはない。ソフト
ウェアリセットを行うことにより、CCD10a、10
bのメモリに記憶されていた画像信号を初期設定し、積
分動作を開始する。このとき、AGC回路9の基準値、
CCD信号処理回路12のゲイン等は初期設定されな
い。
【0075】カメラ本体と接続されているリセット端子
からリセット信号を受信した場合にも、同様に積分動作
を開始するが、リセット信号受信時には、AGC回路9
の基準値、CCD信号処理回路12のゲイン等も全て初
期値に設定される。従って、AGC回路9の基準値を変
更して再度積分動作を行う場合には、ソフトウェアリセ
ットを使用する。
【0076】次に、測距装置の各ブロック毎の構成及び
機能について詳細に説明する。図4は、シリアルポート
16の回路を示す。8個のフリップフロップ30a〜3
0hが直列に接続されており、8ビットのシフトレジス
タ30を構成している。先頭のフリップフロップ30a
のD端子には、カメラ側マイコンからシリアル入力信号
SIが入力される。
【0077】各フリップフロップ30a〜30hのCK
端子にはカメラ側マイコンからシリアルクロックSCK
が供給される。フリップフロップ30a〜30hのQ端
子は、それぞれ入力データSI7 〜SI0 を形成出力
し、入力されたデータが測距装置内に供給される。
【0078】測距装置内の他ブロックからパラレルデー
タSO7 〜SO0 が、それぞれNANDゲート31a〜
31hの一方の入力接点に与えられている。NANDゲ
ート31a〜31hの他方の入力接点には、シリアルポ
ートロード信号SPTLDが入力される。NANDゲー
ト31a〜31hの出力は、それぞれフリップフロップ
30a〜30hの(−PR)端子に接続されている。こ
こで、−符号は負論理であることを表す。
【0079】制御回路33には、カメラ側マイコンか
ら、リードライト識別信号RWが入力される。さらに、
制御回路33は、フリップフロップ30a〜30hの
(−CL)端子に接続されており、リードライト識別信
号RWに基づきクリア信号を送出する。
【0080】カウンタ32には、シリアルクロックSC
Kが供給されている。カウンタ32は、クロックパルス
を計数し、8個のパルスを計数した時点でキャリーアウ
ト信号(−CO)を出力する。
【0081】フリップフロップ30hのQ端子はフリッ
プフロップ34のD端子に接続されている。CK端子に
は、シリアルクロックSCKを反転させた信号が供給さ
れている。フリップフロップ34のQ端子は、シリアル
クロックSCKに同期して順次シリアル出力信号SOを
形成出力する。
【0082】図5は、シリアルポート16からデータを
入力する場合のタイミングチャートを示す。カメラ側マ
イコンから、シリアルクロックSCKが供給され、シリ
アルクロックSCKに同期してシリアル入力信号SIが
入力される。具体的には、入力データの各ビットbi0
〜bi7 が順次供給される。
【0083】シリアルクロックの一回目のパルスで入力
データの0ビット目bi0 がフリップフロップ30aに
ラッチされる。シリアルクロックに同期して順次1ビッ
ト目以降のビットがラッチされる。同時に、ラッチされ
ている各ビットはシフトレジスタ30内を順次転送され
る。
【0084】シリアルクロックのパルスを8回計数した
時点で、カウンタ32は、キャリーアウト信号(−C
O)をに出力する。この時点でフリップフロップ30a
〜30hは、それぞれ入力データの各ビットbi7 〜b
0 をラッチしている。すなわち、入力データSI7
SI0 には、入力データの各ビットbi7 〜bi0 が出
力されている。
【0085】ここで、入力データの上位4ビットbi7
〜bi4 はコマンドのオペコード部を表し、下位4ビッ
トbi3 〜bi0 はオペランド部を表す。従って、今後
オペコード部とオペランド部を区別する場合には、入力
データSI7 〜SI4 をOC 3 〜OC0 、入力データS
3 〜SI0 をOR3 〜OR0 と表す場合がある。
【0086】図6は、シリアルポート16からデータを
出力する場合のタイミングチャートを示す。リードライ
ト識別信号RWが立ち下がり、データ出力が要求される
と、制御回路33は、フリップフロップ30a〜30h
にクリア信号(−CL)を送出する。これにより、フリ
ップフロップ30a〜30hは初期設定され、各フリッ
プフロップ30a〜30hのQ接点SI7 〜SI0 は初
期化される。
【0087】出力データSO7 〜SO0 には、出力デー
タの各ビットbo7 〜bo0 が現れている。シリアルポ
ートロード信号SPTLDが印加されることにより、出
力データの各ビットbo7 〜bo0 がそれぞれフリップ
フロップ30a〜30hにラッチされる。これにより、
各フリップフロップのQ接点SI7 〜SI0 には出力デ
ータの各ビットbo7 〜bo0 が現れる。
【0088】シリアルクロックSCの1回目のパルスが
印加されることにより、フリップフロップ30hのQ接
点に現れているデータSI0 がフリップフロップ34に
ラッチされ、出力データSOに出力データのビットbo
0 が現れる。同時に、フリップフロップ30a〜30g
にラッチされていたデータがシフトレジスタ30内を転
送される。
【0089】このようにして、2回目以降のパルスが印
加されることにより、出力データbo1 〜bo7 が順次
出力データSOに現れる。全ビットが出力された時点
で、カウンタ32は、キャリーアウト信号(−CO)を
出力する。
【0090】図7は、命令デコード回路17を示す。シ
リアルポート16に入力された入力データOC3 〜OC
0 が命令デコード回路17に供給されている。すなわ
ち、入力コマンドのオペコード部が供給されている。さ
らに、シリアルポート16からキャリーアウト信号(−
CO)が供給される。
【0091】シリアルポート16から供給されたオペコ
ード部OC3 〜OC0 は、NANDゲート及びNORゲ
ートからなるデコード回路40a〜40kによりデコー
ドされ、その結果は、それぞれANDゲートまたはNA
NDゲート41a〜41kの一方の入力接点に与えられ
る。
【0092】ANDゲートまたはNANDゲート41a
〜41kの他方の入力接点には、キャリーアウト信号C
Oが供給される。従って、デコード回路40a〜40k
によってオペコードに対応してデコードされた結果は、
キャリーアウト信号COに同期して各オペコードに対応
した信号PGC、RGC、MDC、(−TRT)、(−
SCT)、SAS、EAS、GNS、ALS、(−HL
T)、SWRとして出力される。
【0093】各オペコードに対応した信号は、シーケン
ス制御回路18に入力される。シーケンス制御回路18
は、各オペコードに対応した信号に基づいて測距装置内
の各ブロックに必要なタイミング信号を発生する。
【0094】次に、図8〜図15を参照してCCD10
a、10bについて説明する。図8は、CCD10a、
10bの各画素の構成を示したものである。前述のよう
に、CCD10a、10bは、それぞれ160個の直線
状に配列された画素から構成されている。
【0095】図9は、一つの画素を拡大したものであ
る。図9(A)は、平面図を示す。図の上下方向に画素
が直線状に配列されている。図9(B)の上側の図は、
図9(A)のAA’方向の断面図、下側の図は基板表面
のポテンシャルを表す。クリアゲートCLG及びクリア
ドレインCLDは、平面図ではAA’方向とは、外れた
位置に形成されているが、断面図においては説明の都合
上同一断面内に記載している。従って、断面図において
ストレージゲートSTが2つに分離しているように記載
されているが、実際はストレージゲートSTは一体であ
る。
【0096】p型基板50の表面に選択的にn- 型の埋
め込みチャンネル51が形成されており、その周囲はp
+ 領域52a、52bで囲まれている。埋め込みチャン
ネル51のp+ 領域52a側の一端には、n+ 領域のオ
ーバフロードレインOFDが形成されている。p+ 領域
52a、52bは電子に対して電位障壁を形成している
ため、基板表面に蓄積された電子は、n- 領域51の中
を図のAA’方向にのみ転送される。
【0097】受光領域PDとオーバフロードレインOF
Dとの間には絶縁ゲート構造を有するオーバフローゲー
トOFGが形成されている。オーバフローゲートOFG
には、受光領域PD内に発生した電子に対して電位障壁
を形成するように一定の電圧が印加されている。また、
オーバフロードレインOFDには常に電源電圧が印加さ
れており、オーバフローゲートOFG下の電位障壁を乗
り越えた電子は、オーバフロードレインOFDに流れ込
む。
【0098】受光領域PDと、p+ 領域52bとの間に
は、絶縁ゲート構造を有するバリアゲートBG、ストレ
ージゲートST、トランスファゲートTG、CCD第1
ゲートφ1 、CCD第2ゲートφ2 、フローティングゲ
ートFGがこの順序でそれぞれ絶縁を保ちつつ僅かに重
なり合って形成されている。
【0099】ストレージゲートSTが形成されている領
域のAA’方向と直角をなす方向には、前述のように絶
縁ゲート構造を有するクリアゲートCLG及びクリアド
レインCLDが形成されている。クリアドレインCLD
には、常に電源電圧が印加され、クリアドレインCLD
のポテンシャルはストレージゲートST下のチャネル領
域(ストレージ領域)のポテンシャルよりも高く(低い
電位に)なるように設定されている。
【0100】従って、クリアゲートCLGに正の電圧を
印加してクリアゲートCLG下のチャネル領域のポテン
シャルをストレージ領域のポテンシャルよりも低くする
ことにより、ストレージ領域に蓄積されている電子を、
全てクリアドレインCLDに排出することができる。
【0101】フローティングゲートFG上には、アース
電位に接続されたゲートFG2が絶縁膜を介して形成さ
れており、フローティングゲートFGとゲートFG2は
コンデンサを形成している。これにより、層間絶縁膜を
介したフローティングゲートFGの電位が、信号電荷の
注入時に大きく変動してしまうことを防止している。
【0102】また、フローティングゲートFGは、MO
SトランジスタTR1を介してフローティングゲートバ
イアス電圧FGBに接続され、また、MOSトランジス
タTR2を介してオペアンプAMP1の反転入力接点に
接続されている。MOSトランジスタTR1のゲート電
極はゲート電圧CEに接続されている。また、MOSト
ランジスタTR2のゲート電極は図15に示すようにピ
クセルセレクタ11a、11bの選択接点KCnに接続
されている。
【0103】オペアンプAMP1の非反転入力接点はア
ナログ基準電圧Vref に接続されている。オペアンプA
MP1の出力接点は、コンデンサC1とプリセット信号
PRによって制御されるスイッチSW1の並列接続を介
して反転入力接点に帰還されている。出力接点は、出力
信号CCDOUTを形成する。このように、フローティ
ングゲートFGの電位の変化がオペアンプを用いたスイ
ッチトキャパシタ回路を介して信号として出力される構
成となっている。
【0104】図10は、CCD10a、10bの駆動タ
イミングを示す。図11(A)〜(E)は、積分開始動
作を示すポテンシャル図である。まず図10に示すよう
に、バリアゲートBG、クリアゲートCLGが高電圧状
態(オン状態)、ゲート電圧CEが高電圧状態になって
いる。また、トランスファゲートTG、CCD第1ゲー
トφ1 、CCD第2ゲートφ2 、フローティングゲート
バイアス電圧FGBが低電圧状態(オフ状態)になって
いる(図11(A))。
【0105】このとき、バリアゲートBG及びクリアゲ
ートCLGがオン状態であるため、受光領域PDに常時
発生している電子は、ストレージ領域を経由してクリア
ドレインCLDに廃棄される。ゲート電圧CEが高電圧
状態であるため、MOSトランジスタTR1がオン状態
になり、フローティングゲートFGにはフローティング
ゲートバイアス電圧FGBが印加される。
【0106】次に、トランスファゲートTG、CCD第
1ゲートφ1 、CCD第2ゲートφ 2 が同時にオン状態
になり、フローティングゲートバイアス電圧FGBが高
電圧状態になる(図11(B))。フローティングゲー
トバイアス電圧FGBはトランスファゲートTG等に印
加される正電圧とアース電位との中間の値をとる。その
ため、トランスファゲートTGからフローティングゲー
トFGまでのチャネルのポテンシャルは、図11(B)
に示すようにCCD第2ゲートφ2 とフローティングゲ
ートFGとの境界に段差を有する形状になる。
【0107】次に、フローティングゲートバイアス電圧
FGB、CCD第2ゲートφ2 、CCD第1ゲート
φ1 、トランスファゲートTGをこの順に順次オフ状態
にする(図11(C)〜(D))。これにより、トラン
スファゲートTGからフローティングゲートFGまでの
チャネルに蓄積されていた電子をクリアドレインCLD
に廃棄することができる。
【0108】製造工程のばらつきにより、トランスファ
ゲートTGからフローティングゲートFGまでのチャネ
ルのポテンシャルは完全には等しくならず、若干の凹凸
ができる。このような場合でも、上記のようにフローテ
ィングゲートFGから順次オフ状態にすることにより、
蓄積電子をほぼ完全に廃棄することが可能になる。
【0109】次に、クリアゲートCLGをオフ状態にす
る(図11(E))。これにより、ストレージ領域から
クリアドレインCLDに電子が流れなくなるため、受光
領域PDで発生した電子は、ストレージ領域に蓄積され
る。このようにして、各画素の受光量に応じた電荷が当
該画素のストレージ領域に蓄積される。
【0110】図12は、蓄積電荷が不足する時に行われ
る繰込積分開始動作を示すポテンシャル図である。フロ
ーティングゲートFG下のチャネル領域には、前回まで
の積分動作によって既に電荷が蓄積されている(図12
(A))。
【0111】バリアゲートBG及びクリアゲートCLG
をオン状態にし、ストレージ領域に蓄積される電荷を全
てクリアドレインCLDに排出する(図12(B))。
次に、クリアゲートCLGをオフ状態にする。これによ
り、受光領域PDで発生した電荷はストレージ領域に蓄
積される。このとき、前回までの積分動作によって蓄積
された電荷を排出することなく、あらたに、積分動作を
行うことができる。
【0112】図13は、電荷転送動作を示すポテンシャ
ル図である。図13(A)に示すように、積分動作を終
了させるためにバリアゲートBGをオフ状態にする。こ
れにより、受光領域PDとストレージ領域の間に電位障
壁ができるため、受光領域PDで発生した電子はストレ
ージ領域に流れ込まなくなる。光は常時照射されている
ため、電子が発生するが、これらの電子はオーバフロー
ゲートOFG下の電位障壁を越えてオーバフロードレイ
ンOFDに廃棄される。
【0113】次に、トランスファゲートTG、CCD第
1ゲートφ1 、CCD第2ゲートφ 2 及びフローティン
グゲートバイアス電圧FGBをオン状態にする(図13
(B))。このため、これらのゲート電極下のチャネル
のポテンシャルが下がり、ストレージ領域に蓄積されて
いた電荷がトランスファゲートTG、CCD第1ゲート
φ1 、CCD第2ゲートφ2 下に転送される。
【0114】このとき、繰込積分を行う場合は、フロー
ティングゲートFG下に前回までの積分動作で蓄積され
た電荷が残っている。この場合には、この電荷も同様に
トランスファゲートTG、CCD第1ゲートφ1 、CC
D第2ゲートφ2 下に転送される。
【0115】次に、トランスファゲートTG、CCD第
1ゲートφ1 、CCD第2ゲートφ 2 を順次オフ状態に
する(図13(C)〜(E))。これにより、これらの
ゲート電極下に蓄積されていた電荷は、フローティング
ゲートFG下に転送される。このように、新たに積分動
作を行った場合には、受光量に応じた電荷がフローティ
ングゲートFG下に蓄積される。前回の積分に引き続い
て繰込積分を行った場合には、前回の受光量に応じた電
荷と今回の受光量に応じた電荷の合計がフローティング
ゲートFG下に蓄積される。
【0116】図14は、スキャン開始動作を示すポテン
シャル図である。電荷転送動作が終了した状態を図14
(A)に示す。フローティングゲートFG下には受光量
に応じた電荷が蓄積されている。CCD第2ゲートφ2
をオン状態にする(図14(B))。これにより、フロ
ーティングゲートFG下に蓄積されていた電荷はCCD
第2ゲートφ2 下に転送される。次にゲート電圧CEを
低電圧状態にし、MOSトランジスタTR1をオフ状態
にする(図14(C))。このため、フローティングゲ
ートFGはフローティングの状態になる。
【0117】次に、CCD第2ゲートφ2 をオフ状態に
する(図14(D))。これにより、CCD第2ゲート
φ2 下に蓄積されていた電荷は、再びフローティングゲ
ートFG下に転送される。このため、フローティングゲ
ートFG下のチャネルのポテンシャルが上がると同時
に、フローティングゲートFGの電位は低下する。この
ように、各画素の受光量に対応してフローティングゲー
トFGの電位が変化する。
【0118】次に、このフローティングゲートFGのポ
テンシャル変化をCCDの出力として取り出す方法につ
いて図9を参照して説明する。まず、プリセット信号P
RによりスイッチSW1を一時的に閉成し、非反転入力
接点と出力接点を導通させることによって、コンデンサ
C1を放電すると共に、出力接点をアナログ基準電圧V
ref にリセットする。
【0119】読み出すべき画素のゲート電圧KCnを高
電圧状態にし、MOSトランジスタTR2をオン状態に
することにより、フローティングゲートFGをアナログ
基準電圧Vref に設定する。このとき、フローティング
ゲートFGの電圧の変化分に対応した電荷が流出または
流入する。この電荷量は、MOSトランジスタTR2を
介してコンデンサC1に充電される。従って、この充電
電荷に対応する電圧が出力CCDOUTに発生する。
【0120】図15は、CCD10及びピクセルセレク
タ11を示す。CCD10は、160個の直線状に配列
された画素と、画像信号読出回路61から構成されてい
る。各画素のMOSトランジスタTR2のゲート電極
は、ピクセルセレクタ11に接続されており、ピクセル
セレクタ11から選択信号KCを受信した画素の画像信
号が読み出される。
【0121】各画素は全て同一の構成であるため、n番
目の画素60nについて説明する。図9で説明した通
り、埋め込みチャンネル51nの一端がオーバフロード
レインOFDに接続されている。オーバフローゲートO
FG、バリアゲートBG、ストレージゲートST、クリ
アゲートCLG、トランスファゲートTG、CCD第1
ゲートφ1 、CCD第2ゲートφ2 は、全画素共通であ
る。埋め込みチャンネル51のストレージゲートST下
のストレージ領域は、MOSトランジスタTR3nを介
してクリアドレインCLDに接続されている。
【0122】フローティングゲートFGは、MOSトラ
ンジスタTR1nを介してフローティングゲートバイア
ス電圧FGBに接続されている。MOSトランジスタT
R1nのゲート電極には全画素共通のゲート電圧CEが
印加されている。
【0123】このように、全画素の各ゲート電圧はそれ
ぞれ共通に接続されているため、上述の積分開始動作、
電荷転送動作、スキャン開始動作は、全画素同時に行わ
れる。
【0124】MOSトランジスタTR2nのドレイン
は、全画素共通に接続されており、オペアンプAMP1
の反転入力接点に接続されている。また、ゲート電極は
画素毎に独立してピクセルセレクタ11に接続されてい
る。従って、ピクセルセレクタ11によって、選択され
たMOSトランジスタTR2nのみがオン状態になり、
当該画素の画像信号のみがオペアンプAMP1の反転入
力接点に印加される。オペアンプAMP1の反転入力接
点に印加された画像信号は、前述のとおり、オペアンプ
AMP1の出力接点CCDOUTに電気信号として出力
される。
【0125】次に、図16〜図19を参照してピクセル
セレクタ11a、11bについて説明する。図16は、
ピクセルセレクタのシフトレジスタ部の一部を示す。シ
フトレジスタ70(0)〜70(39)が直列に接続さ
れている。図には、このうち70(0)〜70(3)を
示す。シフトレジスタ70(m)のX端子はNORゲー
ト71(m)、72(m)の一方の入力接点に接続され
ている。シフトレジスタ70(m)のY端子はNORゲ
ート73(m)、74(m)の一方の入力接点に接続さ
れている。
【0126】また、NORゲート71(m)、73
(m)の他方の入力接点にはタイミング信号(−DC
0)、NORゲート72(m)、74(m)の他方の入
力接点にはタイミング信号(−DC1)が供給されてい
る。
【0127】シフトレジスタ70(0)〜70(39)
のCL端子には、後に図19で説明するクリア信号CL
が供給されており、全シフトレジスタ70(0)〜70
(39)を同時に初期設定することができる。
【0128】また、スキャン開始または終了アドレスに
なり得る画素、すなわち、図8に示すように1、5、
9、21、・・・、141、153、157番目の画素
に対応する選択信号KC(4m+1)を出力するシフト
レジスタ70(m)には、スキャン開始を設定するため
のプリセット信号(−PRi)が供給されている。
【0129】例えば、9番目の画素にはアドレス2が割
り付けられているため、選択信号KC9を出力するシフ
トレジスタ70(2)のプリセット端子(−PR)には
アドレス2に対応するプリセット信号(−PR2)が供
給されている。シフトレジスタ70(3)は、スキャン
開始または終了アドレスになり得る画素に対応していな
いため、そのプリセット端子(−PR)は常時ハイレベ
ルにプルアップされている。
【0130】スキャン開始アドレスに対応するシフトレ
ジスタ70(m)をプリセットすることにより、プリセ
ットされたシフトレジスタ70(m)の先頭の選択信号
KC(4m+1)から、クロックCK2に同期して順次
ハイレベルが移動する。
【0131】スキャン開始または終了アドレスになり得
る画素に対応する選択信号KC(4m+1)を出力する
シフトレジスタ70(m)のQ接点は、後に図19で説
明するスキャン終了検出回路80に接続されている。現
在のスキャンアドレスに対応するシフトレジスタ70
(m)のQ接点はハイレベルになり、図19のスキャン
アドレス信号Q(n)をスキャン終了検出回路80に通
知する。スキャン終了検出回路80は現在のスキャンア
ドレスとスキャン終了アドレスを比較し、スキャン終了
を検出する。
【0132】図17は、1つのシフトレジスタ70
(m)から4つの選択信号KC(4m+1)〜KC(4
m+4)を発生する仕組みを説明するためのタイミング
チャートである。タイミング信号(−DC0)、(−D
C1)は互いに位相が180°異なるパルスを発生す
る。図17は、シフトレジスタ70(0)がプリセット
された場合を示す。
【0133】シフトレジスタ70(0)がプリセットさ
れると、X端子の出力X0がローレベルになる。その
後、タイミング信号(−DC0)がローレベルになった
時に、選択信号KC(1)がハイレベルになる。この
時、タイミング信号(−DC1)はハイレベルであるた
め、選択信号KC(2)はローレベルである。また、Y
端子の出力Y0がハイレベルであるため、選択信号KC
(3)、KC(4)は共にローレベルである。
【0134】このとき、プリセットされた後、必ずタイ
ミング信号(−DC0)がタイミング信号(−DC1)
よりも先にローレベルになるようにタイミング制御され
ている。
【0135】タイミング信号(−DC0)がハイレベル
になった時、選択信号KC(1)はローレベルになる。
次に、タイミング信号(−DC1)がローレベルになっ
た時に、選択信号KC(2)がハイレベルになる。
【0136】クロックCK2に同期して、X端子の出力
X0がハイレベルになり、Y端子の出力Y0がローレベ
ルになる。このとき、上記と同様にタイミング信号(−
DC0)、(−DC1)に同期して、選択信号KC
(3)、KC(4)が順次ハイレベルになる。このよう
にして、タイミング信号(−DC0)、(−DC1)と
組み合わせることにより、1つのシフトレジスタから4
つの選択信号を発生することができる。
【0137】本実施例の場合には、シフトレジスタ70
がCCD10a、10bに並列して同一基板上に作製さ
れる。CCDのピッチは、通常24μm程度であるた
め、1つの選択信号に1つのシフトレジスタを対応させ
ると、24μm幅のなかに1つのシフトレジスタを作製
する必要がある。しかし、これは困難である。
【0138】本実施例のように、1つのシフトレジスタ
から4つの選択信号を発生するようにすれば、96μm
幅のなかに1つのシフトレジスタを作製すればよいこと
になる。そのため、パターン設計が容易になる。
【0139】図18は、ピクセルセレクタ11のアドレ
スデコード部の一部を示す。8個のNANDゲートから
なるNANDゲート群81に入力コマンドのオペランド
部OR3〜OR0が供給されている。NANDゲート群
81は、4本の上位ビット用デコード用信号線82a
と、4本の下位ビット用デコード用信号線82bに、デ
コード用信号を供給する。
【0140】この上位ビット用デコード用信号線82a
と下位ビット用デコード用信号線82bから、それぞれ
任意の1本を選択してNORゲート79に入力すること
により、アドレス信号(AD(i))を生成することが
できる。例えば、NORゲート79(2)に入力される
信号は、オペランド部が“0010”の時、共に“0
(ローレベル)”となり、アドレス信号AD(2)が
“1(ハイレベル)”になる。
【0141】NORゲート79は16個設けられてお
り、オペランド部で所望のアドレスを指定することによ
り、該当のアドレス信号AD(i)をハイレベルに設定
することができる。
【0142】図19は、ピクセルセレクタ11のスキャ
ン開始アドレス設定回路83、スキャン終了検出回路8
0の一部を示す。図18に示すアドレスデコード部によ
って発生されたアドレス信号AD(0)〜AD(15)
がそれぞれスキャン開始アドレス設定回路83、スキャ
ン終了検出回路80のラッチ回路77(0)〜77(1
5)、78(0)〜78(15)に供給されている。
【0143】ラッチ回路77のCP接点には開始アドレ
ス設定信号SASが供給されており、開始アドレス設定
信号SASのパルスが印加されることにより、指定され
たアドレスに対応するラッチ回路77(i)にアドレス
信号がラッチされる。また、ラッチ回路78のCP端子
には終了アドレス設定信号EASが供給されており、終
了アドレス設定信号EASのパルスが印加されることに
より、指定されたアドレスに対応するラッチ回路78に
アドレス信号がラッチされる。
【0144】ラッチ回路77(n)の出力信号は、NA
NDゲート75(n)の一方の入力接点に供給されてい
る。NANDゲート75(n)の他方の入力接点にはス
キャン開始信号SCSTが供給されている。スキャン開
始信号SCSTのパルスが印加されることにより、設定
されたアドレスに対応するプリセット信号PR(n)が
出力される。これにより、前述のように該当の画素から
スキャンが開始される。
【0145】ラッチ回路78(n)の出力信号は、NA
NDゲート76(n)の一方の入力接点に供給されてい
る。NANDゲート76(n)の他方の入力接点にはス
キャンアドレス信号Q(n)が与えられている。スキャ
ンアドレス信号Q(n)は、Q(n)に対応するアドレ
スまでスキャンを行った時に、ハイレベルになる。
【0146】従って、スキャン終了アドレスまでスキャ
ンが実行されたとき、該当のNANDゲート76(n)
の両入力接点がハイレベルになり、出力端子をローレベ
ルにする。NANDゲート76(0)〜76(15)の
出力接点はワイヤードオア接続され、フリップフロップ
84の反転セット接点(−S)に接続されている。その
ため、1つのNANDゲート76の出力接点がローレベ
ルになれば、フリップフロップ84の反転セット接点
(−S)がローレベルになり、フリップフロップ84が
セットされる。
【0147】このようにして、スキャン終了アドレスま
でスキャンされたとき、フリップフロップ84がセット
され、クリア信号(−CL)が出力される。クリア信号
(−CL)の反転信号は全シフトレジスタ70に供給さ
れており、全シフトレジスタ70が初期設定される。
【0148】図20は、AGC回路を示す。図示の回路
は、左用AGCモニタ8a、右用AGCモニタ8b、及
びAGC回路9から構成されている。左用AGCモニタ
8a及び右用AGCモニタ8bは、受光量に応じた電圧
を出力する。AGC回路9は、AGCモニタから出力さ
れた電圧を判定電圧と比較し、一致した時点で出力を反
転する。
【0149】左用及び右用のAGCモニタの構成は同一
であるため、左用AGCモニタ8aについて説明する。
フォトダイオードLPDのアノードが接地され、カソー
ドがオペアンプLAMPの反転入力接点に接続されてい
る。オペアンプLAMPの非反転入力接点は2.5Vの
一定電圧に接続されている。
【0150】オペアンプLAMPの反転入力接点と出力
接点との間に、コンデンサLC1が接続されている。ま
た、コンデンサLC1には、コンデンサLC2とスイッ
チLSW2の直列回路、コンデンサLC3とスイッチL
SW3の直列回路、コンデンサLC4とスイッチLSW
4の直列回路、及びスイッチLSW0がそれぞれ並列に
接続されている。
【0151】スイッチLSW2、LSW3、LSW4
は、それぞれ測距装置の他ブロックから供給されるAG
Cゲイン設定信号AGCGN1、AGCGN2、AGC
GN3によって開閉するようになっている。オペアンプ
LAMPの出力接点は、スイッチLSW5を介して、A
GC回路9のコンパレータCCMPの反転入力接点に接
続されている。
【0152】スイッチLSW0は、CCD10のクリア
ゲートCLGに与えられる信号電圧φCLG により、開閉
される。クリアゲートCLGがオン状態の時は、スイッ
チLSW0は閉成されている。このとき、オペアンプL
AMPの出力信号LAGCOSは、2.5Vになる。
【0153】クリアゲートCLGがオフ状態になる時に
同期してスイッチLSW0が開放される。すなわち、C
CD10の積分動作開始と同時にスイッチLSW0が開
放される。これにより、フォトダイオードLPDが発生
した光電流によりコンデンサLC1が充電される。フォ
トダイオードLPDのカソードはオペアンプLAMPの
反転入力接点に接続されているため、電位は2.5Vに
保たれている。そのため、オペアンプLAMPの出力信
号LAGCOSは、コンデンサLC1に充電された電荷
量に相当する電圧分だけ上昇する。
【0154】このとき、スイッチLSW2、LSW3、
LSW4を閉成しておけば、光電流によって充電される
コンデンサの合成容量が変化する。これにより、受光量
を電圧に変換する感度を変化させることができる。
【0155】例えば、コンデンサLC2、LC3、LC
4の容量をそれぞれコンデンサLC1の容量の1倍、2
倍、4倍に設定した場合、コンデンサLC1のみのとき
よりも、スイッチLSW2を閉成することにより合成容
量を2倍にすることができる。同様に、スイッチLSW
2及びLSW3を閉成すれば4倍、スイッチLSW2、
LSW3、LSW4を全て閉成すれば8倍とすることが
できる。このように、受光感度を1/2、1/4、また
は1/8倍に変化させることができる。
【0156】LSW5は、測距装置内の他ブロックから
供給されるスイッチ開閉信号LSELによって制御され
る。LSW5を閉成することにより、左用オペアンプL
AMPの出力信号LAGCOSをAGC回路9に供給す
ることができる。同様に、スイッチRSW5を閉成する
ことにより、右用オペアンプRAMPの出力信号RAG
COSをAGC回路9に供給することができる。
【0157】AGC回路9は、コンパレータCCMP、
スイッチSW2、SW3から構成されている。コンパレ
ータCCMPの反転入力接点には、左用AGCモニタ8
aまたは右用AGCモニタ8bの出力信号のうち一方が
選択的に供給される。また、非反転入力接点には、判定
電圧として2.75Vまたは3.0Vのうち一方が選択
的に与えられる。
【0158】判定電圧の選択は、測距装置内の他のブロ
ックから供給されるAGCレベル設定信号AGCLV
1、AGCLV2によって制御されるスイッチSW2、
SW3を開閉することによって、行われる。判定電圧
は、スイッチSW2を閉成することにより2.75V、
スイッチSW3を閉成することにより3.0Vになる。
【0159】AGCモニタ8a、8bの出力信号の初期
値は2.5Vであるため、判定電圧に達するまでの電圧
の変化分は、0.25Vまたは0.5Vになる。従っ
て、判定レベルを0.25V、0.5Vの2段階に切り
換えることができる。
【0160】右用AGCモニタ8aの出力信号がAGC
回路9に与えられている場合、スイッチLSW0を開放
すると、前述のようにコンパレータCCMPの反転入力
接点の電位は、2.5Vから受光量に応じて上昇する。
当初は、判定電圧よりも低いため、コンパレータCCM
Pの出力信号AGCCMPはハイレベルになっている。
【0161】AGCモニタ8aの出力信号が判定電圧
2.75Vまたは3.0Vに達した時点で、コンパレー
タCCMPの出力信号AGCCMPは反転しローレベル
になる。このように、左用または右用のAGCモニタ8
aまたは8bに照射された光量が一定量に達したことを
検出し、出力信号AGCCMPを発生することができ
る。
【0162】AGCモニタ8a、8b内のコンデンサの
合成容量を4段階に変化させ、AGC回路9の判定電圧
を2段階に変化させることにより、受光量の検出感度を
8段階に変化させることができる。ただし、実際には、
コンデンサの合成容量が2、4、8倍に、判定レベルが
2倍に変化するため、これらを組み合わせることによ
り、合計5段階に変化することになる。
【0163】オペアンプLAMP、RAMP及びコンパ
レータCCMPには、電流源としてnチャネルMOSト
ランジスタが使用されており、各nチャネルMOSトラ
ンジスタのゲート電極には、電流制御信号CCNが供給
されている。測距装置がスリープモードになると、電流
制御信号CCNが0Vになり、電流はほとんど流れなく
なる。このように、スリープモードにすることにより、
消費電流を抑制することができる。
【0164】図21は、CCD信号処理回路12の回路
図である。オペアンプAMP2の反転入力接点に、CC
D10の出力信号電圧VCDSIN が与えられている。非反
転入力接点と出力接点は短絡されている。さらに、出力
接点は、コンデンサC2を介してオペアンプAMP3の
反転入力接点に接続されている。コンデンサC2には、
コンデンサC3とスイッチSW4の直列回路、及びコン
デンサC4とスイッチSW5の直列回路がそれぞれ並列
に接続され、入力側静電容量を形成している。
【0165】オペアンプAMP3の非反転入力接点に
は、3Vの一定電圧が与えられている。オペアンプAM
P3の反転入力接点は、コンデンサC5とスイッチSW
7との並列回路を介して出力接点に接続されている。コ
ンデンサC5には、コンデンサC6とスイッチSW6の
直列回路が並列に接続され、出力側静電容量を形成して
いる。
【0166】スイッチSW4、SW5、SW6は、それ
ぞれ測距装置内の他ブロックで発生されるCDSゲイン
制御信号CDSG1、CDSG2、CDSG0により開
閉制御される。また、スイッチSW7は測距装置内の他
ブロックで発生されるCDSクランプ信号CDS_CL
MPにより開閉制御される。
【0167】コンデンサC3、C5、C6の静電容量
は、コンデンサC2の静電容量に等しく、コンデンサC
4の静電容量は、コンデンサC2の静電容量の2倍に設
定されている。従って、スイッチSW4を閉成すること
により、入力側静電容量を2倍に、スイッチSW4、S
W5を閉成することにより、入力側静電容量を4倍にす
ることができる。同様に、スイッチSW6を閉成するこ
とにより、出力側静電容量を2倍にすることができる。
【0168】オペアンプが理想的であるとすると、オペ
アンプAMP3の反転入力接点は3Vに固定される。ま
た、コンデンサC2のオペアンプAMP2に接続されて
いる電極の電圧はCCD10の出力信号電圧VCDSIN
等しくなる。
【0169】スイッチSW7を閉成すると、オペアンプ
AMP3の出力信号電圧VCDS は3Vに固定される。ス
イッチSW7を開放後、オペアンプAMP2の反転入力
接点に信号電圧VCDSIN が与えられると、その電圧の変
化に応じて入力側静電容量の蓄積電荷が変化する。この
変化に対応して出力側静電容量に電荷が蓄積される。
【0170】出力側静電容量が充電されることにより、
充電電荷に対応して電極間の電圧が変化し、オペアンプ
AMP3の出力信号電圧VCDS が変化する。入力側静電
容量と出力側静電容量との比によって出力信号電圧V
CDS の変化量が異なる。スイッチSW4、SW5、SW
6を開閉して入力側静電容量と出力側静電容量を変化さ
せることにより、出力信号電圧VCDS の変化量を信号電
圧VCDSIN の変化量の1/2、1、2、4倍にすること
ができる。
【0171】出力信号電圧VCDS は、コントラスト演算
回路13及びA/D変換回路14に供給される。このよ
うに、CCD10の出力信号に一定のゲインを付与して
コントラスト演算回路13及びA/D変換回路14に供
給することができる。
【0172】次に図22〜図24を参照してコントラス
ト演算回路13について説明する。図22は、電位差を
電荷に変換し、変換された電荷を転送、蓄積するCCD
部を示す。図22(A)は平面図、図22(B)は断面
図、図22(C)はチャネル領域のポテンシャル図、図
22(D)はCCDの各ゲートのタイミングチャートを
示す。
【0173】p型基板90の表面に、所定の間隔をおい
てn+ 領域91、92が形成されている。n+ 領域9
1、92の間には、絶縁ゲート構造を有する入力ゲート
IG1、ダミーゲートDG、入力ゲートIG2、トラン
スファゲートTRG、ストレージゲートSTG、出力ゲ
ートOGがそれぞれ互いに絶縁性を保ってわずかに重な
り合うようにこの順番で形成されている。
【0174】n+ 領域91には、電圧IDが印加されて
いる。また、入力ゲートIG1、出力ゲートOGには所
定の直流電圧が与えられている。ダミーゲートDGは、
直流電源VCCに接続されている。電圧IDは通常ハイ
レベルになっており、周期的にローレベルのパルスを発
生する。
【0175】入力ゲートIG2に信号電圧Vinが印加さ
れている期間Pに、電圧IDにローレベルのパルスを印
加する。これにより、n+ 領域91内の電子は、入力ゲ
ートIG1下の電位障壁を乗り越えて入力ゲートIG2
下に注入される。このとき、トランスファゲートTRG
はローレベルであるため、電子はトランスファゲートT
RG下までは注入されない。
【0176】電圧IDがハイレベルに戻ったとき、注入
された電子のうち一部は、入力ゲートIG1下の電位障
壁を越えてn+ 領域91に戻される。このとき、入力ゲ
ートIG2下に蓄積されている電荷量は、入力ゲートI
G1と入力ゲートIG2との電位差に対応したものであ
る。
【0177】次に、トランスファゲートTRGに正のパ
ルスを印加することにより、入力ゲートIG2下に蓄積
されている電子をストレージゲートSTG下に転送す
る。ストレージゲートSTGに負のパルスを印加するこ
とにより、ストレージゲートSTG下に蓄積されている
電子を、出力ゲートOG下の電位障壁を乗り越えてn+
領域92に転送する。
【0178】入力ゲートIG2に印加されている信号電
圧Vinを変化させて、この処理を繰り返すことにより、
信号電圧Vinに対応した電荷量を順次n+ 領域92に転
送して蓄積し、積分することができる。
【0179】入力ゲートIG1、IG2の間に、ダミー
ゲートDGが形成されているのは、製造上の理由によ
る。本方式は、入力ゲートIG1、IG2に印加されて
いる電圧の差を電荷量として取り出す方式のため、入力
ゲートIG1、IG2は単位面積当たりの基板間容量を
等しくする必要がある。
【0180】そのためには、共に第1ポリシリコンゲー
トまたは第2ポリシリコンゲートとして形成することが
好ましい。本実施例では、入力ゲートIG1、IG2は
共に第1ポリシリコンゲートで形成し、かつIG1とI
G2の間に隙間ができないように第2ポリシリコンで形
成したダミーゲートDGを設ける。この際、IG1とI
G2の間のダミーゲートDGが電位障壁とならないよう
に、DGには電源電圧を印加しておく。
【0181】図23は、図22で説明したCCD部を含
むコントラスト演算回路13を示す。p型基板90の中
央部にn+ 領域92が形成されている。n+ 領域92の
両側に図22に示すCCDが左右対称に設けられてい
る。n+ 領域92の左側のCCDについては、入力ゲー
トIG1に相当するゲート電極IG1bには、アナログ
基準電圧Vref が与えられ、入力ゲートIG2に相当す
るゲート電極IG2bには、信号電圧Vinが供給されて
いる。
【0182】逆に、n+ 領域92の右側のCCDについ
ては、入力ゲートIG1に相当するゲート電極IG1a
には、信号電圧Vinが供給されており、入力ゲートIG
2に相当するゲート電極IG2aには、アナログ基準電
圧Vref が与えられている。
【0183】差分電圧発生回路93にCCD信号処理回
路12の出力信号電圧VCDS が入力されている。出力信
号電圧VCDS は、画素の受光量に対応した信号電圧であ
り、スキャン範囲の画素の出力信号電圧が順次供給され
る。差分電圧発生回路93は、出力信号電圧VCDS に基
づいて、隣接する画素の出力信号電圧の差分をとった信
号電圧Vinを発生する。
【0184】差分電圧発生回路93のオペアンプAMP
4の反転入力接点には、上記のようにコンデンサC7を
介してCCD信号処理回路12の出力信号電圧VCDS が
入力されている。反転入力接点は、スイッチSW8とコ
ンデンサC8の並列回路を介して出力接点に接続されて
いる。出力接点は、信号電圧Vinを形成出力する。ま
た、オペアンプAMP4の非反転入力接点にはアナログ
基準電圧Vref が与えられている。
【0185】以下に、図24を参照して差分電圧発生回
路93の動作を説明する。図24は、コントラスト演算
回路13のタイミングチャートを示す。スキャン開始信
号(−SCST)の負のパルスによりスキャンが開始さ
れる。スキャンが開始されると、出力信号電圧VCDS に
は、ほぼクロックに同期して各画素の受光量に対応した
電圧が順次発生する。
【0186】スキャン開始信号(−SCST)の負のパ
ルスに同期してコンクランプ信号CONCLMPがロー
レベルになり、スイッチSW8が開放される。出力信号
電圧VCDS に先頭画素の出力電圧V1が発生すると、電
圧V1に対応する電荷がコンデンサC7に蓄積される。
同時に、この電荷量に等しい電荷がコンデンサC8にも
蓄積される。ここで、コンデンサC7とC8の静電容量
が等しいとすると、蓄積電荷によってコンデンサC8の
電極間に電位差V1が生じ、出力信号Vinに電圧V1が
発生する。
【0187】ここで、アナログ電圧V1、Vinは、アナ
ログ基準電圧Vref からの差分を表すものとする。以
下、同様にアナログ電圧は、アナログ基準電圧Vref か
らの差分を表すものとする。
【0188】次に、コンクランプ信号CONCLMP
が、一時的にハイレベルになり、スイッチSW8が一時
的に閉成される。これにより、信号電圧Vinは、オペア
ンプAMP4の反転入力接点の電位すなわちアナログ基
準電圧Vref に設定される。このとき、コンデンサC7
には出力信号電圧V1が印加されたままであり、電圧V
1に相当する電荷が蓄積されている。
【0189】その後、出力信号電圧VCDS がアナログ基
準電圧Vref に戻る。このとき、コンデンサC7に蓄積
されていた電荷は放電され、コンデンサC8に同量の電
荷が充電される。これにより、信号電圧Vinには電圧−
V1が現れる。
【0190】次に、出力信号電圧VCDS に2番目の画素
の出力電圧V2が与えられる。このとき、コンデンサC
7の端子間電圧はV2になるため、コンデンサC8に充
電されていた電荷のうち、電圧V2に相当する電荷量が
コンデンサC7に移動する。このため、コンデンサC8
の端子間電圧はV2−V1となり、信号電圧Vinには、
電圧V2−V1が現れる。
【0191】次に、コンクランプ信号CONCLMPが
一時的にハイレベルになることにより、スイッチSW8
が一時的に閉成され、信号電圧Vinがアナログ基準電圧
Vref に設定される。このとき、コンデンサC7には出
力信号電圧V2が印加されたままであり、電圧V2に相
当する電荷が蓄積されている。
【0192】この状態は、先頭画素に対応する電圧V1
が印加されている時に、コンクランプ信号CONCLM
Pが一時的にハイレベルになった後の状態と同じ状態で
ある。従って、この動作を繰り返すことにより、信号電
圧Vinには、V3−V2、V4−V3、・・・と順次隣
接する画素に対応する出力電圧の差が現れる。スキャン
終了信号(−SCEND)の負のパルスにより、コンク
ランプ信号CONCLMPはハイレベルに固定され、信
号電圧Vinはアナログ基準電圧Vrefを保持する。この
ように、隣接する画素に対応する出力電圧の差−(Vi+
1 −Vi )が信号電圧Vinに現れる。このとき、Vi+1
>Vi であれば、出力信号Vinはアナログ基準電圧Vre
f 以下になり、Vi+1 <Vi であれば、アナログ基準電
圧Vref 以上になる。
【0193】出力信号Vinがアナログ基準電圧Vref 以
下の場合、すなわちVi+1 >Vi の場合には、入力ゲー
トIG2a下のポテンシャルは、入力ゲートIG1a下
のポテンシャルよりも高い。そのため、n+ 領域91a
から注入された電子は入力ゲートIG2a下に蓄積され
る。その後、図22で説明した手順に従ってn+ 領域9
2に転送される。
【0194】このとき、入力ゲートIG2b下のポテン
シャルは入力ゲートIG1b下のポテンシャルよりも低
い。そのため、電圧IDがローレベルになったときに、
+領域91bから注入された電子は、電圧IDがハイ
レベルに戻った時にn+ 領域91bに戻される。従っ
て、Vi+1 >Vi の場合には、n+ 領域91bから注入
された電子は転送されない。
【0195】逆に、出力信号Vinがアナログ基準電圧V
ref 以上の場合、すなわちVi+1 <Vi の場合には、同
様の考察から、n+ 領域91bから注入された電子のみ
がn + 領域92に転送され、n+ 領域91aから注入さ
れた電子は転送されない。このようにして、隣接する画
素の出力電圧の差の絶対値|Vi+1 −Vi |に相当する
電荷量をn+ 領域92に転送し、蓄積することができ
る。
【0196】次に、コントラスト信号読み出し回路94
の動作について説明する。n+ 領域92は、オペアンプ
AMP5の反転入力接点に接続されている。オペアンプ
AMP5の反転入力接点は、スイッチSW9とコンデン
サC9との並列回路を介して出力接点に接続されてい
る。オペアンプAMP5の出力接点はコンデンサC11
を介してオペアンプAMP6の反転入力接点に接続され
ている。
【0197】オペアンプAMP6の反転入力接点と出力
接点は、スイッチSW10とコンデンサC10との並列
回路によって接続されている。オペアンプAMP5、A
MP6の非反転入力接点には、共にアナログ基準電圧V
ref が与えられている。オペアンプAMP6の出力接点
はコントラスト信号Vcon を形成出力する。
【0198】コントラスト演算開始前には、スイッチ開
閉信号CONRS1、CONRS2はハイレベルになっ
ており、スイッチSW9、SW10は閉成されている。
従って、コンデンサC9、C10、C11には電荷が蓄
積されておらず、オペアンプAMP5、AMP6の出力
接点にはアナログ基準電圧Vref が現れている。コント
ラスト演算開始時に、スイッチ開閉信号CONRS1、
CONRS2はローレベルになり、スイッチSW9、S
W10が開放される。
【0199】n+ 領域92の電位は、アナログ基準電圧
Vref に保持されているため、n+領域92に転送され
た電荷は、全てコンデンサC9に充電される。ここで、
入力ゲートIG2と基板90間の静電容量をCstとする
と、1周期毎に転送される電荷量Qsig は、Qsig =C
st・Vinで表される。この電荷量Qsig が、ストレージ
ゲートSTGのローレベルのパルスに同期してコンデン
サC9に蓄積される。
【0200】オペアンプAMP5の出力接点には、コン
デンサC9に充電された電荷量に相当する電圧が現れ
る。例えば、Cst=C9/2となるように選べば、オペ
アンプAMP5の出力接点には電圧Vin/2が現れる。
【0201】この電圧に相当する電荷量がコンデンサC
11に充電される。同時に同量の電荷がコンデンサC1
0にも充電される。これにより、オペアンプAMP6の
出力接点に電圧Vinに比例した電圧が現れる。このよう
にして、コントラスト信号Vcon が出力される。
【0202】出力信号Vinに対応する電荷の転送、蓄積
を繰り返すことにより、コントラスト信号Vcon に、該
当の周期の出力信号Vinに比例した電圧が重畳される。
このようにして、最後の電荷転送が終了した時点では、
コントラスト信号Vcon には、隣接画素の出力信号の差
の絶対値の和に相当する電圧が現れる。
【0203】上記のコントラスト演算回路13では、秤
量された電荷量を積分アンプで積分して電圧に変換する
方法について説明したが、フローティングディフュージ
ョンアンプで構成することも可能である。
【0204】図25(A)は、フローティングディフュ
ージョンアンプで構成したコントラスト演算回路13の
電荷秤量部の断面とコントラスト信号読み出し回路94
aを示す。n+ 領域91、92及び入力ゲートIG1、
ダミーゲートDG、入力ゲートIG2、トランスファゲ
ートTRG、ストレージゲートSTG、出力ゲートOG
の構成は図22(B)に示すコントラスト演算回路13
と同様のものである。
【0205】n+ 領域92から所定の間隔をおいて、n
+ 領域95が形成されている。n+領域95には、電圧
RDが付与されている。n+ 領域92と95との間に
は、絶縁ゲート構造を有するリセットゲートRGが形成
されている。n+ 領域92は、ソースフォロワ・アンプ
(SFアンプ)の入力接点に接続されている。
【0206】図25(B)は、各ゲート電極下のポテン
シャルを示す。図25(C)は、タイミング図を示す。
各画素の出力信号の差の絶対値の和を算出する前に、リ
セットゲートRGに正のパルスを印加し、n+ 領域92
の電位をn+ 領域95の電位に初期設定する。n+ 領域
95には、常時一定電圧RDが付与されているため、n
+ 領域92は電圧RDに設定される。
【0207】隣接画素の出力信号の差に対応する電荷量
を秤量し、n+ 領域92に転送する動作は、図22で説
明したものと同様である。n+ 領域92に信号電荷が転
送されると、n+ 領域92の電位は初期設定レベルに対
して低下する。信号電荷の転送が繰り返されて積分され
た電荷量に相当する電圧がn+ 領域92に発生する。こ
の電圧は、SFアンプを介して出力される。初期設定時
の電圧レベルと積分が完了した後の電圧レベルの差が積
分出力に相当する。
【0208】次に、図26、図27を参照して信号レベ
ル判定回路15の構成及び動作について説明する。信号
レベル判定回路15は、A/D変換された各画素出力の
上位3ビットを調べることによって、そのレベルをL1
〜L7の7段階のスライスレベルで8通りに判定するこ
とができる。また、スキャンした範囲における最大出力
画素のレベルを知ることができる。
【0209】図26は信号レベル判定回路15の回路図
を示す。各画素の出力信号がA/D変換回路14により
A/D変換され、その出力信号データ(−D0)〜(−
D7)がデコード回路101に供給されている。デコー
ド回路101の出力ポート103a〜103gには、出
力信号データの上位3ビットをデコードした結果が出力
される。
【0210】例えば、上位3ビットが“110”のと
き、出力ポート103aのみが“0”となり、他の出力
ポートは“1”となる。上位3ビットが“000”のと
きは、出力ポート103gのみが“0”となり、出力ポ
ート103a〜103fが“1”となる。
【0211】すなわち、各画素の出力レベルが低レベル
から高レベルになるに従い、出力が“0”となる出力ポ
ートが103aから103gへ移動する。出力ポート1
03hは、出力信号データが“00000000”のと
きに“0”となり、それ以外は“1”となる。すなわ
ち、画素の出力信号が飽和したとき出力ポート103h
が“0”となる。
【0212】デコード回路101の各出力ポート103
a〜103hは、NORゲート群102の各NORゲー
ト102a〜102hの一方の入力接点に接続されてい
る。また、各NORゲート102a〜102hの他方の
入力接点には、レベル判定信号LEVが供給されてい
る。
【0213】NORゲート102a〜102gの出力
は、それぞれORゲートを介してフリップフロップ10
0a〜100gのR入力接点に入力されている。各OR
ゲートの他方の入力接点には、それぞれ上位のフリップ
フロップの(−Q)出力接点の出力が与えられている。
NORゲート102hの出力は、フリップフロップ10
0hのR入力接点に入力されている。
【0214】各フリップフロップのS入力接点には、ス
キャン開始信号SCTが供給されている。また、各フリ
ップフロップ100a〜100hのQ出力接点は、それ
ぞれフラグデータ(−F0)〜(−F7)を形成出力す
る。
【0215】スキャン開始時には、レベル判定信号LE
Vは“1”になっており、スキャン開始信号SCTに正
のパルスが印加されると、各フリップフロップ100a
〜100hのS入力接点が“1”、R入力接点が“0”
になる。このため、各フラグデータ(−F0)〜(−F
7)は全て“1”となる。スキャンが開始されると、ス
キャン開始信号SCTはローレベルとなり、各フリップ
フロップ100a〜100hのS入力接点は“0”とな
る。
【0216】また、デコード回路101の各出力ポート
に有為情報が出力されている間、レベル判定信号LEV
が“0”となり、各フリップフロップ100a〜100
hのR入力接点には、それぞれデコード回路101の出
力ポート103a〜103hの状態の否定論理が与えら
れる。
【0217】先頭画素の出力信号データがデコード回路
に入力されると、デコード結果が各フリップフロップ1
00a〜100hのR入力接点に与えられる。状態が
“0”となった出力ポートに対応するフリップフロップ
のR入力接点のみが“1”となり、該当のフラグデータ
が“0”になる。さらに、(−Q)出力接点の状態が
“1”となり、当該フリップフロップよりも下位のフリ
ップフロップのR入力接点の状態が“1”になる。この
ようにして、該当のフリップフロップよりも下位のフラ
グデータが全て“0”になる。
【0218】その後、各画素の出力信号データが順次入
力され、当該画素の出力信号データに対応したフリップ
フロップのR入力接点の状態が“1”になる。該当のフ
ラグデータが既に“0”になっている場合には、何も変
化は起こらない。また、該当のフラグデータが“1”の
場合には、“0”に変化する。同時に、該当のフラグデ
ータよりも下位のフラグデータが全て“0”になる。
【0219】これを繰り返すことにより、スキャン終了
時点では、スキャン範囲の最大出力画素に対応するフラ
グデータが保持されていることになる。図27は、最大
出力画素の出力レベルと、フラグデータとの関係を示
す。図27に示すように飽和出力のレベルに対する最大
出力画素のレベルがどの程度であったかを8段階に識別
することができる。また、フラグデータF7によって、
スキャン範囲内に飽和した画素があったか否かを判定す
ることができる。
【0220】図28は、温度検出回路20を示す。この
温度検出回路は、半導体プロセスで作られるイオン注入
抵抗とポリシリコン抵抗のそれぞれの温度係数の違いを
利用して温度を検出するものである。一般に、イオン注
入抵抗の温度係数は、4000ppm/℃、ポリシリコ
ン抵抗の温度係数は400ppm/℃であり、約10倍
の差がある。以下に、その構成及び動作について説明す
る。
【0221】pMOSトランジスタTR4のソース電極
が直流電源Vccに接続され、ドレイン電極は、ポリシ
リコンでできた抵抗R1〜R6がこの順で接続された直
列回路(バイアス用アレイ)を介して接地されている。
また、pMOSトランジスタTR5のソース電極が直流
電源Vccに接続され、ドレイン電極は、ポリシリコン
でできた抵抗R7〜R10及びイオン注入によって形成
された抵抗R11、R12がこの順で接続された直列回
路(温度検出用アレイ)を介して接地されている。
【0222】オペアンプAMP7の反転入力接点には、
アナログ基準電圧Vref が与えられている。また、非反
転入力接点はpMOSトランジスタTR4のドレイン電
極に、出力接点はpMOSトランジスタTR4、TR5
のゲート電極に接続されている。
【0223】pMOSトランジスタTR4のドレイン電
極はA/Dコンバータ110の入力接点VZEROに、抵抗
R2とR3との接続点は入力接点VFULLに、抵抗R7と
R8との接続点は入力接点VINに接続されている。
【0224】オペアンプAMP7でフィードバックをか
けることによって、A/Dコンバータ110の入力接点
VZEROがアナログ基準電圧Vref となるようにpMOS
トランジスタTR4の電流を制御する。ここで、ポリシ
リコンの抵抗R1〜R10の抵抗値をrとすると、バイ
アス用アレイを流れる電流値Iは、I=Vref /(6・
r)となる。
【0225】このため、A/Dコンバータ110の入力
接点VFULLの電圧は、VFULL=(4/6)・Vref とな
る。一方、同一の電流が温度検出用アレイにも流れるた
め、イオン注入抵抗R11、R12の抵抗値をr’とす
ると、A/Dコンバータ110の入力接点VINの電圧は
下記のようになる。
【0226】VIN=I・(3r+2r’) =(1/2)・Vref +(1/3)・(r’/r)・V
ref よって、8ビットでコード化すると、A/Dコンバータ
110の出力CDは、 CD=(VIN−VZERO)/(VFULL−VZERO)・256 =(1.5−r’/r)・256 となる。
【0227】この式から明らかなように、A/Dコンバ
ータ110の出力CDは、アナログ基準電圧Vref に依
存しない。すなわち、アナログ基準電圧Vref が変化し
てもA/Dコンバータ110の出力CDは変化しない。
この状態で温度が変化すると、r’/rの値が変化する
ため、A/Dコンバータ110の出力CDが変化する。
【0228】図28に示す回路では、上式から、室温で
r=r’であれば、このときのA/Dコンバータ110
の出力CDはフルスケールレンジの1/2となる。しか
し、実際にICチップ上にこの回路を組み込んだ場合に
は、各々の抵抗の製造バラツキにより室温における出力
CDが変動する。図28に示す例では、この室温におけ
る出力変動を抑えるために、温度検出用アレイの抵抗の
うち2個のみをイオン注入抵抗としている。
【0229】すなわち、抵抗R8〜R12の全ての抵抗
をイオン注入によって形成した場合には、温度に対する
電圧検出感度が高くなるが、製造バラツキにより、出力
電圧範囲がA/Dコンバータ110のレンジ外になる可
能性がある。これを避けるために、ポリシリコン抵抗を
用いて検出感度の調整を行っている。
【0230】また、製造バラツキを考慮すると、A/D
コンバータ110の出力CDをそのまま温度に換算する
ことはできない。従って、室温における出力をEP−R
OM等に記憶しておき、出力の変化分から温度の変化分
を計算する処理を行うことが好ましい。
【0231】ここで、ポリシリコン抵抗の温度係数を無
視し、イオン注入抵抗の温度係数をα、室温における出
力をCD0とおくと、出力の変化分ΔCDと温度変化分
ΔTとの関係は、 ΔT=ΔCD/(CD0−1.5×256)/α となる。例えば、α≒4000ppm/℃であるから、
CD0=128とすると、出力CDの最下位ビットが約
1℃に相当する。
【0232】本実施例では、上記の温度検出回路を、測
距装置の基板温度検出用として使用したが、この温度検
出回路の適用範囲はこれに限られない。一般的に、電子
回路を形成した半導体基板の温度検出に使用可能であ
る。例えば、CCD撮像装置の基板温度を検出すること
により、暗電流を補償することができる。
【0233】図29は、バイアス回路を示す。バイアス
回路は、電流源用nMOSトランジスタの電流制御用ゲ
ート電圧CCN、電流源用pMOSトランジスタの電流
制御用ゲート電圧CCP、CCDで使用する基準電圧V
OCを測距装置内の各ブロックに供給する。以下に、バ
イアス回路の構成及び動作について説明する。
【0234】ディプレッション型nMOSトランジスタ
TR6とエンハンスメント型nMOSトランジスタTR
7が直列に接続されており、トランジスタTR6のドレ
イン電極が電源電圧VCCに、トランジスタTR7のソ
ース電極がグランド電位GNDに接続されている。
【0235】トランジスタTR6のゲート電極は、ソー
ス電極に接続されており、電流源として働く。トランジ
スタTR7のゲート電極はスイッチSW11の動接点に
接続されている。スイッチSW11は、スリープ信号S
LPにより動作し、スリープモードの時、トランジスタ
TR7のゲート電極をグランド電位GNDにする。これ
により、スリープモードの時には、トランジスタTR6
とTR7の直列回路に電流は流れない。
【0236】ノーマルモードの時、トランジスタTR7
のゲート電極はドレイン電極に接続され、トランジスタ
TR6によって流される一定電流に対応する電圧がトラ
ンジスタTR7のゲート電極に発生する。本実施例の場
合には、トランジスタTR7のゲート電極が2.0Vに
なるように構成されている。
【0237】オペアンプAMP8の反転入力接点にはア
ナログ基準電圧Vref が与えられている。アナログ基準
電圧Vref は、外部から与えてもよいし、測距装置内部
で定電圧発生回路により発生させてもよい。
【0238】スリープモードの時、オペアンプAMP8
内の電流源トランジスタのゲート電極には、スイッチS
W12を介してグランド電位GNDが供給されるため、
電流は流れない。また、ノーマルモードの時、同様に
2.0Vが供給され、動作状態になる。
【0239】pMOSトランジスタTR8及び抵抗R1
3〜R18がこの順に直列に接続されており、トランジ
スタTR8のソース電極は電源電圧VCCに接続され、
抵抗R18はグランド電位に接続されている。トランジ
スタTR8のドレイン電極はオペアンプAMP8の非反
転入力接点に接続されている。また、トランジスタTR
8のゲート電極は、ノーマルモード時、スイッチSW1
3を介してオペアンプAMP8の出力接点に接続されて
いる。
【0240】オペアンプAMP8でフィードバックをか
けることによって、トランジスタTR8のドレイン電極
がアナログ基準電圧Vref になるように、トランジスタ
TR8のドレイン電流を制御する。本実施例の場合に
は、抵抗R13〜R16の抵抗値が1.25kΩ、抵抗
R17が7.5kΩ、抵抗R18が2.5kΩに設定さ
れており、トランジスタTR8、抵抗R13〜R18の
直列回路には、200μAの電流が流れる。
【0241】pMOSトランジスタTR9及び抵抗R1
9〜R24がこの順に直列に接続されており、トランジ
スタTR9のソース電極は電源電圧VCCに接続され、
抵抗R24はグランド電位に接続されている。トランジ
スタTR9のゲート電極はトランジスタTR8のゲート
電極に接続されているため、トランジスタTR8と同量
のドレイン電流200μAが流れる。
【0242】抵抗R19〜R24の抵抗値は、それぞれ
R13〜R18と等しくなるように設定されている。そ
のため、R19、R20、R21、R23、R24の高
電圧側の接続点は、それぞれ3.0V、2.75V、
2.5V、2.0V、0.5Vとなる。この各定電圧
は、測距装置内の各ブロックに供給される。
【0243】pMOSトランジスタTR10とnMOS
トランジスタTR11が直列に接続されており、トラン
ジスタTR10のソース電極は電源電圧VCCに、トラ
ンジスタTR11のソース電極はグランド電位GNDに
接続されている。トランジスタTR10のゲート電極
は、トランジスタTR8のゲート電極に接続されている
ため、トランジスタTR8と同量のドレイン電流200
μAが流れる。トランジスタTR11のゲート電極はド
レイン電極に接続されており、ドレイン電流200μA
に対応するゲート電圧が発生する。
【0244】ノーマルモード時、このゲート電圧は、ス
イッチSW14を介してnMOSトランジスタ電流制御
用のゲート電圧CCNとして測距装置内の各ブロックに
供給される。また、オペアンプAMP8の出力接点電圧
は、ノーマルモード時、スイッチSW13を介してpM
OSトランジスタ電流制御用ゲート電圧CCPとして測
距装置内の各ブロックに供給される。
【0245】スリープモード時には、pMOSトランジ
スタ電流制御用ゲート電圧CCPは、スイッチSW13
を介して電源電圧VCCに接続され、nMOSトランジ
スタ電流制御用のゲート電圧CCNは、スイッチSW1
4を介してグランド電位GNDに接続される。従って、
各ブロックのMOSトランジスタには電流が流れなくな
り、電流消費量を抑えることができる。
【0246】オペアンプAMP9の非反転入力接点に定
電圧2.5Vが与えられ、反転入力接点と出力接点間は
短絡されている。これにより、オペアンプAMP9は
2.5Vの定電圧を形成出力し、基準電圧VOCとして
CCD回路に供給する。オペアンプAMP9内の電流源
として働くnMOSトランジスタのゲート電極にはnM
OSトランジスタ電流制御用のゲート電圧CCNが供給
されており、スリープモード時は電流はほとんど消費さ
れない。
【0247】このように、測距装置内の各ブロックの電
流源トランジスタのゲート電極に供給する電流制御用ゲ
ート電極CCN、CCPをスリープモード時にそれぞれ
グランド電位GND、及び電源電圧VCCに接続するこ
とにより、電流消費を抑制することができる。
【0248】次に、図30〜図32を参照して、上記測
距装置をカメラ本体に組み込んで測距を行う場合の動作
フローの一例について説明する。図30は、測距装置及
びカメラ本体の動作フローチャート、図31(A)、
(B)、図32(A)、(B)はそれぞれ積分動作、プ
リスキャン動作、繰込積分動作、メインスキャン動作の
タイミングチャートを示す。
【0249】まず、図30と図31(A)を参照して積
分動作について説明する。ステップb1で、測距装置の
リセット端子(−RESET)にローレベルを印加しな
がら電源を投入する。リセット端子(−RESET)が
ローレベルの間は、測距装置はリセット状態に保たれ
る。
【0250】ステップb2で、リセット端子(−RES
ET)をハイレベルにする。これにより、図9に示すス
トレージゲートST及びフローティングゲートFG下の
蓄積電荷がクリアされる。同時に受光量に応じて発生し
た電荷は、ストレージゲートST下に蓄積が始まり、積
分が開始される。
【0251】ステップb3では、積分が終了するまで待
機する。積分が終了すると、測距装置はサービスリクエ
スト端子SRQの立ち下がりにより、カメラ本体に積分
終了(EOI)信号を通知する。すなわち、リセット後
はサービスリクエスト端子SRQはEOI信号の通知に
使用される。カメラ本体は、EOI信号を検出すると次
のステップに移行する。EOI信号の検出方法として
は、ループ処理で常時監視してもよいし、サービスリク
エスト端子SRQの立ち下がりにより割り込み処理を起
動してもよい。
【0252】ステップb4で、カメラ本体は、測距装置
にMDCコマンドを入力し、EOI出力オフ状態にす
る。すなわち、MDCコマンドのオペランドeoi=1
としてコマンドを入力する。これにより、サービスリク
エスト端子SRQは、コマンド実行終了またはA/D変
換終了(EOC)信号を通知する状態になる。
【0253】コマンド入力時には、リードライト端子R
/Wをハイレベルにする。コマンドは、カメラ本体から
供給されるシリアルクロックSCKに同期して、シリア
ル入出力端子SIOから入力される。
【0254】ステップb5で、カメラ本体は、測距装置
にTRTコマンドを入力する。これにより、図13に示
すように、ストレージゲートST下に蓄積されていた受
光量に対応した電荷が、フローティングゲートFG下に
転送される。
【0255】ステップb6及びb7で、クリアゲートを
オン、オフする。すなわち、カメラ本体は、PGCコマ
ンドのオペランドcgc=1としてPGCコマンドを入
力し、コマンド実行終了後、オペランドcgc=0とし
て再度PGCコマンドを入力する。これにより、図12
に示すように、繰込積分が開始される。このように、最
初の積分動作が終了した時点で、直ちに繰込積分を開始
することにより、最初の積分結果を分析している間にも
並行して繰込積分を行うこととなるため、測距時間を短
縮することができる。
【0256】次に、図30と図31(B)を参照して、
プリスキャン動作について説明する。ステップb8〜b
10で、ダミースキャンを実行する。まず、ステップb
8でダミースキャンのスキャン開始アドレス及びスキャ
ン終了アドレスを設定する。すなわち、カメラ本体は、
測距装置に対してオペランドに所望のアドレスを設定し
てSASコマンド、及びEASコマンドを入力する。
【0257】ステップb9でゲインを設定する。具体的
には、カメラ本体は、測距装置に対してオペランドに所
望のゲインを設定してGNSコマンドを入力する。これ
により、図21に示すCCD信号処理回路12のスイッ
チSW4〜SW6が所定の状態に設定され、コマンドで
指定されたゲインが付与される。
【0258】ステップb10でダミースキャンを実行す
る。具体的には、カメラ本体は、オペランドでダミース
キャン実行を指定して、測距装置にSCTコマンドを入
力する。ダミースキャンでは、図23に示すコントラス
ト演算回路13に入力される画素の出力信号電圧VCDS
に一定電圧が与えられている。従って、ダミースキャン
終了後コントラスト演算回路13のオフセットレベルが
出力される。この時の値が、以降のプリスキャン時のコ
ントラスト値のゼロレベルとなる。
【0259】ダミースキャン動作が終了すると、測距装
置は、サービスリクエスト端子SRQからEOC信号を
送出し、カメラ本体に演算終了を通知する。カメラ本体
は、リードライト端子R/Wをローレベルにし、測距装
置にシリアルクロックSCKを供給してシリアル入出力
端子SIOからデータを読み込む。
【0260】ステップb11〜b13でプリスキャンを
実行する。ステップb11、b12では、ダミースキャ
ン時と同様に、スキャン開始アドレス、スキャン終了ア
ドレス及びゲインを設定する。このとき、ゲインは、ダ
ミースキャン時のゲインと同じにする。ゲインを変更す
ると、オフセットが変動するからである。
【0261】ステップb13でプリスキャンを実行す
る。具体的には、カメラ本体は、オペランドでプリスキ
ャン実行を指定して、測距装置にSCTコマンドを入力
する。プリスキャン動作が終了すると、測距装置は、サ
ービスリクエスト端子SRQからEOC信号を送出し、
カメラ本体に演算終了を通知する。カメラ本体は、ダミ
ースキャン時と同様の処理により、シリアル入出力端子
SIOからコントラストデータを読み込む。
【0262】コントラストデータの読み込みが終了する
と、測距装置のシリアルポート16には、レベルデータ
が設定される。カメラ本体は、コントラストデータ読み
込みと同様の方法で、レベルデータを読み込む。ここ
で、レベルデータとは、図27に示すフラグデータのこ
とである。
【0263】このように、スキャン開始アドレスとスキ
ャン終了アドレスで指定された範囲を一つのゾーンとし
て、当該ゾーンのコントラストデータ及びレベルデータ
を読み込むことができる。
【0264】ステップb14で、カメラ本体はコントラ
ストデータを収集すべき範囲を全て実行したか否か判定
する。まだ、コントラストデータを収集すべき範囲が残
っている場合には、スキャン開始アドレス及びスキャン
終了アドレスを変更して、ステップb11〜b13を繰
り返し実行する。全範囲のコントラストデータ収集が終
了した場合には、次のステップに移行する。
【0265】このように、コントラストデータを収集す
べき範囲をカメラ本体が自由に選択することができる。
また、コントラストデータを収集する一つのゾーンの大
きさを自由に設定できる。さらに、隣接する各ゾーンを
互いにオーバラップさせることも可能である。
【0266】ステップb15で、主要被写体を検出す
る。通常、最もコントラストが高いゾーンに主要被写体
があると考えられる。所定のコントラストが得られず、
主要被写体が検出できない場合には、ステップb16へ
移行し繰込積分実行の可否を判断する。主要被写体が検
出できた場合には、ステップb19へ移行し、メインス
キャンを実行する。
【0267】各ゾーンのコントラストが所定レベルに達
しなかった場合、または、さらにコントラストの高いゾ
ーンを探す場合には、コントラストデータ収集範囲を拡
大してステップb11からプリスキャンを再度実行して
もよい。
【0268】ステップb16で、繰込積分実行可否を判
定する。選択した全ゾーンでコントラストが低く、レベ
ルデータが高い場合には、測距は不可能とみなす。コン
トラストが低く、レベルデータも低い場合には、積分時
間を判定する。
【0269】積分時間が比較的短い場合には、繰込積分
が可能であり、ステップb18に移行し、繰込積分を行
う。また、積分時間が長く繰込積分が不可能である場合
には、ステップb17に移行し、ゲインを変更して再度
プリスキャンを実行する。このとき、1回目のプリスキ
ャンにおいて、各画素の受光量に応じて蓄積された電荷
量を初期設定することなく非破壊読み出しが可能である
ため、2回目のプリスキャンにおいて、再度積分動作を
繰り返す必要はない。
【0270】ステップb17で、ゲインを選択する。例
えば、各画素の出力レベルが低い場合には、より高いゲ
インを選択して再度ステップb11から実行する。この
とき、レベルデータが飽和しない程度になるべく高いゲ
インを選択するのが好ましい。
【0271】次に、図30と図32(A)を参照して繰
込積分動作について説明する。ステップb18で、カメ
ラ本体は、測距装置にMDCコマンドを入力し、EOI
出力オン状態にする。すなわち、MDCコマンドのオペ
ランドeoi=0としてコマンドを入力する。これによ
り、サービスリクエスト端子SRQは、積分終了(EO
I)信号を通知する状態になる。このとき、ALSコマ
ンドにより図20に示すAGCモニタ8a、8b及びA
GC回路9のレベルを変更して、繰込積分量を増減する
こともできる。
【0272】MDCコマンド送出後、ステップb3に戻
り、積分終了まで待機する。繰込積分が終了すると、測
距装置は、サービスリクエスト端子SRQからEOI信
号を送出し、積分終了をカメラ本体に通知する。繰込積
分は、ステップb7の段階から開始しているため、MD
Cコマンド入力時点で既に積分終了している場合もあ
る。この場合には、MDCコマンドを入力すると直ちに
EOI信号が通知される。
【0273】このように、前回までの積分動作で蓄積さ
れた電荷を廃棄することなく、さらに受光量に応じた電
荷を追加することにより、主要被写体を検出可能なレベ
ルのコントラストを得ることができる場合がある。
【0274】次に、図30と図32(B)を参照して、
メインスキャン動作について説明する。ステップb19
〜b21でメインスキャンを実行する。まず、ステップ
b19で、スキャン開始アドレス及びスキャン終了アド
レスを設定する。次に、ステップb20でゲインを設定
する。設定方法は、ステップb8、b9でダミースキャ
ン時に行った方法と同様である。
【0275】ステップb21でメインスキャンを実行す
る。具体的には、カメラ本体は、オペランドでメインス
キャン実行を指定して、測距装置にSCTコマンドを入
力する。一つの画素の出力信号のA/D変換が終了した
ら、測距装置は、サービスリクエスト端子SRQからA
/D変換終了(EOC)信号を通知する。
【0276】カメラ本体は、EOC信号を受信すると、
リードライト端子R/Wをローレベルにし、測距装置に
シリアルクロックSCKを供給してシリアル入出力端子
SIOからデータを読み込む。1画素分の画素データの
読み込みと並行して、測距装置は次の画素のA/D変換
を開始し、A/D変換が終了するとEOC信号を通知す
る。この動作を繰り返すことにより、全画素の画素デー
タを順次読み込むことができる。
【0277】プリスキャン時には、右または左のどちら
か一方のCCDのみをスキャンすればよいが、メインス
キャン時には、左右両方のCCDをスキャンする必要が
ある。
【0278】ステップb22で、他の領域についてメイ
ンスキャンを行うか否か判定する。他の領域についてメ
インスキャンを行う場合には、ステップb19に戻っ
て、スキャン開始アドレス、スキャン終了アドレス及び
ゲインを変更してメインスキャンを繰り返し実行する。
例えば、主要被写体候補が複数ある場合には、他の領域
についてもメインスキャンを行う。これにより、複数の
被写体について測距することも可能である。測距すべき
領域について、メインスキャンが終了すると、ステップ
b23に移行する。
【0279】ステップb23で、温度データを読み込
む。具体的には、カメラ本体は、オペランドに温度情報
出力を指定してSCTコマンドを測距装置に入力する。
測距装置は、メインスキャンのSCTコマンドの場合と
同様に、A/D変換が終了すると、カメラ本体にサービ
スリクエスト端子SRQからEOC信号を通知する。
【0280】以上説明した動作フローは、本実施例の測
距装置を使用する一例である。本実施例の測距装置は、
カメラ本体からのコマンドによって、所定の動作を行う
ため、上記使用例に限らずカメラ側マイコンのプログラ
ムによって、様々な使用方法が可能である。例えば、コ
ントラスト測定範囲の大きさ、主要被写体の検出方法、
主要被写体が複数ある場合の合焦方法、測距範囲の大き
さ等自由に設定することが可能である。
【0281】また、主要被写体のある領域と、他の領域
との輝度の差を検出することにより、被写体が逆光状態
か、またはスポットライトがあたっている状態か等の情
報を得ることができる。
【0282】図32(B)に示すように、メインスキャ
ン実行時には、測距装置はCCD出力を順次A/D変換
しながらシリアル通信で画素データをカメラ側マイコン
に送信する。このため、シリアル通信を中断すると、画
素データが読み飛ばされることになるため、基本的には
シリアル通信の中断はできない。従って、カメラ側マイ
コンに何らかの割り込みが発生した場合に、スキャン動
作を中断する必要がある。以下に、図33を参照して測
距装置のスキャン動作を中断するウェイト機能について
説明する。
【0283】ウェイト機能の原理は、測距装置のウェイ
ト端子WAITをハイレベルにすることにより、測距装
置内部のクロックを停止させてスキャン動作を中断する
ものである。ウェイト端子WAITをローレベルに戻す
と測距装置の内部クロックは動きはじめて、スキャン動
作を再開する。
【0284】図33(A)は、ウェイト機能を実現する
ための回路、図33(B)は、そのタイミング図を示
す。ウェイト端子WAITが、フリップフロップ120
のD入力接点に接続されている。クロック端子CLK0
が、フリップフロップ120のCK入力接点に接続さ
れ、NOTゲート122を介してフリップフロップ12
1のCK入力接点に接続されている。
【0285】フリップフロップ120のQ出力接点は、
フリップフロップ121のD入力接点に接続されてい
る。ORゲート124には、フリップフロップ120、
121のQ出力接点及びNOTゲート122、123の
直列接続を介してクロック端子CLK0が接続されてい
る。ORゲート124の出力はクロック信号CLKを形
成し、測距装置内に供給される。
【0286】ウェイト端子WAITが、ハイレベルにな
ると、クロックCLK0の立ち上がりに同期して、フリ
ップフロップ120のQ出力接点の出力信号Q1がハイ
レベルになる。クロックCLK0の次の立ち下がりに同
期して、フリップフロップ121のQ出力接点の出力信
号Q2がハイレベルになる。
【0287】ウェイト端子WAITが、ローレベルにな
ると、クロックCLK0の立ち上がりに同期して、フリ
ップフロップ120のQ出力接点の出力信号Q1がロー
レベルになる。クロックCLK0の次の立ち下がりに同
期して、フリップフロップ121のQ出力接点の出力信
号Q2がローレベルになる。出力信号Q1、Q2の一方
がハイレベルのとき、測距装置内部に供給される内部ク
ロックCLKは、ハイレベルを保持したままとなる。こ
のように、ウェイト端子WAITがハイレベルのとき、
内部クロックCLKは停止する。ウェイト端子の立ち上
がり、立ち下がりにディレイをかけて、クロックCLK
0とオアをとっているのは、内部クロックCLKが中途
半端なタイミングで停止しないようにするためである。
【0288】測距装置内のクロック周波数が高く、シリ
アル通信用のシリアルクロックSCKの周波数が低い場
合には、画素データの読み出し周期の方が画素のスキャ
ン周期よりも長くなり、やはり画素データの読み飛ばし
が発生する。このような場合にも、ウェイト機能を用い
て読み飛ばしを防止することができる。
【0289】すなわち、図32(B)に示すサービスリ
クエスト端子SRQが立ち下がった時点で、ウェイト端
子WAITにハイレベルを印加し測距装置の内部クロッ
クCLKを停止させてスキャン動作を中断する。この状
態でシリアル通信を行い、ゆっくりと画素データを読み
込む。通信が完了した時点でウェイト端子WAITをロ
ーレベルに戻すと測距装置はスキャン動作を再開する。
なお、シリアルポートは、シリアルクロックSCKに同
期してデータを送出するため、測距装置の内部クロック
CLKが停止していても通信可能である。
【0290】このように、ウェイト端子WAITをハイ
レベルにすることにより、測距装置内の積分動作以外の
処理を中断させることができる。以上実施例に沿って本
発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるもので
はない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可
能なことは当業者に自明であろう。
【0291】
【発明の効果】本発明によれば、測距装置により発生し
たコントラスト、輝度等のデータを確実に受信すること
ができる。また、測距しない期間中の電流消費を抑える
ことにより、電池の寿命を延ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による測距装置の概要ブロック
図及び概要動作フローである。
【図2】本発明の実施例による測距方法を説明するため
の概念図である。
【図3】本発明の実施例による測距装置のブロック図で
ある。
【図4】本発明の実施例による測距装置のシリアルポー
トの回路図である。
【図5】シリアルポートからデータを入力する場合のタ
イミングチャートである。
【図6】シリアルポートからデータを出力する場合のタ
イミングチャートである。
【図7】本発明の実施例による測距装置の命令デコード
回路の回路図である。
【図8】本発明の実施例による測距装置のCCDの画素
の配列及びアドレス付与方法を説明するための概念図で
ある。
【図9】本発明の実施例による測距装置のCCDの1画
素の平面図、断面図及びポテンシャル図である。
【図10】CCDの駆動タイミングを表すタイミングチ
ャートである。
【図11】CCDの積分開始動作を説明するためのポテ
ンシャル図である。
【図12】CCDの繰込積分開始動作を説明するための
ポテンシャル図である。
【図13】CCDの電荷転送動作を説明するためのポテ
ンシャル図である。
【図14】CCDのスキャン開始動作を説明するための
ポテンシャル図である。
【図15】本発明の実施例による測距装置のCCDの回
路図である。
【図16】本発明の実施例による測距装置のピクセルセ
レクタのシフトレジスタ部の回路図である。
【図17】ピクセルセレクタのタイミングチャートであ
る。
【図18】本発明の実施例による測距装置のピクセルセ
レクタのアドレスデコード部の回路図である。
【図19】本発明の実施例による測距装置のピクセルセ
レクタのアドレス設定部の回路図である。
【図20】本発明の実施例による測距装置のAGCモニ
タ、AGC回路の回路図である。
【図21】本発明の実施例による測距装置のCCD信号
処理回路の回路図である。
【図22】本発明の実施例による測距装置のコントラス
ト演算回路の動作原理を説明するための平面図、断面
図、ポテンシャル図及びタイミングチャートである。
【図23】本発明の実施例による測距装置のコントラス
ト演算回路の断面図、ポテンシャル図及び差分電圧発生
回路、コントラスト信号読出回路の回路図である。
【図24】コントラスト演算回路のタイミングチャート
である。
【図25】本発明の実施例による測距装置のフローティ
ングディフュージョン型コントラスト演算回路の動作原
理を説明するための断面図、ポテンシャル図及びタイミ
ングチャートである。
【図26】本発明の実施例による測距装置の信号レベル
判定回路の回路図である。
【図27】ディジタル画素データとフラグデータとの関
係を説明するための表である。
【図28】本発明の実施例による測距装置の温度検出回
路の回路図である。
【図29】本発明の実施例による測距装置のバイアス回
路の回路図である。
【図30】本発明の実施例による測距装置を使用して測
距する場合の動作フローの一例を示すフローチャートで
ある。
【図31】積分動作、プリスキャン動作のタイミングチ
ャートである。
【図32】繰込積分動作、メインスキャン動作のタイミ
ングチャートである。
【図33】ウェイト機能を説明するための回路図及びタ
イミングチャートである。
【図34】従来の測距装置の構成例を示す概略図及び処
理回路のブロック図である。
【符号の説明】
1 光電変換部 2 メモリ部 3 コントラスト演算回路 4 A/D変換回路 5 マイコン 6 コントラスト測定エリア 7、7a、7b コントラストが高いエリア 8a、8b AGCモニタ 9 AGC回路 10、10a、10b CCD 11、11a、11b ピクセルセレクタ 12 CCD信号処理回路 13 コントラスト演算回路 14 A/D変換回路 15 信号レベル判定回路 16 シリアル・ポート 17 命令デコード回路 18 シーケンス制御回路 19 入出力回路 30 シフトレジスタ 30a〜30h フリップフロップ 31a〜31h NAND回路 32 カウンタ 33 制御回路 34 フリップフロップ 40a〜40k デコード回路 41a〜41k NAND、ANDゲート 50 p型基板 51 埋め込みチャンネル 52a、52b p+ 領域 60 画素 61 読出回路 70 シフトレジスタ 71、72、73、74 NORゲート 75、76 NANDゲート 77、78 ラッチ回路 79 NORゲート 80 スキャン終了検出回路 81 NANDゲート群 82 デコード用信号線 83 スキャン開始アドレス設定回路 84 フリップフロップ 90 p型基板 91a、91b、92、95 n+ 領域 93 差分電圧発生回路 94、94a コントラスト信号読み出し回路 100a〜100h フリップフロップ 101 デコード回路 102 NORゲート群 102a〜102h NORゲート 103a〜103h 出力ポート 110 A/Dコンバータ 120、121 Dフリップフロップ 122、123 NOTゲート 124 OR回路
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年11月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0099
【補正方法】変更
【補正内容】
【0099】ストレージゲートSTが形成されている領
域のAA’方向と直角をなす方向には、前述のように絶
縁ゲート構造を有するクリアゲートCLG及びクリアド
レインCLDが形成されている。クリアドレインCLD
には、常に電源電圧が印加され、クリアドレインCLD
のポテンシャルはストレージゲートST下のチャネル領
域(ストレージ領域)のポテンシャルよりも低く高い
電位に)なるように設定されている。ここで、ポテンシ
ャルとは電子に対するポテンシャルエネルギをいう。以
下の説明においても同様とする。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0160
【補正方法】変更
【補正内容】
【0160】用AGCモニタ8aの出力信号がAGC
回路9に与えられている場合、スイッチLSW0を開放
すると、前述のようにコンパレータCCMPの反転入力
接点の電位は、2.5Vから受光量に応じて上昇する。
当初は、判定電圧よりも低いため、コンパレータCCM
Pの出力信号AGCCMPはハイレベルになっている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0194
【補正方法】変更
【補正内容】
【0194】このとき、入力ゲートIG2b下のポテン
シャルは入力ゲートIG1b下のポテンシャルよりも
。そのため、電圧IDがローレベルになったときに、
+領域91bから注入された電子は、電圧IDがハイ
レベルに戻った時にn+ 領域91bに戻される。従っ
て、Vi+1 >Vi の場合には、n+ 領域91bから注入
された電子は転送されない。
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図29
【補正方法】変更
【補正内容】
【図29】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空間的に互いに異なる経路を経て結像さ
    れる1対の画素アレイを構成する各画素が発生した受光
    量に対応する画像信号を、内部クロック信号に同期して
    順次読み出して、ディジタルの画像データに変換してデ
    ータ出力ポートに設定し、外部から供給されるデータ読
    出用クロック信号に同期して前記データ出力ポートに設
    定された画像データを送出する測距装置であって、 画像信号の順次読出動作を停止させるためのウェイト信
    号を受信するためのウェイト端子と、 前記ウェイト端子にウェイト信号が入力されている期
    間、前記内部クロック信号を停止するための内部クロッ
    ク信号停止手段とを含む測距装置。
  2. 【請求項2】 前記内部クロック信号停止手段は、 D接点にウェイト信号が入力され、CK接点に、常時ク
    ロックパルスを発生している原始クロック信号が供給さ
    れている第1のDフリップフロップと、 D接点に前記第1のDフリップフロップのQ接点が接続
    され、CK接点に前記原始クロック信号の反転信号が供
    給されている第2のDフリップフロップと、 3つの入力接点を有し、それぞれに前記第1のDフリッ
    プフロップのQ接点、前記第2のDフリップフロップの
    Q接点、及び前記原始クロック信号が供給されており、
    内部クロック信号を形成出力するためのNORゲートと
    を有する請求項1記載の測距装置。
  3. 【請求項3】 空間的に互いに異なる経路を経て結像さ
    れる1対の画素アレイを構成する各画素が発生した受光
    量に対応する画像信号を、ディジタルの画像データに変
    換して外部に送出する、少なくとも1個以上の定電流を
    供給するためのMOSトランジスタを含む測距装置であ
    って、 低消費電流モードに移行するためのスリープ信号が入力
    されると、定電流を供給するための一導電型MOSトラ
    ンジスタのゲート電極に第1の電源電圧を供給し、他導
    電型MOSトランジスタのゲート電極に第2の電源電圧
    を供給するためのバイアス回路を含む測距装置。
JP25585293A 1993-10-13 1993-10-13 距離測定装置 Withdrawn JPH07110439A (ja)

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