JPH07110230B2 - 新規な逆転写酵素活性を有する蛋白 - Google Patents
新規な逆転写酵素活性を有する蛋白Info
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- JPH07110230B2 JPH07110230B2 JP2042305A JP4230590A JPH07110230B2 JP H07110230 B2 JPH07110230 B2 JP H07110230B2 JP 2042305 A JP2042305 A JP 2042305A JP 4230590 A JP4230590 A JP 4230590A JP H07110230 B2 JPH07110230 B2 JP H07110230B2
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- Japan
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- msdna
- reverse transcriptase
- protein
- sequence
- orf
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- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N9/00—Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
- C12N9/10—Transferases (2.)
- C12N9/12—Transferases (2.) transferring phosphorus containing groups, e.g. kinases (2.7)
- C12N9/1241—Nucleotidyltransferases (2.7.7)
- C12N9/1276—RNA-directed DNA polymerase (2.7.7.49), i.e. reverse transcriptase or telomerase
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- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10S—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10S435/00—Chemistry: molecular biology and microbiology
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- Y10S435/822—Microorganisms using bacteria or actinomycetales
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規な逆転写酵素活性を有する蛋白及びそれを
コードする塩基配列に関する。
コードする塩基配列に関する。
本発明者らは、グラム陰性土壌細菌であるミクソコッカ
ス・キサンサス(Myxococcus xanthus)にマルチコピー
1本鎖DNA(msDNA)と呼ばれる特殊な構造をとっている
サテライトDNAが存在することを初めて見いだした〔T.
イー、T.フルイチ、S.イノウエ、M.イノウエ(T.Yee,T.
Furuichi,S.Inouye,M.Inouye):セル(Cell).第38巻
第203頁(1984)〕。このmsDNA(msDNA−Mx162と称す)
は、77塩基のRNA(msdRNA)の20番目のグアノシン残基
の2′の位置に、162塩基の1本鎖DNAの5′末端が
2′,5′−ホスホジエステル結合で枝分かれした形につ
ながった構造をとっており〔A.ダーンデイル(A.Dhunda
le)ら:セル第51巻1105頁(1987)〕、これは細胞当り
700コピー存在している。msDNAは種々のミクソ細菌(my
xobacteria)に広く分布しており、近縁種であるスティ
グマテラ・オーランティアカ(Stigmatella aurantiac
a)にも、ミクソコッカス・キサンサス由来のmsDNA−Mx
162と高い相同性を有するmsDNA(msDNA−Sa163と称す)
が存在する〔T.フルイチら:セル第48巻第47頁(198
7)、T.フルイチら:セル第48巻第55頁(1987)〕。msD
NAは異なった場所から分離されたミクソコッカス・キサ
ンサスの数株にも存在し〔A.ダーンデイルら:ジャーナ
ル・オブ・バクテリオロジー(Journal of Bacteriolog
y)第164巻第914頁(1985)〕、さらにミクソコッカス
・キサンサスにはより小さい種類のmsDNAであるmsDNA−
Mx65(以前はMrDNAと呼ばれた)が存在する〔A.ダーン
デイルら:ザ・ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケ
ミストリー(The Journal of Biological Chemistry)
第263巻第9055頁(1988)〕。msDNA−Mx162とmsDNA−Sa
163とは高い相同性があるが、これらはmsDNA−Mx65とは
一次配列の上での相同性はない。しかしmsDNA−Mx65
は、さきの二つのものと共通の2次構造を有している。
すなわちmsDNA−Mx65もRNA鎖中のグアノシンにDNAの
5′末端がつながった分岐構造をとっており、msDNAとm
sdRNAの3′末端配列との間でハイブリッドが形成され
ており、またRNA,DNAともステム−ループ構造をとって
いる。本発明者らは、msdRNAが更に長い前駆体RNA(pre
−msdRNA)から形成され、このpre−msdRNAは非常に安
定なステム−ループ構造をとり得ることを示した〔A.ダ
ーンデイルら:セル.第51巻第1105頁(1987)〕。
ス・キサンサス(Myxococcus xanthus)にマルチコピー
1本鎖DNA(msDNA)と呼ばれる特殊な構造をとっている
サテライトDNAが存在することを初めて見いだした〔T.
イー、T.フルイチ、S.イノウエ、M.イノウエ(T.Yee,T.
Furuichi,S.Inouye,M.Inouye):セル(Cell).第38巻
第203頁(1984)〕。このmsDNA(msDNA−Mx162と称す)
は、77塩基のRNA(msdRNA)の20番目のグアノシン残基
の2′の位置に、162塩基の1本鎖DNAの5′末端が
2′,5′−ホスホジエステル結合で枝分かれした形につ
ながった構造をとっており〔A.ダーンデイル(A.Dhunda
le)ら:セル第51巻1105頁(1987)〕、これは細胞当り
700コピー存在している。msDNAは種々のミクソ細菌(my
xobacteria)に広く分布しており、近縁種であるスティ
グマテラ・オーランティアカ(Stigmatella aurantiac
a)にも、ミクソコッカス・キサンサス由来のmsDNA−Mx
162と高い相同性を有するmsDNA(msDNA−Sa163と称す)
が存在する〔T.フルイチら:セル第48巻第47頁(198
7)、T.フルイチら:セル第48巻第55頁(1987)〕。msD
NAは異なった場所から分離されたミクソコッカス・キサ
ンサスの数株にも存在し〔A.ダーンデイルら:ジャーナ
ル・オブ・バクテリオロジー(Journal of Bacteriolog
y)第164巻第914頁(1985)〕、さらにミクソコッカス
・キサンサスにはより小さい種類のmsDNAであるmsDNA−
Mx65(以前はMrDNAと呼ばれた)が存在する〔A.ダーン
デイルら:ザ・ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケ
ミストリー(The Journal of Biological Chemistry)
第263巻第9055頁(1988)〕。msDNA−Mx162とmsDNA−Sa
163とは高い相同性があるが、これらはmsDNA−Mx65とは
一次配列の上での相同性はない。しかしmsDNA−Mx65
は、さきの二つのものと共通の2次構造を有している。
すなわちmsDNA−Mx65もRNA鎖中のグアノシンにDNAの
5′末端がつながった分岐構造をとっており、msDNAとm
sdRNAの3′末端配列との間でハイブリッドが形成され
ており、またRNA,DNAともステム−ループ構造をとって
いる。本発明者らは、msdRNAが更に長い前駆体RNA(pre
−msdRNA)から形成され、このpre−msdRNAは非常に安
定なステム−ループ構造をとり得ることを示した〔A.ダ
ーンデイルら:セル.第51巻第1105頁(1987)〕。
本発明者らは、上記の研究結果に基づきmsDNAの生成に
対して次のような機構を提唱した。pre−msdRNAのステ
ム−ループ構造がRNAに結合した分岐msDNA形成の鋳型と
なると同時に、msDNA合成を開始させるプライマーとな
るというものである。そしてこのような反応機構を考え
ることにより、本発明者らは逆転写酵素及びRNaseHの存
在を考えるようになった。本発明の目的は、このような
msDNAを有するミクソ細菌を分子生物学の手法を用いて
解析し、その細菌に存在する逆転者酵素及びそれをコー
ドする遺伝子を提供することにある。
対して次のような機構を提唱した。pre−msdRNAのステ
ム−ループ構造がRNAに結合した分岐msDNA形成の鋳型と
なると同時に、msDNA合成を開始させるプライマーとな
るというものである。そしてこのような反応機構を考え
ることにより、本発明者らは逆転写酵素及びRNaseHの存
在を考えるようになった。本発明の目的は、このような
msDNAを有するミクソ細菌を分子生物学の手法を用いて
解析し、その細菌に存在する逆転者酵素及びそれをコー
ドする遺伝子を提供することにある。
本発明を概説すれば、本発明の第1の発明は図面の第1
図で表されるアミノ酸配列を有していることを特徴とす
る逆転写酵素活性を有する蛋白に関するものであり、本
発明の第2の発明は第1の発明の蛋白をコードする塩基
配列に関する。
図で表されるアミノ酸配列を有していることを特徴とす
る逆転写酵素活性を有する蛋白に関するものであり、本
発明の第2の発明は第1の発明の蛋白をコードする塩基
配列に関する。
本発明に用いられる細菌は第1図に表されるアミノ酸を
コードする遺伝子を有しているものであれば何でもよ
く、その例としてミクソコッカス・キサンサスFB(ATCC
25232)あるいはFB株の変異株でありラトガース・ロバ
ートウッド・ジョンソン医科大学生化学部より供与可能
なミクソコッカス・キサンサスDZF−1があげられる。
コードする遺伝子を有しているものであれば何でもよ
く、その例としてミクソコッカス・キサンサスFB(ATCC
25232)あるいはFB株の変異株でありラトガース・ロバ
ートウッド・ジョンソン医科大学生化学部より供与可能
なミクソコッカス・キサンサスDZF−1があげられる。
本発明者らは、ミクソコッカス・キサンサスのmsDNAコ
ード領域(msd)の100塩基上流に欠失変異を導入する
か、または500塩基上流に挿入変異を導入すると、msDNA
の生成が著しく低下することを見いだした〔A.ダーンデ
イルら:ジャーナル・オブ・バクテリオロジー第170巻
第5620頁(1988)〕。このことは、この領域にmsDNAを
生成するのにシスまたはトランスにポジティブに作用す
る因子があることを示唆していた。そこで本発明者らは
この因子を明らかにするために、まずmsdの上流の領域
の塩基配列を決定した。
ード領域(msd)の100塩基上流に欠失変異を導入する
か、または500塩基上流に挿入変異を導入すると、msDNA
の生成が著しく低下することを見いだした〔A.ダーンデ
イルら:ジャーナル・オブ・バクテリオロジー第170巻
第5620頁(1988)〕。このことは、この領域にmsDNAを
生成するのにシスまたはトランスにポジティブに作用す
る因子があることを示唆していた。そこで本発明者らは
この因子を明らかにするために、まずmsdの上流の領域
の塩基配列を決定した。
その結果第3図及び第4図に示したように、4.85アミノ
酸残基よりなる蛋白をコードするオープン・リーディン
グ・フレーム(ORF)が、msdの77塩基上流に存在するこ
とが明らかになった。また、ORFの開始コドンの7塩基
上流にリボソーム結合配列AGG(630−632)があること
も明らかになった。このORFを見いだすきっかけとなっ
たmsDNAの合成を阻害する挿入変異または欠失変異を導
入するのに用いられたAlu I(B)及びSma Iサイトはそ
れぞれ第4図の塩基配列の672−675、1061−1066に位置
し、これらはORFの中に含まれていた。また第4図から
明らかなように、msdとmsdRNAコード領域(msr)はそれ
ぞれmsDNAとmsdRNAを反対の向きにコードしており、
3′側が8塩基オーバーラップしていた。また逆向き繰
り返し配列(34塩基対)が分岐構造をとるG塩基のすぐ
上流(317−350)と、それより214塩基下流(597−56
4)に存在していた。
酸残基よりなる蛋白をコードするオープン・リーディン
グ・フレーム(ORF)が、msdの77塩基上流に存在するこ
とが明らかになった。また、ORFの開始コドンの7塩基
上流にリボソーム結合配列AGG(630−632)があること
も明らかになった。このORFを見いだすきっかけとなっ
たmsDNAの合成を阻害する挿入変異または欠失変異を導
入するのに用いられたAlu I(B)及びSma Iサイトはそ
れぞれ第4図の塩基配列の672−675、1061−1066に位置
し、これらはORFの中に含まれていた。また第4図から
明らかなように、msdとmsdRNAコード領域(msr)はそれ
ぞれmsDNAとmsdRNAを反対の向きにコードしており、
3′側が8塩基オーバーラップしていた。また逆向き繰
り返し配列(34塩基対)が分岐構造をとるG塩基のすぐ
上流(317−350)と、それより214塩基下流(597−56
4)に存在していた。
配列が既知の蛋白からこのORFのアミノ酸配列とホモロ
ジーを示すものを検索することにより、このORFの配列
は、レトロウイルスの逆点写酵素の配列と高いホモロジ
ーを示すことが明らかになった。ORFのアミノ酸配列を
レトロウイルス〔ヒトエイズウイルス(HIV)及びヒト
T細胞白血病ウイルスI(HTLV I)〕の逆転写酵素の
アミノ酸配列とサイボーグ・プログラム(Cyborg progr
am、インターナショナル・バイオテクノロジーズ社製)
を用いて比較した。その結果第5図に示したように、OR
FのLeu308からSer351の配列と特に高いホモロジーを示
す配列が、HIV及びHTLV Iとは12残基一致する)。特
にこの領域には逆転写酵素のポリメラーゼドメインに共
通な配列Tyr−X−Asp−Asp(344−347)が存在してお
り、ORFもその条件を満たしていた。したがってORFにコ
ードされている逆転写酵素によってpre−msdRNAよりmsD
NAの合成されることが推定され、ORFがコードしている
蛋白は逆転写酵素であることが明らかにされた。
ジーを示すものを検索することにより、このORFの配列
は、レトロウイルスの逆点写酵素の配列と高いホモロジ
ーを示すことが明らかになった。ORFのアミノ酸配列を
レトロウイルス〔ヒトエイズウイルス(HIV)及びヒト
T細胞白血病ウイルスI(HTLV I)〕の逆転写酵素の
アミノ酸配列とサイボーグ・プログラム(Cyborg progr
am、インターナショナル・バイオテクノロジーズ社製)
を用いて比較した。その結果第5図に示したように、OR
FのLeu308からSer351の配列と特に高いホモロジーを示
す配列が、HIV及びHTLV Iとは12残基一致する)。特
にこの領域には逆転写酵素のポリメラーゼドメインに共
通な配列Tyr−X−Asp−Asp(344−347)が存在してお
り、ORFもその条件を満たしていた。したがってORFにコ
ードされている逆転写酵素によってpre−msdRNAよりmsD
NAの合成されることが推定され、ORFがコードしている
蛋白は逆転写酵素であることが明らかにされた。
〔実施例〕 以下本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本
発明はこれら実施例に限定されない。
発明はこれら実施例に限定されない。
msd近傍の制限酵素地図(第3図)に示した領域の塩基
配列は、以下のようにして決定した。まずミクソコッカ
ス・キサンサスDZF−1株の第3図に示した領域を含む5
KdのSal I−BamH I断片が、pUC9のSal I−BamH I部分に
挿入されたpmsSB7〔A.ダーンデイルら:ジャーナル・オ
ブ・バクテリオロジー第170巻第5620頁(1988)〕のプ
ラスミドDNAを調整した。これからSal I−Sma I断片を
切りだし、この断片がpUC9のSal I−Sma I部分に挿入さ
れたプラスミドを作製した。このプラスミドより調整し
たSal I−Sma I断片をRsa Iで切断し、得られた断片を
さらにpUC9のSal I−Sma Iの部分(Sal I−Rsa I断片)
またはpUC9のSma Iサイト(その他のRsa I切断断片)に
サブクローニングし、それぞれのクローンの挿入断片の
塩基配列を決定した。塩基配列の決定はチェーン・ター
ミネーション法〔F.サンガー(F.Sanger)ら:プロシー
ディングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ
・サイエンシーズ・USA(Proceedings of the National
Academy of Sciences,U.S.A.)第74巻第5463頁(197
7)〕により、1本鎖DNAまたは2本鎖DNAを用い、必要
なプライマーを合成して行った。これにより第3図に示
されている2.2kbのSal I−Sma I領域の塩基配列が決定
された。
配列は、以下のようにして決定した。まずミクソコッカ
ス・キサンサスDZF−1株の第3図に示した領域を含む5
KdのSal I−BamH I断片が、pUC9のSal I−BamH I部分に
挿入されたpmsSB7〔A.ダーンデイルら:ジャーナル・オ
ブ・バクテリオロジー第170巻第5620頁(1988)〕のプ
ラスミドDNAを調整した。これからSal I−Sma I断片を
切りだし、この断片がpUC9のSal I−Sma I部分に挿入さ
れたプラスミドを作製した。このプラスミドより調整し
たSal I−Sma I断片をRsa Iで切断し、得られた断片を
さらにpUC9のSal I−Sma Iの部分(Sal I−Rsa I断片)
またはpUC9のSma Iサイト(その他のRsa I切断断片)に
サブクローニングし、それぞれのクローンの挿入断片の
塩基配列を決定した。塩基配列の決定はチェーン・ター
ミネーション法〔F.サンガー(F.Sanger)ら:プロシー
ディングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ
・サイエンシーズ・USA(Proceedings of the National
Academy of Sciences,U.S.A.)第74巻第5463頁(197
7)〕により、1本鎖DNAまたは2本鎖DNAを用い、必要
なプライマーを合成して行った。これにより第3図に示
されている2.2kbのSal I−Sma I領域の塩基配列が決定
された。
次にpmsSB7をSal IとBamH Iで切断してORFを含む断片を
調製し、さらにこれをAlu IとSma Iで切断し、Alu I
(B)−Sma I断片を電気泳動することによって他の断
片と分離した後、この断片を切り出し電気泳動でDNAを
抽出した。この断片をpUC9のSma Iサイトに挿入したプ
ラスミドを調節し、これを用いてAlu I(B)−Sma I領
域の塩基配列をチェーン・ターミネーション法により決
定した。
調製し、さらにこれをAlu IとSma Iで切断し、Alu I
(B)−Sma I断片を電気泳動することによって他の断
片と分離した後、この断片を切り出し電気泳動でDNAを
抽出した。この断片をpUC9のSma Iサイトに挿入したプ
ラスミドを調節し、これを用いてAlu I(B)−Sma I領
域の塩基配列をチェーン・ターミネーション法により決
定した。
Alu I(A)−Alu I(B)領域は、pmsSB7より調節した
ORFを含むSal I−BamH I断片をAlu Iで切断し、第3図
に示したAlu I(A)−Alu I(B)断片を電気泳動によ
って分離した後、DNAを抽出した。このDNA断片の5′末
端を[γ−32P]ATPとポリヌクレオキナーゼを用いて標
識し、Xho Iで切断した後5%のポリアクリルアミドゲ
ル電気泳動にかけて二つの標識断片を分離し、DNAをマ
ニアスティスらの方法〔T.マニアティス(T.Maniatis)
ら:モルキュラー・クローニング:ア・ラボラトリー・
アニュアル(Molecular Cloning:A Laboratory Manua
l)、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー
(Cold Spring Harbor Laboratory)、(1982)〕にし
たがって抽出した。これを用いてマキサム−ギルバート
法〔メソッズ・イン・エンザイモロジー第65巻第499頁
(1980)〕によりAlu断片の塩基配列を決定した。
ORFを含むSal I−BamH I断片をAlu Iで切断し、第3図
に示したAlu I(A)−Alu I(B)断片を電気泳動によ
って分離した後、DNAを抽出した。このDNA断片の5′末
端を[γ−32P]ATPとポリヌクレオキナーゼを用いて標
識し、Xho Iで切断した後5%のポリアクリルアミドゲ
ル電気泳動にかけて二つの標識断片を分離し、DNAをマ
ニアスティスらの方法〔T.マニアティス(T.Maniatis)
ら:モルキュラー・クローニング:ア・ラボラトリー・
アニュアル(Molecular Cloning:A Laboratory Manua
l)、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー
(Cold Spring Harbor Laboratory)、(1982)〕にし
たがって抽出した。これを用いてマキサム−ギルバート
法〔メソッズ・イン・エンザイモロジー第65巻第499頁
(1980)〕によりAlu断片の塩基配列を決定した。
以上のようにして決定されたAlu I(A)サイトからそ
の下流2.2Kbの塩基配列及びアミノ酸配列を第4図に示
した。
の下流2.2Kbの塩基配列及びアミノ酸配列を第4図に示
した。
本発明により、msDNAを合成できる新規な逆転写酵素活
性を有する蛋白及びそれをコードする塩基配列が提供さ
れた。
性を有する蛋白及びそれをコードする塩基配列が提供さ
れた。
第1図は本発明の逆転写酵素活性を有する蛋白のアミノ
酸配列を示す図、第2図は本発明の逆転写酵素活性を有
する蛋白をコードする塩基配列の一例を示す図である。
また第3図はmsd、msr及びORFコーディング領域の制限
酵素領域を示す図であり、小さな矢印はmsDNAを、中抜
きの矢印はmsdRNAを、そして太い矢印はORFを表してい
る。Aluサイトは2カ所だけ示されている。第4図はms
d、msr及びORFコーティング領域の塩基配列並びにORFの
アミノ酸配列を示す図であり、Alu I(A)サイトから
下流のORFの終止領域を越えたところまでの塩基配列が
示してある。301−600番の塩基については対応する相補
鎖をその下に示しており、上列及び下列の四角で囲った
領域はそれぞれmsdRNA及びmsDNAに対応し、矢印は5′
→3′の方向を示している。丸で囲んである351番目の
G残基はmsdRNAの分岐G残基を示している。a1及びa2の
矢印は34塩基よりなる逆向き繰り返し配列を示してい
る。4角で囲んであるYADDは、逆転写酵素の保存配列を
示している。第5図はORF(ここではMx−162RTと記載し
てある)のアミノ酸配列の170番目から435番目までとHI
V及びHTLV Iの逆転写酵素(RT)の部分配列との比較
を示す図であり、●は3者とも共通のアミノ酸である場
合を示し、○はMx−162RTがHIV RTまたはHTLV I RTの
いずれか一方とだけ共通のアミノ酸である場合を示して
いる。4角で囲んであるYXDDは、逆転写酵素の保存配列
を示している。 なお第1,4,5図におけるアミノ酸は以下に示す1文字記
号で示されている。A:アラニン、C:システイン、D:アス
パラギン酸、E:グルタミン酸、F:フェニルアラニン、G:
グリシン、H:ヒスチジン、I:イソロイシン、K:リジン、
L:ロイシン、M:メチオニオン、N:アスパラギン、P:プロ
リン、Q:グルタミン、R:アルギニン、S:セリン、T:トレ
オニン、V:バリン、W:トリプトファン、Y:チロシン。
酸配列を示す図、第2図は本発明の逆転写酵素活性を有
する蛋白をコードする塩基配列の一例を示す図である。
また第3図はmsd、msr及びORFコーディング領域の制限
酵素領域を示す図であり、小さな矢印はmsDNAを、中抜
きの矢印はmsdRNAを、そして太い矢印はORFを表してい
る。Aluサイトは2カ所だけ示されている。第4図はms
d、msr及びORFコーティング領域の塩基配列並びにORFの
アミノ酸配列を示す図であり、Alu I(A)サイトから
下流のORFの終止領域を越えたところまでの塩基配列が
示してある。301−600番の塩基については対応する相補
鎖をその下に示しており、上列及び下列の四角で囲った
領域はそれぞれmsdRNA及びmsDNAに対応し、矢印は5′
→3′の方向を示している。丸で囲んである351番目の
G残基はmsdRNAの分岐G残基を示している。a1及びa2の
矢印は34塩基よりなる逆向き繰り返し配列を示してい
る。4角で囲んであるYADDは、逆転写酵素の保存配列を
示している。第5図はORF(ここではMx−162RTと記載し
てある)のアミノ酸配列の170番目から435番目までとHI
V及びHTLV Iの逆転写酵素(RT)の部分配列との比較
を示す図であり、●は3者とも共通のアミノ酸である場
合を示し、○はMx−162RTがHIV RTまたはHTLV I RTの
いずれか一方とだけ共通のアミノ酸である場合を示して
いる。4角で囲んであるYXDDは、逆転写酵素の保存配列
を示している。 なお第1,4,5図におけるアミノ酸は以下に示す1文字記
号で示されている。A:アラニン、C:システイン、D:アス
パラギン酸、E:グルタミン酸、F:フェニルアラニン、G:
グリシン、H:ヒスチジン、I:イソロイシン、K:リジン、
L:ロイシン、M:メチオニオン、N:アスパラギン、P:プロ
リン、Q:グルタミン、R:アルギニン、S:セリン、T:トレ
オニン、V:バリン、W:トリプトファン、Y:チロシン。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 15/09 //(C12N 15/09 C12R 1:01) C12R 1:01) (72)発明者 メイ‐イン・ス アメリカ合衆国ニユージヤージー州07060、 ノース、プレインフイールド、ウエスト、 26 エー 401 ルート 22 (72)発明者 スーザン・イーグル アメリカ合衆国ニユージヤージー州08879、 サウス、アムボーイ、エルム、ストリート 242 (72)発明者 井上 正順 アメリカ合衆国ニユージヤージー州08807、 ブリツジウオーター、リンベイル、レーン 3
Claims (3)
- 【請求項1】下記のアミノ酸配列 MTARLDRFVPAASPQAVPTPELTAPSSDAAAKREARRLAHEALLVRAKAI
DEAGGADDWVQAQLVSKGLAVEDLDFSSASEKDKKAWKEKKKAEATERRA
LKRQAHEAWKATHVGHLGAGVHWAEDRLADAFDVPHREERARANGLTELD
SAEALAKALGLSVSKLRWFAFHREVDTATHYVSWTIPKRDGSKRTITSPK
PELKAAQRWVLSNVVERLPVHGAAHGFVAGRSILTNALAHQGADVVVKVD
LKDFFPSVTWRRVKGLLRKGGLREGTSTLLSLLSTEAPREAVQFRGKLLH
VAKGPRALPQGAPTSPGITNALCLKLDKRLSALAKRLGFTYTRYADDLTF
SWTKAKQPKPRRTQRPPVALLSRVQEVVEAEGFRVHPDKTRVARKGTRQR
VTGLVVNAAGKDAPAARVPRDVVRQLRAAIHNRKKGKPGREGESLEQLKG
MAAFIHMTDPAKGRAFLAQLTELESTASAAPQAE で示されることを特徴とする逆転写酵素活性を有する蛋
白。 - 【請求項2】請求項1記載の蛋白をコードするDNA。
- 【請求項3】請求項2記載のDNAが、下記DNA配列 で示されるものであるDNA。
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