JPH0711004A - 含浸樹脂の管理方法 - Google Patents
含浸樹脂の管理方法Info
- Publication number
- JPH0711004A JPH0711004A JP15830093A JP15830093A JPH0711004A JP H0711004 A JPH0711004 A JP H0711004A JP 15830093 A JP15830093 A JP 15830093A JP 15830093 A JP15830093 A JP 15830093A JP H0711004 A JPH0711004 A JP H0711004A
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- JP
- Japan
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- resin
- impregnating
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- impregnated resin
- impregnated
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- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】含浸樹脂の可使用寿命期間を迅速に精度よく判
定でき、従って工程の遅れを排除し,含浸樹脂を有効利
用できる含浸樹脂の管理方法を得る。 【構成】エポキシ樹脂と酸無水物との液状混合物からな
り回転電機の巻線4などに含浸剤として繰り返し使用さ
れる含浸樹脂3の管理方法であって、長期間樹脂と硬化
剤が混合状態で繰り返し使用されることによって生ずる
エステル価の上昇を、比色装置11を通過する含浸樹脂
3の色の変化をエステル価既知の色見本14,15と比
色し、含浸樹脂3のエステル価を推定するとともに、含
浸樹脂の可使用寿命時期を判定する。また、色見本の吸
光度を紫外可視分光光度計21で測定して予め検量線と
して用意し、含浸樹脂3の吸光度を検量線と照合して可
使用寿命時期を判定する。
定でき、従って工程の遅れを排除し,含浸樹脂を有効利
用できる含浸樹脂の管理方法を得る。 【構成】エポキシ樹脂と酸無水物との液状混合物からな
り回転電機の巻線4などに含浸剤として繰り返し使用さ
れる含浸樹脂3の管理方法であって、長期間樹脂と硬化
剤が混合状態で繰り返し使用されることによって生ずる
エステル価の上昇を、比色装置11を通過する含浸樹脂
3の色の変化をエステル価既知の色見本14,15と比
色し、含浸樹脂3のエステル価を推定するとともに、含
浸樹脂の可使用寿命時期を判定する。また、色見本の吸
光度を紫外可視分光光度計21で測定して予め検量線と
して用意し、含浸樹脂3の吸光度を検量線と照合して可
使用寿命時期を判定する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高圧回転電機の固定
子巻線などに絶縁被覆の含浸剤として繰り返し使用され
るエポキシ系含浸樹脂の可使用寿命時間の管理方法に関
する。
子巻線などに絶縁被覆の含浸剤として繰り返し使用され
るエポキシ系含浸樹脂の可使用寿命時間の管理方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】高圧回転電機の鉄心に形成されたスロッ
トに巻装して使用される例えば固定子巻線は、コイル導
体にガラスまたはポリエステルフリ−スを基材とするマ
イカテ−プまたは集成マイカテ−プを複数回重ね巻きし
て未含浸コイル(白コイルとも呼ぶ)を製作し、この白
コイルにエポキシ系の含浸樹脂を真空含浸し、含浸した
樹脂を加熱硬化処理することにより、絶縁被覆中に未含
浸部分やボイドなどの欠陥を含まない固定子巻線が得ら
れるものであり、白コイル単体で樹脂含浸を行う絶縁処
理方法を前含浸方式,鉄心のスロットに白コイルを収納
してコイル相互の結線を行った後含浸処理を行う絶縁処
理方法を後含浸方式とよび、この他幾つかの絶縁処理方
法が知られている。
トに巻装して使用される例えば固定子巻線は、コイル導
体にガラスまたはポリエステルフリ−スを基材とするマ
イカテ−プまたは集成マイカテ−プを複数回重ね巻きし
て未含浸コイル(白コイルとも呼ぶ)を製作し、この白
コイルにエポキシ系の含浸樹脂を真空含浸し、含浸した
樹脂を加熱硬化処理することにより、絶縁被覆中に未含
浸部分やボイドなどの欠陥を含まない固定子巻線が得ら
れるものであり、白コイル単体で樹脂含浸を行う絶縁処
理方法を前含浸方式,鉄心のスロットに白コイルを収納
してコイル相互の結線を行った後含浸処理を行う絶縁処
理方法を後含浸方式とよび、この他幾つかの絶縁処理方
法が知られている。
【0003】エポキシ系の含浸樹脂としては、エポキシ
樹脂(モノマ−)と硬化剤としての酸無水物とを予め定
まる配合比にしたがって混合した液状の含浸樹脂が使用
されるが、含浸処理にあたって例えば含浸槽に収納した
複数条の白コイルに含浸樹脂を真空含浸し、さらに含浸
樹脂中の液面をガス加圧し絶縁被覆に含浸樹脂を浸透さ
せる手順で含浸処理を行うため、絶縁被覆層に実際に含
浸される量に比べて遙に多量の含浸樹脂を必要とする。
そこで、一度に多量の含浸樹脂を調合し、この含浸樹脂
を100回,150回と繰り返し使用して被加工コイル
の含浸処理が行われる。このとき、白コイルの絶縁層に
完全に樹脂を含浸するためには、含浸樹脂の粘度をなる
べく低くして含浸抵抗を下げることが必要であり、この
ため被加工コイルおよび含浸樹脂の温度を数10°C に
保持して含浸処理が行われる。
樹脂(モノマ−)と硬化剤としての酸無水物とを予め定
まる配合比にしたがって混合した液状の含浸樹脂が使用
されるが、含浸処理にあたって例えば含浸槽に収納した
複数条の白コイルに含浸樹脂を真空含浸し、さらに含浸
樹脂中の液面をガス加圧し絶縁被覆に含浸樹脂を浸透さ
せる手順で含浸処理を行うため、絶縁被覆層に実際に含
浸される量に比べて遙に多量の含浸樹脂を必要とする。
そこで、一度に多量の含浸樹脂を調合し、この含浸樹脂
を100回,150回と繰り返し使用して被加工コイル
の含浸処理が行われる。このとき、白コイルの絶縁層に
完全に樹脂を含浸するためには、含浸樹脂の粘度をなる
べく低くして含浸抵抗を下げることが必要であり、この
ため被加工コイルおよび含浸樹脂の温度を数10°C に
保持して含浸処理が行われる。
【0004】このように、含浸樹脂を加熱した状態で繰
り返し加工コイルの含浸処理に使用すると、エポキシ樹
脂と酸無水物との硬化反応が徐々に進行し、硬化生成物
としてのエステル化合物が生じるようになる。このエス
テル化合物の生成により含浸樹脂の粘度が徐々に上昇
し、これが原因で白コイルの絶縁層への含浸性が低下し
て含浸不良を生ずる恐れがある。そこで、エステル化合
物の量の変化を監視し、その量が予め定まる限界値に到
達したとき、含浸樹脂の使用を取り止めて新しい樹脂に
交換する管理が行われている。
り返し加工コイルの含浸処理に使用すると、エポキシ樹
脂と酸無水物との硬化反応が徐々に進行し、硬化生成物
としてのエステル化合物が生じるようになる。このエス
テル化合物の生成により含浸樹脂の粘度が徐々に上昇
し、これが原因で白コイルの絶縁層への含浸性が低下し
て含浸不良を生ずる恐れがある。そこで、エステル化合
物の量の変化を監視し、その量が予め定まる限界値に到
達したとき、含浸樹脂の使用を取り止めて新しい樹脂に
交換する管理が行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】エステル化合物の量の
測定方法としては、従来被監視含浸樹脂のケン化価およ
び酸価を測定し、その差からエステル価を求める方法、
あるいは被監視含浸樹脂を一定時間加熱し、その前後の
粘度の差から粘度上昇値を求め、上昇値の大きさからエ
ステル化合物の生成具合を推定する方法などが知られて
いる。しかしながら、これらの方法には測定に半日から
1日も要するという問題があり、測定結果が出るまで含
浸処理を休止することにより工程が遅れるという事態が
発生したり、あるいは含浸不良や工程の遅れが出ないよ
うに含浸樹脂の使用を早めに打ち切り新しい含浸樹脂に
換えてしまうために、多量の含浸樹脂をその寿命時期が
尽きるまで十分利用できず経済的不利益を招くという問
題があり、その改善が求められている。
測定方法としては、従来被監視含浸樹脂のケン化価およ
び酸価を測定し、その差からエステル価を求める方法、
あるいは被監視含浸樹脂を一定時間加熱し、その前後の
粘度の差から粘度上昇値を求め、上昇値の大きさからエ
ステル化合物の生成具合を推定する方法などが知られて
いる。しかしながら、これらの方法には測定に半日から
1日も要するという問題があり、測定結果が出るまで含
浸処理を休止することにより工程が遅れるという事態が
発生したり、あるいは含浸不良や工程の遅れが出ないよ
うに含浸樹脂の使用を早めに打ち切り新しい含浸樹脂に
換えてしまうために、多量の含浸樹脂をその寿命時期が
尽きるまで十分利用できず経済的不利益を招くという問
題があり、その改善が求められている。
【0006】この発明の目的は、含浸樹脂の可使用寿命
期間を迅速に精度よく判定でき、従って工程の遅れを排
除し,含浸樹脂を有効利用できる含浸樹脂の管理方法を
得ることにある。
期間を迅速に精度よく判定でき、従って工程の遅れを排
除し,含浸樹脂を有効利用できる含浸樹脂の管理方法を
得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明によれば、エポキシ樹脂と酸無水物との液
状混合物からなり回転電機の巻線などに含浸剤として繰
り返し使用される含浸樹脂の管理方法であって、長期間
樹脂と硬化剤が混合状態で繰り返し使用されることによ
って生ずるエステル価の上昇を逐次採取するサンプルの
色の変化により監視し、エステル価既知の色見本と比色
して含浸樹脂の可使用寿命時期を判定することとする。
に、この発明によれば、エポキシ樹脂と酸無水物との液
状混合物からなり回転電機の巻線などに含浸剤として繰
り返し使用される含浸樹脂の管理方法であって、長期間
樹脂と硬化剤が混合状態で繰り返し使用されることによ
って生ずるエステル価の上昇を逐次採取するサンプルの
色の変化により監視し、エステル価既知の色見本と比色
して含浸樹脂の可使用寿命時期を判定することとする。
【0008】エステル価が使用限界に到達,またはそれ
に近いレベルに達した含浸樹脂を予め色見本として用意
し、被監視含浸樹脂の色の変化を色見本と照合して被監
視含浸樹脂の可使用寿命時期を判定することとする。エ
ステル価が使用限界に到達,またはそれに近いレベルに
達した含浸樹脂の吸光度を紫外可視分光光度計で測定し
て予め検量線として用意し、被監視含浸樹脂の吸光度を
前記検量線と比較して被監視含浸樹脂の可使用寿命時期
を判定することとする。
に近いレベルに達した含浸樹脂を予め色見本として用意
し、被監視含浸樹脂の色の変化を色見本と照合して被監
視含浸樹脂の可使用寿命時期を判定することとする。エ
ステル価が使用限界に到達,またはそれに近いレベルに
達した含浸樹脂の吸光度を紫外可視分光光度計で測定し
て予め検量線として用意し、被監視含浸樹脂の吸光度を
前記検量線と比較して被監視含浸樹脂の可使用寿命時期
を判定することとする。
【0009】
【作用】この発明において、長期間樹脂と硬化剤が混合
状態で繰り返し使用されることによって生ずるエステル
価の上昇を逐次採取するサンプルの色の変化により監視
し、エステル価既知の色見本と比色して含浸樹脂の可使
用寿命時期を判定するよう構成したことにより、最初無
色透明であった含浸樹脂がエステル価が上昇するに伴っ
て黄色みを帯び、さらにエステル価が上昇するに伴って
褐色みを帯び、価使用寿命に近づくに従って急速にその
色調が濃くなるという現象を利用してエステル価の上昇
を被監視含浸樹脂の色の変化に置き換えて容易に判定で
きるとともに、含浸樹脂の可使用寿命に近づくと急速に
色が濃くなることを利用して可使用寿命時期を迅速かつ
精度よく判定する機能が得られる。
状態で繰り返し使用されることによって生ずるエステル
価の上昇を逐次採取するサンプルの色の変化により監視
し、エステル価既知の色見本と比色して含浸樹脂の可使
用寿命時期を判定するよう構成したことにより、最初無
色透明であった含浸樹脂がエステル価が上昇するに伴っ
て黄色みを帯び、さらにエステル価が上昇するに伴って
褐色みを帯び、価使用寿命に近づくに従って急速にその
色調が濃くなるという現象を利用してエステル価の上昇
を被監視含浸樹脂の色の変化に置き換えて容易に判定で
きるとともに、含浸樹脂の可使用寿命に近づくと急速に
色が濃くなることを利用して可使用寿命時期を迅速かつ
精度よく判定する機能が得られる。
【0010】また、エステル価が使用限界に到達,また
はそれに近いレベルに達した含浸樹脂を予め色見本とし
て用意し、被監視含浸樹脂の色の変化を色見本と照合し
て被監視含浸樹脂の可使用寿命時期を判定するよう構成
すれば、エステル価が既知のサンプルを色見本として、
これと比色するだけの簡単な操作で比監視含浸樹脂のエ
ステル価の変化状態を迅速かつ容易に判定できるととも
に、エステル価が使用限界値近くに達した含浸樹脂の色
見本との比色により残る寿命期間を予測して新しい含浸
樹脂を準備することも可能となるので、工程に影響を及
ぼすことなく含浸樹脂の残る可使用寿命を有効に活用し
て無駄のない含浸処理を行える機能が得られる。
はそれに近いレベルに達した含浸樹脂を予め色見本とし
て用意し、被監視含浸樹脂の色の変化を色見本と照合し
て被監視含浸樹脂の可使用寿命時期を判定するよう構成
すれば、エステル価が既知のサンプルを色見本として、
これと比色するだけの簡単な操作で比監視含浸樹脂のエ
ステル価の変化状態を迅速かつ容易に判定できるととも
に、エステル価が使用限界値近くに達した含浸樹脂の色
見本との比色により残る寿命期間を予測して新しい含浸
樹脂を準備することも可能となるので、工程に影響を及
ぼすことなく含浸樹脂の残る可使用寿命を有効に活用し
て無駄のない含浸処理を行える機能が得られる。
【0011】さらに、エステル価が使用限界に到達,ま
たはそれに近いレベルに達した含浸樹脂の吸光度を紫外
可視分光光度計で測定してその測定結果を予め検量線と
して用意し、被監視含浸樹脂に就いて求めた吸光度を検
量線と比較して被監視含浸樹脂の可使用寿命時期を判定
するよう構成すれば、被監視含浸樹脂の可使用寿命時期
の判定を定量化することが可能となり、より精度の高い
判定を迅速に行える機能が得られる。
たはそれに近いレベルに達した含浸樹脂の吸光度を紫外
可視分光光度計で測定してその測定結果を予め検量線と
して用意し、被監視含浸樹脂に就いて求めた吸光度を検
量線と比較して被監視含浸樹脂の可使用寿命時期を判定
するよう構成すれば、被監視含浸樹脂の可使用寿命時期
の判定を定量化することが可能となり、より精度の高い
判定を迅速に行える機能が得られる。
【0012】
【実施例】以下、この発明を実施例に基づいて説明す
る。図1はこの発明の実施例になる含浸樹脂の管理方法
を説明するための装置の構成図である。図において、エ
ポキシ樹脂と酸無水物の液状混合物からなる含浸樹脂
(被監視含浸樹脂)3を収納した貯蔵タンク1と、白コ
イル4などの被含浸体を収納した含浸タンク2とは配管
9によって連結され、それぞれ排気装置5および6によ
り真空状態に保持されるとともに、含浸処理に際しては
数10°Cの処理温度に加熱される。また、真空含浸後
含浸タンク内の液面を加圧装置7によって加圧して絶縁
被覆層への樹脂の浸透が促進される。このように構成さ
れた含浸装置において、含浸樹脂3は貯蔵タンクと含浸
タンクの間を配管9を介して往復し、被加工体4を換え
て真空含浸処理に繰り返し使用される。この含浸処理の
繰り返しにより含浸樹脂3中に含まれるエステル化合物
の量が徐々に上昇し、これに伴って含浸樹脂の粘度が徐
々に上昇する。そこで、通常エステル価15程度を限界
値として新しい含浸樹脂に交換する含浸樹脂の管理が行
われる。
る。図1はこの発明の実施例になる含浸樹脂の管理方法
を説明するための装置の構成図である。図において、エ
ポキシ樹脂と酸無水物の液状混合物からなる含浸樹脂
(被監視含浸樹脂)3を収納した貯蔵タンク1と、白コ
イル4などの被含浸体を収納した含浸タンク2とは配管
9によって連結され、それぞれ排気装置5および6によ
り真空状態に保持されるとともに、含浸処理に際しては
数10°Cの処理温度に加熱される。また、真空含浸後
含浸タンク内の液面を加圧装置7によって加圧して絶縁
被覆層への樹脂の浸透が促進される。このように構成さ
れた含浸装置において、含浸樹脂3は貯蔵タンクと含浸
タンクの間を配管9を介して往復し、被加工体4を換え
て真空含浸処理に繰り返し使用される。この含浸処理の
繰り返しにより含浸樹脂3中に含まれるエステル化合物
の量が徐々に上昇し、これに伴って含浸樹脂の粘度が徐
々に上昇する。そこで、通常エステル価15程度を限界
値として新しい含浸樹脂に交換する含浸樹脂の管理が行
われる。
【0013】実施例になる管理方法としては、含浸樹脂
3の色の変化を色見本と比較する比色装置11を例えば
配管9から分岐した含浸樹脂3の流路上に設け、比色管
12を流れる含浸樹脂3の色の変化を比色管に予め収納
された色見本14,15と比較し、含浸樹脂3のエステ
ル価を推定するよう構成される。即ち、巻線の絶縁被覆
に支承なく完全含浸可能な粘度(例えば50cst)の
含浸樹脂のエステル価(限界値)を例えば15とした場
合、エステル価15の色見本15と、エステル価14の
色見本14を予め用意し、被監視含浸樹脂3との比色を
比色装置11によって行うことにより、エステル価が既
知のサンプルを色見本14,15として、これと比色す
るだけの簡単な操作で比監視含浸樹脂3のエステル価の
変化状態を即座に判定できるとともに、エステル価が使
用限界近くに達した含浸樹脂の色見本14との比色によ
り残る寿命期間を予測して新しい含浸樹脂を準備するこ
とも可能となるので、工程に影響を及ぼすことなく含浸
樹脂の可使用寿命を有効に活用して無駄のない含浸処理
を行える利点が得られる。なお、エステル価が既知の色
見本または含浸樹脂は低温で保管してエステル価の変化
を抑制することにより、長期間安定した判定を行うこと
ができる。
3の色の変化を色見本と比較する比色装置11を例えば
配管9から分岐した含浸樹脂3の流路上に設け、比色管
12を流れる含浸樹脂3の色の変化を比色管に予め収納
された色見本14,15と比較し、含浸樹脂3のエステ
ル価を推定するよう構成される。即ち、巻線の絶縁被覆
に支承なく完全含浸可能な粘度(例えば50cst)の
含浸樹脂のエステル価(限界値)を例えば15とした場
合、エステル価15の色見本15と、エステル価14の
色見本14を予め用意し、被監視含浸樹脂3との比色を
比色装置11によって行うことにより、エステル価が既
知のサンプルを色見本14,15として、これと比色す
るだけの簡単な操作で比監視含浸樹脂3のエステル価の
変化状態を即座に判定できるとともに、エステル価が使
用限界近くに達した含浸樹脂の色見本14との比色によ
り残る寿命期間を予測して新しい含浸樹脂を準備するこ
とも可能となるので、工程に影響を及ぼすことなく含浸
樹脂の可使用寿命を有効に活用して無駄のない含浸処理
を行える利点が得られる。なお、エステル価が既知の色
見本または含浸樹脂は低温で保管してエステル価の変化
を抑制することにより、長期間安定した判定を行うこと
ができる。
【0014】また、色見本を用いる代わりに、色見本と
なる含浸樹脂の吸光度を紫外可視分光光度計21で予め
求めて検量線を作成し、比監視含浸樹脂3から採取した
サンプルの吸光度を紫外可視分光光度計21で測定して
検量線と照合するよう構成すれば、色見本を保管する必
要もなく、被監視含浸樹脂の可使用寿命時期の判定を定
量化することが可能となり、より精度の高い判定を容易
に行える利点が得られる。
なる含浸樹脂の吸光度を紫外可視分光光度計21で予め
求めて検量線を作成し、比監視含浸樹脂3から採取した
サンプルの吸光度を紫外可視分光光度計21で測定して
検量線と照合するよう構成すれば、色見本を保管する必
要もなく、被監視含浸樹脂の可使用寿命時期の判定を定
量化することが可能となり、より精度の高い判定を容易
に行える利点が得られる。
【0015】
【発明の効果】この発明は前述のように、長期間樹脂と
硬化剤が混合した状態で繰り返し回転電機コイルの含浸
処理に使用されることによって生ずる含浸樹脂のエステ
ル価の上昇を、逐次採取するサンプルの色の変化により
監視し、エステル価既知の色見本と照合して含浸樹脂の
可使用寿命時期を判定するよう構成した。その結果、エ
ステル価の上昇に比例して変化する含浸樹脂の色の変化
を利用してエステル価を推定し、可使用寿命時期を迅速
かつ精度よく判定できるので、エステル価の上昇率また
は粘度の上昇率を測定して含浸樹脂の更新時期を判定す
る従来の管理方法で、測定に時間がかかることによって
問題になった含浸処理工程の遅れ,あるいは工程の遅れ
を回避するために可使用寿命期間を残して含浸樹脂を早
めに更新してしまう無駄が排除され、従って含浸処理工
程に遅れを生ずることなく含浸樹脂の可使用寿命を有効
に含浸処理に利用できる、迅速かつ容易な含浸樹脂の管
理方法を経済的にも有利に提供することができる。
硬化剤が混合した状態で繰り返し回転電機コイルの含浸
処理に使用されることによって生ずる含浸樹脂のエステ
ル価の上昇を、逐次採取するサンプルの色の変化により
監視し、エステル価既知の色見本と照合して含浸樹脂の
可使用寿命時期を判定するよう構成した。その結果、エ
ステル価の上昇に比例して変化する含浸樹脂の色の変化
を利用してエステル価を推定し、可使用寿命時期を迅速
かつ精度よく判定できるので、エステル価の上昇率また
は粘度の上昇率を測定して含浸樹脂の更新時期を判定す
る従来の管理方法で、測定に時間がかかることによって
問題になった含浸処理工程の遅れ,あるいは工程の遅れ
を回避するために可使用寿命期間を残して含浸樹脂を早
めに更新してしまう無駄が排除され、従って含浸処理工
程に遅れを生ずることなく含浸樹脂の可使用寿命を有効
に含浸処理に利用できる、迅速かつ容易な含浸樹脂の管
理方法を経済的にも有利に提供することができる。
【図1】この発明の実施例になる含浸樹脂の管理方法を
説明するための装置の構成図
説明するための装置の構成図
1 貯蔵タンク 2 含浸タンク 3 含浸樹脂 4 白コイル 11 比色装置 12 比監視含浸樹脂 14 色見本 15 色見本 21 紫外可視分光光度計
Claims (3)
- 【請求項1】エポキシ樹脂と酸無水物との液状混合物か
らなり回転電機の巻線などに含浸剤として繰り返し使用
される含浸樹脂の管理方法であって、長期間樹脂と硬化
剤が混合状態で繰り返し使用されることによって生ずる
エステル価の上昇を逐次採取するサンプルの色の変化に
より監視し、エステル価既知の色見本と比色して含浸樹
脂の可使用寿命時期を判定することを特徴とする含浸樹
脂の管理方法。 - 【請求項2】エステル価が使用限界に到達,またはそれ
に近いレベルに達した含浸樹脂を予め色見本として用意
し、被監視含浸樹脂の色の変化を色見本と照合して被監
視含浸樹脂の可使用寿命時期を判定することを特徴とす
る請求項1記載の含浸樹脂の管理方法。 - 【請求項3】エステル価が使用限界に到達,またはそれ
に近いレベルに達した含浸樹脂の吸光度を紫外可視分光
光度計で測定して予め検量線として用意し、被監視含浸
樹脂の吸光度を前記検量線と比較して被監視含浸樹脂の
可使用寿命時期を判定することを特徴とする請求項1記
載の含浸樹脂の管理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15830093A JPH0711004A (ja) | 1993-06-29 | 1993-06-29 | 含浸樹脂の管理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15830093A JPH0711004A (ja) | 1993-06-29 | 1993-06-29 | 含浸樹脂の管理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0711004A true JPH0711004A (ja) | 1995-01-13 |
Family
ID=15668607
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15830093A Pending JPH0711004A (ja) | 1993-06-29 | 1993-06-29 | 含浸樹脂の管理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0711004A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103542892A (zh) * | 2013-10-28 | 2014-01-29 | 哈尔滨电机厂有限责任公司 | 一种真空压力浸渍树脂的评定方法 |
WO2021217689A1 (zh) * | 2020-04-26 | 2021-11-04 | 天津德高化成新材料股份有限公司 | 一种用于led封装的光学环氧塑封料及其墨色测量方法 |
-
1993
- 1993-06-29 JP JP15830093A patent/JPH0711004A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103542892A (zh) * | 2013-10-28 | 2014-01-29 | 哈尔滨电机厂有限责任公司 | 一种真空压力浸渍树脂的评定方法 |
CN103542892B (zh) * | 2013-10-28 | 2016-01-20 | 哈尔滨电机厂有限责任公司 | 一种真空压力浸渍树脂的测试方法 |
WO2021217689A1 (zh) * | 2020-04-26 | 2021-11-04 | 天津德高化成新材料股份有限公司 | 一种用于led封装的光学环氧塑封料及其墨色测量方法 |
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