JPH07109626B2 - 物体の立体形状認識方法および装置 - Google Patents
物体の立体形状認識方法および装置Info
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- JPH07109626B2 JPH07109626B2 JP61125764A JP12576486A JPH07109626B2 JP H07109626 B2 JPH07109626 B2 JP H07109626B2 JP 61125764 A JP61125764 A JP 61125764A JP 12576486 A JP12576486 A JP 12576486A JP H07109626 B2 JPH07109626 B2 JP H07109626B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はカメラ系で物体の立体形状を認識する装置及び
方法に係り、特にコンピユータ・グラフイツクスのシス
テムにおけるデータ入力方法として好適な、物体の立体
形状の認識装置及び方法に関する。
方法に係り、特にコンピユータ・グラフイツクスのシス
テムにおけるデータ入力方法として好適な、物体の立体
形状の認識装置及び方法に関する。
従来の物体の立体形状の認識方法としては、情報処理学
会コンピユータ・ビジヨン研究会資料、37−2(1985
年)において論じられているように、TVカメラで複数方
向から物体を撮影し、画像の輪郭線情報を基にして、錐
体相貫法によりボクセル(VOXEL)モデルとして計算機
内に立体形状を3次元座標として再構成する方法となつ
ていた。しかし、この方法で得られる形状は物体の包絡
面であり、物体に局所的凹部がある場合については配慮
されていなかつた。
会コンピユータ・ビジヨン研究会資料、37−2(1985
年)において論じられているように、TVカメラで複数方
向から物体を撮影し、画像の輪郭線情報を基にして、錐
体相貫法によりボクセル(VOXEL)モデルとして計算機
内に立体形状を3次元座標として再構成する方法となつ
ていた。しかし、この方法で得られる形状は物体の包絡
面であり、物体に局所的凹部がある場合については配慮
されていなかつた。
また局所的凹部も認識して計算機内に入力できる方法と
して、第24回SICE学術講演会予稿集、第847頁から第848
頁(1985年)において講じられているような両眼立体視
(ステレオ視)法が知られている。
して、第24回SICE学術講演会予稿集、第847頁から第848
頁(1985年)において講じられているような両眼立体視
(ステレオ視)法が知られている。
上記錐体相貫法により従来技術は画像の輪郭線情報から
立体形状を再構成する方法であつたので、物体に輪郭線
に現われないような局所的凹部が存在している場合に
は、この部分を認識することができず、計算機内に入力
された形状は精度の点で問題があつた。
立体形状を再構成する方法であつたので、物体に輪郭線
に現われないような局所的凹部が存在している場合に
は、この部分を認識することができず、計算機内に入力
された形状は精度の点で問題があつた。
一方、両眼立体視法による認識方法では、十分な精度を
得るために、両眼の視差を拡大しようとすると、左右画
像の対応付けが困難になり、逆に解が不正確になるとい
う問題点があつた。
得るために、両眼の視差を拡大しようとすると、左右画
像の対応付けが困難になり、逆に解が不正確になるとい
う問題点があつた。
本発明の目的は、かかる従来技術の問題点を解決し、局
所的凹部の認識を可能にすると共に、全体の形状認識の
精度を向上されることにある。
所的凹部の認識を可能にすると共に、全体の形状認識の
精度を向上されることにある。
上記目的を達成するために、本発明は、認識する物体の
概略形状を包絡面の集合として求め、左右のカメラ系に
より物体を撮影し、撮影画像のうちで物体が射影されて
いる領域を物体像とし、左右画像の走査線上の物体像部
分の画素の明るさ値を抽出し、個々の物体像の画素につ
いて、左右別々に実空間上の画素の位置と視点位置とを
結ぶ直線を求め、左右の直線の交点が包絡面集合の内部
となる画素の組み合わせを選択候補として算出し、この
選択候補のうちで個々の左右画素を対応させた場合に、
明るさ値の差の合計が最小であるような組み合わせを選
択し、この組み合わせによる交点情報から包絡面集合に
よる形状を修正し、これを最終的な物体の立体形状とす
ることを特徴とする。
概略形状を包絡面の集合として求め、左右のカメラ系に
より物体を撮影し、撮影画像のうちで物体が射影されて
いる領域を物体像とし、左右画像の走査線上の物体像部
分の画素の明るさ値を抽出し、個々の物体像の画素につ
いて、左右別々に実空間上の画素の位置と視点位置とを
結ぶ直線を求め、左右の直線の交点が包絡面集合の内部
となる画素の組み合わせを選択候補として算出し、この
選択候補のうちで個々の左右画素を対応させた場合に、
明るさ値の差の合計が最小であるような組み合わせを選
択し、この組み合わせによる交点情報から包絡面集合に
よる形状を修正し、これを最終的な物体の立体形状とす
ることを特徴とする。
錐体相貫法により物体形状の包絡面を認識し、そこから
得られる幾何学的拘束条件を利用して両眼立体視を行う
ので、両眼の視差を大きくすることができ、十分な精度
が得られるので更に精密な立体形状を認識する。それに
よつて錐体相貫法を単独で用いた場合には認識できなか
つた局所的凹部を認識でき、さらに両眼立体視法の単独
利用の場合よりも精度が向上する。
得られる幾何学的拘束条件を利用して両眼立体視を行う
ので、両眼の視差を大きくすることができ、十分な精度
が得られるので更に精密な立体形状を認識する。それに
よつて錐体相貫法を単独で用いた場合には認識できなか
つた局所的凹部を認識でき、さらに両眼立体視法の単独
利用の場合よりも精度が向上する。
以下、本発明の一実施例を図面に従つて詳細に説明す
る。
る。
第1図は、本発明の実施例を計算機ソフトウエアにより
実現した場合の処理手続の概略を示すフロチヤートであ
り、第2図はその一部分を詳細化したものである。ま
た、第3図はカメラ1〜8と入力物体9の位置関係を説
明する図である。尚、計算機ソフトウエアでなく、専用
の回路を用いても良いことは勿論である。
実現した場合の処理手続の概略を示すフロチヤートであ
り、第2図はその一部分を詳細化したものである。ま
た、第3図はカメラ1〜8と入力物体9の位置関係を説
明する図である。尚、計算機ソフトウエアでなく、専用
の回路を用いても良いことは勿論である。
第1図のフローチヤートに基づいて、各ステツプでの処
理について説明する。この図でステツプ101から105まで
の処理は錐体相貫法による形状の認識であり、第1の演
算手段に相当する部分であり、ステツプ106〜109が両眼
立体視による形状認識修正であり、第2の演算手段に相
当する。
理について説明する。この図でステツプ101から105まで
の処理は錐体相貫法による形状の認識であり、第1の演
算手段に相当する部分であり、ステツプ106〜109が両眼
立体視による形状認識修正であり、第2の演算手段に相
当する。
まずステツプ101では、TVカメラ1〜8よりなるカメラ
系により画像を撮影してその出力を計算機にデータを入
力する。このときの視点の位置関係は第3図に示すとお
りで、カメラ1〜4は入力物体9を中心として直交する
四方向に配置する。なお、空間に固定されたXYZ直交座
標系の±Z軸方向にカメラ1と3が、±X軸方向にカメ
ラ2と4があるものとする。またカメラ5はカメラ1を
水平に原点に向つて右に所定の距離だけ移動させた位置
にあり、他のカメラ6〜8も同様にカメラ2〜4の位置
を水平移動させた位置にある。各カメラで撮影されて、
計算機に入力される二次元画像データは、第4図(a)
〜(h)に示す。ここでカメラ1の画像データは第4図
(a)に示す画像1に対応しており、以下も同様であ
る。そして各2次元画像の中で物体が射影されている領
域を物体像と呼び、その他の領域を背景像と呼ぶ。
系により画像を撮影してその出力を計算機にデータを入
力する。このときの視点の位置関係は第3図に示すとお
りで、カメラ1〜4は入力物体9を中心として直交する
四方向に配置する。なお、空間に固定されたXYZ直交座
標系の±Z軸方向にカメラ1と3が、±X軸方向にカメ
ラ2と4があるものとする。またカメラ5はカメラ1を
水平に原点に向つて右に所定の距離だけ移動させた位置
にあり、他のカメラ6〜8も同様にカメラ2〜4の位置
を水平移動させた位置にある。各カメラで撮影されて、
計算機に入力される二次元画像データは、第4図(a)
〜(h)に示す。ここでカメラ1の画像データは第4図
(a)に示す画像1に対応しており、以下も同様であ
る。そして各2次元画像の中で物体が射影されている領
域を物体像と呼び、その他の領域を背景像と呼ぶ。
錐体相貫法とは、画像の輪郭線情報から、物体の包絡面
の集合を求めて、これを近似形状とする手法である。次
のステツプ102は、以降のステツプ103〜105までの処理
を、第4図の2次元画像1〜4について繰り返すことを
示している。錐体相貫法による形状入力では、カメラ5
〜8からの画像5〜8は使用しない。
の集合を求めて、これを近似形状とする手法である。次
のステツプ102は、以降のステツプ103〜105までの処理
を、第4図の2次元画像1〜4について繰り返すことを
示している。錐体相貫法による形状入力では、カメラ5
〜8からの画像5〜8は使用しない。
ステツプ103では、各2次元画像にしきい値処理を行つ
て二値化し、物体像を抽出する。
て二値化し、物体像を抽出する。
ステツプ104で、物体の位置及び/または形状に関する
幾何学的な拘束条件の一部となる仮定存在領域を算出す
る。仮定存在領域とは、第5図に示すようにカメラ1の
投影中心を頂点(頂点)とし、画像の物体像を断面形状
とする錐体状の領域である。すると入力物体は、この領
域の内側に必ず存在していることになる。そしてこの領
域を算出するために、この錐体状の形状をボクセルモデ
ルで記述することとする。ボクセルモデルとは三次元形
状を、立体的で等間隔な格子点の有無で記述するモデル
であり、ボクセルが定義される空間をボクセル空間と呼
ぶ。ボクセル空間は認識物体を包含するような、大きさ
・位置で配置する。各々のボクセルとは、大きさの等し
い立方体要素であり、この立方体の集合で三次元形状を
表現するものがボクセルモデルである。このモデルを用
いた場合の仮定存在領域の算出方法を第6図に示す。第
6図の仮定存在領域は、カメラ1の視線方向に対応した
ものであり、第5図におけるボクセル空間をXZ平面で切
断したものである。いま説明のために簡略化して、ボク
セル空間は10×10×10のボクセルから構成されているも
のとする、仮定存在領域のXY平面での断面は、物体像の
形状の相似形であり、その大きさは投影中心からのZ軸
上の距離に比例したものである。したがつてボクセル空
間でのXY断面は、カメラから得た物体像を距離に応じて
スケーリングさせて得ることができる。スケーリングし
た物体像を順次ボクセル空間に代入して、第6図のよう
に、ハツチングで示す仮定存在領域をボクセルモデルで
得ることができる。第5図からわかるように投影中心か
ら離れるに従つて、仮定存在領域は広がつているので、
第6図においてもZが大きい領域が広くなる形状とな
る。
幾何学的な拘束条件の一部となる仮定存在領域を算出す
る。仮定存在領域とは、第5図に示すようにカメラ1の
投影中心を頂点(頂点)とし、画像の物体像を断面形状
とする錐体状の領域である。すると入力物体は、この領
域の内側に必ず存在していることになる。そしてこの領
域を算出するために、この錐体状の形状をボクセルモデ
ルで記述することとする。ボクセルモデルとは三次元形
状を、立体的で等間隔な格子点の有無で記述するモデル
であり、ボクセルが定義される空間をボクセル空間と呼
ぶ。ボクセル空間は認識物体を包含するような、大きさ
・位置で配置する。各々のボクセルとは、大きさの等し
い立方体要素であり、この立方体の集合で三次元形状を
表現するものがボクセルモデルである。このモデルを用
いた場合の仮定存在領域の算出方法を第6図に示す。第
6図の仮定存在領域は、カメラ1の視線方向に対応した
ものであり、第5図におけるボクセル空間をXZ平面で切
断したものである。いま説明のために簡略化して、ボク
セル空間は10×10×10のボクセルから構成されているも
のとする、仮定存在領域のXY平面での断面は、物体像の
形状の相似形であり、その大きさは投影中心からのZ軸
上の距離に比例したものである。したがつてボクセル空
間でのXY断面は、カメラから得た物体像を距離に応じて
スケーリングさせて得ることができる。スケーリングし
た物体像を順次ボクセル空間に代入して、第6図のよう
に、ハツチングで示す仮定存在領域をボクセルモデルで
得ることができる。第5図からわかるように投影中心か
ら離れるに従つて、仮定存在領域は広がつているので、
第6図においてもZが大きい領域が広くなる形状とな
る。
ステツプ105では、共通仮定存在領域を求める。第7図
は共通仮定存在領域を説明する図であり、共通仮定存在
領域とは各投影中心に対応した仮定存在領域の論理積部
分で、同図ではハツチングで示す領域である。第8図は
ボクセル空間内で求めた共通仮定存在領域の一断面(XZ
方向)を示す図である。仮定存在領域同士の論理積は、
各ボクセル毎の論理演算で算出できる。即ち、すべての
投影方向に共通なボクセルのみを残すことで、第8図の
ように形状が得られる。このようにして、共通仮定存在
領域が求められれば、入力物体はこれに内接する形状と
なつている。つまり共通仮定存在領域は入力物体の包絡
面の集合であり、これを第1次の入力物体の概略形状と
する。これが、物体の位置及び/または形状に関する幾
何学的な拘束条件となる。第9図はこの形状を図示しな
い表示手段により立体的に表示した図で、錐体相貫法に
よる形状認識で求めた結果を表示したものである。
は共通仮定存在領域を説明する図であり、共通仮定存在
領域とは各投影中心に対応した仮定存在領域の論理積部
分で、同図ではハツチングで示す領域である。第8図は
ボクセル空間内で求めた共通仮定存在領域の一断面(XZ
方向)を示す図である。仮定存在領域同士の論理積は、
各ボクセル毎の論理演算で算出できる。即ち、すべての
投影方向に共通なボクセルのみを残すことで、第8図の
ように形状が得られる。このようにして、共通仮定存在
領域が求められれば、入力物体はこれに内接する形状と
なつている。つまり共通仮定存在領域は入力物体の包絡
面の集合であり、これを第1次の入力物体の概略形状と
する。これが、物体の位置及び/または形状に関する幾
何学的な拘束条件となる。第9図はこの形状を図示しな
い表示手段により立体的に表示した図で、錐体相貫法に
よる形状認識で求めた結果を表示したものである。
ステツプ106以降の処理は、求められた概略形状を両眼
立体視法により、修正するためのものである。両眼立体
視では第4図でのカメラ1〜8からの画像1と5,2と6,3
と7,4と8の視点の異なる2枚の2次元画像の組合せで
処理を行う。第10図は両眼立体視法による形状入力の概
略を説明する図で、左右の2枚の2次元画像から入力物
体までの奥行きを求めることを示している。例えば第4
図の画像1は左画像に、画像5は右画像に対応してい
る。両眼立体視法の基本は、左右画像の対応点から三角
測量の原理で物体までの奥行きを求めることである。
立体視法により、修正するためのものである。両眼立体
視では第4図でのカメラ1〜8からの画像1と5,2と6,3
と7,4と8の視点の異なる2枚の2次元画像の組合せで
処理を行う。第10図は両眼立体視法による形状入力の概
略を説明する図で、左右の2枚の2次元画像から入力物
体までの奥行きを求めることを示している。例えば第4
図の画像1は左画像に、画像5は右画像に対応してい
る。両眼立体視法の基本は、左右画像の対応点から三角
測量の原理で物体までの奥行きを求めることである。
ここで、第3図のカメラ1とカメラ5のように、2台の
カメラが同一方向を向いて水平に置かれている場合につ
いて、画像中の対応点を求める方法を説明する。いま第
10図の入力物体上の表面点Pが、左画像上の点Lの位置
にあるものとする。このとき右画像で点Lに対応する点
Rを決定することができれば、直線▲▼と▲▼
は既知であり、点Pまでの奥行き距離を、三角測量によ
り算出することができる。ところで第3図のように、カ
メラ2台が所定距離の間隔で水平に置かれている場合で
は、幾何学的な関係から、点L,P,Rは同一平面上にあ
り、点Lの対応点Rは画像面上の同じ高さ(=h)の直
線上のどこかに必ず存在することがわかる。この直線を
一般に、エピポーラ・ラインと呼ぶ。そして右画像上の
点に対応する左画像上の点についても、全く同様の関係
がある。したがつて、左右画像間の対応関係の問題は、
一次元のベクトルである左右のエピポーラ・ラインのマ
ツチング問題に帰着させることができる。本実施例は、
左右のエピポーラ・ライン上の画素の明るさ値に着目し
て、動的計画法により対応点を探索する。
カメラが同一方向を向いて水平に置かれている場合につ
いて、画像中の対応点を求める方法を説明する。いま第
10図の入力物体上の表面点Pが、左画像上の点Lの位置
にあるものとする。このとき右画像で点Lに対応する点
Rを決定することができれば、直線▲▼と▲▼
は既知であり、点Pまでの奥行き距離を、三角測量によ
り算出することができる。ところで第3図のように、カ
メラ2台が所定距離の間隔で水平に置かれている場合で
は、幾何学的な関係から、点L,P,Rは同一平面上にあ
り、点Lの対応点Rは画像面上の同じ高さ(=h)の直
線上のどこかに必ず存在することがわかる。この直線を
一般に、エピポーラ・ラインと呼ぶ。そして右画像上の
点に対応する左画像上の点についても、全く同様の関係
がある。したがつて、左右画像間の対応関係の問題は、
一次元のベクトルである左右のエピポーラ・ラインのマ
ツチング問題に帰着させることができる。本実施例は、
左右のエピポーラ・ライン上の画素の明るさ値に着目し
て、動的計画法により対応点を探索する。
第11図はエピポーラ・ライン上の画素の明るさの値に着
目して、左右のエピポーラ・ラインをマツチングさせる
方法を説明する図である。第11図上側の左エピポーラ・
ライン上の明るさ分布を示すグラフは、第10図の左画像
のものと同一であり、第11図右下側の明るさ分布のグラ
フは第10図の右画像のものと同一である。この明るさ分
布では、視点に対して最も近い部分が最も明るくなると
いうことを仮定している。また、ステツプ103と同様に
して、しきい値処理により、1つのライン上を背景像と
物体像の領域に分割を行つている。そして、左右のエピ
ポーラ・ラインのマツチングは対応探索マツプ上で始点
Sと終点Eを結ぶ最小コストパスを選ぶことにより行わ
れる。コスト計算には左右画素間の明るさの差を用い
る。すべてのコストの合計が最小であるものが最小コス
トパスである。対応探索マツプは左右の画素列の組み合
せ法を示すもので、左上の点Sがパスの始点を、右下の
点Eが終点を示す。この両者間を結ぶパスにより、左右
の画素毎の対応関係が決定される。詳細は後のステツプ
で述べるが、マツプ上を斜めに移動するパスは、画素の
マツチングがとれた部分を示しており、垂直,水平に移
動するパスはマツチングできなかつた部分を示すもので
ある。例えば、左エピポーラ・ライン上の区間Aに含ま
れる画素の1つ1つは、右ライン上の区間Bの内部の画
素と1対1に対応している。このようにマツチングがと
れた画素については、両者のライン上の実空間での位置
を基にして、入力物体までの奥行きを計算することがで
きる。
目して、左右のエピポーラ・ラインをマツチングさせる
方法を説明する図である。第11図上側の左エピポーラ・
ライン上の明るさ分布を示すグラフは、第10図の左画像
のものと同一であり、第11図右下側の明るさ分布のグラ
フは第10図の右画像のものと同一である。この明るさ分
布では、視点に対して最も近い部分が最も明るくなると
いうことを仮定している。また、ステツプ103と同様に
して、しきい値処理により、1つのライン上を背景像と
物体像の領域に分割を行つている。そして、左右のエピ
ポーラ・ラインのマツチングは対応探索マツプ上で始点
Sと終点Eを結ぶ最小コストパスを選ぶことにより行わ
れる。コスト計算には左右画素間の明るさの差を用い
る。すべてのコストの合計が最小であるものが最小コス
トパスである。対応探索マツプは左右の画素列の組み合
せ法を示すもので、左上の点Sがパスの始点を、右下の
点Eが終点を示す。この両者間を結ぶパスにより、左右
の画素毎の対応関係が決定される。詳細は後のステツプ
で述べるが、マツプ上を斜めに移動するパスは、画素の
マツチングがとれた部分を示しており、垂直,水平に移
動するパスはマツチングできなかつた部分を示すもので
ある。例えば、左エピポーラ・ライン上の区間Aに含ま
れる画素の1つ1つは、右ライン上の区間Bの内部の画
素と1対1に対応している。このようにマツチングがと
れた画素については、両者のライン上の実空間での位置
を基にして、入力物体までの奥行きを計算することがで
きる。
ステツプ107は、以降の処理をエピポーラ・ライン毎に
くりかえして行い、画像をすべて走査して入力物体の3
次元座標の情報を得ることを示している。
くりかえして行い、画像をすべて走査して入力物体の3
次元座標の情報を得ることを示している。
ステツプ108では、奥行き計算を行う。この部分の詳細
は第2図のステツプ201以降に示す。
は第2図のステツプ201以降に示す。
ステツプ201で、まず全対応探索マツプを作成する。こ
れは第11図に示すように、左右のエピポーラ・ライン上
の全画素の対応関係を表すものである。この処理は、計
算機上では、マツプ内のパスが左右画素のどの組み合わ
せを表わすかを、定義することである。いま、左ライン
の画素数がm,右がnであるとすると、全対応探索マツプ
の節点数は(m+1)・(n+1)個となる。ここで接
点を(i,j)と表わすことにすると、(i,j)と(i+1,
j+1)を結ぶような斜めのパスは、左ラインのi+1
番目の画素と右ラインのj+1番目の画素がマツチング
していることを表現している。
れは第11図に示すように、左右のエピポーラ・ライン上
の全画素の対応関係を表すものである。この処理は、計
算機上では、マツプ内のパスが左右画素のどの組み合わ
せを表わすかを、定義することである。いま、左ライン
の画素数がm,右がnであるとすると、全対応探索マツプ
の節点数は(m+1)・(n+1)個となる。ここで接
点を(i,j)と表わすことにすると、(i,j)と(i+1,
j+1)を結ぶような斜めのパスは、左ラインのi+1
番目の画素と右ラインのj+1番目の画素がマツチング
していることを表現している。
ステツプ202は、全対応探索マツプの中から部分対応探
索マツプを切り出す操作である。部分対応探索マツプと
は、全対応探索マツプのうちで左右ラインの物体像部分
に対応した領域である。第11図ではa−b−d−cで囲
まれた領域がこれに相当する。以降の奥行き計算は、こ
の領域の内部のパスだけに限定する。
索マツプを切り出す操作である。部分対応探索マツプと
は、全対応探索マツプのうちで左右ラインの物体像部分
に対応した領域である。第11図ではa−b−d−cで囲
まれた領域がこれに相当する。以降の奥行き計算は、こ
の領域の内部のパスだけに限定する。
第12図(a),(b),(c)は部分対応探索マツプ内
の節点における処理の様子を示す図、全対応探索マツプ
の一部分である。L5からL8は左ライン上の5番目から8
番目までの画素で、例えば同図のような明るさ分布を持
つている。また、R3からR6は同様の右ライン上の画素で
ある。そしてS1からS25は節点番号であり、D0からD8は
節点の段数を示す。
の節点における処理の様子を示す図、全対応探索マツプ
の一部分である。L5からL8は左ライン上の5番目から8
番目までの画素で、例えば同図のような明るさ分布を持
つている。また、R3からR6は同様の右ライン上の画素で
ある。そしてS1からS25は節点番号であり、D0からD8は
節点の段数を示す。
ステツプ203では、最小到達コストマツプを作成する。
これは第12図に示すように、部分対応探索マツプの節点
S1から節点S25に対応したもので、左ラインの物体像の
画素数をm′、右ラインのものをn′とすると、m′+
1列×n′+1行からなる2次元配列となる。第12図は
m′=4,n′=4の場合である。この各配列要素には、
後のステツプで、当該節点へ到る最小のコストを算出
し、ここへ記憶する。
これは第12図に示すように、部分対応探索マツプの節点
S1から節点S25に対応したもので、左ラインの物体像の
画素数をm′、右ラインのものをn′とすると、m′+
1列×n′+1行からなる2次元配列となる。第12図は
m′=4,n′=4の場合である。この各配列要素には、
後のステツプで、当該節点へ到る最小のコストを算出
し、ここへ記憶する。
ステツプ204は、以降のステツプ205から209までを、部
分対応探索マツプ内の全節点について処理することを示
している。
分対応探索マツプ内の全節点について処理することを示
している。
ステツプ205は、節点に対して節点番号を割り当てる操
作である。部分対応探索マツプ内の第i′列・第j′行
の節点に、j′×(l+1)+i′+1の節点番号を割
当てる。第12図においては、S1からS25が節点番号であ
る。
作である。部分対応探索マツプ内の第i′列・第j′行
の節点に、j′×(l+1)+i′+1の節点番号を割
当てる。第12図においては、S1からS25が節点番号であ
る。
第13図は視点と画像面上の画素を結ぶ直線と、その交点
について説明する図である。いま左右の画像面上の画素
は、各々11画素であるとする。直線l1からl11は左画像
面上の画素と左視点とを結んでできる直線、即ち視線で
あり、直線r1からr11は右についての同様な直線であ
る。このうちで物体像に対応する直線は、l5からl8まで
と、r3からr6までである。ところで、両眼立体視におい
ては精度は両眼の視差に支配されるという性質がある。
左視点と右視点間の距離が視差であり、これが大きくな
ると交点の前後間隔が狭いため、精度を向上させること
ができる。
について説明する図である。いま左右の画像面上の画素
は、各々11画素であるとする。直線l1からl11は左画像
面上の画素と左視点とを結んでできる直線、即ち視線で
あり、直線r1からr11は右についての同様な直線であ
る。このうちで物体像に対応する直線は、l5からl8まで
と、r3からr6までである。ところで、両眼立体視におい
ては精度は両眼の視差に支配されるという性質がある。
左視点と右視点間の距離が視差であり、これが大きくな
ると交点の前後間隔が狭いため、精度を向上させること
ができる。
ステツプ206で、パスの交点計算を行う。例えば、第12
図(a)におけるパスS7→S13は、L6とR4がマツチング
していることを示す。そして実際の物体位置は第13図に
おけるl6とr4の交点位置である。即ち、認識すべき物体
の外形形状はこれらの交点の集合として求めることがで
きる。このステツプでは、第13図の●印以外の交点につ
いて位置計算を行う。●印交点は左右画素の少なくとも
一方が背景像であり、入力物体の位置には関係がないも
のである。視点位置および画素の位置は既知であり、交
点位置は2直線の交点として数値的に求めることができ
る。
図(a)におけるパスS7→S13は、L6とR4がマツチング
していることを示す。そして実際の物体位置は第13図に
おけるl6とr4の交点位置である。即ち、認識すべき物体
の外形形状はこれらの交点の集合として求めることがで
きる。このステツプでは、第13図の●印以外の交点につ
いて位置計算を行う。●印交点は左右画素の少なくとも
一方が背景像であり、入力物体の位置には関係がないも
のである。視点位置および画素の位置は既知であり、交
点位置は2直線の交点として数値的に求めることができ
る。
ステツプ207は、ペナルテイパスの設定である。第13図
において、交点の組み合せは●印以外に◎印と○印のも
のがある。○印のものは左右の画素が共に物体像である
交点を意味している。◎印のものは、そのうちで更に幾
何学的な拘束条件である共通仮定存在領域の内部の交点
である。共通仮定存在領域は、第8図のようにボクセル
空間内の要素の集合として求められている。したがつて
この情報により求めた交点が、その内側であるかの判定
を行うことができる。入力物体は常に内側に存在してい
るため、判定の結果が外側であつた場合には、該当する
パスにペナルテイーを科する。第12図においては、○印
を付したパスがペナルテイーパスである。このステツプ
では、当該節点を始点とするパスにペナルテイーパスが
含まれるか否かの判定を行い、ペナルテイーパスがあれ
ば当該接点の最小到達コストマツプにペナルテイー値を
代入する。
において、交点の組み合せは●印以外に◎印と○印のも
のがある。○印のものは左右の画素が共に物体像である
交点を意味している。◎印のものは、そのうちで更に幾
何学的な拘束条件である共通仮定存在領域の内部の交点
である。共通仮定存在領域は、第8図のようにボクセル
空間内の要素の集合として求められている。したがつて
この情報により求めた交点が、その内側であるかの判定
を行うことができる。入力物体は常に内側に存在してい
るため、判定の結果が外側であつた場合には、該当する
パスにペナルテイーを科する。第12図においては、○印
を付したパスがペナルテイーパスである。このステツプ
では、当該節点を始点とするパスにペナルテイーパスが
含まれるか否かの判定を行い、ペナルテイーパスがあれ
ば当該接点の最小到達コストマツプにペナルテイー値を
代入する。
ペナルテイー値は十分に大きな値の定数値である。例え
ば画素の明るさレベルが256レベルであるとすれば、256
以上の値をペナルテイー値とすればよい。
ば画素の明るさレベルが256レベルであるとすれば、256
以上の値をペナルテイー値とすればよい。
また第12図ではペナルテイーを科さない節点はS1,S7,S1
3,S19,S25のみであり、これだけで最小コストパスが一
意に定まつてしまう。しかし実際の場合ではより多くの
画素数であるため、最小コストパスの候補は対角線付近
に複数個存在する。
3,S19,S25のみであり、これだけで最小コストパスが一
意に定まつてしまう。しかし実際の場合ではより多くの
画素数であるため、最小コストパスの候補は対角線付近
に複数個存在する。
ステツプ208では、節点の段数の割当てを行う。これは
動的計画法により、左右ラインのマツチングをとるため
に必要な処理である。例えば、第12図(a)の例では第
D0段に属する節点はS1であり、第D1段にはS2およびS6が
属する。即ち、部分対応探索マツプ上での斜めに並ぶ一
連の節点を共通の段にあるとするのである。
動的計画法により、左右ラインのマツチングをとるため
に必要な処理である。例えば、第12図(a)の例では第
D0段に属する節点はS1であり、第D1段にはS2およびS6が
属する。即ち、部分対応探索マツプ上での斜めに並ぶ一
連の節点を共通の段にあるとするのである。
ここで動的計画法により最小コストパスを求める方法に
ついて説明する。始点をSとし、第k段の(i′,j′)
の位置にある節点に到達するための最小コストをG
k(i′,j′)と記すことにすると、最小コストパスで
終点に到るための漸化式は、 となる。ただし、左ライン上の物体像の画素数をm′,
右のものをn′として、Sの座標値は(0,0)Eの座標
値は(m′,n′)である。ここでd1は垂直・水平方向の
移動するパスのコストで、すべての左右画素の明るさの
差の平均を計算して、一定値として与えられる。d2は次
式により計算する。
ついて説明する。始点をSとし、第k段の(i′,j′)
の位置にある節点に到達するための最小コストをG
k(i′,j′)と記すことにすると、最小コストパスで
終点に到るための漸化式は、 となる。ただし、左ライン上の物体像の画素数をm′,
右のものをn′として、Sの座標値は(0,0)Eの座標
値は(m′,n′)である。ここでd1は垂直・水平方向の
移動するパスのコストで、すべての左右画素の明るさの
差の平均を計算して、一定値として与えられる。d2は次
式により計算する。
d2(i′,j′)=|Il(i′)−Ir(j′)|。ここ
で、Il(i′)は左ライン上のi′番めの画素の明るさ
を、Ir(j′)は右ライン上のj′番めの画素の明るさ
を示している。この漸化式による計算をSからEまで繰
り返して、最小コストパスを求める。
で、Il(i′)は左ライン上のi′番めの画素の明るさ
を、Ir(j′)は右ライン上のj′番めの画素の明るさ
を示している。この漸化式による計算をSからEまで繰
り返して、最小コストパスを求める。
ステツプ209は、節点のコスト計算の順序を設定するも
のである。段数の小さい方から計算する必要があり、第
12図の場合にはD0→D1→D2→D3→D4→D5→D6→D7→D8の
順に計算を進めるように設定する。
のである。段数の小さい方から計算する必要があり、第
12図の場合にはD0→D1→D2→D3→D4→D5→D6→D7→D8の
順に計算を進めるように設定する。
ステツプ210は、第D0段から第D8段までの各段毎に以下
の処理をくり返すことを示している。
の処理をくり返すことを示している。
ステツプ211は、同一段の節点について、節点番号の小
さい方の節点から、以下の処理をくり返すことを示して
いる。例えば、第D4段ではS5→S9→S13→S17→S21の順
にコスト計算を行う。
さい方の節点から、以下の処理をくり返すことを示して
いる。例えば、第D4段ではS5→S9→S13→S17→S21の順
にコスト計算を行う。
ステツプ212は、最小到達コストの算出であり、前述の
漸次式の計算を行う。例えばS13に到達するためには、S
8→S13,S7→S13,S12→S13の3つのパスがあり、この中
で最小コストで達成できるものを求めるのである。い
ま、S7=(1,1)、S8=(2,1),S12=(1,2),S13=
(2,2)であるので、 となる。即ちこの3つのパスの中から最小のものを選択
することになる。
漸次式の計算を行う。例えばS13に到達するためには、S
8→S13,S7→S13,S12→S13の3つのパスがあり、この中
で最小コストで達成できるものを求めるのである。い
ま、S7=(1,1)、S8=(2,1),S12=(1,2),S13=
(2,2)であるので、 となる。即ちこの3つのパスの中から最小のものを選択
することになる。
ステツプ213は、ステツプ212で求めた最小到達コストを
マツプへ記憶させる処理である。例えばGD4(2,2)の値
はマツプ内のS13の位置に記憶させる。
マツプへ記憶させる処理である。例えばGD4(2,2)の値
はマツプ内のS13の位置に記憶させる。
ステツプ214では、各節点に至る最小コストパスの始点
と終点の節点番号を接続リストへ記憶する。接続リスト
の構造は第12図に示すものである。
と終点の節点番号を接続リストへ記憶する。接続リスト
の構造は第12図に示すものである。
ステツプ215は、作成した接続リストを終点側から逆探
索する処理である。例えば、終点S25の始点はS19であ
り、S19の始点はS13であるということを逆探索によつて
求める。これを始点S1に至るまでくり返す。即ち接続リ
ストの情報から、ある節点に到達するには、他のどの接
点を始点とすれば最もコストが小さいかということがわ
かるのである。よつて、逆探索で得られたパスが、始点
と終点を結ぶ最小コストパスとなる。
索する処理である。例えば、終点S25の始点はS19であ
り、S19の始点はS13であるということを逆探索によつて
求める。これを始点S1に至るまでくり返す。即ち接続リ
ストの情報から、ある節点に到達するには、他のどの接
点を始点とすれば最もコストが小さいかということがわ
かるのである。よつて、逆探索で得られたパスが、始点
と終点を結ぶ最小コストパスとなる。
ステツプ216では、決定された左右画素のマツチング情
報から、物体までの奥行きを再び算出する。これはステ
ツプ206の場合と同様で、2つの直線の交点を求める計
算である。なお、この交点計算は最小コストパスを構成
するパスについてのみ行う。
報から、物体までの奥行きを再び算出する。これはステ
ツプ206の場合と同様で、2つの直線の交点を求める計
算である。なお、この交点計算は最小コストパスを構成
するパスについてのみ行う。
全対応探索マツプから最小コストパスを求めるまでの処
理を、第14図により再び説明する。まず第13図で示した
ように左エピポーラ・ライン上では画素L5〜L8が物体像
であり、右ライン上では画素R3〜R6である。図中で●印
を付したパスは、少なくとも一方が背景像であることを
示している。これらのパスは、認識すべき物体以外の背
景部分についての奥行き情報を意味している。従つて左
右ラインのマツチング計算からは取り除く。次に残つた
部分について、マツチングのためコスト計算を行う。そ
して、各パスが意味する交点の組み合せについて、順次
交点位置を計算する。これら交点のうちで、更に共通仮
定存在領域の内側か否かを判定する。図中では内側のも
のを◎印で示し、外側であつたものを○印で示す。左右
共に物体像でありながら、交点が共通仮定存在領域の外
側となるパスはペナルテイーパスとする。動的計画法に
よりコスト計算を行うと最小コストパスは、◎印を付し
たパスの中から選択することになる。このようにして、
本実施例では2段階で、最小コストパスを選ぶ範囲を幾
何学的な拘束条件によつて狭く限定している。従来技術
では、このように選択選択を限定することをしていなか
つたため、精度を上げるために視差を大きくすると、誤
まつたマツチングを行う恐れがあつた。視差が大きい場
合には、真の最小コストパスは全対応探索マツプの対角
線から大きく離れた領域を通ることになる。即ちマツチ
ングのとれない画素数が増加し、このコストの設定値に
より、誤まつたマツチングとなるケースがあり、精度を
低下させる原因となつていた。
理を、第14図により再び説明する。まず第13図で示した
ように左エピポーラ・ライン上では画素L5〜L8が物体像
であり、右ライン上では画素R3〜R6である。図中で●印
を付したパスは、少なくとも一方が背景像であることを
示している。これらのパスは、認識すべき物体以外の背
景部分についての奥行き情報を意味している。従つて左
右ラインのマツチング計算からは取り除く。次に残つた
部分について、マツチングのためコスト計算を行う。そ
して、各パスが意味する交点の組み合せについて、順次
交点位置を計算する。これら交点のうちで、更に共通仮
定存在領域の内側か否かを判定する。図中では内側のも
のを◎印で示し、外側であつたものを○印で示す。左右
共に物体像でありながら、交点が共通仮定存在領域の外
側となるパスはペナルテイーパスとする。動的計画法に
よりコスト計算を行うと最小コストパスは、◎印を付し
たパスの中から選択することになる。このようにして、
本実施例では2段階で、最小コストパスを選ぶ範囲を幾
何学的な拘束条件によつて狭く限定している。従来技術
では、このように選択選択を限定することをしていなか
つたため、精度を上げるために視差を大きくすると、誤
まつたマツチングを行う恐れがあつた。視差が大きい場
合には、真の最小コストパスは全対応探索マツプの対角
線から大きく離れた領域を通ることになる。即ちマツチ
ングのとれない画素数が増加し、このコストの設定値に
より、誤まつたマツチングとなるケースがあり、精度を
低下させる原因となつていた。
ここで第1図のフローチヤートに戻る。次のステツプ10
9では、両眼立体視により得られた情報から共通仮定存
在領域を修正する。錐体相貫法により得られる形状の断
面は、第8図のようなものである。これに対して、修正
を加えた後の断面は第15図のようになる。ボクセルによ
る三次元モデルとして図示しない表示手段により表示し
たものが第16図である。
9では、両眼立体視により得られた情報から共通仮定存
在領域を修正する。錐体相貫法により得られる形状の断
面は、第8図のようなものである。これに対して、修正
を加えた後の断面は第15図のようになる。ボクセルによ
る三次元モデルとして図示しない表示手段により表示し
たものが第16図である。
第16図に示すような形状が、得られる最終形状であり、
この情報が計算機内に入力,管理,加工される。
この情報が計算機内に入力,管理,加工される。
本実施例によれば、物体の概略形状は錐体相貫法により
認識されている。この方式は画像情報の内で、雑音の影
響にも強い輪郭線情報を用いているので安定して形状を
得ることができる。ただし得られる形状は物体の包絡面
の集合であり、局所的な凹部については入力できない。
そこで、本実施例では両眼立体視法による形状認識を行
つて、前段階までで認識できなかつた部分の修正を行つ
ている。このとき、ボクセル空間内に得られた共通仮定
存在領域を左右画像のマツチングのための幾何学的拘束
条件として利用している。この条件により、最小コスト
パスが通る範囲を狭い範囲に限定させることができ、形
状認識の精度を一段と向上させることができる。
認識されている。この方式は画像情報の内で、雑音の影
響にも強い輪郭線情報を用いているので安定して形状を
得ることができる。ただし得られる形状は物体の包絡面
の集合であり、局所的な凹部については入力できない。
そこで、本実施例では両眼立体視法による形状認識を行
つて、前段階までで認識できなかつた部分の修正を行つ
ている。このとき、ボクセル空間内に得られた共通仮定
存在領域を左右画像のマツチングのための幾何学的拘束
条件として利用している。この条件により、最小コスト
パスが通る範囲を狭い範囲に限定させることができ、形
状認識の精度を一段と向上させることができる。
本実施例によれば、錐体相貫法により得られた物体の包
絡面集合に対して、両眼立体視法により修正を行つて最
終形状を得ているので、従来技術では認識できなかつた
局所的な凹部も認識でき、全体的な形状認識の精度が向
上し、この認識データを表示,加工,管理することによ
りコンピユータ・グラフイツクシステムに有効に利用で
きる。
絡面集合に対して、両眼立体視法により修正を行つて最
終形状を得ているので、従来技術では認識できなかつた
局所的な凹部も認識でき、全体的な形状認識の精度が向
上し、この認識データを表示,加工,管理することによ
りコンピユータ・グラフイツクシステムに有効に利用で
きる。
また従来の両眼立体視法では、十分な精度を得るため
に、視差を拡大させると対応付けが困難になるという問
題点があつたが、本実施例では包絡面集合の情報から生
成される幾何学的拘束条件を利用して、対応付け探索の
範囲を狭く限定しており、誤まつた対応付けを排除する
ことができる。よつて従来のように両眼立体視法を単独
で用いる場合との比較においても精度が向上する。
に、視差を拡大させると対応付けが困難になるという問
題点があつたが、本実施例では包絡面集合の情報から生
成される幾何学的拘束条件を利用して、対応付け探索の
範囲を狭く限定しており、誤まつた対応付けを排除する
ことができる。よつて従来のように両眼立体視法を単独
で用いる場合との比較においても精度が向上する。
本発明によれば、局所的凹部の認識を可能とすると共
に、全体形状の認識の精度を向上させることができる。
に、全体形状の認識の精度を向上させることができる。
第1図は本発明の一実施例のフローチヤート、第2図は
第1図の一部を詳細化したフローチヤート、第3図はカ
メラと入力物体の位置関係の説明図、第4図はカメラに
より得られる画像の説明図、第5図は仮定存在領域の説
明図、第6図はボクセル空間での仮定存在領域の説明
図、第7図は共通仮定存在領域の説明図、第8図はボク
セル空間での共通仮定存在領域の説明図、第9図はボク
セルによる三次元モデルの説明図、第10図は両眼立体視
法の説明図、第11図は左右画像のマツチング方法の説明
図、第12図は部分対応探索マツプの説明図、第13図はパ
スが意味する交点の説明図、第14図は全対応探索マツプ
の説明図、第15図はボクセル空間での修正後の共通仮定
存在領域の説明図、第16図は最終的に得られるボクセル
による三次元モデルの説明図である。 1,2,3,4,5,6,7,8……カメラ、9……入力物体。
第1図の一部を詳細化したフローチヤート、第3図はカ
メラと入力物体の位置関係の説明図、第4図はカメラに
より得られる画像の説明図、第5図は仮定存在領域の説
明図、第6図はボクセル空間での仮定存在領域の説明
図、第7図は共通仮定存在領域の説明図、第8図はボク
セル空間での共通仮定存在領域の説明図、第9図はボク
セルによる三次元モデルの説明図、第10図は両眼立体視
法の説明図、第11図は左右画像のマツチング方法の説明
図、第12図は部分対応探索マツプの説明図、第13図はパ
スが意味する交点の説明図、第14図は全対応探索マツプ
の説明図、第15図はボクセル空間での修正後の共通仮定
存在領域の説明図、第16図は最終的に得られるボクセル
による三次元モデルの説明図である。 1,2,3,4,5,6,7,8……カメラ、9……入力物体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浜田 亘曼 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 谷中 雅雄 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (56)参考文献 特開 昭60−217470(JP,A) 情報処理学会研究報告、85[26](CV −37)P.37−2−1−37−2−6
Claims (4)
- 【請求項1】認識する物体の概略形状を包絡面の集合と
して求め、左右のカメラ系により物体を撮影し、撮影画
像のうちで物体が射影されている領域を物体像とし、左
右画像の走査線上の物体像部分の画素の明るさ値を抽出
し、個々の物体像の画素について、左右別々に実空間上
の画素の位置と視点位置とを結ぶ直線を求め、左右の直
線の交点が包絡面集合の内部となる画素の組み合わせを
選択候補として算出し、この選択候補のうちで個々の左
右画素を対応させた場合に、明るさ値の差の合計が最小
であるような組み合わせを選択し、この組み合わせによ
る交点情報から包絡面集合による形状を修正し、これを
最終的な物体の立体形状とすることを特徴とする物体の
立体形状認識方法。 - 【請求項2】特許請求の範囲第1項に於いて、複数の視
点方向から物体をカメラ系で撮影し、各視点方向につい
て、物体像を底面にして視点を頂点とする錐体形状をし
た仮定存在領域を求め、この仮定存在領域のうちで、全
視点方向に共通な論理積部分の領域を共通仮定存在領域
として求め、この共通仮定存在領域を上記物体の包絡面
集合による概略形状とすることを特徴とする物体の立体
形状認識方法。 - 【請求項3】認識する物体の概略形状を包絡面の集合と
して求める手段、 少なくとも左右一対のカメラ系、 前記カメラ系により物体を撮影し、撮影画像のうちで物
体が射影されている領域を物体像とし、左右画像の走査
線上の物体像部分の画素の明るさ値を抽出する手段、 前記物体像の画素について、左右別々に実空間上の画素
の位置と視点位置とを結ぶ直線を求める手段、 左右の前記直線の交点が包絡面集合の内部となる画素の
組み合わせを選択候補として算出する手段、 前記選択候補のうちで個々の左右画素を対応させた場合
に、前記画素の明るさ値の差の合計が最小であるような
画素の組み合わせを選択する手段、 及び、 前記画素の組み合わせによる前記直線の交点情報から包
絡面集合による形状を修正し、これを最終的な物体の立
体形状と認識する手段 を備えたことを特徴とする物体の立体形状認識装置。 - 【請求項4】特許請求の範囲第3項に於いて、 前記認識する物体の概略形状を包絡面の集合として求め
る手段は、複数の視点方向から撮影された物体の画像に
基づいて、各視点方向について、物体像を底面にして視
点を頂点とする錐体形状をした仮定存在領域を求める手
段、および、 前記仮定存在領域のうちで、全視点方向に共通な論理積
部分の領域を共通仮定存在領域として求め、この共通仮
定存在領域を上記物体の包絡面集合による概略形状とす
る手段 とを備えたことを特徴とする物体の立体形状認識装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61125764A JPH07109626B2 (ja) | 1986-06-02 | 1986-06-02 | 物体の立体形状認識方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61125764A JPH07109626B2 (ja) | 1986-06-02 | 1986-06-02 | 物体の立体形状認識方法および装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62284479A JPS62284479A (ja) | 1987-12-10 |
JPH07109626B2 true JPH07109626B2 (ja) | 1995-11-22 |
Family
ID=14918244
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61125764A Expired - Lifetime JPH07109626B2 (ja) | 1986-06-02 | 1986-06-02 | 物体の立体形状認識方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07109626B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0528246A (ja) * | 1991-07-22 | 1993-02-05 | A T R Shichiyoukaku Kiko Kenkyusho:Kk | 3次元物体認識装置 |
JP4552485B2 (ja) * | 2004-03-31 | 2010-09-29 | ブラザー工業株式会社 | 画像入出力装置 |
JP4552484B2 (ja) * | 2004-03-31 | 2010-09-29 | ブラザー工業株式会社 | 画像入出力装置 |
WO2005096126A1 (ja) | 2004-03-31 | 2005-10-13 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | 画像入出力装置 |
JP4539203B2 (ja) * | 2004-07-15 | 2010-09-08 | ソニー株式会社 | 画像処理方法および画像処理装置 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60217470A (ja) * | 1984-04-13 | 1985-10-31 | Hitachi Ltd | 撮影対象画像からの立体形状推定方式 |
-
1986
- 1986-06-02 JP JP61125764A patent/JPH07109626B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
情報処理学会研究報告、85[26(CV−37)P.37−2−1−37−2−6 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62284479A (ja) | 1987-12-10 |
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