JPH07108497A - 圧電素子を用いた加工ガン及びその制御装置 - Google Patents

圧電素子を用いた加工ガン及びその制御装置

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JPH07108497A
JPH07108497A JP5254288A JP25428893A JPH07108497A JP H07108497 A JPH07108497 A JP H07108497A JP 5254288 A JP5254288 A JP 5254288A JP 25428893 A JP25428893 A JP 25428893A JP H07108497 A JPH07108497 A JP H07108497A
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piezoelectric element
pressurizing
gun
pressure
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JP5254288A
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Teruo Segawa
輝夫 瀬川
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型軽量でしかも精度の良い加工を行うこと
が可能な加工ガン及びその制御装置を提供すること。 【構成】 加圧ポンチ13をリニアアクチュエータ15
によって上下動させて被加工物をダイ11との間に挟
み、この状態で圧電素子加圧部16に内蔵されている圧
電素子に電圧を印加してロッド12を突出させ被加工物
に所定の加工を施す。圧電素子に印加する電圧は、予め
記憶されている加工条件に基づいてフィードバックしな
がらきめ細かに決定する。加工後には正常な加工が行わ
れたか否かの判断をする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば産業用ロボッ
トに取り付けられる加工ガン及びその制御装置に係るも
のであり、特に圧電素子の変形を利用して被加工物の加
工を行う加工ガンとその制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、たとえば自動車の車体に対して穴
明けやカシメ接合を行う場合、5Kg/cm2 程度の
圧縮空気から約3トンの推力を得ることができるエアハ
イドロシリンダを備えたガンによって車体の穴明けやナ
ットのカシメ等の作業を行っている。
【0003】このエアハイドロシリンダのストロークは
80mm程度であるが、上記のように非常に大きな推力を
生じさせるものであるから、エアハイドロシリンダは大
型となり、同時にガンも堅固な構造が必要とされること
となって、ガンの重量は非常に重くなる。
【0004】因みに、エアハイドロシリンダの重量は、
推力が3トン程度のクラスのもので30Kg程度であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のエ
アハイドロシリンダを用いた加工ガンにあっては、エア
ハイドロシリンダ自体の重量が重いことから、この加工
ガンを産業用ロボットに取り付ける場合には、比較的大
型のロボットが必要であるのに加え、その取り回しが比
較的困難であるという問題がある。
【0006】また、カシメ加工時にはその加工の反力が
加工ガン自体に加わることから、産業用ロボットのハン
ドにこの衝撃が伝わることとなって、このハンドの駆動
系の寿命、たとえば減速器の寿命に悪影響を及ぼすとい
う問題もある。
【0007】さらに、エアハイドロシリンダを用いた加
工の特質のため、加圧には若干のタイムラグが生じるこ
とから、たとえばナット付けのタクトタイムに2秒程度
を有し、生産効率の面からはあまり満足のいくものでな
く、その改善が要求されていたという背景もある。
【0008】本発明は、以上のような従来の問題を解消
するために成されたものであり、小型軽量でしかも精度
の良い加工を行うことが可能な加工ガン及びその制御装
置の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、略C字形状のガンアームの一端側に固定し
て取り付けられた加圧力受け部と、当該ガンアームの他
端側に取り付けられ、当該加圧力受け部に対して近接離
反自在に移動可能な加圧部と、当該加圧部を前記加圧力
受け部方向及び反加圧力受け部方向に移動させる加圧部
駆動手段と、前記加圧部内に前記加圧力受け部に対して
近接離反自在に設けられ、前記加圧部内に設けられてい
る圧電素子によって前記加圧力受け部方向及び反加圧力
受け部方向に駆動される加圧ロッドとから構成されるこ
とを特徴とする加工ガンである。また、以上のように構
成された加工ガンを制御する制御装置であって、前記加
圧ロッドの移動量を検出する移動量検出センサと、被加
工物に対して行う各種の加工条件を記憶する記憶手段
と、前記加圧ロッドが受ける加圧力を検出する加圧力検
出センサと、前記移動量検出センサによる検出値と当該
記憶手段に記憶されている加工条件並びに当該加圧力検
出センサの検出値に基づいて、前記圧電素子に最適電圧
を印加する圧電素子駆動手段とを有することを特徴とす
る圧電素子を用いた加工ガンの制御装置である。
【0010】さらに、以上のように構成された加工ガン
を制御する制御装置であって、被加工物の加工後、前記
加圧ロッドが被加工物から受ける反力を検出する反力検
出センサと、前記被加工物における加工後の反力の正常
範囲を記憶する記憶手段と、当該記憶手段に記憶されて
いる正常範囲に基づいて前記反力検出センサの検出値の
正常異常を判断する判断手段とを有することを特徴とす
る圧電素子を用いた加工ガンの制御装置である。
【0011】
【作用】このように構成した本発明の加工ガンは、次の
ように作用する。
【0012】加圧力受け部は、略U字形状のガンアーム
の一端側に固定して取り付けられている。また加圧部
は、当該ガンアームの他端側に取り付けられ、当該加圧
力受け部に対して近接離反自在に移動可能とされてい
る。したがって、加圧受け部と加圧部とは被加工物が介
在した状態で当接されることになる。
【0013】加圧部駆動手段は、当該加工部を前記加圧
力受け部方向及び反加圧力受け部方向に移動させる。こ
の移動は被加工物に負荷がかかっていない状態で比較的
高速で行うことができるようにしてあるから、タクトタ
イムの減少に寄与することになる。
【0014】そして、加圧ロッドは前記加圧部内に前記
加圧力受け部に対して近接離反自在に設けられており、
この加圧ロッドは前記加圧部内に設けられている圧電素
子によって前記加圧力受け部方向及び反加圧力受け部方
向に駆動される。したがって、加圧ロッドは圧電素子に
電圧が印加された時に加圧部の先端から突出することに
なる。
【0015】次に、以上のように構成された加工ガンは
その動作を制御装置によって制御されることになるが、
この制御装置は次のように作用する。
【0016】移動量検出センサは、前記加圧ロッドの移
動量を検出する。記憶手段には、被加工物に対して行う
各種の加工条件が記憶されている。加圧力検出センサ
は、前記加圧ロッドが受ける加圧力を検出する。圧電素
子駆動手段は、前記移動量検出センサによる検出値と当
該記憶手段に記憶されている加工条件並びに当該加圧力
検出センサの検出値に基づいて、前記圧電素子に最適電
圧を印加する。つまり、加圧ロッドがどの位置にあるか
を検出し、この検出された位置にある時にはどの程度の
加圧力が加圧ロッドにかかるべきかを演算して、その加
圧力が発生されるように圧電素子に電圧を印加する。
【0017】この制御は非常に高速でしかも高精度で行
うことができるので、加工のサイクルタイムの短縮化
と、加工精度の向上を図ることもできるようになる。
【0018】さらに、同様に構成された加工ガンは、加
工直後にその加工が正常に行われたか否かの判断をも行
うことができるようになっているが、これを行う制御装
置は次のように作用する。
【0019】反力検出センサは、被加工物の加工後、前
記加圧ロッドが被加工物から受ける反力を検出する。記
憶手段は、前記被加工物における加工後の反力の正常範
囲を記憶している。判断手段は、当該記憶手段に記憶さ
れている正常範囲に基づいて前記反力検出センサの検出
値の正常異常を判断する。
【0020】つまり、今行われた加工が正常であったの
か異常であったのかを加工直後に判断することができる
ことになる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は、本発明にかかる加工ガンを産業用ロボ
ットに取り付けた場合の概略の構成を示す図である。
【0022】加工ロボット1は、その動作がロボット制
御装置2によって制御されるようになっている。この加
工ロボット1は6軸型のものであり、その作業端には加
工ガン3が装着されている。第1軸は加工ロボット1の
全体をJ1方向に旋回させるものであり、第2軸は第1
軸を基準にして前記の作業端を上下方向,すなわちJ2
方向に移動させるものである。第3軸は第2軸を基準に
して同様に作業端を上下方向,すなわちJ3方向に移動
させるものである。第4軸は第3軸を基準にして作業端
を図示J4方向に旋回させるものである。第5軸は第4
軸を基準にして作業端を図示J5方向に移動させるもの
である。第6軸は第5軸を基準にして作業端を図示J6
方向に旋回させるものである。
【0023】この加工ロボット1の作業端に取り付けら
れている加工ガン3の詳細な構造は図2に示すようにな
っている。ここに例示されているガンはいわゆるCガン
と称されるタイプのものであって、C字形状のガンアー
ム10の一端側には、加圧力受け部としてのダイ11が
取り付けられている。一方、このガンアーム10の他端
側には加圧ロッド12が伸縮自在に内蔵された加圧部と
してのポンチ13がダイ11に対して近接離反自在に取
り付けられている。
【0024】このガンアーム10には基台14が堅固に
取り付けられ、この基台14には加圧部駆動手段として
機能するリニアアクチュエータ15及び圧電素子を内蔵
した圧電素子加圧部16とが取り付けられている。この
加工ガンは、被加工部材である車体のパネルをダイ11
と加圧ロッド12との間に介在させ、このパネルに対し
て「打ち抜き」と「ナットかしめ止め」とを同時に行う
ものであり、この作業を行う際には、まず、ポンチ13
がリニアアクチュエータ15によってダイ11方向に移
動し、図示されていないパネルをダイ11と加圧ロッド
12とである程度の圧力で挟み込み、次に、この状態で
ポンチ13の位置を拘束して圧電素子加圧部16を駆動
させる。つまり、圧電素子加圧部16に内蔵されている
圧電素子に電圧を印加して加圧ロッド12に3トン程度
の推力を与えて、挟持されているパネルに上記の加工を
施す。この作業が終了すると、作業を行う場合とは逆の
工程で加圧ロッド12及びポンチ13を後退させてパネ
ルをフリーの状態にする。リニアアクチュエータ15及
び圧電素子加圧部16の詳細な内部構造は図3に示して
ある。
【0025】本実施例のリニアアクチュエータ15には
リニアモータを応用したタイプのものを例示してある。
このリニアアクチュエータ15の可動部17はポンチ1
3と一体的に形成されているものであり、この可動部1
7の周囲にはこれを図面上上下方向に移動させるための
コイル18が配設されている。このコイル18は可動部
17の進行方向に順に例示されるようになっており、こ
のときに可動部17との間に生じる電磁力によってこの
可動部17を動かし、結果的にポンチ13をダイ11方
向あるいはその逆方向に動かすことになる。なお、この
加圧部駆動手段として機能する部分を、本発明ではリニ
アモータで構成したが、これ以外にも、一般的なモータ
とボールネジとを組合わせてポンチ13を直線的に駆動
するものや、ラックとピニオンを用いて同様に駆動する
ものなどを用いることができるのはもちろんである。
【0026】この可動部17の下側に位置して圧電素子
20を内蔵した圧電素子加圧部16が設けられている。
この圧電素子20は、円筒状のあるいは円柱状の筐体1
9に摺動可能に収納されているが、この筐体19も可動
部17と一体的に形成されているので、可動部17の移
動に伴って移動する。この筐体19の外周部には、筐体
19の外周部に設けられているロック機構22A,22
Bと係合する係合溝21A,21Bが設けられている。
これは、このロック機構及び係合溝がなければ、加工時
の圧電素子20の歪み力をリニアモータによって支える
必要があることとなって、現実的ではなくなるからであ
る。したがって、加工時にはリニアモータを駆動させて
筐体19をロック機構22A,22Bが係合溝21A,
21Bに係合する位置まで移動させ、ロック機構22
A,22Bのそれぞれを係合溝21A,21Bに係合さ
せ、筐体19の動きを完全に拘束することになる。
【0027】圧電素子20は、これに電圧が印加された
場合にその電圧の大きさに応じてロッド12を押しさげ
ることができるように伸縮自在に筐体19に収納されて
いる。加圧ロッド12と圧電素子20との間には、加圧
ロッド12の下降位置を検出するための移動量検出セン
サとしてのストローク検出センサ23と、加工中に圧電
素子20から加圧ロッド12に作用する加圧力を検出す
る一方、加工直後に加圧ロッド12を介して圧電素子2
0に作用する反力を検出する反力検出センサとしての圧
力センサ24が設けてある。なお、圧電素子20は約2
0cm程度の長さを有しており、印加する電圧によって
一概には言えないが、電圧印加時には約1〜2mm程度
伸びるようになっている。また、そのときに加圧ロッド
12に作用する力は約3トン程度となる。さらに、この
ときの作用力を検出する圧力センサ24としては、PV
DF(ポリフッ化ビニリデン)と称されているものを使
用するのが好ましい。このPVDFは歪みの発生に応じ
た電気抵抗の変化を呈する樹脂膜状のものである。
【0028】ロック機構22A,22Bの詳細な構成は
図4に示してある。この図は、ロック機構22A,22
Bによって、筐体19に形成された係合溝21A,21
Bを拘束した状態を示してある。ロック機構22A,2
2Bは、ソレノイドバルブ25A,25Bが作動したと
きに係合溝21A,21Bに係合する係合片26A,2
6Bが突出するようになっている。このソレノイドバル
ブ25A,25Bが作動していない場合には、戻りバネ
27A,27Bの作用によってこの係合片26A,26
Bは収容された状態となっている。
【0029】本発明の加工ガンは以上のように構成され
ているので、概略の動作は次のようになる。なお、この
概略の動作を模式的に示すと図5に示す通りである。
【0030】まず、パネルに所定の加工を行う場合に
は、リニアアクチュエータ15を駆動させて筐体19を
所定の位置まで進め、次に、ソレノイドバルブ25A,
25Bを作動させて係合溝21A,21Bに係合片26
A,26Bを係合させて筐体19の動きを完全にロック
させる。この状態で圧電素子20に所定の電圧を印加し
て、加圧ロッド12を押しさげる。この動作によってパ
ネルには、「打ち抜き」と「ナットかしめ止め」の作業
が同時に施されることになる。加工の終了後は、圧電素
子20への通電を停止させ、ソレノイドバルブ25A,
25Bへの通電を停止させ、筐体19をフリーにして、
リニアアクチュエータ15を駆動させて筐体19を原位
置に戻す。
【0031】なお、本発明のポンチ13,加圧ロッド1
2及びダイ11の詳細な構造は図6に示す通りである
が、この部分の構造は本願発明の要旨とは直接関係がな
いのでその詳細な説明は省略する。
【0032】図7は、本発明にかかる加工ガンの動作を
制御する制御装置の概略構成を示す図である。
【0033】この制御装置の制御の主体をなすCPU3
0には、ロッド12の下降位置を検出するストローク検
出センサ23、圧電素子20を介して検出される加圧ロ
ッド12からあるいは加圧ロッド12からの圧力を検出
する圧力センサ24からの検出信号がそれぞれ入力され
る。又、記憶手段として機能する加工データ記憶部31
には圧電素子20に印加すべき電圧とストローク検出セ
ンサ23の検出信号との関係が記憶されている。すなわ
ち、加圧ポンチ12がどの位置まで下降したら圧電素子
20にどの程度の電圧を印加すべきかが、加工対象の材
料毎に記憶されている。また、この加工データ記憶部3
1には、加工が正常に行われたかを判断するための加工
後の反力の正常範囲も記憶されている。
【0034】また、リニアアクチュエータ15の動作と
圧電素子20に印加する電圧の制御とは、ストローク検
出センサ23及び圧力センサ24からの検出信号、並び
に加工データ記憶部に記憶されている加工データに基づ
いてCPU30によって演算された結果に応じて行われ
る。また、ソレノイドバルブのオン,オフ制御もこのC
PU30の指令に基づいて行われる。
【0035】なお、上記のCPU30は、圧電素子駆動
手段及び判断手段としての両機能を備えている。
【0036】制御系の概略の構成は図7に示す通りであ
るが、この制御装置は図8に示すフローチャートのよう
に動作することになる。
【0037】まずCPU30は加工の開始指令を受け
て、リニアアクチュエータ15を作動させ、ポンチ13
をパネルを介してダイ11に当接されるまで進ませる
(S1,S2)。このような状態になったら、CPU3
0はソレノイドバルブ25A,25Bを作動させて筐体
19をロックする。つまり、ポンチ13の動作を拘束す
ることになる(S3)。次に、CPU30は加工データ
記憶部31に記憶されている加工データの内、これから
加工しようとしているパネルの材質や加工条件などに基
づいて最適の加工データをルックアップする(S4)。
【0038】CPU30は、この加工データに基づいて
圧電素子20に印加すべき最適の電圧を演算し、この電
圧を圧電素子20に印加してポンチ12に適当な推力を
与え、パネルに対して最適条件で打ち抜き加工を施す
(S5)。次に、CPU30は、前述のルックアップし
た加工データに基づいて引き続き行われる加工に対して
圧電素子20に印加すべき最適の電圧を演算し、この電
圧を圧電素子20に印加してポンチ12に適当な推力を
与え、パネルに対して最適条件でカシメ加工を施す(S
6)。なお、異常の加工が行われている最中には、CP
U30はストローク検出センサ23と圧力センサ24と
から常時,検出信号を入力し、この検出信号に基づいて
加工が正常に行われているかどうかが常に判断する。つ
まり、加工データに基づいて行っている加工が本当にそ
のデータ通りに行われているのかをフィードバックしつ
つ加工をしている。このフローチャートにおいてはS5
及びS6のステップで特にフィードバックを表すルーチ
ンを示してはいないが、これらのステップにおいては、
実際には上記のようなフィードバック制御が行われてい
る。
【0039】また、S6のステップにおいて加工が終了
した直後には、CPU30は圧力センサ24の検出信号
を入力し、この検出信号を加工データ記憶部31に記憶
されている加工が正常に行われたかを判断するための加
工後の反力の正常範囲と比較して、正常な加工が実際に
行われたか否かの判断も行っている。つまり、加工時に
は正常な加工が行われるようにフィードバック制御が行
われ、加工直後には行われた加工が本当に正常であるか
否かを検査していることになる。
【0040】以上のような加工が終了すると、CPU3
0は圧電素子20への通電を停止してポンチ12を戻
し、さらにソレノイドバルブ25A,25Bへの通電も
解除して加圧ポンチ13の拘束を解除する(S7,S
8)。次に、リニアアクチュエータ15を駆動させてポ
ンチ13を後退させる(S9)。
【0041】本発明の加工ガンとそのガンの制御装置を
用いて実際の加工を行った時に得られた加圧力と時間と
の関係を示したグラフを図9と図10に示す。
【0042】図9に示すものは、厚さ1.4mmのアル
ミ材のパネルを加工した場合に得られたデータである。
このグラフにおいてまず第1番目に加圧力が高くなって
いる部分は、パネルが加圧ポンチ13とダイ11によっ
て挟まれた状態であることを示している。次に一旦加圧
力が高まってから急激に加圧力が低下している部分は、
パネルの打ち抜きが行われた状態を示している。さらに
次に加圧力が高くなっている部分ではカシメの工程が行
われている状態を示している。
【0043】図10に示すものは、厚さ0.8mmの鋼
板のパネルを加工した場合に得られたデータである。こ
のデータにおいても、加圧力の変化している部分は図9
に示した状態あるいは工程と対応した関係となってい
る。
【0044】この図10を見れば明らかなように加工対
照のパネルの材質や厚さの相違などによって、それぞれ
の工程において最適な加圧力がおおよそ決まっているこ
とから、加工データ記憶部31にはこのようなデータを
材質や厚みごとに記憶させてある。また、加工後に得ら
れるパネルからの反力もそれぞれの材質や厚みごとに異
なっているので、それぞれの材質や厚みごとに正常範囲
を記憶させてある。
【0045】以上のようにロッド12の推力を圧電素子
20から得るようにしているので、ガンの小型軽量化が
図れることとなり、このガンを搭載するロボットも従来
に比較して小型のもので済むことになる。また、全て電
気によって制御することができるようになるので、従来
のようにロボットのアーム周辺に空圧制御用のホースの
引き回しなどが不要となって、ロボットの保守がしやす
くなる。さらに、圧電素子20のそれに印加する電圧の
大きさによってその歪み量をリアルタイムに制御するこ
とが可能となるので、非常に細かな制御を行うことがで
き、加工精度の向上を容易に達成することができるよう
になる。加えて、カシメ加工時にパネルに大きな力が加
えられることになるが、その際のロッドのストロークを
非常に小さくできるので、ロボットの部品に与える衝撃
力を抑えることが可能となる。
【0046】なお、以上の実施例においては、C型のガ
ンについて述べたが、この種のガンに限らず、たとえば
スタッドガンなどに本発明を適用することも可能であ
る。
【0047】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、加工
ガンを、略C字形状のガンアームの一端側に固定して取
り付けられた加圧力受け部と、当該ガンアームの他端側
に取り付けられ、当該加圧力受け部に対して近接離反自
在に移動可能な加圧部と、当該加圧部を前記加圧力受け
部方向及び反加圧力受け部方向に移動させる加圧部駆動
手段と、前記加圧部内に前記加圧力受け部に対して近接
離反自在に設けられ、前記加圧部内に設けられている圧
電素子によって前記加圧力受け部方向及び反加圧力受け
部方向に駆動される加圧ロッドとによって構成したの
で、加工ガンの小型軽量化が図れ、この加工ガンを搭載
するロボットも小型のもので良い。さらに、加圧ロッド
のストロークを非常に小さくできるので、ロボットの部
品に与える衝撃力を抑えることが可能となる。
【0048】また、上記の加工ガンを制御する制御装置
は、加圧ロッドの移動量を検出する移動量検出センサ
と、被加工物に対して行う各種の加工条件を記憶する記
憶手段と、前記加圧ロッドが受ける加圧力を検出する加
圧力検出センサと、前記移動量検出センサによる検出値
と当該記憶手段に記憶されている加工条件並びに当該加
圧力検出センサの検出値に基づいて、前記圧電素子に最
適電圧を印加する圧電素子駆動手段とを有しているの
で、加工条件に基づく圧電素子に印加する電圧の大きさ
によってその歪み量をリアルタイムに制御することが可
能となり、非常に細かな制御を行うことができ、加工精
度の向上を容易に達成することができるようになる。
【0049】さらに、上記の加工ガンを制御する制御装
置は、被加工物の加工後、前記加圧ロッドが被加工物か
ら受ける反力を検出する反力検出センサと、前記被加工
物における加工後の反力の正常範囲を記憶する記憶手段
と、当該記憶手段に記憶されている正常範囲に基づいて
前記反力検出センサの検出値の正常異常を判断する判断
手段とを有しているので、加工直後に正常の作業が行わ
れたか否かの判断を容易に行うことができ、加工品質の
向上を図ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる加工ガン及び制御装置を備え
た産業用ロボットの概略を示す図である。
【図2】 本発明にかかる加工ガンの概略構成図であ
る。
【図3】 図2に示した加工ガンの駆動系を示す詳細図
である。
【図4】 図3に示したロック機構の詳細図である。
【図5】 本発明にかかる加工ガンの動作樹序の概念を
示す図である。
【図6】 図2に示した加工ガンの加圧ポンチとダイと
の部分を示す詳細図である。
【図7】 本発明にかかる制御装置の概略構成を示すブ
ロック図である。
【図8】 図7に示した制御装置の動作を示すフローチ
ャートである。
【図9】 本発明の加工ガン及び制御装置でパネルの加
工をした際に得られたデータを示す図である。
【図10】 本発明の加工ガン及び制御装置でパネルの
加工をした際に得られたデータを示す図である。
【符号の説明】
10…ガンアーム、 11…ダ
イ、12…加圧ポンチ、 13…
ロッド、20…圧電素子、 2
3…ストローク検出センサ、24…圧力センサ、
30…CPU、31…加工データ記憶
部。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B26D 5/08 A B30B 1/42 9346−4E H01L 41/09

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略C字形状のガンアーム(10)の一端側に
    固定して取り付けられた加圧力受け部(11)と、 当該ガンアーム(10)の他端側に取り付けられ、当該加圧
    力受け部(11)に対して近接離反自在に移動可能な加圧部
    (13)と、 当該加圧部(13)を前記加圧力受け部方向及び反加圧力受
    け部方向に移動させる加圧部駆動手段(15)と、 前記加圧部(13)内に前記加圧力受け部(11)に対して近接
    離反自在に設けられ、前記加圧部(13)内に設けられてい
    る圧電素子(20)によって前記加圧力受け部方向及び反加
    圧力受け部方向に駆動される加圧ロッド(12)とから構成
    されることを特徴とする圧電素子を用いた加工ガン。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の加工ガンを制御する制御
    装置であって、 前記加圧ロッド(12)の移動量を検出する移動量検出セン
    サ(23)と、 被加工物に対して行う各種の加工条件を記憶する記憶手
    段(31)と、 前記加圧ロッド(12)が受ける加圧力を検出する加圧力検
    出センサ(24)と、 前記移動量検出センサ(23)による検出値と当該記憶手段
    (31)に記憶されている加工条件並びに当該加圧力検出セ
    ンサ(24)の検出値に基づいて、前記圧電素子(20)に最適
    電圧を印加する圧電素子駆動手段(30)とを有することを
    特徴とする圧電素子を用いた加工ガンの制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の加工ガンを制御する制御
    装置であって、 被加工物の加工後、前記加圧ロッド(12)が被加工物から
    受ける反力を検出する反力検出センサ(24)と、 前記被加工物における加工後の反力の正常範囲を記憶す
    る記憶手段(31)と、 当該記憶手段(31)に記憶されている正常範囲に基づいて
    前記反力検出センサ(24)の検出値の正常異常を判断する
    判断手段(30)とを有することを特徴とする圧電素子を用
    いた加工ガンの制御装置。
JP5254288A 1993-10-12 1993-10-12 圧電素子を用いた加工ガン及びその制御装置 Pending JPH07108497A (ja)

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