JPH0710584Y2 - 椅子における芯材の補強装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本案は樹脂成形品による椅子の芯材において、樹脂特有
の柔軟度を利用しつつ強度的にも非常に堅牢な芯材を得
るための芯材の補強装置に関するものである。

従来の技術及び考案が解決しようとする問題点 近年椅子の芯材は従来の合板に替えて樹脂成形品が多く
使用されているが、樹脂製の芯材は適度の柔軟性を有す
るために一面においては芯材として非常に優れたものを
持合せているが、反面使用中の重圧で必要以上に曲つた
り或いは破損したりする弱い面もあり、従来この解決策
は何等施されていない。

本案は前記従来品の欠点を排除し、樹脂の柔軟性を充分
に生かして、しかも強度的に非常に優れた樹脂成形品に
よる芯材を提供しようとするものである。

問題点を解決するための手段 本案は芯材の表面に別途補強材を添設することによつて
優れた芯材を得る点に特長を有し、樹脂成形品による座
部芯材及び背部芯材において、座部芯材は中央部表面の
横方向に複数個の補強部材を、又背部芯材は中央部表面
の縦方向に複数個の補強部材を夫々装着固定し、前記補
強部材はいずれも軟鋼、バネ鋼又は強化プラスチック等
の伸びの少ない材質をもつて製作した構成を要旨とする
ものである。

実施例 以下本案の詳細な図面に示す実施例について説明する
と、１は座部芯材、２は背部芯材であつて、この背部芯
材２は前記座部芯材と一体成形されたものではなく、下
部に設けた取付部2aが前記座部芯材１の後方立上部1aに
ビス等に固定されたものであり、しかもこの背部芯材２
は柔軟度を一層高めるために一部に横方向に走る複数個
のヒダ部2bを成形してある。３は座部芯材１の中央部に
設けた脚柱４を取付けるための膨出部であつて、この膨
出部３を跨ぐようにして２個の補強部材5,6を横方向に
走らせ、ビス等によつて座部芯材１に固定し、座部芯材
１の両側部が必要以上に下方に曲がるのを補強してい
る。７は背部芯材２の中央部に設けた２個の突起であつ
て、この突起７と前記座部芯材１の後方立上部1aに２個
の補強部材8,9をビス等によつて固定し、背部芯材１が
背面方向への必要以上の曲がりを制限している。

尚前記補強部材5,6,8,9はいずれも軟鋼、バネ鋼、強化
プラスチック等の伸びの少ない材質で作られる。

考案の作用、効果 而して樹脂成形品による芯材は着座時の重圧で座部にお
いては両側が下方に曲がり、背部においては背面方向に
曲がるようになるものであるが、本案は座部芯材１及び
背部芯材２に補強部材5,6,8,9を装着したもので、曲が
りの限度が制約され、しかも破損強度をも増加し得るも
のである。

本案は叙上の如く、樹脂成形品による座部芯材及び背部
芯材において、座部芯材は中央部表面の横方向に複数個
の補強部材を、又背部芯材は中央部表面の縦方向に複数
個の補強部材を夫々装着固定し、前記補強部材はいずれ
も軟鋼、バネ鋼又は強化プラスチック等の伸びの少ない
材質をもつて製作した構成に係り、樹脂成形品の柔軟度
を有効に生かし、しかも強度的にも非常に優れた芯材が
得られると共に構造簡単且つ組立も容易であつて、従来
品の欠点を一掃し得る有益な芯材を廉価に提供し得る利
点を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本案の実施例を示すもので、第１図は斜視図、第
２図は要部を示す縦断面図、第３図は座部芯材の断面図
である。 １…座部芯材、２…背部芯材、5,6,8,9…補強部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】樹脂成形品による座部芯材及び背部芯材に
   おいて、座部芯材は中央部表面の横方向に複数個の補強
   部材を、又背部芯材は中央部表面の縦方向に複数個の補
   強部材を夫々装着固定し、前記補強部材はいずれも軟
   鋼、バネ鋼又は強化プラスチック等の伸びの少ない材質
   をもつて製作したことを特徴とする椅子における芯材の
   補強装置。