JPH07105606B2 - 格納装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はコンピュータ・システム用の論理素子（例え
ば、カード又はブック）及び補助機器（例えば、ブロワ
・アセンブリ等）を収容し且つ支持するための格納装置
に係り、更に詳細に説明すれば、コンピュータ・システ
ム用の複数の論理素子及び補助機器を直接受け入れるた
めの、中央エレクトロニクス・コンプレックス（centra
l electronics complex、以下CECと称す）と呼ばれる格
納装置に係る。

〔従来の技術〕

一般に、コンピュータ用の論理素子及び他の部品を収容
するCECの構造は、二重壁構造、即ち「ケージ内ケー
ジ」（cage-within-a-cage）型の構造として記述するこ
とができる。格納装置それ自体が主要な構造用部材であ
って、この格納装置は、それとは独立に形成された論理
ケージ及び他の補助機器（例えば、ブロワ・アセブリ、
プレナム等）を収容する。

この種の構造体は、多数の問題を起こすか、少なくとも
これらの問題を解決するのに成功していない。第１に、
ケージ内ケージ型の構造を持つCECには、論理素子及び
他の補助機器用の取り付け点を設けたり、コンピュータ
・システムの残りの部分への機械的なインターフェイス
を設けねばならないから、かかるCECの構造は極端に複
雑となる。また、厳格な公差を守らねばならない上に、
別個に造られた多くの小物、取り付け上の注意事項、別
個の接合項目又は機能が必要となる。更に、論理ゲージ
及び他の補助機器を収納するための、別個の複数のパー
ツから成る格納装置の製造コストは、その寸法と複雑さ
に起因して比較的高価につく。

第２に、一般的な構造を持つCECには、余り柔軟性がな
い。コンピュータ・システムの発展に従って種々の補助
機器を使用可能にするという要件を満足する必要がある
が、これが意味するのは、CECの主要な構造用部材とし
ての、複数のパーツから成る格納装置を頻繁に再設計し
なければならない、ということである。このため、パー
ツの数が増加して、製造コストが更に高価となる。ま
た、かかる格納装置について多数の取り付け用構造を設
計することが困難であるため、これを種々のコンピュー
タ・システムで使用したり、又は魅力のあるカバーを付
けて独立型のユニットとして使用できるようにすること
にも限界がある。一般に、種々の取り付け用構造や種々
の補助機器の要件を満足するには、基本的な格納装置及
び追加のパーツを再設計することが必要となろう。

公知の格納装置には、使用可能な空間が実質的に制限さ
れているという問題がある。この問題は、「ケージ内ケ
ージ」型の構造によって一層顕著となる。追加の論理素
子又は補助機器を収容すべき空間が利用できないからで
ある。

CECの基本的な構造用部材としても、複数のパーツから
成る格納装置を使用すると、重量が増加して取り扱い上
の困難さが増大するばかりでなく、衝撃や振動の問題も
生ずる。更に、複数のパーツから成る格納装置は、補助
機器を収容するため構造が非常に複雑となるのが普通で
あり、従って使用時にCECを組み立てることを不可能に
する。

先行技術には、これらの問題点を解決しようとする試み
がある。米国特許第4232356号、第4447856号、第318464
5号、第3452148号、第3191097号及び第4287764号は、論
理素子及び他の外部ハードウェアを収容するための、種
々の格納装置を開示している。

米国特許第4356531号は、カード及びファン・モジュー
ルを収容するためのケージを形成する壁部を持ったコン
ピュータ・ハウジングを開示している。このハウジング
は壁部を正確に組み立てるための治具手段を含んでお
り、これらの壁部はモジュールを収容するようにされて
いる。そのハウジングは機械的な相互結合部を有し、側
壁部はリバーシブルである。

米国特許第4672509号は、電子システム格納装置におけ
る空冷アセンブリを開示している。この格納装置の内部
には、側面部と後面部を有するキャビネットが設けら
れ、またこのキャビネットの側部を介してねじによって
連結された、上部ラック及び下部ラックが複数の論理モ
ジュールを支持するために設けられている。この米国特
許には、頂部と底部のプレナム又は支持部材を結合する
ための方法も開示されている。

上記先行技術は、CEC構造体における重要な進歩を示す
が、それでも未解決の幾つかの問題を残している。これ
を列挙すると、次の通りである。第１に、特別なハード
ウェアを利用せずに、ケージ構造体を米国電子工業会
（EIA）の標準ラック等に取り付けることは、依然とし
て困難である。第２に、魅力のあるカバーを持つ独立型
の論理ケージとして使用できるように、これを構成（co
nfigure）又は再構成（reconfigure）する能力について
は、全く検討されていない。第３に、補助機器を収容で
きるようにするには、基本的なケージ構造体の構造を完
全に変更しなければならない。第４に、価値ある空間
が、「ケージ内ケージ」型の構造によって無駄にされて
いる。第５に、いずれの先行技術にも、論理素子を収容
するための論理ケージがCECの主要な構造用部材とな
り、しかも外部装置を受け入れ且つCECを取り付けるの
に必要な剛性を与える、というような構成方法は開示さ
れていない。

〔発明が解決しようとする課題〕

上記の問題に徴して、本発明の目的は、非能率的な「ケ
ージ内ケージ」型の構造に対する要件を除去することに
より、CECの複雑さと製造コストを低減することであ
る。

本発明の他の目的は、先行技術の格納装置よりも簡単な
構造を有し、剛性が優れていて、しかも補助機器の変更
又は追加を一層柔軟に行うことができるCECを提供する
ことである。

〔課題を解決するための手段〕

本発明に従って、コンピュータ・システム用の論理素子
及び補助機器を収容するための格納装置が提供される。
この格納装置は一体化されたCECであって、その主要な
構造用部材は論理素子を収容するための論理ケージであ
る。この論理ケージは、各々がそれぞれ１枚の金属シー
トから成る１対の側板と、両面（double-sided）バック
プレートと、頂部ガイド及び底部ガイドとを含んでい
る。このように一体化された構造を持つ格納装置は、CE
Cの構造上の要件を満足するだけでなく、論理素子及び
補助機器を収容し且つ支持するという機能上の要件をも
十分に満足する。

〔実施例〕

第４図は、典型的な構造を有する先行技術のCECを示
す。このCECは、格納カバー３を有する格納装置２から
構成されている。論理ケージ４は、格納装置２の内部に
取り付けられる。格納装置２は、ブロワ・アセンブリ６
及びプレナム８を収容し且つ支持するように設計されて
いる。タブ10は、CECをラック又は他の取り付けシステ
ム（図示せず）へ取り付けるために設けられている。格
納装置２は、主要な構造用部材であると同時に、コンピ
ュータ・システムの残りの部分に対する機械的インタフ
ェース及び前述の種々の構成要素間の機械的インタフェ
ースでもある。

第１図及び第２図は、本発明の一体化されたCECを示
す。参照番号20で総括的に示されているCECは、論理ケ
ージ22及び23を有する。本発明の基本的な構造用部材に
は、側板24及び25が含まれている。側板24及び25の各々
は一体に形成されたフランジ26を備え、これらのフラン
ジ26は、CEC20を典型的なEIA標準ラック又は他の取り付
けシステムに取り付けるために利用される。側板24及び
25の各々は、位置決め孔28を有し、これに加えて、通常
の締め付け手段用の追加孔38を有してもよい。側板24及
び25の各々は、それぞれ１枚の金属シート（第３図参
照）で形成され、互いに鏡像関係となっていることに注
意すべきである。これは、製造コストの節減と組立の容
易さという点で、先行技術に対する実質的な改良を示し
ている。また、CEC20の総合的な剛性と公差の制御も改
良されている。

本発明のCEC20は、頂部ガイド29及び底部ガイド30を含
み、これらのガイドは、鋳造又は他の適切な材料又は処
理によって形成することができる。頂部ガイド29及び底
部ガイド30の各々は、それぞれ平面状であり、略矩形の
孔27の配列を有する。ガイド・スロット31は、論理サブ
・ケージ22及び23の内部で論理素子33を案内し且つ支持
するために設けられている。論理素子33は、中実側部35
と、頂縁部及び低縁部にそれぞれ設けられた開口（図示
せず）とを有する。これらの開口は、論理素子33が論理
サブ・ケージ22及び23の内部に完全に挿入される場合
に、頂部ガイド29及び底部ガイド30上の前記孔27と整列
するように配設されている。

頂部ガイド29及び底部ガイド30の各々は、位置決めタブ
32をそれぞれ備えている。第１図には、頂部ガイド29及
び底部ガイド30と、補助部材34及び36と、側板24及び25
との整列状況が示されている。これらにより提供される
利点、即ち標準化された構造物、組立と位置決めの容易
さ及び改良された剛性は、第１図を検討することにより
理解することができよう。

論理サブ・ケージ22及び23は、共通の両面バックプレー
ト・アセンブリ46を共有している。バックプレート・ア
センブリ46は、論理サブ・ケージ22の方を向いた前面部
45と、論理サブ・ケージ23の方を向いた後面部47を有す
る。前面部45及び後面部47の各々は、それぞれコネクタ
52を有しているが、これは論理素子33を前面部45及び後
面部47の両方へ接続することができるようにするためで
ある。バックプレート・アセンブリ46は、論理サブ・ケ
ージ22及び23の間にあって、これを通常の取り付け手段
（図示せず）で一体バー48に沿って頂部ガイド29及び底
部ガイド30へそれぞれ固定することにより、論理サブ・
ケージ22及び23へ取り付けられる。更に、バックプレー
ン・アセンブリ46は、平行で垂直な取り付けガセット49
によって、側板24及び25にそれぞれ固定することができ
る。

それぞれ１枚の金属シートから成る、形状が余り複雑で
ない補助部材34及び36は、必要に応じて、補助機器を取
り付けるために設けられる。例えば、補助部材34及び36
は、ブロワ・アセンブリ51をCEC20中へ一体的に組み込
むために使用するか、又は特定の機能の要件に応じて、
CEC20の頂部格納壁と底部格納壁を形成するために使用
することができる。補助部材34及び36の位置決めは、孔
61及び60の特定縁部を、頂部ガイド29及び底部ガイド30
のタブ32の接合表面に当接させることにより実現され
る。

第１図及び第２図に示す通り、本発明のCEC20は、両面C
EC又はデュアルCECであることに注意すべきである。言
い換えれば、CEC20は、論理サブ・ケージ22及び23から
成る両面式格納装置を提供する。

［発明の効果］ 以上のように、本発明のCECでは、側板24及び25が、論
理サブ・ケージ22及び23の長さ方向に沿ってそれぞれ延
びているために、論理サブ・ケージ22と論理サブ・ケー
ジ23との間の整列状況や、CEC20が呈する振動に対する
総合的な剛性と抵抗を、実質的に改善することができ
る。更に、CEC20は、種々の補助部材34及び36を使用す
るだけで、様々な用途やシステム構成に容易に対応する
ことが可能となり、また種々の補助機器を使用する場合
であっても、その基本的な設計を実質的に変更する必要
はない、という利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の中央エレクトロニクス・コンプレッ
クス（CEC）の斜視図である。 第２図は、本発明のCECの分解斜視図である。 第３図は、本発明のCECに使用される側板の斜視図であ
る。 第４図は、従来技術のCECの分解斜視図である。 20……CEC、22、23……論理サブ・ケージ 24、25……側板、26……フランジ 28……位置決め孔、29、30……頂部及び底部ガイド 31……ガイド・スロット、32……位置決めタブ 33……論理素子、34、36……補助部材 46……バックプレート・アセンブリ 51……ブロワ・アセンブリ、52……コネクタ 60、61……孔

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マイケル デヴィッド セイファート アメリカ合衆国 55904、ミネソタ州 ロ チェスター、スィックスス アヴェニュー サウスイースト 116 (72)発明者 ジェイムズ ロバート ソープ アメリカ合衆国 55976、ミネソタ州 ス チュワートヴィル、ボックス 332、ルー ラル ルート １ (72)発明者 スティーヴン エドワード ウィーラー アメリカ合衆国 55901、ミネソタ州 ロ チェスター、サーティーンス アヴェニュ ー ノースウェスト 2228 (56)参考文献 特開 昭60−245298（ＪＰ，Ａ) 特開 昭58−53894（ＪＰ，Ａ) 特開 昭51−104567（ＪＰ，Ａ) 実開 昭61−97894（ＪＰ，Ｕ)

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】背中合わせにされた２つの論理サブ・ケー
   ジを有し且つコンピュータ・システム用の論理素子及び
   補助機器を収容するための格納装置であって、 （ａ）各々が１枚の金属シートから成り且つその上部領
   域及び下部領域に沿ってイン・ライン位置決め用の複数
   の孔をそれぞれ有し、前記格納装置の対向する側部の長
   手方向に沿って連続して延びて前記格納装置の対向する
   側壁を形成するように、互いに平行な間隔を置いて向か
   い合って配置された１対の側板と、 （ｂ）各々が前記各側板の前記上部領域又は下部領域に
   設けられた前記インライン位置決め用の孔のうち所定の
   孔と係合される複数の突出状タブをそれぞれ有し、前記
   論理素子を受け入れるための頂部ガイド手段及び底部ガ
   イド手段を形成するように、互いに垂直方向に間隔を置
   いて平行に配置され且つ前記各側板に対し略直角となる
   ように前記１対の側板の間にそれぞれ取り付けられて、
   これらの側板と協同して第１の論理サブ・ケージを形成
   する、第１の頂部ガイド及び第１の底部ガイドと、 （ｃ）各々が前記各側板の前記上部領域又は下部領域に
   設けられた前記インライン位置決め用の孔のうち前記所
   定の孔を除く孔と係合される複数の突出状タブをそれぞ
   れ有し、前記論理素子を受け入れるための頂部ガイド手
   段及び底部ガイド手段を形成するように、互いに垂直方
   向に間隔を置いて平行に配置され且つ前記各側板に対し
   略直角となるように前記１対の側板の間にそれぞれ取り
   付けられて、これらの側板と協同して第２の論理サブ・
   ケージを形成する、第２の頂部ガイド及び第２の底部ガ
   イドと、 （ｄ）前記第１の論理サブ・ケージと前記第２の論理サ
   ブ・ケージとの間に配設され、その前面と後面の各々
   に、前記論理素子を導電的に受け入れるための複数のコ
   ネクタをそれぞれ有するバックプレーン・アセンブリ
   と、 （ｅ）１枚の金属シートから成り且つ一の水平セグメン
   ト及び当該セグメントから延びる垂直壁部を有してい
   て、コンピュータ・システム用の補助機器を収容するた
   めの空間を形成するように、前記垂直壁部を前記１対の
   側板のうち少なくとも一方へ取り付けるための手段を含
   む補助部材と、 を備えたことを特徴とする、格納装置。