JPH07105405A - 多角形の描画方式,三角形の描画方式および四辺形メッシュの描画方式 - Google Patents

多角形の描画方式,三角形の描画方式および四辺形メッシュの描画方式

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JPH07105405A
JPH07105405A JP24522593A JP24522593A JPH07105405A JP H07105405 A JPH07105405 A JP H07105405A JP 24522593 A JP24522593 A JP 24522593A JP 24522593 A JP24522593 A JP 24522593A JP H07105405 A JPH07105405 A JP H07105405A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、四角形以上の多角形や三角形、あ
るいは、四辺形メッシュを描画するための方式に関し、
単一色面塗り描画を行なう場合に、分割三角形の頂点デ
ータ修正処理を削減して、多角形の描画処理の高速化を
はかることを目的とする。 【構成】 分割手段1により多角形を分割して得られた
各三角形の頂点データに基づき、描画手段2により各三
角形を描画することにより多角形を面塗り描画する際、
分割手段1により分割された各三角形の頂点データに、
多角形の描画色情報を有する色データを付加して描画手
段2へ出力し、単一色面塗り描画を所定の描画条件とす
る場合、描画手段2により、各三角形を、各三角形の頂
点データに付加された色データに基づく描画色で描画す
るように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】(目次) 産業上の利用分野 従来の技術(図41〜図47) 発明が解決しようとする課題(図41〜図47) 課題を解決するための手段(図1〜図5) 作用(図1〜図5) 実施例 ・第1実施例の説明(図6〜図8) ・第2実施例の説明(図9〜図11) ・第3実施例の説明(図12) ・第4実施例の説明(図13) ・第5実施例の説明(図14) ・第6実施例の説明(図15〜図29) ・第7実施例の説明(図30〜図35) ・第8実施例の説明(図36〜図40) 発明の効果
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、各種多角形、例えば、
四角形以上の多角形や三角形、あるいは、複数の四辺形
が連続してなる四辺形メッシュを描画するための方式に
関する。
【0003】
【従来の技術】図形を扱う処理システム、例えば多角形
の閉領域を所定の描画条件で塗りつぶす面塗り描画を行
なうシステムにおいては、分割手段により多角形を複数
の三角形に分割してから、描画手段により各三角形を所
定の描画条件で描画して、この多角形の面内全体を面塗
り描画することが行なわれている。このように、多角形
を複数の三角形に分割することで、描画手段における描
画処理を高速で行なうことができる。
【0004】分割手段においては、任意個に分割された
三角形の各頂点データとして、各頂点に対応する元の多
角形の頂点データを振り分け、1三角形を1単位として
三角形の3つの頂点データが、分割手段から描画手段へ
転送される。なお、頂点データには、その頂点について
の頂点座標,頂点色等のデータが含まれている。そし
て、描画手段では、転送されてきた三角形の各頂点デー
タに基づいて、その三角形が、多角形の一部(多角形を
分割したもの)であるか、あるいは、単独のものである
かを認識することなく、その頂点データに基づいて三角
形に対する描画処理を行なっている。
【0005】多角形をフラット・シェーディング(単一
色面塗り描画:面内を単一色で塗りつぶす描画条件)で
面塗りする場合、その多角形の第1頂点に指定された色
値(頂点色)を多角形全体の面色(描画色)とし、分割
手段においては、多角形の第1頂点データを基点として
複数の三角形に分割し、多角形の第1頂点を各三角形の
第1頂点として描画手段に転送している。描画手段で
は、与えられた三角形の各頂点データのうち第1頂点デ
ータの色値に基づいて面塗り描画を行なうことにより、
多角形図形が単一色で描画されることになる。
【0006】例えば、図41(a)に示すような多角形
(五角形)では、この多角形を、図41(b)に示すよ
うに、多角形の第1頂点(数字1を付された頂点)を基
点とし、この第1頂点を第1頂点する3つの三角形に分
割することにより、描画手段においては各三角形の第1
頂点の色値を参照するだけで、各三角形を同一色で面塗
り描画でき、つまりは、図41(a)に示すような五角
形全体を単一色で面塗り描画することができるのであ
る。
【0007】しかし、例えば、図42(a)に示すよう
な多角形(凹型六角形)では、この多角形を複数の三角
形に分割する際、2つの基点が必要になり、ここでは多
角形の第1頂点,第6頂点をそれぞれ基点1,基点2と
して、図42(b)に示すように、多角形の第1頂点を
第1頂点とする2つの三角形と、多角形の第6頂点を第
1頂点とする2つの三角形とに分割する。
【0008】このように分割した場合、当然、多角形の
第1頂点を含まない三角形が分割・形成されるため、分
割された4つの三角形をそのまま描画手段へ転送する
と、多角形の第1頂点を第1頂点としてもつ2つの三角
形と、多角形の第6頂点を第1頂点としてもつ2つの三
角形とでは、第1頂点と第6頂点とで色値が異なってい
れば異なる色で描画されることになり、多角形を単一色
で面塗りすることができなくなる。
【0009】そこで、従来、描画条件がフラット・シェ
ーディングである場合には、分割した三角形を転送する
際に、多角形の第1頂点と異なる頂点を第1頂点として
分割・形成された三角形について、その三角形の第1頂
点における色値(頂点色)を多角形の第1頂点の色値
(頂点色)に修正している。例えば、図42(a),
(b)に示した多角形については、図43(a),
(b)に示すように、多角形の第6頂点を第1頂点とし
て分割された2つの三角形について、その第1頂点を、
多角形の第6頂点についての頂点座標等はそのままにし
ながら、多角形の第6頂点についての色値(頂点色)を
多角形の第1頂点のものに置き換え修正する。このよう
な色値の修正を行なうことで、描画手段において各三角
形を描画した際に、多角形全体を単一色で面塗りするこ
とができるのである。
【0010】一方、分割された三角形の頂点データを受
けた描画手段側では、ランダムに入力されてくる各三角
形の頂点データに基づいて、各三角形の領域を求め、そ
の領域を頂点データに含まれる頂点色(色値)に基づい
て面塗り描画している。このとき、各三角形の領域を求
めるには、ランダムに入力される3つの頂点を正しい順
番に並べ変える必要がある。この処理をソートという。
【0011】このようなソート機能を有する従来の三角
形の描画方式を適用されたシステムの構成例を図44に
示す。この図44において、101は前述の分割手段等
から転送されてきた三角形の頂点データを一旦格納する
図形データ格納領域、102は三角形頂点ソート処理部
で、この三角形頂点ソート処理部102は、3頂点x座
標ソート処理部102Aと3頂点y座標ソート処理部1
02Bとを有している。3頂点x座標ソート処理部10
2Aは、図形データ格納領域101から入力された三角
形の3つの頂点データのx座標についての大小関係を求
め、その大小関係に応じた順番に並べ変えるものであ
り、同様に、3頂点y座標ソート処理部102Bは、図
形データ格納領域101から入力された三角形の3つの
頂点データのy座標についての大小関係を求め、その大
小関係に応じた順番に並べ変えるものである。
【0012】103は三角形に対する描画処理を行なう
三角形描画部(描画手段)で、この三角形描画部103
は、形状判定部104,直線描画部105,右長辺三角
形描画部106および左長辺三角形描画部107を有し
ている。形状判定部104は、三角形頂点ソート処理部
102からのx座標およびy座標についてのソート結果
に応じて、入力された三角形の形状が、右長辺三角形
〔図45(a)参照〕,左長辺三角形〔図45(b)参
照〕,直線〔図46(a),(b)参照〕のいずれであ
るかを判定するものである。直線描画部105,右長辺
三角形描画部106および左長辺三角形描画部107
は、それぞれ、形状判定部104による形状判定結果に
よって振り分けられた三角形の頂点データに基づいて、
その三角形に対する描画処理を行なうものである。な
お、図45,図46中、各頂点等に付された符号1〜3
は三角形の各頂点番号を示すものである。
【0013】このような構成のシステムにおいて、図形
データ格納領域101から入力される三角形の各頂点の
大小比較を、3頂点x座標ソート処理部102A,3頂
点y座標ソート処理部102Bにより、x座標,y座標
それぞれについて行ない、各頂点のソーティングを行な
っている。つまり、3頂点のうちの2頂点のx座標もし
くはy座標ついての差分値が、0以上または0未満であ
るか、あるいは、0以下または0よりも大きいかに基づ
いて、三角形の各頂点が、x軸方向,y軸方向について
どのような順序で並んでいるかを判断して、ソート順を
決定し、三角形描画部103の形状判定部104へ送出
している。
【0014】形状判定部104では、そのx軸方向およ
びy軸方向についてのソート順に基づいて、描画対象の
三角形の3つの頂点が、直線を形成するか、右長辺三角
形を形成するか、あるいは、左長辺三角形を形成するか
が判定され、その判定結果に応じた描画部105〜10
7のいずれかに描画対象の三角形の頂点データが振り分
けられ、その三角形に対する描画処理が行なわれてい
る。
【0015】ところで、前述したように、多角形を描画
する場合には、複数の三角形に分割してから、各三角形
を所定の描画条件で描画している。このとき、従来、三
角形でない多角形に対する処理は、全て一括して行なわ
れている。このような従来の多角形の描画方式を適用さ
れたシステムの構成例を図47に示す。この図47にお
いて、108は各種図形データを保有するホスト(クラ
イアント)、109はホスト108と後述する図形デー
タ展開部110との間に介設されホスト108からのデ
ータを一旦格納するホスト・展開部インターフェイスメ
モリ、110は図形データ展開部(分割手段)で、この
図形データ展開部110は、ディスパッチャ(振分部)
111,第1種図形要素データ展開部112,第i種図
形要素データ展開部113,多角形要素データ展開部1
14等を有している。
【0016】ディスパッチャ111は、ホスト・展開部
インターフェイスメモリ109に格納されているホスト
108からのデータ展開対象となる要素を、その要素に
応じた展開部112〜114に振り分けるものである。
例えば、図47に示す例では、第1種図形要素は第1種
図形要素データ展開部112に、第i種図形要素は第i
種図形要素データ展開部113に、多角形要素は多角形
要素データ展開部114に振り分ける。
【0017】第1種図形要素データ展開部112,第i
種図形要素データ展開部113,多角形要素データ展開
部114は、それぞれ、その要素に応じたデータ展開処
理を施すもので、特に、ここで問題となる多角形要素デ
ータ展開部114は、外積演算部114A,形状判定部
114Bおよびデータ展開処理部114Cを有してい
る。
【0018】外積演算部114Aは、多角形の各頂点に
ついて隣接する2辺の外積を演算するものであり、形状
判定部114Bは、外積演算部114Aからの各頂点の
外積演算結果に基づいて、その多角形の形状を判定する
ものであり、データ展開処理部114Cは、形状判定部
114Bによる判定結果に応じて多角形を複数の三角形
データに展開するものである。
【0019】また、115は図形データ展開部110と
後述する図形描画部116との間に介設され図形データ
展開部110からの展開データ(三角形データ等)を一
旦格納する展開部・描画部インターフェイスメモリ(も
しくはFIFO)、116は展開部・描画部インターフ
ェイスメモリ115に格納されている展開データに基づ
いて多角形要素等の図形要素に対して描画処理を施す図
形描画部(描画手段)である。
【0020】このような構成のシステムにおいて、ホス
ト108からの多角形要素に対して描画処理を行なう際
には、その多角形要素は、ホスト・展開部インターフェ
イスメモリ109を介して図形データ展開部110に入
力される。図形データ展開部110において、多角形要
素は、ディスパッチャ111の振分機能により多角形要
素データ展開部114に振り分けられる。
【0021】そして、多角形要素データ展開部114に
おいて、外積演算部114Aにより、入力された多角形
の各頂点についての外積が演算され、その外積演算結果
に基づいて、形状判定部114Bにより、入力された多
角形の形状が判定される。この後、データ展開処理部1
14Cにより、入力された多角形は、形状判定部114
Bによる判定結果に応じて複数の三角形データに展開さ
れ、展開部・描画部インターフェイスメモリ115を介
して図形描画部116に転送され、この図形描画部11
6において、各三角形に対する描画処理を行なうことに
より、多角形に対する描画が行なわれるようになってい
る。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図43
により上述した従来の多角形の描画方式では、描画条件
がフラット・シェーディングである場合には、分割した
三角形を転送する際に、多角形の第1頂点と異なる頂点
を第1頂点として分割・形成された三角形について、そ
の三角形の第1頂点における頂点色を多角形の第1頂点
の頂点色に修正しなければならず、その頂点データの修
正処理に時間を要し、描画処理の高速化を妨げる要因と
なっている。
【0023】また、図44により上述した従来の三角形
の描画方式では、三角形頂点ソート処理部102におい
て、図45(a),(b)に示すような三角形に対し決
定されたソート順に従って三角形領域内部の各点におけ
る処理対象値を決定しているが、図46(a),(b)
に示すような直線になる場合にも、上述した三角形頂点
ソート処理部102によるソート処理に含まれてしまう
ため、直線に関係のない領域内部の処理対象値を求めて
しうまうことになり、高速描画を行なえないという課題
がある。
【0024】さらに、図47により上述した従来の多角
形の描画方式では、三角形でない多角形に対する処理
は、全て一括して行なわれているが、実運用上では、五
角形以上の多角形に比べ、複雑な曲面を近似する際に四
角形を用いるなど、四角形が使用されることが格段に多
い。従って、面をもつ図形を多様する実運用上の描画性
能は、四角形の描画性能に大きく依存する。
【0025】多角形の処理でネックとなるのは、指定さ
れた多角形の形状が常に凸型とは限らない点にある。つ
まり、多角形の形状によって三角形への分割手段が異な
るため、正しく形状を求めなければならないが、従来の
方式では、全ての多角形に対して同一の形状判定を行な
っているので、四角形に対しては判定が過剰になり、結
果として性能低下を引き起こしている。
【0026】また、図47に示すように、図形データ展
開部110と図形描画部116とが分けられているシス
テムでは、従来、図形データ展開部110が多角形を三
角形に分割した後、その三角形データを独立した三角形
の集合としてデータを展開し、図形描画部116に処理
させているが、本来、各三角形データは一つの多角形だ
ったものであるので、それぞれの三角形は他の三角形と
一部の頂点を共有している。従って、同じ頂点データ
を、その頂点を共有する三角形数分だけ展開する必要が
生じ、データ量が増大し、処理性能の低下を招く要因と
なっている。
【0027】そこで、各頂点毎に、共有する頂点がある
かどうかを示すフラグを付加することにより、頂点デー
タを重複して展開することを回避する手段も提案されて
いるが、その手段では、図形描画部116で三角形を描
画する毎に、他の三角形と共有する頂点があるか、
どの頂点がどの頂点と同じなのかを判断する必要が生
じ、処理性能を十分に引き出すことができなかった。
【0028】本発明はこのような課題に鑑み創案された
もので、本発明の第1の目的は、単一色面塗り描画を行
なう場合に、分割三角形の頂点データ修正処理を削減し
て、多角形の描画処理の高速化をはかった多角形の描画
処理方式を提供することにある。また、本発明の第2の
目的は、三角形の各頂点データが直線になる場合も、ソ
ート段階で分類できるようにして、形状に応じた高速処
理を可能にし図形描画性能の向上をはかった三角形の描
画処理方式を提供することにある。
【0029】さらに、本発明の第3の目的は、四角形の
処理をそれ以上の多角形の処理と分離できるようにし
て、実運用上での描画処理性能の向上をはかった、多角
形の描画方式および四辺形メッシュの描画方式を提供す
ることにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】図1は第1の発明の原理
ブロック図で、この図1において、1は多角形を複数の
三角形に分割し分割された各三角形の頂点データを出力
する分割手段、2は分割手段1からの各三角形の頂点デ
ータに基づいて各三角形を描画する描画手段、3は分割
手段1側にそなえられこの分割手段1により分割された
各三角形の頂点データに多角形の描画色情報を有する色
データを付加しうる色データ付加手段である。
【0031】そして、第1の発明では、分割手段1にて
分割された各三角形の頂点データに、色データ付加手段
3により、多角形の描画色情報を有する色データを付加
して描画手段2へ出力し、単一色面塗り描画を所定の描
画条件とする場合、描画手段2により、各三角形を、各
三角形の頂点データに付加された色データに基づく描画
色で描画する(請求項1)。
【0032】このとき、色データ付加手段3により付加
する色データとしては、多角形の所定頂点についての頂
点座標,頂点法線,頂点色を有する多角形所定頂点デー
タを用いてもよく、この場合、描画手段2により各三角
形を描画する際に、各三角形の頂点データに付加された
多角形所定頂点データの頂点座標,頂点法線,頂点色に
基づき、多角形についての描画色を算出する(請求項
2)。
【0033】また、色データ付加手段3により付加する
色データとしては、分割手段1により多角形を複数の三
角形に分割する際に、多角形の所定頂点についての頂点
座標,頂点法線,頂点色に基づいて算出した多角形につ
いての描画色を用いてもよい(請求項4)。さらに、多
角形をクリップ枠でクリッピングすることにより生成さ
れた新たな多角形を面塗り描画するに際し、多角形の所
定頂点がクリップ枠外にある場合には、分割手段1によ
り新たな多角形を分割して得られた各三角形の頂点デー
タに、クリップ枠外の多角形の所定頂点についての前記
多角形所定頂点データ、もしくは、クリップ枠外の多角
形の所定頂点について算出された前記描画色を、色デー
タとして付加して描画手段2へ出力する(請求項3,
5)。
【0034】図2は第2の発明の原理ブロック図で、こ
の図2において、1〜3はそれぞれ前述と同様の分割手
段,描画手段,色データ付加手段であり、4は分割手段
1側にそなえられ各三角形の頂点データに色データ付加
手段3により色データを付加した場合のみ有意となる色
データフラグを付加する色データフラグ付加手段であ
る。
【0035】第2の発明では、単一色面塗り描画を所定
の描画条件とする場合、色データ付加手段3により、分
割手段1により分割された複数の三角形の頂点データの
うちの少なくとも一組に色データを付加し、色データフ
ラグ付加手段4により、色データを付加した三角形の頂
点データに対してのみ有意の色データフラグを付加する
とともに、他の三角形の頂点データに対しては無意の色
データフラグを付加する。
【0036】そして、色データ,色データフラグを付加
された各三角形の頂点データを分割手段1側から描画手
段2へ出力し、描画手段2により、色データフラグが有
意である三角形については、その頂点データに付加され
た色データに基づく描画色で描画する一方、色データフ
ラグが無意である三角形については、色データフラグが
有意である三角形の頂点データに付加された色データに
基づく描画色で描画する(請求項6)。
【0037】このとき、色データ付加手段3により付加
する色データとしては、多角形の所定頂点についての頂
点座標,頂点法線,頂点色を有する多角形所定頂点デー
タを用いてもよく、この場合、描画手段2により各三角
形を描画する際に、各三角形の頂点データに付加された
多角形所定頂点データの頂点座標,頂点法線,頂点色に
基づき、多角形についての描画色を算出する(請求項
7)。また、このとき、色データフラグが有意である三
角形について算出された描画色を、描画手段2にて記憶
・保持し、描画手段2により、色データフラグが無意で
ある三角形を描画する際には、記憶・保持された描画色
を読み出して用いる(請求項8)。
【0038】また、色データ付加手段3により付加する
色データとしては、多角形の所定頂点についての頂点座
標,頂点法線,頂点色に基づいて算出した描画色を用い
てもよく、この場合、描画手段2により色データフラグ
が有意である三角形の頂点データに付加された描画色に
基づいて各三角形を描画する(請求項9)。なお、頂点
色線形補間面塗り描画を所定の描画条件とする場合、色
データ付加手段3による各三角形の頂点データへの色デ
ータの付加は行なわず、色データフラグ付加手段4によ
り、各三角形の頂点データに対し全て無意の色データフ
ラグを付加し、無意の色データフラグを付加された各三
角形の頂点データを分割手段1側から描画手段2へ出力
し、この描画手段2により、各三角形について、各頂点
データに基づいて各頂点の色を算出し、算出された各頂
点の色を補間することにより、三角形の面内部を頂点色
線形補間面塗り描画してもよい(請求項10)。
【0039】図3は第3の発明の原理ブロック図で、こ
の図3において、2は前述と同様の描画手段であるが、
ここで、描画手段2は、三角形の各頂点データに基づい
て三角形を描画するもので、直線,右長辺三角形,左長
辺三角形それぞれに応じた描画処理を行なう直線描画手
段2A,右長辺三角形描画手段2Bおよび左長辺三角形
描画手段2Cを有している。
【0040】また、5は三角形の所定頂点について隣接
する二辺の外積を算出する外積演算手段、6は三角形の
3つの頂点データの所定座標についての大小関係を求め
て3つの頂点データのソート順を決定するソート手段で
ある。なお、ソート手段6において大小関係を求める際
には、外積演算手段5において外積を算出するために求
めた、三角形の各頂点データの所定座標についての差分
値を用いる。
【0041】さらに、7は外積演算手段5からの外積算
出結果とソート手段6からの大小関係(ソート順)とに
基づいて三角形の形状を判定する形状判定手段である。
この形状判定手段7は、外積演算手段5からの外積が零
の場合には、三角形の形状は直線であると判定する一
方、外積演算手段5からの外積が零でない場合には、所
定座標ソート手段6からの大小関係と前記外積の正負と
に基づいて三角形の形状が右長辺三角形か左長辺三角形
かを判定するものである。
【0042】8はソート手段6からの大小関係および外
積演算手段5からの外積の値と三角形の形状との関係を
与える形状判定テーブルで、形状判定手段7により三角
形の形状を判定する場合、ソート手段6からの大小関係
および外積演算手段5からの外積の値に基づいてこの形
状判定テーブル8を参照することにより、三角形の形状
を判定する。
【0043】9は形状判定手段7による形状判定結果に
応じて描画処理対象の三角形の頂点データを描画手段2
における直線描画手段2A,右長辺三角形描画手段2
B,左長辺三角形描画手段2Cのいずれかに振り分け形
状判定結果に応じた三角形の描画処理を実行させる振分
手段である(以上、請求項11〜13)。なお、10は
ソート手段6からの大小関係および外積演算手段5から
の外積の値により設定されるコードと三角形の形状に応
じた三角形の描画処理との関係を与えるジャンプテーブ
ルで、前記コードに基づいてジャンプテーブル10を参
照することにより、振分手段9による描画処理の振り分
けを行なうようにしてもよい(請求項14)。
【0044】また、ここで描画処理対象となる三角形
は、多角形を分割して得られたものでもよいし(請求項
15)、四辺形メッシュを分割して得られたものでもよ
いし(請求項16)、三角形ストリップを分割して得ら
れたものでもよい(請求項17)。図4は第4の発明の
原理ブロック図で、この図4において、2は前述と同様
の描画手段、11は描画処理すべき該多角形が四角形で
あるか否かを判定する四角形判定手段、12は四角形の
各頂点で隣接する二辺の外積を算出する外積演算手段、
13は外積演算手段12により算出された四角形の各頂
点における外積の符号に基づいて四角形の形状を判定す
る形状判定手段、14は外積演算手段12からの外積の
符号と四角形の形状との関係を与える四角形形状テーブ
ルで、形状判定手段13により四角形の形状を判定する
場合、外積演算手段5からの外積の符号に基づいてこの
四角形形状テーブル14を参照することにより、四角形
の形状を判定する。
【0045】また、15は形状判定手段13による形状
判定結果に応じてその四角形に対応したデータ展開処理
を行なって描画手段2へ転送するデータ展開処理手段で
ある(以上、請求項18〜20)。なお、16は四角形
の各頂点における隣接する二辺の外積の符号と当該四角
形の形状に応じた当該四角形の頂点データ選択順序との
関係を与えるジャンプテーブルで、このようなジャンプ
テーブル16を予め作成しておき、データ展開処理手段
15によりデータ展開処理を行なう際に、外積演算手段
12からの四角形の各頂点における外積の符号に基づい
てジャンプテーブル16を参照することにより、その四
角形の形状に応じた頂点データ選択順序を決定し、デー
タ展開処理手段15において、決定された頂点データ選
択順序に従って四角形の各頂点データを選択することに
より、データ展開処理を行なうようにしてもよい(請求
項21)。
【0046】また、データ展開処理手段15において
は、四角形を2つの三角形からなる三角形ストリップと
してデータ展開することにより、データ展開処理を行な
ってもよい(請求項22)。図5は第5および第6の発
明の原理ブロック図で、この図5において、2は前述と
同様の描画手段であるが、ここで、描画手段2は、複数
の四辺形が連続してなる四辺形メッシュを各四辺形の頂
点データに基づいて描画するものである。
【0047】また、17は四辺形メッシュの頂点データ
を後述する一定順序データ展開処理手段または形状認識
データ展開処理手段のいずれか一方に切り換えて出力す
る切換手段、18は各四辺形の頂点データを一定の順序
で選択することにより四辺形メッシュをデータ展開する
一定順序データ展開処理手段、19は各四辺形の形状に
応じた順序で各四辺形の頂点データを選択することによ
り四辺形メッシュをデータ展開する形状認識データ展開
処理手段である。
【0048】これらの一定順序データ展開処理手段18
および形状認識データ展開処理手段19は、各四辺形を
三角形ストリップとしてデータ展開することにより、デ
ータ展開処理を行なうものである。特に、形状認識デー
タ展開処理手段19においては、各四辺形を三角形スト
リップとしてデータ展開すべく各四辺形についての4つ
の頂点データから3つの頂点データを選択するための2
種類の頂点データ選択順序が予め設定されており、これ
らの2種類の頂点データ選択順序のうちの一方を用い各
四辺形に対してデータ展開処理を行なう際に、データ展
開すべき次の四辺形の形状と現在の頂点データ選択順序
とに応じて、現在の頂点データ選択順序を2種類の頂点
データ選択順序のうちの他方に切り換え、この他方の頂
点データ選択順序を用いて次の四辺形をデータ展開する
ことにより、四辺形メッシュを連続する三角形ストリッ
プとしてデータ展開するようになっている。
【0049】このため、形状認識データ展開処理手段1
9は、外積演算手段20,形状判定手段21,四辺形形
状テーブル22,データ展開処理手段23を有してい
る。ここで、外積演算手段20は、次の四辺形の各頂点
で隣接する二辺の外積を算出するものであり、形状判定
手段21は、外積演算手段20により算出された次の四
辺形の各頂点における外積の符号に基づいて次の四辺形
の形状を判定するものである。
【0050】また、四辺形形状テーブル22は、外積演
算手段20からの外積の符号と四辺形の形状との関係を
与えるもので、形状判定手段21により次の四辺形の形
状を判定する場合、外積演算手段5からの外積の符号に
基づいてこの四辺形形状テーブル22を参照することに
より、次の四辺形の形状を判定する。データ展開処理手
段23は、形状判定手段21による形状判定結果に応じ
て次の四辺形に対応したデータ展開処理を行なって描画
手段2へ転送するものである(以上、請求項23〜2
8)。
【0051】なお、24は現在の頂点データ選択順序と
四辺形の各頂点における隣接する二辺の外積の符号と当
該現在の頂点データ選択順序および当該四辺形の形状に
応じた当該四辺形の頂点データ選択順序との関係を与え
るジャンプテーブルで、このようなジャンプテーブル2
4を予め設定しておき、形状認識データ展開処理手段1
9により形状認識データ展開処理を行なう際に、外積演
算手段20により算出された次の四角形の各頂点におけ
る外積の符号と現在の頂点データ選択順序とに基づいて
ジャンプテーブル24を参照することにより、次の四辺
形についての頂点データ選択順序として前記2種類の頂
点データ選択順序のうちの一方を選択するようにしても
よい(請求項29)。
【0052】
【作用】上述した第1の発明の多角形の描画方式(請求
項1〜5)では、分割手段1により多角形を分割して得
られた各三角形の頂点データに基づいて、描画手段2に
より複数の三角形を所定の描画条件で描画することによ
り、多角形を面塗り描画するが、分割手段1から描画手
段2へ各三角形の頂点データを転送する際に、色データ
付加手段3により、各三角形の頂点データに、多角形の
描画色情報を有する色データが付加され、描画手段2に
おいて、各三角形を、各三角形の頂点データに付加され
た色データに基づく描画色で描画することで、多角形に
対する単一色面塗り描画が行なわれる。このように、各
三角形の頂点データに色データを付加することで、単一
色面塗り描画を行なう場合に、分割三角形の頂点データ
修正処理を削減することができる。
【0053】また、色データ付加手段3により付加する
色データとしては、多角形の所定頂点についての多角形
所定頂点データを用いることができ、この場合、描画手
段2により各三角形を描画する際に、各三角形の頂点デ
ータに付加された多角形所定頂点データの頂点座標,頂
点法線,頂点色に基づいて描画色が算出される。このほ
か、色データ付加手段3により付加する色データとして
は、分割手段1により多角形を三角形に分割する際に、
多角形の所定頂点についての頂点座標,頂点法線,頂点
色に基づいて算出した多角形についての描画色を用いる
ことができ、この場合、描画手段2での描画色の算出処
理を省略することができる。
【0054】さらに、多角形をクリップ枠でクリッピン
グすることにより生成された新たな多角形を面塗り描画
するに際し、多角形の所定頂点がクリップ枠外にある場
合であっても、分割手段1により新たな多角形を分割し
て得られた各三角形の頂点データに、クリップ枠外の多
角形の所定頂点についての多角形所定頂点データ、もし
くは、クリップ枠外の多角形の所定頂点について算出さ
れた描画色を、色データとして付加することで、前述と
同様、新たな多角形に対する単一色面塗り描画が行なわ
れ、分割三角形の頂点データ修正処理を削減することが
できる。
【0055】上述した第2の発明の多角形の描画方式
(請求項6〜10)では、単一色面塗り描画を行なう場
合、分割手段1から描画手段2へ各三角形の頂点データ
を転送する際に、色データ付加手段3により、分割手段
1にて分割された複数の三角形の頂点データのうちの少
なくとも一組に色データが付加され、色データフラグ付
加手段4により、色データを付加した三角形の頂点デー
タに対してのみ有意の色データフラグが付加されるとと
もに、他の三角形の頂点データに対しては無意の色デー
タフラグが付加される。
【0056】そして、これらの色データ,色データフラ
グを付加された各三角形の頂点データが分割手段1側か
ら描画手段2へ出力され、この描画手段2において、色
データフラグが有意である三角形については、その頂点
データに付加された該色データに基づく描画色で描画が
行なわれる一方、色データフラグが無意である三角形に
ついては、色データフラグが有意である三角形の頂点デ
ータに付加された該色データに基づく描画色で描画が行
なわれる。
【0057】このように、各三角形の頂点データに色デ
ータを付加することで、単一色面塗り描画を行なう場合
に、分割三角形の頂点データ修正処理を削減することが
できるほか、色データフラグを用いることで、色データ
を一々三角形の頂点データに付加しなくても、少なくと
も一組の頂点データに付加しておけば、その頂点データ
に付加された色データを用いて、多角形全体を単一色面
塗り描画することが可能で、分割手段1側から描画手段
2へのデータ転送量を減少させることができる。
【0058】また、色データ付加手段3により付加する
色データとしては、前述と同様に、多角形の所定頂点に
ついての多角形所定頂点データや、多角形の所定頂点に
ついての頂点座標,頂点法線,頂点色に基づいて算出し
た多角形についての描画色を用いることができる。色デ
ータとして多角形所定頂点データを用いる場合には、描
画手段2により各三角形を描画する際に、色データフラ
グが有意である三角形の頂点データに付加された多角形
所定頂点データの頂点座標,頂点法線,頂点色に基づい
て描画色が算出されるが、このとき算出された描画色
を、描画手段2にて記憶・保持し、描画手段2により色
データフラグが無意である三角形を描画する際にその描
画色を読み出して用いることにより、描画色の算出処理
を削減することができる。
【0059】なお、色データとして分割手段1側にて算
出された描画色を用いる場合には、描画手段2での描画
色の算出処理を省略することができる。また、頂点色線
形補間面塗り描画を行なう場合、色データ付加手段3に
よる各三角形の頂点データへの色データの付加は行なわ
ず、色データフラグ付加手段4により、各三角形の頂点
データに対し全て無意の色データフラグを付加して、無
意の色データフラグを付加された各三角形の頂点データ
を分割手段1側から描画手段2へ出力する。そして、描
画手段2により、各三角形について、各頂点データに基
づいて各頂点の色を算出し、算出された各頂点の色を補
間することにより、三角形に対する頂点色線形補間面塗
り描画を行なうことができる。
【0060】上述した第3の発明の三角形の描画方式
(請求項11〜17)では、三角形の各頂点データに基
づいて三角形を描画する際に、その三角形の描画処理前
に、外積演算手段5により、三角形の所定頂点について
隣接する二辺の外積を三角形の各頂点データに基づいて
算出した後、所定座標ソート手段6により、外積を算出
するために外積演算手段5にて求めた、三角形の各頂点
データの所定座標についての差分値を用い、三角形の各
頂点データの所定座標についての大小関係(ソート順)
を求める。
【0061】形状判定手段7では、形状判定テーブル8
を参照しながら、外積演算手段5からの外積が零の場合
には、三角形の形状は直線であると判定する一方、外積
演算手段5からの外積が零でない場合には、所定座標ソ
ート手段6からの大小関係と外積演算手段5からの外積
の正負とに基づいて三角形の形状が右長辺三角形か左長
辺三角形かを判定する。
【0062】そして、形状判定手段7による三角形の形
状判定結果に応じて、振分手段9により、三角形頂点デ
ータを描画手段2における直線描画手段2A,右長辺三
角形描画手段2B,左長辺三角形描画手段2Cのいずれ
かに振り分けることで、形状判定結果に応じた三角形の
描画処理を実行させることができる。これにより、三角
形の各頂点データが直線になる場合も、ソート段階で分
類できる。
【0063】なお、ソート手段6からの大小関係および
外積演算手段5からの外積の値により三角形の形状に対
応したコードを設定するとともに、そのコードと三角形
の描画処理との関係を与えるジャンプテーブル10を予
め作成しておくことにより、コードに基づいてジャンプ
テーブル10を参照するだけで、振分手段9による描画
処理の振り分けを行なうことができる。
【0064】また、多角形,四辺形メッシュ,三角形ス
トリップを分割して得られた三角形を上述した第3の発
明に適用することで、多角形,四辺形メッシュ,三角形
ストリップの描画を行なうこともできる。上述した第4
の発明の多角形の描画方式(請求項18〜22)では、
多角形の各頂点データに基づいて多角形を描画する際
に、まず、四角形判定手段11により描画処理すべき多
角形が四角形であるか否かを判定し、多角形が四角形で
あると判定された場合には、その多角形に対して、四角
形に対応したデータ展開処理をデータ展開処理手段15
により施してから、このデータ展開処理により得られた
各頂点データに基づいて、描画手段2による多角形の描
画が行なわれる。これにより、四角形の処理をそれ以上
の多角形の処理と分離することができる。
【0065】このとき、データ展開処理手段15により
データ展開処理を行なう際、外積演算手段12により四
角形の各頂点で隣接する二辺の外積を算出し、形状判定
手段13において、四角形形状テーブル14を参照しな
がら、外積演算手段12からの外積の符号に基づいて四
角形の形状を判定し、その判定結果に応じてデータ展開
処理手段15によるデータ展開処理を行なっている。
【0066】なお、四角形の各頂点における隣接する二
辺の外積の符号と当該四角形の形状に応じた当該四角形
の頂点データ選択順序との関係を与えるジャンプテーブ
ル16を予め作成しておくことにより、外積演算手段1
2からの外積の符号に基づいてジャンプテーブル16を
参照するだけで、形状判定手段13による四角形の形状
判定を行なうことなく、四角形の形状に応じた四角形の
頂点データ選択順序を決定して、データ展開処理手段1
5によるデータ展開処理を行なわせることができる。
【0067】また、データ展開処理手段15によりデー
タ展開処理を行なう際、四角形を2つの三角形からなる
三角形ストリップとしてデータ展開することにより、デ
ータ展開処理手段15から描画手段2への転送データ量
を減少させることができる。上述した第5および第6の
発明の四辺形メッシュの描画方式(請求項23〜29)
では、複数の四辺形が連続してなる四辺形メッシュを各
四辺形の頂点データに基づいて描画する際に、切換手段
17により、四辺形メッシュの頂点データを一定順序デ
ータ展開処理手段18または形状認識データ展開処理手
段19のいずれか一方に切り換えて出力することができ
る。
【0068】一定順序データ展開処理手段18を選択し
た場合には、各四辺形の頂点データが一定の順序で選択
されて四辺形メッシュがデータ展開される一方、形状認
識データ展開処理手段19を選択した場合には、各四辺
形の形状に応じた順序で各四辺形の頂点データが選択さ
れて四辺形メッシュがデータ展開され、データ展開処理
手段18もしくは19により得られた各頂点データに基
づいて、描画手段2により四辺形メッシュが描画され
る。
【0069】このとき、データ展開処理手段18もしく
は19において、各四辺形を三角形ストリップとしてデ
ータ展開することにより、データ展開処理手段18もし
くは19から描画手段2への転送データ量を減少させる
ことができる。また、形状認識データ展開処理手段19
においては、各四辺形を三角形ストリップとしてデータ
展開すべく各四辺形についての4つの頂点データから3
つの頂点データを選択するための2種類の頂点データ選
択順序が予め設定されており、これらの2種類の頂点デ
ータ選択順序のうちの一方を用い、データ展開処理手段
23により各四辺形に対して形状認識データ展開処理が
行なわれる。
【0070】このとき、外積演算手段20により、デー
タ展開すべき次の四辺形の各頂点で隣接する二辺の外積
を算出し、形状判定手段21において、四辺形形状テー
ブル22を参照しながら、外積演算手段20からの次の
四辺形の各頂点における外積の符号に基づいて次の四辺
形の形状を判定する。そして、形状判定手段21による
判定結果と現在の頂点データ選択順序とに応じて、デー
タ展開処理手段23における現在の頂点データ選択順序
を前記2種類の頂点データ選択順序のうちの他方に切り
換え、その他方の頂点データ選択順序を用いて次の四辺
形をデータ展開することにより、四辺形メッシュを連続
する三角形ストリップとしてデータ展開することができ
る。
【0071】なお、現在の頂点データ選択順序と、四辺
形の各頂点における隣接する二辺の外積の符号と、当該
現在の頂点データ選択順序および当該四辺形の形状に応
じた当該四辺形の頂点データ選択順序との関係を与える
ジャンプテーブル24を予め作成しておくことにより、
外積演算手段20からの外積の符号と現在の頂点データ
選択順序とに基づいてジャンプテーブル24を参照する
だけで、形状判定手段21による四角形の形状判定を行
なうことなく、次の四辺形についての頂点データ選択順
序として前記2種類の頂点データ選択順序のうちの一方
が選択され、データ展開処理手段23によるデータ展開
処理を行なわせることができる。
【0072】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。 (a)第1実施例の説明 図6は本発明の第1実施例としての多角形の描画方式を
適用されたシステムの構成例を示すブロック図である。
以下に説明する第1〜第5実施例では、多角形を複数の
三角形に分割し、分割された各三角形の頂点データに基
づいて各三角形を描画することにより、多角形全体を面
塗り描画する方式(請求項1〜10)について説明す
る。
【0073】図6において、31は多角形データ(各頂
点データ)を格納する多角形データ格納域(メモリ)、
32は多角形データ格納域31からの多角形データに基
づいて多角形を複数の三角形に分割し分割された各三角
形の頂点データを出力する多角形分割処理部(分割手
段)である。33は多角形分割処理部31側にそなえら
れる多角形第1頂点データ付加部(色データ付加手段)
で、この多角形第1頂点データ付加部33は、多角形分
割処理部31により分割された各三角形の頂点データ
に、多角形の描画色情報を有する色データとして多角形
第1頂点データを付加するものである。ここで、多角形
第1頂点データは、多角形の第1頂点(所定頂点)につ
いての頂点座標(X座標,Y座標,Z座標),頂点法
線,頂点色を有するものである。
【0074】34は多角形分割処理部31により分割さ
れ多角形第1頂点データ付加部33により多角形第1頂
点データを付加された各三角形の頂点データを格納する
三角形データ格納域(メモリ)、35は多角形分割処理
部31からの各三角形の頂点データに基づいて描画処理
を行なう図形描画部(描画手段)、36は多角形に対す
る描画条件であるシェーディング方式を格納する属性デ
ータ格納域(メモリ)である。
【0075】この属性データ格納域36に格納されるシ
ェーディング方式としては、例えば、多角形の面内部を
単一色で面塗り描画するフラット・シェーディング方式
(単一色面塗り描画)と、多角形(各分割三角形)の各
頂点の色を算出し各頂点の色を面内部で線形補間して全
ての画素の色を求めることにより滑らかな濃淡を得るグ
ーロー(Gouraud) ・シェーディング方式(頂点色線形補
間面塗り描画)とがある。曲面を多面体近似した場合な
ど、フラット・シェーディング方式で面塗りを行なうと
隣合う面の境界がはっきりと表れてしまい曲面として見
せることが難しいが、グーロー・シェーディング方式を
用いると、隣合う面の境界での色の変化が滑らかにな
り、より曲面らしく表現することができる。
【0076】また、図形描画部35は、データ処理部3
5A,描画条件判定部35B,三角形描画部35Cを有
しており、データ処理部35Aは、各種データ処理を行
なうもので、本実施例では、多角形分割処理部32から
の各三角形の頂点データに付加された多角形第1頂点デ
ータの頂点座標,頂点法線,頂点色に基づいて、多角形
についての描画色を算出する機能を有している。
【0077】描画条件判定部35Bは、属性データ格納
域36を参照することにより、今回の多角形に対する描
画条件がフラット・シェーディング方式であるかグーロ
ー・シェーディング方式であるかを判定するものであ
る。三角形描画部35Cは、データ処理部35Aからの
描画色および描画条件判定部35Bからの描画条件に応
じて、分割された各三角形をその頂点データに基づいて
描画するものである。
【0078】なお、37は図形描画部35によって所定
の描画条件で描画された多角形データをピクセル(RG
Bが載る画素)に展開して格納するフレームメモリであ
る。上述の構成により、第1実施例では、例えば、図7
に示すような凹型五角形について単一面塗り描画(フラ
ット・シェーディング方式)を行なう場合には、その凹
型五角形である多角形データ(第1頂点〜第5頂点のデ
ータ)を多角形データ格納域31に読み込んでから、多
角形分割処理部32において、多角形データ格納域31
からの多角形データに基づき、図7に示すような凹型五
角形を、図8に示すように3つの三角形(第1三角形〜
第3三角形)に分割し、これらの三角形の頂点データ
を、一旦、三角形データ格納域34に格納する。
【0079】このとき、本実施例では、分割された各三
角形の頂点データには、多角形第1頂点データ付加部3
3により、色データとして多角形第1頂点データが付加
され、多角形第1頂点データを付加された第1三角形〜
第3三角形の頂点データは、1三角形を単位に、多角形
分割処理部32から図形描画部35へ転送される。そし
て、図形描画部35では、描画条件判定部35Bによ
り、属性データ格納域36を参照して今回の多角形に対
する描画条件がフラット・シェーディング方式であるか
グーロー・シェーディング方式であるかを判定する。
【0080】その判定結果がフラット・シェーディング
方式である場合には、データ処理部35Aにより、多角
形分割処理部32からの各三角形の頂点データに付加さ
れた多角形第1頂点データの頂点座標,頂点法線,頂点
色に基づいて、多角形についての描画色を算出する。こ
の後、三角形描画部35Cにより、データ処理部35A
からの描画色で各三角形を描画することで、図7に示す
ような凹型五角形に対する単一色面塗り描画が行なわれ
る。描画されたデータは、フレームメモリ37において
ピクセルに展開され格納されてから、図示しないモニタ
等の画面上に表示される。
【0081】このように、第1実施例によれば、各三角
形の頂点データに多角形第1頂点データを色データとし
て付加することで、単一色面塗り描画を行なう場合に、
分割三角形の頂点データ修正処理を削減することがで
き、多角形の描画処理を大幅に高速化することができ
る。なお、上述の実施例では、色データとして多角形第
1頂点データを付加する場合について説明したが、この
多角形第1頂点データの代わりに、多角形分割処理部3
2により多角形を複数の三角形に分割する際に、多角形
第1頂点についての頂点座標,頂点法線,頂点色に基づ
いてその多角形の描画色を算出し、算出された描画色を
付加するようにしてもよい。この場合、図形描画部35
のデータ処理部35Aでの描画色の算出処理を省略する
ことができる。
【0082】また、上述の実施例では、描画対象の多角
形が図7に示すような凹型五角形である場合について説
明したが、本発明は、これに限定されるものではない。
さらに、色データとしては、多角形第1頂点以外の頂点
データを用いてもよい。 (b)第2実施例の説明 図9は本発明の第2実施例としての多角形の描画方式を
適用されたシステムの構成例を示すブロック図で、図
中、既述の符号と同一の符号は同一部分を示しているの
で、その説明は省略する。
【0083】この図9に示す第2実施例では、三角形デ
ータ格納域34に格納された三角形を、図10に示すよ
うに、クリップ枠39でクリッピングすることにより生
成された新たな多角形(四角形)を面塗り描画する場合
について説明する。図9において、38は三角形データ
格納域34からの三角形の頂点データに基づいて描画処
理を行なう図形描画部で、この図形描画部38は、後述
するクリップ/分割頂点算出部38Aおよび三角形描画
部38Bを有している。
【0084】ここで、クリップ/分割頂点算出部38A
は、前述のようにクリップ枠39によりクリッピングさ
れた図形(ここでは三角形)について、クリップ枠39
との交点を求め、その交点を頂点データとしてもつ新た
な多角形(ここでは四角形)を複数の三角形に分割する
機能を有するものである。33Aはクリップ/分割頂点
算出部38Aにより新たな多角形を分割して得られた三
角形の頂点データに描画色情報を有する色データとして
元の三角形第1頂点データを付加する第1頂点データ付
加部(色データ付加手段)である。ここで、三角形第1
頂点データは、三角形の第1頂点(所定頂点)について
の頂点座標(X座標,Y座標,Z座標),頂点法線,頂
点色を有するものである。
【0085】34Aはクリップ/分割頂点算出部38A
により分割され三角形第1頂点データ付加部33Aによ
り三角形第1頂点データを付加された各三角形の頂点デ
ータを格納する三角形データ格納域(メモリ)である。
また、図形描画部38における三角形描画部38Bは、
描画条件判定部38Cと描画部38Dとを有しており、
描画条件判定部38Cは、第1実施例に前述した描画条
件判定部35Bと全く同じ機能を果たし、属性データ格
納域36を参照することにより、今回の多角形に対する
描画条件がフラット・シェーディング方式であるかグー
ロー・シェーディング方式であるかを判定するものであ
る。
【0086】描画部38Dは、クリップ/分割頂点算出
部38Aからの分割三角形の頂点データに付加された多
角形第1頂点データの頂点座標,頂点法線,頂点色に基
づいて、多角形についての描画色を算出する機能を有
し、算出された描画色と描画条件判定部38Bからの描
画条件とに応じて、分割された各三角形をその頂点デー
タに基づいて描画するものである。
【0087】上述の構成により、第2実施例では、例え
ば、三角形データ格納域34に格納された三角形を、図
10に示すように、クリップ枠39でクリッピングする
ことにより生成された新たな四角形について単一面塗り
描画(フラット・シェーディング方式)を行なう場合、
まず、その三角形データ(第1頂点〜第3頂点のデー
タ)を三角形データ格納域34からクリップ/分割頂点
算出部38Aに読み出してから、このクリップ/分割頂
点算出部38Aにおいて、その三角形の各頂点がクリッ
プ枠39の内側か外側かを判定する。
【0088】このとき、本実施例では、図10に示すよ
うに、分割の基点となる三角形の第1頂点がクリップ枠
39の枠外であると判定されたとすると、クリップ/分
割頂点算出部38Aにより、三角形の第1頂点と第2頂
点とを結ぶ辺とクリップ枠39との交点1′を算出する
とともに、三角形の第1頂点と第3頂点とを結ぶ辺とク
リップ枠39との交点1″を算出する。
【0089】そして、算出された第1′頂点,第1″頂
点と、元の三角形の第2頂点,第3頂点とからなる四角
形を、図11に示すような2つの三角形〔第1三角形
(第1′頂点,第2頂点,第3頂点),第2三角形(第
1′頂点,第1″頂点,第3頂点)〕に分割し、これら
の三角形の頂点データを、一旦、分割三角形データ格納
域34Aに格納する。
【0090】このとき、本実施例では、分割された各三
角形の頂点データには、第1頂点データ付加部33によ
り、色データとして元の三角形の第1頂点データが付加
され、三角形第1頂点データを付加された第1三角形,
第2三角形の頂点データは、1三角形を単位に、クリッ
プ/分割頂点算出部38Aから三角形描画部38Bへ転
送される。
【0091】そして、三角形描画部38Bでは、描画条
件判定部38Cにより、属性データ格納域36を参照し
て今回の多角形に対する描画条件がフラット・シェーデ
ィング方式であるかグーロー・シェーディング方式であ
るかを判定する。その判定結果がフラット・シェーディ
ング方式である場合には、描画部38Dにより、クリッ
プ/分割頂点算出部38Aからの各三角形の頂点データ
に付加された三角形第1頂点データの頂点座標,頂点法
線,頂点色に基づいて、多角形についての描画色を算出
する。
【0092】この後、描画部38Dにより、算出された
描画色で各三角形を描画することで、クリッピングによ
り得られた新たな四角形に対する単一色面塗り描画が行
なわれる。描画されたデータは、フレームメモリ37に
おいてピクセルに展開された格納されてから、図示しな
いモニタ等の画面上に表示される。このように、第2実
施例によれば、三角形をクリップ枠39でクリッピング
することにより生成された新たな四角形を面塗り描画す
るに際し、元の三角形の第1頂点がクリップ枠39の外
にある場合であっても、クリップ/分割頂点算出部38
Aにより四角形を分割して得られた各三角形の頂点デー
タに、クリップ枠39外の元の三角形の第1頂点につい
ての頂点データを、色データとして付加することで、第
1実施例と同様、新たな四角形に対する単一色面塗り描
画を行なえ、分割三角形の頂点データ修正処理を削減で
き、多角形の描画処理を大幅に高速化することができ
る。
【0093】なお、上述の実施例では、色データとして
元の三角形の第1頂点データを付加する場合について説
明したが、この第1頂点データの代わりに、クリップ/
分割頂点算出部38Aにより新たな多角形を複数の三角
形に分割する際に、三角形第1頂点についての頂点座
標,頂点法線,頂点色に基づいてその三角形の描画色を
算出し、算出された描画色を付加するようにしてもよ
い。この場合、描画部38Dでの描画色の算出処理を省
略することができる。
【0094】また、上述の実施例では、図10に示すよ
うに、クリップ枠39によりクリッピングされる多角形
が三角形である場合について説明したが、本発明は、こ
れに限定されるものではない。 (c)第3実施例の説明 図12は本発明の第3実施例としての多角形の描画方式
を適用されたシステムの構成例を示すブロック図で、図
中、既述の符号と同一の符号は同一部分を示しているの
で、その説明は省略する。なお、図12中では、第1実
施例において説明したデータ処理部35A,描画条件判
定部35B,三角形描画部35C,属性データ格納域3
6およびフレームメモリ37の図示は省略されている。
また、この第3実施例においては、第1実施例と同様
に、多角形を複数の三角形に分割し、分割して得られた
各三角形の頂点データに基づいて各三角形を描画するこ
とにより、多角形を面塗り描画する場合について説明す
る。
【0095】この図12において、40は多角形分割処
理部32側にそなえられたフラグ付加部(色データフラ
グ付加手段)で、このフラグ付加部40は、多角形分割
処理部32により分割された三角形の頂点データに多角
形第1頂点データ付加部33により色データを付加した
場合のみ有意となる多角形第1頂点データフラグ(色デ
ータフラグ)を、各三角形の頂点データに付加するもの
である。
【0096】また、41は図形描画部35における処理
に必要な三角形データおよび色データとしての多角形第
1頂点データをセーブするための三角形データセーブ域
である。上述の構成により、第3実施例でも、第1実施
例と同様に、例えば図7に示すような凹型五角形につい
て単一面塗り描画を行なう場合には、その凹型五角形で
ある多角形データを多角形データ格納域31に読み込ん
でから、多角形分割処理部32において、多角形データ
格納域31からの多角形データに基づき、図7に示すよ
うな凹型五角形を、図8に示すように、第1頂点,第2
頂点,第5頂点からなる第1三角形と、第2頂点,第3
頂点,第5頂点からなる第2三角形と、第3頂点,第4
頂点,第5頂点からなる第3三角形とに分割し、これら
の三角形の頂点データを、一旦、三角形データ格納域3
4に格納する。
【0097】このとき、本実施例では、分割された三角
形のうち第1三角形の頂点データには、多角形第1頂点
データ付加部33により、色データとして多角形第1頂
点データが付加されるとともに、さらに、フラグ付加部
40により、有意の多角形第1頂点データフラグ(=
有)を付加する。一方、第1三角形以外の三角形つまり
第2三角形および第3三角形には、色データとしての多
角形第1頂点データは付加せず、フラグ付加部40によ
り、無意の多角形第1頂点データフラグ(=無)を付加
する。
【0098】多角形第1頂点データ,多角形第1頂点デ
ータフラグを付加された第1三角形〜第3三角形の頂点
データは、1三角形を単位に、多角形分割処理部32か
ら図形描画部35へ転送される。そして、図形描画部3
5では、まず、データ処理部35Aにおいて、各三角形
の頂点データにおける多角形第1頂点データフラグの有
無をチェックし、“多角形第1頂点データフラグ=有”
の場合、その三角形(本実施例では第1三角形)の頂点
データに付加された多角形第1頂点データを、三角形デ
ータセーブ域41に格納する。ここで、三角形データセ
ーブ域41に格納された多角形第1頂点データは、次に
“多角形第1頂点データフラグ=有”のデータが到来し
てデータ更新されるまで保持される。なお、多角形分割
処理部32からの各三角形の頂点データも三角形データ
セーブ域41に格納される。
【0099】ついで、描画条件判定部35Bにより、属
性データ格納域36を参照して今回の多角形に対する描
画条件がフラット・シェーディング方式であるかグーロ
ー・シェーディング方式であるかを判定し、その判定結
果がフラット・シェーディング方式である場合には、
“多角形第1頂点データフラグ=有”の三角形について
も“多角形第1頂点データフラグ=無”の三角形につい
ても、データ処理部35Aにより、三角形データセーブ
域41に格納された多角形第1頂点データの頂点座標,
頂点法線,頂点色を参照し、これらのデータに基づいて
多角形についての描画色を算出する。
【0100】この後、三角形描画部35Cにより、デー
タ処理部35Aからの描画色で各三角形を描画すること
で、図7に示すような凹型五角形に対する単一色面塗り
描画が行なわれる。描画されたデータは、フレームメモ
リ37においてピクセルに展開された格納されてから、
図示しないモニタ等の画面上に表示される。このよう
に、第3実施例によれば、各三角形の頂点データに、色
データとしての多角形第1頂点データを付加することに
より、第1実施例と同様に、分割三角形の頂点データ修
正処理を削減でき、多角形の描画処理を大幅に高速化で
きる。
【0101】また、第1実施例では、一つの多角形を描
画するために転送する多角形第1頂点データ数は、分割
される三角形数に等しくなるが、第3実施例では、多角
形第1頂点データを付加した場合のみ有意となる多角形
第1頂点データフラグを付加することにより、少なくと
も一組の頂点データに多角形第1頂点データを付加して
おけば、多角形第1頂点データフラグを参照すること
で、その頂点データに付加された多角形第1頂点データ
を用いて、多角形全体を単一色面塗り描画することがで
きる。従って、三角形データの独立処理と同一多角形第
1頂点データの多重転送の回避とを実現でき、多角形分
割処理部32側から図形描画部35へのデータ転送量を
大幅に減少させることができる。なお、上述の実施例で
は、色データとして多角形第1頂点データを付加する場
合について説明したが、この多角形第1頂点データの代
わりに、多角形分割処理部32により多角形を複数の三
角形に分割する際に、多角形第1頂点についての頂点座
標,頂点法線,頂点色に基づいてその多角形の描画色を
算出し、算出された描画色を付加するようにしてもよ
い。この場合、図形描画部35のデータ処理部35Aで
の描画色の算出処理を省略することができる。
【0102】また、上述の実施例では、描画対象の多角
形が図7に示すような凹型五角形である場合について説
明したが、本発明は、これに限定されるものではない。
さらに、色データとしては、多角形第1頂点以外の頂点
データを用いてもよい。 (d)第4実施例の説明 図13は本発明の第4実施例としての多角形の描画方式
を適用されたシステムの構成例を示すブロック図で、図
中、既述の符号と同一の符号は同一部分を示しているの
で、その説明は省略する。なお、図13中でも、第1実
施例において説明したデータ処理部35A,描画条件判
定部35B,三角形描画部35C,属性データ格納域3
6およびフレームメモリ37の図示は省略されている。
【0103】そして、この図13に示すように、第4実
施例のシステムは、第3実施例にて説明したものとほと
んど同様に構成されているが、この第4実施例では、三
角形データセーブ域41に、三角形データが格納される
ほか、“多角形第1頂点データフラグ=有”の頂点デー
タが到来した場合に、多角形第1頂点データフラグとと
もに、その頂点データに付加された多角形第1頂点デー
タが格納され、さらに、データ処理部35Aにより多角
形第1頂点データの頂点座標,頂点法線,頂点色に算出
された描画色が格納されるようになっている。これらの
多角形第1頂点データ,多角形第1頂点データフラグお
よび描画色は、次に“多角形第1頂点データフラグ=
有”のデータが到来してデータ更新されるまで保持され
る。
【0104】上述の構成により、第4実施例でも、第3
実施例と同様に、例えば図7に示すような凹型五角形に
ついて単一面塗り描画を行なう場合には、その凹型五角
形である多角形データを多角形データ格納域31に読み
込んでから、多角形分割処理部32において、多角形デ
ータ格納域31からの多角形データに基づき、図7に示
すような凹型五角形を、図8に示すような第1三角形〜
第3三角形に分割し、これらの三角形の頂点データを、
一旦、三角形データ格納域34に格納する。
【0105】このとき、本実施例でも、第3実施例と同
様に、分割された三角形のうち第1三角形の頂点データ
に、多角形第1頂点データ付加部33により、色データ
として多角形第1頂点データを付加するとともに、フラ
グ付加部40により、有意の多角形第1頂点データフラ
グ(=有)を付加する。一方、第1三角形以外の三角形
つまり第2三角形および第3三角形には、色データとし
ての多角形第1頂点データは付加せず、フラグ付加部4
0により、無意の多角形第1頂点データフラグ(=無)
を付加する。
【0106】多角形第1頂点データ,多角形第1頂点デ
ータフラグを付加された第1三角形〜第3三角形の頂点
データは、1三角形を単位に、多角形分割処理部32か
ら図形描画部35へ転送される。そして、図形描画部3
5では、まず、多角形第1頂点データフラグを三角形デ
ータセーブ域41に格納してから、データ処理部35A
において、各三角形の頂点データにおける多角形第1頂
点データフラグの有無をチェックし、“多角形第1頂点
データフラグ=有”の場合、その三角形(本実施例では
第1三角形)の頂点データに付加された多角形第1頂点
データを、三角形データセーブ域41に格納する。ここ
で、三角形データセーブ域41に格納された多角形第1
頂点データは、次に“多角形第1頂点データフラグ=
有”のデータが到来してデータ更新されるまで保持され
る。なお、多角形分割処理部32からの各三角形の頂点
データも三角形データセーブ域41に格納される。
【0107】ついで、描画条件判定部35Bにより、属
性データ格納域36を参照して今回の多角形に対する描
画条件がフラット・シェーディング方式であるかグーロ
ー・シェーディング方式であるかを判定する。その判定
結果がフラット・シェーディング方式であり、且つ、三
角形データセーブ域41に格納された多角形第1頂点デ
ータフラグが“有”であれば、データ処理部35Aによ
り、三角形データセーブ域41に格納された多角形第1
頂点データの頂点座標,頂点法線,頂点色を参照し、こ
れらのデータに基づいて多角形についての描画色を算出
し、算出された描画色を三角形データセーブ域41に格
納する。
【0108】図形描画部35にて描画処理すべく多角形
分割処理部32から転送されてきた三角形の頂点データ
に付加された多角形第1頂点データフラグが“無”であ
る場合には、上述した描画色算出処理は省略し、三角形
データセーブ域41に格納されている描画色を読み出
す。この後、三角形描画部35Cにより、多角形第1頂
点データフラグが“有”の三角形については、データ処
理部35Aにより算出された描画色で描画する一方、多
角形第1頂点データフラグが“無”の三角形について
は、三角形データセーブ域41から読み出した描画色で
描画することで、図7に示すような凹型五角形に対する
単一色面塗り描画が行なわれる。描画されたデータは、
フレームメモリ37においてピクセルに展開され格納さ
れてから、図示しないモニタ等の画面上に表示される。
【0109】このように、第4実施例によれば、第3実
施例と同様の作用効果が得られるほか、図形描画部35
において算出した描画色を、三角形データセーブ域41
に記憶・保持し、多角形第1頂点データフラグが“無”
である三角形を描画する際には、その描画色を読み出し
て用いることにより、描画色の算出処理を削減すること
ができ、多角形の描画処理をさらに高速化することがで
きる。
【0110】なお、上述の実施例では、色データとして
多角形第1頂点データを付加する場合について説明した
が、この多角形第1頂点データの代わりに、多角形分割
処理部32により多角形を複数の三角形に分割する際
に、多角形第1頂点についての頂点座標,頂点法線,頂
点色に基づいてその多角形の描画色を算出し、算出され
た描画色を付加するようにしてもよい。この場合、図形
描画部35のデータ処理部35Aでの描画色の算出処理
を省略することができる。
【0111】また、上述の実施例では、描画対象の多角
形が図7に示すような凹型五角形である場合について説
明したが、本発明は、これに限定されるものではない。
さらに、色データとしては、多角形第1頂点以外の頂点
データを用いてもよい。 (e)第5実施例の説明 図14は本発明の第5実施例としての多角形の描画方式
を適用されたシステムの構成例を示すブロック図で、図
中、既述の符号と同一の符号は同一部分を示しているの
で、その説明は省略する。なお、図14中でも、第1実
施例において説明したデータ処理部35A,描画条件判
定部35B,三角形描画部35Cおよびフレームメモリ
37の図示は省略されている。
【0112】そして、この図14に示すように、第5実
施例のシステムは、第3実施例にて説明したものとほぼ
同様に構成されているが、この第5実施例では、頂点色
線形補間面塗り描画を所定の描画条件とする場合、例え
ば、属性データ格納域36に格納された描画条件が前述
したグーロー・シェーディング方式である場合の描画処
理について説明する。
【0113】この第5実施例のシステムでは、図14に
示すように、多角形に対する描画条件であるシェーディ
ング方式を格納する属性データ格納域36が、多角形分
割処理部32側に付設されており、この多角形分割処理
部32による分割処理時に、後述するごとく属性データ
格納域36が参照されるようになっている。上述の構成
により、第5実施例では、例えば図7に示すような凹型
五角形について面塗り描画を行なう場合、まず、その凹
型五角形である多角形データを多角形データ格納域31
に読み込んでから、多角形分割処理部32において、多
角形データ格納域31からの多角形データに基づき、図
7に示すような凹型五角形を、図8に示すような第1三
角形〜第3三角形に分割し、これらの三角形の頂点デー
タを、一旦、三角形データ格納域34に格納する。
【0114】このとき、本実施例では、属性データ格納
域36を参照することにより、今回の多角形に対する描
画条件がフラット・シェーディング方式であるかグーロ
ー・シェーディング方式であるかを判定し、その判定結
果がグーロー・シェーディング方式である場合には、多
角形第1頂点データ付加部33による三角形の頂点デー
タへの多角形第1頂点データの付加は行なわず、フラグ
付加部40により、各三角形の頂点データに対し全て
“多角形第1頂点データフラグ=無”を付加し、このフ
ラグを付加した各三角形の頂点データは、1三角形を単
位に、多角形分割処理部32から図形描画部35へ転送
される。
【0115】図形描画部35では、まず、多角形第1頂
点データフラグを三角形データセーブ域41(図14で
は図示省略)に格納してから、データ処理部35Aにお
いて、各三角形の頂点データにおける多角形第1頂点デ
ータフラグの有無をチェックし、“多角形第1頂点デー
タフラグ=有”の場合、その三角形の頂点データに付加
された多角形第1頂点データを、三角形データセーブ域
41に格納する。
【0116】そして、描画条件がグーロー・シェーディ
ング方式の場合には、三角形描画部35Cにより、三角
形データセーブ域41に格納された各頂点データに基づ
いて、各頂点毎に描画色を算出し、算出された各頂点の
色を線形補間することにより、三角形の面内部を頂点色
線形補間面塗り描画することで、図7に示すような凹型
五角形に対する多色色面塗り描画が行なわれる。描画さ
れたデータは、フレームメモリ37においてピクセルに
展開された格納されてから、図示しないモニタ等の画面
上に表示される。
【0117】このように、第5実施例によれば、多角形
第1頂点データ付加部33による各三角形の頂点データ
への色データの付加は行なわず、フラグ付加部40によ
り、各三角形の頂点データに対し全て無意の色データフ
ラグを付加して、その頂点データを多角形分割処理部3
2から図形描画部35へ出力し、図形描画部35によ
り、各三角形についてグーロー・シェーディング方式を
適用することで、三角形に対する頂点色線形補間面塗り
描画を行なうことができる。
【0118】なお、上述の実施例では、上述の実施例で
は、描画対象の多角形が図7に示すような凹型五角形で
ある場合について説明したが、本発明は、これに限定さ
れるものではない。 (f)第6実施例の説明 図15は本発明の第6実施例としての三角形の描画方式
を適用されたシステムの構成例を示すブロック図であ
る。この第6実施例では、三角形の各頂点データに基づ
いて三角形を描画する方式(請求項11〜17)につい
て説明する。
【0119】図15において、50は描画処理を施すべ
き三角形の頂点データ等の図形データを格納する図形デ
ータ格納領域(メモリ)、59は三角形の各頂点データ
に基づいて三角形を描画する三角形描画部で、この三角
形描画部59は、直線,右長辺三角形,左長辺三角形そ
れぞれに応じた描画処理を行なう直線描画手段59A,
右長辺三角形描画手段59Bおよび左長辺三角形描画手
段59Cを有している。
【0120】また、51は描画処理を施すべき三角形の
形状を判定しその形状において振分(ディスパッチ)処
理を行なう形状判定処理部で、この形状判定処理部51
は、形状判定前処理部52,3頂点y値ソーティング部
53,外積比較部54および三角形描画ディスパッチ処
理部55を有している。ここで、形状判定前処理部52
は、三角形の第1頂点(所定頂点)について隣接する二
辺の外積を算出する機能を有するものである。例えば三
角形の第1頂点〜第3頂点のx,y,z座標を、図15
の図形データ格納領域50に示すように、それぞれ、
(x1,y1,z1),(x2,y2,z2),(x3,y3,z3)とし
た場合、この形状判定前処理部52における外積演算
は、まず、下式(1),(2)により外積の要素を演算
して、一旦、形状判定前処理部52のレジスタに格納し
てから、下式(3)により第1頂点についての外積Gを
算出している。
【0121】 (y1−y2)*(x1−x3) (1) (y1−y3)*(x1−x2) (2) G=(y1−y2)*(x1−x3)−(y1−y3)*(x1−x2) (3) また、3頂点y値ソーティング部53は、図形データ格
納領域50から入力された三角形の3つの頂点データの
y座標y1,y2,y3についての大小関係を求め、その大小
関係に応じた順番に並べ変えてソート順を決定するもの
である。
【0122】なお、3頂点y値ソーティング部53にお
いて、y座標y1,y2,y3についての大小関係を求める際
には、形状判定前処理部52において(1),(2)式
により外積Gの要素を求める際に計算した差分値(y1−
y2)および(y1−y3)を利用する。このとき、差分値
(y2−y3)については別個算出する。これらの差分値が
0に等しいか0よりも大きいかあるいは0よりも小さい
かを、3頂点y値ソーティング部53にて判断すること
により、y座標y1,y2,y3についての大小関係として、
12種類のソート順(図15の第1作業領域56中を参
照)が求められる。3頂点y値ソーティング部53によ
るソート結果は、第1作業領域56に格納される。
【0123】なお、外積Gを求める前にy座標の比較に
おいてy1=y2=y3となるような場合は明らかに直線であ
るので、そのような三角形の頂点データについては、形
状判定前処理部52による外積演算や3頂点y値ソーテ
ィング部53によるソート処理を行なうことなく、直ち
に三角形描画部59の直線描画部59Aに振り分ける。
このため、y1=y2=y3となるソート結果(図29参照)
は図15の第1作業領域56中に表示していない。
【0124】外積比較部54は、形状判定前処理部52
において前記(1)〜(3)式により算出された外積G
を0と比較し、この外積Gが0に等しいか0よりも大き
いかあるいは0よりも小さいかを判断するものである。
この外積比較部54による比較結果は、第2作業領域5
7へ出力され、第1作業領域56に格納された3頂点y
値ソーティング部53によるソート結果(y座標y1,y
2,y3についての大小関係)と組み合わせることによ
り、図15の第2作業領域56中に示すような36種類
の外積比較結果が求められ、各外積比較結果として、a
1,a2,a3,b1,b2,b3,…,k1,k2,k3,l1,l2,l3が得られる。
【0125】これらの外積比較結果a1,a2,a3, …,l1,l
2,l3 に基づいて、形状判定テーブル58を参照するこ
とにより、三角形の形状、つまり直線であるか右長辺三
角形であるか左長辺三角形であるかを判定できるように
なっている。外積比較結果a1,b1,c1,d1,e1,f1,g1,h1,i
1,j1,k1,l1 の場合、即ち外積Gが零の場合、図17
(a)〜図28(a)に示すように、三角形の3つの頂
点データは直線上にあり、三角形の形状は直線であると
判定できる。
【0126】また、その他の外積比較結果a2〜l2および
a3〜l3の場合、図17(b)〜図28(b)および図1
7(b)〜図28(b)に示すように、外積Gの正負に
応じて、三角形の形状は右長辺三角形もしくは左長辺三
角形であると判定できる。このような外積比較結果a1,a
2,a3, …,l1,l2,l3 と、三角形の形状(直線,右長辺三
角形,左長辺三角形)との関係を与えるべく形状判定テ
ーブル58が予め作成されている。
【0127】三角形描画ディスパッチ処理部55は、形
状判定前処理部52および形状判定テーブル58により
判定された三角形の形状に従い、三角形の頂点データを
その形状に応じた三角形描画部59における各種描画部
59A〜59Cに振分・分岐するものである。上述の構
成により、第6実施例では、三角形の各頂点データに基
づいて三角形を描画する際に、まず、その各頂点データ
を図形データ格納領域50に格納する。そして、その三
角形の描画処理前に、補助レジスタAR0,AR1,A
R2を使用して、各頂点データを図形データ格納領域5
0から形状判定処理部51に呼び出す。なお、図15
中、図形データ格納領域50中に記載されたオプション
データ1〜3は、任意のデータ(例えば頂点色等)であ
る。
【0128】形状判定処理部51の形状判定前処理部5
2において、三角形の第1頂点について隣接する二辺の
外積Gを、前記(1)〜(3)式により算出するととも
に、3頂点y値ソーティング部53において、形状判定
前処理部52にて(1),(2)式により外積Gの要素
を求める際に計算した差分値(y1−y2)および(y1−y
3)と、別個に算出した差分値(y2−y3)とを用いて、
三角形の各頂点のy座標y1,y2,y3についての大小関係
(ソート順)を求める。
【0129】そして、形状判定前処理部52により算出
された外積Gを外積比較部54で零と比較し、その比較
結果と、3頂点y値ソーティング部53によるソート結
果とに基づいて、第2作業領域57で外積比較結果を求
め、この外積比較結果により形状判定テーブル58を参
照することで、三角形の形状が直線であるか右長辺三角
形であるかまたは左長辺三角形であるかが判定される。
【0130】この形状判定結果を受けて、三角形描画デ
ィスパッチ処理部55により、形状判定された三角形
は、その形状に応じた三角形描画部59における各種描
画部59A〜59Cへ振分・分岐され、三角形の形状に
応じた三角形の描画処理を実行させることができる。こ
のように、第6実施例によれば、従来のように3頂点の
各々の座標の大小関係を比較してソートを行なう場合に
比べて、三角形の形状が直線,右長辺三角形,左長辺三
角形のいずれかであるかを、三角形描画部59による描
画処理前のソート段階で分類することができるため、三
角形の形状が直線となるものについては、独立した直線
描画処理を実行することができ、描画処理の効率が改善
され、形状に応じた高速描画処理が可能になり、図形描
画性能が大幅に向上する。
【0131】なお、本実施例では、前述のような形状判
定テーブル58に代えて、例えば図16に示すようなジ
ャンプテーブル60を設けてもよい。このジャンプテー
ブル60は、3頂点y値ソーティング部53によるソー
ト結果と外積比較部54による比較結果とによりソート
コードを設定し、そのソートコードと、ソートコードに
対応する形状の三角形についての振分先となる描画部
(描画部59A〜59Cのいずれか)との関係を与える
ものである。
【0132】ソートコードとしては、図16〜図29に
示すように、三角形の形状が直線である場合(つまり外
積G=0の場合)には、“OnLine”が与えられ、三角形
の形状が右長辺三角形である場合には、最後に“R(Rig
ht) ”を付された6文字の英数コードが与えられ、三角
形の形状が左長辺三角形である場合には、最後に“L(L
eft)”を付された6文字の英数コードが与えられる。
【0133】ここで、三角形の形状が右長辺三角形もし
くは左長辺三角形である場合の、最初の英数5文字は、
例えば、3頂点y値ソーティング部53によるソート結
果がy1<y2<y3である場合、“1L2L3”とし
て与えられ、y3=y1<y2である場合、“3E1L
2”として与えられ、y3>y2=y1である場合、
“3G1E2”として与えられるものである。コード
中、“L”はLittleを、“E”はEqual を、“G”はGr
eat をそれぞれ意味するものである。
【0134】このようなジャンプテーブル60を用い、
三角形描画ディスパッチ処理部55から、3頂点y値ソ
ーティング部53によるソート結果と外積比較部54に
よる比較結果とにより得られるソートコードに基づい
て、ジャンプテーブル60を参照することで、三角形描
画ディスパッチ処理部55は、三角形についての振分描
画部先を直ちに認識することができ、三角形描画ディス
パッチ処理部55による三角形の頂点データの振分処理
をより高速化することができる。
【0135】また、上述の実施例では、単独の三角形を
描画処理する場合に本発明を適用しているが、例えば、
第1〜第5実施例により前述した多角形の描画方式にお
いて多角形から分割された各三角形や、四辺形メッシ
ュ,三角形ストリップを分割して得られた各三角形に対
して、上述した第6実施例の描画方式を適用すること
で、多角形,四辺形メッシュ,三角形ストリップに対す
る描画処理も高速化することができる。
【0136】(g)第7実施例の説明 図30は本発明の第7実施例としての多角形の描画方式
を適用されたシステムの構成例を示すブロック図であ
る。この第7実施例では、多角形の各頂点データに基づ
いてその多角形を描画する方式(請求項18〜22)に
ついて説明する。図30において、61は各種図形デー
タを保有するホスト(クライアント)、62はホスト6
1と後述する図形データ展開部63との間に介設されホ
スト61からのデータを一旦格納するホスト・展開部イ
ンターフェイス(I/F)メモリ、63は図形データ展
開部で、この図形データ展開部63は、ディスパッチャ
64,第1種図形要素データ展開部65,第i種図形要
素データ展開部66,四辺形メッシュ要素データ展開部
67,多角形要素データ展開部68等を有している。
【0137】ディスパッチャ64は、ホスト・展開部イ
ンターフェイスメモリ62に格納されているホスト61
からのデータ展開対象となる要素を、その要素に応じた
展開部65〜68に振り分けるものである。例えば、図
30に示す例では、第1種図形要素は第1種図形要素デ
ータ展開部65に、第i種図形要素は第i種図形要素デ
ータ展開部66に、四辺形メッシュ要素は四辺形メッシ
ュ要素データ展開部67に、多角形要素は多角形要素デ
ータ展開部68に振り分ける。
【0138】第1種図形要素データ展開部65,第i種
図形要素データ展開部66,四辺形メッシュ要素データ
展開部67,多角形要素データ展開部68は、それぞ
れ、その要素に応じたデータ展開処理を施すもので、特
に、多角形要素データ展開部68は、頂点数判定処理部
(四角形判定手段)69,四角形専用処理部70および
五角形以上の多角形処理部74を有している。
【0139】頂点数判定処理部69は、ディスパッチャ
64からの多角形要素の頂点数を計数し、その数が4で
あるか否かによりディスパッチャ64からの多角形要素
が四角形であるか否かを判定し、四角形であると判定さ
れた場合には、その多角形要素つまり四角形要素を四角
形専用処理部70に振り分ける一方、四角形ではないと
判定された場合には、その四角形要素を五角形以上の多
角形処理部74に振り分ける。
【0140】ここで、五角形以上の多角形処理部74
は、図47に示した従来システムにおける多角形要素デ
ータ展開部と同様に、外積演算部74A,形状判定部7
4Bおよびデータ展開処理部74Cから構成されてお
り、それぞれ図47に示す外積演算部114A,形状判
定部114B,データ展開処理部114Cと同様のもの
であるので、ここではその詳細な説明は省略する。
【0141】さて、四角形専用処理部70は、外積演算
部71,形状判定部72,データ展開処理部73を有し
ている。外積演算部71は、四角形の各頂点で隣接する
二辺の外積を算出するものであり、形状判定部72は、
外積演算部71により算出された四角形の各頂点におけ
る外積の符号(負であるか非負であるか)に基づいて四
角形の形状を判定する形状判定部で、本実施例では、形
状判定部73は、予め作成された四角形形状テーブル7
7を参照することにより、形状判定を行なっている。
【0142】つまり、四角形の各頂点A〜Dについての
外積の符号(負,非負)の組合せにより、四角形の形状
が一意的に決まることを利用し、外積演算部71からの
四角形の各頂点A〜Dについての外積の符号(負,非
負)の組合せと四角形の形状との関係を与える四角形形
状テーブル77を予め作成しておく。なお、図31に、
各頂点の外積の符号の組合せと、それに対応する実際の
四角形ABCDの形状例(凸型,凹型,交差型等)との
関係(四角形形状テーブル77の例)を示す。
【0143】データ展開処理部73は、形状判定部72
による形状判定結果に応じてその四角形の形状に対応し
たデータ展開処理を行なって出力するものである。この
とき、四角形ABCDの形状に対応した頂点選択順序
(データ展開処理)の例を、四角形の各頂点A〜Dにつ
いての外積の符号(負,非負)の組合せとの関係で図3
2に示す。具体的には、四角形が凸型もしくは凹型の場
合には、頂点A→頂点B→頂点D→頂点Cの順序、もし
くは、頂点B→頂点A→頂点C→頂点Dの順序で三角形
ストリップデータに展開する一方、四角形が交差型の場
合には、2つの三角形ABEとCDE、もしくは、2つ
の三角形ADEとBCEに展開する(ここでEは交差す
る辺の交点)。
【0144】また、75は図形データ展開部63と後述
する図形描画部76との間に介設され図形データ展開部
63からの展開データ(三角形データ等)を一旦格納す
る展開部・描画部インターフェイス(I/F)メモリ
(もしくはFIFO)、76は展開部・描画部インター
フェイスメモリ75に格納されている展開データに基づ
いて多角形要素等の図形要素に対して描画処理を施す図
形描画部(描画手段)である。
【0145】上述の構成により、第7実施例では、ホス
ト61は、描画すべき図形要素をホスト・展開部インタ
ーフェイスメモリ62に設定し、図形データ展開部63
を起動する。そして、図形データ展開部63は、ホスト
・展開部インターフェイスメモリ62から図形要素を読
み出し、図形要素のヘッダを使用して、ディスパッチャ
64が、その図形要素を図形データ展開部63内の対応
する要素データ展開部65〜68へ振り分ける。
【0146】各要素データ展開部65〜68は、ホスト
61から送られた図形要素を図形描画部76が処理でき
る形に展開し、展開部・描画部インターフェイスメモリ
(もしくはFIFO)75に設定し、図形描画部76を
起動することで、図形要素を絵として描画し画面に表示
する。なお、システムの立ち上げ時には、ホスト・展開
部インターフェイスメモリ62に、図31,図32で前
述したような四角形形状テーブル77をロードする。こ
の四角形形状テーブル77のエントリは、四角形の4つ
の頂点についての外積の符号ビットの組合せである。
【0147】本実施例では、多角形要素データ展開部6
8に、四角形専用処理部70が追加され、頂点数判定処
理部69により、描画すべき多角形が四角形か否かを判
定し、四角形であると判定された場合には、四角形専用
処理部70によるデータ展開処理を行なう一方、五角形
以上であると判定された場合には、五角形以上の多角形
処理部74により従来と同じ処理によりデータ展開を行
なう。
【0148】四角形専用処理部70では、外積演算部7
1により、四角形ABCDの頂点Aから順に外積を求
め、形状判定部72により、その組合せに基づいて図3
1に示す四角形形状テーブル77を参照することで、四
角形の形状を判定する。そして、判定された四角形の形
状に応じた頂点選択順序で、データ展開処理部73によ
り四角形の頂点データを展開し、展開部・描画部インタ
ーフェイスメモリ75を介して図形描画部76へ転送す
る。
【0149】本実施例では、データ展開処理部73によ
り四角形のデータ展開を行なう際には、四角形が交差型
である場合(図31の“非負−非負−負−負”や“非負
−負−負−非負”の場合等)を除き、三角形に分割した
多角形は、図形描画部76に対して独立した三角形の集
合ではなく、三角形ストリップの形にデータ展開する。
【0150】ここで、図33に示すような四角形ABC
Dを、独立した2つの三角形ABDとBDCとに分割し
てデータ展開した例を図34に示し、図33に示すよう
な四角形ABCDを、三角形ストリップの形にデータ展
開した例を図35に示す。図34に示すように、独立し
た2つの三角形ABDとBDCとに分割すると、2つの
三角形が共有する頂点B,Dを2度展開する必要がある
が、三角形ストリップの形にデータ展開すると、図35
に示すように、重複するデータはない。
【0151】従って、四角形が交差型でなければ、四角
形を三角形ストリップの形にデータ展開することで、図
形描画部76への転送データ量を少なくすることがで
き、処理性能を大幅に向上することができる。なお、図
32には、各頂点の外積の符号の組合せと、三角形スト
リップの形に四角形の頂点を展開するための頂点選択順
序を示す。
【0152】また、図35に示すように、図形描画部7
6に対しては、展開したデータの最初に、続くデータを
三角形ストリップとして処理することを指定するヘッダ
を付加するとともに、データの終りにターミネータを付
加する。独立した三角形として処理する場合は、図34
に示すように、続くデータを独立する三角形の集合とし
て処理することを指定するヘッダを付加するとともに、
データの終りを示すターミネータを付加する。これによ
り、図形描画部76において、従来のごとく、三角形を
描画する毎に、他の三角形と共有する頂点があるか、
どの頂点がどの頂点と同じなのかを判断する必要がな
くなる。
【0153】ところで、四角形形状テーブル77を、図
32に示すように、四角形ABCDの各頂点A〜Dにお
ける外積の符号の組合せとその四角形の形状に応じた頂
点選択順序との関係を与えるジャンプテーブルとして設
定することにより、外積演算部71からの各頂点の外積
の符号の組合せに基づき四角形形状テーブル77を参照
することで、従来の形状判定処理が不要になり、外積計
算から直ちにデータ展開処理部73による三角形ストリ
ップまたは独立した2つの三角形の集合の形へのデータ
展開に移行することができる。そして、四角形形状テー
ブル77それぞれのエントリに対して、図32に示すよ
うな頂点選択順序で頂点を選択し、データを展開すれ
ば、多角形が交差型である場合を除いて、四角形を三角
形ストリップとして処理させることができる。
【0154】このように、第7実施例によれば、多角形
の各頂点データに基づいて多角形を描画する際に、頂点
数判定処理部69により描画処理すべき多角形が四角形
であるか否かを判定する処理を付加し、多角形が四角形
である場合の処理を一般の多角形の処理と分離すること
により、実運用上での描画処理性能を大幅に向上するこ
とができる。
【0155】また、本実施例によれば、形状判定部72
で図31に示す四角形形状テーブル77を参照すること
により、外積演算部71により四角形の各頂点で求めた
外積の符号の組合せから、直ちに四角形の形状を判定す
ることができる。さらに、四角形形状テーブル77を、
四角形の各頂点の外積符号の組合せから四角形の頂点選
択順序を与えるジャンプテーブル(頂点選択順序別の頂
点データ展開サブルーチンへのジャンプテーブル)とし
て構成することにより、四角形の形状判定と同時に三角
形への分割処理を行なうことができ、処理性能のさらな
る向上をはかることができる。
【0156】また、四角形の形状が交差型でない場合に
は、四角形の分割後の三角形データを、独立した三角形
としてではなく、三角形ストリップとして展開する機能
をデータ展開処理部73にもたせたことにより、前述し
たように、図形描画部76への転送データ量を少なくす
ることができ、処理性能を大幅に向上することができ
る。
【0157】(h)第8実施例の説明 図36は本発明の第8実施例としての四辺形メッシュの
描画方式を適用されたシステムの構成例を示すブロック
図である。この第8実施例は、複数の四辺形が連続して
なる四辺形メッシュを各四辺形の頂点データに基づいて
描画する方式(請求項23〜29)に関するもので、こ
の方式を、例えば、第7実施例において前述した図30
に示す示すシステムの四辺形メッシュ要素データ展開部
67に適用した場合について説明する。従って、図36
中、図30の符号と同一の符号は同一部分を示している
ので、その説明は省略する。
【0158】図36に示すように、第8実施例の四辺形
メッシュ要素データ展開部67は、切換部79,一定順
序データ展開処理部80,形状認識データ展開処理部8
1を有している。切換部79は、ディスパッチャ64か
らの四辺形メッシュ要素を一定順序データ展開処理部8
0または形状認識データ展開処理部81のいずれか一方
に切り換えて出力するものである。即ち、本実施例で
は、この切換部79の切換操作により、四辺形メッシュ
を、一定順序データ展開処理部80によって形状に関係
なく頂点を一定順序で選んで得られる三角形の集合とし
て処理するか、形状認識データ展開処理部81によって
形状を認識した上で分割した三角形の集合として処理す
るかを属性に応じて制御することが可能になっている。
【0159】ここで、一定順序データ展開処理部80
は、各四辺形の形状に関係なく、各四辺形の頂点データ
を一定の順序で選択することにより四辺形メッシュを三
角形ストリップデータに展開するものである。このと
き、順序としては、例えば図38に示すような四辺形メ
ッシュに対して、この四辺形メッシュをm−1組の四辺
形の行と見ることにより、以下のような2通りがある。
【0160】…→Ai,j →Ai+1,j →Ai,j+1 →Ai+
1,j+1 →Ai,j+2 →Ai+1,j+2 →… …→Ai+1,j →Ai,j →Ai+1,j+1 →Ai,j+1 →Ai+
1,j+2 →Ai,j+2 →… ここでは、を順序1、を順序2と呼ぶ。また、形状
認識データ展開処理部81は、各四辺形をひとつの多角
形(多角形要素として与えられた四角形)として扱い、
その形状通りに描画するための三角形への分割を行なう
もので、各四辺形の形状に応じた順序で各四辺形の頂点
データを選択することにより四辺形メッシュを三角形ス
トリップとしてデータ展開するものである。
【0161】この形状認識データ展開処理部81は、外
積演算部82,形状判定部83およびデータ展開処理部
84を有しており、外積演算部82,形状判定部83
は、第7実施例において前述した四角形専用処理部70
の外積演算部71,形状判定部72と全く同様の機能を
果たすものである。また、第7実施例における四角形形
状テーブル77に相当するメッシュ四辺形形状テーブル
85がホスト・展開部インターフェイスメモリ62に設
定されており、形状判定部83は、メッシュ四辺形形状
テーブル85を参照し、外積演算部82からの各四辺形
の頂点の外積符号の組合せに基づいて、展開すべき次の
四辺形の形状判定を行なっている。
【0162】さらに、データ展開処理部84は、形状判
定部83による形状判定結果に応じて次の四辺形に対応
したデータ展開処理を行なうものである。このデータ展
開処理部84においては、各四辺形を三角形ストリップ
としてデータ展開すべく各四辺形についての4つの頂点
データから3つの頂点データを選択するための2種類の
頂点選択順序、つまり、前述した順序1および順序2が
予め設定されている。
【0163】そして、これらの2種類の順序1,2のう
ちの一方を用い各四辺形に対してデータ展開処理を行な
う際に、形状判定部83からのデータ展開すべき次の四
辺形の形状と現在の頂点選択順序とに応じて、現在の頂
点選択順序を2種類の順序1,2のうちの他方に切り換
え、この他方の頂点選択順序を用いて次の四辺形をデー
タ展開することにより、四辺形メッシュを連続する三角
形ストリップとしてデータ展開するようになっている。
【0164】展開すべき次の四辺形についての具体的な
頂点選択順序を、現在の選択順序と、次の四辺形の各頂
点Ai,j ,Ai+1,j ,Ai+1,j+1 ,Ai,j+1 の外積の符
号の組合せとの関係と併せて、図37に示す。交差型の
四辺形を含まない場合、四辺形の頂点から順序1または
順序2に従って選択を開始し、次の四辺形の形状に応じ
て、頂点を重複して展開することにより、頂点選択順序
を、順序1から順序2へ、もしくは、順序2から順序1
へ切り換え、四辺形メッシュの一つの行を一連の三角形
ストリップとして展開することができる。
【0165】例えば、現在の選択順序が順序1であり、
次の四辺形についての外積符号の組合せが“非負−非負
−非負−非負”である場合、四辺形の形状は凸型である
ので、頂点選択順序は順序1のままで、次の四辺形を一
連の三角形ストリップとして展開することができる。ま
た、現在の選択順序が順序1であり、次の四辺形につい
ての外積符号の組合せが“非負−非負−非負−負”もし
くは“非負−負−非負−非負”である場合、四辺形の形
状はそれぞれ図39(a),(c)に示すケース1,3
であるが、この場合も、頂点選択順序は順序1のまま
で、次の四辺形を一連の三角形ストリップとして展開す
ることができる。
【0166】これに対して、現在の選択順序が順序1で
あり、次の四辺形についての外積符号の組合せが“非負
−非負−負−非負”もしくは“非負−負−負−負”であ
る場合、四辺形の形状はそれぞれ図39(b),(d)
に示すケース2,4で、この場合、順序1のままで展開
を続けると三角形ストリップとしての展開を行なえなく
なるため、頂点Ai,j を重複して展開することにより、
頂点選択順序を順序1から順序2に切り換え、次の四辺
形を一連の三角形ストリップとして展開する。
【0167】同様に、現在の選択順序が順序2であり、
次の四辺形についての外積符号の組合せが“非負−非負
−非負−非負”である場合、四辺形の形状は凸型である
ので、頂点選択順序は順序2のままで、次の四辺形を一
連の三角形ストリップとして展開する。また、現在の選
択順序が順序2であり、次の四辺形についての外積符号
の組合せが“非負−非負−非負−負”もしくは“非負−
負−非負−非負”である場合、四辺形の形状はそれぞれ
図39(a),(c)に示すケース1,3であるが、こ
の場合、順序2のままで展開を続けると三角形ストリッ
プとしての展開を行なえなくなるため、頂点Ai+1,j を
重複して展開することにより、頂点選択順序を順序2か
ら順序1に切り換え、次の四辺形を一連の三角形ストリ
ップとして展開する。
【0168】また、現在の選択順序が順序2であり、次
の四辺形についての外積符号の組合せが“非負−非負−
負−非負”もしくは“非負−負−負−負”である場合、
四辺形の形状はそれぞれ図39(b),(d)に示すケ
ース2,4で、この場合、頂点選択順序は順序2のまま
で、次の四辺形を一連の三角形ストリップとして展開す
ることができる。
【0169】一方、次の四辺形が交差型で、頂点Ai,j+
1 とAi+1,j+1 が同じ側にある場合〔図40(b),
(d)に示すケース2,4;特にケース2は外積符号の
組合せが“非負−負−負−非負”の場合〕、辺Ai,j A
i,j+1 と辺Ai+1,j Ai+1,j+1との交点Bを求め、この
交点Bをはさんで、別の三角形ストリップとして展開す
る。
【0170】また、次の四辺形が交差型で、頂点Ai,j+
1 とAi+1,j+1 が対角側にある場合〔図40(a),
(c)に示すケース1,3;特にケース1は外積符号の
組合せが“非負−非負−負−負”の場合〕、辺Ai,j A
i+1,j と辺Ai,j+1 Ai+1,j+1との交点Bを求め、Ai,j
Ai+1,j 以前をひとつの三角形ストリップ、三角形A
i,j Ai,j+1 Bと三角形Ai+1,j Ai+1,j+1 Bとをそれ
ぞれ独立した三角形、三角形Ai+1,j Ai+1,j+1 Bを別
の三角形ストリップとして展開する。
【0171】なお、メッシュ四辺形形状テーブル85
を、図37に示すように、現在の頂点選択順序および次
の四辺形についての外積符号の組合せと、現在の頂点選
択順序および次の四角形の形状に応じた頂点選択順序と
の関係を与えるジャンプテーブルとして設定することに
より、外積演算部82からの各頂点の外積の符号の組合
せに基づきメッシュ四辺形形状テーブル85を参照する
ことで、外積計算から直ちにデータ展開処理部81によ
る凸型,凹型,交差型の四辺形に対応したデータ展開に
移行することができる。
【0172】上述の構成により、第8実施例では、複数
の四辺形が連続してなる四辺形メッシュを各四辺形の頂
点データに基づいて描画する際に、切換部79により、
四辺形メッシュの頂点データを一定順序データ展開処理
部80または形状認識データ展開処理部81のいずれか
一方に切り換えて出力することができる。四辺形メッシ
ュにおいて、全ての四辺形が凸型であれば、一定順序デ
ータ展開処理部80,形状認識データ展開処理部81の
いずれによってデータ展開を行なっても、図形描画部7
6により描画される四辺形メッシュは同じものとなる
が、途中の非凸型の四辺形が入った場合(図39,図4
0参照)、一定順序1または2のみでデータ展開を行な
うと、描画結果は必ずしも一意ではない。
【0173】そこで、本実施例では、切換部79の機能
により、四辺形メッシュに対するデータ展開として、一
定順序データ展開処理部80または形状認識データ展開
処理部81のいずれか一方によるものを選択することが
できる。一定順序データ展開処理部80を選択した場合
には、各四辺形の頂点データが一定の順序1または2で
選択されて四辺形メッシュがデータ展開される一方、形
状認識データ展開処理部81を選択した場合には、図3
7により前述したように、現在の頂点選択順序と展開す
べき次の四辺形の形状とに応じて、四辺形メッシュの一
つの行を一連の三角形ストリップとして展開できるよう
になっている。
【0174】このように、第8実施例によれば、四辺形
メッシュが、データ展開処理部80もしくは81により
一連の三角形ストリップとしてデータ展開され図形描画
部76に転送されるので、展開後に図形描画部76へ転
送されるデータ量を削減し、四辺形メッシュの描画処理
を高速化することができる。
【0175】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の多角形の
描画方式(請求項1〜10)によれば、以下に示すよう
な効果ないし利点がある。 (1)各三角形の頂点データに色データを付加すること
で、単一色面塗り描画を行なう場合に、分割三角形の頂
点データ修正処理を削減することができ、多角形の描画
処理を大幅に高速化できる。
【0176】(2)多角形をクリップ枠でクリッピング
することにより生成された新たな四角形を面塗り描画す
るに際し、元の多角形の所定頂点がクリップ枠外にある
場合であっても、新たな多角形を分割して得られた各三
角形の頂点データに、クリップ枠外の元の多角形の所定
頂点についての頂点データを、色データとして付加する
ことで、新たな多角形に対する単一色面塗り描画を行な
え、分割三角形の頂点データ修正処理を削減でき、多角
形の描画処理を大幅に高速化できる。
【0177】(3)色データを付加した場合のみ有意と
なる色データフラグを付加することにより、少なくとも
一組の頂点データに色データを付加しておけば、色デー
タフラグを参照することで、その頂点データに付加され
た色データを用いて、多角形全体を単一色面塗り描画す
ることができる。従って、同一多角形第1頂点データの
多重転送の回避を実現でき、分割手段側から描画手段へ
のデータ転送量を大幅に減少させることができる。
【0178】(4)描画手段において描画色を記憶・保
持し、色データフラグが無意である三角形を描画する際
には、その描画色を読み出して用いることにより、描画
色の算出処理を削減することができ、多角形の描画処理
をさらに高速化することができる。 (5)頂点色線形補間面塗り描画を行なう場合、色デー
タ付加手段による各三角形の頂点データへの色データの
付加を行なわず、色データフラグ付加手段にて各三角形
の頂点データに対し全て無意の色データフラグを付加す
ることにより、描画手段により、各三角形についてグー
ロー・シェーディング方式を適用して、三角形に対する
頂点色線形補間面塗り描画を行なうことができる。
【0179】また、本発明の三角形の描画方式(請求項
11〜17)によれば、以下に示すような効果ないし利
点がある。 (6)三角形の形状が直線,右長辺三角形,左長辺三角
形のいずれかであるかを、描画処理前のソート段階で分
類することができるため、三角形の形状が直線となるも
のについては、独立した直線描画処理を実行することが
でき、描画処理の効率が改善され、形状に応じた高速描
画処理が可能になり、図形描画性能が大幅に向上する。
【0180】さらに、本発明の多角形の描画方式(請求
項18〜22)によれば、以下に示すような効果ないし
利点がある。 (7)多角形の各頂点データに基づいて多角形を描画す
る際に、描画処理すべき多角形が四角形であるか否かを
判定する処理を付加し、多角形が四角形である場合の処
理を一般の多角形の処理と分離することにより、実運用
上での描画処理性能を大幅に向上することができる。
【0181】(8)形状判定に際して四角形形状テーブ
ルを参照することにより、四角形の各頂点で求めた外積
の符号の組合せから、直ちに四角形の形状を判定するこ
とができる。 (9)四角形形状テーブルを、四角形の各頂点の外積符
号の組合せから四角形の頂点選択順序を与えるジャンプ
テーブルとして構成することにより、四角形の形状判定
と同時に三角形への分割処理を行なうことができ、処理
性能のさらなる向上をはかることができる。
【0182】(10)四角形を分割した後の三角形デー
タを、独立した三角形としてではなく、三角形ストリッ
プとして展開する機能をもたせたことにより、描画手段
への転送データ量を少なくでき、処理性能を大幅に向上
することができる。また、本発明の四辺形メッシュの描
画方式(請求項23〜29)によれば、以下に示すよう
な効果ないし利点がある。
【0183】(11)四辺形メッシュを、一定順序デー
タ展開処理もしくは形状識別データ展開処理のいずれか
一方により一連の三角形ストリップとしてデータ展開し
て、描画手段へ転送することにより、転送データ量を削
減し、四辺形メッシュの描画処理を高速化することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の原理ブロック図である。
【図2】第2の発明の原理ブロック図である。
【図3】第3の発明の原理ブロック図である。
【図4】第4の発明の原理ブロック図である。
【図5】第5および第6の発明の原理ブロック図であ
る。
【図6】本発明の第1実施例としての多角形の描画方式
を適用されたシステムの構成例を示すブロック図であ
る。
【図7】第1実施例における描画対象の多角形を示す図
である。
【図8】第1実施例における描画対象の多角形を複数の
三角形に分割した例を示す図である。
【図9】本発明の第2実施例としての多角形の描画方式
を適用されたシステムの構成例を示すブロック図であ
る。
【図10】第2実施例においてクリッピングにより得ら
れた描画対象の多角形を示す図である。
【図11】第2実施例における描画対象の多角形を複数
の三角形に分割した例を示す図である。
【図12】本発明の第3実施例としての多角形の描画方
式を適用されたシステムの構成例を示すブロック図であ
る。
【図13】本発明の第4実施例としての多角形の描画方
式を適用されたシステムの構成例を示すブロック図であ
る。
【図14】本発明の第5実施例としての多角形の描画方
式を適用されたシステムの構成例を示すブロック図であ
る。
【図15】本発明の第6実施例としての三角形の描画方
式を適用されたシステムの構成例を示すブロック図であ
る。
【図16】第6実施例におけるジャンプテーブルの例を
示す図である。
【図17】(a)〜(c)はいずれも第6実施例におけ
るソートコードに対応する実際の三角形形状を示す図で
ある。
【図18】(a)〜(c)はいずれも第6実施例におけ
るソートコードに対応する実際の三角形形状を示す図で
ある。
【図19】(a)〜(c)はいずれも第6実施例におけ
るソートコードに対応する実際の三角形形状を示す図で
ある。
【図20】(a)〜(c)はいずれも第6実施例におけ
るソートコードに対応する実際の三角形形状を示す図で
ある。
【図21】(a)〜(c)はいずれも第6実施例におけ
るソートコードに対応する実際の三角形形状を示す図で
ある。
【図22】(a)〜(c)はいずれも第6実施例におけ
るソートコードに対応する実際の三角形形状を示す図で
ある。
【図23】(a)〜(c)はいずれも第6実施例におけ
るソートコードに対応する実際の三角形形状を示す図で
ある。
【図24】(a)〜(c)はいずれも第6実施例におけ
るソートコードに対応する実際の三角形形状を示す図で
ある。
【図25】(a)〜(c)はいずれも第6実施例におけ
るソートコードに対応する実際の三角形形状を示す図で
ある。
【図26】(a)〜(c)はいずれも第6実施例におけ
るソートコードに対応する実際の三角形形状を示す図で
ある。
【図27】(a)〜(c)はいずれも第6実施例におけ
るソートコードに対応する実際の三角形形状を示す図で
ある。
【図28】(a)〜(c)はいずれも第6実施例におけ
るソートコードに対応する実際の三角形形状を示す図で
ある。
【図29】第6実施例におけるソートコードに対応する
実際の三角形形状を示す図である。
【図30】本発明の第7実施例としての多角形の描画方
式を適用されたシステムの構成例を示すブロック図であ
る。
【図31】第7実施例における四角形形状テーブルの例
を示す図である。
【図32】第7実施例における頂点選択順序例を示す図
である。
【図33】第7実施例における四角形のデータ展開を説
明するための図である。
【図34】四角形を独立した2つの三角形の集合として
データ展開した場合の転送データ例を示す図である。
【図35】四角形を三角形ストリップとしてデータ展開
した場合の転送データ例を示す図である。
【図36】本発明の第8実施例としての多角形の描画方
式を適用されたシステムの構成例を示すブロック図であ
る。
【図37】第8実施例における頂点選択順序例を示す図
である。
【図38】四辺形メッシュの例を示す図である。
【図39】(a)〜(d)はいずれも四辺形メッシュに
おける凹型四辺形の例を示す図である。
【図40】(a)〜(d)はいずれも四辺形メッシュに
おける交差型四辺形の例を示す図である。
【図41】(a),(b)は多角形(五角形)の三角形
分割例を示す図である。
【図42】(a),(b)は多角形の三角形分割に際し
て多角形第1頂点を含まない三角形を生じる例を示す図
である。
【図43】(a),(b)は多角形の三角形分割に際し
て多角形第1頂点を含まない三角形を生じた場合の従来
の処理例を示す図である。
【図44】従来の三角形の描画方式を適用されたシステ
ムの構成例を示すブロック図である。
【図45】(a),(b)はそれぞれ右長辺三角形およ
び左長辺三角形の例を示す図である。
【図46】(a),(b)はいずれも3つの頂点データ
が直線になる例を示す図である。
【図47】従来の多角形の描画方式を適用されたシステ
ムの構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 分割手段 2 描画手段 2A 直線描画手段 2B 右長辺三角形描画手段 2C 左長辺三角形描画手段 3 色データ付加手段 4 色データフラグ付加手段 5 外積演算手段 6 ソート手段 7 形状判定手段 8 形状判定テーブル 9 振分手段 10 ジャンプテーブル 11 四角形判定手段 12 外積演算手段 13 形状判定手段 14 四角形形状テーブル 15 データ展開処理手段 16 ジャンプテーブル 17 切換手段 18 一定順序データ展開処理手段 19 形状認識データ展開処理手段 20 外積演算手段 21 形状判定手段 22 四辺形形状テーブル 23 データ展開処理手段 24 ジャンプテーブル 31 多角形データ格納域 32 多角形分割処理部(分割手段) 33 多角形第1頂点データ付加部(色データ付加手
段) 33A 第1頂点データ付加部(色データ付加手段) 34 三角形データ格納域 34A 分割三角形データ格納域 35 図形描画部(描画手段) 35A データ処理部 35B 描画条件判定部 35C 三角形描画部 36 属性データ格納域 37 フレームメモリ 38 図形描画部 38A クリップ/分割頂点算出部(分割手段) 38B 三角形描画部(描画手段) 38C 描画条件判定部 38D 描画部 39 クリップ枠 40 フラグ付加部(色データフラグ付加手段) 41 三角形データセーブ域 50 図形データ格納領域 51 形状判定処理部 52 形状判定前処理部 53 3頂点y値ソーティング部 54 外積比較部 55 三角形描画ディスパッチ処理部 56 第1作業領域 57 第2作業領域 58 形状判定テーブル 59 三角形描画部(描画手段) 59A 直線描画部 59B 右長辺三角形描画部 59C 左長辺三角形描画部 60 ジャンプテーブル 61 ホスト(クライアント) 62 ホスト・展開部インターフェイスメモリ 63 図形データ展開部 64 ディスパッチャ 65 第1種図形要素データ展開部 66 第i種図形要素データ展開部 67 四辺形メッシュ要素データ展開部 68 多角形要素データ展開部 69 頂点数判定処理部 70 四角形専用処理部 71 外積演算部 72 形状判定部 73 データ展開処理部 74 五角形以上の多角形処理部 74A 外積演算部 74B 形状判定部 74C データ展開処理部 75 展開部・描画部インターフェイスメモリ 76 図形描画部(描画手段) 77 四辺形形状テーブル 79 切換部 80 一定順序データ展開処理部 81 形状認識データ展開処理部 82 外積演算部 83 形状判定部 84 データ展開処理部 85 メッシュ四辺形形状テーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今澤 正一 神奈川県横浜市港北区新横浜2丁目4番19 号 株式会社富士通プログラム技研内

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多角形を複数の三角形に分割し分割され
    た各三角形の頂点データを出力する分割手段(1)と、
    該分割手段(1)からの前記の各三角形の頂点データに
    基づいて前記の各三角形を描画する描画手段(2)とを
    そなえ、 該分割手段(1)により該多角形を分割して得られた前
    記の各三角形の頂点データに基づいて、該描画手段
    (2)により該複数の三角形を所定の描画条件で描画す
    ることにより、該多角形を面塗り描画する多角形の描画
    方式において、 該分割手段(1)により分割された各三角形の頂点デー
    タに、該多角形の描画色情報を有する色データを付加し
    て該描画手段(2)へ出力し、 単一色面塗り描画を前記所定の描画条件とする場合、該
    描画手段(2)により、前記の各三角形を、前記の各三
    角形の頂点データに付加された該色データに基づく描画
    色で描画することを特徴とする、多角形の描画方式。
  2. 【請求項2】 該分割手段(1)により該多角形を複数
    の三角形に分割する際に、該多角形の所定頂点について
    の頂点座標,頂点法線,頂点色を有する多角形所定頂点
    データを、該色データとして、前記の各三角形の頂点デ
    ータに付加して該描画手段(2)へ出力し、 該描画手段(2)により前記の各三角形を描画する際
    に、前記の各三角形の頂点データに付加された該多角形
    所定頂点データの頂点座標,頂点法線,頂点色に基づ
    き、該多角形についての描画色を算出することを特徴と
    する、請求項1記載の多角形の描画方式。
  3. 【請求項3】 該多角形をクリップ枠でクリッピングす
    ることにより生成された新たな多角形を面塗り描画する
    に際して、該多角形の所定頂点が該クリップ枠外にある
    場合、 該分割手段(1)により該新たな多角形を分割して得ら
    れた各三角形の頂点データに、該クリップ枠外の該多角
    形の所定頂点についての前記多角形所定頂点データを、
    該色データとして付加して該描画手段(2)へ出力する
    ことを特徴とする、請求項2記載の多角形の描画方式。
  4. 【請求項4】 該分割手段(1)により該多角形を複数
    の三角形に分割する際に、該多角形の所定頂点について
    の頂点座標,頂点法線,頂点色に基づき、該多角形につ
    いての描画色を算出し、該描画色を、該色データとし
    て、前記の各三角形の頂点データに付加して該描画手段
    (2)へ出力することを特徴とする、請求項1記載の多
    角形の描画方式。
  5. 【請求項5】 該多角形をクリップ枠でクリッピングす
    ることにより生成された新たな多角形を面塗り描画する
    に際して、該多角形の所定頂点が該クリップ枠外にある
    場合、 該分割手段(1)により該新たな多角形を分割して得ら
    れた各三角形の頂点データに、該クリップ枠外の該多角
    形の所定頂点について算出された前記描画色を、該色デ
    ータとして付加して該描画手段(2)へ出力することを
    特徴とする、請求項4記載の多角形の描画方式。
  6. 【請求項6】 多角形を複数の三角形に分割し分割され
    た各三角形の頂点データを出力する分割手段(1)と、
    該分割手段(1)からの前記の各三角形の頂点データに
    基づいて前記の各三角形を描画する描画手段(2)とを
    そなえ、 該分割手段(1)により該多角形を分割して得られた前
    記の各三角形の頂点データに基づいて、該描画手段
    (2)により該複数の三角形を所定の描画条件で描画す
    ることにより、該多角形を面塗り描画する多角形の描画
    方式において、 該分割手段(1)により分割された前記の各三角形の頂
    点データに、該多角形の描画色情報を有する色データを
    付加しうる色データ付加手段(3)と、 前記の各三角形の頂点データに、該色データ付加手段
    (3)により該色データを付加した場合のみ有意となる
    色データフラグを付加する色データフラグ付加手段
    (4)とを該分割手段(1)側にそなえ、 単一色面塗り描画を前記所定の描画条件とする場合、 該色データ付加手段(3)により、該分割手段(1)に
    より分割された該複数の三角形の頂点データのうちの少
    なくとも一組に、該色データを付加し、 該色データフラグ付加手段(4)により、該色データを
    付加した三角形の頂点データに対してのみ有意の色デー
    タフラグを付加するとともに、他の三角形の頂点データ
    に対しては無意の色データフラグを付加し、 該色データ,該色データフラグを付加された前記の各三
    角形の頂点データを該分割手段(1)側から該描画手段
    (2)へ出力し、 該描画手段(2)により、該色データフラグが有意であ
    る三角形については、その頂点データに付加された該色
    データに基づく描画色で描画する一方、該色データフラ
    グが無意である三角形については、該色データフラグが
    有意である三角形の頂点データに付加された該色データ
    に基づく描画色で描画することを特徴とする、多角形の
    描画方式。
  7. 【請求項7】 該色データ付加手段(3)により付加す
    る該色データを、該多角形の所定頂点についての頂点座
    標,頂点法線,頂点色を有する多角形所定頂点データと
    し、 該描画手段(2)により前記の各三角形を描画する際
    に、該色データフラグが有意である三角形の頂点データ
    に付加された該多角形所定頂点データの頂点座標,頂点
    法線,頂点色に基づいて、該多角形についての描画色を
    算出することを特徴とする、請求項6記載の多角形の描
    画方式。
  8. 【請求項8】 該色データフラグが有意である三角形に
    ついて算出された描画色を、該描画手段(2)にて記憶
    ・保持し、 該描画手段(2)により、該色データフラグが無意であ
    る三角形を描画する際には、記憶・保持された該描画色
    を読み出して用いることを特徴とする、請求項7記載の
    多角形の描画方式。
  9. 【請求項9】 該色データ付加手段(3)により付加す
    る該色データを、該多角形の所定頂点についての頂点座
    標,頂点法線,頂点色に基づいて算出した描画色とし、 該描画手段(2)により該色データフラグが有意である
    三角形の頂点データに付加された該描画色に基づいて前
    記の各三角形を描画することを特徴とする、請求項6記
    載の多角形の描画方式。
  10. 【請求項10】 頂点色線形補間面塗り描画を前記所定
    の描画条件とする場合、 該色データ付加手段(3)による前記の各三角形の頂点
    データへの該色データの付加は行なわず、該色データフ
    ラグ付加手段(4)により、前記の各三角形の頂点デー
    タに対し全て無意の色データフラグを付加して、該無意
    の色データフラグを付加された前記の各三角形の頂点デ
    ータを該分割手段(1)側から該描画手段(2)へ出力
    し、 該描画手段(2)により、前記の各三角形について、各
    頂点データに基づいて各頂点の色を算出し、算出された
    各頂点の色を補間することにより、該三角形の面内部を
    頂点色線形補間面塗り描画することを特徴とする、請求
    項6〜9記載の多角形の描画方式。
  11. 【請求項11】 三角形の各頂点データに基づいて該三
    角形を描画する三角形の描画方式において、 該三角形の描画処理前に、該三角形の所定頂点について
    隣接する二辺の外積を該三角形の各頂点データに基づい
    て算出するとともに、該三角形の各頂点データの所定座
    標についての大小関係を求め、 前記外積が零の場合には、該三角形の形状は直線である
    と判定する一方、前記外積が零でない場合には、前記大
    小関係と前記外積の正負とに基づいて該三角形の形状が
    右長辺三角形か左長辺三角形かを判定し、 該三角形の形状判定結果に応じた該三角形の描画処理を
    実行することを特徴とする、三角形の描画方式。
  12. 【請求項12】 前記大小関係を求める際に、前記外積
    を算出するために求めた、該三角形の各頂点データの所
    定座標についての差分値を用いることを特徴とする、請
    求項11記載の三角形の描画方式。
  13. 【請求項13】 前記大小関係および前記外積の値と該
    三角形の形状との関係を与える形状判定テーブル(8)
    を予め作成しておき、 前記大小関係および前記外積の値に基づいて該形状判定
    テーブル(8)を参照することにより、該三角形の形状
    を判定することを特徴とする、請求項11または12に
    記載の三角形の描画方式。
  14. 【請求項14】 前記大小関係および前記外積の値によ
    り設定されるコードと該三角形の形状に応じた該三角形
    の描画処理との関係を与えるジャンプテーブル(10)
    を予め作成しておき、 前記大小関係および前記外積の値により設定された前記
    コードに基づいて該ジャンプテーブル(10)を参照す
    ることにより、該三角形に対する描画処理の振り分けを
    行なうことを特徴とする、請求項11〜13のいずれか
    に記載の三角形の描画方式。
  15. 【請求項15】 該三角形が、多角形を分割して得られ
    たものであることを特徴とする、請求項11〜14のい
    ずれかに記載の三角形の描画方式。
  16. 【請求項16】 該三角形が、四辺形メッシュを分割し
    て得られたものであることを特徴とする、請求項11〜
    14のいずれかに記載の三角形の描画方式。
  17. 【請求項17】 該三角形が、三角形ストリップを分割
    して得られたものであることを特徴とする、請求項11
    〜14のいずれかに記載の三角形の描画方式。
  18. 【請求項18】 多角形の各頂点データに基づいて該多
    角形を描画する多角形の描画方式において、 描画処理すべき該多角形が四角形であるか否かを判定
    し、 該多角形が四角形であると判定された場合には、該多角
    形に対して、四角形に対応したデータ展開処理を施して
    から、 該データ展開処理により得られた各頂点データに基づい
    て該多角形を描画することを特徴とする、多角形の描画
    方式。
  19. 【請求項19】 該データ展開処理を行なう際に、該四
    角形の各頂点で隣接する二辺の外積を算出して、算出さ
    れた該四角形の各頂点における外積の符号に基づいて該
    四角形の形状を判定し、 判定された該四角形の形状に応じて該データ展開処理を
    行なうことを特徴とする、請求項18記載の多角形の描
    画方式。
  20. 【請求項20】 四角形の各頂点における隣接する二辺
    の外積の符号と当該四角形の形状との関係を与える四角
    形形状テーブル(14)を予め作成しておき、 該四角形の各頂点における外積の符号に基づいて該四角
    形形状テーブル(14)を参照することにより、該四角
    形の形状を判定することを特徴とする、請求項19記載
    の多角形の描画方式。
  21. 【請求項21】 四角形の各頂点における隣接する二辺
    の外積の符号と当該四角形の形状に応じた当該四角形の
    頂点データ選択順序との関係を与えるジャンプテーブル
    (16)を予め作成しておき、 該データ展開処理を行なう際に、該四角形の各頂点で隣
    接する二辺の外積を算出し、算出された該四角形の各頂
    点における外積の符号に基づいて該ジャンプテーブル
    (16)を参照することにより、該四角形の形状に応じ
    た該四角形の頂点データ選択順序を決定し、 決定された該頂点データ選択順序に従って該四角形の各
    頂点データを選択することにより、該データ展開処理を
    行なうことを特徴とする、請求項18記載の多角形の描
    画方式。
  22. 【請求項22】 該四角形を2つの三角形からなる三角
    形ストリップとしてデータ展開することにより、該デー
    タ展開処理を行なうことを特徴とする、請求項19〜2
    1のいずれかに記載の多角形の描画方式。
  23. 【請求項23】 複数の四辺形が連続してなる四辺形メ
    ッシュを各四辺形の頂点データに基づいて描画する四辺
    形メッシュの描画方式において、 前記の各四辺形の形状に応じた順序で前記の各四辺形の
    頂点データを選択することにより、該四辺形メッシュを
    データ展開する形状認識データ展開処理を行なってか
    ら、 該データ展開処理により得られた各頂点データに基づい
    て該四辺形メッシュを描画することを特徴とする、四辺
    形メッシュの描画方式。
  24. 【請求項24】 複数の四辺形が連続してなる四辺形メ
    ッシュを各四辺形の頂点データに基づいて描画する四辺
    形メッシュの描画方式において、 前記の各四辺形の頂点データを一定の順序で選択するこ
    とにより該四辺形メッシュをデータ展開する一定順序デ
    ータ展開処理と、前記の各四辺形の形状に応じた順序で
    前記の各四辺形の頂点データを選択することにより該四
    辺形メッシュをデータ展開する形状認識データ展開処理
    とのいずれか一方を選択して、該四辺形メッシュに対す
    るデータ展開処理を行なってから、 該データ展開処理により得られた各頂点データに基づい
    て該四辺形メッシュを描画することを特徴とする、四辺
    形メッシュの描画方式。
  25. 【請求項25】 前記の各四辺形を三角形ストリップと
    してデータ展開することにより、該データ展開処理を行
    なうことを特徴とする、請求項23または24に記載の
    四辺形メッシュの描画方式。
  26. 【請求項26】 前記の各四辺形を三角形ストリップと
    してデータ展開すべく前記の各四辺形についての4つの
    頂点データから3つの頂点データを選択するための2種
    類の頂点データ選択順序を予め設定しておき、 前記2種類の頂点データ選択順序のうちの一方を用い、
    前記の各四辺形に対して該形状認識データ展開処理を行
    なう際に、 データ展開すべき次の四辺形の形状と現在の頂点データ
    選択順序とに応じて、該現在の頂点データ選択順序を前
    記2種類の頂点データ選択順序のうちの他方に切り換
    え、 該他方の頂点データ選択順序を用いて該次の四辺形をデ
    ータ展開することにより、該四辺形メッシュを連続する
    三角形ストリップとしてデータ展開することを特徴とす
    る、請求項25記載の四辺形メッシュの描画方式。
  27. 【請求項27】 該形状認識データ展開処理を行なう際
    に、該次の四辺形の各頂点で隣接する二辺の外積を算出
    して、算出された該次の四辺形の各頂点における外積の
    符号に基づいて該次の四辺形の形状を判定することを特
    徴とする、請求項26記載の四辺形メッシュの描画方
    式。
  28. 【請求項28】 四辺形の各頂点における隣接する二辺
    の外積の符号と当該四辺形の形状との関係を与える四辺
    形形状テーブル(22)を予め作成しておき、 該次の四辺形の各頂点における外積の符号に基づいて該
    四辺形形状テーブル(22)を参照することにより、該
    次の四辺形の形状を判定することを特徴とする、請求項
    27記載の四辺形メッシュの描画方式。
  29. 【請求項29】 現在の頂点データ選択順序と、四辺形
    の各頂点における隣接する二辺の外積の符号と、当該現
    在の頂点データ選択順序および当該四辺形の形状に応じ
    た当該四辺形の頂点データ選択順序との関係を与えるジ
    ャンプテーブル(24)を予め作成しておき、 該形状認識データ展開処理を行なう際に、該次の四辺形
    の各頂点で隣接する二辺の外積を算出し、算出された該
    次の四角形の各頂点における外積の符号と該現在の頂点
    データ選択順序とに基づいて該ジャンプテーブル(2
    4)を参照することにより、該次の四辺形についての頂
    点データ選択順序として前記2種類の頂点データ選択順
    序のうちの一方を選択することを特徴とする、請求項2
    6記載の四辺形メッシュの描画方式。
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