JPH07104299B2 - フアンダメンタル・パラメ−タ法による分析方法 - Google Patents
フアンダメンタル・パラメ−タ法による分析方法Info
- Publication number
- JPH07104299B2 JPH07104299B2 JP62105949A JP10594987A JPH07104299B2 JP H07104299 B2 JPH07104299 B2 JP H07104299B2 JP 62105949 A JP62105949 A JP 62105949A JP 10594987 A JP10594987 A JP 10594987A JP H07104299 B2 JPH07104299 B2 JP H07104299B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、例えば蛍光X線分析の分野において使用され
るファンダメンタル・パラメータ法(FP法)に関するも
のである。
るファンダメンタル・パラメータ法(FP法)に関するも
のである。
(従来の技術) 簡単な標準試料で定量分析を行うことのできるファンダ
メンタル・パラメータ法は、コンピュータや計算法の発
達とともに、手軽なこと、比較的精度が良いことが受け
て最近注目されている。
メンタル・パラメータ法は、コンピュータや計算法の発
達とともに、手軽なこと、比較的精度が良いことが受け
て最近注目されている。
ファンダメンタル・パラメータ法では与えられた標準試
料を基にしてX線強度を計算し、検量線を計算する。X
線強度はネットピーク強度とバックグラウンド強度の和
である。すなわち計算により求められるネットピーク強
度をN、バックグラウンド強度をBすれば、測定される
蛍光X線強度Aは A=aN+bB となる。
料を基にしてX線強度を計算し、検量線を計算する。X
線強度はネットピーク強度とバックグラウンド強度の和
である。すなわち計算により求められるネットピーク強
度をN、バックグラウンド強度をBすれば、測定される
蛍光X線強度Aは A=aN+bB となる。
何種類かの標準試料についてネットピーク強度Nとバッ
クグラウンド強度Bを計算し、蛍光X線強度Aを測定す
ることによって、係数3aとbを算出する。次に、未知試
料について蛍光X線強度Aを測定し、係数aとbを用い
て、計算によって分折しようとする元素の濃度を求め
る。
クグラウンド強度Bを計算し、蛍光X線強度Aを測定す
ることによって、係数3aとbを算出する。次に、未知試
料について蛍光X線強度Aを測定し、係数aとbを用い
て、計算によって分折しようとする元素の濃度を求め
る。
物理定数(ファンダメンタル・パラメータ)からネット
ピーク強度Nを計算する計算式については、例えば「Ja
pan.J.Appl.Phay.」誌、第5巻、第886ページ(1966
年)に記載され、バックグラウンド強度Bを計算する計
算式については、例えば「International Tables for X
−ray Christallography」に記載されている。
ピーク強度Nを計算する計算式については、例えば「Ja
pan.J.Appl.Phay.」誌、第5巻、第886ページ(1966
年)に記載され、バックグラウンド強度Bを計算する計
算式については、例えば「International Tables for X
−ray Christallography」に記載されている。
(発明が解決しようとする問題点) 標準試料として下記の(S1)〜(S3)の3種類の試料を
用いてファンダメンタル・パラメータ法によって求めた
バックグラウンド強度Bとネットピーク強度N、それら
の合計のピーク強度、及び実測された蛍光X強度を第1
を第1表に示す。
用いてファンダメンタル・パラメータ法によって求めた
バックグラウンド強度Bとネットピーク強度N、それら
の合計のピーク強度、及び実測された蛍光X強度を第1
を第1表に示す。
(S1)72.2%SiO2+1.75%Al2O3+0.1%Fe2O3 +6.7%CaO+4%MgO+13.8%Na2O+0.8%K2O (S2)50.3%SiO2+33.01%Al2O3+1.2%Fe2O3 +0.6%TiO2+0.1%CaO+1.7%K2O+12%H2O (S3)68%SiO2+17.3%Al2O3+0.1%Fe2O3 +3.4%Na2O+10.4%K2O+0.5%H2O 測定はAlのKα線について測定した結果であり、単位は
kcpsである。
kcpsである。
この結果によれば、バックグラウンド強度Bが負になっ
ており、この計算が適当でないことを示している。
ており、この計算が適当でないことを示している。
このようにバックグラウンド強度が負になるのは、この
例ではAlの含有量がそれぞれ1.75%、33.01%、17.3%
の標準試料を使用したためである。すなわち、一般的に
含有量が1%以上になると、ネットピークはバックグラ
ウンドに比べてかなり大きくなる。そのため測定される
X線強度の差は殆んどネットピークの差であり、その差
からバックグラウンドを正確に推定し計算するのは困難
である。
例ではAlの含有量がそれぞれ1.75%、33.01%、17.3%
の標準試料を使用したためである。すなわち、一般的に
含有量が1%以上になると、ネットピークはバックグラ
ウンドに比べてかなり大きくなる。そのため測定される
X線強度の差は殆んどネットピークの差であり、その差
からバックグラウンドを正確に推定し計算するのは困難
である。
本発明は、バックグラウンドを正確に計算することがで
き、したがって未知試料の分析も正確に行なうことので
きるファンダメンタル・パラメータ法を提供することを
目的とするものである。
き、したがって未知試料の分析も正確に行なうことので
きるファンダメンタル・パラメータ法を提供することを
目的とするものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明では分析成分を含んだ標準試料の他に、分析成分
を含まないバックグラウンド計算用の試料を用いる。
を含まないバックグラウンド計算用の試料を用いる。
バックグラウンドを正確に計算するためには、測定成分
の含有量が0%の試料を用いればよい。しかし、多くの
元素についてそれぞれ含有量が0%の試料を用いるのは
困難であり、1個又は2個の試料で全ての試料のバック
グラウンドを計算できるのが望ましい。そこで、一般的
な標準試料の他に特にバックグラウンド計算用の試料を
準備し、その試料からバックグラウンド強度を計算す
る。
の含有量が0%の試料を用いればよい。しかし、多くの
元素についてそれぞれ含有量が0%の試料を用いるのは
困難であり、1個又は2個の試料で全ての試料のバック
グラウンドを計算できるのが望ましい。そこで、一般的
な標準試料の他に特にバックグラウンド計算用の試料を
準備し、その試料からバックグラウンド強度を計算す
る。
バックグラウンド計算用の試料としては、例えば純度が
99%以上というような高純度で、かつ、無害で変質がな
く、組成が単純で、安価なものが望ましい。このような
バックグラウンド用計算試料としては、粉末試料に対し
てはLi2B4O7を使用し、ボロンBを分析する場合にはボ
ロンBを含まないCaCO3を使用する。また、金属試料に
対してはFeを用い、Feの分析に対してはAlやNi、Cuなど
の金属を用いる。
99%以上というような高純度で、かつ、無害で変質がな
く、組成が単純で、安価なものが望ましい。このような
バックグラウンド用計算試料としては、粉末試料に対し
てはLi2B4O7を使用し、ボロンBを分析する場合にはボ
ロンBを含まないCaCO3を使用する。また、金属試料に
対してはFeを用い、Feの分析に対してはAlやNi、Cuなど
の金属を用いる。
これらのバックグラウンド計算用試料は単独で用いても
よく、又は2種類以上を組み合わせて用いてもよい。た
だし、ガラスビードの試料に対してはLi2B4O7だけを使
用すればよい。すなわちガラスビード試料の場合、ボロ
ンBを分析することはありえないからである。
よく、又は2種類以上を組み合わせて用いてもよい。た
だし、ガラスビードの試料に対してはLi2B4O7だけを使
用すればよい。すなわちガラスビード試料の場合、ボロ
ンBを分析することはありえないからである。
(実施例) Alを含む未知試料を分析するに際して、標準試料として
前述の標準試料(S1)〜(S3)の他に、バックグラウン
ド計算用試料としてAlを含まず、Li2B4O7が100%の試料
(S0)を用いる。
前述の標準試料(S1)〜(S3)の他に、バックグラウン
ド計算用試料としてAlを含まず、Li2B4O7が100%の試料
(S0)を用いる。
励起X線源としてはRhターゲットを用い、40KVで70mAの
電流を流す。このバックグラウンド計算用試料(S0)及
び標準試料(S1)〜(S3)を用いてバックグラウンド強
度B、ネットピーク強度N、及び合計のピーク強度の計
算結果と、実測されたピーク強度を第2表に示す。
電流を流す。このバックグラウンド計算用試料(S0)及
び標準試料(S1)〜(S3)を用いてバックグラウンド強
度B、ネットピーク強度N、及び合計のピーク強度の計
算結果と、実測されたピーク強度を第2表に示す。
測定はAlのKα線について測定した結果であり、単位は
kcpsである。
kcpsである。
実施例によればバックグラウンド強度Bが負になること
がなく、この方法はAlの蛍光X線分析を行なうのに妥当
であることを示している。
がなく、この方法はAlの蛍光X線分析を行なうのに妥当
であることを示している。
(発明の効果) 本発明では従来のファンダメンタル・パラメータ法にお
いて使用されている標準試料の他に、分析成分を含まな
いバックグラウンド計算用の試料を使用するので、バッ
クグラウンド強度の計算が正確になり、したがって未知
試料の成分の分析を正確に行なうことができるようにな
る。
いて使用されている標準試料の他に、分析成分を含まな
いバックグラウンド計算用の試料を使用するので、バッ
クグラウンド強度の計算が正確になり、したがって未知
試料の成分の分析を正確に行なうことができるようにな
る。
Claims (2)
- 【請求項1】分析成分を含んだ標準試料について計算に
より求められるネットピーク強度をN、バックグラウン
ド強度をBとし、測定される蛍光X線強度をAとしたと
き、 A=aN+bB で与えられる関係式を用い、未知試料について測定した
蛍光X線強度Aと計算上のネットピーク強度N及びバッ
クグラウンド強度Bが上記関係式を満足するようなその
未知試料の分析成分の濃度を算出する分析方法におい
て、 前記関係式の係数a,bを算出するにあたり、係数bは分
析成分を含まないバックグラウンド計算用の試料を用い
て算出することを特徴とするファンダメンタル・パラメ
ータ法による分析方法。 - 【請求項2】バックグラウンド計算用の試料としては、
粉末試料又はガラスビード試料に対しては高純度のLi2B
4O7又はCaCO3を使用し、金属試料に対しては高純度のA
l、Fe、Ni及びCuのうちから少なくとも1種類を選択し
て使用する特許請求の範囲第1項に記載のファンダメン
タル・パラメータ法による分析方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62105949A JPH07104299B2 (ja) | 1987-04-28 | 1987-04-28 | フアンダメンタル・パラメ−タ法による分析方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62105949A JPH07104299B2 (ja) | 1987-04-28 | 1987-04-28 | フアンダメンタル・パラメ−タ法による分析方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63271147A JPS63271147A (ja) | 1988-11-09 |
JPH07104299B2 true JPH07104299B2 (ja) | 1995-11-13 |
Family
ID=14421091
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62105949A Expired - Lifetime JPH07104299B2 (ja) | 1987-04-28 | 1987-04-28 | フアンダメンタル・パラメ−タ法による分析方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07104299B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6765986B2 (en) * | 2001-02-08 | 2004-07-20 | Niton Corporation | X-ray fluorescence analyzer |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5930049A (ja) * | 1982-08-13 | 1984-02-17 | Sumitomo Electric Ind Ltd | ポリエチレン中の老化防止剤濃度の迅速分析法 |
-
1987
- 1987-04-28 JP JP62105949A patent/JPH07104299B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63271147A (ja) | 1988-11-09 |
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