JPH07103523B2 - 凍上被害防止方法 - Google Patents

凍上被害防止方法

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JPH07103523B2
JPH07103523B2 JP2414501A JP41450190A JPH07103523B2 JP H07103523 B2 JPH07103523 B2 JP H07103523B2 JP 2414501 A JP2414501 A JP 2414501A JP 41450190 A JP41450190 A JP 41450190A JP H07103523 B2 JPH07103523 B2 JP H07103523B2
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roadbed
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water
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隆幸 飛山
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日本地下水開発株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は積雪地、寒冷地や高所
山岳地及び臨海工業地の道路、空港の滑走路、駐車場等
の路面に発生する凍上被害を未然に防止する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、凍上は寒冷地でよくみられた現象
であり、冬期に気温が0℃以下になると、地表面付近の
土中の間隙水が凍結しはじめ、凍結面が時間と共に土中
に向かって下方に進行し、その際、土質や土壌水分等の
条件によって凍結面に水が移動したり、凍結することに
よって氷層が地表面に水平に形成され、未凍結部分から
凍結面に水分が吸収されたり、土壌中の水が凍結するこ
とにより地盤の膨れ上がる現象が凍上である。このため
道路等の舗装面に亀裂が入り、この亀裂に日中の雪融水
が浸み込み、夜間にこの水が凍結して体積が膨れ、亀裂
をさらに大きく広く拡大し、ついには路面に亀甲状の亀
裂が拡がり路面が破損されるようになる。
【0003】しかも、近年道路の消雪除雪技術がすす
み、完全消雪や完全除雪がゆきとどいてきたために積雪
地帯の道路においても、冬期でもほとんど雪が無く、路
面は常に冷たい外気にさらされているため、路面から常
に熱が奪われて凍上による被害が積雪地域や高所山岳地
域の随所で見られるようになってきた。
【0004】このような被害に対して、これまでに行わ
れてきた凍上防止対策としては当該地域の凍結深度まで
の深さの在来土を含水比の小さい砂や粒状材料に置き換
え、地中或は路盤の下部に凍上抑制層を設ける置換工法
や、路盤と路床の間に複数の断熱材をいれて路床の熱が
地表面に奪われることを防いだり、さらには路盤材を格
子状の高分子樹脂製のネットで覆い路盤材とネットが一
体となって凍上力に抵抗し、凍上を均一的に行わせて路
面の局所的な盛り上がりを防ぎ、路面に発生する亀甲状
の亀裂の発生を防止しようとの試みが行われてきたが、
完全に凍上を防止するまでには至っていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】 本発明は、上記の事
情に鑑みてなされたものであり、寒冷期に路床の熱が路
面から大気中に奪われ、路床が冷却されて凍結し、凍上
現象が起こって路面が盛り上がり路面に亀裂が生じて次
第々々に拡大し、亀甲状の亀裂が路面に広がって、つい
には道路の破損にいたるのを防止するために、凍上抑制
層の代りに路面の保温によって路床から上方への熱の流
れを遮断することによって、安全で維持管理が容易で、
かつ耐久性のある路面をめざした凍上被害防止方法を提
供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】 本発明は前記目的を達
成するための凍上被害防止方法であり、路面内に設置し
た温度センサーにより路面内部の温度が0℃以下に低下
したのを検知した時に、路盤上に設置した高さ調節可能
な架台上に固定して路面内の所定の深さに埋設した加温
設備に地下水を通して路面を内部から温め、その熱を前
記路面内に蓄熱保温し、該路面下にある路床の熱が地表
面から大気中に奪われるのを防ぐと同時に、該路床の水
分の凍結を防いで該路床が膨れ上がることによって路面
に生ずる凍上被害を防止する方法である。
【0007】
【作用】 本発明の凍上被害防止方法は、寒冷期に路床
の熱が路面から大気中に奪われ、路床が冷却されて凍結
し、凍上現象が起こって路面が盛り上がり路面に亀裂が
生じて次第々々に拡大し、亀甲状の亀裂が路面に広がっ
て、ついには道路の破損にいたるのを防止するために路
盤上に設置した高さ調節可能な架台上に固定して路面内
の所定の深さに埋設した加温設備に地下水を通すように
し、その地下水を送停止して加温することによって路面
を内部から温め、路面内に蓄熱保温することによって、
凍上抑制層の代りに路面の保温によって路床から上方へ
の熱の流れを遮断した状態とし、その結果、路床の熱が
路面から大気に奪われるのを防ぎ、その下の路床を直接
加温することなしに路床の水分の凍結を防いで路面の凍
上被害を防止する方法である。
【0008】 寒冷期に長時間にわたって気温が0℃以
下に冷えたり、冷たい風が吹いたりすると路床の熱が路
面から大気中に奪われ続け、ついには路床内部まで冷却
され0℃に達してしまう。この際、路面内に設置した温
度センサーにより路面内の温度が0℃以下に低下したこ
とを検知すると、路面内に設けた上記加温設備に地下水
を送水して加温し、路面内を温めて路面内に蓄熱し、路
面内を0℃以上の一定温度に保温することによって、凍
上抑制層の代りに路面の保温によって路床から上方への
熱の流れを遮断した状態として、路面下にある路床の熱
が地表面から大気中に奪われることを防ぎ、その結果、
路床を直接加温することなしに路床内の水分の凍結を防
ぎ、路床内の水分が凍結し膨張して起こる路面の盛り上
がり等の凍上被害を未然に防ぐことができる。一方、路
面内の温度が0℃以上になった場合には地下水の加温設
備への送水を停止する。
【0009】そして、この際には路面の温度が経済性お
よび省エネルギー性を考慮した所定温度に上昇すると前
記温度センサーと自動操作盤の動きにより加温設備の運
転が停止し、路面の温度を0℃以上の一定温度に保って
路床内の水の凍結を防ぎ、凍上による地表面や路面の盛
り上がりを防止する。
【0010】
【実施例】図1はこの発明の一実施例を示す断面図であ
り、図において路面1はアスファルトやコンクリートな
どの舗装体からなり、また路面内に加温設備2と温度セ
ンサー3が設置してあり、その下部に粒状の材料からな
る路盤4となっており、路盤の下面は路床5と接してお
り、前記加温設備2は路盤4上に高さ調整可能な架台6
を設け、その架台上に固定して路面1内の所定の深さに
埋設できるように設けてある。
【0011】 このように構成された本実施例におい
て、寒冷期に路床5の熱が路面1から大気中に奪われ、
路床5が冷却されて凍結し、凍上現象が起こって路面1
が盛り上がり路面1に亀裂が生じて次第々々に拡大し、
亀甲状の亀裂が路面1に広がって、ついには道路の破損
にいたるのを防止するために、路盤4上に設置した高さ
調節可能な架台6上に固定して路面1内の所定の深さに
埋設した加温設備2により加温して路面から大気中に少
しずつ奪われる熱量に見合う分だけ路面を内部から温
め、路面内に蓄熱保温すると路盤4、路床5の熱が大気
中に奪われるのを防ぐことができる。
【0012】 寒冷期に冷たい外気や冷風により路面1
から路盤4と路床5の熱が大気中に奪われ、路面1内が
0℃以下に低下すると路面1内に設けた温度センサー3
が路面1内の温度を検知して自動操作盤8に信号を送
り、その自動操作盤の指令によって前記路面1内の加温
設備2に地下水を送水し、それによって路面内に蓄熱
し、保温する。この際、路面1の温度が経済性及び省エ
ネルギー性を考慮した所定温度に上昇すると、前記温度
センサー3と自動操作盤8の働きにより加温設備2への
地下水の送水を停止させ、路面の温度を0℃以上の一定
温度に保って保温して、凍上抑制層の代りに路面1の保
温によって路床から上方への熱の流れを遮断し、その結
果、冷たい外気により路盤4と路床5の熱が路面1から
大気中に奪われることを防ぐために路床5の水分の凍結
を防いで前記路床が膨れ上がることによって路面1の盛
り上がりや亀裂発生などの凍上被害を防止する。
【0013】 本実施例における加温設備は流体の通る
加熱管や加熱板又はヒートパイプを用いて地下水などを
通し、また加温設備と温度センサーの設置位置は路面内
が路面の盛り上がりや亀裂発生などの凍上被害を防止す
るには最適である。
【0014】また、特に地下水を熱源とする場合には、
一般的に地下15m付近で当該地域の年平均気温を反映
する温度の地下水が得られ、それより100m深くなる
につれて約3℃ずつ水温が上昇するため、これらの地下
増温率を考慮して地下水の取水深度を決めればよい。さ
らに地下水や温泉水は貴重な天然資源であるために、消
雪や凍結防止及び凍上防止を行った後の冷水は、好まし
くは別に設けた井戸から地下に還元することがよい。ま
た、地下水を熱源として熱交換器で採熱し、二次側の不
凍液に熱を伝える場合には、熱交換器を井戸の内部に設
置することにより、外気による冷却がおこらず設置スペ
ースも不要となり効果的である。
【0015】さらに、路面内には鉄網を入れることによ
り凍上による路面の亀裂発生防止効果は一層高まる。ま
た、本発明を適用する場所としては、道路や駐車場の他
に空港の滑走路や埠頭、テニスコート、プラットホーム
等が考えられる。
【0016】
【発明の効果】 本発明は以上説明したとおりの構成を
有しているから次の効果を奏する。本発明に係る凍上被
害防止方法は、路面内の所定位置に設置した加温設備に
より寒冷期の路面温度の低下に応じて自動的に路面を温
めると、凍上抑制層の代りに路面の保温によって路床か
ら上方への熱の流れを遮断できるから、路床を直接加温
することなしに路床の水分凍結を防ぎ、路面の凍上被害
を防止することができる。
【0017】 また、冷たい外気により路面から路盤や
路床の熱が大気中に奪われて路面内の温度が0℃以下に
低下した際、路面内の加温設備による加温によって路面
内に蓄熱して0℃以上の一定温度に保温すると、凍上抑
制層の代りに路面の保温によって路床から上方への熱の
流れを遮断できるから、路床を直接加温することなしに
路盤や路床の熱が大気中に奪われることを防ぎ、路床の
水分の凍結による凍上を防ぐので路面の盛り上がりと亀
裂の発生を未然に防止できる。特に、上記路面の加温を
路盤上に設置した高さ調節可能な架台上に固定して路面
内の所定の深さに埋設した加温設備に地下水を通して行
なうから、地下水の保有する熱が加温設備と架台とを媒
体として路面、路盤に効率よく伝えられて保温され、一
層効率よく路床の熱が大気中に奪われることを防ぐこと
ができる。
【0018】さらに、従来積雪地域や高所山岳地域での
道路等の建設の際には、路盤の下にさらに人工的な凍上
抑制層を設けていたが、路面内に加熱設備を設け、この
加熱設備による加温で路面内に蓄熱して路面内を一定温
度に保って凍上を防ぐから、凍上抑制層が不要となり建
設費の低減と建設期間の短縮が可能となり、路面に亀裂
が発生しないので施設の寿命延長が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す路面の断面図であ
る。
【図2】加温設備の高さ調節可能な架台の一実施例を示
す斜視図である。
【符号の説明】
1 路面 2 加温設備 3 温度センサー 4 路盤 5 路床 6 架台 7 降雪検知器 8 自動操作盤

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 路面内に設置した温度センサーにより
    面内部の温度が0℃以下に低下したのを検知した時に、
    路盤上に設置した高さ調節可能な架台上に固定して路面
    内の所定の深さに埋設した加温設備に地下水を通して
    面を内部から温め、その熱を前記路面内に蓄熱保温し、
    該路面下にある路床の熱が地表面から大気中に奪われる
    のを防ぐと同時に、該路床の水分の凍結を防いで該路床
    が膨れ上がることによって路面に生ずる凍上被害を防止
    することを特徴とする凍上被害防止方法。
JP2414501A 1990-12-26 1990-12-26 凍上被害防止方法 Expired - Fee Related JPH07103523B2 (ja)

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