JPH07102363A - 複合酸化物薄膜フィルムの製造方法 - Google Patents
複合酸化物薄膜フィルムの製造方法Info
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- JPH07102363A JPH07102363A JP4027332A JP2733292A JPH07102363A JP H07102363 A JPH07102363 A JP H07102363A JP 4027332 A JP4027332 A JP 4027332A JP 2733292 A JP2733292 A JP 2733292A JP H07102363 A JPH07102363 A JP H07102363A
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- Japan
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- film
- vapor deposition
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- oxide thin
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 真空蒸着における長尺複合酸化物薄膜フィル
ムの製造方法を提供することにある。 【構成】 真空蒸着による複合酸化物薄膜の作成におい
て、蒸着源を単位酸化物組成毎の複数に分け、加熱源と
しては少なくとも、1つの電子銃を用いることによっ
て、プラスチックフィルム上に長さ方向に均一に1回で
蒸着することを特徴とする長尺複合酸化物薄膜フィルム
の製造方法である。
ムの製造方法を提供することにある。 【構成】 真空蒸着による複合酸化物薄膜の作成におい
て、蒸着源を単位酸化物組成毎の複数に分け、加熱源と
しては少なくとも、1つの電子銃を用いることによっ
て、プラスチックフィルム上に長さ方向に均一に1回で
蒸着することを特徴とする長尺複合酸化物薄膜フィルム
の製造方法である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】ガスバリアフィルム、保護絶縁膜
フィルム、透明導電膜フィルム、光学フィルム、誘電体
フィルム、熱線反射フィルム等として応用されている複
合酸化物薄膜フィルムの製造方法に関する。
フィルム、透明導電膜フィルム、光学フィルム、誘電体
フィルム、熱線反射フィルム等として応用されている複
合酸化物薄膜フィルムの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】長尺複合酸化物薄膜フィルムが電子情
報、オプト−エレクトロニクス、パッシブソ−ラ、包装
等の広い分野で使用されるようになってきた。例えば、
透明導電膜フィルムでは、In2 O3 −SnO2 (IT
O)やSnO2 −Sb2 O3 等が用いられ、導電特性が
大幅に向上している。また、包装分野では酸化珪素、酸
化アルミニウムなどの単体からAl2 O3 −SiO2 、
MgO−SiO2 といった複合酸化物のバリア膜が発表
され、ガスバリア性、耐レトルト性が大幅に向上してき
ている。光学膜、絶縁膜、熱線反射フィルム等の分野で
も同様に複合酸化物薄膜フィルムが様々な形で使用され
るようになってきた。
報、オプト−エレクトロニクス、パッシブソ−ラ、包装
等の広い分野で使用されるようになってきた。例えば、
透明導電膜フィルムでは、In2 O3 −SnO2 (IT
O)やSnO2 −Sb2 O3 等が用いられ、導電特性が
大幅に向上している。また、包装分野では酸化珪素、酸
化アルミニウムなどの単体からAl2 O3 −SiO2 、
MgO−SiO2 といった複合酸化物のバリア膜が発表
され、ガスバリア性、耐レトルト性が大幅に向上してき
ている。光学膜、絶縁膜、熱線反射フィルム等の分野で
も同様に複合酸化物薄膜フィルムが様々な形で使用され
るようになってきた。
【0003】一般的に、酸化物薄膜は真空蒸着、スパッ
タ−、CVD等のドライプロセスで形成するのが適して
いるが、なかでも、高速製膜化の要求から、真空蒸着法
が最も適している。この蒸着法の中においても、経済性
や適用できる材料の幅が広いことから、電子銃(EB)
を用いたEB蒸着法が盛んに使用されるようになってき
た。EB蒸着法で、複合酸化物膜を作成する場合、蒸着
源に各酸化物の粒体を希望する組成の膜になるように混
合しておく方法や粉体を混合した材料を焼結し、それを
蒸着源とする方法等があった。
タ−、CVD等のドライプロセスで形成するのが適して
いるが、なかでも、高速製膜化の要求から、真空蒸着法
が最も適している。この蒸着法の中においても、経済性
や適用できる材料の幅が広いことから、電子銃(EB)
を用いたEB蒸着法が盛んに使用されるようになってき
た。EB蒸着法で、複合酸化物膜を作成する場合、蒸着
源に各酸化物の粒体を希望する組成の膜になるように混
合しておく方法や粉体を混合した材料を焼結し、それを
蒸着源とする方法等があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、粒体を混合し
た酸化物の蒸着源では、混合の均一性が問題となる。ま
た、粉体を焼結したものを使用しても、各酸化物材料の
蒸気圧の差から、長時間の蒸着では、徐々に組成がず
れ、長尺試料の始めと終わりとでは、そのずれが大きく
なる。そのため、目的特性が、大きく変化してしまい、
1度に作成できる長さが大きく制限されていた。
た酸化物の蒸着源では、混合の均一性が問題となる。ま
た、粉体を焼結したものを使用しても、各酸化物材料の
蒸気圧の差から、長時間の蒸着では、徐々に組成がず
れ、長尺試料の始めと終わりとでは、そのずれが大きく
なる。そのため、目的特性が、大きく変化してしまい、
1度に作成できる長さが大きく制限されていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、長さ方向に均
一な特性をもつ長尺複合酸化物薄膜フィルムを提供せん
とするものである。すなわち、本発明は、真空蒸着によ
る複合酸化物薄膜の作成において、蒸着源を単位酸化物
組成毎の複数に分け、加熱源としては少なくとも、1つ
の電子銃を用いることによって、プラスチックフィルム
上に蒸着することを特徴とする長尺複合酸化物薄膜フィ
ルムの製造方法である。
一な特性をもつ長尺複合酸化物薄膜フィルムを提供せん
とするものである。すなわち、本発明は、真空蒸着によ
る複合酸化物薄膜の作成において、蒸着源を単位酸化物
組成毎の複数に分け、加熱源としては少なくとも、1つ
の電子銃を用いることによって、プラスチックフィルム
上に蒸着することを特徴とする長尺複合酸化物薄膜フィ
ルムの製造方法である。
【0006】本発明でいうプラスチックフィルムとは、
有機高分子を溶融押出しをして、必要に応じ、長手方
向、および、または、幅方向に延伸、冷却、熱固定を施
したフィルムであり、有機高分子としては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタート、ポリ
エチレン−2、6−ナフタレート、ナイロン6、ナイロ
ン4、ナイロン66、ナイロン12、ポリ塩化ビニー
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニールアルコール、全
芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポ
リエーテルイミド、ポリスルフォン、ポリッフェニレン
スルフィド、ポリフェニレンオキサイドなどがあげられ
る。また、これらの(有機重合体)有機高分子は他の有
機重合体を少量共重合をしたり、ブレンドしたりしても
よい。
有機高分子を溶融押出しをして、必要に応じ、長手方
向、および、または、幅方向に延伸、冷却、熱固定を施
したフィルムであり、有機高分子としては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタート、ポリ
エチレン−2、6−ナフタレート、ナイロン6、ナイロ
ン4、ナイロン66、ナイロン12、ポリ塩化ビニー
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニールアルコール、全
芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポ
リエーテルイミド、ポリスルフォン、ポリッフェニレン
スルフィド、ポリフェニレンオキサイドなどがあげられ
る。また、これらの(有機重合体)有機高分子は他の有
機重合体を少量共重合をしたり、ブレンドしたりしても
よい。
【0007】さらにこの有機高分子には、公知の添加
剤、例えば、紫外線吸収剤、帯電防止剤、可塑剤、滑
剤、着色剤などが添加されていてもよく、その透明度は
特に限定するものではない。本発明のプラスチックフィ
ルムは、本発明の目的を損なわない限りにおいて、薄膜
層を積層するに先行して、該フィルムをコロナ放電処
理、グロー放電処理、その他の表面粗面化処理を施して
もよく、また、公知のアンカーコート処理、印刷、装飾
が施されていてもよい。本発明のプラスチックフィルム
は、その厚さとして5〜500μmの範囲が好ましく、
さらに好ましくは8〜300μmの範囲である。
剤、例えば、紫外線吸収剤、帯電防止剤、可塑剤、滑
剤、着色剤などが添加されていてもよく、その透明度は
特に限定するものではない。本発明のプラスチックフィ
ルムは、本発明の目的を損なわない限りにおいて、薄膜
層を積層するに先行して、該フィルムをコロナ放電処
理、グロー放電処理、その他の表面粗面化処理を施して
もよく、また、公知のアンカーコート処理、印刷、装飾
が施されていてもよい。本発明のプラスチックフィルム
は、その厚さとして5〜500μmの範囲が好ましく、
さらに好ましくは8〜300μmの範囲である。
【0008】酸化物薄膜を作成には、様々の真空蒸着法
が知られているが、本発明においては、特に限られるも
のではなく、加熱方式として、少なくとも1つの電子銃
を用いればよい。すなわち、EB銃単体でも、複数でも
よく、また、他の加熱方式との併用でもよい。ここで言
う他の加熱方式としては、抵抗加熱、高周波誘導加熱、
レ−ザ−ビ−ム加熱等が知られているが、特にこれにか
ぎられるものではない。また、反応性ガスとして、酸
素、窒素、水蒸気等を導入したり、オゾン、イオンアシ
スト等を用いたりする反応性蒸着に対しても、本発明は
適用できる。また、基板にバイアス等を加えたり、基板
温度を上昇あるいは、冷却するなど、蒸着条件を変化さ
せても問題にならない。同一のEB銃で複数の蒸着源を
加熱する場合には、電子ビ−ムを走査して各蒸着源を時
分割で加熱する。形成する膜の組成の制御方法として
は、同一のEB銃で加熱する場合、単位酸化物組成から
なる各蒸着源を走査する時間を制御し、一方、異なるE
B銃で加熱する場合には、各蒸着源に対応するEB銃の
入力電力を制御するなどの方法があり、また、これを複
数組み合わせてもよい。
が知られているが、本発明においては、特に限られるも
のではなく、加熱方式として、少なくとも1つの電子銃
を用いればよい。すなわち、EB銃単体でも、複数でも
よく、また、他の加熱方式との併用でもよい。ここで言
う他の加熱方式としては、抵抗加熱、高周波誘導加熱、
レ−ザ−ビ−ム加熱等が知られているが、特にこれにか
ぎられるものではない。また、反応性ガスとして、酸
素、窒素、水蒸気等を導入したり、オゾン、イオンアシ
スト等を用いたりする反応性蒸着に対しても、本発明は
適用できる。また、基板にバイアス等を加えたり、基板
温度を上昇あるいは、冷却するなど、蒸着条件を変化さ
せても問題にならない。同一のEB銃で複数の蒸着源を
加熱する場合には、電子ビ−ムを走査して各蒸着源を時
分割で加熱する。形成する膜の組成の制御方法として
は、同一のEB銃で加熱する場合、単位酸化物組成から
なる各蒸着源を走査する時間を制御し、一方、異なるE
B銃で加熱する場合には、各蒸着源に対応するEB銃の
入力電力を制御するなどの方法があり、また、これを複
数組み合わせてもよい。
【0009】本発明でいう長尺複合酸化物薄膜フィルム
の長尺とは、蒸着時間で5分以上、または、フィルム長
さで100m以上のものをいう。蒸着時間が5分以内で
は、薄膜組成のずれが小さく,ほとんど問題にならない
ためであり、フィルム長さが100m以下未満では、経
済的メリットが小さいためである。本発明でいう複合酸
化物とは、2種類以上の酸化物の混合あるいは、化合物
であって、例えば、透明導電膜では、In2 O3 −Sn
O2 、In2 O3 −WO3、SnO2 −SbO2 、Sn
O2 −MoO3 等が知られており、また、ガスバリアフ
ィルムとしては、Al2 O3 −SiO2 、SiO−Si
O2 、Al2 O3 −MgO−SiO2 等がある。また、
誘電体膜としては、BaTiO3 (BaO−Ti
O2 )、PbTiO3 ,ZnO−Al2 O3 ,ZnO−
BiO3 等、また、光学膜としては、TiO2 −SiO
2 ,BaO−Al2 O3 −SiO2 ,Y2 O3 −ZrO
2 等の複合酸化物膜が知られているが、特にこれに限ら
れるものではない。単位酸化物組成とは、前記複合酸化
物を構成する酸化物のことであり、例えば、In2 O3
−SnO2 の場合には、InO、InO2 、In2 O3
等 とSnO, SnO2 等であり、Al2 O3 −SiO
2 の場合には、AlO2 , Al2 O2 等とSiO, Si
O2 等をいう。この単位酸化物組成の中には目的を損な
わない範囲(3%程度)で不純物を含んでも良い。
の長尺とは、蒸着時間で5分以上、または、フィルム長
さで100m以上のものをいう。蒸着時間が5分以内で
は、薄膜組成のずれが小さく,ほとんど問題にならない
ためであり、フィルム長さが100m以下未満では、経
済的メリットが小さいためである。本発明でいう複合酸
化物とは、2種類以上の酸化物の混合あるいは、化合物
であって、例えば、透明導電膜では、In2 O3 −Sn
O2 、In2 O3 −WO3、SnO2 −SbO2 、Sn
O2 −MoO3 等が知られており、また、ガスバリアフ
ィルムとしては、Al2 O3 −SiO2 、SiO−Si
O2 、Al2 O3 −MgO−SiO2 等がある。また、
誘電体膜としては、BaTiO3 (BaO−Ti
O2 )、PbTiO3 ,ZnO−Al2 O3 ,ZnO−
BiO3 等、また、光学膜としては、TiO2 −SiO
2 ,BaO−Al2 O3 −SiO2 ,Y2 O3 −ZrO
2 等の複合酸化物膜が知られているが、特にこれに限ら
れるものではない。単位酸化物組成とは、前記複合酸化
物を構成する酸化物のことであり、例えば、In2 O3
−SnO2 の場合には、InO、InO2 、In2 O3
等 とSnO, SnO2 等であり、Al2 O3 −SiO
2 の場合には、AlO2 , Al2 O2 等とSiO, Si
O2 等をいう。この単位酸化物組成の中には目的を損な
わない範囲(3%程度)で不純物を含んでも良い。
【0010】実施例1 蒸着源として、3〜5mm程度の大きさの粒子状のAl
2 O3 (純度99.5%)とSiO2 (純度99.9
%)を用い、電子ビ−ム蒸着法で、12μm厚のPET
フィルム(東洋紡績(株):E5100)上に複合酸化
物セラミックス薄膜形成を行った。蒸着材料は、混合せ
ずに、ハ−ス内をカ−ボン板で2つに仕切った。フィル
ム送り速度100m/minとし、加熱源として一台の
電子銃(以下EB銃)を用い、Al2 O3 とSiO2 の
それぞれを時分割で加熱し、Al2O3 と SiO2 の
複合膜を作成した。その時のEB銃のエミッション電流
を1.2Aと し、Al2 O3 とSiO2 への加熱比
は、50:10とし、500Å厚の膜を作った。このよ
うに作製した長尺フィルムの蒸着開始の位置から、2
0、100、500、1000、3000mのところ等
をサンプリングし、組成分析(ICP分析)をした。
2 O3 (純度99.5%)とSiO2 (純度99.9
%)を用い、電子ビ−ム蒸着法で、12μm厚のPET
フィルム(東洋紡績(株):E5100)上に複合酸化
物セラミックス薄膜形成を行った。蒸着材料は、混合せ
ずに、ハ−ス内をカ−ボン板で2つに仕切った。フィル
ム送り速度100m/minとし、加熱源として一台の
電子銃(以下EB銃)を用い、Al2 O3 とSiO2 の
それぞれを時分割で加熱し、Al2O3 と SiO2 の
複合膜を作成した。その時のEB銃のエミッション電流
を1.2Aと し、Al2 O3 とSiO2 への加熱比
は、50:10とし、500Å厚の膜を作った。このよ
うに作製した長尺フィルムの蒸着開始の位置から、2
0、100、500、1000、3000mのところ等
をサンプリングし、組成分析(ICP分析)をした。
【0011】更に、このPET上の複合膜に対し、ま
た、厚さ40μmの未延伸ポリプロピレンフィルム(C
PPフィルム)を二液硬化型ポリウレタン系接着剤(厚
さ2μm)を用いて、ドライラミネ−トして、本発明応
用の包装用プラスチックフィルムを得た。この包装用フ
ィルムに対して、レトルト処理(120℃×30分)を
し、酸素バリア性を測定した。(表1) このようにして得たガスバリアフィルムのレトルト処理
後の酸素バリア性は好で、長さ方向に特性の均一な長尺
フィルムが得られた。
た、厚さ40μmの未延伸ポリプロピレンフィルム(C
PPフィルム)を二液硬化型ポリウレタン系接着剤(厚
さ2μm)を用いて、ドライラミネ−トして、本発明応
用の包装用プラスチックフィルムを得た。この包装用フ
ィルムに対して、レトルト処理(120℃×30分)を
し、酸素バリア性を測定した。(表1) このようにして得たガスバリアフィルムのレトルト処理
後の酸素バリア性は好で、長さ方向に特性の均一な長尺
フィルムが得られた。
【0012】比較例1 Al2 O3 とSiO2 を混合した以外は、実施例1と同
様にPETフィルム上に EB蒸着を行ない、組成分
析、膜厚測定およびレトルト処理後の酸素バリア性を測
った。その結果蒸着が進むにつれ、組成のずれが大きく
なり、後ろの方は耐レトルトの不十分なものになった。
そのため、1回の蒸着で得られる長さが大幅に制限され
た。
様にPETフィルム上に EB蒸着を行ない、組成分
析、膜厚測定およびレトルト処理後の酸素バリア性を測
った。その結果蒸着が進むにつれ、組成のずれが大きく
なり、後ろの方は耐レトルトの不十分なものになった。
そのため、1回の蒸着で得られる長さが大幅に制限され
た。
【0013】実施例2 蒸着源として、1mm程度の大きさの粒子状のIn2 O
3 (純度99.5%)とSnO2 (純度99.8%)を
用い、電子ビ−ム蒸着法で、100μm厚のPETフィ
ルム(東洋紡績(株):E5100)上に酸化物透明導
電膜の形成を行った。蒸着材料は、混合しないように、
4つの坩堝を使った。フィルム送り速度50m/min
とし、加熱源として2台の電子銃(以下EB銃)を用
い、In2O3 とSnO2 のそれぞれを加熱しITO膜
を作成した。その時のEB銃のエミッション電流を0.
8A、1.2Aとした。このように作製した長尺フィル
ムから、蒸着開始の位置から、20、100、500、
1000、3000mの所等をサンプリングし、組成分
析(ICP分析)をした。更に、このサンプルの抵抗特
性を四端針抵抗測定器で測定した。
3 (純度99.5%)とSnO2 (純度99.8%)を
用い、電子ビ−ム蒸着法で、100μm厚のPETフィ
ルム(東洋紡績(株):E5100)上に酸化物透明導
電膜の形成を行った。蒸着材料は、混合しないように、
4つの坩堝を使った。フィルム送り速度50m/min
とし、加熱源として2台の電子銃(以下EB銃)を用
い、In2O3 とSnO2 のそれぞれを加熱しITO膜
を作成した。その時のEB銃のエミッション電流を0.
8A、1.2Aとした。このように作製した長尺フィル
ムから、蒸着開始の位置から、20、100、500、
1000、3000mの所等をサンプリングし、組成分
析(ICP分析)をした。更に、このサンプルの抵抗特
性を四端針抵抗測定器で測定した。
【0014】比較例2 In2 O3 とSnO2 を混合した以外は、実施例2と同
様にPETフィルム上にEB蒸着を行ない、組成分析、
膜厚測定および表面抵抗を測った。その結果蒸着が進む
につれ、膜厚の変動、組成のずれが大きくなり、後ろの
方は抵抗特性の不十分なものとなり、使用できなかっ
た。
様にPETフィルム上にEB蒸着を行ない、組成分析、
膜厚測定および表面抵抗を測った。その結果蒸着が進む
につれ、膜厚の変動、組成のずれが大きくなり、後ろの
方は抵抗特性の不十分なものとなり、使用できなかっ
た。
【0015】実施例3 蒸着源として、1mm程度の大きさの粒子状のTiO2
(純度99.9%)とSiO2 (純度99.9%)を用
い、電子ビ−ム蒸着法で、150μm厚のPETフィル
ム(東洋紡績(株):E5100)上に酸化物光学薄膜
の形成を行った。蒸着材料は、混合しないように、坩堝
を2つに仕切った。フィルム送り速度30m/minと
し、加熱源として2台の電子銃(以下EB銃)を用い、
TiO2 とSiO2 のそれぞれを加熱し光学膜を作成し
た。その時のEB銃のエミッション電流を1.2A、
0.7Aとした。このように作製した長尺フィルムか
ら、蒸着開始の位置から、20、100、500、10
00、3000・・・mの所をサンプリングし、組成分
析(ICP分析)光学特性の測定を行った。
(純度99.9%)とSiO2 (純度99.9%)を用
い、電子ビ−ム蒸着法で、150μm厚のPETフィル
ム(東洋紡績(株):E5100)上に酸化物光学薄膜
の形成を行った。蒸着材料は、混合しないように、坩堝
を2つに仕切った。フィルム送り速度30m/minと
し、加熱源として2台の電子銃(以下EB銃)を用い、
TiO2 とSiO2 のそれぞれを加熱し光学膜を作成し
た。その時のEB銃のエミッション電流を1.2A、
0.7Aとした。このように作製した長尺フィルムか
ら、蒸着開始の位置から、20、100、500、10
00、3000・・・mの所をサンプリングし、組成分
析(ICP分析)光学特性の測定を行った。
【0016】比較例3 TiO2 とSiO2 を混合した以外は、実施例と同様に
PETフィルム上にEB蒸着を行ない、組成分析、膜厚
を測った。その結果、蒸着が進むにつれ、膜厚の変動、
組成のずれが大きくなり、屈折率等の光学特性や熱特性
にバラツキがみられた。
PETフィルム上にEB蒸着を行ない、組成分析、膜厚
を測った。その結果、蒸着が進むにつれ、膜厚の変動、
組成のずれが大きくなり、屈折率等の光学特性や熱特性
にバラツキがみられた。
【0017】
【発明の効果】真空蒸着による複合酸化物薄膜の作成に
おいて、蒸着源を単位酸化物組成毎の複数に分け、加熱
源としては少なくとも、1つの電子銃を用いることによ
って、プラスチックフィルム上に蒸着することよって、
長さ方向に均一な特性をもつ長尺複合酸化物薄膜フィル
ムを作成できるようになり、1回で作成できる試料長を
大幅に長くすることができた。
おいて、蒸着源を単位酸化物組成毎の複数に分け、加熱
源としては少なくとも、1つの電子銃を用いることによ
って、プラスチックフィルム上に蒸着することよって、
長さ方向に均一な特性をもつ長尺複合酸化物薄膜フィル
ムを作成できるようになり、1回で作成できる試料長を
大幅に長くすることができた。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】
【0021】
【表4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇野 利夫 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 小谷 徹 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 山田 陽三 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 真空蒸着による複合酸化物薄膜の作成に
おいて、蒸着源を単位酸化物組成毎の複数に分け、加熱
源としては少なくとも、1つの電子銃を用いることによ
って、プラスチックフィルム上に蒸着することを特徴と
する長尺複合酸化物薄膜フィルムの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4027332A JPH07102363A (ja) | 1992-01-17 | 1992-01-17 | 複合酸化物薄膜フィルムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4027332A JPH07102363A (ja) | 1992-01-17 | 1992-01-17 | 複合酸化物薄膜フィルムの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07102363A true JPH07102363A (ja) | 1995-04-18 |
Family
ID=12218115
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4027332A Pending JPH07102363A (ja) | 1992-01-17 | 1992-01-17 | 複合酸化物薄膜フィルムの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07102363A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002200693A (ja) * | 2000-12-28 | 2002-07-16 | Toyobo Co Ltd | 透明ガスバリアフィルムロール |
US7785671B2 (en) | 2003-02-17 | 2010-08-31 | Japan Fine Ceramics Center | Thermal barrier coating system and method of manufacturing the same |
WO2014129387A1 (ja) * | 2013-02-20 | 2014-08-28 | 東洋紡株式会社 | ガスバリア性フィルム |
-
1992
- 1992-01-17 JP JP4027332A patent/JPH07102363A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002200693A (ja) * | 2000-12-28 | 2002-07-16 | Toyobo Co Ltd | 透明ガスバリアフィルムロール |
US7785671B2 (en) | 2003-02-17 | 2010-08-31 | Japan Fine Ceramics Center | Thermal barrier coating system and method of manufacturing the same |
WO2014129387A1 (ja) * | 2013-02-20 | 2014-08-28 | 東洋紡株式会社 | ガスバリア性フィルム |
JPWO2014129387A1 (ja) * | 2013-02-20 | 2017-02-02 | 東洋紡株式会社 | ガスバリア性フィルム |
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