JPH0699354A - 鋼管継手の表面処理方法 - Google Patents

鋼管継手の表面処理方法

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JPH0699354A
JPH0699354A JP27677792A JP27677792A JPH0699354A JP H0699354 A JPH0699354 A JP H0699354A JP 27677792 A JP27677792 A JP 27677792A JP 27677792 A JP27677792 A JP 27677792A JP H0699354 A JPH0699354 A JP H0699354A
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JP
Japan
Prior art keywords
metal
seal portion
metal seal
roughness
surface roughness
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP27677792A
Other languages
English (en)
Inventor
Takuya Atsumi
卓彌 厚見
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シール性の限界値のばらつきが少なく、シー
ル性の優れた鋼管継手の表面処理方法を提供すること。 【構成】 メタル対メタルシール部を有する鋼管継手の
表面処理方法において、メタル対メタルシール部の表面
にショットピーニングを施すものであり、該メタル対メ
タルシール部のショットピーニング後の表面平均粗さを
x(μm)、最大粗さをy(μm)とするとき、1.50≦
x≦ 5.0、10≦y≦30の関係を満たすようにしたもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シール性に優れた鋼管
継手の表面処理方法に係り、特に油井管用ねじ継手に用
いて好適な鋼管継手の表面処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】油井の深さは数千mにおよび、近年では
1万mにも達しようとしている。このような油井に竪て
込まれる油井管は膨大な数にのぼるが、これらは総て管
継手によって一連に接続される。かかる管継手には、管
及び管継手自体の重量に起因する軸方向の引張力、周囲
から外周面に及ぼされる地圧力、内部流体による内周面
への押圧力等、各種の苛酷な力が作用する。
【0003】これらの力が油井深度の増大に従い、一層
苛酷なものとなることはいうまでもない。このような厳
しい条件下において使用し得る管継手にあっては、強大
な引張荷重に耐え得ると同時に確実なシール性を有する
ことが要求される。そこで、上記要求に応ずるべく従来
より多くの提案がなされてきた。
【0004】耐引張荷重に関しては、継手部分における
ねじ部の形状、ピッチ等を改良することで良好な結果が
得られている。一方、シール性に関しては、図3に示す
ように一般に継手の雄ねじ側と雌ねじ側の両方のねじな
し部にメタル対メタルシール部を設けることでシール性
を確保するようにしている。尚、図3において、1は油
井管、2は継手、3はねじ部、4はメタル対メタルシー
ル部である。
【0005】然るに、メタル対メタルシール部にあって
は、締め付け時の焼付きの問題があった。該シール部
は、通常 100〜 200kg/mm2の高面圧力が加えられてお
り、締め付け時の潤滑が不足するとシール部に焼付きが
生じ易い。この焼付きが発生すると、シール性能が損な
われて、管継手全体としてのシール性に対する信頼が失
われ、原油もしくはガス漏れ等の事故に至ることがあっ
た。
【0006】そのため、その対策の1つとして従来、メ
タル対メタルシール部の耐焼付き性改善の方法として、
特公平1-12995 に示されているように銅、亜鉛等のメッ
キ或いは、特開昭63-50462に示されているように、メタ
ルシール部にイオン化した粒子を照射しメタルシール部
の表面改質が行なわれている。ステンレス鋼管継手につ
いては、継手の雄ねじあるいは雌ねじの一方にショット
ピーニングを施し、他方には前述のコーティングが一般
に実施されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、上記の如
き従来方法では、焼付き発生という致命的な事故はほぼ
防げるものの依然として、継手全体としてのシール性に
対する信頼を完全に回復し得ない。なぜなら、継手を構
成する雄ねじあるいは雌ねじについて一度締め付けた後
緩めて2度あるいは3度と再使用する場合にシール性が
失われる軸方向引張力あるいはガス内圧の限界値にはば
らつきが大きいという問題が残されたままであるからで
ある。
【0008】この発明は、かかる点からシール性の優れ
た鋼管継手の表面処理方法を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、Crを重量比で 2%以下含有するとともに、メタル
対メタルシール部を有する鋼管継手において、メタル対
メタルシール部の少なくとも一方にショットピーニング
を施し、該メタル対メタルシール部のショットピーニン
グ後の表面平均粗さをx(μm)、最大粗さをy(μ
m)とするとき、 1.50≦x≦5.0 、 10≦y≦30 の関係を満たすように表面粗度を調整するようにしたも
のである。
【0010】請求項2に記載の本発明は、Crを重量比
で11%以上含有するとともに、メタル対メタルシール部
を有するステンレス鋼管継手において、メタル対メタル
シール部の一方に銅メッキ、ニッケルメッキあるいは二
硫化モリブデンコーティングのいずれか1つを施し、他
方にショットピーニングを施し、該メタル対メタルシー
ル部のショットピーニング後の表面平均粗さをx(μ
m)、最大粗さをy(μm)とするとき、 1.50≦x≦5.0 、 10≦y≦30 の関係を満たすように表面粗度を調整するようにしたも
のである。
【0011】
【作用】本発明者は、油井管継手において、ねじ継手の
シール性に関して調査したところ、メタル対メタルシー
ル部のショットピーニング後の表面平均粗さと最大粗さ
が大きく影響していることが確認できた。シール性は、
メタル対メタルシール部のショットピーニング後の表面
平均粗さと最大粗さが小さいあるいは大きいほど、シー
ル性は悪くかつばらつきが大きいことが明らかとなっ
た。
【0012】従って、シール性は、メタル対メタルシー
ル部のショットピーニング後の表面平均粗さと最大粗さ
により大きく変化することがわかった。この理由は、メ
タル対メタルシール部のショットピーニング後の表面平
均粗さ及び最大粗さが粗いと、一度締め付けた後緩めて
2度あるいは3度と再使用するにつれ相手側のシール部
のコーティング層が削りとられ、メタル対メタルシール
部のシール径が大きくなりシール性が損なわれるためと
考えられる。また、表面粗さが小さ過ぎると焼付きが発
生しやすいためである。
【0013】尚、表面粗さは、ショットピーニング剤の
粒径、噴出圧力、噴出時間、噴出量で調整できる。
【0014】この検討結果より、本発明の目的を有効に
達成するために必要とされるべき要件を見出すため、メ
タル対メタルシール部の表面平均粗さと最大粗さを種々
変化させてシール性について調査したところ、次のよう
な要件(1) 、(2) が新たに見出された。
【0015】尚、Crを重量比で11%以上含有するステ
ンレス鋼からなる鋼管継手においては、上述のメタル対
メタルシール部の表面平均粗さと最大粗さの調整のみで
は、シール部の焼付き防止が不可能であるため、メタル
対メタルシール部の片面にめっきを施すことを必須とし
て焼付き防止を達成可能とした。
【0016】(1) メタル対メタルシール部の表面平均粗
さx(μm)に関して 1.5≦x≦5.0の関係にあるこ
と。 図1に、メタル対メタルシール部の表面平均粗さとシー
ル性の関係を示す。この図は、メタル対メタルシール部
の表面最大粗さy(μm)が10≦y≦30の条件下で、表
面平均粗さに対するシール性について調べた結果であ
る。鋼種は炭素鋼と13%Cr鋼であり、前者はメタル対
メタルシール部の両面に、ショットピーニング処理を実
施している。後者は、片面に銅めっき、他方の面にショ
ットピーニング処理を実施している。これより、メタル
対メタルシール部の表面平均粗さがシール性に大きな影
響を及ぼしていることがわかる。定量的には、表面平均
粗さが 1.5μmより小さい領域では焼付きが発生しやす
く、 5μmより大きくなると極端にシール性が悪くな
る。従って、 1.5≦x≦ 5.0で、シール性が保たれてい
ることがわかる。
【0017】(2) メタル対メタルシール部の表面最大粗
さy(μm)に関して10≦y≦30の関係にあること。 図2に、メタル対メタルシール部の表面平均粗さとシー
ル性の関係を示す。この図は、メタル対メタルシール部
の表面平均粗さx(μm)が 1.5≦x≦ 5.0の条件下
で、表面最大粗さに対するシール性について調べた結果
である。鋼種は炭素鋼と13%Cr鋼であり、前者はメタ
ル対メタルシール部の両面に、ショットピーニング処理
を実施している。後者は、片面に銅めっき、他方の面に
ショットピーニング処理を実施している。これより、メ
タル対メタルシール部の表面最大粗さがシール性に大き
な影響を及ぼしていることがわかる。定量的には、表面
最大粗さが10μmより小さい領域では焼付きが発生し易
く、30μmより大きくなると、極端にシール性が悪くな
る。従って、10≦y≦30では、シール性が保たれている
ことがわかる。
【0018】
【実施例】本発明の実施例を以下に説明する。外径88.9
mm、 肉厚6.45mmの油井管を用いて、次の実験を実施し
た。油井管の鋼種は、表1にその成分を示す3種類であ
る。ショットピーニング剤として 210〜 297μmのガラ
スビーズを用いて噴出圧力 5kg/cm2、噴出量2500g/分、
噴出時間40秒でショットピーニング処理を実施した。そ
れぞれの継手について、パイプが降伏する圧力の80%の
ガス内圧と軸方向引張力をかけてシール性を調査した。
実験結果の詳細を表2に示す。表2において、本発明に
基づいて、メタル対メタルシール部のショットピーニン
グ後の表面平均粗さ、最大粗さを適当な範囲に規制した
No.1〜10はほとんどリークの発生がなかった。これに対
して、比較例No.11 、12はシール部の表面平均粗さ
(x)が 1.5より小さいため、No.13 、14は表面最大粗
さ(y)が10より小さいため、No.15、16は表面平均粗
さ(x)と表面最大粗さ(y)が共に所定の関係を満足
しないため、いずれもリークが数多く発生している。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】即ち、本発明に基づいて、メタル対メタル
シール部のショットピーニング後の表面平均粗さと最大
粗さを適当な範囲に規制することによりシール性に優れ
た油井管継手の表面処理方法が得られる。
【0022】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、シール性
の限界値のばらつきが少なく、信頼性の高い、シール性
の優れた油井管継手の表面処理方法を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はシール性に及ぼす表面平均粗さの影響を
示す線図である。
【図2】図2はシール性に及ぼす表面最大粗さの影響を
示す線図である。
【図3】図3は継手部を示す要部断面図である。
【符号の説明】
1 油井管(雄ねじ側) 2 継手(雌ねじ側) 3 ねじ部 4 メタル対メタルシール部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Crを重量比で 2%以下含有するととも
    に、メタル対メタルシール部を有する鋼管継手におい
    て、メタル対メタルシール部の少なくとも一方にショッ
    トピーニングを施し、該メタル対メタルシール部のショ
    ットピーニング後の表面平均粗さをx(μm)、最大粗
    さをy(μm)とするとき、 1.50≦x≦5.0 、 10≦y≦30 の関係を満たすように表面粗度を調整することを特徴と
    するシール性に優れた鋼管継手の表面処理方法。
  2. 【請求項2】 Crを重量比で11%以上含有するととも
    に、メタル対メタルシール部を有するステンレス鋼管継
    手において、メタル対メタルシール部の一方に銅メッ
    キ、ニッケルメッキあるいは二硫化モリブデンコーティ
    ングのいずれか1つを施し、他方にショットピーニング
    を施し、該メタル対メタルシール部のショットピーニン
    グ後の表面平均粗さをx(μm)、最大粗さをy(μ
    m)とするとき、 1.50≦x≦5.0 、 10≦y≦30 の関係を満たすように表面粗度を調整することを特徴と
    するシール性に優れた鋼管継手の表面処理方法。
JP27677792A 1992-09-22 1992-09-22 鋼管継手の表面処理方法 Withdrawn JPH0699354A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005075873A1 (ja) 2004-02-06 2005-08-18 Sumitomo Metal Industries, Ltd. 油井管用ネジ継手、及びその製造方法
WO2020254349A1 (en) * 2019-06-17 2020-12-24 Tenaris Connections B.V. Torque shoulder for tubular goods connection
NL2023877B1 (en) * 2019-09-23 2021-05-25 Tenaris Connections Bv Torque shoulder for tubular goods connection

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Effective date: 19991130