JPH0698746A - たばこ原料のニコチン抽出装置 - Google Patents

たばこ原料のニコチン抽出装置

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JPH0698746A
JPH0698746A JP24833992A JP24833992A JPH0698746A JP H0698746 A JPH0698746 A JP H0698746A JP 24833992 A JP24833992 A JP 24833992A JP 24833992 A JP24833992 A JP 24833992A JP H0698746 A JPH0698746 A JP H0698746A
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JP
Japan
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extraction container
pressure
nicotine
raw material
flow path
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JP24833992A
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English (en)
Inventor
Hiromi Uematsu
宏海 植松
Taiji Miyagawa
太治 宮川
Nobuo Okabayashi
信夫 岡林
Heiji Nozoe
平治 野添
Yasufumi Miura
康文 三浦
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Japan Tobacco Inc
Original Assignee
Japan Tobacco Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明の目的は、たばこ原料の粒度破壊を
生じることなく、短時間で減圧操作が可能なニコチン抽
出装置を提供するにある。 【構成】 この発明に係るニコチン抽出装置によれば、
ニコチンが抽出されたたばこ原料を抽出容器10から取出
す際に、抽出容器内の圧力が大気圧まで減圧される。こ
の減圧に際し、抽出容器を通過した超臨界状態のCO2
をバイパス回路13に循環させ、ヒ−タ−41により加熱し
た後、抽出容器にもどして抽出容器内を加熱する。そし
て、抽出容器を加熱しながら抽出容器内を減圧する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、超臨界状態の不活性
抽出剤を用いて、たばこ原料からニコチンを抽出するニ
コチン抽出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、たばこ原料からニコチンを取り除
く装置として、超臨界状態の不活性抽出剤をたばこ原料
を通して流すことにより、原料中のニコチンを抽出剤に
溶解させて抽出するニコチン抽出装置が知られている。
この種のニコチン抽出装置によれば、不活性抽出剤とし
て、例えば、超臨界(31.1 ℃以上、 75.3kg/cm2 以上)
状態の二酸化炭素(CO2 )を使用し、更に、CO2
溶解力を向上させるために水を添加している。水が添加
されたCO2 は、たばこ原料が充填された抽出容器に供
給される。抽出容器内は、圧力調整弁等により超臨界圧
力に保持されている。そして、水の添加されたCO2
抽出容器内でたばこ原料と接触させることにより、原料
中のニコチンがCO2 に溶解する。その後、ニコチンを
含有したCO2 は、抽出容器から排出され、減圧あるい
は加熱によって膨張される。それにより、CO2 は密度
が低下して溶解力が低下し、ニコチン及び水を析出す
る。
【0003】そして、ガス化されたCO2 は、活性炭等
の吸着剤が充填されたガス精製器に送られ、CO2 に残
留したニコチン及び水は、ここで吸着除去される。この
ように精製されたCO2 は、循環されて再利用される。
【0004】超臨界状態のCO2 によって、ニコチンが
抽出されたたばこ原料は、ニコチン抽出操作終了後抽出
容器から取出される。この場合、まず、CO2 の供給が
停止された後、圧力調整弁が開かれて抽出容器内の圧力
が超臨界圧力から約 40kg/cm2 まで減圧される。次に開
放弁が開放されて抽出容器内の圧力が大気圧まで減圧さ
れる。そして、このように減圧された後、抽出容器から
たばこ原料が取出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
抽出容器の減圧には、プラント規模の抽出容器の場合約
2時間もの減圧時間が必要とされている。このため抽出
装置の運転効率が悪くニコチンの抽出に時間がかかる問
題がある。
【0006】また、上記の減圧を短時間で行うことは装
置上可能であるが、急激に減圧する場合には抽出容器内
に断熱膨脹による急激な温度低下が起こり、たばこ原料
が過冷却され、或いは凍結され著しく脆くなる。このよ
うにたばこ原料が脆くなった場合には、抽出容器から取
出す際や加工の際にたばこ原料が粒度破壊を起し、品質
が劣化する。
【0007】そこで、この発明の目的は、たばこ原料の
粒度破壊を生じることなく、短時間で減圧操作が可能な
ニコチン抽出装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明によれば、ニコチン抽出装置は、たばこ原
料を収容した抽出容器と、超臨界状態の不活性抽出剤を
供給する供給手段と、上記抽出容器内を所定の圧力に保
持する圧力保持手段と、上記供給手段と抽出容器とを連
結した第1の流路と、上記抽出容器と圧力保持手段とを
連結した第2の流路と、を有し、供給手段から供給され
た超臨界状態の不活性抽出剤を上記抽出容器及び圧力保
持手段を通して上記供給手段へ導く第1の循環手段と、
この第1の循環手段内に設けられ、上記圧力保持手段を
通過した不活性抽出剤からニコチンを分離する分離手段
と、上記第1の流路と第2の流路との間に接続された第
3の流路と、この第3の流路内に設けられ、上記第2の
流路から第1の流路へ不活性抽出剤を導く第2の循環手
段と、上記第3の流路内に設けられ、不活性抽出剤を加
熱する加熱手段と、上記第2の流路に接続され、上記抽
出容器内の圧力を減圧する減圧手段と、を備えている。
【0009】
【作用】この発明に係るたばこ原料のニコチン抽出装置
によれば、供給手段から供給される超臨界状態の不活性
抽出剤は、第1の流路を通して、圧力保持手段によって
圧力が調整された抽出容器に供給され、抽出容器に充填
されたたばこ原料に含まれるニコチンは不活性抽出剤に
溶解する。ニコチンを含有した不活性抽出剤は、第2の
流路を通過して上記圧力保持手段へ送られ、圧力保持手
段で減圧された後、分離手段に送られてニコチンの殆ど
が分離される。ニコチンが分離された不活性抽出剤は、
供給手段に戻されて再利用される。
【0010】上記のように、不活性抽出剤が第1の循環
手段により循環されて、たばこ原料からニコチンが抽出
されると、供給手段からの不活性抽出剤の供給が停止さ
れ、第2の循環手段により不活性抽出剤が第3の流路に
導かれる。第3の流路を通る不活性抽出剤は、加熱手段
によって加熱され抽出容器に戻される。そして、加熱さ
れた不活性抽出剤を抽出容器及び第3の流路を通して循
環させながら、第2の流路に接続された減圧手段が作動
され抽出容器内の圧力が大気圧まで減圧される。
【0011】上記のように減圧された抽出容器からたば
こ原料が取出される。
【0012】
【実施例】以下図面を参照しながら、この発明の実施例
について詳細に説明する。
【0013】図1に示すように、ニコチン抽出装置は、
原料としてのたばこ刻みが収容された抽出容器10と、不
活性抽出剤としての二酸化炭素(CO2 )を供給する供
給装置11とを備え、これらは第1の循環手段としての閉
塞回路12内に接続されている。供給装置11は、貯蔵タン
ク14を備え、この貯蔵タンク14には図示しない供給源か
ら弁15および第1の熱交換器17を介してCO2 が所定量
供給される。CO2 は、第1の熱交換器17によって冷却
され、液化した状態で貯蔵タンク14に収納される。ま
た、供給装置11は第1のポンプ20を備え、貯蔵タンク14
は、流量計16および第2の熱交換器18を介して、第1の
ポンプ20の吸入口に接続されている。第1のポンプ20
は、可変容量型の液体ポンプで構成され、その吐出口
は、第3の熱交換器22に接続されている。以上のように
構成された供給装置11は、閉塞回路12の第1の流路21を
介して抽出容器10に接続されている。
【0014】第1の流路21の途中にはラインミキサ−と
してのスタティックミキサ−24が設けられ、このスタテ
ィックミキサ−24には、給水手段としての第2のポンプ
44が接続されている。
【0015】抽出容器10の排出側には、閉塞回路12の第
2の流路23を介して第1の圧力調整弁26が接続されてい
る。第1の圧力調整弁26は、抽出容器内を所定の圧力に
保持する圧力保持手段を構成している。第1の圧力調整
弁26は、第4の熱交換器27を介して分離器28に接続され
ている。分離器28は、更に、第2の圧力調整弁30、ガス
精製器32および第5の熱交換器34を介して供給装置11の
貯蔵タンク14に接続されている。また、第2の流路23に
は、減圧手段としての開放弁50が接続されている。な
お、閉塞回路12を構成する上述の要素は、流通パイプ36
により接続されている。
【0016】また、ニコチン抽出装置は、抽出容器10を
通過したCO2 を、圧力調整弁26、供給装置11等を介す
ることなく再び抽出容器10へ導く第2の循環手段として
のバイパス回路13を備えている。このバイパス回路13
は、第2の流路23と第1の流路21との間に接続された第
3の流路25を有しており、第3の流路25には、第2の流
路23から第1の流路21へCO2 を導くための循環ブロア
40と、バイパス回路内を流れるCO2 を加熱するための
ヒ−タ−41とが設けられている。また、第3の流路25に
は、ニコチン抽出時に、CO2 が第3の流路内へ流入す
ることを防ぐ開閉弁43、44が設けられている。
【0017】また、閉塞回路12及びバイパス回路13を構
成する上述の要素は、流通パイプ36により接続されてい
る。
【0018】次に、上記のように構成されたニコチン抽
出装置を用いてたばこ原料からニコチンを抽出する方法
について説明する。
【0019】まず、所定量のCO2 が貯蔵タンク14に供
給される。この際CO2 は、第1の熱交換器17により冷
却されて液化される。この後に弁15が閉じられて所定量
の液体二酸化炭素が貯蔵タンク14に貯蔵される。続い
て、第1のポンプ20が作動され、CO2 は貯蔵タンク14
から流量計16を介して第2の熱交換器18に送られ、ここ
で再度冷却されて完全に液化される。そして、CO2
第1のポンプ20で所定の圧力に圧縮された後に第3の熱
交換器22に流入し、ここで約70℃に加熱されて超臨界状
態(31.1℃以上、75.3kg/cm 2 以上)となる。
【0020】超臨界状態のCO2 はスタティックミキサ
24に流入する。同時に、スタティックミキサ24には、第
2のポンプ44により所望の量に調整された水が供給され
る。これらのCO2 及び水は、スタティックミキサ24内
を通って一緒に流れることにより混合溶解され、所望の
含水率を有するCO2 がスタティックミキサ24から流出
される。
【0021】続いて、水を含有した超臨界状態のCO2
は抽出容器10に流入し抽出容器内のたばこ原料を流通す
る。その際、たばこ原料内のニコチンはCO2 に溶解
し、たばこ原料から抽出される。ニコチンを含有したC
2 は、抽出容器10から流出した後、第2の流路を介し
て第1の圧力調整弁26へ向かって流れる。
【0022】抽出容器10内の圧力は、第1の圧力調整弁
26によって調整され、抽出容器10に供給されるCO2
超臨界状態に保つようにその圧力が保持される。ニコチ
ンを抽出して第1の圧力調整弁26から流出するCO
2 は、ここで臨界圧力以下に減圧される。減圧されるこ
とによりCO2 はガス化されて溶解力が低下し、ニコチ
ン及び補助溶媒として添加された水の殆どがCO2 から
分離される。分離された水およびニコチンは、分離器28
の下方に蓄積され、抽出処理の終了後あるいは抽出処理
中、弁46を介して抽出装置の外方へ排出される。
【0023】尚、上述した抽出容器10及び分離器28に
は、容器全体を包囲するように図示しないジャケットが
設置されており、ジャケット内の循環液を加熱或いは冷
却することにより抽出容器内及び分離器内の温度を所定
の値に保っている。また、抽出容器10及び分離器28に
は、その温度及び圧力を測定する温度計及び圧力計が設
けられている。
【0024】一方、ニコチン及び水の殆どが分離された
CO2 は、第2の圧力調整弁30により更に減圧された後
にガス精製器32に供給される。ガス精製器32には、モレ
キュラーシーブ、活性アルミナ、シリカゲル、硫酸マグ
ネシウム、活性炭等の吸着剤が充填されており、CO2
に残留する水分およびニコチン等は、吸着剤により吸着
除去される。以上のように精製されたCO2 は、第5の
熱交換器34で冷却されて液化された後、貯蔵タンク14へ
戻される。
【0025】以上の工程を所定時間繰り返すことによ
り、抽出容器10内のたばこ原料からニコチンが抽出さ
れ、所望のニコチン含有率を有するたばこ原料が精製さ
れる。
【0026】次に、ニコチンが抽出されたたばこ原料の
取出し方法について説明する。
【0027】ニコチンの抽出操作が終了すると、抽出容
器内の圧力(超臨界圧力)が大気圧まで減圧される。こ
の場合、まず、供給装置11からのCO2 の供給が停止さ
れる。次に、第3の流路25内に設けられた開閉弁43、44
が開放されるとともに、循環ブロア40が作動される。そ
れにより、第2の流路23から第3の流路25にCO2 が通
される。第3の流路25を通過するCO2 は、ヒ−タ−41
によって加熱され第1の流路21を介して抽出容器10に戻
される。このように、バイパス回路13内及び抽出容器10
を通して加熱されたCO2 を循環させることにより抽出
容器10内のたばこ原料を加熱する。
【0028】その後、上記のようにたばこ原料を加熱し
ながら第1の圧力調整弁26を開けてCO2 を排出するこ
とにより、超臨界圧力(75.3kg/cm2 以上) に保たれてい
た抽出容器内の圧力が、約 40kg/cm2 まで減圧される。
続いて第2の流路23に接続された開閉弁50が開放され、
抽出容器内の圧力が大気圧まで減圧される。そして、減
圧終了後、抽出容器10からたばこ原料が取出される。
【0029】以上のように構成されたニコチン抽出装置
によれば、減圧工程時、ヒ−タ−41によって加熱された
CO2 を抽出容器10及びバイパス回路13を通して循環さ
せることにより、たばこ原料を加熱しながら減圧を行う
ことができる。そのため、抽出容器10内を超臨界圧力か
ら大気圧まで減圧する際、抽出容器内の断熱膨脹による
温度低下の熱量を補うことができ、比較的短時間で減圧
した場合でも、たばこ原料の過冷却或いは冷凍を防止す
ることができる。従って、たばこ原料の粒度破壊を生じ
ることなく従来に比較して短時間で抽出作業を行うこと
ができ、作業効率が向上するとともに、たばこ原料の品
質低下を防止することができる。
【0030】例えば、上記方法により 300リットルの抽
出容器内を減圧する場合、従来では約 120分要していた
のに対して、本願によれば、たばこ原料の品質を低下さ
せることなく約30分程度で大気圧まで減圧することがで
きた。
【0031】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、抽出
容器の減圧に際して、加熱手段で不活性抽出剤を加熱し
ながら第2の循環手段で循環させることにより、抽出容
器内を加熱しながら減圧しているので、抽出容器の断熱
膨脹によるたばこ原料の急激な冷却を防ぎ、たばこ原料
の粒度破壊を生じることなく短時間で減圧可能なニコチ
ン抽出装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係るニコチン抽出装置を
概略的に示す図。
【符号の説明】
10…抽出容器、12…閉塞回路、13…バイパス回路、14…
貯蔵タンク、17、18、22、27、34…熱交換器、21…第1
の流路、23…第2の流路、25…第3の流路、24…スタテ
ィックミキサ、26、30…圧力調整弁28…分離器、32…ガ
ス精製器、40…循環ブロア、41…ヒ−タ−、50…開閉バ
ルブ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野添 平治 神奈川県平塚市黒部丘1番地77 日本たば こ産業株式会社平塚工場内 (72)発明者 三浦 康文 神奈川県平塚市黒部丘1番地77 日本たば こ産業株式会社平塚工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 たばこ原料からニコチンを抽出するニコ
    チン抽出装置において、 たばこ原料を収容した抽出容器と、 超臨界状態の不活性抽出剤を供給する供給手段と、 前記抽出容器内を所定の圧力に保持する圧力保持手段
    と、 前記供給手段と抽出容器とを連結した第1の流路と、前
    記抽出容器と圧力保持手段とを連結した第2の流路と、
    を有し、供給手段から供給された超臨界状態の不活性抽
    出剤を前記抽出容器及び圧力保持手段を通して前記供給
    手段へ導く第1の循環手段と、 前記第1の循環手段内に設けられ、前記圧力保持手段を
    通過した不活性抽出剤からニコチンを分離する分離手段
    と、 前記第1の流路と第2の流路との間に接続された第3の
    流路と、 前記第3の流路内に設けられ、前記第2の流路から第1
    の流路へ不活性抽出剤を導く第2の循環手段と、 前記第3の流路内に設けられ、不活性抽出剤を加熱する
    加熱手段と、 前記第2の流路に接続され、前記抽出容器内の圧力を減
    圧する減圧手段と、 を備えたことを特徴とするニコチン抽出装置。
JP24833992A 1992-09-17 1992-09-17 たばこ原料のニコチン抽出装置 Pending JPH0698746A (ja)

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