JPH0698017B2 - 新規なイベルメクチン化合物の製造方法 - Google Patents

新規なイベルメクチン化合物の製造方法

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JPH0698017B2
JPH0698017B2 JP3266464A JP26646491A JPH0698017B2 JP H0698017 B2 JPH0698017 B2 JP H0698017B2 JP 3266464 A JP3266464 A JP 3266464A JP 26646491 A JP26646491 A JP 26646491A JP H0698017 B2 JPH0698017 B2 JP H0698017B2
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    • C07H19/01Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof sharing oxygen
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    • C12P19/60Preparation of O-glycosides, e.g. glucosides having an oxygen of the saccharide radical directly bound to a non-saccharide heterocyclic ring or a condensed ring system containing a non-saccharide heterocyclic ring, e.g. coumermycin, novobiocin
    • C12P19/62Preparation of O-glycosides, e.g. glucosides having an oxygen of the saccharide radical directly bound to a non-saccharide heterocyclic ring or a condensed ring system containing a non-saccharide heterocyclic ring, e.g. coumermycin, novobiocin the hetero ring having eight or more ring members and only oxygen as ring hetero atoms, e.g. erythromycin, spiramycin, nystatin
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】イベルメクチンがその一員であるアベルメ
クチンファミリーは、哺乳動物における内外寄生虫、作
物の内部および外部および土壌中の寄生虫にたいし広範
囲のスペクトルを有する一連の重要な抗寄生虫薬剤を包
含する。イベルメクチンはChabala およびFisherにたい
して1980年4月22日に発行された米国特許第4,
199,569号に開示されている。アベルメクチンは
第13位にα−L−オレアンドロシル−α−L−オレア
ンドロシル基からなるジサッカライド部分を有してい
る。米国特許第4,206,205号に記載されるよう
にこのジサッカライド部分を取り除くと13位に水酸基
を有する対応するアグリコン誘導体にすることができ
る。米国特許第4,171,314号および第4,17
3,571号に記載されるように、第13位の水酸基を
除去して対応する13−デオキシ化合物にすることがで
きる。米国特許第3,950,360号に記載されてい
るミルベマイシンと呼ばれる他の化合物群は、アベルメ
クチンと同じ16員環を有するがジサッカライド部分を
欠き、いくつかの置換基が異なっている。
【0002】研究の主なゴールは、新規な活性のあるア
ベルメクチンおよびミルベマイシン化合物を提供するこ
とにある。すなわち本発明の目的は新規のイベルメクチ
ン化合物を提供することにある。他の目的はこれらの新
規イベルメクチン化合物の製造方法を提供することにあ
る。さらなる目的はこれらの新規イベルメクチン化合物
を使用するための方法および組成物を提供することであ
る。これらおよびその他の本発明の目的は以下に記載さ
れる。本発明を要約すると、13−βイベルメクチンア
グリコンを、バチルス・ズブチリス(Bacillus subtili
s )の誘導化休止細胞の混合培養中でインキュベートす
ることにより、二つの生物変換標品、主生成物である1
3−βイベルメクチンモノグルコピラノシドと副生成物
である5−βイベルメクチンモノグルコピラノシドが得
られる。
【0003】以下本発明を詳細に説明する。本発明は新
規な二つの化合物を記載する。制御された条件下で13
β−イベルメクチンアグリコンを基質として微生物、Ba
cilllus subtilis株との混合培養を行なうことにより、
これら化合物を製造することができる。これら化合物は
発酵により得られ、ここに記載されるように実質的に純
品として回収される。MB−4974と呼ばれるB.subt
ilisの培養株はメルク社(Rahway, ニュージャージー)
の菌株コレクション中にある。ここに記載する化合物を
生産できる本菌株のサンプルは、アメリカンタイプカル
チャーコレクション(パークローンドライブ1230
1、ロックビル、メリーランド20852)の永久保存
菌株として入手可能であり、寄託番号はATCC550
60である。上記記載の微生物は、13−βイベルメク
チンモノグルコピラノシドおよび5−βイベルメクチン
モノグルコピラノシドを生産するのに用いることのでき
るB.subtilis の実例となるものである。しかしなが
ら、上記記載の微生物の変異株、たとえば自然突然変異
株の選択またはX線照射、紫外線照射、ナイトロジェン
マスタードなどの変異剤により得られる13−βおよび
5−βイベルメクチンモノグルコピラノシド生産性変異
株も本発明の範囲内にあることは理解されるであろう。
【0004】本発明の化合物は、以下に記載される条件
下で、Bacillus subtilis を用い、適当な水溶性栄養培
地の好気性発酵中に13−βヒドロキシアベルメクチン
アグリコンから製造される。好ましい種はB.ズブチリ
ス株MB−4974である。多くの抗生物質の生産に用
いられる液体培地が、これらマクロライド化合物の生産
プロセスにおいて用いるのにも適している。これらの液
体培地は、微生物によって資化される炭素および窒素源
を含み一般に低レベルの無機塩を含んでいる。くわえて
発酵培地は微生物の生育および所望の化合物の生産に必
要な金属を微量に含むことができる。これらは通常栄養
源として用いられる複合炭素および窒素源中に十分量存
在するが、必要ならば培地に別々に加えても良いのはも
ちろんである。本発明の13−βイベルメクチンモノグ
ルコピラノシドおよび5−βイベルメクチンモノグルコ
ピラノシドは別々にあるいは一緒に用いることができ
る。本発明の出発物質として用いられる13−βヒドロ
キシアベルメクチンアグリコンは以下に示す構造式を有
し、欧州出願公報第0365088号に開示されたよう
に産生させることができる。下記の培地が以下の実施例
において用いられた。 1.大豆−グルコース培地 g/ L デキストロース 20.0 大豆ミール 5.0 Fidco イーストエキス 5.0 NaCl 5.0 MESバッファー 9.8 pH7.0に調整 2.培地A g/ L デキストロース 1.0 デキストリン 10.0 ビーフエキス 3.0 アルダミン(Ardamine)pH 5.0 NZ アミンタイプE 5.0 MgSO4 ・7H2 O 0.05 K2 HPO4 0.3 pH7.0に調整後 CaCO3 を添加 0.5 3.培地B g/ L グルコース 10.0 ハイケースSF 2.0 ビーフエキス 1.0 コーンスチープリカー 3.0 pH7.0に調整
【0005】抗生物質の製造に用いられるような他の液
体培地も、本化合物の生産プロセスで用いられるのに適
している。このような栄養培地は微生物により資化され
る炭素源及び窒素源、また一般的に低レベルの無機的塩
類を含んでいる。更に発酵培地中には、微生物の発育や
所望の化合物の生成に必要な金属が微量含まれている。
炭素及び窒素の複合源が栄養源として使用されるときは
これら微量金属は通常十分に含まれているが、もし必要
ならばそれらを別々に培地に加えても結構である。一般
的に、栄養培地中の資化しうる炭素源として適切なもの
は糖などの様な炭水化物、例えば、グルコース、シュク
ロース、マルトース、ラクトース、デキストラン、セレ
ロース、コーンミール、オート麦粉など、それにスター
チである。培地中の利用可能な炭素源の正確な量は、い
くぶん培地中の他の成分に左右されるが、通常、炭水化
物の量は培地中1〜10g/1あれば、十分である。こ
れらの炭素源は別々に用いられたり、一つの培地中にそ
のような炭素源を数種組み合わせて用いたりもする。種
々の窒素源、例えば、酵母加水分解物、酵母自己消化
物、酵母細胞、トマトペースト、コーンミール、オート
麦粉、大豆ミール、カゼイン水解物、酵母エキス、コー
ンスティーブリカー、ディスティラーズソリュブル、コ
ットンシードミール、肉エキスなどが本化合物の生成に
際して上記微生物より容易に資化されうる窒素源であ
る。これらの窒素源は単独あるいは併用した状態で培地
中で1〜5g/1の量において使用される。
【0006】培養培地中に組み込まれる栄養的無機塩類
としてはナトリウム、カリウム、マグネシウム、アンモ
ニウム、カルシウム、リン酸塩、硫酸塩、塩化物、カル
ボン酸塩、及び類似イオンを生ずる普通の塩類である。
同様に微量金属としては鉄、亜鉛、マンガン、銅、ホウ
素、モリブデンなどが含まれる。この後に、及び実施例
において記載されている培地は単に使用され得る培地の
多様性を説明したものであり、それらに限定され得るも
のではないということは注意すべき点である。以下は
B.subtilis の菌株の発育に適切な培地の例である。
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】B.ズブチリスを用いる発酵法はその温度
範囲が約20℃から約40℃で行われる。最適な結果を
得るにはこれらの発酵温度の範囲は約24℃から約36
℃であり、最も好ましくは約28℃から約34℃の間で
ある。本化合物の生産に適切な栄養培地のpHは約6.
5から約8.0まで変化させることができ、好ましい範
囲は約6.8から約7.3である。
【0014】出発化合物である13−βヒドロキシアベ
ルメクチンアグリコンを上記微生物の発酵中に発酵培地
1リッター当たり約0.1から約1.0g加える。好ま
しくは1リッター当たり約0.1から約0.5gであ
る。13−βヒドロキシアベルメクチンアグリコン化合
物は発酵サイクルのどの段階で加えてもよい。この化合
物は植菌及び発酵開始前に培地成分中に加えられてもあ
るいは発酵過程中に加えられてもよい。培養菌が効果的
に生体内変化するのに十分な時間が持てる様に、出発化
合物である13−βヒドロキシアベルメクチンアグリコ
ンは発酵進行度が50%に到達する前に加えられるのが
好ましく、25%前がより好ましい。
【0015】少量の発酵は、適切な栄養培地を無菌的に
フラスコ中に入れ、そこへ前記微生物の胞子あるいは栄
養菌糸を植菌した後、かるく綿栓をし約30℃の室温中
において95から300rpmの回転攪拌機を用いて約
2日から10日間、発酵させるのが便利である。大量発
酵に際しては、アジテーターやエアレーター装置を備え
た適切なタンクの制御が必要である。タンク中に栄養培
地を調製して滅菌操作後にB.ズブチリスの栄養菌糸を
植菌し、栄養培地をアジテーション及び/あるいはエア
レーションして約24℃から37℃の温度範囲において
約1日から8日間発酵を続けさせる。エアレーションの
度合いは発酵装置のサイズ、アジテーションの速度及び
その他の要素に左右されるものである。一般的に大量発
酵のアジテーションは約95から300rpmであり、
エアレーションは約50から500 l/min(LP
M)である。
【0016】全発酵培地中からの新規化合物の分離及び
回収は溶媒抽出及び種々のクロマトグラフィー技術及び
溶媒系を用いたクロマトグラフィー分画より行われる。
本化合物は水に対する可溶性は低いが有機溶媒にはよく
溶ける。この特性は発酵培地中からの化合物の回収に都
合の良いものである。よって回収方法の1つは、総発酵
培地を適切な有機溶媒の等量と混合するものである。有
機溶媒を用いるならば、酢酸エチル、塩化メチレン、ク
ロロホルム等の水とは混和しえない溶媒の使用が好まし
い。最高の回収を望むのならば、一般的には数種の抽出
操作が必要である。溶媒は本化合物の他に、本化合物の
抗寄生虫活性を持たない物質なども取り出すものであ
る。溶媒が水と混和しえない溶媒ならば、二層分離後、
有機溶媒を減圧下で蒸発させる。残留物をシリカゲルよ
りなるクロマトグラフのカラムにかける。カラムは期待
される生成物と若干の不純物を保持するが、大部分の不
純物、特に非極性の不純物は素通りさせる。不純物を除
くためにカラムを塩化メチレンやクロロホルム等の様な
中程度に極性の有機溶媒で洗浄し、更に塩化メチレンあ
るいはクロロホルムと、好ましくはアセトン、メタノー
ル、またはエタノール等の有機溶媒の1つとの混合液に
より洗浄する。溶媒を蒸発させた後、残留物は更にクロ
マトグラフィー樹脂としてシリカゲル、酸化アルミニウ
ム、イオン交換樹脂、デキストランゲルなどを用い、溶
離剤として種々の溶媒及びそれらの溶媒の組み合わせを
用いたカラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフ
ィー、調製用薄層クロマトグラフィー、高速液体クロマ
トグラフィーなどにかける。薄層、高速、液体及び調製
用薄層クロマトグラフィーは本化合物の検出、単離に使
用される。これらの技術の使用は、その他、当業者にと
って知られている方法と同様に本化合物の組成を精製す
るときにも用いられる。期待される化合物はクロマトグ
ラフィー画分の生物学的、物理化学的特性の解析によっ
て検出される。本化合物の構造は核磁気共鳴、マススペ
クトル、紫外線・赤外線スペクトル等の種々の特性スペ
クトルにより詳細に解析されている。
【0017】本発明の化合物はヒト、動物、そして農業
における駆虫剤、殺虫剤及び殺ダニ剤として顕著な殺寄
生虫活性を持つ物質である。一般的に蠕虫病と言われる
病気及び疾病群は蠕虫類として知られる寄生虫の動物宿
主への感染によるものである。豚、羊、馬、牛、ヤギ、
犬、猫、及び家禽等の家畜にとっては、この蠕虫病は流
行性であり経済的にも重要な問題である。蠕虫類の中で
も、線虫類の様な寄生虫群は種々の動物群において広範
かつ時として重症な感染を引き起こす。上記にあるよう
に動物に感染する最も一般的な線虫類として捻転胃虫
属、毛様線虫属、オステルタジア属、ネマトディルス
属、クーペリア属、回虫属、ブノストムム属、腸結節虫
属、キャベルチア属、鞭虫属、円形線虫属、旋毛虫属、
肺虫属、毛頭虫属、ヘテラキス属、トキソカラ属、アス
カリディア属、蟯虫属、鉤虫属、ウンシナリア属、イヌ
小回虫属、ウマ回虫属がある。なかでもネマトディル
ス、クーペリア、及び腸結節虫は主として腸管を攻撃
し、捻転胃虫、オステルタジア等は胃中に広がり、肺虫
等は肺に見出される。更に他の寄生虫は他の組織及び臓
器において、例えば心臓、血管、皮下、リンパ組織等に
存在する。蠕虫病として知られる寄生虫感染は、貧血、
栄養不良、虚弱、体重減少、腸管壁及び他の組織あるい
は臓器における重度の損傷をもたらし、もし治療をしな
かったならば、その感染宿主は死滅するであろう。本発
明の化合物は予想以上の高活性をこれらの寄生虫に対し
て示し、かつまたイヌのイヌ糸状虫属、げっ歯動物のネ
マトスピロイデス属、シファチア属、アスピカルリス
属、動物及び鳥類の外部寄生虫である節足動物、ダニ
類、シラミ、ノミ、クロバエ、羊のミドリキンバエ種、
吸血性昆虫及び牛のウシバエ種、馬のウマバエ種、そし
てげっ歯動物のヒフバエ種等の移動性の双翅類の幼虫に
対しても同様な活性を示した。本化合物はヒトに感染す
る寄生虫に対しても同様に有効である。ヒトの胃腸管に
おいて最も一般的な寄生虫は鉤虫、アメリカ鉤虫、回
虫、糞線虫、旋毛虫、毛頭虫、鞭虫、及び蟯虫属であ
る。血液中、あるいは胃腸管以外の他の組織や臓器にお
いて発見される、医療上重要な寄生虫属としては、ブケ
レリア属、ブルギア属、オンコセルカ属、ドラクンクル
ス属及びロア糸状虫があり、また腸内寄生虫ではあるが
腸管外に存在している糞線虫属、及び旋毛虫属などもあ
る。また本化合物はヒトに寄生する節足動物、吸血性昆
虫及びヒトを悩ます双翅類害虫にも同様に効果がある。
また、ゴキブリ類、イガ、ヒロズコガ種、カツオブシム
シ、アタネガス種、及びイエバエ等の家庭害虫に対して
も効力を示すものである。
【0018】更に、貯蔵穀物におけるコクヌストモドキ
種、チャイロコメノゴミムシダマシ種、農作物における
ハダニ(Tetranychus sp.)、アブラムシ、アシルチオシ
フォン(Acyrthiosiphon)移動性の直翅類であるイナゴ
及び植物組織に生存している昆虫の幼虫などにも有効で
ある。また、土壌中の線虫を制御するための殺線虫剤と
して、また植物に寄生する根瘤線虫種などにも効果的に
使用され、農業上重要性がある。
【0019】本化合物は経口投与でき、その投与単位形
態として、カプセル、丸薬、あるいは錠剤として、ある
いは活性成分を含む水をベントナイトなどの懸濁剤及び
湿潤剤あるいは類似の賦形剤と共に、懸濁し分散した状
態の水薬としての形態をとるものである。一般的に水薬
には消泡剤が含まれている。水薬の処方は活性化合物を
約0.001から約0.5%重量含むものであり、好ま
しくは約0.01から約0.1%重量である。カプセル
及び丸薬には活性成分と共に、スターチ、タルク、ステ
アリン酸マグネシウム、あるいはリン酸二カルシウムな
どの担体が含まれている。
【0020】本化合物を乾燥固形の単位用量として投与
する場合、常に本化合物の必要量が含まれているカプセ
ル、丸薬、あるいは錠剤が用いられる。これらの単位用
量形態は活性成分と適切かつ細かく区分けした希釈液、
充填剤、崩壊剤及び/あるいはスターチ、ラクトース、
タルク、ステアリン酸マグネシウム、植物性樹脂及び類
似物質とを十分にかつ均等に混合させることにより調製
される。この様な単位用量の処方においては、治療を受
ける宿主動物のタイプ、感染の度合い、及びタイプ、か
つまた宿主の体重などの因子により抗寄生虫剤の総重量
及びその内容成分は幅広く変化する。
【0021】本発明の化合物を動物の飼料と共に投与す
るには、飼料中に充分に分散するか、調製済みの飼料の
上にふりかけるか、あるいは、ペレット形態で添加する
か、あるいは、飼料とは切り離して与えるものである。
別法としては、本発明の抗寄生虫化合物を非経口で動物
に投与するもので例えば、ルーメン内、筋中、気管内、
あるいは皮下等に活性成分を水溶性担体中に溶解、分散
した状態で注入投与するものである。非経口投与に際し
ては、その活性物質を許容しうる賦形剤、好ましくはピ
ーナッツ油、綿実油などの種々の植物油と適切に混合す
ることである。他の非経口賦形剤としては、ソルケター
ル、グリセロール、ホルマール及び水性非経口調剤とし
て用いられている有機製剤なども同様に使用される。本
発明の化合物は、投与用の非経口調剤中に溶解、懸濁さ
れる;一般的な処方として、本化合物の重量パーセント
は約0.55%から約5%である。
【0022】本発明の化合物の主たる適応面は、寄生
虫、例えば節足動物であるダニ類、シラミ、ノミ、及び
他の吸血性昆虫による家畜及び家禽の病気の治療及び/
あるいは予防及び治療のための抗寄生虫剤であるが、そ
の化合物は同時にヒトをも含めた他の動物中で寄生虫に
より引き起こされる病気の治療にも効果的である。好結
果をもたらすための使用しうる至適用量は、治療を受け
る動物種及び寄生虫感染や侵襲の度合いやタイプに左右
されるのは当然である。一般的に、この新規化合物に関
しては、経口投与なら、一度にまとめて、あるいは1〜
5日という比較的短い期間内で数回に分けて投与する総
用量が動物体重kg当たり約0.001から約10mg
のときに良い結果が得られる。本発明の新規化合物では
もっとも良好な寄生虫コントロールは約0.025から
約0.5mg/kg体重で単回投与された動物中で得ら
れる。再感染に対しては、繰り返し治療も行なわれる
が、それは寄生虫の種及び使用されている農業上の技術
にも依存している。これらの物質を動物に投与するとき
の技術というものは獣医学の分野ではよく知られるとこ
ろである。
【0023】本明細書中における化合物を動物の飼料の
一部としてあるいは飼料水中に溶解あるいは懸濁された
状態で投与するときは、組成物はそこに含まれる活性化
合物が、不活性担体あるいは希釈液中で十分に分散して
いる様に調製される。不活性担体とは、抗寄生虫剤とは
反応しない物質であり、かつ動物投与においても安全な
物質であるということを意味するものである。好ましく
は、飼料投与される担体ならば動物飼料の素材の一つが
良いであろう。
【0024】適切な組成物は、そこにおいて本化合物が
比較的多く存在し、直接動物に与えるあるいは飼料に追
加添加するのに適した飼料プレミックスまたは添加物を
含む。飼料に添加する場合は直接あるいは、中間的な希
釈あるいは混合段階を経て加える。組成物として適切な
担体あるいは希釈液の代表例として、ジスティラーズ!
乾燥グレーン、コーンミール、シトラスミール、発酵残
留物、カキ殻粉、小麦ショート、廃糖密ソリュブル、コ
ーンコブミール、食用豆粉飼料、大豆グリッツ、粉砕ラ
イムストーンなどがある。本発明の化合物はグラインデ
ィング、攪拌、ミリング、あるいはタンブリングにより
担体中に十分に分散される。組成物として、本化合物を
重量として約0.005%から約2.0%を含むものが
特に飼料プレミックスとして適切である。動物に直接食
べさせる飼料添加物としては、本化合物の重量が約0.
0002%から約0.3%を含むものである。
【0025】このような添加物は、調製後の飼料が寄生
虫病の治療及び制御のために必要な活性化合物の濃度を
有するよう動物の飼料中へ添加される。本発明の化合物
の望ましい濃度は、特に使用される化合物と先に述べた
因子により変化するが、通常、期待しうる抗寄生虫作用
を示すには飼料中約0.00001%から約0.002
%の濃度をもって配合される。さらに、化合物が動物飼
料に添加される場合、発酵液からの乾燥菌糸体ケーキを
利用することができる。菌糸体は活性成分をより多く含
み、かつまた菌糸体の活性は測定可能なので、動物飼料
に直接添加することも可能である。
【0026】本発明の化合物は、穀物の生育期におい
て、あるいはそれの貯蔵中において、打撃的な損害を与
える農業上の害虫に対しても、同様に有効である。化合
物はそのような農業上の害虫から効果的に生育期及び貯
蔵時の穀物を防御するために、スプレー、粉剤、エマル
ジョン等、周知の技術を用いて使用される。
【0027】本化合物の駆虫剤としての活性を測定する
には、実験の3日前に寄生虫に感染させたマウスに、個
々の化合物、化合物の混合物、濃縮抽出物、等を経口投
与する。最初の投薬から、11,12,13日目に、マ
ウスの糞中の卵の検査を行う。そして次の日にマウスを
殺して、小腸基部に存在している寄生虫の数を測定す
る。感染・未投薬コントロール群と比較し、卵及び寄生
虫の数の十分な減少があった場合、活性化合物とみな
す。以下の実施例は本発明がより良く理解されるために
用意されたものであり、本発明を限定するものではな
い。
【0028】
【実施例1】A.発酵 バチルス・ズブチリスMB4974(ATCC5506
0)の凍結バイアル(2ml)を用いて、50mlの大
豆−グルコース培地の入った250ml容の三角フラス
コに接種した。種菌フラスコは回転振とう機上(220
rpm)で29.5℃で24時間培養した。できた種菌
を2.5mlづつ、50mlの大豆−グルコース培地の
入った250ml容の三角フラスコに接種した。細胞は
10μg/mlのイムノマイシン存在下で18時間イン
キュベ−トして誘導した。ズブチリスMB4974を含
む50mlの培地中の誘導化休止細胞を滅菌生理食塩水
で2回洗浄し、次いで25mlの、1%グルコースを含
む滅菌100mMMESバッファー(pH6.0)に懸
濁した。以下の構造式
【化1】 を有する13−βヒドロキシアベルメクチンアグリコン
のDMSO溶液を最終濃度が50μg/ mlになるよう
に加えた。合体ブロスを回転振とう機上(220rp
m)27℃で18時間インキュベートした。 B.単離と同定 全ブロスを同量の塩化メチレンで1回抽出した。塩化メ
チレン層を減圧下で蒸発乾固し、得られたオイルを移動
相に溶解し、ゾルバックスODSカラムを用いたHPL
Cで分析した。カラムは60℃で80%水性メタノール
により展開した。27℃で24時間のインキュベーショ
ン後、HPLC分析から残存する13−βヒドロキシア
ベルメクチンアグリコンはわずかに5μg/ mlである
ことが示された。この生成物はNMRスペクトルにより
同定した。おもな生成物は13−βイベルメクチンモノ
グルコピラノシドIであり、5−βイベルメクチンモノ
グルコピラノシドIIがそれより少ない量生成された。
【化2】
【図面の簡単な説明】
【図1】 13−βイベルメクチンモノグルコピラノシ
ドのNMRスペクトルを示す。
【図2】 5−βイベルメクチンモノグルコピラノシド
のNMRスペクトルを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:125) (72)発明者 シェイー−シュング トム チェン アメリカ合衆国,07751 ニュージャーシ ィ,モーガンヴィル,スコット ドライヴ 12 (72)発明者 ブライアン アール.ペタック アメリカ合衆国,08518 ニュージャーシ ィ,フローレンス,キャリッジ ストップ 41−2 (72)発明者 バイロン エッチ.アリソン アメリカ合衆国,07060 ニュージャーシ ィ,ウォッチュング,センチュリー レー ン 88

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 13−βヒドロキシ アベルメクチンを
    ビ−.ズブチリス種を含む栄養培地中13−βイベルメ
    クチン モノグルコピラノシドの回収可能な量が得られ
    るまで培養することからなる13−βイベルメクチン
    モノグルコピラノシド及び5−βイベルメクチン モノ
    グルコピラノシドの製造方法。
  2. 【請求項2】 温度が約20℃から約40℃である請求
    項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 温度が約24℃から約37℃である請求
    項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 温度が約28℃から約34℃である請求
    項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 pHが約6.5から約8.0の範囲であ
    る請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 pHが約6.8から約7.3の範囲であ
    る請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 13−βヒドロキシ アグリコンが約
    0.1g/リットルから約1.0g/リットルの濃度で
    初期に存在する請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 13−βヒドロキシ アグリコンの濃度
    が約0.1g/リットルから約0.5g/リットルであ
    る請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 培養を空気の存在下で行うことを特徴と
    する請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 ビ−.ズブチリス種が変異株である請
    求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 ビ−.ズブチリス種が株ATCC 5
    5060である請求項1記載の方法。
  12. 【請求項12】 ビ−.ズブチリス種が株ATCC 5
    5060の変異体である請求項10記載の方法。
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CA2053418A1 (en) 1992-04-16
NZ240128A (en) 1994-01-26
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