JPH069796A - コンティニュアスストランドマット用繊維束結合剤 - Google Patents
コンティニュアスストランドマット用繊維束結合剤Info
- Publication number
- JPH069796A JPH069796A JP3308280A JP30828091A JPH069796A JP H069796 A JPH069796 A JP H069796A JP 3308280 A JP3308280 A JP 3308280A JP 30828091 A JP30828091 A JP 30828091A JP H069796 A JPH069796 A JP H069796A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mat
- binder
- glass fiber
- fiber bundle
- resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Landscapes
- Reinforced Plastic Materials (AREA)
- Moulding By Coating Moulds (AREA)
- Nonwoven Fabrics (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
[目的]プレス成形に際し、マットを構成する繊維束が
移動することなく、均質な強度の大きいFRPを良好な
収率で生産し、マットの生産性を向上させる。 [構成]フマール酸又はマレイン酸とエチレングリコー
ルの反応生成物を主体とするコンティニュアスストラン
ドマット用繊維束結合剤。
移動することなく、均質な強度の大きいFRPを良好な
収率で生産し、マットの生産性を向上させる。 [構成]フマール酸又はマレイン酸とエチレングリコー
ルの反応生成物を主体とするコンティニュアスストラン
ドマット用繊維束結合剤。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンティニュアンスス
トランドマット用繊維束結合剤に関するものである。
トランドマット用繊維束結合剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】構造体パネル又は腰板パネルのようなF
RP(エフアールピー)製品をプレス成形法によって製
造する場合、下型上にガラス繊維マットを載置し、マッ
トに液状の熱硬化性樹脂を注ぎ、下型と雌雄対をなす上
型を降下せしめてマットを型で挟圧加熱し樹脂を硬化せ
しめる。ガラス繊維マットとしては、CSM(コンティ
ニュアンスストランドマット)、CM(チョプストラン
ドマット)等が広く使用される。
RP(エフアールピー)製品をプレス成形法によって製
造する場合、下型上にガラス繊維マットを載置し、マッ
トに液状の熱硬化性樹脂を注ぎ、下型と雌雄対をなす上
型を降下せしめてマットを型で挟圧加熱し樹脂を硬化せ
しめる。ガラス繊維マットとしては、CSM(コンティ
ニュアンスストランドマット)、CM(チョプストラン
ドマット)等が広く使用される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】均質な所定強度を有す
るFRP成形品を得るためには、ガラス繊維マットと液
状の樹脂の分布、即ち両者の割合、(或はガラス繊維の
含有割合、GCと呼ぶ)を設計値(或は所望値)に保つ
必要がある。GCにバラツキが生じ、GCの少ない箇所
或は樹脂の含有不良の箇所が生ずると成形品が不均一と
なり所定強度が得られない。通常GCは成形品全体に亘
って一定とする。部分的に強度を大きくする必要がある
ときには、この部分だけ、他の部分に比しGCを大とす
ることもあるが、この場合でも、所定範囲内のGCは一
定とする必要がある。
るFRP成形品を得るためには、ガラス繊維マットと液
状の樹脂の分布、即ち両者の割合、(或はガラス繊維の
含有割合、GCと呼ぶ)を設計値(或は所望値)に保つ
必要がある。GCにバラツキが生じ、GCの少ない箇所
或は樹脂の含有不良の箇所が生ずると成形品が不均一と
なり所定強度が得られない。通常GCは成形品全体に亘
って一定とする。部分的に強度を大きくする必要がある
ときには、この部分だけ、他の部分に比しGCを大とす
ることもあるが、この場合でも、所定範囲内のGCは一
定とする必要がある。
【0004】下型の全面を覆って均質にガラス繊維マッ
トを載置し、樹脂を均質に注ぎ、ガラス繊維マットがず
れない様に上型を降下させ、ついで型を加熱することは
GCを均一とするのに有効であるが、この様な方法は手
間を必要とし、又成形所要時間が大となり、生産能率が
低下するので実際的ではなく、工業生産においては次の
ような方法が採用される。ガラス繊維マットで予め加熱
してある下型を覆い、このほぼ中央部に所定量の液状樹
脂を注ぎ、予め加熱してある上型を急速に降下させ、上
型の降下によって生ずる圧力によって樹脂を流動せしめ
て、ガラス繊維マット全体に行き亘らせて硬化させる。
この方法においては、型は予め加熱してあるので、ガラ
ス繊維マットに注がれた樹脂の粘度は急速に上昇し、樹
脂が充分行き亘らない部分、或は樹脂が全く行き亘らな
い部分を生じたりすることが多く、又ガラス繊維マット
が急速に降下する上型によって移動して裂け目を生じた
り、マットを構成するガラス繊維束が移動して分布が不
均一となったり、或は型の移動方向に沿った方向に配列
されてこれに直向する方向の強度が低下したりすること
もあり、均質なFRP成形品の得られないことが屡々生
じ、歩留り低下の原因となる。
トを載置し、樹脂を均質に注ぎ、ガラス繊維マットがず
れない様に上型を降下させ、ついで型を加熱することは
GCを均一とするのに有効であるが、この様な方法は手
間を必要とし、又成形所要時間が大となり、生産能率が
低下するので実際的ではなく、工業生産においては次の
ような方法が採用される。ガラス繊維マットで予め加熱
してある下型を覆い、このほぼ中央部に所定量の液状樹
脂を注ぎ、予め加熱してある上型を急速に降下させ、上
型の降下によって生ずる圧力によって樹脂を流動せしめ
て、ガラス繊維マット全体に行き亘らせて硬化させる。
この方法においては、型は予め加熱してあるので、ガラ
ス繊維マットに注がれた樹脂の粘度は急速に上昇し、樹
脂が充分行き亘らない部分、或は樹脂が全く行き亘らな
い部分を生じたりすることが多く、又ガラス繊維マット
が急速に降下する上型によって移動して裂け目を生じた
り、マットを構成するガラス繊維束が移動して分布が不
均一となったり、或は型の移動方向に沿った方向に配列
されてこれに直向する方向の強度が低下したりすること
もあり、均質なFRP成形品の得られないことが屡々生
じ、歩留り低下の原因となる。
【0005】このような問題点を解消するためには、次
のような性質を有するガラス繊維マットが要望される。 (1)ガラス繊維マットに注がれた液状樹脂の流れに対
する抵抗が少なく、樹脂が滲み込み易いこと。(wet th
ruが良好なこと。)wet thruが悪いと、樹脂がマット全
体に行き亘る迄に樹脂粘度が上昇し、樹脂分布が不均一
となる。 (2)マットを構成するガラス繊維束の厚み方向の分布
にムラが生じたり、或は上型の下降に伴ってガラス繊維
束の位置がずれたり、マットに裂け目が生じたり、或は
ガラス繊維束が型の移動方向に一方向に配列されたりす
ることのないようガラス繊維束同志が強固に結合されて
いること。
のような性質を有するガラス繊維マットが要望される。 (1)ガラス繊維マットに注がれた液状樹脂の流れに対
する抵抗が少なく、樹脂が滲み込み易いこと。(wet th
ruが良好なこと。)wet thruが悪いと、樹脂がマット全
体に行き亘る迄に樹脂粘度が上昇し、樹脂分布が不均一
となる。 (2)マットを構成するガラス繊維束の厚み方向の分布
にムラが生じたり、或は上型の下降に伴ってガラス繊維
束の位置がずれたり、マットに裂け目が生じたり、或は
ガラス繊維束が型の移動方向に一方向に配列されたりす
ることのないようガラス繊維束同志が強固に結合されて
いること。
【0006】このようなマットとしては、CSMが適当
であり、9〜27μのガラス繊維に集束剤を、固型分と
して、0.1〜1.5wt%附与して20〜100本集
束してなり、1,000m当りの重量が3〜145gr
である長尺のガラス繊維束が湾曲した形状をなしてマッ
ト状に堆積せしめられており、ガラス繊維束同志は、そ
の交点において2〜6wt%の結合剤で互いに結合され
ており、且つその無荷重時の厚みが3.5〜6.5mm
/450gr/m2 、又40gr/m2 の荷重を与えた
時の厚みが1.5〜3.5mm/450grm2 である
CSMを用いることにより特に好適な結果の得られるこ
とを見出し特許出願を行なった。
であり、9〜27μのガラス繊維に集束剤を、固型分と
して、0.1〜1.5wt%附与して20〜100本集
束してなり、1,000m当りの重量が3〜145gr
である長尺のガラス繊維束が湾曲した形状をなしてマッ
ト状に堆積せしめられており、ガラス繊維束同志は、そ
の交点において2〜6wt%の結合剤で互いに結合され
ており、且つその無荷重時の厚みが3.5〜6.5mm
/450gr/m2 、又40gr/m2 の荷重を与えた
時の厚みが1.5〜3.5mm/450grm2 である
CSMを用いることにより特に好適な結果の得られるこ
とを見出し特許出願を行なった。
【0007】CSMは、ブッシングから引出したガラス
繊維に集束剤を附与、集束してガラス繊維束となし、こ
のガラス繊維束を回転する円筒表面に接触させて引張
り、移動するコンベア上にランダムに湾曲した形状をな
して落下、堆積せしめることによって好適に製造でき
る。或は、ケーキから引出したガラス繊維束を用いて、
上述の方法で製造されたものと類似したコンティニアン
スストランドマットを製造できる。これらのCSMは、
CSMを構成するガラス繊維束がプレス成形時に移動し
ないように固定する必要があり、結合剤を附与してガラ
ス繊維束同志を結合する必要がある。
繊維に集束剤を附与、集束してガラス繊維束となし、こ
のガラス繊維束を回転する円筒表面に接触させて引張
り、移動するコンベア上にランダムに湾曲した形状をな
して落下、堆積せしめることによって好適に製造でき
る。或は、ケーキから引出したガラス繊維束を用いて、
上述の方法で製造されたものと類似したコンティニアン
スストランドマットを製造できる。これらのCSMは、
CSMを構成するガラス繊維束がプレス成形時に移動し
ないように固定する必要があり、結合剤を附与してガラ
ス繊維束同志を結合する必要がある。
【0008】CSMで補強すべき熱硬化性樹脂として
は、不飽和ポリエステル樹脂が最も広く使用される。繊
維束結合剤としては、不飽和ポリエステル樹脂中に含ま
れるスチレンによって結合力が低下しないアルキッド樹
脂を好適に用いることができる。 このような繊維束結
合剤を、湾曲した形状をなしてマット状に堆積せしめら
れている長尺のガラス繊維束に附与し、加熱硬化せしめ
る。加熱は、所定温度に保たれた加熱炉中を通過せしめ
ることによって連続的に行なうのが実際的であるが、生
産能率を向上させるためには硬化速度が速く、しかも上
述した諸特性を満足する繊維束結合剤が要望される。本
発明は前述した従来技術の問題点を解消し、CSM製造
用として極めて好適なコンティニアスストランドマット
用繊維束結合剤を提供することを目的とする。
は、不飽和ポリエステル樹脂が最も広く使用される。繊
維束結合剤としては、不飽和ポリエステル樹脂中に含ま
れるスチレンによって結合力が低下しないアルキッド樹
脂を好適に用いることができる。 このような繊維束結
合剤を、湾曲した形状をなしてマット状に堆積せしめら
れている長尺のガラス繊維束に附与し、加熱硬化せしめ
る。加熱は、所定温度に保たれた加熱炉中を通過せしめ
ることによって連続的に行なうのが実際的であるが、生
産能率を向上させるためには硬化速度が速く、しかも上
述した諸特性を満足する繊維束結合剤が要望される。本
発明は前述した従来技術の問題点を解消し、CSM製造
用として極めて好適なコンティニアスストランドマット
用繊維束結合剤を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明はにおいては、上
記課題を解決するため、フマール酸又はマレイン酸とエ
チレングリコールの反応生成物を主体とする高不飽和度
のアルキッド樹脂粉末をコンティニュアスストランドマ
ット用繊維束結合剤として使用する。
記課題を解決するため、フマール酸又はマレイン酸とエ
チレングリコールの反応生成物を主体とする高不飽和度
のアルキッド樹脂粉末をコンティニュアスストランドマ
ット用繊維束結合剤として使用する。
【0010】次に、本発明を更に具体的に説明する。ブ
ッシングから引出したガラス繊維に集束剤を附与して集
束し、移動するコンベア上、に湾曲した形状をなして落
下せしめ、マット状に堆積せしめる。このためのマット
製造装置としては、実公昭43−234号公報記載のも
のを好適に使用することができ、ガラス繊維束を湾曲し
た形状をなして均一に分布せしめることができる。
ッシングから引出したガラス繊維に集束剤を附与して集
束し、移動するコンベア上、に湾曲した形状をなして落
下せしめ、マット状に堆積せしめる。このためのマット
製造装置としては、実公昭43−234号公報記載のも
のを好適に使用することができ、ガラス繊維束を湾曲し
た形状をなして均一に分布せしめることができる。
【0011】本発明においては、スチレンに不飽性の集
束剤で集束したガラス繊維束を使用するのが適当であ
る。ここにスチレン不溶性とは、ガラス繊維束をスチレ
ン中に30秒間浸漬し、指でつまんでも繊維束が崩れな
いことを云う。このような繊維束を使用したマットは、
wet thruが良好であることが判明した。 ガラス繊維の
太さ(直径)は、9〜27μ、好ましくは13〜23
μ、集束本数は、20〜100本、好ましくは30〜7
0本、繊維束の1,000m当りの重量(gr)(以下
texという)は、3〜145、好ましくは、7〜7
5、集束剤の附与量は、固型分として、0.1〜1.5
wt%、好ましくは0.5〜1wt%とするのが適当で
ある。ガラス繊維集束剤としては、シランカップリング
剤、フィルムフォーマー、潤滑剤を含有する溶液が好適
に使用でき、公知の方法で附与される。シランカップリ
ング剤としては、アクリルシラン(A174 商品名)
が、フィルムフォーマーとしては不飽和ポリエステル樹
脂が、潤滑剤としてはアーコ185が特に好適である。
束剤で集束したガラス繊維束を使用するのが適当であ
る。ここにスチレン不溶性とは、ガラス繊維束をスチレ
ン中に30秒間浸漬し、指でつまんでも繊維束が崩れな
いことを云う。このような繊維束を使用したマットは、
wet thruが良好であることが判明した。 ガラス繊維の
太さ(直径)は、9〜27μ、好ましくは13〜23
μ、集束本数は、20〜100本、好ましくは30〜7
0本、繊維束の1,000m当りの重量(gr)(以下
texという)は、3〜145、好ましくは、7〜7
5、集束剤の附与量は、固型分として、0.1〜1.5
wt%、好ましくは0.5〜1wt%とするのが適当で
ある。ガラス繊維集束剤としては、シランカップリング
剤、フィルムフォーマー、潤滑剤を含有する溶液が好適
に使用でき、公知の方法で附与される。シランカップリ
ング剤としては、アクリルシラン(A174 商品名)
が、フィルムフォーマーとしては不飽和ポリエステル樹
脂が、潤滑剤としてはアーコ185が特に好適である。
【0012】上述したマットに繊維束結合剤を附与す
る。本発明においては繊維束結合剤としてフマール酸又
はマレイン酸とエチレングリコールの反応生成物たる高
不飽和度のアルキッド樹脂(以下本結合剤という)粉末
を使用する。本結合剤は、広汎な概念においてアルキッ
ド樹脂に含まれるが、その成分として飽和二酸基酸或は
不飽和樹脂酸を含まない。そして本結合剤は、硬化速度
が大きく、又スチレンにより結合力が低下することもな
く、プレス成形中にガラス繊維束の位置がずれないよう
固定することができる。なお、この樹脂粉末には、0.
2〜1.5wt%程度のPBOのような過酸化物を添加
しておくのが好ましく、硬化速度を一層大とすることが
できる。本結合剤附与の方法に特に限定はないが、50
〜200メッシュの本結合剤粉末を、水で湿潤したマッ
ト上面に落下させることにより好適な結果をうることが
できる。
る。本発明においては繊維束結合剤としてフマール酸又
はマレイン酸とエチレングリコールの反応生成物たる高
不飽和度のアルキッド樹脂(以下本結合剤という)粉末
を使用する。本結合剤は、広汎な概念においてアルキッ
ド樹脂に含まれるが、その成分として飽和二酸基酸或は
不飽和樹脂酸を含まない。そして本結合剤は、硬化速度
が大きく、又スチレンにより結合力が低下することもな
く、プレス成形中にガラス繊維束の位置がずれないよう
固定することができる。なお、この樹脂粉末には、0.
2〜1.5wt%程度のPBOのような過酸化物を添加
しておくのが好ましく、硬化速度を一層大とすることが
できる。本結合剤附与の方法に特に限定はないが、50
〜200メッシュの本結合剤粉末を、水で湿潤したマッ
ト上面に落下させることにより好適な結果をうることが
できる。
【0013】本結合剤粉末は、ガラス繊維束、ガラス繊
維束同志の交点に特に多量に附着し、後述するように、
本結合剤粉末を附与したマットを加熱することによって
硬化し、ガラス繊維束同志を、その交点において結合す
る。本結合剤の附与量は、2〜6wt%望ましくは、3
〜5wt%とするのが適当である。この量があまり少な
いと、ガラス繊維束同志の結合が不充分となってプレス
成形時にガラス繊維束の位置がずれ、得られるFRP成
形品が不均一となり易い。又、この量があまり多いと、
FRP成形品の表面に結合剤に起因する斑点が発生し易
い。本結合剤を附与したガラス繊維マットを、加熱炉に
連続的に送り、加熱炉中をマットが通過する間に、マッ
トを加熱し、結合剤を硬化させる。
維束同志の交点に特に多量に附着し、後述するように、
本結合剤粉末を附与したマットを加熱することによって
硬化し、ガラス繊維束同志を、その交点において結合す
る。本結合剤の附与量は、2〜6wt%望ましくは、3
〜5wt%とするのが適当である。この量があまり少な
いと、ガラス繊維束同志の結合が不充分となってプレス
成形時にガラス繊維束の位置がずれ、得られるFRP成
形品が不均一となり易い。又、この量があまり多いと、
FRP成形品の表面に結合剤に起因する斑点が発生し易
い。本結合剤を附与したガラス繊維マットを、加熱炉に
連続的に送り、加熱炉中をマットが通過する間に、マッ
トを加熱し、結合剤を硬化させる。
【0014】加熱温度、加熱時間は、相関聨して定めら
れるが、250〜350℃において0.5〜1min程
度であり、成形用不飽和ポリエステル樹脂を使用した場
合に比し、硬化時間を1/2程度に縮短することができ
る。又、本発明結合剤は粉末状であるため、液状の成形
用不飽和ポリエステル樹脂を使用した場合のように、繊
維束表面に結合剤被膜が形成され、このためFRPの白
化現象を生じ、或は樹脂の含浸不良を生ずることもな
い。
れるが、250〜350℃において0.5〜1min程
度であり、成形用不飽和ポリエステル樹脂を使用した場
合に比し、硬化時間を1/2程度に縮短することができ
る。又、本発明結合剤は粉末状であるため、液状の成形
用不飽和ポリエステル樹脂を使用した場合のように、繊
維束表面に結合剤被膜が形成され、このためFRPの白
化現象を生じ、或は樹脂の含浸不良を生ずることもな
い。
【0015】単位面積当り所定の重量を有するマットの
厚みは、主としてガラス繊維の太さ、集束本数、te
x、ガラス繊維束に結合剤を附与して加熱するときの条
件によって定まる。例えばtexが小さい場合、マット
が嵩高となり、厚みが大となる傾向を有する。又、加熱
時マットをロールで挟圧することによりマットの厚みを
小とすることができる。又、加熱時マットの下面から熱
風を吹付けることにより、マットの厚みを大とすること
ができる。このような条件を適宜選択し、マットの厚み
を3.5〜6.5mm/450gr/m2 とするのが特
に好ましく、wet thruを良好とすることができる。
厚みは、主としてガラス繊維の太さ、集束本数、te
x、ガラス繊維束に結合剤を附与して加熱するときの条
件によって定まる。例えばtexが小さい場合、マット
が嵩高となり、厚みが大となる傾向を有する。又、加熱
時マットをロールで挟圧することによりマットの厚みを
小とすることができる。又、加熱時マットの下面から熱
風を吹付けることにより、マットの厚みを大とすること
ができる。このような条件を適宜選択し、マットの厚み
を3.5〜6.5mm/450gr/m2 とするのが特
に好ましく、wet thruを良好とすることができる。
【0016】
【作用】フマール酸又はマレイン酸とエチレングリコー
ルの反応生成物を主体とする高不飽和度のアルキッド樹
脂粉末よりなる繊維束結合剤をコンティニュアスストラ
ンドマットの繊維束同志の結合剤として使用することに
より、繊維束同志を結合するためのマットの加熱時間を
短縮して、生産性を向上させ、繊維束がプレス成形に際
し移動することのないように強固に結合する。
ルの反応生成物を主体とする高不飽和度のアルキッド樹
脂粉末よりなる繊維束結合剤をコンティニュアスストラ
ンドマットの繊維束同志の結合剤として使用することに
より、繊維束同志を結合するためのマットの加熱時間を
短縮して、生産性を向上させ、繊維束がプレス成形に際
し移動することのないように強固に結合する。
【0017】
【実施例】太さ18μのガラス繊維に、不飽和ポリエス
テル樹脂エマルジョンを3.4wt%、ガンマメタアク
リロオキシプロピルトリメトキシシランを0.2wt
%、潤滑剤としてアーコ185を0.1wt%含有する
集束剤を、固形分として、0.35wt%附与して、4
0本集束してなるガラス繊維束を、連続的に移動するコ
ンベア上に、450gr/m2 の割合で落下させ、マッ
ト状に堆積させた。繊維束結合剤として、フマール酸と
エチレングリコールの反応生成物を主体とする不飽和度
のアルキッド樹脂の50〜200メッシュの粉末(BP
O粉末1%添加)を使用し、このマットに、3.5wt
%附与して加熱し、長尺の、26texのガラス繊維束
が、湾曲した形状をなして堆積しており、互いにその交
点において結合されている、厚み5.8mm、マットを
得た。加熱時間は、280℃〜300℃で0.5〜1m
inであり、加熱時間を45%に短縮することができ
た。
テル樹脂エマルジョンを3.4wt%、ガンマメタアク
リロオキシプロピルトリメトキシシランを0.2wt
%、潤滑剤としてアーコ185を0.1wt%含有する
集束剤を、固形分として、0.35wt%附与して、4
0本集束してなるガラス繊維束を、連続的に移動するコ
ンベア上に、450gr/m2 の割合で落下させ、マッ
ト状に堆積させた。繊維束結合剤として、フマール酸と
エチレングリコールの反応生成物を主体とする不飽和度
のアルキッド樹脂の50〜200メッシュの粉末(BP
O粉末1%添加)を使用し、このマットに、3.5wt
%附与して加熱し、長尺の、26texのガラス繊維束
が、湾曲した形状をなして堆積しており、互いにその交
点において結合されている、厚み5.8mm、マットを
得た。加熱時間は、280℃〜300℃で0.5〜1m
inであり、加熱時間を45%に短縮することができ
た。
【0018】大きさ、100cm×100cmの上記マ
ットを8枚、115℃に保たれた下型上に重ね、不飽和
ポリエステル樹脂を注ぎ、120℃に保たれ上型を下降
させ、その温度に10分間加熱し、厚み8mmの、均質
なFRPを得た、このFRPの曲げ強度は19.5Kg
/mm2 、引張り強度は9.7Kg/mm2 であった。
又、パネルに欠点はまったく発生しなかった。
ットを8枚、115℃に保たれた下型上に重ね、不飽和
ポリエステル樹脂を注ぎ、120℃に保たれ上型を下降
させ、その温度に10分間加熱し、厚み8mmの、均質
なFRPを得た、このFRPの曲げ強度は19.5Kg
/mm2 、引張り強度は9.7Kg/mm2 であった。
又、パネルに欠点はまったく発生しなかった。
【0019】
【発明の効果】プレス成形に際し、マッを構成する繊維
束が移動することなく、均質な強度の大きいFRPを良
好な収率で生産することができる。又繊維束結合剤の硬
化速度が大きく、マットの生産性を向上させることがで
きる。
束が移動することなく、均質な強度の大きいFRPを良
好な収率で生産することができる。又繊維束結合剤の硬
化速度が大きく、マットの生産性を向上させることがで
きる。
Claims (1)
- 【請求項1】 フマール酸又はマレイン酸とエチレング
リコールの反応生成物を主体とする高不飽和度のアルキ
ッド樹脂粉末よりなるコンティニュアスストランドマッ
ト用繊維束結合剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3308280A JPH069796A (ja) | 1991-10-29 | 1991-10-29 | コンティニュアスストランドマット用繊維束結合剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3308280A JPH069796A (ja) | 1991-10-29 | 1991-10-29 | コンティニュアスストランドマット用繊維束結合剤 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62077467A Division JPH0643659B2 (ja) | 1987-04-01 | 1987-04-01 | エフアールピープレス成形用コンティニュアスストランドマット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH069796A true JPH069796A (ja) | 1994-01-18 |
Family
ID=17979135
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3308280A Pending JPH069796A (ja) | 1991-10-29 | 1991-10-29 | コンティニュアスストランドマット用繊維束結合剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH069796A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6710106B2 (en) | 2000-02-03 | 2004-03-23 | Kao Corporation | Molding composition |
JP2009511720A (ja) * | 2005-10-17 | 2009-03-19 | アドバンスド コンポジッツ インターナショナル ピーティーワイ リミテッド | 強化複合材料 |
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1991
- 1991-10-29 JP JP3308280A patent/JPH069796A/ja active Pending
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