JPH0696721A - X線検出器 - Google Patents
X線検出器Info
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- H01J47/002—Vessels or containers
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- G01T1/00—Measuring X-radiation, gamma radiation, corpuscular radiation, or cosmic radiation
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Abstract
減する。 【構成】 X線検出器のハウジング2の入射窓4の内側
に、金、プラチナ、イリジウム又はこれらの混合物から
なる導電層を設ける。このような材質の層を用いること
により膜厚が比較的薄い場合でも、十分な導電性が得ら
れ、しかも軟X線の吸収が低く、さらに物理的な安定性
も高い。
Description
されている入射窓により閉じられている気体が充填され
た電離空間を有するX線検出器に関するものである。ま
た本発明は、このようなX線検出器を具えたX線分析装
置およびそのX線透過窓に関するものである。
ものは、計測中に電荷を放出するために、導電層を一般
に入射窓の内側に設けている。このような導電層は、特
にアルミニウムで構成されているが、その理由はアルミ
ニウムを用いると蒸着法により比較的簡単に導電層を形
成できるとともに、アルミニウムは比較的高い導電率を
有するからである。特に、アルミニウムは原子番号が小
さく、小さい密度と質量吸収の値との関係で、軟X線に
対してもまた比較的小さい吸収比を有するためである。
やベリリウムのような原子番号の小さい元素を分析する
際には、アルミニウム層への吸収がなお妨害となってい
ることが知られている。この理由は、十分な導電性及び
安定性を要求するとアルミニウム層を非常に薄くするこ
とが不可能となるからである。本発明は、以上の欠点を
軽減することを目的とするものである。
に、本発明のX線検出器は、Ir(77),Pt(78),Au(79)から
なる群から選ばれたもの又はこれらの混合物からなる導
電性材料を層状にして入射窓に堆積したことを特徴とす
るものである。
すなわち、妨害を与える帯電を防止するのに十分な導電
性を保つと同時に、アルミニウムに比べて十分に薄い膜
厚にすることができる。このようにして、従来公知の層
に比べて、放射線の吸収が十分に少ない導電層が得られ
る。導電層が従来より薄くなっているので、温度変化等
の影響により窓が膨張及び収縮することによる物理的な
損傷を受けることがより少なくなる。本発明で使用する
上述した導電材料が高密度であるという欠点は、例えば
ボロンやベリリウムを対象とする場合の軟X線に対する
質量吸収係数が小さいということによって補償されるこ
とになる。例えば、金の密度はアルミニウムに比べて約
7倍であるので金を用いる利点は全くないように思われ
るが、金の軟X線に対する質量吸収係数はアルミニウム
の約1/6 であるので十分補償される。
を金層で形成する。この金層の厚さは最大でも例えば約
40nmである。実際には、この層の厚さは、最大でも例え
ば約10nmあれば十分である。このような層を用いること
により、すべての必要条件(膨張係数)を容易に満足さ
せることができる。金は外的要因に対して化学反応を起
こさない貴金属であるので、検出器の動作に対して導電
層が与える悪影響を回避できる。金層は例えば、蒸着法
によって形成することができ、プラスチック層又はベリ
リウム層のような基体に対する結合特性は良好なものと
なる。
窓と、金の蒸着層との組合せが好適である。したがって
長波長領域での分析を行う場合、すなわちボロンやベリ
リウムのように原子番号の小さい元素を分析する放射線
検出器に対して、極端に少ない吸収を示す窓を与えるこ
とができる。
を構成するのが好ましい。特にこのX線分析装置は小さ
い原子番号、例えば6以下の原子番号の元素を分析する
のに適している。
説明する。図1に示す本発明のX線検出器のガス流電離
計数管は、入射窓4、出射窓6、ガス導入ダクト8及び
ガス排出ダクト10とを有するハウジング2を具える。
このガス流電離計数管内では陽極線12を金属製とする
のが好ましいハウジング2から絶縁体14を介して絶縁
されるように配置する。入射されたX線の一部により、
計数管に含まれるガス、例えばアルゴンは電離され、こ
の際に解放される電子は、正電位が与えれた陽極線12
により捕獲される。捕獲された電子によって生じる電荷
パルスは、コンデンサ18を介して接地された出力リー
ド線16を経た後、さらにコンデンサ20を経て前置増
幅器22に供給される。この電荷パルスは、その後さら
に処理される。生成されたイオンを陽極線に負の電圧を
印加して検出することも可能であるが、電子の走行時間
がより短いので、電子を捕獲する方が好ましい。例えば
ポリプロピレンフィルム24から構成されている入射窓
4の内面には導電層26を設けるが、本実施例では導電
層26は金で形成されている。導電層26は非常に薄く
形成されているとともにハウジング2と電気的に接続し
ているので、導電層26およびハウジング2の表面に付
加した電荷を接地リード線28を介して放出することが
できる。入射した放射線の一部、すなわち硬X線は出射
窓6を経てX線検出器から出射し、この硬X線は、例え
ば硬X線を検出するのにより適した次の計数管内で検出
することができる。出射窓もまた導電層を具えることが
好ましいが、硬X線が透過するものであるので、その膜
厚及び材質はそれほど厳密なものでなくてもよい。
X線分析装置を示す。このX線分析装置は図1に示すX
線検出器のハウジング2を具える。この装置では、標本
30の表面31上にX線管34により生じたX線ビーム
32を照射する。標本30から生じたX線ビーム35
は、コリメータ36を通過した後、結晶体ホルダ38に
装着された分析用結晶体40に入射する。この分析用結
晶体40によって反射されたX線ビーム42はコリメー
タ44を通過した後、X線検出器のハウジング2に入射
し、内部の気体が電離することによってX線検出器内で
一部が検出される。検出されなかったX線ビームの一部
は、次のコリメータ46を通過した後に例えばシンチレ
ーション計数管48で検出される。
す。
Claims (14)
- 【請求項1】導電材料によって被覆されている入射窓に
より閉じられ、気体が充填された電離チャンバを有する
X線検出器において、Ir(77),Pt(78),Au(79)からなる群
から選ばれたもの又はこれらの混合物からなる導電性材
料を層状にして堆積したことを特徴とするX線検出器。 - 【請求項2】前記導電材料は、金からなる層であり、こ
の層の厚さが最大でも約40nmであることを特徴とする請
求項1記載のX線検出器。 - 【請求項3】前記電離チャンバが、ガス流チャンバを具
えることを特徴とする請求項1又は2記載のX線検出
器。 - 【請求項4】前記入射窓が、プラスチックスフィルムを
具えることを特徴とする請求項1,2又は3記載のX線
検出器。 - 【請求項5】前記入射窓が、ポリプロピレンからなるこ
とを特徴とする請求項4記載のX線検出器。 - 【請求項6】前記入射窓が、マイラーからなることを特
徴とする請求項1,2,3又は4記載のX線検出器。 - 【請求項7】前記入射窓が、ベリリウムからなることを
特徴とする請求項1,2又は3記載のX線検出器。 - 【請求項8】請求項1,2,3,4,5,6又は7記載
のX線検出器を具えることを特徴とするX線分析装置。 - 【請求項9】片面が導電金属層で被覆されているX線透
過窓において、前記導電金属層が、Ir(77),Pt(78),Au(7
9)からなる群から選ばれたもの又はこれらの混合物から
なる薄膜層であることを特徴とするX線透過窓。 - 【請求項10】前記導電金属層が、金からなる層であ
り、この層の厚さが最大でも約40nmであることを特徴と
する請求項9記載のX線透過窓。 - 【請求項11】前記透過窓が、プラスチックスフィルム
を具えることを特徴とする請求項9又は10記載のX線
透過窓。 - 【請求項12】前記透過窓が、ポリプロピレンからなる
ことを特徴とする請求項11記載のX線透過窓。 - 【請求項13】前記透過窓が、マイラーからなることを
特徴とする請求項9,10,11又は12記載のX線透
過窓。 - 【請求項14】前記透過窓が、ベリリウムからなること
を特徴とする請求項9,10,11,12又は13記載
のX線透過窓。
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