JPH0696700B2 - 蓄熱体 - Google Patents

蓄熱体

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JPH0696700B2
JPH0696700B2 JP60291246A JP29124685A JPH0696700B2 JP H0696700 B2 JPH0696700 B2 JP H0696700B2 JP 60291246 A JP60291246 A JP 60291246A JP 29124685 A JP29124685 A JP 29124685A JP H0696700 B2 JPH0696700 B2 JP H0696700B2
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旭 堀江
賢司 金岡
三喜男 清
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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    • F28D20/00Heat storage plants or apparatus in general; Regenerative heat-exchange apparatus not covered by groups F28D17/00 or F28D19/00
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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 この発明は、基材中に蓄熱材が分散された蓄熱体に関す
る。
〔背景技術〕 住宅において、昼間室温が高い時にはその熱を蓄え、夜
間室温が下がると放熱するという蓄熱建材がある。これ
は、昼間の温度の温度上昇、夜間の温度低下を防ぎ、室
温を常に安定した状態に保ち、快適な生活を提供すると
ともに、省エネルギーにも連がることから、その必要性
が叫ばれている。
従来、室内での蓄熱という目的でコンクリート等が用い
られてきたが、単位面積あたりの蓄熱量が少なかった。
さらに、夏期のように蓄熱しなくてもよい場合にも蓄熱
してしまい、逆効果になってしまうなどの問題があっ
た。
このような問題を解決するため、現在、潜熱蓄熱材の使
用がさかんに検討され一部実用化されつつある。
潜熱蓄熱材のメリットとしては、単位体積あたりの蓄熱
量が大きく、コンパクトにできること、および、一定温
度で熱の出入りも行えるため、その相転移温度が冬期の
暖房温度より高く、夏期の冷房温度より低いものを選択
すれば、冬期は蓄熱による暖房効果があり、夏期は潜熱
蓄熱せず冷房等の妨げにならないということが挙げられ
る。
住宅の暖房温度レベルで使用する潜熱蓄熱材としては、
無機水和物系と有機系とに大別できる。無機水和物系の
ものは、過冷却や相分離が生じるうえ、非透湿層で包み
込まないと潮解や風解を起こしてしまい蓄熱効果をなく
してしまうという欠点がある。一方、有機系、つまり、
パラフィン系や油脂系のものは過冷却が少なく安定で水
分に対しても問題がないので、建材中に分散させる蓄熱
材として注目をあつめている。ところが、この有機系の
蓄熱材をそのまま建材などの基材中に分散させて蓄熱建
材を得ても、使用していくうちに建材表面に蓄熱材が染
み出してしまい、蓄熱効果が無くなるという欠点があっ
た。
〔発明の目的〕
この発明は、このような事情に鑑みて、基材中に分散さ
れた潜熱蓄熱材が常に基材中に安定して保持され、優れ
た蓄熱効果を安定して得られる蓄熱体を提供することを
目的としている。
〔発明の開示〕
この発明の蓄熱体は、油脂系潜熱蓄熱材と、有機系潜熱
蓄熱材の融点より高い温度域に融点を有し、かつ有機系
潜熱蓄熱材と相溶性を持つ物質と、ゴム、ポリエチレ
ン、木材、活性炭および無機発泡体からなる群より選ば
れた少なくとも1つの基材とを主成分として含む。
以下に、この発明を、その1実施例をあらわす図面を参
照しつつ詳しく説明する。
第1図は、この発明にかかる蓄熱体の1実施例を模式的
にあらわす。図にみるように、この発明の蓄熱体は、基
材1の細孔中に低い温度域に融点をもつ有機系潜熱蓄熱
材2、および、この潜熱蓄熱材2と相溶性があり、高い
温度域に融点をもつ物質3の混合融解液が含浸され、冷
却されそれぞれが細孔内で相分離して固化している。こ
こで述べている低い温度域とは、一般に蓄熱体の使用温
度域のことをいい、高い温度域とはそれ以上の温度域の
ことをいう。図は、模式的にあらわしてあるが、実質的
には、潜熱蓄熱材2と物質3は、もっと細く分離してい
る。
有機系潜熱蓄熱材としては、蓄熱体の使用条件に応じて
パラフィン系潜熱蓄熱材や油脂系潜熱蓄熱材等から自由
に選択できる。
物質としては、上記有機系潜熱蓄熱材の融点より高い温
度域に融点を有し、かつ上記潜熱蓄熱材と相溶性がある
ものであり、蓄熱体の使用条件より高い温度域に融点を
持つ、すなわち、蓄熱体の使用条件の範囲で融解しない
ものなどであれば、自由に選択できる。
基材としては、ゴム;ポリエチレン;木材;活性炭;お
よび、パーライト、バーミキュライト、セピオライト、
活性白土などの無機発泡体からなる群より選ばれた少な
くとも1つである。
つぎに、この蓄熱体の製法を詳しく説明する。
基材が、木材、活性炭および無機発泡体といった多孔質
で吸収性のある場合には、第2図にみるように、潜熱蓄
熱材2と物質3との混合融解液4中に浸漬して融解液4
を含浸させたのち、取り出し、まず、物質3の融点より
低く、潜熱蓄熱材2の融点より高い温度に保持して物質
3のみを固化させ、相分離させる。この操作によって、
物質3は、潜熱蓄熱材2の融解液を基材1の細孔内に閉
じ込めて洩れないようにする膜の役目を果たすようにな
っている。一方、基材がポリエチレンの場合には、ポリ
エチレンをその軟化点以上の温度にして融解液4に浸漬
し膨潤させることで吸収させるようにする。ゴムの場合
には、加圧式ニーダー等で上記融解液と練り込むことで
含浸させるようにする。
この蓄熱体Aの用途はつぎのようなものである。すなわ
ち、第3図にみるように、石膏などの無機質の硬化体5
のスラリー中に骨材などとして混入され、成形硬化され
て、無機質の硬化体中に蓄熱体Aが分散された板状の蓄
熱建材を得ることができる。この蓄熱体Aの混入は、一
般に潜熱蓄熱材の融点以上の温度で行われる。これは、
融点以下の温度で混入すると、使用時に融点以上の温度
となった時、蓄熱材の膨張によって、硬化体中へ蓄熱材
が洩れ出たり、硬化体がふくれたりすることを防止する
ためである。
この蓄熱体を上記のように、住宅の潜熱構造に用いる場
合には、潜熱蓄熱材の融点は、冬期暖房,夏期冷房用と
して利用でき、夏期冷房の妨げにならないように30℃以
下のものを用いることが望ましい。高融点物質の融点は
夏期の直射日光によっても溶けないように50℃以上、好
ましくは80℃以上のものを用いるようにすることが望ま
しい。
(実施例) 低い温度域に融点を持つ潜熱蓄熱材としての融点22℃の
パラフィンaを90重量%と、高い温度域に融点を持つ物
質としての融点84℃のパラフィンbを10重量%とからな
る混合融解液を作った。この融解液にセピオライト,ゴ
ム,ポリエチレン,ガレオナイト(水澤化学工業(株)
の活性白土の商品名)などの基材をそれぞれ浸漬し、融
解液を含浸させた。融解液が含浸された基材を取り出
し、50℃の温度で保持し、基材中でパラフィンbを固化
させ、パラフィンaが基材から洩れ出ないようにして、
蓄熱体を得た。
(比較例) 融点22℃のパラフィンaのみを融解させ、実施例と同様
にして蓄熱体を得た。
これらの実施例と比較例とで得られた蓄熱体を50℃水中
に浸漬して放置したところ、比較例のものは、水中への
パラフィンの洩れ出しが見られたが実施例のものは全て
水中へパラフィンが洩れ出してくることはなく、際だっ
た安定性を示した。さらに、これらの蓄熱体を用いて石
膏基材の蓄熱建材を作製したところ、実施例のものは、
蓄熱材の融解−凝固を繰り返し行っても、石膏基材中へ
の蓄熱材の洩出は、見られなかった。
この発明の蓄熱体は、実施例のような蓄熱体に限定され
ない。たとえば、板状の基材に実施例と同様に含浸をお
こない蓄熱ボードなどとしても構わない。
〔発明の効果〕 この発明の蓄熱体は、以上のような構成になっているの
で、有機系潜熱蓄熱材が常に安定して保持され、優れた
蓄熱効果を安定して得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明にかかる蓄熱体の1実施例をあらわす
断面の模式図、第2図はその製法を説明する図、第3図
はその使用例をあらわす側断面図である。 A…蓄熱体、1…基材、2…有機系潜熱蓄熱材 3…高融点物質、4…混合融解液

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機系潜熱蓄熱材と、有機系潜熱蓄熱材の
    融点より高い温度域に融点を有し、かつ有機系潜熱蓄熱
    材と相溶性を持つ物質と、ゴム、ポリエチレン、木材、
    活性炭および無機発泡体からなる群より選ばれた少なく
    とも1つの基材とを主成分として含む蓄熱体。
  2. 【請求項2】有機系潜熱蓄熱材がパラフィン系潜熱蓄熱
    材および油脂系潜熱蓄熱材からなる群より選ばれた少な
    くとも1つである特許請求の範囲第1項に記載の蓄熱
    体。
JP60291246A 1985-12-23 1985-12-23 蓄熱体 Expired - Lifetime JPH0696700B2 (ja)

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JPS56103273A (en) * 1980-01-18 1981-08-18 Ajinomoto Co Inc Novel regenerative material and regenerating device using it
JPS62187782A (ja) * 1985-11-22 1987-08-17 ユニバーシティー・オブ・デイトン 相変化材料を含むポリオレフイン組成物、熱エネルギ−貯蔵材料および前記ポリオレフイン組成物の製法

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