JPH0696204A - 画像処理方法 - Google Patents

画像処理方法

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JPH0696204A
JPH0696204A JP24042492A JP24042492A JPH0696204A JP H0696204 A JPH0696204 A JP H0696204A JP 24042492 A JP24042492 A JP 24042492A JP 24042492 A JP24042492 A JP 24042492A JP H0696204 A JPH0696204 A JP H0696204A
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JP
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pole
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JP24042492A
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Kazumi Hasegawa
二美 長谷川
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数の小領域(受容野)にまたがる線分を1
本のまとまった線分として抽出する。 【構成】 全受容野の線素を特定する直線パラメータを
受容野直線パラメータ記憶部18に記憶した状態におい
て、線分構成線素群探索部19は所定の受容野の線素と
隣接受容野の線素との連結状態を判断して画像における
線分を構成する線素群を求め、球面写像変換部20は線
素群を構成する各線素を球面写像して極に変換し、極算
出部21は球面写像により得られた複数の極を用いて線
素群の真の極を求め、逆球面写像変換部22は真の極を
逆球面写像して画像に含まれる線分を抽出する。この場
合、線分範囲決定部23は、線素群を構成する各線素が
含まれる受容野のうち端の2つの受容野を対角受容野と
する矩形領域を求め、線分抽出部24は真の極を逆球面
写像して得られる該矩形領域内の線分を画像の線分とし
て抽出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像処理方法に係わり、
特に対象物体画像から輪郭線、明暗の境界線(エッジ)
等の線分を抽出する画像特徴抽出装置における画像処理
方法に関する。近年、工業技術の分野では画像計測が重
要視されている。これは画像を用いることにより、短時
間に膨大なデータを入手できるからである。しかし、反
面、大量のデータが2次元に配置されているため、機械
により画像を理解することは困難なことになっている。
このため、画像から正確に、かつ高速に特徴を抽出する
画像処理方法が求められいる。
【0002】
【従来の技術】画像理解の最初のステップは画像に含ま
れる直線成分(線分)を検出することである。このた
め、本願出願人はカメラで捕らえた画像を受容野と呼ば
れる小領域毎に分割し、受容野の画像(受容野画像)を
所定の投影方向から該投影方向に直交する軸(ρ軸)に
投影し、投影結果に対して微分処理を施して記憶し、投
影方向角θを順次所定量づつ変化させて微分結果を得、
該微分結果のピーク点に基づいて受容野画像に含まれる
線分を抽出する画像処理方法を提案している。
【0003】図21は該提案中の画像処理方法の概略説
明図、図22は画像処理の流れ図である。カメラ1によ
り捕捉した対象物体のN×M画素(例えば512×51
2ピクセル)からなる画像を画像メモリ2に記憶し(ス
テップ101)、該画像をm×m画素(例えば22×2
2画素)からなる受容野3毎に切り出して受容野メモリ
(キャッシュメモリ)4に記憶する(ステップ10
2)。ついで、最初の受容野画像を所定の投影方向か
ら、該投影方向に直交する軸(ρ軸)に投影する(ステ
ップ103)。すなわち、投影方向の軸をa軸とすると
き、ρ軸及びa軸に平行な辺を有する矩形状の投影グリ
ッド5を設定し、ρ軸方向の値がρ0の投影グリッド5
内の多数の画素のそれぞれに対応する受容野画素の画像
データを積算してρ0における投影結果(投影データ)
を演算し、同様に、ρ0を所定量づつ投影グリッド幅ま
で可変することにより得られた各積算値を投影方向角θ
のときの投影結果として演算する。例えば図23に示す
ように、受容野3における画像(受容野画像)が左半分
で暗、右半分で明であるとすると、図23(a)に示すよ
うに垂直方向(θ=0)より投影すると明暗境界(エッ
ジ)位置で値が大きくなる投影結果P1を得ることがで
き、また、同じ受容野画像を図23(b)に示すように、
θ=θ0の方向から投影すると、投影結果P2を得ること
ができる。
【0004】ついで、得られた投影結果に対してエッジ
抽出用のFIRフィルタ6によりρ軸方向に一次微分処
理を施し、微分結果をρ−θのパラメータ平面(メモ
リ)7に展開する。FIRフィルタ6は図24に示すよ
うに遅延部6a〜6dと、係数K1〜K5を遅延部出力に
乗算する乗算器6e〜6iと、各乗算結果を加算して微
分結果を出力する加算部6jで構成され、係数値K1
5を適当に定めることにより一次微分フィルタ処理を
施すことができる。この一次微分処理を図23(a)の投
影結果に施すと、エッジ位置で急峻なピークPKを有す
る微分結果D1を得ることができ、また、図23(b)の投
影結果P2に施すと、微分結果はD2に示すように幅の広
い、低いものとなる。以後、投影方向θをΔθ(=18
0/22=8.180)づつ変化させてNθ(=22)
方位分、上記処理を繰り返せば、ρ−θパラメータ平面
7には図25に示すように微分結果が展開される。全投
影方向について微分結果が得られた後、平面ピークフィ
ルタ8によりピーク位置(ρ,θ)を求めれば、該ピー
ク位置により受容野画像に含まれるエッジ等の線分の方
向θと位置ρが抽出できる。・・・以上ステップ104
なお、(ρ,θ)を直線パラメータという。又、直線パ
ラメータと受容野の位置・大きさによって表される線分
を線素という。
【0005】以後、全受容野画像について上記ステップ
102〜104の処理を実行し、しかる後、各直線パラ
メータ(ρ,θ)を受容野に逆投影し(図26参照)、
全受容野について得られたエッジを連結すれば(図27
参照)、全画像におけるエッジ抽出の画像処理が終了す
る。・・・ステップ105、106なお、画像メモリ2
から切り出される受容野は22×22ピクセルの大きさ
を有し、中心ピッチ16画素毎に切り出される。図28
は受容野の大きさを説明する図であり、22×22ピク
セルを16ピクセルピッチで切り出す関係上、各受容野
は隣接受容野と6ピクセル分重複する。重複部分の中間
(2点鎖線参照)で区切ると受容野は16×16ピクセ
ルとなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上の画像処理方法に
よれば、受容野毎の線素(線分)の抽出ができる。しか
し、複数の受容野にまたがる線分の場合には、1本のま
とまった線分として抽出する必要がある。従来の画像処
理方法では、複数の受容野にまたがる線分を1本のまと
まった線分として抽出できない問題がある。以上から本
発明の目的は、各小領域(受容野)の線素を連結して複
数の受容野にまたがる線分の線素群(検出誤差により厳
密に1直線となっていない)を求め、該線素群を用いて
1本のまとまった線分を抽出することができる画像処理
方法を提供することである。本発明の別の目的は、各小
領域(受容野)における線素の連結状態を判定する有効
な手法を提供することである。本発明の更に別の目的
は、線分を構成する線素群が求まった時、各線素を球面
写像して極に変換し、各極より線素群の真の極を求め、
該真の極を逆球面写像して1本のまとまった線分を抽出
する画像処理方法を提供することである。本発明の他の
目的は、線分を構成する線素群の真の極を求める有効な
手法を提供することである。本発明の別の目的は、抽出
する線分の範囲を特定して、その範囲内の線分を抽出す
る画像処理方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理説明
図である。11は対象物体の画像を捕捉するカメラ、1
2はカメラにより捕捉された対象物体の画像を記憶する
画像メモリ、13はm×m画素からなる受容野、14は
画像を受容野毎に切り出して記憶する受容野メモリ、1
5はa軸(投影方向)及び投影方向に直交するρ軸に平
行な辺を有する矩形状の投影グリッド、15′は投影方
向θをΔθづつ変化させた受容野画像のρ軸への投影結
果(投影データ)に対して一次微分処理を施すエッジ抽
出用の微分部(FIRフィルタ)、16は微分結果を記
憶するρ−θのパラメータ平面(メモリ)、17はρ−
θパラメータ平面におけるピーク点(直線パラメータ)
を抽出する平面ピークフィルタ、18は受容野内の線素
を特定する直線パラメータ(ρ、θ)を記憶する受容野
直線パラメータ記憶部、19は所定の受容野内の線素と
隣接受容野内の線素との連結状態を判断して複数の受容
野にまたがる線分を構成する線素群を求める線分構成線
素群探索部、20は線素群を構成する各線素を球面写像
して極に変換する球面写像変換部、21は球面写像によ
り得られた複数の極を用いて線素群の真の極を求める極
算出部、22は該真の極を逆球面写像により線分に変換
する逆球面写像変換部、23は真の極を逆球面写像して
得られる線分の抽出範囲を決定する線分範囲決定部、2
4は指定された範囲内の線分を画像の線分として抽出す
る線分抽出部である。
【0008】
【作用】カメラ11により捕らえた画像を小領域である
受容野13に分割し、受容野画像を受容野メモリ14に
切り出す。ついで、受容野画像を所定の投影方向から該
投影方向に直交するρ軸に投影し、投影結果に対して微
分部15′で微分処理を施し、投影方向角θを順次所定
量づつ変化させて微分結果を得、ρ−θパラメータ平面
16に記憶する。しかる後、ρ−θパラメータ平面16
における微分結果のピーク点を与える直線パラメータ
ρ、θを受容野画像の線素として受容野直線パラメータ
記憶部18に記憶し、同様に全受容野画像の線素を特定
する直線パラメータを受容野直線パラメータ記憶部18
に記憶する。かかる状態において、線分構成線素群探索
部19は所定の受容野の線素と隣接受容野の線素との連
結状態を判断して画像における線分を構成する線素群
(検出誤差により厳密に直線になっていない)を求め、
球面写像変換部20は線素群を構成する各線素を球面写
像して極に変換し、極算出部21は球面写像により得ら
れた複数の極を用いて線素群の真の極を求め、逆球面写
像変換部22は真の極を逆球面写像して画像に含まれる
線分を抽出する。この結果、複数の受容野にまたがる線
分を抽出することができる。この場合、線分範囲決定部
23は、線素群を構成する各線素が含まれる受容野のう
ち端の2つの受容野を対角受容野とする矩形領域を求
め、線分抽出部24は真の極を逆球面写像して得られる
該矩形領域内の線分を画像の線分として抽出する。この
ようにすれば、画像の線分をその端部を規定して正確に
抽出することができる。
【0009】又、線分構成線素群探索部19は、以下の
〜の方法により隣接線素の連結状態を判定する。す
なわち、線素の位置、方向を示す直線パラメータρ、
θの各検出誤差をρe、θeとする時、次の直線パラメー
タ (ρ+ρe,θ+θe)、(ρ+ρe,θ−θe)、(ρ−
ρe,θ+θe)、(ρ−ρe,θ−θe) をそれぞれ球面写像により極に変換し、これら極を用い
て形成される四辺形領域を求める処理を隣接する受容野
の2つの線素に施し、得られた四辺形領域が重なる場合
には2つの線素は連結していると判定し、重ならない場
合には2つの線素は連結していないと判定する。ある
いは、小領域における線素の位置、方向を示す直線パラ
メータρ、θの各検出誤差をρe、θeとする時、次の直
線パラメータ (ρ+ρe,θ+θe)、(ρ+ρe,θ−θe)、(ρ−
ρe,θ+θe)、(ρ−ρe,θ−θe) をそれぞれ球面写像により極に変換し、これら極を通る
直線を近似的に求める処理を隣接する2つの線素に施
し、得られた近似直線が交差する場合には2つの線素は
連結していると判定し、交差しない場合には2つの線素
は連結していないと判定する。あるいは、隣接する2
つの受容野における各線素の端点位置を求め、一方の線
素における任意の端点と他方の線素における任意の端点
間の距離が設定値以内であるか、及び、各線素の傾きの
差が設定値以内であるかを判断し、上記条件をいずれも
満足する場合には2つの線素は連結していると判断し、
上記条件の1つでも満足しない場合には2つの線素は連
結していないと判断する。あるいは、隣接する2つの
受容野における各線素の端点位置を求め、各線素の端点
位置データを用いて相関係数を演算し、該相関係数が設
定範囲内に存在する場合には2つの線素は連結している
と判断し、存在しない場合には2つの線素は連結してい
ないと判断する。このように、連結判定するため、正確
に線分を構成する線素群を求めることができる。
【0010】更に、極算出部21は以下の〜の方法
により真の極を算出する。すなわち、線素の位置、方
向を示す直線パラメータρ、θの各検出誤差をρe、θe
とする時、次の直線パラメータ (ρ+ρe,θ+θe)、(ρ+ρe,θ−θe)、(ρ−
ρe,θ+θe)、(ρ−ρe,θ−θe) をそれぞれ球面写像により極に変換すると共に、得られ
た極を用いて形成される四辺形領域を球面写像先の平面
メモリに累積する処理を前記線素群の全線素に施し、累
積値のピーク点を求めて線素群の真の極とする。あるい
は、累積値が同一のピーク点が複数存在する場合に
は、それらピーク点により構成される平面図形の重心を
真の極とする。あるいは、線素の位置、方向を示す直
線パラメータρ、θの各検出誤差をρe、θeとする時、
次の直線パラメータ (ρ+ρe,θ+θe)、(ρ+ρe,θ−θe)、(ρ−
ρe,θ+θe)、(ρ−ρe,θ−θe) をそれぞれ球面写像により極に変換すると共に、得られ
た極を用いて形成される四辺形領域を球面写像先の平面
メモリに累積する処理を前記線素群の全線素に施し、累
積点によって構成される平面図形の重心を累積値を考慮
して演算し、該重心を真の極とする。あるいは小領域
における線素の位置、方向を示す直線パラメータρ、θ
の各検出誤差をρe、θeとする時、次の直線パラメータ (ρ+ρe,θ+θe)、(ρ+ρe,θ−θe)、(ρ−
ρe,θ+θe)、(ρ−ρe,θ−θe) をそれぞれ球面写像により極に変換し、これら極を通る
直線を近似的に求める処理を前記線素群の各線素に施す
し、各近似直線の交点が構成する平面図形の重心を真の
極とする。このようにすることにより、線素群が厳密に
直線を構成せず、球面写像により得られる極がバラツキ
を持っていても、1つの真の極を決定でき、該真の極を
逆球面写像変換により厳密に直線である1つの線分に変
換して抽出することができる。
【0011】
【実施例】図2は本発明の実施例構成図である。全体の構成 18は受容野直線パラメータ記憶部であり、各受容野1
3に含まれる線素を直線パラメータρ、θで記憶する。
各受容野に含まれる線素を特定する直線パラメータρ、
θは従来と同様の手法により得られる。尚、ρは受容野
中心から線素までの距離、θは線素の傾きである。19
は所定の受容野内の線素と隣接受容野内の線素との連結
状態を判断して複数の受容野にまたがる線分を構成する
線素群を求める線分構成線素群探索部である。尚、線素
群を構成する各線素を連結しても、ρ、θの検出誤差に
より厳密に直線となっていない。20は線素群を構成す
る各線素を球面写像して極に変換する球面写像変換部、
21は球面写像により得られた複数の極を用いて線素群
の真の極を求める極算出部、22は該真の極を逆球面写
像により線分(厳密に直線になっている)に変換する逆
球面写像変換部、23は真の極を逆球面写像して得られ
る線分の抽出範囲を決定する線分範囲決定部、24は指
定された範囲内の線分を画像の線分として抽出する線分
抽出部、25は抽出された画像の線分を示すものであ
る。
【0012】球面写像 図3は球面写像の説明図である。魚眼レンズを通して入
力する画像は、球面上に投影されて歪んでいる。従っ
て、球面上の処理に適した球面写像(球面上の極変換)
という操作が必要となる。この球面写像は、図3(a)に
示すように、球面上の任意の点Pを、それを極とする大
円(球面上の最大の円で赤道に相当する)Rに変換する
操作である。この球面写像によれば、図3(b)に示すよ
うに、線分Lを構成する点P1,P2,P3・・・につい
て、それらが球面上に投影された点P1′,P2′,
3′・・・を極とする大円R1,R2,R3・・・を描い
ていくと、各大円は常に一点Sで交差する。この交差点
Sが線分Lに1対1に対応した固有の点(極)になる。
そして、線分Lが長い程Lの要素である点の数は多く、
従って大円の数も増え、S点での大円の重なりの度合が
高くなる。こうして、線分はそれと対応する球面上のS
点(極)に変換される。尚、線分Lに対応する点Sの幾
何学的意味は、「線分Lの球面上への投影L′を大円と
する極である」といえる。
【0013】画像処理の概略 図4は本発明の画像処理の概略説明図である。従来と同
様に、カメラ(図示せず)により捕らえた画像を小領域
である受容野に分割し、1つの受容野画像を所定の投影
方向θから該投影方向に直交するρ軸に投影し、投影結
果に対してρ軸方向に微分処理を施し、以後投影方向角
θを順次所定量づつ変化させて微分結果を得てρ−θ平
面パラメータ平面(メモリ)に記憶する。しかる後、ρ
−θ平面パラメータ平面における微分結果のピーク点を
求め、該ピーク値(直線パラメータρ、θ)を受容野画
像の線素として求め、同様に全受容野画像の線素を特定
する直線パラメータを求め、受容野直線パラメータ記憶
部18に記憶する。図4(a)は受容野直線パラメータ記
憶部18に記憶されている直線パラメータρ、θをイメ
ージ的に表現したものであり、実際には受容野に対応さ
せて線素の直線パラメータρ、θが記憶されている。
【0014】かかる状態において、線分構成線素群探索
部19は受容野直線パラメータ記憶部18の内容をラス
タースキャンと同様に水平、垂直方向にスキャンして線
素を含む受容野を探索する。線素を含む受容野が求まれ
ば、該受容野の隣接受容野に線素が含まれているか判断
し、含まれている場合には隣接受容野の線素との連結状
態を判断し、以後順次同様に隣接受容野の線素との連結
状態を判断して画像における線分を構成する線素群(直
線パラメータ群)を求める。図4(b)は画像における線
分を構成する線素群LN′をイメージ的に表現したもの
であり、実際には、受容野位置と直線パラメータが組に
なって線分の数分記憶されている。尚、線素群により構
成される線分はρ、θの検出誤差により厳密に直線にな
っていない。
【0015】球面写像変換部20は、線素の位置、方向
を示す直線パラメータρ、θの各検出誤差をρe、θeと
する時、該検出誤差を考慮した次の直線パラメータ (ρ+ρe,θ+θe)、(ρ+ρe,θ−θe)、(ρ−
ρe,θ+θe)、(ρ−ρe,θ−θe) をそれぞれ球面写像により極に変換し、これら極を通る
直線を近似的に求める処理を前記線素群の各線素に施
す。図4(c)は各線素毎の前記4つの直線パラメータに
球面写像を施した時のα-β平面における変換結果であ
り、全線素の極はAで示すように真の極の近傍にばらつ
き、各線素の近似直線は拡大図形Bに示すようになる。
極算出部21は、例えば各近似直線の交点が構成する平
面図形の重心を演算して真の極とし、逆球面写像変換部
22は真の極を逆球面写像して図4(d)に示すように厳
密に直線となる線分LNを生成する。この場合、線分範
囲決定部23は、線素群LN′を構成する各線素が含ま
れる受容野のうち端の2つの受容野13a,13bを対
角受容野とする矩形領域RTを求め、線分抽出部24は
真の極を逆球面写像して得られる該矩形領域RT内の線
分LNを画像の線分として抽出する。以上の処理を全線
素群について実行すれば、図4(e)に示すように対象物
体の輪郭線を抽出・認識できる。
【0016】線分構成線素群探索処理 図5は線分構成線素群探索説明図、図6及び図7は線分
構成線素群探索処理の流れ図である。図5(a)は受容野
直線パラメータ記憶部18に記憶されている直線パラメ
ータρ、θをイメージ的に線素で表現したものであり、
例として画像が2本の線分a,bで構成されているもの
としている。尚、各升目は1つの受容野に対応してい
る。図5(b)は注目している受容野の番号を0とする
時、該受容野の周囲8個の隣接受容野に番号1〜8を付
したものである。線分構成線素群の探索の手順は、デジ
タル画像処理におけるラスタースキャンの要領で、水平
方向、垂直方向に順次スキャンして線素(直線パラメー
タ)が存在する受容野を探す(ステップ101)。すな
わち、左上の受容野から始めて右下の受容野に向かっ
て、ラスタースキャンの要領で探す。線素が存在する受
容野が発見されず、全受容野についてサーチが完了すれ
ば線分構成線素群の探索処理を終了する(ステップ10
2、103)。
【0017】ラスタースキャンにより線素が存在する受
容野が発見されると、線素群識別子に対応させて該受容
野の位置データと直線パラメータの組を記憶すると共
に、該受容野(あるいは線素)を出発点として以下の探
索処理を行う。すなわち、出発点を中心として番号6,
7,8,1の隣接受容野に線素が存在するか探索する
(ステップ104,105,106)。尚、番号6,
7,8,1の隣接受容野についてのみ探索する理由は線
素探索のラスタースキャン方向より、番号2,3,4,
5の受容野に未使用の線素が存在しないからである。さ
て、隣接受容野に線素が存在すれば、後述する連結判定
処理を実行し(ステップ107,108)、連結してな
ければ(線分を構成しなければ)、該隣接受容野に他の
線素が存在するか探索し(ステップ109)、存在すれ
ばステップ107に戻り、連結判定処理を行い、存在し
なければステップ106に飛び他の隣接受容野に線素が
存在するか調べる。
【0018】ステップ107の連結判定処理により連結
と判定されれば、ステップ104の探索処理を施してな
い隣接受容野が存在するかチェックし(ステップ11
0)、存在すれば、該受容野位置と出発受容野位置を記
憶する(ステップ111)。尚、ステップ110〜11
1の存在理由は以下の通りである。図5(c)に示すよう
な傾きの少ない線分の場合、ラススキャンにより発見さ
れる線素は線分の途中(斜線部参照)の線素であり、かか
る場合には、最初に発見された線素を出発点として両方
向に探索しなければならない。このため、探索処理を施
してない隣接受容野が存在するかチェックし、存在すれ
ば該受容野位置を記憶し、これにより、一方向の探索処
理終了後に他方向の探索処理を行えるようにするためで
ある。ステップ111の記憶処理後、あるいは「探索し
ない受容野」が存在しない場合には、連結する線素を含
む隣接受容野を出発点とすると共に、以後、探索方向を
線素群の進行方向900に限定し(ステップ113)、
ステップ104以降の処理を繰り返す。
【0019】以上により、線分を構成する線素群が順次
探索されて行く。そして、隣接受容野に線素群と連結す
る線素が存在しなくなると、ステップ106において
「YES」となる。ステップ106において「YES」
となれば、線素群の連結線素数が1かチェックし(ステ
ップ114)、1であれば、ノイズとみなして線分とせ
ず線素群データを棄て(ステップ115)、以後ステッ
プ101に戻り、次の線素群について同様の処理を繰り
返す。尚、線素群を構成する線素として選択されたもの
は以後の線素群探索処理においては探索対象でなくな
る。ステップ114において、連結線素数が1でなけれ
ば、最後に発見された連結線素が線分の第1の末端線素
となる。ついで、「探索されていない受容野」として記
憶されているものが存在するかチェックし(ステップ1
16)、存在しなければラスタースキャンにより最初に
発見された線素が線素群の第2の末端線素となり、以後
ステップ101に戻り、次の線素群について同様の処理
を繰り返す。一方、ステップ116において「探索され
ていない受容野」が存在すれば、記憶されている受容野
を出発点として探索してない受容野に対してステップ1
04以降の処理を繰り返す。
【0020】以上の線分構成線素群探索処理を図5(a)
を参照して説明する。ラスタースキャンの要領で線素を
含む受容野を探すと、(2,2)の受容野が出発点となる。
ついで、出発点を中心として番号6,7,8,1の隣接
受容野に線素が存在するか探索すると、番号6の受容野
には線素は無いが、番号7の受容野において始めて線素
が発見される。線素が発見されたら、その線素が出発点
となる線素と連結しているかどうかを判定する。番号7
の受容野、すなわち(2,3)の受容野には線素が1個あ
る。しかし、(2,3)の受容野における線素は受容野(2,2)
における線素と連結していない。そこで、番号8の受容
野を探索する。番号8の受容野、すなわち(3,3)の受容
野には線素が2個存在する。このうち、線素aは受容野
(2,2)の線素と連結しているが、線素bは連結していな
い。従って、受容野(3,3)の線素aと受容野(2,2)の線素
は同一の線分(大円)を構成するとみなしてこれらを同じ
線素群に分類する。尚、受容野(3,3)の線素bは無視
する。又、一度分類した線素は次の探索時には無視する
ようにする。
【0021】次に、受容野(3,3)を中心として探索を行
う。2回目の探索からは探索の方向を進行方向の±90
0に限定する。例えば、受容野(3,3)から見て番号4の受
容野から進行してきたから、次の探索は番号3,4,5
の受容野を除く番号6、7、8、1、2の受容野に限定
する。番号7の受容野、すなわち、受容野(3,4)には線
素が1個存在し、受容野(3,3)の線素aと連結してい
る。従って、受容野(3,4)の線素を受容野(2,2)の線素及
び受容野(3,3)の線素aと同じ線素群に分類する。ま
だ、番号8、1の受容野は探索してないが、それは後回
しにして、受容野(3,4)を中心として探索を開始する。
探索の結果、受容野(6,6)にたどりつく。受容野(6,6)
を中心にして探索した時、進行方向の番号7,8,1,
2,3の受容野には線素は無い。そこで、受容野(6,6)
の線素をこの線素群の末端として探索を打ち切る。
【0022】末端にたどりついたら、今度は逆戻りして
これまでの探索のやり残しを行う。例えば、受容野(3,
4)から受容野(3、3)に戻って、番号8、1の受容野を探
索する。以上で、受容野(2,2)→(3、3)→(3,4)→(4,4)
→(5,5)→(6,6)内の線素群を1個の線素群として分類す
る。1個の線素群の分類が終わると、再びラスタースキ
ャンにより線素を見つけて、新たな探索を開始する。例
えば、次の探索により受容野(2,3)→(3,3)→(4,3)→(5,
3)→(6,3)内の線素群が第2の線素群として分類され
る。
【0023】連結状態の判定 2つの隣接受容野に存在する線素の連結状態を判定する
方法としては、大円の極の範囲による方法と線素の端点
による方法と相関係数による方法とがある。 (a) 大円の極の範囲による方法 線素の直線パラメータ(ρ、θ)はρに関して ρe=±(カメラの画角)÷(画面の一辺の画素数)÷
2 の誤差を有し、θに関しては θe=±1800÷(投影方位数)÷2 の誤差を有する。カメラの画角=900、画面の一辺の
画素数=512、投影方位数=22であるから、ρ及び
θの検出誤差ρe,θeはそれぞれ±0.08790及び±4.090
である。θの誤差はρの誤差の約46.5倍なので、直
線パラメータ(ρ,θ)から球面写像により求めた大円
の極の範囲は非常に細長い形となる。すなわち、線素の
位置、方向を示す直線パラメータρ、θの各検出誤差を
考慮して次の4つの直線パラメータ (ρ+ρe,θ+θe)、(ρ+ρe,θ−θe)、(ρ−
ρe,θ+θe)、(ρ−ρe,θ−θe) を求め、それぞれを球面写像により極に変換し、これら
4つの極を頂点とする四辺形を作成すると細長いスリッ
ト形状になる。以後、検出誤差を考慮した直線パラメー
タの極の取りうる範囲(細長いスリット領域)を”極の
範囲”という。又、同一の線分(大円)から由来する2
個の線素の直線パラメータは、互いの””極の範囲”が
大円の真の極付近で重なる。
【0024】以上の性質より、大円の極の範囲を用いる
連結判定方法としては、以下の,の方法が考えられ
る。 第1の方法は、線素の位置、方向を示す直線パラメー
タ(ρ、θ)の各検出誤差ρe,θeを考慮して得られる
上記4つの直線パラメータをそれぞれ球面写像により極
に変換し(図8参照)、これら極を通る直線SL1,S
l2を近似的に求める処理を隣接する2つの線素S1,
S2に施し、得られた近似直線SL1,Sl2が交差す
る場合には2つの線素は連結していると判定し、交差し
ない場合には2つの線素は連結していないと判定する。 又、第2の方法としては、線素の位置、方向を示す直
線パラメータρ、θの各検出誤差を考慮して得られる上
記4つの直線パラメータをそれぞれ球面写像により極に
変換し、これら4つの極を頂点とする四辺形領域を求め
る処理をそれぞれ隣接する2つの線素に施し、得られた
得られた四辺形領域が重なる場合には2つの線素は連結
していると判定し、重ならない場合には2つの線素は連
結していないと判定する。
【0025】図9は大円の極の範囲による第1の連結判
定処理の流れ図である。隣接する受容野の線素の直線パ
ラメータ(ρ、θ)の各検出誤差ρe,θeを考慮して次
の4つの直線パラメータ (ρ+ρe,θ+θe)、(ρ+ρe,θ−θe)、(ρ−
ρe,θ+θe)、(ρ−ρe,θ−θe) を求める(ステップ201)。ついで、各直線パラメー
タを球面写像により極に変換し(ステップ202)、こ
れら極を通る直線を近似的に求める(ステップ20
3)。しかる後、隣接受容野の各線素について近似直線
を求めたかチェックし(ステップ204)、求めてなけ
ればステップ201以降の処理を繰り返す。隣接受容野
の各線素について近似直線を求めてあれば、各受容野の
線素に対応する2つの近似直線が交差するか判断し(ス
テップ205)、交差している場合には2つの線素は連
結していると判定し(ステップ206)、交差しない場
合には2つの線素は連結していないと判定する(ステッ
プ207)。
【0026】図10は大円の極の範囲による第2の連結
判定処理の流れ図である。隣接する受容野の線素の直線
パラメータ(ρ、θ)の各検出誤差ρe,θeを考慮して
次の4つの直線パラメータ (ρ+ρe,θ+θe)、(ρ+ρe,θ−θe)、(ρ−
ρe,θ+θe)、(ρ−ρe,θ−θe) を求める(ステップ301)。ついで、各直線パラメー
タを球面写像により極に変換し(ステップ302)、こ
れら極を頂点とする四辺形を求める(ステップ30
3)。しかる後、隣接受容野の各線素について四辺形を
求めたかチェックし(ステップ304)、求めてなけれ
ばステップ301以降の処理を繰り返す。隣接受容野の
各線素について四辺形を求めてあれば、各受容野の線素
に対応する2つの四辺形が重なるか判断し(ステップ3
05)、重なる場合には2つの線素は連結していると判
定し(ステップ306)、重ならない場合には2つの線
素は連結していないと判定する(ステップ307)。
【0027】(b) 線素の端点による方法 図11は端点による連結判定処理の説明図である。尚、
実線は隣接する受容野との中間であり、点線は受容野の
大きさを示す。隣接する2つの受容野13a′,13
b′における各線素が同一線分(大円)に由来するもの
であれば、一方の線素S1における端点P1(x1
1),P2(x2,y2)と他方の線素S2における端点
3(x3,y3),P4(x4,y4)間の距離が設定値以
内(零に近い)ものが必ず存在し、かつ、各線素の傾き
の差が設定値以内(零に近い)である。従って、この2
つの条件を満足するかにより隣接受容野の線素の連結を
判定することができる。
【0028】図12は端点による連結判定処理の流れ図
である。隣接する一方の受容野における線素S1の端点
1(x1,y1),P2(x2,y2)と、他方の受容野に
おける線素S2における端点P3(x3,y3),P4(x
4,y4)を演算する(ステップ401)。ついで、線素
S1の各端点と線素S2の各端点間の距離d1〜d4を演
算し(ステップ402)、距離が設定値(0に近い値)
以下のものが存在するかチェックし(ステップ40
3)、存在しなければ2つの線素は連結していないと判
断する(ステップ404)。一方、距離が設定値以下の
ものが存在すれば、各線素の傾きθ1,θ2の差が設定値
以下かチェックし(ステップ405)、設定値以下でな
ければ2つの線素は連結していないと判断し(ステップ
404)、設定値以下であれば2つの線素は連結してい
ると判断する(ステップ406)。
【0029】(c) 相関係数による方法 図13は相関係数による連結判定処理の説明図である。
尚、実線は隣接する受容野との中間であり、点線は受容
野の大きさを示す。隣接する2つの受容野13a′,1
3b′における各線素が同一線分(大円)に由来するも
のであれば、一方の線素S1における端点P1(x1,y
1),P2(x2,y2)と他方の線素S2における端点P
3(x3,y3),P4(x4,y4)の位置データより求め
た相関係数rの絶対値|r|は大きな値(1に近い)と
なる。従って、4つの端点の位置データより求めた相関
係数の絶対値|r|が設定値以上かにより隣接受容野の
線素の連結を判定することができる。
【0030】図14は相関係数による連結判定処理の流
れ図である。隣接する一方の受容野における線素S1の
端点P1(x1,y1),P2(x2,y2)と、他方の受容
野における線素S2における端点P3(x3,y3),P4
(x4,y4)を演算する(ステップ501)。尚、線素
S1,S2の長さをLとして端点位置を求めると、端点
1,P2の座標値(x1,y1),(x2,y2)は次式 x1=xc+ρ・cosθ−Lsinθ x2=xc+ρ・cosθ+Lsinθ y1=yc+ρ・sinθ−Lcosθ y2=yc+ρ・sinθ+Lcosθ で計算でき、同様に端点P3(x3,y3),P4(x4
4)を演算できる。尚、(xc,yc)は受容野中心の
座標値である。
【0031】ついで、4つの端点位置データを用いて次
式 r={(x1-xm)(y1-ym)+(x2-xm)(y2-ym)+(x3-xm)(y3-ym)+
(x4-xm)(y4-ym)}/σxσy により相関係数rを演算する(ステップ502)。ただ
し、xmはxの平均、ymyの平均、σxはxの標準偏
差、σyはyの標準偏差である。相関係数rが求まれ
ば、その絶対値|r|が設定値、例えば0.95以上か
判断する(ステップ503)。相関係数の絶対値が|r
|が0.95以上であれば、2つの線素は連結している
と判断し(ステップ504)、0.95以下であれば2
つの線素は連結していない判断する(ステップ50
5)。尚、x1,x2,x3,x4が同じ値の時(垂直の
線)、またはy1,y2,y3,y4が同じ値の時(水平の
線)、連結していると判定する。図15は相関係数によ
る連結判定結果説明図であり、(a)は受容野毎に抽出さ
れた全ての線素を示すもの、(b)は|r|が0.95以
上であれば連結しているとした場合の本発明の連結判定
結果を示すものである。(b)において、どの線素がどの
線素と連結しているかは判らないが、両方を比較する
と、(a)に見られる線素のうちどことも連結していない
孤立した線素が(b)からノイズとして除去されている。
【0032】真の極算出 線素の直線パラメータ(ρ、θ)は前述のように、検出
誤差ρe,θeを有し、それぞれ±0.08790及び±4.090
ある。そして、θの誤差はρの誤差の約46.5倍なの
で、直線パラメータ(ρ,θ)から球面写像により求め
た大円の極の取り得る範囲は非常に細長いスリット形状
となる。又、同一の線分(大円)から由来する2個の線
素の直線パラメータは、互いの極の範囲が大円の真の極
付近で重なる。これらの性質より、線分を構成する線素
群の真の極は以下の,の方法により算出できる。
【0033】第1の方法は、 ・線素の位置、方向を示す直線パラメータρ、θの各検
出誤差を考慮して得られる4つの直線パラメータをそれ
ぞれ球面写像により極に変換し、これら4つの極を頂点
とする四辺形領域を求め、該領域を球面写像先の平面メ
モリに累積する処理を前記線素群の全線素に施し、累積
値のピーク点を求めて線素群の真の極とする、あるい
は、 ・累積値が同一のピーク点が複数存在する場合には、そ
れらピーク点により構成される平面図形の重心を真の極
とする、あるいは、 ・累積点によって構成される平面図形の重心を累積値を
考慮して演算し、該重心を真の極とする。 第2の方法は、線素の位置、方向を示す直線パラメー
タ(ρ、θ)の各検出誤差ρe,θeを考慮して得られる
4つの直線パラメータをそれぞれ球面写像により極に変
換し、これら極を通る直線を近似的に求める処理を前記
線素群の各線素に施し、各近似直線の交点が構成する平
面図形の重心を真の極とする。
【0034】図16は線素群の真の極算出処理の第1の
方法の流れ図、図17、図18はその説明図である。線
素群を構成する線素の直線パラメータ(ρ、θ)の各検
出誤差ρe,θeを考慮して次の4つの直線パラメータ (ρ+ρe,θ+θe)、(ρ+ρe,θ−θe)、(ρ−
ρe,θ+θe)、(ρ−ρe,θ−θe) を求める(ステップ601)。ついで、各直線パラメー
タを球面写像により極に変換し(ステップ602)、こ
れら極を頂点とする四辺形領域を求め、球面写像先の平
面メモリに累積する(ステップ603)。しかる後、線
素群の各線素について四辺形領域を求めて累積したかチ
ェックし(ステップ604)、「NO」であればステッ
プ601以降の処理を繰り返す。線素群の全線素につい
て四辺形領域を求めて累積すれば、球面写像先の平面メ
モリにおける累積値のピーク点を求め、該ピーク位置を
真の極とする(ステップ605)。
【0035】図17(a)は線素群が3つの線素より構成
されている場合において、各線素を球面写像して得られ
た四辺形領域RT1,RT2,RT3を示し、四辺形領
域におおわれる毎に、おおわれた点に対応する平面メモ
リの記憶位置に1が累積される。従って、いずれの四辺
形領域にもおおわれない点に対応する記憶域には0が、
1つの四辺形領域おおわれた点に対応する記憶域には1
が、2つの四辺形領域おおわれた点に対応する記憶域に
は2が、3つの四辺形領域おおわれた点に対応する記憶
域には3が記憶される。
【0036】図17(b)は球面写像先のα−β平面にお
ける累積値を視覚的に表現するもので、ピーク点PKの
位置が真の累積点となる。ところで、累積する極の範囲
の数が少なかったり、線素の直線パラメータにノイズが
のってピークがブロードになることがある。かかる場合
には、最大の累積値を持つ点が複数でてくる(図18参
照)。かかる場合には、最大の累積値を持つ点によって
構成される平面図形の重心を演算し、該重心を真の極と
する。あるいは、累積点によって構成される平面図形の
累積値を考慮した重心を次式 xm=ΣΣx・f(x,y)/ΣΣf(x,y) ym=ΣΣy・f(x,y)/ΣΣf(x,y) により求め、該重心位置を真の極とする。尚、f(x,
y)は(x,y)における累積値である。
【0037】図19は線素群の真の極算出処理の第2の
方法の流れ図である。線素群を構成する線素の直線パラ
メータ(ρ、θ)の各検出誤差ρe,θeを考慮して次の
4つの直線パラメータ (ρ+ρe,θ+θe)、(ρ+ρe,θ−θe)、(ρ−
ρe,θ+θe)、(ρ−ρe,θ−θe) を求める(ステップ701)。ついで、各直線パラメー
タを球面写像により極に変換し(ステップ702)、こ
れら極を通る直線を近似的に求める(ステップ70
3)。しかる後、線素群の全線素について近似直線を求
めたチェックし(ステップ704)、求めてなければ全
線素についてステップ701以降の処理を繰り返す。全
線素の近似直線が求まれば、各近似直線の交点を演算し
(ステップ705)、しかる後、次式 xm=Σxi/n ym=Σyi/n により、全交点で構成される図形の重心を求め真の極と
する(ステップ706)。ただし、xm,ymはそれぞれ
重心のx,y座標、xi,yiはそれぞれ交点のx,y座
標、nは交点の数である。
【0038】線分の範囲決定 図20は真の極に逆球面写像して得られる線分の範囲を
決定する方法の説明図である。線分構成線素群探索処理
において、線分の端部となる2つの受容野が求まってい
るから、この2つの受容野13a,13bを対角受容野
とする矩形領域RTを求め、該矩形領域を線分の抽出範
囲とする。
【0039】捕捉 (a) 大円の範囲を累積する時の補正、 球面写像の結果を累積する平面は実際には半球形であ
る。プログラムではこれを展開して長方形(α−β平
面:α=0〜3600、β=0〜900)にして累積す
る。しかし、展開する時に00と3600のところが切れ
てしまう関係上、丁度この付近に大円の極がくる線素群
を累積する場合、うまく累積できないことがある。これ
に対処するために、プログラムでは次のことを行う。球
面写像結果の累積メモリの範囲を0〜(360+x)0
(xは例えば600)に拡張する。大円の極の範囲がα
=0をまたぐ時に、極の範囲を2πシフトする。次に、
同一線素群の中で、2πをまたぐ極の範囲があるか調
べ、もしあれば、その線素群の極の範囲が全て2π付近
に来るようにシフトする。以上で、0付近の大円の極の
範囲は2π付近に累積される。
【0040】(b) ピーク抽出の効率化 大円の極の範囲を累積する平面に大円の極の範囲を累積
した結果は、広い平面のほんの一部に集中する。このピ
ークを抽出するのに平面全部をピーク抽出処理するのは
無駄である。そこで、ピーク抽出処理すべき範囲を限定
する。これには、大円の極の範囲を累積していく時、累
積した範囲(矩形)を記憶する。ピーク抽出はこの矩形
の内部のみ行う。以上、本発明を実施例により説明した
が、本発明は請求の範囲に記載した本発明の主旨に従い
種々の変形が可能であり、本発明はこれらを排除するも
のではない。
【0041】
【発明の効果】以上本発明によれば、所定の受容野の線
素と隣接受容野の線素との連結状態を判断して画像にお
ける線分を構成する線素群(検出誤差により厳密に直線
になっていない)を求め、線素群を構成する各線素を球
面写像して極に変換し、球面写像により得られた複数の
極を用いて線素群の真の極を求め、真の極を逆球面写像
して画像に含まれる線分を抽出するように構成したか
ら、複数の受容野にまたがる線分を抽出することができ
る。又、本発明によれば、線素群を構成する各線素が含
まれる受容野のうち端の2つの受容野を対角受容野とす
る矩形領域を求め、真の極を逆球面写像して得られる該
矩形領域内の線分を画像の線分として抽出するように構
成したから、画像の線分を端部を規定して正確に抽出す
ることができる。
【0042】更に、本発明によれば、連結判定処理を施
して線分を構成する線素群を探索するように構成したか
ら、正確に線分を構成する線素群を求めることができ
る。又、本発明によれば、真の極算出処理により、線素
群が厳密に直線を構成せず、球面写像により得られる極
がバラツキを持っていても、1つの真の極を決定でき、
該真の極を逆球面写像変換により厳密に直線である1つ
の線分に変換して抽出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】本発明の実施例構成図である。
【図3】球面写像説明図である。
【図4】画像処理の概略説明図である。
【図5】線分構成線素群探索説明図である。
【図6】線分構成線素群探索処理の第1の流れ図であ
る。
【図7】線分構成線素群探索処理の第2の流れ図であ
る。
【図8】大円の極の範囲による第1の連結判定処理の説
明図である。
【図9】大円の極の範囲による第1の連結判定処理の流
れ図である。
【図10】大円の極の範囲による第2の連結判定処理の
流れ図である。
【図11】端点による連結判定処理の説明図である。
【図12】端点による連結判定処理の流れ図である。
【図13】相関係数を用いる連結判定処理の説明図であ
る。
【図14】相関係数を用いる連結判定処理の流れ図であ
る。
【図15】相関係数による連結判定結果説明図である。
【図16】線素群の真の極算出処理の第1の流れ図であ
る。
【図17】真の極算出処理説明図である。
【図18】真の極算出処理の別の説明図である。
【図19】線素群の真の極算出処理の第2の流れ図であ
る。
【図20】線分範囲決定処理の説明図である。
【図21】提案中の画像処理方法説明図である。
【図22】画像処理の流れ図である。
【図23】投影及び微分処理説明図である。
【図24】FIRフィルタの構成図である。
【図25】微分結果記憶例説明図である。
【図26】ピーク位置逆投影説明図である。
【図27】エッジ抽出結果説明図である。
【図28】受容野の説明図である。
【符号の説明】
12・・画像メモリ 13・・受容野メモリ 18・・受容野直線パラメータ記憶部 19・・線分構成線素群探索部 20・・球面写像変換部 21・・極算出部 22・・逆球面写像変換部 23・・線分範囲決定部 24・・線分抽出部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像を小領域に分割し、各小領域におけ
    る画像を所定の投影方向から該投影方向に直交するρ軸
    に投影し、投影結果に対して微分処理を施し、投影方向
    角θを順次所定量づつ変化させて微分結果を得、該微分
    結果のピーク点を与える直線パラメータρ、θに基づい
    て各小領域の画像に含まれる線素を抽出し、該各小領域
    における線素を用いて画像に含まれる線分を抽出する画
    像処理方法において、 所定の小領域の線素と隣接小領域の線素との連結状態を
    判断して画像における線分を構成する線素群を求める第
    1ステップ、 線素群を構成する各線素を球面写像して極に変換し、球
    面写像により得られた複数の極を用いて線素群の真の極
    を求める第2ステップ該真の極を逆球面写像して画像に
    含まれる線分を抽出する第3ステップを有することを特
    徴とする画像処理方法。
  2. 【請求項2】 前記線素群を構成する各線素が含まれる
    小領域のうち端の2つの小領域を対角小領域とする矩形
    領域を求める第4ステップを備え、 前記真の極を逆球面写像して得られる該矩形領域内の線
    分を画像の線分として抽出することを特徴とする請求項
    1記載の画像処理方法。
  3. 【請求項3】 前記第1ステップは、 小領域における線素の位置、方向を示す直線パラメータ
    ρ、θの各検出誤差をρe、θeとする時、次の直線パラ
    メータ (ρ+ρe,θ+θe)、(ρ+ρe,θ−θe)、(ρ−
    ρe,θ+θe)、(ρ−ρe,θ−θe) をそれぞれ球面写像により極に変換し、これら極を頂点
    とする四辺形領域を求める処理を、隣接する2つの線素
    に施すステップ、 隣接する線素に対応する前記四辺形領域が重なる場合に
    は2つの線素は連結していると判定し、重ならない場合
    には2つの線素は連結していないと判定するステップを
    有することを特徴とする請求項1または請求項2記載の
    画像処理方法。
  4. 【請求項4】 前記第1ステップは、 小領域における線素の位置、方向を示す直線パラメータ
    ρ、θの各検出誤差をρe、θeとする時、次の直線パラ
    メータ (ρ+ρe,θ+θe)、(ρ+ρe,θ−θe)、(ρ−
    ρe,θ+θe)、(ρ−ρe,θ−θe) をそれぞれ球面写像により極に変換し、これら極を通る
    直線を近似的に求める処理を隣接する2つの線素に施す
    ステップ、 隣接する線素に対応する前記近似直線が交差する場合に
    は2つの線素は連結していると判定し、交差しない場合
    には2つの線素は連結していないと判定するステップを
    有することを特徴とする請求項1または請求項2記載の
    画像処理方法。
  5. 【請求項5】 前記第1ステップは、 隣接する2つの小領域における各線素の端点位置を求め
    るステップ、 一方の線素における任意の端点と他方の線素における任
    意の端点間の距離が設定値以内であるか、及び各線素の
    傾きの差が設定値以内であるかを判断するステップ、 上記条件をいずれも満足する場合には2つの線素は連結
    していると判断し、上記条件の1つでも満足しない場合
    には2つの線素は連結していないと判断するステップを
    有することを特徴とする請求項1または請求項2記載の
    画像処理方法。
  6. 【請求項6】 前記第1ステップは、 隣接する2つの小領域における各線素の端点位置を求め
    るステップ、 各線素の端点位置データを用いて相関係数を演算するス
    テップ、 該相関係数が設定範囲内に存在する場合には2つの線素
    は連結していると判断し、存在しない場合には2つの線
    素は連結していないと判断するステップを有することを
    特徴とする請求項1または請求項2記載の画像処理方
    法。
  7. 【請求項7】 前記第2ステップは、 線素の位置、方向を示す直線パラメータρ、θの各検出
    誤差をρe、θeとする時、次の直線パラメータ (ρ+ρe,θ+θe)、(ρ+ρe,θ−θe)、(ρ−
    ρe,θ+θe)、(ρ−ρe,θ−θe) をそれぞれ球面写像により極に変換すると共に、得られ
    た極を用いて形成される四辺形領域を球面写像先の平面
    メモリに累積する処理を前記線素群の全線素に施すステ
    ップ、 累積値のピーク点を求め、線素群の真の極とするステッ
    プを有することを特徴とする請求項1または請求項2記
    載の画像処理方法。
  8. 【請求項8】 累積値が同一のピーク点が複数存在する
    場合には、それらピーク点により構成される平面図形の
    重心を真の極とする請求項7記載の画像処理方法。
  9. 【請求項9】 前記第2ステップは、 線素の位置、方向を示す直線パラメータρ、θの各検出
    誤差をρe、θeとする時、次の直線パラメータ (ρ+ρe,θ+θe)、(ρ+ρe,θ−θe)、(ρ−
    ρe,θ+θe)、(ρ−ρe,θ−θe) をそれぞれ球面写像により極に変換すると共に、得られ
    た極を用いて形成される四辺形領域を球面写像先の平面
    メモリに累積する処理を前記線素群の全線素に施すステ
    ップ、 累積点によって構成される平面図形の重心を累積値を考
    慮して演算し、該重心を真の極とするステップを有する
    請求項1または請求項2記載の画像処理方法。
  10. 【請求項10】 前記第3ステップは、 小領域における線素の位置、方向を示す直線パラメータ
    ρ、θの各検出誤差をρe、θeとする時、次の直線パラ
    メータ (ρ+ρe,θ+θe)、(ρ+ρe,θ−θe)、(ρ−
    ρe,θ+θe)、(ρ−ρe,θ−θe) をそれぞれ球面写像により極に変換し、これら極を通る
    直線を近似的に求める処理を前記線素群の各線素に施す
    ステップ、 各近似直線の交点が構成する平面図形の重心を真の極と
    するステップを有する請求項1または請求項2記載の画
    像処理方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110751631A (zh) * 2019-10-10 2020-02-04 郑州大学 一种快速高精度的矩形检测方法
CN113724313A (zh) * 2021-09-01 2021-11-30 河北工业大学 一种基于相关分析的深度图像直线段的识别与提取方法

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CN113724313B (zh) * 2021-09-01 2024-05-28 河北工业大学 一种基于相关分析的深度图像直线段的识别与提取方法

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