JP2981383B2 - 位置検出方法 - Google Patents

位置検出方法

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JP2981383B2
JP2981383B2 JP5295055A JP29505593A JP2981383B2 JP 2981383 B2 JP2981383 B2 JP 2981383B2 JP 5295055 A JP5295055 A JP 5295055A JP 29505593 A JP29505593 A JP 29505593A JP 2981383 B2 JP2981383 B2 JP 2981383B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像内に平行な直線群
が存在する場合に、直線群を代表する基準線(たとえ
ば、中心線)の位置を検出する位置検出方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来より、対象物を含む領域をTVカメ
ラ等により撮像し、画像処理を施して対象物の位置や形
状を認識する各種手法が提案されている。ところで、対
象物の画像内に平行な直線群が存在する場合には、この
直線群を代表する基準線(中心線など)を求め、この基
準線を用いて対象物の位置を特定すれば、対象物の画像
から求めた個別の線をそのまま用いる場合に比較する
と、情報の処理量が大幅に低減されることになる。たと
えば、略長方形の画像が得られる対象物の位置を代表す
る中心点を求めようとすれば、縦横各方向の中心線の交
点を求めればよいから、このような中心線を基準線とし
て求めればよい。また、対象物の端縁の位置を知る場合
には、中心線に沿って追跡し対象物のエッジとの交点を
求めればよいのである。さらに、基準線の上で物体の特
徴量(濃淡画像での濃度、カラー画像での色、距離画像
での距離など)を調べれば、物体の種類を容易に知るこ
とができることになる。
【0003】ところで、略平行な直線部分を含む対象物
をTVカメラ等で撮像し、微分等の方法でエッジを検出
した場合に、それぞれ連続した2本の直線とはならず、
図30に示すように、本来ならば連続するべき直線が照
明条件などの関係で分断されて略平行な直線群になるこ
とが多い。すなわち、これらのエッジE1 〜E5 は、2
本の平行な直線に帰着されるものであるから、各エッジ
1 〜E5 に対して直線を当てはめることが必要にな
る。このような直線の当てはめには各種の方法が提案さ
れているが、計算コストが小さく雑音に強いという点か
らハフ変換を用いる手法がよく採用されている(たとえ
ば、特開平1−119876号公報、特開平4−276
872号公報)。
【0004】ここで、図28に示すように、略一直線上
に並ぶ3個に分断されたエッジE1〜E3 について、ハ
フ変換を用いて1本の基本直線を当てはめる場合を例と
してハフ変換について簡単に説明する。ハフ変換は、エ
ッジE1 〜E3 の上の各点の座標をパラメータ変換する
ことにより、x−y空間(直交座標空間:以後、実空間
という)からθ−ρ空間(極座標空間:以後、パラメー
タ空間という)に写像する手法である。すなわち、実空
間の座標(x1 ,y1 )の点は、パラメータ空間では、
次式のように表される。 ρ=x1 cosθ+y1 sinθ (1) したがって、各エッジE1 〜E3 の上の各点p1 〜p3
についてハフ変換を施せば、実空間の各点p1 〜p3
パラメータ空間では図29のような曲線(以下、ハフ曲
線という)H1 〜H3 に写像され、実空間でエッジE1
〜E3 が一直線上に存在しているとすれば、パラメータ
空間でのハフ曲線H1 〜H3 は1つの交点を持ち、この
交点が実空間での基本直線に対応する。すなわち、パラ
メータ空間で交点の座標(θ1 ,ρ1 )を求めれば、次
式によって実空間での基本直線が求められるのである。 ρ1 =x cosθ1 +y sinθ1 (2) 要するに、パラメータ空間での交点の座標(θ1
ρ1 )は、図28に示すように、実空間での原点から求
める直線に下ろした垂線の長さ(ρ1 )とこの垂線がx
軸に対してなす角度(θ1 )に対応することになる。
【0005】上述のような処理をディジタル化するため
に、パラメータ空間はθ軸方向(角度軸方向)とρ軸方
向(距離軸方向)との直線群で仕切った格子状の多数の
セルに分割されている。しかして、エッジE1 〜E3
すべての点についてハフ変換により求めたハフ曲線H1
〜H3 が各セルに重なる度数を求め、この度数が最大に
なるセルの位置を求めれば、そのセルの座標は理想的に
は曲線の交点の座標に一致する。
【0006】上記手法を用いれば分割されたエッジE1
〜E3 を通る1本の基本直線を求めることができる。そ
こで、実空間における互いに略平行な複数の直線群の基
準線をハフ変換を用いて求めようとすれば、略一直線上
に存在する直線群ごとにハフ変換によって各1本の基本
直線を決定し、さらに、決定した基本直線間の関係に基
づいて基準線を決定することになる。たとえば、上述し
たような略平行な直線部分を含む対象物の画像から図3
0のようなエッジE1 〜E5 が検出されたとすると、各
エッジE1 〜E5 の上の各点p1 〜p6 について、図3
1のようなハフ曲線H1 〜H6 を求め、パラメータ空間
に設定したセルごとの度数に基づいてハフ曲線H1 〜H
6 同士の2つの交点の座標(θ1 ,ρ1 ),(θ2 ,ρ
2 )を求めるのである。パラメータ空間での2個の交点
の座標(θ1 ,ρ1 ),(θ2 ,ρ2 )が決定されれ
ば、(2)式を用いることで図32のように実空間での
基本直線L1 ,L2 を決定することができるのである。
すなわち、エッジE1 〜E5を当てはめるべき基本直線
1 ,L2 が決定されるのである。実空間での原点から
各基本直線L1 ,L2 に下ろした垂線とx軸とのなす角
度θ1 ,θ2 は、両直線L1 ,L2 が互いに平行であれ
ば等しい(θ1 =θ2 )から、両基本直線L1,L2
間の距離は、|ρ2 −ρ1 |になる。図33に示すよう
に、パラメータ空間において角度軸に直交し点(θ1
0)を通る断面(θ1 断面)で、各セルにハフ曲線H1
〜H6 が重なる度数を求めれば、度数が極大となるセル
の距離値はρ1 ,ρ2 になるから、このヒストグラムに
よって両セルの距離d(=|ρ2−ρ1 |)を求めるこ
とができるのである。また、2本の基本直線L1 ,L2
から等距離になる中心線は、両基本直線L1 ,L2 に平
行であるからパラメータ空間におけるθ1 断面に存在
し、かつ距離軸方向においては(ρ1 +ρ2 )/2の位
置に存在することになる。要するに、図33のヒストグ
ラムにおいて度数が極大値をとる2つの距離値ρ1 ,ρ
2 の中央の距離値ρcを求めれば、中心線を決定するこ
とができるのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、ハフ変
換によって2本の基本直線L1 ,L2 に帰着される直線
群(すなわち、エッジE1 〜E5 )の中心線を求めるに
は、パラメータ空間において各基本直線L1 ,L2 に対
応するセルの座標(θ1 ,ρ1 ),(θ2 ,ρ2)を求
めた後に、求める基準線に応じたセルの位置を決定しな
ければならなず、2個のセルを求める処理と、2個のセ
ルから基準線に対応するセルを決定する処理とが必要に
なり、処理量が比較的多いという問題を有している。
【0008】本発明は上記問題点の解決を目的とするも
のであり、ハフ変換によって複数の直線群に対する基準
線を決定するにあたり、基準線に関する情報をハフ曲線
に当てはめることによって、度数が最大になる1つのセ
ルを求めるだけで基準線を決定することができるように
し、もって処理量を低減させた位置検出方法を提供しよ
うとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、対象
物を含むディジタル濃淡画像から対象物の境界線に対応
するエッジを抽出したエッジ画像に基づいて対象物の位
置を求めるようにし、互いに略平行な直線群を含む画像
について各直線上の各点にハフ変換を施してパラメータ
空間内のハフ曲線に変換し、上記直線群に略平行であっ
て上記直線群の位置を代表する1本の基準線に対応した
パラメータ空間内の1点を決定することによって、上記
直線群の位置を基準線の位置として検出する位置検出方
法において、各点に対応した各ハフ曲線に沿うとともに
所定の幅を有した帯状領域を基準線に対応する点を含む
ようにパラメータ空間内で設定し、パラメータ空間を格
子状に分割した各セルについて各ハフ曲線に対応する帯
状領域が重なる度数を求め、度数が最大になる1つのセ
ルの位置を決定し、このセルの位置を基準線に対応した
点の位置とすることを特徴とする。
【0010】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、2本の平行な基本直線に帰着される直線群の各点に
ハフ変換を施し、各ハフ曲線に対してパラメータ空間の
距離軸方向の正負両側に上記2本の基本直線間の距離の
半分以上の一定の領域幅だけ離れた境界線を設定し、両
境界線の間を帯状領域とすることによって両基本直線か
ら等距離となる基準線に対応したセルを求めることを特
徴とする。
【0011】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、2本の平行な基本直線に帰着される直線群の各点に
ハフ変換を施し、パラメータ空間の距離軸方向について
各ハフ曲線に対して基準線に対応する点を含む側に上記
2本の基本直線間の距離の半分以上の一定の領域幅だけ
離れた境界線を設定し、ハフ曲線と境界線との間を帯状
領域とすることによって両基本直線から等距離となる基
準線に対応したセルを求めることを特徴とする。
【0012】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、直線群の各点にハフ変換を施し、パラメータ空間の
距離軸方向において各ハフ曲線を所望のシフト幅だけ移
動させたシフト曲線を設定し、シフト曲線に対してパラ
メータ空間の距離軸方向の正負両側にセル間の間隔の1
個分以上の一定の領域幅だけ離れた境界線を設定し、両
境界線の間を帯状領域とすることによって基準線に対応
したセルを求めることを特徴とする。
【0013】請求項5の発明は、請求項2ないし請求項
4の発明において、度数が最大になるセルの位置を決定
するにあたって、パラメータ空間の角度軸方向において
度数が最大になるセルの角度値を求め、この角度値を求
めるセルの角度値とし、この角度値についてのパラメー
タ空間の距離軸方向の度数分布を求め、この度数分布に
単鋒形のモデル曲線を当てはめるとともに、モデル曲線
が最大値となる距離値を求めるセルの距離値とすること
を特徴とする。
【0014】請求項6の発明は、請求項1の発明におい
て、対象物を含む領域の濃淡画像に対してエッジ検出処
理を施して検出したエッジのうち、所定の濃度を有する
画素列を上記直線群とすることを特徴とする。請求項7
の発明は、請求項1の発明において、対象物を含む領域
のカラー画像に対してエッジ検出処理を施して検出した
エッジのうち、所定の色の画素列を上記直線群とするこ
とを特徴とする。
【0015】請求項8の発明は、請求項1の発明におい
て、対象物を含む領域について対象物までの距離情報を
含む距離画像に対してエッジ検出処理を施して検出した
エッジのうち、所定の距離を有する画素列を上記直線群
とすることを特徴とする。請求項9の発明は、請求項1
の発明において、2本の平行な基本直線を組にし、互い
に交差する2組の基本直線がエッジとして検出される対
象物について、各組ごとに2本の基本直線を上記直線群
として両基本直線から等距離になる基準線を求め、両基
準線の交点の位置を対象物の位置とすることを特徴とす
る。
【0016】請求項10の発明は、請求項1の発明にお
いて、2本の平行な基本直線を組にし、互いに交差する
2組の基本直線がエッジとして検出される対象物につい
て、各組ごとに2本の基本直線を上記直線群として両基
本直線から等距離になる基準線を求めるとともに両基準
線の交点を求め、各基準線の上でこの交点から両側の基
本直線までの距離が等しく、かつ対象物の別の特徴量が
この交点の特徴量に一致するときに、その交点の位置を
対象物の位置とすることを特徴とする。
【0017】請求項11の発明は、請求項1の発明にお
いて、2本の平行な基本直線がエッジとして検出され、
かつエッジに対して直交する端縁を有する対象物につい
て、両基本直線を上記直線群として両基本直線に平行な
基準線を求め、この基準線の上で対象物と背景とを識別
する特徴量を用いて対象物の端縁の位置を決定すること
を特徴とする。
【0018】
【作用】請求項1の発明の構成によれば、直線群と基準
線との関係に基づいて、パラメータ空間内で基準線に対
応する点を含むような帯状領域を各ハフ曲線ごとにハフ
曲線に沿って設定しているから、各ハフ曲線に対応する
すべての帯状領域には基準線に対応した点が含まれるこ
とになる。しかるに、基準線に対応する点では他の部位
よりも帯状領域の重なる頻度が高くなるから、各セルご
とに帯状領域が重なる度数を求めることで、基準線に対
応するセルを決定することができるのである。このよう
に、ハフ曲線に対して基準線に関する情報をあかじめ導
入した帯状領域を設定しておくことによって、単に度数
が最大になるセルを決定するだけの処理で基準線に対応
するセルを決定することができるのである。すなわち、
2点を求めてから基準線との関係を導入する場合に比較
して処理量が削減されることになる。
【0019】請求項2、請求項3の発明は、帯状領域の
具体的な設定方法であって、2本の直線から等距離とな
る中心線を基準線とする場合においては、各ハフ曲線に
対して帯状領域を簡単に設定することができる。請求項
4の発明は、帯状領域の具体的な設定方法であって、2
本の直線に対して平行かつ距離が異なるような基準線を
設定する場合に、各ハフ曲線に対して距離軸方向に一定
量シフトさせたシフト曲線を設定し、このシフト曲線に
対して帯状領域を設定することによって、帯状領域を簡
単に設定するものである。
【0020】請求項5の発明は、度数分布に対して単鋒
形のモデル曲線を当てはめることによって1つの距離値
を決定するのであって、度数の最大になるセルが複数個
存在する場合でも1つの距離値を決定することができる
のである。請求項6ないし請求項8の発明によれば、濃
淡画像の濃淡、カラー画像の色、距離画像の距離などの
画素の特徴量を用いて目的とする対象物のみを抽出する
のであって、不要な情報を除去して目的とする対象物に
関する基準線を少ない処理量で精度よく決定することが
できる。
【0021】請求項9ないし請求項11の発明は、対象
物についてどのような情報を対象物の位置として用いる
かを示すものであって、請求項9のように、中心線を対
象物の位置とすれば、対象物の向きを容易に知ることが
でき、請求項10のように、中心点を対象物の位置とす
れば、対象物の位置の特定が容易になり、また請求項1
1のように、対象物の中心上での対象物のエッジの位置
を求めれば、対象物の寸法を容易に求めることができ
る。
【0022】
【実施例】(実施例1) 本実施例では、図2に示すように、1本の棒状の対象物
1についてハフ変換を用いて中心線を決定する方法につ
いて説明する。対象物1を含む領域は画像入力手段とし
てのTVカメラ2により撮像され、TVカメラ2の出力
はA/D変換部3でディジタル信号に変換された後、エ
ッジ検出部4においてA/D変換部3から出力された濃
淡画像に対して、1次微分値が極大になる画素を抽出し
たり、2次微分値が零になる画素を抽出するなどの方法
でエッジの検出がなされる。ここで、エッジを検出する
処理はとくに限定されるものではなく、従来周知の手法
を採用すればよい。このような処理によって、エッジ検
出部4からは図3に示すようなエッジ画像I2 (基準線
Lcは後の処理で求められる)が出力され、対象物1の
境界線に対応した2本の略平行な直線のエッジE1
5 が検出される。ここに、濃淡画像やエッジ画像I2
図示していないフレームメモリに格納され、各処理はフ
レームメモリに格納されたデータに対して行なわれる。
【0023】ところで、得られたエッジ画像I2 の各エ
ッジE1 5 は、照明条件等によって一部が分断され
ていたり、各エッジE1 5 が必ずしもそれぞれ一直
線をなしていなかったりすることが多い。そこで、従来
の技術としても説明したように、上記エッジE1 5
の上の点列についてハフ変換を施し、実空間からパラメ
ータ空間へのパラメータ変換を行なう。パラメータ変換
の処理はパラメータ変換部5で行なわれ、ハフ変換の対
象となるデータは、エッジE1 5 のすべての点列
(画素列)、もしくは適宜間引いた点列になる。ハフ変
換を施すと、従来の技術として説明したように、エッジ
1 5 の上の各点がパラメータ空間の上ではハフ曲
線に写像され、エッジE1 3 とエッジE 4 ,E 5
それぞれハフ曲線の交点に写像されることになる。この
交点をディジタル処理によって求めることができるよう
にするために、パラメータ空間は格子状の多数のセルに
分割されており、各セルについてハフ曲線と重なる度数
を求め、この度数が極大値となるセルを求めれば、その
セルがハフ曲線の交点に対応したセルになる。
【0024】一方、本実施例では対象物1の中心線を求
めるのであって、エッジ画像I2 では中心線に相当する
基準線Lcは、エッジE1 5 にほぼ一致した2本の
基本直線から等距離の直線になる。すなわち、エッジE
1 5 は2本の基本直線に帰着されるから、両基本直
線の距離をdとすれば、基準線Lcは両基本直線から距
離が略d/2の位置の直線になる。このような基準線L
cに対応するパラメータ空間上での点を決定するに際し
て、本実施例ではパラメータ空間で個々のエッジE1
5 の上の点列に対応したハフ曲線の交点を求める処理
を行なわずに、各エッジE1 5 の点列の情報に基づ
いてただちに基準線Lcを求めることができるようにし
ているのである。すなわち、パラメータ空間内で、各エ
ッジE1 5 に対応して度数が極大値をとる2個のセ
ルを求めた後に両セルの中間位置のセルの座標を求める
のではなく、度数が最大値となるセルの座標を求めるだ
けで基準線Lcに対応するセルの座標を求めることがで
きるようにして処理を簡単にするのである。
【0025】以下に、この手法について具体的に説明す
る。まず、2本の基本直線の間の距離がdであるとし
て、K≧d/2の範囲で領域幅Kを設定し、図4に示す
ように、エッジE1 5 の上の点列をハフ変換して得
られる各ハフ曲線Hi(i=1,2,3,4,5)をそ
れぞれ距離軸方向の正負両側に領域幅Kだけシフトさせ
た境界線Hiu,Hid(i=1,2,3,4,5)を
設定する。ここにおいて、距離dは対象物1の幅に略等
しいと考えられるから、対象物1の幅の実測値から領域
幅Kを設定すればよい。
【0026】従来のようにエッジE1 5 に対応する
セルを決定する際には、各セルについてハフ曲線Hiが
通る度数を求めるのであるが、本実施例では、各セルに
ついてハフ曲線Hiごとに設定した境界線Hiu,Hi
dの間に挟まれる度数を求めるようにする。要するに、
パラメータ空間における各ハフ曲線Hiに沿って幅が2
Kの帯状領域を設定し、各セルについてこの帯状領域に
重なる度数を求めるのである。帯状領域はハフ曲線Hi
を中心としてρ方向の正負両側に幅K(≧d/2)を有
するから、各エッジE1 5 に対応したハフ曲線Hi
の交点(θ1 ,ρ1 )、(θ1 ,ρ2 )を距離軸方向に
距離Kだけシフトさせたことになる。その結果、各エッ
ジE1 5 についてハフ曲線Hiのみで得られる度数
分布を距離軸方向にシフトさせて重ね合わせたことにな
り、各エッジE1 5 に対応する交点(θ1
ρ1 )、(θ1 ,ρ2 )の度数は略等しいと考えられる
から、パラメータ空間において角度軸に直交するθ1
の断面(θ1 断面)の度数分布は、図5に示すように、
両交点(θ1 ,ρ1 )、(θ1 ,ρ2 )の中点(θ1
ρc)で度数が最大になる分布になる。すなわち、上述
の手順でパラメータ空間の各セルの度数を求めれば、度
数の最大となるセルが、ハフ曲線Hiによって求められ
る2個の交点の中点に相当するセルになり、結果的に度
数が最大値をとるセルの座標を求めるだけで基準線Lc
に対応したセルの座標(θ1 ,ρc)を求めることにな
る。度数が最大となるセルを求める処理はピーク検出部
6で行なわれる。また、度数が最大になるセルの座標
(θ1 ,ρc)が求められると、基準線作成部7におい
て(2)式を適用してパラメータ空間の座標(θ1 ,ρ
c)を実空間の直線に変換し、基準線Lcを求めるので
ある。
【0027】上記手順をまとめると、図1のようにな
る。すなわち、対象物1について濃淡画像を得た後(S
1)、エッジE1 5 を検出する(S2)。次に、検
出したエッジE1 5 の上の点列についてハフ変換を
施してハフ曲線を求め(S3)、各ハフ曲線の近傍に所
定の領域幅の帯状領域を設定してパラメータ空間の各セ
ルについて帯状領域と重なる度数を求める(S4)。各
セルの度数が求まれば、度数の最大値となるセルを探索
する(S5)。度数が最大となるセルが求めるセルであ
って、そのセルの座標値を決定する(S6)。
【0028】(実施例2) 実施例1においては、各ハフ曲線Hiについて距離軸方
向の正負両側に領域幅Kだけずらした境界線Hiu,H
idを設定し、両境界線Hiu,Hidに挟まれた各セ
ルが各帯状領域と重なる度数を求めるようにしていた
が、2本の基本直線について中央の基準線Lcを求める
のであれば、ハフ曲線Hiに対してその基準線Lcを含
む側の境界線Hiu,Hidのみを設定すれば目的を達
成することができる。そこで、本実施例では、図6に示
すように、各ハフ曲線Hiに対して求めるセルが存在す
る側にのみ境界線Hiu,Hidを設定するようにし
て、不要な情報の発生を低減しているのである。ここに
おいて、各ハフ曲線Hiに対して距離軸方向の正負どち
ら側に境界線Hiu,Hidを設定するかは、実空間の
エッジE1 5 の上の点列の各座標値などによって決
定すればよい。他の手順は実施例1と同様である。
【0029】(実施例3)上記各実施例では、2本の基
本直線の基準線Lcとして両基本直線から等距離になる
直線(すなわち、中心線)を求めるようにしていたが、
基準線Lcを他の位置に設定したい場合がある。そこ
で、本実施例では、基本直線に対して平行であって、両
基本直線からの距離は等しくないような基準線Lcを設
定することができる方法について説明する。
【0030】すなわち、各ハフ曲線Hiについて、図7
に示すように、一定のシフト幅Wだけ距離軸方向にシフ
トさせ、シフト後のハフ曲線Hisに対して、実施例1
と同様に距離軸方向の正負両側に所定の領域幅Kで境界
線Hiu,Hidを設定するのである。以後の処理は実施例
1と同様になる。このようにハフ曲線Hiをシフトさせ
れば、シフト幅Wの設定値に応じて基準線Lcの位置を
適宜変更することができる。たとえば、2本の基本直線
の間の距離がdであるときに、シフト幅Wをd/2とし
両基本直線の間の領域に対応するように各ハフ曲線Hi
をシフトさせたとすると(すなわち、交点(θ1
ρ1 )付近を通るハフ曲線Hiは上、交点(θ1
ρ2 )付近を通るハフ曲線Hiは下にシフトさせる
と)、両基本直線から等距離の位置に対応したセルの度
数が最大値となり、対象物1の中心線に対応した基準線
Lcを求めることができる。この場合に、領域幅Kはd
/2以上とする必要はなく、基準線Lcに対応するセル
を含む範囲でセルの1個分以上の幅に設定すればよい。
【0031】また、2本の基本直線の距離がdであると
きに、一方の基本直線に帰着されるエッジE1 〜E3
対応したハフ曲線Hiが他方の基本直線に帰着されるエ
ッジ 4 ,E 5 に対応するハフ曲線Hiに近付く向きで
シフト幅Wをdに設定したとすると、度数が最大になる
セルは上記他方の基本直線に略一致し、対象物1の一方
の側縁に対応する基本直線を基準線Lcに設定すること
ができる。
【0032】これらの例でもわかるように、シフト幅W
を適宜値に設定することによって、基準線Lcが設定さ
れる位置を変更することができるのである。他の点につ
いては実施例1と同様である。 (実施例4)実施例1の方法を実際の対象物1に適用し
た場合に、図9(b)に示すように、度数分布が単鋒的
ではあっても最大度数を1つのセルに決定できない場合
がある。本実施例は、このような場合に対処するもので
あって、図9(a)に示すように、度数分布に対して適
当な曲線(以後、モデル曲線という)Cを当てはめ、モ
デル曲線Cの頂点に対応したパラメータ空間での座標値
を求めることによって、基準線Lcに対応する座標値を
求めるようにしている。
【0033】すなわち、図8に示すように、ステップS
11〜S15は図1に示した実施例1のステップS1〜
S5と同様であって、次に最大度数が得られるセルの角
度成分(θ1 とする)を求めて、パラメータ空間におい
て角度軸方向に直交するθ1での断面を求める。要する
に、θ1 断面における距離軸方向の度数分布を抽出する
(S16)。このとき、両基本直線の間の距離を考慮し
て不要な箇所の度数が含まれないようにする。たとえ
ば、θ1 断面において最大値と最小値とをとる境界線H
iu,Hidの間の領域でのみ度数分布を抽出するので
ある。
【0034】上述のようにして求めた度数分布に対して
放物線やガウス曲線などを当てはめ(S17)、モデル
曲線が最大値となる座標の距離成分(ρcとする)を求
めて、ρcをこの度数分布における最頻値(モード)と
みなすのである(S18)。以上のような処理によっ
て、度数の最大値をとるセルが複数個存在する場合であ
っても基準線Lcに対応した1個のセルを決定すること
ができる。本実施例の方法は、実施例1ないし実施例3
のいずれにも適用可能である。
【0035】(実施例5)本実施例では、図11に示す
ように、複数個の棒状の対象物1a,1bを撮像した場
合であって、図12に示すように、各対象物1a,1b
の濃淡画像I1 では、各対象物1a,1bに対応した図
形Ja,Jbに濃度差がある(図12で斜線のピッチは
濃度を示す)場合について、一方の対象物1a,1bの
み(ここでは対象物1b)の中心線を抽出する方法を説
明する。
【0036】本実施例では、図10に示すように、実施
例1のステップS1〜S6と異なるのはステップS22
であって、エッジ検出部4で検出したエッジに対して、
濃度選択部8において濃淡画像I1 の濃度値を利用して
特定の濃度を有するエッジのみを検出する点が相違す
る。すなわち、実施例1のような処理では、図14
(a)のようにすべての対象物1a,1bについてのエ
ッジEa,Ebが検出されるから、図14(b)のよう
に2本の基準線Lca,Lcbが検出されることになっ
て不都合である。そこで、上述のように各対象物1a,
1bの濃淡画像I1 での濃度差を利用して、図13
(a)のように所望の対象物1bに対応する濃度を有し
た図形JbのエッジEbのみを検出するのである。その
後は、実施例1と同様の処理によって、図13(b)の
ように求める対象物1bについてのみの基準線Lcbを
求めることができるのである。このように、各対象物1
a,1bに濃度差をもたせるには照明条件などを適宜設
定すればよい。他の手順については、実施例1と同様で
あるから説明を省略する。
【0037】(実施例6)本実施例では、図16に示す
ように、複数個の棒状の対象物1a,1bを撮像した場
合であって、各対象物1a,1bの色が互いに異なる場
合について、一方の対象物1a,1bのみの中心線を抽
出する方法を説明する。本実施例の方法では、図15に
示すように、実施例1とはステップS31,S32が相
違するのであって、以後の処理S33〜S37は実施例
1のステップS2〜S6と同様である。すなわち、実施
例1と同様の構成のエッジ検出部4でエッジを検出する
前処理として対象物1a,1bの色を識別するのであっ
て(S31,S32)、TVカメラ2にはカラー画像を
撮像できるものを用いている。TVカメラ2でカラー画
像が獲得されると(S31)、色成分(たとえば、R,
G,B)ごとに信号強度が求められ、次式のような線形
演算を行なうことによって各画素の色Iを特定すること
ができる。 I=αR+βG+γB (3) ただし、α,β,γは定数である。すなわち、各画素ご
とに(3)式の演算を行なって、所望の色Iを有する画
素のみを特定色抽出部9で抽出するのである。特定色の
画素を抽出した後の処理は実施例1と同様になる。
【0038】(実施例7)本実施例では、図18に示す
ように、多数の対象物1a〜1eがTVカメラ2の撮像
領域内に存在する場合であって、各対象物1a〜1eと
TVカメラ2との相対距離が時間とともに変化する場合
について説明する。このような状況は、たとえば、自動
走行する移動体にTVカメラ2を搭載し、周囲物体との
衝突を回避させながら移動体を目的値に到達させるよう
な場合に生じる。
【0039】いま、図19に示すように、TVカメラ2
に対する各対象物1a〜1eの距離はこの順で大きくな
るものとする。すなわち、対象物1aがTVカメラ2に
もっとも近く、対象物1eがTVカメラ2からもっとも
遠いものとする。この場合、移動体の障害となるのは近
い位置の対象物1a,1bであって、遠い位置の対象物
1c〜1eについては当面は不要である。そこで、処理
量を低減するためには対象物1a,1bについてのみ処
理を行なえばよいことになる。すなわち、TVカメラ2
では各画素に距離が対応した図20(a)に示すような
距離画像I3 が得られており(図17のS41)、各対
象物1a〜1eに対応した図形Da〜Deについて図2
0(b)に示すようにエッジ検出部4でエッジを検出し
た後に、距離選択部10において移動体から所定の距離
内に存在する対象物1a,1bのエッジEa,Ebを検
出する処理を行なう(図17のS42)。ここで、移動
体から対象物1a〜1eまでの距離画像を得るには、2
台のTVカメラの視差を利用したり、照明方向と結像位
置との関係による三角測量法を利用したりするなど周知
の手法を用いればよい。
【0040】上述のようにして、対象物1a〜1eまで
の距離情報を用いることによって必要な対象物1a,1
bについてのみのエッジEa,Ebを検出することがで
き、これらのエッジEa,Ebについて、実施例1と同
様の手法S43〜S46(実施例1のS3〜S6と同
じ)を適用することで図20(c)のように各対象物1
a,1bの基準線Lca,Lcbを求めることができる
のである。
【0041】(実施例8)本実施例は、図22(a)の
ように、濃淡画像I1 において対象物の図形Jが平行四
辺形(ここでは、長方形)となる場合の例であって、雑
音成分を除去して不要な処理を低減するために、図形J
を含むようにエッジ画像I2 (もしくは濃淡画像I1
について処理領域Fを設定し、処理領域Fの内側でのみ
基準線を抽出する処理を行なうようにしてある。
【0042】すなわち、図21に示すように、エッジを
検出した後(S51,S52)、処理領域Fを設定して
いるのであって(S53)、その後は、実施例1ないし
実施例4のいずれかの方法によって基準線(中心線)を
求めるのである(S54)。ここで、対象物に対応した
図形Jは平行四辺形になっているから、2組の平行線が
存在するのであって、各平行線について上記各実施例の
方法を用いて、図22(b)に示すように、各別に基準
線Lc1 ,Lc2 を求める。このようにして求めた基準
線Lc1 ,Lc2 の交点pcを求め(S55)、この交
点pcを対象物1の基準点とするのである。
【0043】(実施例9)本実施例は、図24(a)の
ように、複数の対象物の図形Ja〜Jcが含まれている
ときに、各対象物に対応した基準点を求める方法につい
て説明する。ここで、各対象物1の図形Ja〜Jcはそ
れぞれ平行四辺形であるものとする。本実施例の方法
は、基本的には、実施例8と同様であって、まず図形J
a〜Jcを含むようにエッジ画像I2 (もしくは濃淡画
像I1 )において処理領域Fを設定する(図23のS6
1〜S63)。また、図24(b)に示すように、各図
形Ja〜Jcごとに2組ずつの平行線に対する合計6本
の基準線Lc1a ,Lc2a ,Lc1b ,Lc2b ,Lc1c ,L
c2c を求める(S64)。次に、上記処理領域Fの中で
各一対の基準線Lc1a ,Lc2a ,Lc1b ,Lc2b ,Lc1
c ,Lc2c の交点pc1〜pc10 をすべて求める(S6
5)。これらの交点pc1〜pc10 のうちで実際に基準点
となるのは3個だけであって、他の交点pc1〜pc10
不要である。そこで、基準点となる交点pc1〜pc10
抽出するために、図23のような処理を行なう。まず、
各交点pc1〜pc10 について、その交点pc1〜pc10
通る1本の基準線Lc1a ,Lc2a ,Lc1b ,Lc2b ,L
c1c ,Lc2c の上で図形Ja〜Jcのエッジまでの距離
を交点pc1〜pc10 から両方向について求める(S6
5)。交点pc1〜pc10 が図形Ja〜Jcの中に存在し
ていて、図形Ja〜Jcの中心点であるとすれば、両方
向の距離は略等しいから、両方向の距離が略等しい交点
pc1〜pc10 だけを残して候補点とする(S67)。こ
のようにして求めた候補点について、濃淡画像I1 から
濃度を求め、その濃度が対象物1の濃度であるときには
(S68)、候補点を基準点とするのである(S6
9)。このようにしてすべての交点pc1〜pc10 につい
て基準点か否かの判定が終了すると(S70)、図24
(c)のように、各図形Ja〜Jcごとに基準点を決定
することができる。ここで、濃淡画像I1 において各図
形Ja〜Jcの濃度を異ならせておけば、各対象物を濃
度の違いによって識別することも可能になって、一層正
確に基準点を求めることが可能になる。すなわち、対象
物の中心点か背景の中の点かを濃度によっても識別で
き、求めた基準点の信頼性が高くなるのである。本実施
例では、濃度を特徴量として対象物を識別しているが、
色の違いや距離の違いを特徴量としてもよい。
【0044】(実施例10)本実施例は、図26(a)
に示すように、対象物1の長手方向の濃淡画像I1にお
ける濃度が大きく異なる場合であって、対象物1の長手
方向の端を求める例について説明する(図26(a)で
は濃度を斜線のピッチで示してある)。ここでも、実施
例8と同様にして、対象物1を含むように処理領域Fを
設定しておく。図25に示すように、対象物1の濃淡画
像I1 からエッジ画像I2 を検出した後に(S71,S
72)、処理領域Fの中で対象物1の長手方向の基準線
Lcを求める処理を行なう(S73)。ここで、図26
(b)のように、基準線Lcとしては中心線を用いてい
る。次に、求めた中心線Lcに沿って濃度分布を求め
(S74)、背景との濃度の差に基づいて対象物1の端
の位置を決定する(S76)。すなわち、基準線Lcの
上での濃度分布は、図27に示すようになるから、背景
との濃度の違いによって対象物1の端の位置S1 ,S2
を容易に求めることができるのである。
【0045】
【発明の効果】請求項1の発明は、直線群と基準線との
関係に基づいて、パラメータ空間内で基準線に対応する
点を含むような帯状領域を各ハフ曲線ごとにハフ曲線に
沿って設定しているので、各ハフ曲線に対応するすべて
の帯状領域には基準線に対応した点が含まれるのであっ
て、基準線に対応する点では他の部位よりも帯状領域の
重なる頻度が高くなるから、各セルごとに帯状領域が重
なる度数を求めることで、基準線に対応するセルを決定
することができるのである。このように、ハフ曲線に対
して基準線に関する情報をあかじめ導入した帯状領域を
設定しておくことによって、単に度数が最大になるセル
を決定するだけの処理で基準線に対応するセルを決定す
ることができるという効果がある。すなわち、2点を求
めてから基準線との関係を導入する場合に比較して処理
量が低減されるという利点を有するのである。
【0046】請求項2、請求項3の発明では、2本の直
線から等距離となる中心線を基準線とする場合において
は、各ハフ曲線に対して帯状領域を簡単に設定すること
ができるという利点がある。請求項4の発明では、2本
の直線に対して平行かつ距離が異なるような基準線を設
定する場合に、各ハフ曲線に対して距離軸方向に一定量
シフトさせたシフト曲線を設定し、このシフト曲線に対
して帯状領域を設定することによって、帯状領域を簡単
に設定することができるという利点がある。
【0047】請求項5の発明は、度数分布に対して単鋒
形のモデル曲線を当てはめることによって1つの距離値
を決定するので、度数の最大になるセルが複数個存在す
る場合でも1つの距離値を決定することができるという
利点がある。請求項6ないし請求項8の発明は、濃淡画
像の濃淡、カラー画像の色、距離画像の距離などの画素
の特徴量を用いて目的とする対象物のみを抽出するの
で、不要な情報を除去して目的とする対象物に関する基
準線を少ない処理量で精度よく決定することができると
いう効果がある。
【0048】請求項9ないし請求項11の発明は、対象
物についてどのような情報を対象物の位置として用いる
かを示すものであって、請求項9のように、中心線を対
象物の位置とすれば、対象物の向きを容易に知ることが
でき、請求項10のように、中心点を対象物の位置とす
れば、対象物の位置の特定が容易になり、また請求項1
1のように、対象物の中心上での対象物のエッジの位置
を求めれば、対象物の寸法を容易に求めることができる
という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の手順を示すフローチャートである。
【図2】実施例1のブロック図である。
【図3】実施例1におけるエッジと中心線との関係を示
す図である。
【図4】実施例1におけるハフ曲線と帯状領域との関係
を示す図である。
【図5】実施例1における度数分布を示す図である。
【図6】実施例2におけるハフ曲線と帯状領域との関係
を示す図である。
【図7】実施例3におけるハフ曲線と帯状領域との関係
を示す図である。
【図8】実施例4の手順を示すフローチャートである。
【図9】実施例4における度数分布を示し、(a)はモ
デル曲線を当てはめた状態を示す図、(b)は元の状態
を示す図である。
【図10】実施例5の手順を示すフローチャートであ
る。
【図11】実施例5のブロック図である。
【図12】実施例5での濃淡画像を示す図である。
【図13】実施例5を示し、(a)はエッジ画像を示す
図、(b)は求めた基準線を示す図である。
【図14】実施例5に対する比較例を示し、(a)はエ
ッジ画像を示す図、(b)は求めた基準線を示す図であ
る。
【図15】実施例6の手順を示すフローチャートであ
る。
【図16】実施例6のブロック図である。
【図17】実施例7の手順を示すフローチャートであ
る。
【図18】実施例7のブロック図である。
【図19】実施例7での対象物とTVカメラとの関係を
示す斜視図である。
【図20】実施例7を示し、(a)は距離画像を示す
図、(b)はエッジ画像を示す図、(c)は求めた基準
線を示す図である。
【図21】実施例8の手順を示すフローチャートであ
る。
【図22】実施例8を示し、(a)は濃淡画像を示す
図、(b)は求めた基準線を示す図である。
【図23】実施例9の手順を示すフローチャートであ
る。
【図24】実施例9を示し、(a)は濃淡画像を示す
図、(b)は求めた基準線を示す図、(c)は中心点を
示す図である。
【図25】実施例10の手順を示すフローチャートであ
る。
【図26】実施例10を示し、(a)は濃淡画像を示す
図、(b)は求めた基準線を示す図である。
【図27】実施例10における基準線の上での濃度分布
を示す図である。
【図28】従来例におけるエッジを示す図である。
【図29】図28に示した従来例におけるハフ曲線を示
す図である。
【図30】従来例での2本の基本直線に帰着されるエッ
ジを示す図である。
【図31】図30に示した従来例におけるハフ曲線を示
す図である。
【図32】図30に示した従来例における基本直線を示
す図である。
【図33】図30に示した従来例における度数分布を示
す図である。
【符号の説明】
1 対象物 2 TVカメラ 3 A/D変換部 4 エッジ検出部 5 パラメータ変換部 6 ピーク検出部 7 基準線作成部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G06T 7/00 G06T 7/60

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対象物を含むディジタル濃淡画像から対
    象物の境界線に対応するエッジを抽出したエッジ画像に
    基づいて対象物の位置を求めるようにし、互いに略平行
    な直線群を含む画像について各直線上の各点にハフ変換
    を施してパラメータ空間内のハフ曲線に変換し、上記直
    線群に略平行であって上記直線群の位置を代表する1本
    の基準線に対応したパラメータ空間内の1点を決定する
    ことによって、上記直線群の位置を基準線の位置として
    検出する位置検出方法において、各点に対応した各ハフ
    曲線に沿うとともに所定の幅を有した帯状領域を基準線
    に対応する点を含むようにパラメータ空間内で設定し、
    パラメータ空間を格子状に分割した各セルについて各ハ
    フ曲線に対応する帯状領域が重なる度数を求め、度数が
    最大になる1つのセルの位置を決定し、このセルの位置
    を基準線に対応した点の位置とすることを特徴とする位
    置検出方法。
  2. 【請求項2】 2本の平行な基本直線に帰着される直線
    群の各点にハフ変換を施し、各ハフ曲線に対してパラメ
    ータ空間の距離軸方向の正負両側に上記2本の基本直線
    間の距離の半分以上の一定の領域幅だけ離れた境界線を
    設定し、両境界線の間を帯状領域とすることによって両
    基本直線から等距離となる基準線に対応したセルを求め
    ることを特徴とする請求項1記載の位置検出方法。
  3. 【請求項3】 2本の平行な基本直線に帰着される直線
    群の各点にハフ変換を施し、パラメータ空間の距離軸方
    向について各ハフ曲線に対して基準線に対応する点を含
    む側に上記2本の基本直線間の距離の半分以上の一定の
    領域幅だけ離れた境界線を設定し、ハフ曲線と境界線と
    の間を帯状領域とすることによって両基本直線から等距
    離となる基準線に対応したセルを求めることを特徴とす
    る請求項1記載の位置検出方法。
  4. 【請求項4】 直線群の各点にハフ変換を施し、パラメ
    ータ空間の距離軸方向において各ハフ曲線を所望のシフ
    ト幅だけ移動させたシフト曲線を設定し、シフト曲線に
    対してパラメータ空間の距離軸方向の正負両側にセル間
    の間隔の1個分以上の一定の領域幅だけ離れた境界線を
    設定し、両境界線の間を帯状領域とすることによって基
    準線に対応したセルを求めることを特徴とする請求項1
    記載の位置検出方法。
  5. 【請求項5】 度数が最大になるセルの位置を決定する
    にあたって、パラメータ空間の角度軸方向において度数
    が最大になるセルの角度値を求め、この角度値を求める
    セルの角度値とし、この角度値についてのパラメータ空
    間の距離軸方向の度数分布を求め、この度数分布に単鋒
    形のモデル曲線を当てはめるとともに、モデル曲線が最
    大値となる距離値を求めるセルの距離値とすることを特
    徴とする請求項2ないし請求項4のいずれかに記載の位
    置検出方法。
  6. 【請求項6】 対象物を含む領域の濃淡画像に対してエ
    ッジ検出処理を施して検出したエッジのうち、所定の濃
    度を有する画素列を上記直線群とすることを特徴とする
    請求項1記載の位置検出方法。
  7. 【請求項7】 対象物を含む領域のカラー画像に対して
    エッジ検出処理を施して検出したエッジのうち、所定の
    色の画素列を上記直線群とすることを特徴とする請求項
    1記載の位置検出方法。
  8. 【請求項8】 対象物を含む領域について対象物までの
    距離情報を含む距離画像に対してエッジ検出処理を施し
    て検出したエッジのうち、所定の距離を有する画素列を
    上記直線群とすることを特徴とする請求項1記載の位置
    検出方法。
  9. 【請求項9】 2本の平行な基本直線を組にし、互いに
    交差する2組の基本直線がエッジとして検出される対象
    物について、各組ごとに2本の基本直線を上記直線群と
    して両基本直線から等距離になる基準線を求め、両基準
    線の交点の位置を対象物の位置とすることを特徴とする
    請求項1記載の位置検出方法。
  10. 【請求項10】 2本の平行な基本直線を組にし、互い
    に交差する2組の基本直線がエッジとして検出される対
    象物について、各組ごとに2本の基本直線を上記直線群
    として両基本直線から等距離になる基準線を求めるとと
    もに両基準線の交点を求め、各基準線の上でこの交点か
    ら両側の基本直線までの距離が等しく、かつ対象物の別
    の特徴量がこの交点の特徴量に一致するときに、その交
    点の位置を対象物の位置とすることを特徴とする請求項
    1記載の位置検出方法。
  11. 【請求項11】 2本の平行な基本直線がエッジとして
    検出され、かつエッジに対して直交する端縁を有する対
    象物について、両基本直線を上記直線群として両基本直
    線に平行な基準線を求め、この基準線の上で対象物と背
    景とを識別する特徴量を用いて対象物の端縁の位置を決
    定することを特徴とする請求項1記載の位置検出方法。
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