JPH0693926B2 - 粉末消火薬剤の製造方法 - Google Patents

粉末消火薬剤の製造方法

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JPH0693926B2
JPH0693926B2 JP4181290A JP4181290A JPH0693926B2 JP H0693926 B2 JPH0693926 B2 JP H0693926B2 JP 4181290 A JP4181290 A JP 4181290A JP 4181290 A JP4181290 A JP 4181290A JP H0693926 B2 JPH0693926 B2 JP H0693926B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ポリシロキサンで表面処理された粉末消火薬
剤の製造方法に関する。
[従来の技術] 粉末消火薬剤、特に第1リン酸アンモニウムおよび/ま
たは硫酸アンモニウムを主剤とする粉末消火薬剤は、そ
の熱分解に伴う窒息・燃焼抑制・冷却効果が消火に有効
に寄与するばかりでなく、その熱分解生成物が木材等の
可燃物に浸透して脱水作用を発揮すると共に可燃物の表
面に硝子状物質を形成して消火に寄与することから、一
般火災(A)、油火災(B)、電気火災(C)のいずれ
にも有効な所謂ABC粉末消火薬剤と呼ばれている。
この種の粉末消火薬剤には、消火器や消火装置への充填
を作業性よく行い得るような流動性と、使用時に消火器
などのノズルからの放射を容易かつ良好に行い得るよう
な放射性と、長期間の保管中の吸湿による固化を防止し
得る撥水性(防湿性)とが備わっていることが要求され
る。
このような要求に対処し得る粉末消火薬剤として、従
来、特公昭56−52588号公報により粉末消火薬剤の主剤
をポリシロキサンで表面処理することが提案されてい
る。
上記特許公報に開示された粉末消火薬剤の製造方法は、
第1リン酸アンモニウムおよび/または硫酸アンモニウ
ムよりなる主剤に活性水素を有するポリシロキサン、有
機金属化合物、塩素系溶剤を加え、それを回分式混合機
を用い回転数40rpm程度で常温で混合混練した後、加熱
と撹拌とによる溶剤の蒸発除去を行い、最後に酸素また
は酸素を含む気体の存在下で加熱焼付処理して表面硬化
させる方法である。
[発明が解決しようとする課題] しかし、従来の方法は、混合混練工程の他に溶剤除去工
程や熱硬化処理工程などの煩雑な工程を行うことが必要
で、製造に長時間を費やす上、熱エネルギーを消費する
という作業面や経済面での不利があるほか、溶剤に塩素
系溶剤が用いられているため、そのことが環境問題を引
き起こすという可能性がある。そこで、近時では、無溶
剤で、しかも簡単な工程を経るだけで粉末消火薬剤を製
造し得る方法が待望されていた。
以上の事情の下で、本願発明者は各種の表面処理方法や
表面処理用の薬剤について鋭意検討を行った結果、薬剤
として反応基を有するポリシロキサンを用い、回転羽根
の先端周速度を一定速度以上に設定して主剤と上記ポリ
シロキサンとを高速混合するという方法を採用すれば、
無溶剤で、しかも煩雑な工程を経ずに、粉末消火薬剤に
要求される流動性、放射性、撥水性を満足する粉末消火
薬剤を製造し得るという事実を見出し、本発明を完成さ
せるに至った。
すなわち、本発明は、環境問題を引き起こすような溶剤
を用いず、しかも簡単な工程を行うだけで粉末消火薬剤
に要求される流動性、放射性、撥水性を満足し得る粉末
消火薬剤の製造方法を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明による粉末消火薬剤の製造方法は、第1リン酸ア
ンモニウムおよび/または硫酸アンモニウムを主剤とす
る粉砕原料に反応基を有するポリシロキサンを回転数が
回転羽根先端の周速度で10m/sec以上の混合機で高速混
合することにより表面処理するものである。
反応基を有するポリシロキサンとして下記I,II,IIIの一
般式で示される化合物の一種または二種以上を用いるこ
とが可能である。
上記一般式中において、nは25℃での化合物の粘度範囲
が1〜100cStとなるような整数、R1,R2は同種または異
種の1価炭化水素基である。
[作 用] 粉砕原料と反応基を有するポリシロキサンとの粉粒体
を、回転羽根先端の周速度が10m/sec以上に設定された
回転混合機の槽内に入れて高速混合すると、槽内の粉粒
体には大きなエネルギーが与えられ、回転羽根の剪断作
用や衝撃作用などにより、ポリシロキサンが粉砕原料に
対して微量添加されているに過ぎない場合においてもポ
リシロキサンが流体のように粉砕原料中に均一に分散さ
れて混合され、粉砕原料が上記ポリシロキサンで表面処
理された粉末消火薬剤が得られる。
前記一般式[I][II][III]で示されたポリシロキ
サンの反応基はそれぞれハイドロ基、アルキルアルコキ
シ基、末端水酸基であり、また、前記一般式[I][I
I][III]で示されるnは25℃での化合物の粘度範囲が
1〜100cStとなるような整数である。25℃の粘度が1cSt
より小さいと揮発性が高くなって表面処理効率が低下
し、25℃の粘度が100cStより大きいと粘調性が過度にな
って分散性が低下する。したがって、25℃の粘度が上記
範囲になるような分子量のポリシロキサンであることが
望ましい。同種または異種の1価炭化水素基R1,R2とし
ては、たとえばメチル基,エチル基,プロピル基,ブチ
ル基などの1価飽和炭化水素基や、ビニル基,フェニル
基などの1価不飽和炭化水素基がある。これらの中でも
メチル基であることが特に好ましい。
第1リン酸アンモニウムおよび/または硫酸アンモニウ
ムを主剤とする粉砕原料100重量部に対し、反応基を有
するポリシロキサンを0.3〜3重量部の割合で添加し、
それを上記回転混合機を用い、回転羽根先端の周速度を
10m/sec以上に設定して5〜15分間高速混合すると、上
記ポリシロキサンで均一に表面処理された粉末消火薬剤
が得られる。主剤と反応基を有するポリシロキサンとを
高速混合するだけでも、得られる粉末消火薬剤の表面処
理状態は満足できる状態になるが、ポリシロキサンの硬
化促進剤として有機金属化合物を添加しておくと粉末消
火薬剤の製造時間が短縮される。有機金属化合物として
一般的にはオクチル酸鉛,オクチル酸鉄,ジオクチル錫
ジラウレート,ジブチル錫ジラウレート、テトラブチル
チタネートなどが好ましく用いられる。高速混合時間が
5分より短い場合やポリシロキサンの添加量が0.3重量
部より少ない場合には、得られる粉末消火薬剤の充分な
流動性を得にくいのに対し、高速混合時間が15分より長
い場合やポリシロキサンの添加量が3.0重量部より多い
場合にはポリシロキサンの添加効果が飽和し、流動性の
さらなる向上を期待しにくく、コストアップを招く不利
の方が大きい。また、回転混合機の回転羽根先端の周速
度は好ましくは10〜50m/secである。上記周速度が10m/s
ecより遅いと混合槽内の粉粒体に充分に大きなエネルギ
ーを付与しにくくなり、回転羽根による剪断作用や衝撃
作用による充分な分散性能が発揮されにくくなり、上記
周速度を50m/secより速くしても上記分散性能をそれぞ
れ向上し得ない。
次に実験例を説明する。
以下に説明する実験例は下記組成の粉砕原料を用いて実
施したものである。
原料組成 第1リン酸アンモニウム 50重量部 硫酸アンモニウム 50重量部 非晶質二酸化珪素 2重量部 [実験例1〜3] 上記粉砕原料100kgを、内容積200lの高速混合機の槽に
投入し、そこに25℃の粘度が25cStのメチルハイドロジ
エンポリシロキサン0.3〜1kgとテトラブチルチタネート
30〜100gを添加し、上記高速混合機の回転羽根先端の周
速度を30m/secに設定して5〜15分間高速混合すること
によって粉末消火薬剤[1][2][3]を製造した。
実験結果を第1表に示した。
[実験例4〜6] 実験例1〜3のメチルハイドロジエンポリシロキサンの
代わりに25℃の粘度が25cStのメチルメトキシポリシロ
キサンを用いる以外は実験例1〜3と同様にして粉末消
火薬剤[4][5][6]を製造した。実験結果を第2
表に示した。
[実験例7〜9] 実験例1〜3のメチルハイドロジエンポリシロキサンの
代わりに25℃の粘度が25cStの末端ハイドロオキシポリ
シロキサンを用いる以外は実験例1〜3と同様にして粉
末消火薬剤[7][8][9]を製造した。実験結果を
第3表に示した。
[比較例] 加熱ジャケットと減圧装置の付いたリボン型羽根の混合
機(内容積200l、回転数40rpm)に上記粉砕原料と、溶
剤としてのトリクロルエチレン10kgに25℃の粘度が25cS
tのメチルハイドロオキシポリシロキサン1kgと硬化促進
剤としてのテトラブチルチタネート100gを添加したもの
を投入し、常温で40分間にわたり混合混練した後、70℃
まで昇温し減圧下で20分間かけてトリクロルエチレンを
蒸発させ、その後さらに100℃まで昇温し30〜90分間の
焼付処理を行って粉末消火薬剤を製造した。実験結果を
第4表に示した。
上記実験例1〜9および比較例で得た各粉末消火薬剤に
ついて流動性,放射性,撥水性(防湿性)を調べた。そ
れぞれの試験方法は次のとおりである。
(1)安息角 安息角は、粉末消火薬剤を開き角度が60度の硝子製ロー
ト(φ60〜70mm)より静かに落下させて時計皿で受け、
それ以上に積み上がらなくなるまで円錐状に落下物を積
み上げ、そのときの頂点の開き角度(頂点角)を測定
し、測定角度を式に代入して得られる角度で示され
る。
安息角が小さいほど放射性や流動性に優れている。
(2)見掛け比重 消火器用消火薬剤の検定細則(自治省令)により行っ
た。その方法は、粉末消火薬剤100gを有栓シリンダ(25
0cc用)に投入し、1分間に10回転の割合で上下に回転
させた後、1分間静置してから容量を測定する。見掛け
比重は測定値を式に代入して得られる値で表される。
見掛け比重が大きいほど放射性や流動性に優れている。
(3)放射性能 消火器用消火薬剤の検定細則(自治省令)により行っ
た。その方法は、粉末消火薬剤3.5kgを加圧式ABC粉末消
火器(ヤマトプロテック(株)製、YA10R型)に充填
し、放射試験を行って粉末の放射残量を測定する。放射
性能は測定値を式に代入して得られる値で表される。
放射性能の値が小さいほど放射性や流動性に優れてい
る。
(4)吸湿率 消火器用消火薬剤の検定細則(自治省令)により行っ
た。その方法は、粉末消火薬剤約10gをペトリシャーレ
に採って精秤し、温度30℃,相対湿度60%の恒温恒湿槽
中で48時間以上恒量になるまで静置し、その後にさらに
温度30℃,相対湿度80%の恒温恒湿槽中に48時間放置し
てから精秤する。吸湿率は式により求めた重量増加率
Wにより表される。
A:60%の湿度で静置された後の粉末消火薬剤重量(g) B:80%の湿度で静置された後の粉末消火薬剤重量(g) Wの値が小さいほど撥水性(防湿性)に優れている。
[発明の効果] 本発明による粉末消火薬剤の製造方法は、溶剤が不要
で、混合工程を経るだけでポリシロキサンによる表面処
理が行われるため、溶剤による環境問題を生じる余地が
なくなり、作業工程が従来例に比べて大幅に簡略化さ
れ、しかも省エネルギーに寄与し得るという効果があ
る。また、得られる粉末消火薬剤の流動性、放射性、撥
水性が従来例による方法で得られる粉末消火薬剤よりも
優れているという卓越した効果がある。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1リン酸アンモニウムおよび/または硫
    酸アンモニウムを主剤とする粉砕原料に反応基を有する
    ポリシロキサンを回転数が回転羽根先端の周速度で10m/
    sec以上の混合機で高速混合することにより表面処理す
    ることを特徴とする粉末消火薬剤の製造方法。
  2. 【請求項2】反応基を有するポリシロキサンとして下記
    I,II,IIIの一般式で示される化合物の一種または二種以
    上を用いる請求項1記載の粉末消火薬剤の製造方法。 上記一般式において、nは25℃での化合物の粘度範囲が
    1〜100cStとなるような整数、R1,R2は同種または異種
    の1価炭化水素基である。
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