JPH0691724B2 - 自励式発電機 - Google Patents

自励式発電機

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JPH0691724B2
JPH0691724B2 JP60165315A JP16531585A JPH0691724B2 JP H0691724 B2 JPH0691724 B2 JP H0691724B2 JP 60165315 A JP60165315 A JP 60165315A JP 16531585 A JP16531585 A JP 16531585A JP H0691724 B2 JPH0691724 B2 JP H0691724B2
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元寿 清水
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Honda Motor Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は自励式発電機に係り、特に自動電圧調整器(AV
R)付きの集中巻型による自励式発電機に関する。
従来技術 従来、第4図に示すように、回転子1に対して偏移させ
た固定子鉄心2部分における同一側に出力巻線3と励磁
巻線4とを同相になるように集中巻きにした自励式発電
機が周知となっているが、このような構造のものにあっ
ては、負荷電流の増減による出力電圧の変動が比較的大
きくなってしまっている。特にこのような自励式発電機
をエンジンにより駆動する場合、負荷変動によってエン
ジン自体の回転数が変動してしまうという影響が相乗し
て出力電圧の変動が大きくなる。
したがってこのような自励式発電機において、第5図に
示すように、AVR6により発電機の界磁巻線5に供給する
励磁電流を発電機の出力電圧Voに応じてフィードバック
制御することにより出力電圧Voの安定化を図るようにす
る場合、第6図に示すように、負荷が増大すると出力電
圧Voが急激に低下する特性をもっているため、AVR6自体
の電源電圧も低下してしまうものになっている。
そのため従来では、回転子1に補助励磁用のマグネット
を埋設したり、駆動エンジン側における点火用等の磁石
発電機の出力の一部をとり出して他励磁源として加え、
それにより第6図中点線で示すような特性に改善してAV
Rの電源をある程度補償するようにしているが、その対
策が充分なものとはなっていない。
また従来、第7図に示すように、負荷電流により固定子
鉄心に発生する磁束によって主磁束が打ち消されること
による減磁の影響を受けることがないように、固定子鉄
心2部分に回転子1を挟んで出力巻線3が巻装されてい
る側とは反対側に第2の磁路を並設し、その第2の磁路
部分に出力巻線3と180゜の位相差をもって励磁巻線4
を集中的に巻装させて出力巻線に流れる負荷電流に応じ
た発生磁束による誘起電圧をとり出すようにしたものが
開発されている(実開昭59−155871号公報参照)。
しかしこのようなものでは、前述とは逆に無負荷時にな
ると鉄心断面積が小さな励磁巻線4部分にはほとんど磁
束が通らなくなり、第8図に示すように、AVR6を用いて
出力電圧Voの安定化を図る場合、無負荷時にAVR6の電源
電圧が低下して回転子1への界磁電流供給に支障をきた
すおそれが有る。
目的 本発明は以上の点を考慮してなされたもので、無負荷
時、過負荷時の如何にかかわらず常にAVRの電源電圧を
確保するとともに、軽負荷から重負荷までの広い範囲に
わたって充分な励磁電流を確保して、自動電圧調整機能
を充分に発揮することができるようにした集中巻型の自
励式発電機を提供するものである。
構成 本発明による自励式発電機にあっては、対向する2つの
磁極、およびその2つの磁極間に互いに並列に連設され
る第1の磁路およびそれよりも磁気抵抗の大きい第2の
磁路が一体に形成された固定子と、その固定子の前記対
向する磁極間に回転可能に配置される回転子と、その回
転子に巻回されて磁束を発生させる界磁巻線と、前記固
定子の前記第1の磁路に集中巻に巻回されて負荷へ供給
する電力を発生させる出力巻線と、前記固定子の前記第
1の磁路に前記出力巻線と同相に集中巻に巻回される第
1の励磁巻線と、前記固定子の前記第2の磁路に前記第
1の励磁巻線とは独立して集中巻に巻回される第2の励
磁巻線とを設け、前記第1および第2の各励磁巻線の整
流出力を自動電圧調整器へ電力源として供給し、その自
動電圧調整器から前記界磁巻線に供給する界磁電流量を
前記出力巻線の出力電圧に応じて自動制御するように構
成している。
以下、添付図面を参照して本発明の一実施例について詳
述する。
本発明による自励式発電機にあっては、第1図に示すよ
うに、固定子鉄心2における第1の磁路7部分に出力巻
線3と第1の励磁巻線4とを同相になるように集中巻き
に巻装するとともに、第1の磁路7に対して回転子1を
挟んで対向するように並列に設けられた第2の磁路8部
分に第2の励磁巻線9を集中的に巻装させ、第1の励磁
巻線出力を整流器REF1により全波整流し、第2の励磁巻
線出力を整流器REF2により全波整流し、それら各整流出
力をコンデンサCにより平滑した電圧をAVR6に与え、そ
のAVR6によって出力電圧Voが略一定になるように制御さ
れた電流をブラシBを介して界磁巻線5に与えるように
している。なお第2の励磁巻線9は、充分な励磁電力が
得られるように過剰気味となるようにその仕様を決める
ことができる。主磁束Φoは、界磁巻線5に界磁電流を
流すことによって発生する磁束であり、無負荷時におい
ては第2の励磁巻線9が巻装されている第2の磁路8の
断面積が出力巻線3および第1の励磁巻線4が巻装され
ている第1の磁路7のそれよりも小さくて磁気抵抗が大
きいために、第1の磁路7部分を通って、ほとんど第2
の磁路8部分には通らない。
なお、第1図では、第2の励磁巻線9が出力巻線3とは
180゜の位相差をもって集中的に巻装されている場合を
示している。
また、AVR6は従来公知の自動電圧調整装置であり、この
AVR6の電力源として、第1の励磁巻線4の出力電圧を整
流する整流器REF1および第2の励磁巻線9の出力電圧を
整流する整流器REF2によってそれぞれ整流された電圧が
供給され、また、出力巻線3の出力電圧Voが略一定とな
るように制御するための信号源として、出力電圧Voの検
出信号が供給され、この検出信号によって界磁巻線5へ
供給する励磁電流量を自動制御するように構成されてい
る。
このように構成されたものでは、負荷時に、第2図に示
すように、出力巻線3に負荷10を接続すると、そのとき
の負荷電流によって固定子鉄心2には、第1の磁路7部
分を通る主磁束Φoを打ち消す方向に磁束Φrが発生
し、出力巻線3に作用する主磁束Φoを減少させようと
する。
したがって、負荷電流が増大して固定子鉄心2に発生す
る磁束Φrが大きくなるに応じて界磁巻線5に供給する
電流量を増大させる必要がある。
しかして、本発明によるものでは、負荷電流に応じて磁
束Φrが発生すると、第1の磁路7を通る主磁束Φoを
減少させ、主磁束Φoの減少に応じた分ΔΦoを第2の
磁路8に流れ込ませるので、第2の磁路8には、結果的
に、磁束Φrとこの減少に応じた分ΔΦoが通ることに
なる。このため負荷電流に応じて第2の励磁巻線9に誘
起され、かつ整流器REF2により全波整流された出力と、
第1の磁路7において減磁された磁束(Φo−Φr)に
応じて第1の励磁巻線4に誘起され、かつ整流器REF2に
より全波整流された出力とが相補うようにAVR6に与えら
れ、充分な電源電圧のもとでAVR6による自動電圧調整が
なされて出力電圧Voを略一定に保持させるべく制御され
た電流が界磁巻線5に与えられるようになる。
その際、特に負荷が大きくなった場合には、第1の励磁
巻線4の誘起電圧がほとんど零になり、その分負荷電流
の増大にしたがって大きな電圧が誘起される第2の励磁
巻線9の出力に応じた出力が主としてAVR6に与えられる
が、それによってAVR6の電源電圧が充分確保されるよう
になっている。
このように負荷が急激に増大するようなことがあって
も、その増大分に応じたAVR6の電源電圧の確保が第2の
励磁巻線9の出力によって充分補償されるようになる。
また無負荷時には、第3図に示すように、外部からの初
期励磁または回転子1の残留磁気を利用した自己励磁に
よって初期電圧Vo′(Vo′<Vo)が発生すると、そのと
き第1の磁路7を通る主磁束Φo′により第1の励磁巻
線4に誘起される出力を電源としてAVR6により制御をか
けながら、そのAVR6の出力電流を界磁巻線5に供給す
る。その際、前述のように第2の磁路8には主磁束Φ
o′がほとんど通らず、したがって第2の励磁巻線9は
励磁源とはならないが、この場合には第1の励磁巻線4
の出力電圧のみによって出力電圧Vo′を所定の出力電圧
Voまで上昇させていくだけのAVR6の電源電圧が確保され
るようになる。
効果 以上、本発明による自励式発電機にあっては、固定子鉄
心における第1の磁路部分に出力巻線と第1の励磁巻線
とを同相になるように集中巻きに巻装するとともに、第
1の磁路に対して並列になるように設けられた第2の磁
路部分に第2の励磁巻線を集中的に巻装させ、第1の励
磁巻線出力と第2の励磁巻線出力とを、出力電圧を略一
定に保持すべく界磁電流を調整する自動電圧調整器に与
えるようにしたもので、無負荷時、過負荷時の如何にか
かわらず常に出力電圧を略一定に保持させるべくAVRの
電源電圧を確保することができ、また、その電源電圧自
体が安定するために、安定した自動電圧調整機能を充分
に発揮することができるという優れた利点を有してい
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による自励式発電機の一実施例を示す電
気的結線図、第2図は同実施例における負荷時の磁束発
生状態を示す図、第3図は同実施例における無負荷時の
磁束発生状態を示す図、第4図は従来の集中巻線型の自
励式発電機の構造を示す図、第5図はその電気系統の回
路構成図、第6図はその負荷時における出力電圧特性を
示す図、第7図は従来の他の集中巻線型の自励式発電機
の構造を示す図、第8図はその電気系統の回路構成図で
ある。 1……回転子、2……固定子鉄心、3……出力巻線、4
……第1の励磁巻線、5……界磁巻線、6……AVR、7
……第1の磁路、8……第2の磁路、9……第2の励磁
巻線、10……負荷

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対向する2つの磁極、およびその2つの磁
    極間に互いに並列に連設される第1の磁路およびそれよ
    りも磁気抵抗の大きい第2の磁路が一体に形成された固
    定子と、その固定子の前記対向する磁極間に回転可能に
    配置される回転子と、その回転子に巻回されて磁束を発
    生させる界磁巻線と、前記固定子の前記第1の磁路に集
    中巻に巻回されて負荷へ供給する電力を発生させる出力
    巻線と、前記固定子の前記第1の磁路に前記出力巻線と
    同相に集中巻に巻回される第1の励磁巻線と、前記固定
    子の前記第2の磁路に前記第1の励磁巻線とは独立して
    集中巻に巻回される第2の励磁巻線とを設け、前記第1
    および第2の各励磁巻線の整流出力を自動電圧調整器へ
    電力源として供給し、その自動電圧調整器から前記界磁
    巻線に供給する界磁電流量を前記出力巻線の出力電圧に
    応じて自動制御するように構成したことを特徴とする自
    励式発電機。
JP60165315A 1985-07-26 1985-07-26 自励式発電機 Expired - Fee Related JPH0691724B2 (ja)

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