JPH069163B2 - 薄膜発熱抵抗体 - Google Patents

薄膜発熱抵抗体

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JPH069163B2
JPH069163B2 JP61293910A JP29391086A JPH069163B2 JP H069163 B2 JPH069163 B2 JP H069163B2 JP 61293910 A JP61293910 A JP 61293910A JP 29391086 A JP29391086 A JP 29391086A JP H069163 B2 JPH069163 B2 JP H069163B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ジュール熱を利用する薄膜面上ヒータ,薄膜
型サーマルヘッド等に用いる薄膜発熱抵抗体に関するも
のである。
従来の技術 一般に、薄膜発熱抵抗体は、ジュール熱を利用する薄膜
型サーマルヘッド薄膜面状ヒータ等に用いられるが、本
明細書では、主に、薄膜型サーマルヘッドについて述べ
ることとする。
さて、熱印字記録に用いられるサーマルヘッドは、絶縁
性基板上に複数個に発熱抵抗体および、前記熱抵抗体に
電力を供給するための電極を設け、個々の発熱抵抗体に
電力を供給することにより、ジュール熱を発生させ、こ
れにより、印字記録を行なうものである。
これらに用いる発熱抵抗体としては、薄膜発熱抵抗体が
熱応答性が良く、高解像度化でき、信頼性が高く、ま
た、消費電力が小さい等の点で、優れている。
従来薄膜発熱抵抗体としては、たとえば、特開昭52−
143841号公報にある通り、Ta−Si合金等が、
耐熱性に優れている。しかしながら、近年のサーマルヘ
ッドの熱印字記録の高速化を実現させるためには、数ミ
リ秒の短かい印字パルスにより、記録を行なわなければ
ならず、そのためには、薄膜発熱抵抗体に大電力を投入
し、400℃以上もの温度を発生させる必要がある。加
えて、高電力化は、薄膜発熱抵抗体の抵抗値を大きくし
ない限り、必然的に電流が大きくなるため、次の2つの
問題を生じる。1つは、薄膜発熱抵抗体の抵抗値に対し
て、薄膜発熱抵抗体に電力を供給する電極の抵抗値が無
視できなくなるため、電極の長さの差異により、各薄膜
発熱抵抗体の発熱量が異なり、記録パターンに濃度差を
生じたり、また特に解像度化した際に、電極における電
力消費が問題になる。これを避けるには、電極の厚さを
極端に大きくすることが考えられるが、このとき構造
上、大きな不都合を生じる。もう1つは、加熱用電源ス
イッチング回路等の駆動系の電流容量を大きくしなけれ
ばならない等の問題が生じる。
以上の点から、薄膜発熱抵抗体としては、高温安定性
と、高抵抗値の実現が可能であることの2つが最低限必
要である。これらの点から前記Ta−Si合金を考える
と、Ta−Si合金は、耐熱性が安定な組成域におい
て、比抵抗が、200〜250μΩ−cm程度と小さく、
したがつて大きな抵抗値、たとえば、1000Ωの抵抗
値(最近の技術の流れでは、これ以上の抵抗値も要求さ
れている)を得るためには、L/W=2(Lは、発熱体
長さ,Wは幅)として、膜厚が50Å程度と薄く、製造
時の制御が難しい上に、この程度の膜厚になると、導電
キャリアの膜面散乱などの薄膜のサイズ効果により、膜
の再現性が得られなかつたり、また膜質としても不安定
になる。これを避けるためには、Ta−Si合金の厚み
を大きくし、蛇行形状等にパターン形成し、前記L長を
増すことに依り抵抗値を上げることも可能であるが、高
解像度化する際、この方法は、製造上難しい。また、T
a−Si合金は、短パルス巾駆動時の耐熱性がなお十分
でなく、したがつて、Ta−Si合金は、サーマルヘッ
ドに要求される高速化,高耐熱化の点で十分なものでは
なかつた。
以上の点を解決するためには、高耐熱で高比抵抗な薄膜
発熱抵抗体が必要であり、このために、遷移金属,炭
素,珪素よりなるもの、たとえば、チタン炭化物と炭化
珪素でなる薄膜発熱抵抗体を用いれば、制御性良く高耐
熱性、高比抵抗のいずれも満足できるわけであるが、こ
こで、次の問題が存在する。
(1) 耐酸化性 (2) 製造プロセスにおけるシート抵抗の変動 (1)については、たとえば、チタン炭化物と炭化珪素で
ある薄膜発熱抵抗体(以降TiC−SiCと略記する)
は、通常TiCとSiCの焼結体をターゲットとし、ス
パッタリングにより形成される。この際、スパッタリン
グ時の入射イオンの持つ高いエネルギーによる解離現象
のため、形成される薄膜の組成は、必ずしも化学量論理
的組成のTiCとSiCの混合物ではなく、また、スパ
ッタリングで形成した膜は、一般にアモルフアス状態で
ガスを内蔵しやすい等の性質も有し、これらにより、耐
酸化性が十分でない。通常、サーマルヘッドは、薄膜発
熱抵抗体上に、紙に印字する際の接触摩耗を防ぎ、かつ
酸化を防止するための保護層を形成するため、酸素が遮
断され、TiC−SiCは、極めて良好な耐熱性を有す
る。しかし保護層にピンホール等の形成不良がある際、
そこを通して薄膜発熱抵抗体が酸化され、寿命が蓄しく
劣化する等の問題があつた。
また(2)のような問題、具体的には、薄膜発熱抵抗体上
に、前述したように、電力供給用の電極を形成するわけ
であるが、この際、この電極層と薄膜発熱抵抗体の界面
には、反応層ができ、パターニングプロセスで、この反
応層が削り取られるため、薄膜発熱抵抗体の形成時のシ
ート抵抗と、これにパターニングを施した後の仕上りの
抵抗値,形状から算出されるシート抵抗の間に、良好な
再現性が得られない等の問題があつた。
発明が解決しようとする問題点 上述したように従来のサーマルヘッドの薄膜発熱抵抗体
材料であるTa−Si合金は、サーマルヘッドの高速
化,高耐熱化のためには、なお十分な特性を有していな
い。遷移金属,炭素,珪素である薄膜発熱抵抗体は、形
成温度依存性が小さく、したがつて制御性良く作成で
き、高速化,高耐熱化に十分対応できるが、なお、保護
層にピンホール等の欠陥がある際、酸化され寿命の劣化
が著しいと共に、製造プロセス変動により、シート抵抗
の良好な再現性が得られないなどの問題があつた。
かかる点から本発明は、サーマルヘッドの高速化,高耐
熱化のために必要な条件、すなわち高抵抗値したがつて
高比抵抗で、高温安定性に優れ、高耐熱性を有し、かつ
耐酸化性に富み、作成時の再現性の良好な薄膜発熱抵抗
体を提供することを主な目的とする。
問題点を解決するための手段 本発明は、上記問題点を解決するために、薄膜発熱抵抗
体を二層構造とし、下層は、遷移金属,炭素,珪素でな
るもの、特にチタン炭化物と炭化珪素でなるものを選
び、上層が珪素,酸化珪素,炭化珪素,窒化珪素のいず
れかよりなるもの、特に珪素もしくは酸化珪素でなるも
ので構成したものである。
作用 上述した構成における下層のチタン炭化物と炭化珪素で
なる材料層(以降TiC−SiCと略記)は、形成温度
依存性が小さく(低温形成が可能)、制御性良く作成で
き、高温安定性に優れ、耐熱性も良好である。しかしな
がら、保護層にピンホール等の欠陥がある場合、酸化に
より、寿命の劣化が著しい。また、パターン形成時に、
電極との反応層がエツチングにより削り取られたり、ま
たTiC−SiC自体が電極のエッチング液によつてエ
ッチングされる等によりシート抵抗の良好な再現性が得
られない等の問題があつた。このため、TiC−SiC
上に上層として、珪素もしくは、酸化珪素を適切な厚さ
形成する。このとき、珪素は、その表面の自然酸化膜が
極めて堅ろうであるため、(酸化珪素は言うまでもな
い)、その酸化防止効果により、下層を保護するため、
耐酸化性が飛躍的に向上すると共に、この上層の珪素,
酸化珪素がエッチング液に対するバッファ層になるた
め、上述した下層のTiC−SiCは、エッチングされ
ず、極めて良好なシート抵抗の再現性を得ることができ
る。加えて、二層構成にしても、TiC−SiCのみ
(一層)の場合と同様、形成温度依存性が小さく、形成
時の制朗御性が良い。
以上の通り、下層にTiC−SiC、上層に珪素もしく
は酸化珪素からなる材料層を有する二層構造の薄膜発熱
抵抗体は、極めて容易かつ安定に作成することが可能
で、再現性良く、高抵抗で高温安定性,耐酸化性に優れ
高耐熱衝撃性を有するため、たとえば、これに用いるこ
とで、容易に、薄膜型サーマルヘッドの高速化,高耐熱
化に対等することができる。
実施例 (実施例1) 第1図(a)に本発明における薄膜発熱抵抗体の基本構成
を示す。実施例では、下層材料層にTiC−SiC、上
層材料層に珪素(以降Siと略記)からなる二層構造の
薄膜発熱抵抗体を用いた。
さて、第1図において、電気的絶縁性基板1上に、スパ
ッタリング等の薄膜形成技術により、TiC−SiCで
ある下層材料層2と、Siでなる上層材料層3の二層構
造の薄膜発熱抵抗体4を形成した。第2図にこの薄膜発
熱抵抗体4を大気中で、1時間熱処理した際のシート抵
抗の変化を示す。同図で、横軸は、熱処理温度、縦軸
は、シート抵抗変化率(初期値からの変化)を意味す
る。また、曲線5は、本発明の下層材料層TiC−Si
C2と上層材層Si3でなる二層構造の薄膜発熱抵抗体
4のシート抵抗変化特性の一例として、上層Si厚10
0Åでまたシート抵抗が1000Ω/□の場合について
示してある。また、参考として、曲線6は、TiC−S
iCのみ(上層Siなし)(シート抵抗1000Ω/
□)のシート抵抗変化特性を示す。曲線5,6の比較か
ら、上層Si3は、たかだか100Åの厚さであるにも
関わらず、本発明の通り、二層構造の薄膜発熱抵抗体4
とすることで、耐酸化性が飛躍的に向上し、800℃に
おいても、酸化せず、シート抵抗変化も小さいことは明
らかである。これは、上層材料層Si3の表面にできる
酸化膜が堅ろうで、酸素の浸入を防止するためである。
このように本発明の二層構造の薄膜発熱抵抗体4は、8
00℃程度まで耐酸化性を有し、酸化雰囲気中でも劣化
することがないため、酸化防止膜等の保護膜を形成しな
いのでも、薄膜面状ヒータ等に用いることが可能であ
る。
(実施例2) 第3図に、本発明における薄膜発熱抵抗体の薄膜型サー
マルヘッドの応用例を示す。同図で、通常サーマルヘッ
ドは、実施例1と同様、電気的絶縁性基板1上に、スパ
ッタリング等の薄膜形成技術を用い、下層材料層TiC
−SiC2と、上層材料層Si3でなる二層構造の薄膜
発熱抵抗体4を形成し、この上に薄膜発熱抵抗体4に通
電するための電極7を形成した後、フォトリソグラフィ
ー技術によりパターン形成し、この上に、絶縁物,半導
体等でなる保護層8(保護層8は、通常、薄膜発熱抵抗
体の酸化防止と、紙に印字する際の接触摩耗を防ぐため
に存在する)を形成した構成をとる。
第4図に示すように、薄膜発熱抵抗体4をパターン形成
した際の発熱体長さL、発熱体幅Wと抵抗値Rより、仕
上がり時の薄膜発熱抵抗体4のシート抵抗をPscalと
すれば、Pscal=R*(W/L)であり、これと、薄
膜発熱抵抗体4の成膜時のシート抵抗Psとの関係を、
上層材料層Si3の有無により、第5図に示す。同図
で、下層TiC−SiCの比抵抗は、2mΩ−cmの場合
を示し、横軸はPs、縦軸は、Pscalを表す。ライン
8は、上層Si3がない場合、ライン9は、上層Si3
がある場合(Si厚100Å)である。ライン8より上
層Si3がない場合は、Psに比してPscalは相対的
に大きく、Ps=1.4kΩ/□程度から大きく直線か
らずれ、Pscalは急激に増大する。これに比して、ラ
イン9は、PsとPscalがほぼ同一で、Ps=2kΩ
/□程度まで直線性を有している。これは、上層Si3
がない場合、電極7と薄膜発熱抵抗体の界面にできる反
応層が、パターン形成プロセスのエッチングで削り取ら
れたり、また、薄膜発熱抵抗体自体が、電極7のエッチ
ング液でエッチングされる等の問題により、(通常数+
Å程度、削り取られる)再現性を損なうと共に、Ps=
1.4kΩ/□程度から上記エッチング効果により、P
scalにおいて、膜厚が100Å近傍のサイズ効果(表
面散乱による抵抗が付加される)の生じる領域に入るた
め、Pscalの急激な増加につながる。これに比して、
上層Si3がある場合、エッチングにより削り取られる
領域は、上層Si3の一部で、下層TiC−SiC2は
何ら制約を受けない。したがつて、下層TiC−SiC
2自体が成膜時にサイズ効果を生じる膜厚100Å程
度、したがつてPs=2kΩ/□程度までは、Ps−P
scalは良好な直線性を有し、Ps,Pscalの値は、ほ
ぼ同一となつている。また、比抵抗の観点からは、上層
Si3に関して少なくとも本実施例の通りSi厚100
Åまでは、上層Si3が無い場合と、ほぼ同一と考えら
れる。この上層Si3の厚みの規定は、膜の形成プロセ
ス温度により異なり、たとえば、電極7の形成温度を高
くすれば、上層Si3への電極7の拡散が生じ、上層S
i3に起因するコンタクト抵抗は減少するため、一般的
な、トンネリング現象が生じる100Å以下に必ずしも
する必要はない。しかしながら、電極7の拡散度の違い
による抵抗バラツキが生じることも考えられるため、上
層Si3の厚さは、せいぜい200Å程度が限度を考え
られる。
以上のように、下層TiC−SiCと上層Siでなる二
層構造の薄膜発熱抵抗体は、プロセス変動を低減化で
き、したがつて良好な再現性が得られると共に、制御可
能なシート抵抗領域が大きくなり、極めて容易に高抵抗
化できる。
次に、本発明の薄膜発熱抵抗体を、第3図に示す構造と
し、耐熱衝撃性を調べた。第6図は、連続パルス印加試
験の結果である。試験条件としては、印加パルス巾1.
0msec、周期20msec、印加電力密度64W/mm2とし
て連続パルス印加した。同図で、横軸は、パルス印加回
数、縦軸は、抵抗変化率を表わす(抵抗変化率が+5%
を越えたパルス回数を寿命とする)。ライン10は、従
来の薄膜発熱抵抗体であるTiC−SiC合金(500
℃形成)、ライン11,12は、いずれも、本発明の上
層Si(厚さ100Å)、下層TiC−SiCの二層構
造の薄膜発熱抵抗体で、各々350℃,650℃で形成
したものである。ライン10〜12より、本発明の薄膜
発熱抵抗体は、従来のTiC−SiC合金に比して、格
段に耐熱性が向上していると共に、形成温度が、350
〜650℃の違いにも関わらず、特性に差がない等から
低温形成が可能であると共に、形成温度の制御範囲を広
く取つても、抵抗値の再現性が良好である。また、第3
図の保護層8を形成しないものについても、ライン1
1,12とほぼ同一の特性を有し、酸化による劣化は生
じなかつた。したがつて、本発明における薄膜発熱抵抗
体は、制御性,再現性良く容易に高抵抗化することが可
能で、また耐熱性,耐酸化性に優れ、これを用いた薄膜
型サーマルヘッドは、極めて信頼性が高く、容易に、高
速化,高耐熱化が図れる。これ以外にも、摩耗性に問題
がない範囲で、保護層8を薄くすることが可能であると
共に、保護層8にピンホールなどの欠陥がある場合、こ
の欠陥を通して、水が侵入し、電解腐食が生じる等の点
を、上層Si3により防止する作用等もある。
また、これに加えて、本発明の薄膜発熱抵抗体を用いる
と、たとえば、電極7、保護層8は、通常、スパッタリ
ング等の薄膜形成技術(真空等の非酸化性雰囲気技術)
を用いて形成されるが、これらを、印刷焼成形成する技
術、たとえば、電極7に有機金、保護層8に、ガラス
を、印刷焼成する等、800℃程度の大気中焼成を必要
とする技術を適用しても、信頼性良くサーマルヘッドを
作成することができる等、プロセスの自由度を大幅に増
大する。
以上述べてきた通り、下層材料層TiC−SiC、上層
材料層Siでなる二層構造の薄膜発熱抵抗体は、形成温
度依存性が小さく、制御性,再現性良く容易に高抵抗化
でき、また、耐熱性,高温安定性,耐酸化性が極めて優
れており、信頼性,性能の高い薄膜型サーマルヘッド,
薄膜ヒータ等を容易に実現することができる。
なお、本実施例1,2では、下層材料層にTiC−Si
Cを用いたが、これ以外の遷移金属,炭素,珪素の混合
物を用いても、これらの混合物は、いずれも形成温度依
存性が小さく、高抵抗化が可能で高耐熱性を有するた
め、これらを用いても、同様な効果があつた。加えて、
上層材料層にSiを用いたが、これ以外にも、酸化珪素
は、極めて酸化防止効果が高く、また炭化珪素,窒化珪
素なども、表層に存在する自然酸化膜の酸化防止効果に
より、同様の効果があつた。
発明の効果 以上述べてきたように、本発明は、下層に遷移金属,炭
素,珪素によりなる材料層、上層に珪素,酸化珪素,炭
化珪素,窒化珪素のいずれかよりなる材料層を有する二
層構造の薄膜発熱抵抗体で、形成温度依存性が小さく、
制御性,再現性良く容易に高抵抗化でき、耐熱性,高温
安定性,耐酸化性に極めて優れており、たとえば、これ
を用いた薄膜型サーマルヘッドは、容易に、高速化,高
耐熱化,信頼性の向上に対応でき、その工業的価値は非
常に高い。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明における薄膜発熱抵抗体の基本構成断面
図、第2図は同抵抗体の耐酸化性を示す特性図、第3図
は本発明の薄膜発熱抵抗体の一実施例としての薄膜型サ
ーマルヘッドの構造断面図、第4図は同ヘッドのシート
抵抗のプロセス変動を説明するための説明図、第5図は
シート抵抗のプロセス変動を示す特性図、第6図は耐熱
衝撃性を示す特性図である。 2……下層材料層、3……上層材料層、4……薄膜発熱
抵抗体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05B 3/14 D 7913−3K (72)発明者 里中 孝美 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−136203(JP,A) 特開 昭54−85734(JP,A) 特開 昭62−128101(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下層が遷移金属,炭素,珪素によりなる材
    料層、上層が、珪素,酸化珪素,炭化珪素,窒化珪素の
    いずれかよりなる材料層で構成されたことを特徴とする
    薄膜発熱抵抗体。
  2. 【請求項2】下層の遷移金属がチタンである特許請求の
    範囲第(1)項に記載の薄膜発熱抵抗体。
  3. 【請求項3】下層の遷移金属,炭素,珪素によりなる材
    料層が、チタン炭化物と炭化珪素の混合物である特許請
    求の範囲第(1)項に記載の薄膜発熱抵抗体。
  4. 【請求項4】下層がチタン炭化物と炭化珪素の混合物で
    なる材料層、上層が、珪素,酸化珪素のいずれかよりな
    る材料層で構成される二層構造を有する特許請求の範囲
    第(1)項に記載の薄膜発熱抵抗体。
JP61293910A 1986-12-10 1986-12-10 薄膜発熱抵抗体 Expired - Lifetime JPH069163B2 (ja)

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DE102012025156A1 (de) * 2012-12-21 2014-06-26 W.E.T. Automotive Systems Ag Elektrische Heizeinrichtung

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