JPH068847Y2 - アップライト形電気掃除機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案はアップライト形電気掃除機に関するものであ
る。

従来の技術 従来のアップライト形電気掃除機としてはたとえば第５
図〜第12図に示すように構成されたものが知られてい
る。

図面に基づいて説明すると、１は電動送風機２を内蔵し
た掃除機本体であり、前記電動送風機２はその前後部が
支持ゴム３，４により掃除機本体１の内部に支持されて
いる。５は前記掃除機本体１の下端部に設けられた床ノ
ズルで、掃除機本体１の下端近傍の両側に一体に形成さ
れた軸部６，７に対し床ノズル５に取り付けた軸受金具
８，９を嵌合させて回動自在に支持されている。この床
ノズル５の前端の吸込口5aの内部には回転ブラシ10が設
けられており、この回転ブラシ10は前記電動送風機２の
駆動軸11の回転が駆動軸11と回転ブラシ10の端部のプー
リー20との間に掛けられたベルト12を介して伝達されて
回転し得るようになっている。前記駆動軸11は前記一方
の軸部６を貫通して床ノズル５の内部に突出して前記ベ
ルト12が掛けられている。13は床ノズル５の回動を規制
する突体14を上面に一体に有するペダルで、床ノズル５
の後部の隅部に設けられている。このペダル13は、前記
一方の軸受金具８に形成された孔部8aに一端が嵌入され
かつ床ノズル５にねじ15により他端が固定された水平方
向の軸16により前端側が枢支され、さらに前記軸16に嵌
められたコイル状のばね17により反時計方向、すなわち
床ノズル５の後方に突出するペダル13の後端側が上向き
に付勢されている。前記一方の軸部６の軸芯を中心とす
る円形の外周には適当間隔をおいて２つのレリース突体
18,19が一体に設けられている。21は前記掃除機本体１
の下端に設けた移動用の車輪22は掃除機本体１の内部の
集塵室と床ノズル５の吸込口5aとを連通させるホース、
23は掃除機本体１の上方に突設したハンドル、24は床ノ
ズル５の前面および側面に取り付けられた家具傷付け防
止用のバンパーである。

ところで電気掃除機を使用しないときはペダル13の突体
14が前記ばね17の力により前記レリース突体18に当接し
て掃除機本体１が起立したスタンディングポジションの
状態にあり（第５図および第９図参照）、第１０図に示
すようにペダル13をばね17の力に抗して足で踏み込むこ
とによりペダル13の突体14がレリース突体18から外れ、
その状態で掃除機本体１を傾けて突体14を２つのレリー
ス突体18,19間に位置させることにより突体14が２つの
レリース突体18,19の何れかに当接する範囲内で掃除機
本体１を回動可能なセカンドポジションの状態（第６図
および第１１図参照）にできる。さらにペダル13を踏み
込んでペダル13の突体14をレリース突体19から外すと掃
除機本体１をほぼ水平のサードポジションの状態（第12
図参照）にでき、これらセカンドポジションおよびサー
ドポジションの状態で掃除が行なえる。

考案が解決しようとする問題点 このような従来のアップライト形電気掃除機では、じゅ
うたんなどを掃除するときは、ペダル13を踏み込んでス
タンデイングポジションからセカンドポジションの状態
にして掃除をするが、ベッドの下や机の下などの掃除す
るときはセカンドポジションの状態では掃除機本体１が
ベッドや机に当たり掃除ができないためにペダル13を踏
み込んでセカンドポジションからサードポジションの状
態にしなければならない。このセカンドポジションから
サードポジションの状態にするとき、セカンドポジショ
ンの状態においてはペダル13が使用者の前方下側の遠い
所に位置し、使用者の足がとどかないため、掃除機本体
１を使用者側に移動させなければならず、使用勝手が悪
いという問題があった。

本考案はこのような問題点を解決するもので、セカンド
ポジションからサードポジションの状態にするときの使
用勝手の良いアップライト形電気掃除機を提供すること
を目的とするものである。

問題点を解決するための手段 この問題点を解決するために本考案は、回転ブラシを内
蔵した床ノズルと、この床ノズルを下端部に軸体を介し
て回動自在に連結し内部に電動送風機を有する掃除機本
体と、前記軸体を中心とする同一円弧上に少なくとも２
つのレリース突体を有しかつ前記掃除機本体に取り付け
られたストッパー体と、一端が床ノズルに設けた軸支持
装置により上下方向に一定の動作的遊びを有して軸支さ
れ他端が前記床ノズルの後方に突出し、また途中に前記
レリース突体と対応する突体を設けたペダルと、前記レ
リース突体に突体が係号するようにペダルを付勢するば
ねと、前記ペダルのばね作用点より後方側途中の一部上
方に対向して床ノズルに形成した当接部とを具備したも
のである。

作用 この構成により、セカンドポジションからサードポジシ
ョンの状態にするために掃除機本体を倒していくと床ノ
ズルの後方に突出するペダルの他端部が床面に押し付け
られて、ペダルは床ノズルの当接部を支点として回動し
て、ペダルの突体とレリース突体との係合が外れ、床ノ
ズルに対して掃除機本体が回動自在となって、掃除機本
体をほぼ水平のサードポジションの状態にすることがで
きる。

実施例 以下、本考案の一実施例について、図面（第１図〜第４
図）に基づいて説明する。なお、図中前記従来例と同一
符号は同一部材を示し、その詳細説明は省略する。

本考案の一実施例と前記従来例と異なる点は上面に突体
14を一体に有するペダル13の取付部の構造にあり、本考
案の一実施例では一方の軸受金具８にペダル13の前端に
形成された凹部25に嵌入する状の折曲部26を備え、こ
の折曲部26の両側板部27,27に上下方向に向く長孔28,28
を形成してある。ペダル13は前記折曲部26に凹部25を嵌
合させてペダル13の前端に形成された孔部13a,13aおよ
び前記長孔28,28に軸16を挿通し、ペダル13の孔部13a,1
3aから突出する軸16の両端にＥリング29を嵌着して軸受
金具８に枢支されている。また、ペダル13は前後方向の
中間部よりもやや前側の位置でペダル13の下面と床ノズ
ル５側のばね受け部30との間に介在されたばね31により
反時計方向、すなわち床ノズル５の後方に突出するペダ
ル13の後端側が上向きに付勢されている。これによりペ
ダル13の上面の突体14がレリース突体18,19を備えた一
方の軸部６の外周に当接され、この状態においてペダル
13の前後方向のほぼ中央部の上面に床ノズル５の後端板
部32の下端が当接するように構成されている。他の構成
は前記従来例と同じである。

上記構成において動作を説明すると、掃除をしていない
休止状態のときは掃除機本体１がほぼ直立したスタンデ
イングポジションの状態にあり、このときペダル13の突
体14は前記レリース突体18に当接して係止されている。
この状態から掃除を行なえるようにするときはペダル13
の後端部を足で踏んでペダル13を軸16を支点として回動
させることにより前記突体14がレリース突体18から外
れ、その状態で掃除機本体１を床ノズル５に対して傾け
て前記突体14を２つのレリース突体18,19の間に位置さ
せることができる。したがって突体14が２つのレリース
突体18,19の何れかに当接する範囲内で掃除機本体１を
回動し得るセカンドポジションの状態となる。セカンド
ポジションで掃除中に前方の被掃除面にサッシなどの障
害物があると、前記突体14がレリース突体19に当接した
状態でハンドル23を持って掃除機本体１を下方に傾ける
ことにより床ノズル５の先端が浮き上がって障害物の高
さ以上となり、その状態で電気掃除機を前方に押すこと
により障害物を乗り越えることができる。その後、電気
掃除機をセカンドポジションの状態に戻して掃除を行な
えば良い。次にベッドや机、椅子などの下を掃除すると
きはセカンドポジションの状態から掃除機本体１を水平
方向に傾けることにより前記ペダル13の突体14がレリー
ス突体19に当接して係止した状態でペダル13の後端下部
が床面に当接する。その後さらに掃除機本体１を傾ける
とペダル13は後端下部が床面に押し付けられた状態でペ
ダル13の前後方向のほぼ中央部の上面と床ノズル５の後
端板部32の下端との当接部を支点として前記長孔28の範
囲内で前記ばね31を圧縮しながら反時計方向に回動す
る。これによって第２図に示すようにペダル13の突体14
がレリース突体19から外れ、掃除機本体１をほぼ水平に
サードポジションの状態にし得、ベッドや机などの下を
掃除することができる。すなわち、サードポジションの
状態にするときは、ペダル13を足で踏むことなく掃除機
本体１を傾けることによりペダル13の突体14とレリース
突体19との係合が外れ、容易にサードポジションの状態
にすることができる。

ところで、上記実施例では一方の軸部６の円形の外周に
２つのレリース突体18,19を設けたが、一方の軸部６と
は別体のストッパー体にレリース突体を設け、このスト
ッパー体を掃除機本体１に取り付けるようにしても良
い。

考案の効果 以上のように本考案によれば、セカンドポジションから
サードポジションの状態にするとき、足を使う必要がな
くなるので、使用勝手の良い便利なアップライト形電気
掃除機を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第４図は本考案の一実施例を示すもので、第１
図はスタンデイングポジションの状態における要部縦断
面図、第２図はサードポジションの状態にするときの途
中の状態を示す要部縦断面図、第３図は床ノズル部を下
方から見た横断面図、第４図は床ノズルとペダル部の分
解斜視図、第５図〜第１２図は従来例を示し、第５図は
スタンデイングポジションの状態における要部縦断面
図、第６図はセカンドポジションの状態における要部縦
断面図、第７図は床ノズル部を下方から見た横断面図、
第８図は床ノズルとペダル部の分解斜視図、第９図はア
ップライト形電気掃除機の後方から見た斜視図、第10図
はスタンデイングポジションからセカンドポジションに
する状態を示す要部斜視図、第11図はセカンドポジショ
ンで掃除している状態を示す斜視図、第12図はサードポ
ジションで掃除している状態を示す斜視図である。 １……掃除機本体、２……電動送風機、５……床ノズ
ル、６，７……軸部、８，９……軸受金具、10……回転
ブラシ、13……ペダル、13a……孔部、14……突体、16
……軸、18,19……レリース突体、25……凹部、26……
折曲部、27……側板部、28……長孔、31……ばね、32…
…後端板部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】回転ブラシを内蔵した床ノズルと、この床
   ノズルを下端部に軸体を介して回動自在に連結し内部に
   電動送風機を有する掃除機本体と、前記軸体を中心とす
   る同一円弧上に少なくとも２つのレリース突体を有しか
   つ前記掃除機本体に取り付けられたストッパー体と、一
   端が床ノズルに設けた軸支持装置により上下方向に一定
   の動作的遊びを有して軸支され他端が前記床ノズルの後
   方に突出し、また途中に前記レリース突体と対応する突
   体を設けたペダルと、前記レリース突体に突体が係合す
   るようにペダルを付勢するばねと、前記ペダルのばね作
   用点より後方側途中の一部上方に対向して床ノズルに形
   成した当接部とを具備したアップライト形電気掃除機。