JPH0688116B2 - 耐摩耗複合鋳物の製造方法 - Google Patents

耐摩耗複合鋳物の製造方法

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JPH0688116B2
JPH0688116B2 JP60024025A JP2402585A JPH0688116B2 JP H0688116 B2 JPH0688116 B2 JP H0688116B2 JP 60024025 A JP60024025 A JP 60024025A JP 2402585 A JP2402585 A JP 2402585A JP H0688116 B2 JPH0688116 B2 JP H0688116B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、基地中に塊状晶出タングステン炭化物が緻密
に分散した複合組織を外層部に有する耐摩耗性にすぐれ
た鋳物の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
タングステン(W)含有鉄系合金溶湯(W:25〜80%,C:
1.5〜5%)を緩徐に冷却すると、溶湯中にタングステ
ン炭化物が生成する。その合金組成を第5図のFe−W−
C系3元状態図に当てはめると、液相面はボトム線C1
C2(約1700〜1200℃)の上側(高炭素側)にあり、初晶
としてWC炭化物が晶出する。その初晶WC炭化物は、第6
図(図中、Pは初晶WC炭化物,Mは基地金属)に示すよう
に、角張った幾何学的形状の晶癖を有する塊状粒子であ
り、このものはその合金溶湯より大きい比重(約15.7
7)をもち、硬度はHv2400と極めて硬質である。
上記合金溶湯を遠心力鋳造に付し、溶湯中のWC炭化物
を、溶湯との比重差を利用して遠心移行させれば、第4
図に示すように、鉄系合金基地(M)に塊状WC炭化物
(P)が緻密に分散した複合組織をもつ外層(a)と、
WC炭化物が遠心分離されて実質的に鉄系合金からなる内
層(b)との同心円状2層構造を有する中空筒状鋳物が
得られる。この鋳物は、外層の塊状WC炭化物を含む複合
組織による高度の耐摩耗性と、鉄系合金ならなる内層に
よる強靭性とを兼ね備え、例えば圧延用ロール等のよう
に苛酷な摩耗と高荷重・衝撃が反復作用する構造部材と
して有用である。
第3図は、上記複合組織を有する鋳物の竪型遠心鋳造を
示している。(1)は円筒形状を有するセラミックモー
ルド、(4)は水平回転台である。
セラミックモールド(1)は、バックサンド(2)を介
して枠体(3)内に設定されて回転台(4)上に回転軸
体(5)の軸心と一致して固定されている。セラミック
モールド(1)は、下部領域の製品鋳物形成部(12)と
その上部に延在して余剰の溶湯を貯留する空間部(余剰
溶湯貯留部)(13)とを有し、その天面には、溶湯の飛
散を防止するための蓋体(6)が着脱可能に被せられて
いる。
鋳型内に鋳込まれた溶湯は、鋳型の回転運動による遠心
力の作用で、図示のように、モールド(1)の内壁面に
沿って押付けられた筒形状の溶湯層(Lc)を形成し、溶
湯中に晶出したWC炭化物粒子(P)は、溶湯との比重差
により遠心移行して外層領域に集中濃化する。鋳型の回
転運動を継続して溶湯を凝固させ、凝固完了後鋳造体を
取り出した上、余剰溶湯貯留部(13)の凝固片を切断除
去し、製品鋳物形成部(12)の鋳造体を機械加工する工
程を経て前記第4図に示した製品鋳物が得られる。
〔発明が解決しようとする課題〕
圧延用ロール等として使用される上記複合鋳物の耐摩耗
性および耐久性をより高めるためには、WC炭化物を含む
複合組織の外層層厚を厚くすることが望しく、またその
複合組織におけるWC炭化物の占める比率(以下「充填
率」ともいう)を高めることも、表面の耐摩耗性を強化
し、部材の耐久性を更に優れたものとするのに望まれ
る。
しかし、上記遠心力鋳造により得られる鋳物の外層(複
合組織)の層厚は比較的薄く、またその複合組織におけ
るWC炭化物の充填率を高めることも容易ではない。前記
のように、その遠心力鋳造用鋳型としてセラミックモー
ルド(1)を適用することは、通常使用される金型モー
ルドに比べて断熱性が高い効果として、鋳型内の溶湯の
降温冷却に伴う液相から固相への相変化を緩徐化し、塊
状WC炭化物の晶出反応(W+C→WC)を助長するのに有
利ではあるが、それでも外層の複合組織の層厚やWC炭化
物の充填率を高めることは困難である。
これは、鋳型内の溶湯(L)に対する遠心力の作用で溶
湯(L)中のWとCに比重分離を生じ、WC炭化物の晶出
反応(W+C→WC)が十分に行われないまま、溶湯の液
相から固相への相変化が進むこと、および第3図に示し
たように、溶湯中に晶出したWC炭化物(P)が、遠心力
の作用で溶湯と共に鋳型内壁面に沿って這い上がり、余
剰溶湯貯留部(13)に移行する(移行したWC炭化物は、
製品鋳物の外層の複合組織の形成には関与せず、鋳造完
了後、余剰溶湯の凝固片と共に切り捨てられ無駄とな
る)こと等がその主たる原因であると考えられる。
この対策として、溶湯に作用する遠心力を下げ溶湯中の
WとCの比重分離を緩和し、あるいは溶湯のW含有量を
高めること等が挙げられる。しかし、遠心力を下げて鋳
造する方法では、WC炭化物の遠心移行が不十分となるこ
とにより、外層の複合組織に占めるWC炭化物の充填率が
低下と耐摩耗性の低下をきたし、他方W含有量を高めた
溶湯を鋳造する方法では、W含有量の増加による高融点
化に伴い、溶湯の溶製・鋳造工程上の困難および製造コ
ストの増大等の不利を余儀なくされる。
本発明は、このような欠点を伴わずに、複合組織の層厚
を厚く、また晶出WC炭化物の充填率の高い外層を有する
複合鋳物を製造する方法を提供するものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の耐摩耗複合鋳物の製造方法は、 C1.5〜5.0%、Si3.5%以下およびW25.0〜80.0%を含む
鉄系合金溶湯を、竪型遠心力鋳造用鋳型内に鋳込み、溶
湯中に晶出した塊状タングステン炭化物(WC)を、遠心
力の作用により鋳型の内壁面に向って遠心移行させるこ
とにより、鉄系合金基地中に塊状タングステン炭化物が
緻密に分散した複合組織からなる外層を有する中空筒状
耐摩耗複合鋳物を製造する方法において、 前記鋳型として、製品鋳物が形成される製品鋳物形成部
(12)と、その上部に延在する余剰溶湯貯留部(13)と
の境界部に、遠心移行した塊状タングステン炭化物の製
品鋳物形成部(12)から余剰溶湯貯留部(13)への拡散
移行を遮断するための環状水平突起(11)を有するセラ
ミックモールドを使用し、 鋳型内への溶湯鋳込み後、溶湯中の塊状タングステン炭
化物の晶出量を富化するための予め設定された静止時間
の経過を待って、鋳型の回転駆動を開始することを特徴
としている。
〔作用〕
本発明における鋳型の回転駆動は、溶湯の鋳込み開始直
前もしくは鋳込み開始と同時に行う通常の遠心力鋳造操
業と異なって、鋳型内に溶湯が鋳込まれた後、予め設定
された時間(静止時間)の経過を待って開始される。回
転駆動を開始するまでの静止状態におかれた鋳型内の溶
湯は、回転運動による遠心力が作用している状態に比
べ、初晶WC炭化物の晶出反応(W+C→WC)が進み易
く、回転駆動状態における同じ時間経過に比べて、溶湯
中の晶出WC炭化物量が豊富化される。
また、晶出したWC炭化物粒子は、溶湯との比重差により
溶湯中を下降するので、余剰溶湯貯留部(13)内に拡散
移行する量が減少し、従って製品鋳物の外層(複合組
織)の形成に寄与するWC炭化物量が増加する。すなわ
ち、第1図のように溶湯(L)の湯面が製品鋳物形成部
(12)の上縁の環状水平突起(11)を超えるような溶湯
量を鋳込んで鋳造を行う場合にも、溶湯の上層領域(L
s)に晶出したWC炭化物の一部ないしその大部分は重力
沈降により、環状水平突起(11)より下側の製品鋳物形
成部(12))の領域内に取り込まれる。もし、鋳型の回
転駆動を、遠心力鋳造の常法に従って、鋳込みの開始直
前ないしそれと同時に開始する場合における溶湯上層部
(Ls)に晶出するWC炭化物は、環状水平突起(11)の下
側領域に沈降する量が少なく、大部分は環状水平突起
(11)の上側の余剰溶湯貯留部(13)の内壁面に遠心移
行してそこに濃化するのに対し、静止時間を置くことと
した本発明では、遠心移行のない状態での重力沈降によ
り、環状水平突起(11)の下側の領域(製品鋳物形成部
(12))に取り込まれる量が増大し、それだけ製品鋳物
の磁外層(複合組織)の形成に寄与するWC炭化物量が増
加する。
静止時間の経過を待って行う鋳型回転の開始により、溶
湯(L)は、第2図に示すように、当初の水平湯面
(i)から、下向きに凸の放物曲面(ii)となり、つい
でモールド(1)の内壁面に沿った筒形状の溶湯層(L
c)が形成され、溶湯中のWC炭化物は製品鋳物形成部(1
2)の外層領域に遠心移行してそこに集中濃化する。製
品鋳物形成部(12)の外層領域に濃化したWC炭化物は、
高い遠心力が作用しても、環状水平突起(11)により余
剰溶湯貯留部(13)内への拡散移動を遮断されるので、
そのほぼ全量が製品鋳物の外層複合組織の形成に有効に
使用される。
更に、本発明では、前記説明から明らかなように、鋳型
回転開始前に一定の静止時間を設定した効果として、溶
湯の鋳込み量を増量することも、製品鋳物の外層厚さ・
充填率をより高くするための有効な手段となる。すなわ
ち、溶湯(L)の鋳込み量を、第1図における湯面高さ
(イ)から(ロ)に増量すると、溶湯中に晶出するWC炭
化物の総量(溶湯の化学組成,その他の条件は同一とす
る)は、当然のことながら鋳込み量の増加に伴って豊富
化する。この場合、鋳込みの開始当初から鋳型回転を行
う通常の遠心力鋳造では、溶湯の増量で豊富化したWC炭
化物の少なからぬ量が、余剰溶湯貯留部(13)の内壁面
に遠心移行するため、晶出量の豊富化の割りには、製品
鋳物の外層厚さをそれ程厚くすることができないのに対
し、本発明では静止時間中の重力沈降により、溶湯上層
部(Ls)の晶出WC炭化物粒子を製品鋳物形成部(12)の
領域内に取り込ませ、回転開始後の遠心移行で製品鋳物
形成部(12)の外層領域に集中濃化させることができ
る。なお、静止時間中の重力沈降により晶出WC炭化物が
鋳型内の底部付近に濃化しても、回転駆動開始後の遠心
力の作用で、製品鋳物形成部(12)内壁面の高さ方向に
沿って略一様に分布した状態が形成される。
上記W含有鉄系合金溶湯の平衡状態での冷却過程におけ
るWC炭化物の晶出量は、Fe−W−C3元系平衡状態図から
推定されるが、遠心力鋳造の実操業におけるWC炭化物の
晶出は平衡状態からのずれを伴う。実操業での晶出量
は、溶湯の組成の他、その鋳込み量,遠心力の大きさ、
および鋳型回転開始前の静止時間等の具体的鋳造条件に
より増減変化し、静止時間を除く鋳造条件が同じ場合の
溶湯中のWC炭化物量は静止時間の長短に左右される。静
止時間をある範囲内で長くするに伴い、WC炭化物量の増
加と、その後の回転駆動で形成される外層(複合組織)
の層厚・充填率の向上をみる。しかし、あまり静止時間
を長くすると、WC炭化物の増量効果が飽和するだけでな
く、溶湯の粘稠化の進行によりWC炭化物の十分な遠心移
行の妨げとなる。例えば、溶湯鋳込み量が約20〜100Kg
で、肉厚約40〜90mmの中空筒状鋳物を製造する場合、約
1〜3分の範囲内では静止時間を長くするに伴ってWC炭
化物の晶出量が増し、外層の層厚・充填率増加の効果が
得られ、約3分を超えると晶出量増加の効果はほぼ飽和
し、約5分を超えると、却って層厚や充填率の低下傾向
をきたす(後記実施例欄参照)。従って、静止時間は、
溶湯の鋳込み量,その他の具体的な鋳造条件に応じて設
定することを要する。その静止時間と晶出WC炭化物の増
加量との対応関係を、具体的鋳造条件における製品鋳物
の分析により事前に求めておき、その対応関係に基づく
静止時間の適切な設定により、目的とする製品鋳物の外
層の層厚・充填率に対応した所定量のWC炭化物を溶湯中
に晶出させることが可能となる。
本発明の竪型遠心力鋳造における鋳型は、内壁面に環状
水平突起(11)を有するセラミックモールド(1)が使
用される点を除き、鋳型構成は通常のそれと同様のもの
であってよい。環状水平突起(11)の突出幅は、目的と
する製品鋳物の肉厚に鋳造後の機械加工代を加えた程の
大きさである。
本発明の竪型遠心力鋳造にセラミックモールド(1)を
使用するのは、前述のように、その断熱効果により、鋳
込まれた溶湯の降温に伴う液相から固相への急速な変化
を回避し、静止時間中におけるWC炭化物晶出反応(W+
C→WC)を進行させるための液相状態を保持すると共
に、溶湯の降温粘稠化(晶出したWC炭化物の溶湯中の移
行の妨げとなる)を抑制するのに有利であるからであ
る。またセラミックモールド(1)は通常高温鋳型とし
て使用されているように、本発明においても、これを予
熱して使用することは、鋳込まれた溶湯の降温冷却の抑
制緩和するのに有効であり、殊に鋳込み量が少なく(例
えば約100Kg以下)、降温し易い鋳造条件の場合に効果
的である。このための予熱温度は約700℃以上とするの
がよい。
次に本発明の鋳造に使用されるW含有鉄系合金溶湯の成
分組成について説明する。
C:1.5〜5.0% CはWC炭化物の晶出に不可欠である。含有量が1.5%に
満たないと、塊状のWC炭化物は晶出し難く、M6C炭化物
の連続体が晶出し、一方5.0%を越えると、黒鉛が晶出
する。
Si:3.5%以下 Siは溶湯の脱酸および鋳造性の改善、並びに凝固過程に
おける針状タングステン炭化物(このものは鋳物を脆化
させる)の晶出を防止する効果を有する。しかし、含有
量が多くなると、基地が脆化するので、3.5%以下とす
る。
W:25.0〜80.0% WはWC炭化物の晶出に不可欠の元素である。基地中にWC
炭化物が十分に晶出した組織を形成するには、少なくと
も25.0%を必要とする。しかし、80.0%をこえると、合
金の融点が高く、溶製・鋳造が困難となるので、80.0%
を上限とする。
上記各元素のほかに、目的とする鋳物の用途・要求性能
に応じて材料特性を向上させるための種々の元素、例え
ばMn、Ni、Cr、Mo、Nb、V、Ti、B、Co、Al等の1種ま
たは2種以上の元素をそれぞれ適量含有する鉄系合金を
使用し得ることは言うまでもない。
〔実施例〕
実施例1 第1図および第2図に示すごとき遠心力鋳造により中空
円筒状複合鋳物を得た。鋳造条件は次のとおりである。
得られた鋳物の外層層厚および外層内のWC炭化物充填率
(体積比率)を第1表に示す。鋳物(製品部)サイズ
は、外径280mm×肉厚70mm×高さ60mmである。
(1)溶湯 C:4.0、Si:0.5、Mn:0.4、Cr:0.7、Mo:0.6、Ni:1.5、W:4
0.0、残部Fe(wt%) 溶湯鋳込み温度:1650℃ 鋳造量:40kg (2)鋳型の予熱温度:900℃(鋳込み直前のセラミック
モールド内面温度) (3)溶湯鋳込み終了後の静止時間:0〜3分 (4)遠心回転:静止時間経過後、回転開始。遠心回転
による重力倍数(G.No.)40(セラミックモールド内面
上)。
実施例2 遠心回転による重力倍数(G.No.)を10に設定したほか
は、実施例1と同じ条件で遠心力鋳造を行い、中空円筒
状鋳物を製造した。鋳物(製品部)サイズは、外径280m
m×肉厚70mm×高さ60mmである。鋳造結果を第2表に示
す。
各実施例に示されるように、本発明例の鋳物は比較例に
比し、外層(複合組織層)の層厚が厚く、しかも晶出WC
炭化物の充填率が高く緻密な組織を有している。
〔発明の効果〕
本発明によれば、鋳型内に溶湯を鋳込んだ後、鋳型の回
転駆動の開始までに一定の静止時間を置くという簡単な
措置で、溶湯中の初晶WC炭化物の晶出量を豊富化し、製
品鋳物のWC炭化物を含む複合組織からなる外層の層厚の
増大、WC炭化物の充填率向上を図ることができる。
本発明により製造される鋳物は、外層(複合組織)の層
厚の増大や、充填率の向上効果として、耐摩耗性が改善
され、圧延ロール等の耐摩耗用途の機械構造材料として
好適である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明方法における鋳型内の溶湯鋳込み後
(鋳型回転駆動前)の状態を示す縦断面図、第2図は、
本発明における鋳型回転駆動後の状態を示す縦断面図、
第3図は、従来法を示す縦断面図、第4図は遠心力鋳造
された鋳物の組織を模式的に示す縦断面図、第5図は、
Fe−W−C3元系状態図、第6図は、複合組織を示す図面
代用顕微鏡写真(倍率×40)である。 1:セラミックモールド、11:環状水平突起、12:製品形成
部、13:余剰溶湯貯留部、2:バックサンド、3:枠体、4:
回転台、5:回転軸体、6:蓋体、L:合金溶湯、Ls:溶湯上
層部、Lc:溶湯層、a:外層(複合組織部)、b:内層、M:
合金基地、P:塊状タングステン炭化物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西村 仁志 兵庫県尼崎市浜1丁目1番1号 久保田鉄 工株式会社技術開発研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−182863(JP,A) 特開 昭60−177945(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】C1.5〜5.0%、Si3.5%以下およびW25.0〜8
    0.0%を含む鉄系合金溶湯を、竪型遠心力鋳造用鋳型内
    に鋳込み、溶湯中に晶出した塊状タングステン炭化物
    (WC)を、遠心力の作用により鋳型の内壁面に向って遠
    心移行させることにより、鉄系合金基地中に塊状タング
    ステン炭化物が緻密に分散した複合組織からなる外層を
    有する中空筒状耐摩耗複合鋳物を製造する方法におい
    て、 前記鋳型として、製品鋳物が形成される製品鋳物形成部
    (12)と、その上部に延在する余剰溶湯貯留部(13)と
    の境界部に、遠心移行した塊状タングステン炭化物の製
    品鋳物形成部(12)から余剰溶湯貯留部(13)への拡散
    移行を遮断するための環状水平突起(11)を有するセラ
    ミックモールドを使用し、 鋳型内への溶湯鋳込み後、溶湯中の塊状タングステン炭
    化物の晶出量を富化するための予め設定された静止時間
    の経過を待って、鋳型の回転駆動を開始することを特徴
    とする耐摩耗複合鋳物の製造方法。
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