JPH0687633A - 真空断熱ガラス板とその歪抜製造方法 - Google Patents

真空断熱ガラス板とその歪抜製造方法

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JPH0687633A
JPH0687633A JP27648592A JP27648592A JPH0687633A JP H0687633 A JPH0687633 A JP H0687633A JP 27648592 A JP27648592 A JP 27648592A JP 27648592 A JP27648592 A JP 27648592A JP H0687633 A JPH0687633 A JP H0687633A
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glass
vacuum
plate
insulating glass
fusion
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JP27648592A
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Kazuo Kuroiwa
一男 黒岩
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、ガラス板の内部に真空空間を形成
し、高い精度と強度を得るとともに、長期に渡って安定
した気密性を維持して、ガラス板の熱貫流率を魔法びん
以下にすることによって、これを高断熱化し、冷房・暖
房・冷凍費を大幅に削減する真空断熱ガラス板を提供す
るとともに、大面積の真空断熱ガラス板を自動量産でき
る製造方法を提供する。 【構成】 二枚の板ガラスより成る平行板間に、この間
隔を保持し、板ガラスの一以上に組み込まれて固定され
るスペーサーを設け、この平行板周端を融着密封すると
ともに、この平行板のコーナーから真空引する真空断熱
ガラス板。及び各板ガラスを平面吸盤で吸着支持しなが
ら、高温予熱・徐冷し、高温域で歪抜する鉛直回転製造
法によって、小面積から大面積に至る真空断熱ガラス板
を自動的に製造する量産製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラス板の内部に高真
空空間をつくり、その熱貫流率を小さくして、冷暖房・
冷凍室などに設けられるガラス板を高断熱化し、冷暖房
・冷凍費を削減する真空断熱ガラス板と、その製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】ガラス窓やショーケースなどに使用され
る従来の板ガラスは、熱貫流率が大きく、冷暖房・冷凍
負荷の増大を余儀なくしている。従来技術によって、ガ
ラス板以外の部分は容易に断熱できるため、冷暖房・冷
凍負荷の殆どが、ガラス板から出入りする熱によるもの
で、このため、従来の冷凍や冷暖房には、多大な費用と
エネルギーが投じられており、その大幅な節約が望まれ
ている。
【0003】従来の技術にとって、真空断熱ガラス板の
実現に妨げとなっているのは、実用に供する精度と強度
を得ること、魔法びん以上の高真空に対し、安定した気
密性が維持できること、真空引用チップ管が、容易に安
全な位置に設けられ、使用上、邪魔にならない位置に設
けられること、及び歪影響のない大面積の真空断熱ガラ
ス板の製造方法と自動量産製造法である。
【0004】特に、従来、平板状で四角形のガラス板を
真空にする場合に、使用上の捻れや大気圧、製造上・使
用上の熱膨張による応力歪や温度歪によって歪破壊が起
こり、このことが真空断熱ガラス板の実現に決定的な障
害となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上の問題点に鑑み、
本発明は、高い精度と強度が得られ、長期に渡って安定
した気密性が維持できる密封方法を提供して、熱貫流率
を魔法びん以下にするとともに、容易に安全で邪魔にな
らない位置にチップ管を設け、歪影響がなく、小面積か
ら大面積に至るまで、自動量産化できる製造方法を提供
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、二枚の板ガラスより成る平行板間に、その間隔を保
持するスペーサーを設け、この平行板周端の融着部を溶
融接合して、密閉空間を形成するとともに、この密閉空
間に連通して、真空引用チップ管を設け、ここから真空
引して、封じ切り、密閉空間の真空状態を維持する。こ
のとき、板ガラスを低熱膨張ガラスや低溶融点ガラスと
したり、スペーサーは、各スパン毎に板ガラスの内部に
生じる最大曲応力が、夫々互いに他のスパンに生じる最
大曲応力と等しくなる位置に設け、これら板ガラスの一
以上に組み込んで固定したり、真空引用チップ管は、平
行板の一つ以上のコーナーに設けて、絞管としたり、真
空空間に連通して、吸着剤やゲッター剤を封入する。ま
た、ガラス板を強化加工するときは、急冷法やイオン交
換法によって行い、或いはオキシナイトライドガラスと
したり、気体通過防止加工では、イオン交換やイオン注
入を行い、増透加工では、主として、ハライドコーティ
ング、電磁波反射加工では、金属の薄膜コーティングを
行う。
【0007】二枚の板ガラスより成る平行板間に、これ
らの一以上に組み込まれて固定されるスペーサーを設
け、このスペーサーは、各スパン毎に板ガラスの内部に
生じる最大曲応力が、互いに他のスパンに生じる最大曲
応力と等しくなる位置に設け、この平行板周端の融着部
を溶融接合して、真空引する真空断熱板ガラスの製造に
おいて、夫々の板ガラスを平面吸盤で減圧吸着支持しな
がら、融着部の溶融接合の前に、熱膨張差を低減する予
熱を行い、融着部の溶融接合の後に、歪を除く徐冷を行
って、融着部ガラスの歪点以上の温度で歪防止する。こ
のとき、融着部に低溶融点ガラスの封着剤を供給し、こ
れに熱膨張量を少なくするフィラーを添加したり、板ガ
ラスの融着面をエッチングしたり、融着部に融解促進剤
や清澄剤を添加したり、溶融接合を通電によって行い、
高周波電流を通電して、有効分流電流の通電経路の融着
ガラスを電導処理したり、真空引工程でベーキングを行
い、溶融接合過程やベーキング過程に、融解促進工程・
緻密均質化工程・強制歪抜工程・ガス放出促進工程を導
入して、これらを超音波によって行う。また、加熱工程
を高周波加熱としたり、融着部ガラスの歪点以上の温度
において、治具が回転するようにする。
【0008】
【発明の作用】二枚の板ガラスより成る平行板間に、ス
ペーサーを設けることにより、高い精度と強度の真空断
熱ガラス板が得られるようになり、また、板ガラス周端
の融着部を溶融接合することによって、緻密なガラス質
で完全に密封された空間が得られ、長期に渡って安定し
た高真空を維持することができる。
【0009】板ガラスに、低熱膨張ガラスや低溶融点ガ
ラスを使用すると、溶融接合時における、板ガラスの中
央部分と周端の溶融接合部分との熱膨張差が少なくなる
ため、温度応力による歪破壊のない真空断熱ガラス板を
提供することができる。
【0010】各スパン毎に板ガラスの内部に生じる最大
曲応力が、夫々互いに他のスパンに生じる最大曲応力と
等しくなる位置に、スペーサーを設けることにより、本
発明の真空断熱ガラス板の応力度を平均化して最小限に
し、最大限の強度を得ることができるとともに、部分的
な脆弱部に起こる局部的な破壊を防止することができ
る。また、スペーサーを二枚の板ガラスの一以上に組み
込んで固定することによって、板ガラスを鉛直状態にし
て、融着部の溶融接合(鉛直製造)ができるため、この
溶融接合が容易かつ迅速になり、ゆがみのない均質な融
着体を形成することができる。
【0011】真空引用チップ管を、板ガラスのコーナー
に設けることによって、封じ切られた後のチップ管の長
さを長くすることができるため、簡単に確実な封じ切り
ができるとともに、コーナーは、歪影響を及ぼす融着列
の長さが短いため、歪が少なくなり、容易にチップ管を
設けることができるうえ、使用上、破損され難く、邪魔
にならない。また、このチップ管の封じ切り部分に、絞
を設けることによって、封じ切りが瞬時にできるように
なり、自動封じ切りが可能となる。
【0012】真空空間に連通して、吸着剤(モレキュラ
ーシーブなど)を封入すると、これが最終残留ガスを吸
着して真空度が高められ、ゲッター剤(酸化バリウムな
ど)を封入すると、これが最終残留ガスと化学反応して
真空度が高められる。また、本発明の真空断熱ガラス板
に、強化加工を施すと、機械的強度や化学的耐久性が増
大し、ガス通過防止加工を施すと、気密性が増大して、
恒久的に高真空が維持され、網入加工を行うことによ
り、ガラスの飛散が防止されて、防火性能を向上するこ
とができ、電磁波反射加工を行うことによって、紫外線
や赤外線(熱線)の通過量を減少することができる。
【0013】本発明の真空断熱ガラス板の製造におい
て、夫々の板ガラスを平面吸盤で減圧吸着支持すること
により、板ガラスは、その軟化点近傍の高温において
も、ゆがみを生じることなく支持されるため、融着部の
溶融接合の前に、板ガラスを軟化点近傍まで予熱するこ
とにより、板ガラス全体の温度差が少なくなって、熱膨
張差が少なくなり、さらに、溶融接合の後に、歪を除く
徐冷を行うことによって、板ガラスの歪破壊は完全に防
止される。なお、平面吸盤による減圧吸着支持により、
高温範囲での板ガラスの鉛直製造ができるようになり、
容易かつ迅速に、溶融接合を行うことができる。
【0014】融着部分に低溶融点ガラスの封着剤を供給
すると、融け易い封着体が得られ、これにフィラー(f
iller)を添加すると、熱膨張量が少なくなるた
め、板ガラスの熱膨張差を一層少なくすることができ
る。ここで、低溶融点ガラスには、主として、板ガラス
と殆ど同質の粉末状のガラスが使用され、ガラスは、粉
末状になると塊状よりも解け易くなり、低い温度で融解
する。また、フィラーには、マイナス熱膨張性のセラミ
ックス(チタン酸鉛など)が使用され、これを添加する
と、低熱膨張の封着体が得られる。
【0015】板ガラスの融着部分をエッチングすること
により、塊状化している板ガラスの表面が粉末状化する
ようになって、融け易くなり、融着部に、融解促進剤や
清澄剤(硝石・ボウ硝・亜砒酸など)を添加すると、融
解が促進されるとともに、溶融ガラスの気泡が除かれて
均質化される。
【0016】溶融接合を、通電によって行うことによ
り、特に、高周波電流を通電することによって、無効分
流電流が生じないため、融着部を集中的に融解すること
ができ、融解範囲を必要最小限にすることができるとと
もに、融着ガラスの粘度の調節が容易になり、確実な溶
融接合を迅速に行うことができる。ガラスは、温度が高
くなるにつれて、電気の良導体となり、有効分流電流に
よって、融解速度が加速されるが、この有効分流電流の
通電経路の融着ガラスを電導処理する(高温域で錫化合
物などを作用させる)と、溶融接合は一層容易になる。
【0017】真空引工程で、ベーキングを行うことによ
り、密封後の真空空間内へのガス放出が少なくなり、高
い真空度を維持することができる。また、このベーキン
グ過程において、超音波による力学的振動をガラス分子
に与えることによって、ガスの放出が促進されて、密封
後の真空空間内へのガス放出は、さらに少なくなる。
【0018】溶融接合過程で、板ガラスに超音波をかけ
ることにより、ガラス分子が揺さぶられて、融解が促進
されたり、結晶の成長が妨げられて、組織が緻密化する
とともに、気泡が除かれて均質化され、さらに、強制歪
抜を行うことができる。
【0019】超音波による強制歪抜について、“歪”
は、温度が低くて膨張量の少ない部分に、温度が高くて
膨張量の多い融解部分が溶け込み、この状態の分子の相
関位置で、両者が同じ温度になることによって起こる。
これらが同じ温度になると、温度の高かった方は収縮量
が多いため、そこに引張応力が働き、温度の低かった方
には圧縮応力が働いて、引張部分と圧縮部分との間の固
体化した分子には剪断応力が働くようになり、これらの
応力が弾性限度を越えるとき、そこで歪破壊が起こる。
このように、板ガラスの分子に応力が蓄えられると、歪
応力となり、歪が生じるが、低い温度の部分をそのまま
の温度に保ちつつ、溶融部分から低い温度の部分にかけ
て超音波をかけながら、溶融部分を低い温度の部分と同
じ温度になるまで、所定の速度で冷やすと、超音波をか
けられた分子は揺さぶられて、容易に移動し、その相関
位置を変えるようになる。すなわち、溶融部分が収縮す
るにつれて、板ガラスの分子に応力は蓄えられるが、こ
の力によって、超音波をかけられた分子は容易に移動
し、その相関位置を変えて、融解前の分子の相関位置に
戻り、歪が除かれる。こうして、超音波による強制歪抜
は行われるが、板ガラスの熱膨張差があまり大きいと、
分子間の粘性により、全く融解前の相関位置には戻れな
いので、融着部に低溶融点ガラスの封着剤を使用した
り、これにフィラーを添加したり、板ガラスの融着面を
エッチングしたり、融解促進剤の添加や融解促進工程を
導入して、融解し易くしたり、溶融部分の熱膨張量を少
なくして、板ガラスの熱膨張差を少なくする。こうする
ことにより、板ガラスの熱膨張差は僅かになり、殆ど完
全に歪が除かれて、応力が弾性限度内になり、実用上、
歪影響がなくなって、大面積の真空断熱ガラス板が製造
できるようになる。
【0020】加熱工程を、高周波によって行うことによ
り、迅速な温度調節が可能となり、かつ、容易に自動化
された正確な温度制御を行うことができる。また、融着
部ガラスの歪点以上の温度範囲で、治具が回転できるよ
うにすると、真空断熱ガラス板の鉛直製造において、融
着部分を最も溶融接合し易い位置に回転して、自動的に
融着することができるようになるとともに、生産速度を
飛躍的に向上することができる。
【0021】こうして、チップ管の封じ切り・溶融接合
・温度制御が自動化され、迅速化されるようになると、
その他の工程は容易に自動化されて、流れ作業による自
動量産を行うことができる。
【0022】
【発明の実施例】図1は、本発明の真空断熱ガラス板の
正面図であり、図2は、図1に示されているA〜A断面
図である。図1および図2において、第一の板ガラス1
と、第二の板ガラス2が、それぞれその裏面を対向し
て、一定の間隔で並べられ、これら板ガラス1、2の間
隔を保持するスペーサー3が、少なくとも、一つ以上設
けられており、上記第一、第二の板ガラス1、2の周端
の融着部4が、溶融接合されて、密閉空間5が形成され
ているとともに、この密閉空間5に連通して、真空引用
チップ管6が設けられ、ここから真空引されて、封じ切
られ、密閉空間5の真空状態が維持されている。本発明
の真空断熱ガラス板1〜6は、一つの材料で一体形成し
てもよいし、異質の材料を用いた複合体形成としてもよ
い。
【0023】図2において、密閉空間5の真空度は、1
−5Torr(0.001333Pa)としており、
魔法びんの真空度10−2Torr(1.332895
Pa)よりも高真空になっている。このため、真空断熱
ガラス板1〜6の耐用年数は長くなり、熱貫流率も小さ
くなる。なお、この真空断熱ガラス板1〜6のリークテ
ストは、主として、蛍光染料浸漬法で行われる。
【0024】図1および図2に示す本発明の真空断熱ガ
ラス板1〜6の熱貫流率は、0.0050kcal/m
・hr・℃(20.93J/m・hr・℃)であ
り、これと同厚の従来の板ガラスの熱貫流率の1/10
20である。この真空断熱ガラス板1〜6を従来の板ガ
ラスと比較して、平均気温15℃の地域で使用すると
き、真空断熱ガラス板1〜6は、1m当たり一年間
で、22℃の冷暖房(ヒートポンプ式)において、13
7.58kwhの電力(33.35lの原油)が節約さ
れ、−23℃の冷凍において、746.88kwhの電
力(181.08lの原油)が節約される。また、熱量
比較では、外気温が0℃のとき、6.5mの真空断熱
ガラス板1〜6から一日に逃げる熱量は、20Wの蛍光
灯が一時間に発生する熱量に等しい。
【0025】本発明は、その用途によって、全体或いは
部分的に、強化加工・ガス通過防止加工・増透加工・網
入加工・電磁波反射加工が施され、障子紙の代用とする
ときは、半透明仕上げとすることもできる。本発明によ
り、魔法びん以上の断熱効果をもつ内障子をつくるとき
には、ブラインドやカーテンの内側に、この内障子を建
てることによって、自由に太陽熱を通過させたり遮断し
たりすることができる。本発明は、冷暖房・冷凍負荷を
削減するため、住宅・店舗・事務所・冷凍冷蔵庫などの
窓やトップライト、照明器具の発熱を遮断する断熱ガラ
スとして使用したり、太陽熱を通過させて逃がさない太
陽熱集熱器や植物栽培ハウスのガラス面に使用するなど
その用途は広い。
【0026】図3は、本発明の真空断熱ガラス板1〜6
の拡大断面図であり、図2の一部を拡大した断面図であ
る。図3において、第一の板ガラス1と、第二の板ガラ
ス2の周端の融着部4は、溶融接合されて、密閉空間5
が形成されている。このとき、第一、第二の板ガラス
1、2の厚さは、必ずしも同一でなくてもよいし、いず
れか一方の板ガラスを、網入ガラスや熱線反射ガラスと
することもできる。
【0027】図3に示すスペーサー3は、各スパン(ス
ペーサー3とスペーサー3との間、又はスペーサー3と
融着部4との間)毎に板ガラスの内部に生じる最大曲応
力が、それぞれ互いに他のスパンに生じる最大曲応力と
等しくなる位置に設けられているとともに、第二の板ガ
ラス2に組み込まれて(欠込7に嵌め込まれて)固定さ
れている。なお、本例では、スペーサー3は、第一、第
二の板ガラス1、2と共に透明材料でつくられている。
【0028】図4は、スペーサー3が、いろいろな形状
の欠込7で、第二の板ガラス2に組み込まれて固定され
ている例を示しており、かつ、吸着剤8が設けられてい
る例を示している拡大断面図で、欠込7の形状によっ
て、板ガラスの曲強度と製造のしやすさに違いがある。
本例では、吸着剤8として、透明な吸着剤を使用してい
るが、この吸着剤8の代わりに、ゲッター剤を使用する
こともできる。なお、この吸着剤8は、密閉空間5全体
に連通している。
【0029】図5は、本発明の真空断熱ガラス板1〜6
のコーナー部分の拡大断面図で、真空引用チップ管6が
設けられているコーナーを示している。図5において、
真空引用チップ管6のうち、実線部分は、真空引して封
じ切られた後の状態を示しており、点線部分は、封じ切
られる前の状態を示している。また、このチップ管6に
設けられている絞9は、封じ切る部分に設けられ、ここ
から封じ切ることによって、瞬間的に封じ切りが行われ
るようになり、自動封じ切りが可能となる。充填材10
は、チップ管6を保護しているとともに、チップ管6が
設けられているコーナーを、他のコーナーと同じ形状に
形作っている。なお、本例では、充填材10は、水ガラ
ス(ケイ酸ナトリウム溶液)に、所定の濃度の薬液を反
応させて作ったものと、ガラス繊維や粉末ガラスを混合
した透明材料で、これを所定の温度で焼結している。
【0030】図6は、本発明の歪抜製造方法の説明図で
あり、鉛直回転製造法の例を示している。図6におい
て、治具(吸盤回転炉)11は、二枚の板ガラス1、2
を減圧吸着支持する平面吸盤となっていて、鉛直状態で
回転し、かつ、電熱器又は高周波(マイクロ波を含む)
加熱器となっている。坩堝(るつぼ)12は、ガス加熱
又は通電加熱されるとともに、この坩堝12には、超音
波がかけられる。通電によって加熱するときは、陽極と
陰極が交互に配置された交互電極配置とし、本例では、
高周波電流が通電される。高周波による通電加熱では、
融着部以外の部分を流れる無効分流電流が生じないた
め、融着部を集中的に融解することができ、融解範囲を
必要最小限にすることができる。また、通電加熱は、温
度制御が簡単になるため、融着ガラスの粘度の調節を容
易に行うことができる。
【0031】本発明の歪抜製造方法は、二枚の板ガラス
1、2の一以上に、スペーサー3を組み込んで配設し、
これら板ガラス1、2を、治具11によって、吸着支持
しながら熱膨張差低減予熱を行い、板ガラスの融着部4
を、坩堝12により、加熱融解して溶融接合する。この
溶融接合の後に、歪抜徐冷し、さらに、ベーキングを行
い、真空引して、封じ切る。このとき、真空引部分に
は、詰物(酸化チタン磁器など)を挿入して板ガラスの
周端を溶融接合してから、真空引用チップ管6を融着す
る。また、溶融接合の作業中でないところは、炉蓋13
をセットして保温する。これら一連の作業は、自動的に
行い、流れ作業によって行う。
【0032】ここで、板ガラスは、ホウケイ酸ガラス
(パイレックスなど)・鉛アルカリガラス・ソーダ石灰
ガラスなどとしたり、融着部に低溶融点ガラスを供給
し、これにフィラーを添加したり、板ガラスの融着面を
エッチングしたり、融着部に融解促進剤や清澄剤を添加
したり、融着ガラスを電導処理したり、超音波による融
解促進工程・緻密均質化工程・強制歪抜工程・ガス放出
促進工程を導入する。
【0033】
【発明の効果】生活の向上により、冷房・暖房・冷凍の
需要が増える一方、ガラス面の使用も多くなり、このた
め、ガラス面からの熱損失は益々増大して、設備費が膨
大化するとともに、多量の電力と化石燃料が消費される
ようになり、エネルギーの大量消費に拍車がかけられて
いる。本発明は、このガラスに、熱の出入りを遮断す
る、魔法びん以上の高真空層を形成することによって、
莫大な熱損失を削減し、冷房・暖房・冷凍費を大幅に節
約することができる。
【0034】本発明の真空断熱ガラス板の熱貫流率は、
0.0050kcal/m・hr・℃(20.93J
/m・hr・℃)であり、これと同厚の従来の板ガラ
スの熱貫流率の1/1020である。本発明の真空断熱
ガラス板を従来の板ガラスと比較して、平均気温 15
℃の地域で使用するとき、本発明の真空断熱ガラス板で
は、1m当たり一年間で、22℃の冷暖房(ヒートポ
ンプ式)において、137.58kwhの電力(33.
35lの原油)が節約され、−23℃の冷凍において、
746.88kwhの電力(181.08lの原油)が
節約される。
【0035】外気温 0℃のとき、6.5mの窓から
一日に逃げる熱量は、従来の板ガラスでは、20.4k
wの電熱器が一時間で発生する熱量に相当するのに対
し、本発明の真空断熱ガラス板では、20Wの蛍光灯が
一時間で発生する熱量に等しい。従って、冬の寒さが
0℃になり、夏の暑さが38 ℃になる地域において、
窓面積が床面積の60 %のとき、暖房費は50 %節
約され、冷房費は35%節約される。また、本発明の真
空断熱ガラス板から太陽熱を取り入れると、熱が蓄えら
れて、暖房費はさらに節約され、照明器具などの発熱体
を本発明の真空断熱ガラス板の室外側に設けることによ
り、発熱体の熱が除かれて、冷房費はさらに節約され
る。
【0036】本発明によって、精度と強度は自由に選定
され、長期に渡って(経年実績未到、推計:50年間)
安定した高真空を維持する真空断熱ガラス板が得られる
とともに、温度変化による歪破壊のない、大面積の真空
断熱ガラス板の製造が可能となるうえ、自動化された流
れ作業による大量生産を行うことができる。
【0037】本発明の真空断熱ガラス板は、住宅・店舗
・事務所・植物栽培ハウス・冷凍冷蔵庫などのガラス面
や照明器具・太陽熱集熱器などのガラス面に使用され
て、太陽熱を取り入れたり、熱を遮断したりするととも
に、用途により、透明度を増大したり、飛散防止ガラス
としたり、熱線反射ガラスとすることもできるうえ、無
機質のガラスでつくられているため、変色や劣化・公害
性がなく、また、何回でも再生して使用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本体正面図
【図2】図1に示すA〜A断面図
【図3】端部拡大断面図
【図4】別例の中央部拡大断面図
【図5】コーナー部分拡大断面図
【図6】歪抜製造方法説明図
【符号の説明】
1:第一の板ガラス、2:第二の板ガラス、3:スペー
サー、4:板ガラス周端融着部、5:密閉空間、6:真
空引用チップ管、7:欠込、8:吸着剤又はゲッター
剤、9:絞、10:充填材、11:治具(吸盤回転
炉)、12:坩堝(るつぼ)、13:炉蓋。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年9月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】明細書
【発明の名称】真空断熱ガラス板とその歪抜製造方法
【特許請求の範囲】
【請求厚13】融着部に、低溶融点ガラスの封着剤が供
給される請求項12に記載の真空断熱ガラス板の歪抜製
造方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラス板の内部に高真
空空間をつくり、その熱貫流率を小さくして、冷暖房・
冷凍室などに設けられるガラス板を高断熱化し、冷暖房
・冷凍費を削減する真空断熱ガラス板と、その製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】ガラス窓やショーケースなどに使用され
る従来の板ガラスは、熱貫流率が大きく、冷暖房・冷凍
負荷の増大を余儀なくしている。従来技術によって、ガ
ラス板以外の部分は容易に断熱できるため、冷暖房・冷
凍負荷の殆どが、ガラス板から出入りする熱によるもの
で、このため、従来の冷凍や冷暖房には、多大な費用と
エネルギーが投じられており、その大幅な節約が望まれ
ている。
【0003】従来の技術にとって、真空断熱ガラス板の
実現に妨げとなっているのは、実用に供する精度と強度
を得ること、魔法びん以上の高真空に対し、安定した気
密性が維持できること、真空引用チップ管が、容易に安
全な位置に設けられ、使用上、邪魔にならない位置に設
けられること、及び歪影響のない大面積の真空断熱ガラ
ス板の製造方法と自動量産製造法である。
【0004】特に、従来、平板状で四角形のガラス板を
真空にする場合に、使用上の捻れや大気圧、製造上・使
用上の熱膨張による応力歪や温度歪によって歪破壊が起
こり、このことが真空断熱ガラス板の実現に決定的な障
害となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上の問題点に鑑み、
本発明は、高い精度と強度が得られ、長期に渡って安定
した気密性が維持できる密封方法を提供して、熱貫流率
を魔法びん以下にするとともに、容易に安全で邪魔にな
らない位置にチップ管を設け、歪影響がなく、小面積か
ら大面積に至るまで、自動量産化できる製造方法を提供
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、二枚の板ガラスより成る平行板間に、その間隔を保
持するスペーサーを設け、この平行板周端の融着部を溶
融接合して、密閉空間を形成するとともに、この密閉空
間に連通して、真空引用チップ管を設け、ここから真空
引きして、封じ切り、密閉空間の真空状態を維持する。
このとき、板ガラスを低熱膨張ガラスや低溶融点ガラス
としたり、スペーサーは、各スパン毎に板ガラスの内部
に生じる最大曲応力が、夫々互いに他のスパンに生じる
最大曲応力と等しくなる位置に設け、これら板ガラスの
一以上に組み込んで固定したり、真空引用チップ管は、
平行板の一つ以上のコーナーに設けて、絞管としたり、
真空空間に連通して、吸着剤やゲッター剤を封入する。
また、ガラス板を強化加工するときは、急冷法やイオン
交換法によって行い、或いはオキシナイトライドガラス
としたり、気体通過防止加工では、イオン交換やイオン
注入を行い、増透加工では、主として、ハライドコーテ
ィング、電磁波反射加工では、金属の薄膜コーティング
を行う。
【0007】二枚の板ガラスより成る平行板間に、この
間隔を保持するスペーサーを設け、このスペーサーは、
各スパン毎に板ガラスの内部に生じる最大曲応力が、互
いに他のスパンに生じる最大曲応力と等しくなる位置に
設け、この平行板周端の融着部を溶融接合して、真空引
きする真空断熱板ガラスの製造において、夫々の板ガラ
スを平面吸盤で減圧吸着支持しながら、融着部の溶融接
合の前に、熱膨張差を低減する予熱を行い、融着部の溶
融接合の後に、歪を除く徐冷を行って、融着部ガラスの
歪点以上の温度で歪防止する。このとき、融着部に低溶
融点ガラスの封着剤を供給し、これに熱膨張量を少なく
するフィラーを添加したり、板ガラスの融着面をエッチ
ングしたり、融着部に融解促進剤や清澄剤を添加した
り、溶融接合を通電によって行い、高周波電流を通電し
て、有効分流電流の通電経路の融着ガラスを電導処理し
たり、真空引工程でベーキングを行い、溶融接合過程や
ベーキング過程に、融解促進工程・緻密均質化工程・強
制歪抜工程・ガス放出促進工程を導入して、これらを超
音波によって行う。また、加熱工程を高周波加熱とした
り、融着部ガラスの歪点以上の温度において、治具が回
転するようにする。
【0008】
【発明の作用】二枚の板ガラスより成る平行板間に、ス
ペーサーを設けることにより、高い精度と強度の真空断
熱ガラス板が得られるようになり、また、板ガラス周端
の融着部を溶融接合することによって、緻密なガラス質
で完全に密封された空間が得られ、長期に渡って安定し
た高真空を維持することができる。
【0009】板ガラスに、低熱膨張ガラスや低溶融点ガ
ラスを使用すると、溶融接合時における、板ガラスの中
央部分と周端の溶融接合部分との熱膨張差が少なくなる
ため、温度応力による歪破壊のない真空断熱ガラス板を
提供することができる。
【0010】各スパン毎に板ガラスの内部に生じる最大
曲応力が、夫々互いに他のスパンに生じる最大曲応力と
等しくなる位置に、スペーサーを設けることにより、本
発明の真空断熱ガラス板の応力度を平均化して最小限に
し、最大限の強度を得ることができるとともに、部分的
な脆弱部に起こる局部的な破壊を防止することができ
る。また、スペーサーを二枚の板ガラスの一以上に組み
込んで固定することによって、板ガラスを鉛直状態にし
て、融着部の溶融接合(鉛直製造)ができるため、この
溶融接合が容易かつ迅速になり、ゆがみのない均質な融
着体を形成することができる。
【0011】真空引用チップ管を、板ガラスのコーナー
に設けることによって、封じ切られた後のチップ管の長
さを長くすることができるため、簡単に確実な封じ切り
ができるとともに、コーナーは、歪影響を及ぼす融着列
の長さが短いため、歪が少なくなり、容易にチップ管を
設けることができるうえ、使用上、破損され難く、邪魔
にならない。また、このチップ管の封じ切り部分に、絞
りを設けることによって、封じ切りが瞬時にできるよう
になり、自動封じ切りが可能となる。
【0012】真空空間に連通して、吸着剤(モレキュラ
ーシーブなど)を封入すると、これが最終残留ガスを吸
着して真空度が高められ、ゲッター剤(酸化バリウムな
ど)を封入すると、これが最終残留ガスと化学反応して
真空度が高められる。また、本発明の真空断熱ガラス板
に、強化加工を施すと、機械的強度や化学的耐久性が増
大し、ガス通過防止加工を施すと、気密性が増大して、
恒久的に高真空が維持され、網入加工を行うことによ
り、ガラスの飛散が防止されて、防火性能を向上するこ
とができ、電磁波反射加工を行うことによって、紫外線
や赤外線(熱線)の通過量を減少することができる。
【0013】本発明の真空断熱ガラス板の製造におい
て、夫々の板ガラスを平面吸盤で減圧吸着支持すること
により、板ガラスは、その軟化点近傍の高温において
も、ゆがみを生じることなく支持されるため、融着部の
溶融接合の前に、板ガラスを軟化点近傍まで予熱するこ
とにより、板ガラス全体の温度差が少なくなって、熱膨
張差が少なくなり、さらに、溶融接合の後に、歪を除く
徐冷を行うことによって、板ガラスの歪破壊は完全に防
止される。なお、平面吸盤による減圧吸着支持により、
高温範囲での板ガラスの鉛直製造ができるようになり、
容易かつ迅速に、溶融接合を行うことができる。
【0014】融着部分に低溶融点ガラスの封着剤を供給
すると、融け易い封着体が得られ、これにフィラー(f
iller)を添加すると、熱膨張量が少なくなるた
め、板ガラスの熱膨張差を一層少なくすることができ
る。ここで、低溶融点ガラスには、主として、板ガラス
と殆ど同質の粉末状のガラスが使用され、ガラスは、粉
末状になると塊状よりも解け易くなり、低い温度で融解
する。また、フィラーには、マイナス熱膨張性のセラミ
ックス(チタン酸鉛など)が使用され、これを添加する
と、低熱膨張の封着体が得られる。
【0015】板ガラスの融着部分をエッチングすること
により、塊状化している板ガラスの表面が粉末状化する
ようになって、融け易くなり、融着部に、融解促進剤や
清澄剤(硝石・ボウ硝・亜砒酸など)を添加すると、融
解が促進されるとともに、溶融ガラスの気泡が除かれて
均質化される。
【0016】溶融接合を、通電によって行うことによ
り、特に、高周波電流を通電することによって、無効分
流電流が生じないため、融着部を集中的に融解すること
ができ、融解範囲を必要最小限にすることができるとと
もに、融着ガラスの粘度の調節が容易になり、確実な溶
融接合を迅速に行うことができる。ガラスは、温度が高
くなるにつれて、電気の良導体となり、有効分流電流に
よって、融解速度が加速されるが、この有効分流電流の
通電経路の融着ガラスを電導処理する(高温域で錫化合
物などを作用させる)と、溶融接合は一層容易になる。
【0017】真空引工程で、ベーキングを行うことによ
り、密封後の真空空間内へのガス放出が少なくなり、高
い真空度を維持することができる。また、このベーキン
グ過程において、超音波による力学的振動をガラス分子
に与えることによって、ガスの放出が促進されて、密封
後の真空空間内へのガス放出は、さらに少なくなる。
【0018】溶融接合過程で、板ガラスに超音波をかけ
ることにより、ガラス分子が揺さぶられて、融解が促進
されたり、結晶の成長が妨げられて、組織が緻密化する
とともに、気泡が除かれて均質化され、さらに、強制歪
抜を行うことができる。
【0019】超音波による強制歪抜について、“歪”
は、温度が低くて膨張量の少ない部分に、温度が高くて
膨張量の多い融解部分が溶け込み、この状態の分子の相
関位置で、両者が同じ温度になることによって起こる。
これらが同じ温度になると、温度の高かった方は収縮量
が多いため、そこに引張応力が働き、温度の低かった方
には圧縮応力が働いて、引張部分と圧縮部分との間の固
体化した分子には剪断応力が働くようになり、これらの
応力が弾性限度を越えるとき、そこで歪破壊が起こる。
このように、板ガラスの分子に応力が蓄えられると、歪
応力となり、歪が生じるが、低い温度の部分をそのまま
の温度に保ちつつ、溶融部分から低い温度の部分にかけ
て超音波をかけながら、溶融部分を低い温度の部分と同
じ温度になるまで、所定の速度で冷やすと、超音波をか
けられた分子は揺さぶられて、容易に移動し、その相関
位置を変えるようになる。すなわち、溶融部分が収縮す
るにつれて、板ガラスの分子に応力は蓄えられるが、こ
の力によって、超音波をかけられた分子は容易に移動
し、その相関位置を変えて、融解前の分子の相関位置に
戻り、歪が除かれる。こうして、超音波による強制歪抜
は行われるが、板ガラスの熱膨張差があまり大きいと、
分子間の粘性により、全く融解前の相関位置には戻れな
いので、融着部に低溶融点ガラスの封着剤を使用した
り、これにフィラーを添加したり、板ガラスの融着面を
エッチングしたり、融解促進剤の添加や融解促進工程を
導入して、融解し易くしたり、溶融部分の熱膨張量を少
なくして、板ガラスの熱膨張差を少なくする。こうする
ことにより、板ガラスの熱膨張差は僅かになり、殆ど完
全に歪が除かれて、応力が弾性限度内になり、実用上、
歪影響がなくなって、大面積の真空断熱ガラス板が製造
できるようになる。
【0020】加熱工程を、高周波によって行うことによ
り、迅速な温度調節が可能となり、かつ、容易に自動化
された正確な温度制御を行うことができる。また、融着
部ガラスの歪点以上の温度範囲で、治具が回転できるよ
うにすると、真空断熱ガラス板の鉛直製造において、融
着部分を最も溶融接合し易い位置に回転して、自動的に
融着することができるようになるとともに、生産速度を
飛躍的に向上することができる。
【0021】こうして、チップ管の封じ切り・溶融接合
・温度制御が自動化され、迅速化されるようになると、
その他の工程は容易に自動化されて、流れ作業による自
動量産を行うことができる。
【0022】
【発明の実施例】図1は、本発明の真空断熱ガラス板の
正面図であり、図2は、図1に示されているA〜A断面
図である。図1および図2において、第一の板ガラス1
と、第二の板ガラス2が、それぞれその裏面を対向し
て、一定の間隔で並べられ、これら板ガラス1、2の間
隔を保持するスペーサー3が、少なくとも、一つ以上設
けられており、上記第一、第二の板ガラス1、2の周端
の融着部4が、溶融接合されて、密閉空間5が形成され
ているとともに、この密閉空間5に連通して、真空引用
チップ管6が設けられ、ここから真空引きされて、封じ
切られ、密閉空間5の真空状態が維持されている。本発
明の真空断熱ガラス板1〜6は、一つの材料で一体形成
してもよいし、異質の材料を用いた複合体形成としても
よい。
【0023】図2において、密閉空間5の真空度は、1
−5Torr(0.001333Pa)としており、
魔法びんの真空度10−2Torr(1.332895
Pa)よりも高真空になっている。このため、真空断熱
ガラス板1〜6の耐用年数は長くなり、熱貫流率も小さ
くなる。なお、この真空断熱ガラス板1〜6のリークテ
ストは、主として、蛍光染料浸漬法で行われる。
【0024】図1および図2に示す本発明の真空断熱ガ
ラス板1〜6の熱貫流率は、0.0050kcal/m
・hr・℃(20.93J/m・hr・℃)であ
り、これと同厚の従来の板ガラスの熱貫流率の1/10
20である。この真空断熱ガラス板1〜6を従来の板ガ
ラスと比較して、平均気温15℃の地域で使用すると
き、真空断熱ガラス板1〜6は、1m当たり一年間
で、22℃の冷暖房(ヒートポンプ式)において、13
7.58kwhの電力(33.35lの原油)が節約さ
れ、−23℃の冷凍において、746.88kwhの電
力(181.08lの原油)が節約される。また、熱量
比較では、外気温が0℃のとき、6.5mの真空断熱
ガラス板1〜6から一日に逃げる熱量は、20Wの蛍光
灯が一時間に発生する熱量に等しい。
【0025】本発明は、その用途によって、全体或いは
部分的に、強化加工・ガス通過防止加工・増透加工・網
入加工・電磁波反射加工が施され、障子紙の代用とする
ときは、半透明仕上げとすることもできる。本発明によ
り、魔法びん以上の断熱効果をもつ内障子をつくるとき
には、ブラインドやカーテンの内側に、この内障子を
けることによって、自由に太陽熱を通過させたり遮断し
たりすることができる。本発明は、冷暖房・冷凍負荷を
削減するため、住宅・店舗・事務所・冷凍冷蔵庫などの
窓やトップライト、照明器具の発熱を遮断する断熱ガラ
スとして使用したり、太陽熱を通過させて逃がさない太
陽熱集熱器や植物栽培ハウスのガラス面に使用するなど
その用途は広い。
【0026】図3は、本発明の真空断熱ガラス板1〜6
の拡大断面図であり、図2の一部を拡大した断面図であ
る。図3において、第一の板ガラス1と、第二の板ガラ
ス2の周端の融着部4は、溶融接合されて、密閉空間5
が形成されている。このとき、第一、第二の板ガラス
1、2の厚さは、必ずしも同一でなくてもよいし、いず
れか一方の板ガラスを、網入ガラスや熱線反射ガラスと
することもできる。
【0027】図3に示すスペーサー3は、各スパン(ス
ペーサー3とスペーサー3との間、又はスペーサー3と
融着部4との間)毎に板ガラスの内部に生じる最大曲応
力が、それぞれ互いに他のスパンに生じる最大曲応力と
等しくなる位置に設けられているとともに、第二の板ガ
ラス2に組み込まれて(欠込7に嵌め込まれて)固定さ
れている。なお、本例では、スペーサー3は、第一、第
二の板ガラス1、2と共に透明材料でつくられている。
【0028】図4は、スペーサー3が、いろいろな形状
の欠込7により、第二の板ガラス2に組み込まれて固定
されている例、及び吸着剤8が設けられている例を示す
拡大断面図である。欠込7は、第二の板ガラス2を予熱
して高温にしたとき、これにスペーサー3を圧入してつ
くられる。こうすることにより、スペーサー3の長さの
誤差は、スペーサー3が第二の板ガラス2に組み込まれ
る量によって解消されるとともに、容易に欠込7の透明
度を確保することができる。このとき、この欠込7の形
状は、板ガラスの曲強度と製造のしやすさに違いがあ
る。本例では、吸着剤8として、透明な吸着剤を使用し
ているが、この吸着剤8の代わりに、ゲッター剤を使用
することもできる。なお、この吸着剤8は、密閉空間5
全体に連通している。
【0029】図5は、本発明の真空断熱ガラス板1〜6
のコーナー部分の拡大断面図で、真空引用チップ管6が
設けられているコーナーを示している。図5において、
真空引用チップ管6のうち、実線部分は、真空引きして
封じ切られた後の状態を示しており、点線部分は、封じ
切られる前の状態を示している。また、このチップ管6
に設けられている絞り9は、封じ切る部分に設けられ、
ここから封じ切ることによって、瞬間的に封じ切りが行
われるようになり、自動封じ切りが可能となる。充填材
10は、チップ管6を保護しているとともに、チップ管
6が設けられているコーナーを、他のコーナーと同じ形
状に形作っている。なお、本例では、充填材10は、水
ガラス(ケイ酸ナトリウム溶液)に、所定の濃度の薬液
を反応させて作ったものと、ガラス繊維や粉末ガラスを
混合した透明材料で、これを所定の温度で焼結してい
る。
【0030】図6は、本発明の歪抜製造方法の説明図で
あり、鉛直回転製造法の例を示している。図6におい
て、治具(吸盤回転炉)11は、二枚の板ガラス1、2
を減圧吸着支持する平面吸盤となっていて、鉛直状態で
回転し、かつ、電熱器又は高周波(マイクロ波を含む)
加熱器となっている。坩堝(るつぼ)12は、ガス加熱
又は通電加熱されるとともに、この坩堝12には、超音
波がかけられる。通電によって加熱するときは、陽極と
陰極が交互に配置された交互電極配置とし、本例では、
高周波電流が通電される。高周波による通電加熱では、
融着部以外の部分を流れる無効分流電流が生じないた
め、融着部を集中的に融解することができ、融解範囲を
必要最小限にすることができる。また、通電加熱は、温
度制御が簡単になるため、融着ガラスの粘度の調節を容
易に行うことができる。
【0031】本発明の歪抜製造方法は、二枚の板ガラス
1、2の一以上に、スペーサー3を組み込んで配設し、
これら板ガラス1、2を、治具11によって、吸着支持
しながら熱膨張差低減予熱を行い、板ガラスの融着部4
を、坩堝12により、加熱融解して溶融接合する。この
溶融接合の後に、歪抜徐冷し、さらに、ベーキングを行
い、真空引きして、封じ切る。このとき、真空引部分に
は、詰物(酸化チタン磁器など)を挿入して板ガラスの
周端を溶融接合してから、真空引用チップ管6を融着す
る。また、溶融接合の作業中でないところは、炉蓋13
をセットして保温する。これら一連の作業は、自動的に
行い、流れ作業によって行う。
【0032】ここで、板ガラスは、ホウケイ酸ガラス
(パイレックスなど)・鉛アルカリガラス・ソーダ石灰
ガラスなどとしたり、融着部に低溶融点ガラスをペース
ト状にして供給し、これにフィラーを添加したり、板ガ
ラスの融着面をエッチングしたり、融着部に融解促進剤
や清澄剤を添加したり、融着ガラスを電導処理したり、
超音波による融解促進工程・緻密均質化工程・強制歪抜
工程・ガス放出促進工程を導入する。
【0033】
【発明の効果】生活の向上により、冷房・暖房・冷凍の
需要が増える一方、ガラス面の使用も多くなり、このた
め、ガラス面からの熱損失は益々増大して、設備費が膨
大化するとともに、多量の電力と化石燃料が消費される
ようになり、エネルギーの大量消費に拍車がかけられて
いる。本発明は、このガラスに、熱の出入りを遮断す
る、魔法びん以上の高真空層を形成することによって、
莫大な熱損失を削減し、冷房・暖房・冷凍費を大幅に節
約することができる。
【0034】本発明の真空断熱ガラス板の熱貫流率は、
0.0050kcal/m・hr・℃(20.93J
/m・hr・℃)であり、これと同厚の従来の板ガラ
スの熱貫流率の1/1020である。本発明の真空断熱
ガラス板を従来の板ガラスと比較して、平均気温 15
℃の地域で使用するとき、本発明の真空断熱ガラス板で
は、1m当たり一年間で、22℃の冷暖房(ヒートポ
ンプ式)において、137.58kwhの電力(33.
35lの原油)が節約され、−23℃の冷凍において、
746.88kwhの電力(181.08lの原油)が
節約される。
【0035】外気温 0℃のとき、6.5mの窓から
一日に逃げる熱量は、従来の板ガラスでは、20.4k
wの電熱器が一時間で発生する熱量に相当するのに対
し、本発明の真空断熱ガラス板では、20wの蛍光灯が
一時間で発生する熱量に等しい。従って、壁・天井・床
の断熱材が50mm、暖房時の温度差が15 ℃、冷房
時の温度差が6 ℃、窓面積が床面積の50 %のと
き、本発明の真空断熱ガラス板を使用すると、暖房費は
約1/5に節約され、冷房費は約1/4に節約される。
また、本発明の真空断熱ガラス板から太陽熱を取り入れ
ると、熱が蓄えられて、暖房費はさらに節約され、照明
器具などの発熱体を本発明の真空断熱ガラス板の室外側
に設けることにより、発熱体の熱が除かれて、冷房費は
さらに節約される。
【0036】本発明によって、精度と強度は自由に選定
され、長期に渡って(経年実績未到、推計:50年間)
安定した高真空を維持する真空断熱ガラス板が得られる
とともに、温度変化による歪破壊のない、大面積の真空
断熱ガラス板の製造が可能となるうえ、自動化された流
れ作業による大量生産を行うことができる。
【0037】本発明の真空断熱ガラス板は、住宅・店舗
・事務所・植物栽培ハウス・冷凍冷蔵庫などのガラス面
や照明器具・太陽熱集熱器などのガラス面に使用され
て、太陽熱を取り入れたり、熱を遮断したりするととも
に、用途により、透明度を増大したり、飛散防止ガラス
としたり、熱線反射ガラスとすることもできるうえ、無
機質のガラスでつくられているため、変色や劣化・公害
性がなく、また、何回でも再生して使用(リサイクル)
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本体正面図
【図2】図1に示すA〜A断面図
【図3】端部拡大断面図
【図4】別例の中央部拡大断面図
【図5】コーナー部分拡大断面図
【図6】歪抜製造方法説明図
【符号の説明】 1:第一の板ガラス、2:第二の板ガラス、3:スペー
サー、4:板ガラス周端融着部、5:密閉空間、6:真
空引用チップ管、7:欠込、8:吸着剤又はゲッター
剤、9:絞り、10:充填材、11:治具(吸盤回転
炉)、12:坩堝(るつぼ)、13:炉蓋。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】第一の板ガラスと、第二の板ガラスが、夫
    々その裏面を対向して、一定の間隔で平行に並べられ、
    これら板ガラスの間隔を保持するスペーサーが、少なく
    とも、一つ以上設けられており、 上記第一、第二の板ガラス周端の融着部が、溶融接合さ
    れて、密閉空間が形成されているとともに、 この密閉空間に連通して、真空引用チップ管が設けら
    れ、ここから真空引されて、封じ切られ、 密閉空間の真空状態が維持されていることを特徴とする
    真空断熱ガラス板。 【請求項2】板ガラスが、低熱膨張ガラスである請求項
    1に記載された真空断熱ガラス板。 【請求項3】低熱膨張ガラスが、ホウケイ酸ガラスであ
    る請求項2に記載の真空断熱ガラス板。 【請求項4】板ガラスが、低溶融点ガラスである請求項
    1に記載された真空断熱ガラス板。 【請求項5】低溶融点ガラスが、鉛アルカリガラスであ
    る請求項4に記載の真空断熱ガラス板。 【請求項6】スペーサーは、各スパン毎に板ガラスの内
    部に生じる最大曲応力が、夫々互いに他のスパンに生じ
    る最大曲応力と等しくなる位置に設けられている請求項
    1に記載の真空断熱ガラス板。 【請求項7】スペーサーが、第一、第二の板ガラスの一
    以上に組み込まれて、固定されている請求項1に記載の
    真空断熱ガラス板。 【請求項8】真空引用チップ管が、板ガラスのコーナー
    に設けられ、その一以上に設けられている請求項1に記
    載の真空断熱ガラス板。 【請求項9】真空引用チップ管は、その封じ切り部分に
    絞の設けられた、絞管である請求項1に記載の真空断熱
    ガラス板。 【請求項10】真空空間に連通して、吸着剤又はゲッタ
    ー剤が封入されている請求項1に記載の真空断熱ガラス
    板。 【請求項11】ガラス板に、強化加工、ガス通過防止加
    工、増透加工、網入加工、及び電磁波反射加工のうちの
    一加工以上が施されている請求項1に記載の真空断熱ガ
    ラス板。 【請求項12】二枚の板ガラスより成る平行板間に、こ
    れら板ガラスの一以上に組み込まれて固定されているス
    ペーサーが設けられ、このスペーサーは、各スパン毎に
    板ガラスの内部に生じる最大曲応力が、互いに他のスパ
    ンに生じる最大曲応力と等しくなる位置に設けられてお
    り、夫々の板ガラス周端の融着部が、溶融接合されて、
    密閉空間が形成され、上記平行板のコーナーに真空引用
    チップ管が設けられて、真空引される真空断熱ガラス板
    の製造において、 夫々の板ガラスが、平面吸盤に減圧吸着支持されなが
    ら、融着部の溶融接合の前に、熱膨張差低減予熱が行わ
    れ、 融着部の溶融接合の後に、歪抜徐冷が行われて、融着部
    ガラスの歪点以上の温度で歪防止することを特徴とする
    真空断熱ガラス板の歪抜製造方法。 【請求厚13】融着部に、低溶融点ガラスの封着剤が供
    給される請求項12に記載の真空断熱ガラス板の歪抜製
    造方法。 【請求項14】低溶融点ガラスに、熱膨張率を低下す
    る、フィラーが添加される請求項13に記載の真空断熱
    ガラス板の歪抜製造方法。 【請求項15】板ガラスの融着面が、エッチングされる
    請求項12に記載の真空断熱ガラス板の歪抜製造方法。 【請求項16】融着部に、融解促進剤が添加される請求
    項12に記載の真空断熱ガラス板の歪抜製造方法。 【請求項17】融着部に、清澄剤が添加される請求項1
    2に記載の真空断熱ガラス板の歪抜製造方法。 【請求項18】溶融接合が、通電によって行われる請求
    項12に記載の真空断熱ガラス板の歪抜製造方法。 【請求項19】通電電流が、高周波電流である請求項1
    8に記載の真空断熱ガラス板の歪抜製造方法。 【請求項20】通電経路の融着ガラスが、電導処理され
    る請求項18に記載の真空断熱ガラス板の歪抜製造方
    法。 【請求項21】真空引工程で、ベーキングが行われる請
    求項12に記載の真空断熱ガラス板の歪抜製造方法。 【請求項22】溶融接合過程又はベーキング過程に、融
    解促進工程、緻密均質化工程、強制歪抜工程、及びガス
    放出促進工程のうちの一工程以上が含まれる請求項12
    又は21に記載の真空断熱ガラス板の歪抜製造方法。 【請求項23】融解促進工程、緻密均質化工程、強制歪
    抜工程、及びガス放出促進工程が、超音波によって行わ
    れる請求項22に記載された真空断熱ガラス板の歪抜製
    造方法。 【請求項24】加熱工程が、高周波加熱である請求項1
    2又は21に記載の真空断熱ガラス板の歪抜製造方法。 【請求項25】融着部ガラスの歪点以上の温度におい
    て、治具が回転する請求項12に記載の真空断熱ガラス
    板の歪抜製造方法。
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